JPH08101485A - カラーネガ像の形成方法 - Google Patents

カラーネガ像の形成方法

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JPH08101485A
JPH08101485A JP7209651A JP20965195A JPH08101485A JP H08101485 A JPH08101485 A JP H08101485A JP 7209651 A JP7209651 A JP 7209651A JP 20965195 A JP20965195 A JP 20965195A JP H08101485 A JPH08101485 A JP H08101485A
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polyester
pat
color
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JP7209651A
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Jacques Roussilhe
ルーシル ジャック
Martin Higgins John
マーティン ヒジンズ ジョン
Michel Simson Joseph
マイケル シムソン ジョセフ
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Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色補正コントラスト、粒状度およびアキュー
タンス特性が改良されたカラー画像の形成方法を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 (i)臭化銀または塩化銀を含有するハ
ロゲン化銀−感放射線乳剤層を少なくとも一層その上に
塗布せしめた支持体、(ii)色素画像形成性カプラ
ー、および(iii)第一アミノ発色現像主薬を用いて
現像した際、現像抑制剤を放出することができる化合物
を含んでなる写真材料を用いる、カラーネガ像の形成方
法であって、前記方法が、ジカルボン酸の線状ポリエス
テルの存在下で行われ、前記ポリエステルが、分子内線
状チオエーテル原子を含有することを特徴とする方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー写真に関す
る。特定の態様において、本発明は色補正コントラス
ト、粒状度およびアキュータンス特性が改良されたカラ
ー画像の形成に関する。
【0002】
【従来の技術】現像抑制剤放出(DIR)化合物は、ハ
ロゲン化銀材料のカラーネガ処理に用いられる。カラー
ネガ処理においては、DIR化合物含有写真要素によ
り、コントラスト、粒状度、アキュータンスおよび望ま
しい重層インターイメージ効果が、望ましい写真特性を
喪失することなく得られる。
【0003】現像抑制剤部分、例えば、メルカプトテト
ラゾール部分のようなメルカプト置換基を有する窒素−
含有複素環式部分を放出することができる各種の化合
物、特にカプラーが、写真技術分野において知られてい
る。発色現像の際、このようなカプラーは、現像抑制剤
部分を放出する。これらのカプラーは、DIRカプラー
またはDIARカプラーと称される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】DIRカプラーまたは
DIARカプラーは、合成するのが比較的困難であり、
しかも高価である。したがって、少量のDIR化合物ま
たはDIAR化合物を用いて最適の抑制効果を得るため
にそれらの効率を高めることが重要である。また、DI
R化合物またはDIAR化合物を用いるカラーネガ方式
に広く用いられる写真乳剤は、ほとんどの場合臭ヨウ化
銀乳剤である。臭ヨウ化銀乳剤を用いる場合、DIR化
合物またはDIAR化合物により有利な画像特性が得ら
れるが、これらを臭化物または塩化物乳剤と共に用いる
場合には問題が生じる。かかる問題のひとつは、副作用
なしに、適切な現像抑制を達成することが、臭化銀また
は塩化銀乳剤については、臭ヨウ化銀乳剤の場合より、
はるかに困難なことである。このために、このような臭
化物または塩化物乳剤のカラーネガ方式での応用は、よ
り困難となり、臭化物または塩化物乳剤は、例えば、そ
れらが優れた現像性、優れた定着特性、および沃化物の
存在に関連する問題は全くないので有利であると考えら
れているにもかかわらず、カラーネガ方式には、ヨウ臭
化物乳剤が一般に用いられている。
【0005】イオウ原子を含有するポリエステル化合物
の存在下で、カラーネガハロゲン化銀乳剤の発色現像を
行うことにより、前記課題を克服することが、本発明の
目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(i)臭化銀
または塩化銀を含有するハロゲン化銀−感放射線乳剤層
を少なくとも一層その上に塗布せしめた支持体、(i
i)色素画像形成性カプラー、および(iii)第一ア
ミノ発色現像主薬を用いて現像した際、現像抑制剤を放
出することができる化合物を含んでなる写真材料を用い
る、カラーネガ像の形成方法であって、前記方法が、ジ
カルボン酸の線状ポリエステルの存在下で行われ、前記
ポリエステルが分子内線状チオエーテル原子を含有する
ことを特徴とする方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の一実施態様によれば、前
記ポリエステルは、式:
【0008】
【化1】
【0009】前記式中、R、R1 、R2 、R3 は、各々
独立して、炭素数約1〜10のアルキレン基を表し、m
およびpは、各々、1〜4の数字を表し、mおよびp
は、同時に1を表さないことを条件とし、rは、少なく
とも2であり、nは1または2であり、nおよびpは、
同時に1を表さないことを条件とする、を有し、前記ポ
リエステルは、少なくとも350の分子量;好ましく
は、臭化物乳剤については、その分子量は、1,000
〜10,000の範囲、最も好ましくは、1,000〜
5,000の範囲、そして塩化物乳剤については、4,
000〜8,000の範囲の分子量を有する。
【0010】このようなポリエステルの例は、チア−ア
ルカンジオール類とカルボン酸、例えば、コハク酸、グ
ルタル酸およびアジピン酸等の線状ポリエステル類であ
る。このタイプの具体的化合物は、ポリ(チオエチレン
グルタレート)、ポリ(チオジエチレングルタレー
ト)、またはポリ(チアエチレンヘキサノエート)であ
る。好ましい実施態様においては、ポリエステルは、グ
ルタル酸と、チアアルカンジオールとの縮合の結果得ら
れるもの、例えば、ポリ(チオエチレングルタレート)
である。このタイプの化合物は、米国特許第3,04
6,132号および第3,813,247号に記載され
ている。
【0011】先に定義したポリエステルは、発色現像の
際、存在しなければならない;それらは、写真材料の乳
剤層中にまたは補助層中に包含せしめることができる。
後者の場合、臭化物乳剤と組み合わされるポリエステル
の量は、0.0025g/m 2 〜0.2000g/m2
の範囲、好ましくは、0.010g/m2 〜0.050
g/m2 の範囲である。塩化物と組み合わせる場合は、
写真材料に包含されるポリエステルの量は、銀1モル当
たり、100〜10,000mgの範囲、好ましくは、
1,000〜5,000mgの範囲である。
【0012】本発明により用いることができる抑制剤放
出カプラーは、ベルギー特許第789,595号、およ
び米国特許第3,277,554号、第3,379,5
29号、第3,384,657号、第3,615,50
6号、第3,617,291号または第3,620,7
46号に記載されているものである。ヨ−ロッパ特許出
願第169,458号および第272,573号は、本
発明に用いることができる抑制剤部分として用いること
ができる単環式トリアゾール化合物を含んでなる写真要
素を開示している;これらの写真要素は、カラーネガ方
式に用いられることが意図されており、大きなインター
イメージ効果を示すことが報告されている。当該技術分
野において知られている他のカプラーは、分子内求核置
換反応の手段により、写真有用基、例えば、現像抑制剤
を放出することができる(DIARカプラー)。これら
の化合物は、例えば、米国特許第4,248,962
号、第4,409,323号および第5,135,83
9号に記載されている。
【0013】DIARカプラーは、以下の式により表す
ことができる: COUP−TIME−INH 前記式中、COUPは、発色現像主薬酸化体と反応して
TIME−INH部分を放出することができるカプラー
部分であり;−TIMEは、タイミング基であり;そし
てINHは、現像抑制剤部分である。COUPとして
は、従来の色素形成性カプラーに用いられるカプラー部
分、または無色生成物を生じさせるカプラー部分が挙げ
られる。これらのカプラー部分は、バラスト化されてい
なくても、または油溶性基もしくは末端脂肪族基でバラ
スト化されていてもよい。
【0014】−TIME−INH部分は、発色現像主薬
酸化体との反応により放出される基が結合できる任意の
位置で、カプラー部分に結合する。好ましくは、−TI
ME−INHは、COUPのカプリング位に結合する。
−TIMEは、COUPをINTに連結するのに役立
ち、−TIME−INHの開裂後、分子内求核置換反応
によりINHから開裂する任意の有機基であることがで
きる。
【0015】用語”分子内求核置換反応”とは、化合物
の求核中心が、その化合物上の別の部位であって求電子
中心である部位で反応して、この求電子中心に結合した
基または原子の置換を行う反応を意味するものと理解さ
れる。このような反応は、例えば,CaponおよびM
cManusのNeighbouring Group
Participation、vol.1、Plen
um Press、New York、1976年に記
載されている。
【0016】INHは、前記の置換メカニズムの結果と
して、−TIMEから放出される現像抑制剤部分であ
る。現像抑制剤部分は、米国特許第3,227,554
号、第3,384,657号、第3,615,506
号、第3,617,291号のような代表的な文献に記
載されている。好ましい現像抑制剤は、ヨウ化物および
複素環式化合物、例えば、メルカプトテトラゾール類、
セレノテトラゾール類、メルカプトベンゾチアゾール
類、メルカプトベンゾオキサゾール類、メルカプトベン
ゾイミダゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンゾジア
ゾール類である。
【0017】これらの乳剤は、各種の技法、例えば、シ
ングル−ジェット、ダブル−ジェットまたは促進流沈殿
法を用いて調製してよく、これらは、例えば、Triv
elliおよびSmith、The Photogra
phic Journal、Vol.LXXIX,19
39年5月、330〜338頁;T.H.James、
The Theory of the Photogr
aphic Process、第4版、Macmill
an、1977年、第3章;Niertz等の米国特許
第2,222,264号;Wilgusのドイツ特許出
願第2,107,118号;Lewisの米国特許第
1,335,925号;第1,430,465号および
第1,469,480号;Irie等の米国特許第3,
650,757号;Morganの米国特許第3,91
7,485号;Muslinerの米国特許第3,97
9,213号;およびResearch Disclo
sure,1994年9月、パラグラフ1Cに記載され
ている。ResearchDisclosureは、I
ndustrial OpportunitiesLt
d.Homewell,Havant,Hampshi
re,P09 1EF,英国による刊行物である。
【0018】本発明乳剤のハロゲン化銀粒子は、ハロゲ
ン化銀写真に一般に用いられる結晶癖を有し、”Pho
tographic silver halide e
mulsion preparations,adde
nda,systems and processin
g”,Research Disclosure,19
94年9月/501,パラグラフ1Bに記載されてい
る。これらの粒子は、臭化銀または塩化銀からなり、臭
ヨウ化銀、塩ヨウ化銀、または、これらの混合物と、例
えば、ブレンドの形で組合わさっていることも可能であ
る。これらの粒子が,ヨウ化物を含有する場合、可能な
最高ヨウ化物量は、結晶格子により受容できる量であ
る。
【0019】改質性化合物が、粒子沈殿の際、存在して
もよい。このような化合物は、最初から反応容器中に存
在してもよく、または通常の操作法により一種または二
種の塩と同時に添加してもよい。改質性化合物、例え
ば、中間カルコゲン(すなわち、イオウ、セレンおよび
テルル)、金および貴金属第VIII族金属(例えば、イリ
ジウム)は、ハロゲン化物の沈殿の際、存在してもよ
く、これらは、Research Disclosur
,1994年9月、パラグラフ1Dに記載されてい
る。
【0020】本発明により得られる乳剤は、ネガティブ
作動方式に使用することを意図している。カラー材料
は、一般に、一種またはそれ以上の色素形成性カプラー
が組合わさったハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層被
覆した支持体を含んでなる。これらの乳剤は、任意の従
来法により、または任意の慣用の増感剤、例えば、Re
search Disclosure、No.501,
1994年9月、パラグラフIVに示されているものを
用いることにより化学増感することができる。これらの
増感剤は、例えば、T.H.James、 The T
heoryof the Photographic
Process,第4版、Macmillan:197
7年、67〜76頁に記載されているような、活性ゼラ
チン、または、Research Disclosur
、Vol.120、1974年4月、Article
12008;Research Disclosur
、Vol.134、1975年6月、Article
13452;Sheppard等の米国特許第1,6
23,499号;Matthies等の米国特許第1,
673,522号;Waller等の米国特許第2,3
39,083号;Damschroder等の米国特許
第2,642,361号;McVeighの米国特許第
3,297,447号;Dunnの米国特許第3,29
7,446号;McBrideの英国特許第1,31
5,755号;Berryt等の米国特許第3,77
2,031号;Gilman等の米国特許第3,76
1,267号;Ohi等の米国特許第3,857,71
1号;Klinger等の米国特許第3,565,63
3号;Oftedahl等の米国特許第4,901,7
14号および第3,904,415号;並びにSimo
nsの英国特許第1,396,696号に記載されてい
るような、5〜10のpAg値、5〜8のpHレベルお
よび30°〜80℃の温度でのイオウ、セレン、テル
ル、金、白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、
ロジウム、レニウムもしくは燐増感剤またはこれら増感
剤の組み合わせを含み;化学増感は、場合により、好ま
しくは、Damschroderの米国特許第2,64
2,361号に記載されているように、全銀含有量に対
して2x10-3〜2%モル濃度のチオシアネート類の存
在下で;Lowe等の米国特許第2,521,926
号;Williams等の米国特許第3,021,21
5号;およびBigelowの米国特許第4,054,
457号に記載されているようなタイプのイオウ含有化
合物の存在下で行ってもよい。具体的には、化学増感
は、化学増感を修正する化合物の存在下で行うことがで
き、これらの化合物は、化学増感の際にそれらが存在す
ると、カブリを除去し、感度を高めることが知られてい
る化合物であって、例えば、アザインデン類、アザピリ
ダジン類、アザピリミジン類およびベンゾチアゾリウム
の塩類、並びに一種またはそれ以上の複素環式環を含ん
でなる増感剤の存在下で行うことができる。仕上げ改質
剤の例は、Brooker等の米国特許第2,131,
038号;Dostes等の米国特許第3,411,9
14号;Kuwabara等の米国特許第3,554,
757号;Oguchi等の米国特許第3,565,6
31号;Oftedahl等の米国特許第3,901,
714号;Walworthのカナダ特許第778,7
23号およびDuffin,Photographic
Emulsion Chemistry、Focal
Press(1966)、New York 138
〜143頁に記載されている。さらに、これらの乳剤
は、還元により、例えば、Janusonisの米国特
許第3,891,446号およびBabcock等の米
国特許第3,984,249号により記載されているよ
うに水素を用いて、低pAg(例えば、5未満)および
/または高pH(例えば、8より大)を用いる方法によ
り、または還元剤、例えば、Allen等の米国特許第
2,983,609号、Oftedahl等のRese
arch Disclosure,Vol.136、1
975年8月、Article 13654;Lowe
等の米国特許第2,518,698号および第2,73
9,060号;Roberts等の米国特許第2,74
3,182号および第2,734,183号;Cham
bers等の米国特許第3,026,203号およびB
igelow等の第3,361,564号に記載されて
いるような塩化第一スズ、二酸化チオ尿素、ポリアミン
類およびアミンボラン類を用いることにより、増感して
もよい。化学増感は、Morganの米国特許第3,9
17,485号およびBeckerの米国特許第3,9
66,476号に記載されているように、粒子の表面上
にまたは粒子の内部に行ってよい。
【0021】化学増感に加えて、本発明のハロゲン化銀
乳剤は、またメチン類、例えば、シアニンまたはメロシ
アニン色素のような分光増感剤の手段により分光増感さ
れる。具体的には、青色域およびマイナス青色域、すな
わち、可視スペクトルの緑色域および赤色域に最高吸収
レベルを有する分光増感剤色素を用いることができる。
加えるに、具体的な用途では、可視スペクトル全般の分
光応答を改良する分光増感色素を用いることができる。
【0022】一種またはそれ以上の分光増感色素を用い
ることができる。可視スペクトル中の各種波長で最高増
感、および大幅に変動する分光感度曲線形を有する色素
が知られている。色素の選択および相対比は、感度を得
ることが望ましいスペクトル域、および望ましい分光感
度曲線形に依存する。部分的に重複する吸収スペクトル
を有する、増感色素の混合物を用いることができ;この
ような混合物は、重複する各波長で、個々の色素の個々
の感度の合計と少なくとも等しいか、またある場合に
は、より高いこともある分光感度を与えることができ
る。前記の具体的な色素の混合物もまた他の慣用の増感
色素と共に用いることができる。
【0023】
【実施例】例1 以下の層を、ポリ(エチレンテレフタレート)支持体上
に塗布した: 1.ハレーション防止下塗り層、 2.平均粒子投影面積5.2μm2 および平均粒子厚さ
0.13μmの平板状粒子を含んでなる臭化銀乳剤層
(銀塗布量0.80g/m2 およびゼラチン塗布量3.
0g/m2 );この乳剤層は、またシアン色素画像形成
性カプラー(塗布量1.0g/m2 )およびシアン色素
形成性DIARカプラー(塗布量0.038または0.
075g/m2 )を含有した。この乳剤は、赤色増感剤
を用いて分光増感し、ビス−ビニルスルホニルメタンで
硬化し、5−カルボキシ−6−メチルテトラアザインデ
ンを含有した。
【0024】各種量、すなわち、0.015または0.
030g/m2 のポリ(チオジエチレングルタレート)
をこの層に包含せしめた。このように塗布された材料
を、0.01秒、Wratten29フィルターを有す
るタングステンバルブおよびステップウエッジを用いて
露光し、次いで標準Kodak C−41プロセスで、
数種類の現像時間を用いて処理した。このようにして、
形成されたステップウエッジ画像の濃度(D)を測定
し、適切な相対露光レベル(logH)に対してプロッ
トした。いくつかのパラメーターを、これらのデンシオ
メトリー結果から引き出すことができたが、特に、コン
トラストもしくはガンマ(すなわち、H+D曲線の一次
導関数:Dmin 〜Dmax の範囲内のdD/dlog
(H)の最高値)を算出した。
【0025】得られた結果は、グラフとして、現像時間
の相関としてのガンマ、すなわち乳剤コントラストの変
化を示す図1、2および3に表す。各曲線間の差異は、
ポリ(チオジエチレングルタレート)の不存在下(図
1)で、並びに0.015および0.030g/m2
ポリ(チオジエチレングルタレート)の存在下(それぞ
れ図2および図3)での、DIARカプラーにより引き
起こされるガンマの変化量を示すものである。
【0026】これらの曲線は、ポリ(チオジエチレング
ルタレート)量の増加が、DIARカプラーの効率に及
ぼす影響を示す。これらの曲線は、また臭化物乳剤に及
ぼすポリ(チオジエチレングルタレート)の促進効果を
も示す。例2 例1の臭化銀乳剤の代わりに臭ヨウ化銀乳剤(3%モル
のヨウ化物)を用いた他は、例1の操作を反復した。得
られた結果は、例1と同様のグラフとして、図4、5お
よび6に示す。これらの曲線は、臭ヨウ化物乳剤が、ポ
リ(チオジエチレングルタレート)の存在下でも、ある
いは不存在下でも、DIARカプラーに対して、より良
く応答することを示す。
【0027】これらの曲線は、臭ヨウ化物乳剤が、ポリ
(チオジエチレングルタレート)の存在下で、DIAR
カプラーに対して、より良く応答することを示す。これ
らの曲線はまた、臭ヨウ化物乳剤が、ポリ(チオジエチ
レングルタレート)に対して、臭化物乳剤と比較して、
その応答性が低いことを示している。例3 以下の層を、以下の順で、酢酸セルロース支持体上に施
した。
【0028】1.ハレ−ション防止層、 2.立方形塩化銀乳剤層(0.807gAg/m2
3.23gゼラチン/m 2 );直径0.38μm、硫化
金を用いて増感し、式Aの色素を用いて緑色に増感し、
シアン形成性カプラー(化合物I、1.174g/
2 )およびDIRカプラー(化合物II、1.27g
/m2 )を含有する、 3.2.15gゼラチン/m2 +界面活性剤の頂部層;
第3表に示したように、異なる量のポリ(チオジエチレ
ングルタレート)を、本製品の異なる試料の乳剤層に包
含せしめた。名称”Lanothane”として知られ
ているポリ(チオエチレングルタレート)は、相対分子
量4,000〜8,000の化合物である。
【0029】これらの試料を、各々0.10秒間、Wr
atten No.9フィルターを介在させて、550
0Kタングステン光源に露光し、次いで、従来のKod
akC−41プロセスを用いて処理した。得られた結果
を、図7にグラフとして示す;これらのグラフは、異な
る現像時間、すなわち1分5秒、2分30秒、3分15
秒および4分についての、Dminの相関としての感度
の変動を示すものである。Lanothaneにより、
有意の感度低下を引き起こすことなくDminを低減す
ることができる。
【0030】ここで述べる感度は、INERT(不活性
の、inertial)感度であり、H&D層とD=D
minについてのlogH値軸の平行線との交点に対応
する。
【0031】
【表1】
【0032】
【化2】
【0033】例4 DIRカプラーの量を、本例では0.1mg/dm2
した以外は、例3の操作を反復した。各試料のLano
thane量は、以下の通りであった(mg/d
2 ):
【0034】
【表2】
【0035】その結果を、図8にグラフとして示す。有
意の感度低下を引き起こすことなく、Dminの低減
が、同様に達成された。例5 例3の操作を反復したが、本例では、化合物IIIを
0.954mg/dm2、DIRカプラーとして用い
た。各試料のLanothane量は、以下の通りであ
った:
【0036】
【表3】
【0037】その結果を、図9にグラフとして示す。例6 例3の操作を反復したが、化合物IIIを0.075m
g/dm2 、DIRカプラーとして用いた。各試料のL
anothane量は、以下の通りであった:
【0038】
【表4】
【0039】その結果を、図10にグラフとして示す。
化合物IIIは、以下の式を有する:
【0040】
【化3】
【0041】
【追加の実施態様】
<態様1> 前記ポリエステルが、式:
【0042】
【化4】
【0043】前記式中、R、R1 、R2 、R3 は、各々
独立して、炭素数約1〜10のアルキレン基を表し、m
およびpは、各々1〜4の数字を表し、mおよびpは同
時に1を表さないことを条件とし、rは、少なくとも2
であり、nは1または2であり、nおよびpは、同時に
1を表さないことを条件とする、を有し、前記ポリエス
テルは、少なくとも350の分子量を有する請求項1記
載の方法。 <態様2> 前記ポリエステルが、コハク酸、アジピン
酸およびグルタル酸からなる群より選ばれるジカルボン
酸のポエステルである態様1記載の方法。 <態様3> 前記ポリエステルが、チオアルカンジオー
ルのポリエステルである態様1記載の方法。 <態様4>(i)臭化銀または塩化銀を含有するハロゲ
ン化銀−感放射線乳剤層を少なくとも一層その上に塗布
せしめた支持体、(ii)色素画像形成性カプラー、お
よび(iii)露光し、次いで第一アミノ発色現像主薬
を用いて現像した際、現像抑制剤を放出することができ
る化合物、並びにジカルボン酸の線状ポリエステルを含
んでなる写真材料であって、前記ポリエステルが、分子
内線状チオエーテル原子を含有する写真材料。 <態様5>前記ポリエステルが、式:
【0044】
【化5】
【0045】前記式中、R、R1 、R2 、R3 は、各々
独立して、炭素数約1〜10のアルキレン基を表し、m
およびpは、各々1〜4の数字を表し、mおよびpは同
時に1を表さないことを条件とし、rは、少なくとも2
であり、nは1または2であり、nおよびpは、同時に
1を表さないことを条件とする、を有し、前記ポリエス
テルが、少なくとも350の分子量を有する態様4記載
の写真材料。 <態様6> 前記ジカルボン酸が、コハク酸、グルタル
酸またはアジピン酸である態様5記載の写真材料。 <態様7> 前記ポリエステルが、グルタル酸であるジ
カルボン酸のポリエステルである態様5記載の写真材
料。 <態様8> 前記ポリエステルが、チオアルカンジオー
ルのポリエステルである態様7記載の写真材料。 <態様9>現像抑制剤部分を放出することができる前記
化合物が、式: COUP−TIME−INH 前記式中、COUPは、カプラー部分であり;TIME
は、COUPのカプリング位に結合した有機基であり、
発色現像の際COUPから開裂し、次いで分子間求核置
換反応によりINHから開裂することができる有機基で
あり;そしてINHは、現像抑制剤部分である、を有す
る態様5記載の写真材料。 <態様10>前記感放射線画像形成層が、臭化銀および
臭ヨウ化銀を含有する態様5記載の写真材料。 <態様11>前記ポリエステルが、0.0025〜0.
2000g/m2 の範囲の量存在する態様10記載の写
真材料。 <態様12>前記感放射線画像形成層が、立方形塩化銀
乳剤である態様5記載の写真材料。 <態様13> 前記ポリエステルが、100〜10,0
00mg/銀モルの範囲の量存在する態様12記載の写
真材料。
【0046】本発明を、その好ましい実施態様を特に参
照して、詳細に説明したが、本発明の精神および範囲を
逸脱することなく、変更および修正を行うことができる
ことが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種レベルのDIARカプラーを含有するが、
ポリ(チオジエチレングルタレート)は不存在の臭化銀
写真材料における、現像時間の相関としてのコントラス
トの変化を示す(例1)。
【図2】各種レベルのDIARカプラーおよびポリ(チ
オジエチレングルタレート)(0.015g/m2 )を
含有する臭化銀写真材料における、現像時間の相関とし
てのコントラストの変化を示す(例1)。
【図3】各種レベルのDIARカプラーおよびポリ(チ
オジエチレングルタレート)(0.030g/m2 )を
含有する臭化銀写真材料における、現像時間の相関とし
てのコントラストの変化を示す(例1)。
【図4】各種レベルのDIARカプラーを含有するが、
ポリ(チオジエチレングルタレート)は不存在の臭ヨウ
化銀写真材料における、現像時間の相関としてのコント
ラストの変化を示す(例2)。
【図5】各種レベルのDIARカプラーおよびポリ(チ
オジエチレングルタレート)(0.015g/m2 )を
含有する臭ヨウ化銀写真材料における、現像時間の相関
としてのコントラストの変化を示す(例2)。
【図6】各種レベルのDIARカプラーおよびポリ(チ
オジエチレングルタレート)(0.030g/m2 )を
含有する臭ヨウ化銀写真材料における、現像時間の相関
としてのコントラストの変化を示す(例2)。
【図7】DIRカプラーおよび各種量のポリ(チオジエ
チレングルタレート)を含有する塩化銀写真材料におい
て、異なる現像時間についての、最小濃度の相関として
の感度の変動を示す(例3)。
【図8】DIRカプラーおよび各種量のポリ(チオエチ
レングルタレート)を含有する塩化銀写真材料におい
て、異なる現像時間についての、最小濃度の相関として
の感度の変動を示す(例4)。
【図9】DIRカプラーおよび各種量のポリ(チオエチ
レングルタレート)を含有する塩化銀写真材料におい
て、異なる現像時間についての、最小濃度の相関として
の感度の変動を示す(例5)。
【図10】DIRカプラーおよび各種量のポリ(チオエ
チレングルタレート)を含有する塩化銀写真材料におい
て、異なる現像時間についての、最小濃度の相関として
の感度の変動を示す(例6)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセフ マイケル シムソン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14564, ビクター,クリークウッド ランド 7657

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)臭化銀または塩化銀を含有するハ
    ロゲン化銀−感放射線乳剤層を少なくとも一層その上に
    塗布せしめた支持体、(ii)色素画像形成性カプラ
    ー、および(iii)第一アミノ発色現像主薬を用いて
    現像した際、現像抑制剤を放出することができる化合物
    を含んでなる写真材料を用いる、カラーネガ像の形成方
    法であって、前記方法が、ジカルボン酸の線状ポリエス
    テルの存在下で行われ、前記ポリエステルが分子内線状
    チオエーテル原子を含有することを特徴とする方法。
JP7209651A 1994-08-17 1995-08-17 カラーネガ像の形成方法 Pending JPH08101485A (ja)

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FR9410229A FR2723791B1 (fr) 1994-08-17 1994-08-17 Produit photographique au chlorure d'argent et procede de photographie utilisant ce produit
GB9410229 1994-08-17
GB9416590A GB9416590D0 (en) 1994-08-17 1994-08-17 Silver halide colour photographic material
GB9416590:9 1994-08-17

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US5674673A (en) 1997-10-07
EP0697626A2 (en) 1996-02-21
DE69517475T2 (de) 2001-03-08
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DE69517475D1 (de) 2000-07-20

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