JPH08100684A - 排気ブレーキ装置 - Google Patents

排気ブレーキ装置

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Publication number
JPH08100684A
JPH08100684A JP26109294A JP26109294A JPH08100684A JP H08100684 A JPH08100684 A JP H08100684A JP 26109294 A JP26109294 A JP 26109294A JP 26109294 A JP26109294 A JP 26109294A JP H08100684 A JPH08100684 A JP H08100684A
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JP
Japan
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exhaust brake
pressure
fuel injection
valve
solenoid valve
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Application number
JP26109294A
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English (en)
Inventor
Fumiyoshi Yokoyama
文好 横山
Sei Kawatani
聖 川谷
Yasushi Kamitaki
裕史 上瀧
Takeshi Koyama
武 小山
Shuichi Komuro
秀一 小室
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排気ブレーキ解放後の一定時間燃料噴射を制
限し、バルブ開き始めまでのタイムラグの間に生じてい
た不完全燃焼等による黒煙発生を防止する。 【構成】 排気通路7に圧力式アクチュエータ8で開閉
駆動する排気ブレーキ用バルブ6を設ける。圧力式アク
チュエータ8にエア圧を供給する圧力通路9に三方電磁
弁2を設け、同三方電磁弁2のエアタンク1側圧力通路
から分岐圧力通路22を分岐させる。分岐圧力通路22
は三方電磁弁24を介して先端のエアシリンダ23にエ
ア圧を供給する。両電磁弁2,24は排気ブレーキ作動
時に圧力通路を連通させ、排気ブレーキ用バルブ6を閉
じると共にロードレバー26を燃料無噴射位置に保持す
る。排気ブレーキ解放時は、作動遅延回路28により三
方電磁弁24が三方電磁弁2より一定時間遅れて大気解
放に切換わる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気ブレーキ解放時に
一時的に発生していた黒煙を低減する排気ブレーキ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】排気ブレーキ装置は、フートブレーキの
補助ブレーキとして特にディーゼルエンジンを搭載した
トラックやバス等の大型車両に広く用いられている。こ
の装置では、内燃機関の排気管を閉じることにより排気
管内の圧力が高くなり、排気行程時にはこの圧力がピス
トンを押し戻そうとする方向の力となるので、車両に対
してブレーキ力が作用することになる。
【0003】図14は従来の排気ブレーキ装置概要を示
す系統図で、1は図示省略のエアコンプレッサによって
常に所定の圧力範囲内に維持されるエアタンク、2はア
クセルスイッチ3、排気ブレーキスイッチ4及びクラッ
チスイッチ5のオン/オフと連動する三方電磁弁、6は
排気通路7に設けられて圧力式アクチュエータ8の作動
によって開閉する排気ブレーキ用バルブ、9は圧力式ア
クチュエータ8にエア圧を導く圧力通路である。
【0004】以下、上述した構成の排気ブレーキ装置の
作動を簡単に説明する。この装置は、たとえば長い下り
坂を走行する際にエンジンブレーキと共に使用され、ド
ライバーが必要に応じて運転室内の適所に配設された排
気ブレーキスイッチ4をオンにすることによって、三方
電磁弁2が作動してエアタンク1から圧力式アクチュエ
ータ8へエア圧が供給される。このエア圧を受けた圧力
式アクチュエータ8は常時開の排気ブレーキ用バルブ6
を閉じ、燃焼室10と大気との間を遮断する。この結
果、排気行程時にピストン11が上昇すると排気ブレー
キ用バルブ6の燃焼室10側圧力が高くなり、この圧力
がピストン11を押し戻そうとする方向の力、すなわち
車両に対する排気ブレーキ力として作用する。
【0005】この排気ブレーキ装置では、排気ブレーキ
の作動中にドライバーがクラッチペダル又はアクセルペ
ダルを操作することにより、クラッチスイッチ5又はア
クセルスイッチ3がオフとなる。従って、電気回路は一
時的にオフとなり、三方電磁弁2が作動して圧力式アク
チュエータ8へ供給していたエア圧を排気ポート2aか
ら大気へ放出するので、排気ブレーキ用バルブ6が開と
なって排気ブレーキは解除される。なお、図中12は排
気弁、矢印13は排気、14は排気ブレーキ作動表示
灯、15はヒューズ、16はバッテリを各々示してい
る。
【0006】また、図14に示した排気ブレーキ装置
は、排気ブレーキ作動時に発生する吸気騒音を低減させ
るインテークサイレンサ装置を備えている。この装置
は、吸気通路17に圧力式アクチュエータ18で開閉作
動するサイレンサバルブ19を設け、排気ブレーキ作動
時には三方電磁弁2を通って供給されるエア圧でサイレ
ンサバルブ19が閉じるように構成されている。この装
置は、排気ブレーキ装置と三方電磁弁2を共用している
ため、その作動及び解除は排気ブレーキ装置と略同時に
なり、図中20は吸気弁、白抜矢印21は吸気を各々示
している。
【0007】なお、上述したインテークサイレンサ装置
は、排気ブレーキ装置に必ず併設されるものではなく、
その有無は諸条件を考慮することによって適宜選択され
ている。
【0008】なおまた、従来の構成では、図14に示し
たように、1個の三方電磁弁2が排気ブレーキ用の圧力
式アクチュエータ8及びインテークサイレンサ用の圧力
アクチュエータ18へのエア圧供給を制御し、さらに図
示は省略したが、排気ブレーキ用の圧力式アクチュエー
タ8を複数備えた機種においても、1個の三方電磁弁2
が全ての圧力式アクチュエータ8,18へのエア圧供給
を制御するように構成されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の社会
情勢においては、環境保護等の理由からディーゼルエン
ジンの黒煙発生が問題になっていたが、種々の対策によ
り一般走行時の黒煙については目視で確認できないレベ
ルまで改善されてきている。しかしながら、排気ブレー
キ解放時に一時的に排出される多量の黒煙については、
特別な規制がないことや一時的な現象であることから見
逃されてきたが、今後は見た目にも異常な黒煙の早期改
善が望まれる。
【0010】さて、排気ブレーキ解放時に黒煙が発生す
る理由については、実際にはよくわかっていないという
のが現状である。しかし、各種の実験結果等により、以
下のように推定される。
【0011】すなわち、排気ブレーキ用バルブ6及びサ
イレンサバルブ19に用いられるバタフライバルブを閉
じて排気ブレーキを作動させた状態からアクセルペダル
が操作されると、排気ブレーキ解放信号が生じて三方電
磁弁2を作動させる。しかし、アクセルペダルの操作か
ら排気ブレーキ用バルブ6及びサイレンサバルブ19が
開き始めるまでには若干のタイムラグがあるため、この
間に燃焼室10へ噴射された燃料は吸気21の流入が遮
断されて不完全燃焼となり、これによって生じたガスが
黒煙となって排出されるものと考えられる。なお、排気
ブレーキ作動中は略燃料無噴射であるが、アクセルペダ
ルを踏み込むことによってラックが動き、燃料の噴射が
開始される。
【0012】たとえば、上述したバルブが開き始めるま
でのタイムラグを0.4秒と仮定すれば、1200回転
/分のエンジン回転数でアクセルペダルを踏み込んだ
時、バルブが開き始めるまでにはエンジンが8回転する
ことになる。従って、エンジン排気量の4倍分が空気流
入の遮断された状態(又は遮断に近い状態)で燃焼して
いることになり、この分が不完全燃焼による黒煙を排出
するものと思われる。
【0013】また、インテークサイレンサ装置のない機
種においても、排気ブレーキ作動中のガスが燃焼室周辺
にたまっているため、これが不完全燃焼等による黒煙発
生の原因になっていると考えられる。
【0014】そこで本発明は、上述したバルブ開き始め
までのタイムラグに対応するため、排気ブレーキ解放直
後の一定時間だけ燃料噴射を制限するようにした排気ブ
レーキ装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
を解決するためになされたもので、排気通路に設けられ
た排気ブレーキ用バルブと、同排気ブレーキ用バルブの
開放時に一定時間燃料噴射を制限する燃料噴射遅延手段
とを有することを特徴とする排気ブレーキ装置である。
【0016】そして、本発明は、上記燃料噴射遅延手段
が、アクセルペダルに連動する燃料噴射制御系の動きを
制限するエアシリンダと、同エアシリンダに排気ブレー
キ作動用の圧力を供給する分岐圧力通路と、同分岐圧力
通路に設けられた三方電磁弁と、上記排気ブレーキ用バ
ルブの開放時に上記三方電磁弁の作動を上記排気ブレー
キ用バルブより一定時間遅らせる制御手段とを有するこ
とを特徴としている。この場合のエアシリンダは、燃料
噴射ポンプのロードレバーの動きを制限してもよいし、
あるいはアクセルペダル又はガバナのコントロールロッ
ド(ラック)の動きを直接制限してもよい。この他に
も、上記エアシリンダは、ガバナのストップレバーと連
結され、上記排気ブレーキ用バルブ開放後の一定時間ま
で上記ストップレバーを燃料無噴射の位置に保持しても
よい。なお、ストップレバーの保持には、エアシリンダ
の変わりに電動の駆動手段を採用してもよい。
【0017】また、本発明の排気ブレーキ装置は、上記
燃料噴射遅延手段が、小径のオリフィス及び電磁弁を介
して大気に連通する大気連通室と、一端がロードレバー
に他端が可動壁に連結されたスライドシャフトとを有
し、上記排気ブレーキ用バルブの開放と同時に上記電磁
弁を一定時間閉じてロードレバーの動きを制限すること
を特徴としている。
【0018】さらに、本発明の排気ブレーキ装置は、排
気通路に設けられた排気ブレーキ用バルブと、同排気ブ
レーキ用バルブを開閉駆動する圧力式アクチュエータ
と、同圧力式アクチュエータに圧力を供給する圧力通路
と、同圧力通路に設けられた三方電磁弁と、同三方電磁
弁と上記圧力式アクチュエータとの間の圧力通路に連通
するダイアフラム室と、同ダイアフラム室のダイアフラ
ムに連動して排気ブレーキ作動時に燃料噴射ポンプのス
トップカム及びフローチングアームを燃料噴射量減方向
へ作動させるスライドシャフトとを有することを特徴と
している。
【0019】
【作用】前述した本発明の各手段によれば、排気ブレー
キ解放直後の一定時間だけ燃料噴射が制限されるので、
バルブ開き始めまでのタイムラグの間に噴射される燃料
の不完全燃焼を原因とする黒煙発生量は大幅に低減され
る。
【0020】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0021】図1は本発明の第1実施例を示す系統図
で、図14の従来例と同様の構成要素には同じ符号を付
しその詳細な説明は省略する。この構成では、エアタン
ク1と三方電磁弁2との間の圧力通路9から分岐して分
岐圧力通路22が設けられ、エアタンク1のエア圧を燃
料噴射ポンプ近傍の適所に固定されているエアシリンダ
23に供給できるようになっている。分岐圧力通路22
にはエアシリンダ23へのエア圧供給を制御する三方電
磁弁24が設けられ、同三方電磁弁24は排気ブレーキ
の非作動時(排気ブレーキスイッチ4がオフ)に分岐圧
力通路22を遮断すると共にエアシリンダ23を排気ポ
ート24aと連通させて大気に解放している。
【0022】上述したエアシリンダ23のロッド先端部
にはストッパ25が取付けられ、排気ブレーキ作動によ
ってエア圧を受けたエアシリンダ23から突出したスト
ッパ25は、燃料噴射ポンプのロードレバー26を燃料
無噴射位置(又はアイドリング位置)に保持するように
配置されている。ロードレバー26は、リンク系27を
介して図示省略のアクセルペダルと連結され、アクセル
ペダルの踏込みを受けると支点26aを中心として白抜
矢印で示した燃料増方向へ動くようになっている。
【0023】さて、三方電磁弁24は、排気ブレーキの
作動(排気ブレーキ作動スイッチ4がオン)によって、
エアシリンダ23の大気解放位置から分岐圧力通路22
を介してエアタンク1とエアシリンダ23とを連通させ
る位置に切換わる。このような排気ブレーキ作動時の切
換作動は、排気ブレーキ作動信号を受けて圧力式アクチ
ュエータ8,18のエア圧供給を制御する三方電磁弁2
と同時に実施され、この結果、ストッパ25は排気ブレ
ーキの作動中ロードレバー26を燃料無噴射位置に保持
して燃料噴射を制限する。また、三方電磁弁24は、排
気ブレーキ解放時にその切換え作動を排気ブレーキ用の
三方電磁弁2より一定時間遅らせる制御手段として設け
た作動遅延回路(又はリレー)28を介して、バッテリ
16と接続されている。
【0024】上述した作動遅延回路28は、図2に示す
如く、アクセルペダルが踏込まれアクセルスイッチ3が
オフになった時、排気ブレーキ用の三方電磁弁2がオフ
(大気解放位置)に切換えられた後、一定の遅延時間t
を経過してから燃料噴射遅延操作用の三方電磁弁24を
オフ(大気解放位置)に切換える。この遅延時間tは、
図3に示す如く、tが0の時のスモークレベルを100
とすれば、大きくなるにつれてスモークレベルを低減す
る傾向がある。しかし、tを単に大きくするだけではあ
る時点からスモークレベルの低減がほとんど認められな
くなり、さらにはドライバビリティー悪化の問題も生じ
てくるため、実験的にはtを0.05〜0.1秒程度に
設定するのがよいことが分かっている。
【0025】図4は図1の変形例を示しており、29は
エアシリンダ23に連結された停止板、30はアクセル
ペダルである。この構成では、排気ブレーキ作動と共に
停止板29が実線で示したアクセル停止位置まで押し上
げられ、アクセルペダル30を踏込むストロークが略ゼ
ロの位置に保持する。そして、排気ブレーキ解放時に
は、アクセルペダル30の踏込みによってアクセルスイ
ッチ3がオフになった後の一定時間、停止板29がアク
セルペダル30の踏込みを妨げるので、燃料噴射はこの
間だけ制限される。
【0026】以上の実施例は共に、ロードレバー26又
はアクセルペダル30の動きを妨げて一定時間燃料噴射
を制限しており、結果的にこの間ドライバーはアクセル
ペダルの踏込みが制限される。これに対して、図5に示
した第2実施例では、ロードレバー26とアクセルペダ
ルとを連結しているリンク系27にスプリング31を介
在させている。このスプリング31には、ロードレバー
26の作動に反力を与えるリターンスプリング32より
強いばね定数のものを採用し、通常はアクセルペダルの
動きに応じてロードレバー26も動くようにしてある。
そして、排気ブレーキ作動時にはストッパ25が突出
し、ロードレバー26を固定して燃料噴射量を制限して
いる。しかし、アクセルペダルが踏込まれた場合は、ス
プリング31が伸びるため、アクセルペダルの動きが制
限されることはない。そして、アクセルペダルの踏込み
と同時に排気ブレーキが解放されると、一定の遅延時間
t後にストッパ25が戻り、スプリング31がリターン
スプリング32に打ち勝ってロードレバー26をアクセ
ルペダルの踏込位置まで作動させるので、これにみあっ
た燃料噴射が開始される。
【0027】次に、図6に示した第3実施例では、アク
セルペダルからロードレバーまでの間の燃料噴射制御系
でその動きを制限していた上記各実施例とは異なり、エ
アシリンダ23から突出したストッパ25が、ロードレ
バーに連動する燃料噴射制御系に位置するガバナのコン
トロールロッド(ラック)33の動きを直接制限するよ
うに構成されている。コントロールロッド33の位置
は、一般にアクセル開度と図示省略のフライウェイトの
動きによりコントロールレバーを介して決められるが、
本実施例ではコントロールロッド33とコントロールレ
バーとの間にキャンセルスプリング34を設け、コント
ロールロッド33の固定時、キャンセルスプリング34
が燃料増方向の動きを吸収するようにしてある。すなわ
ち、コントロールレバーが燃料増方向へ動いても、スト
ッパ25がコントロールロッド33の動きを制限してい
るため、キャンセルスプリング34が縮むだけでコント
ロールロッド33は動かない。そして、排気ブレーキ解
放信号がでると、遅延時間t後にストッパ25が戻り、
キャンセルスプリング34の力によってコントロールレ
バーの移動位置に対応する位置までコントロールロッド
33が押されるので、これにみあった燃料噴射が開始さ
れる。
【0028】図7の第4実施例には、エアシリンダ23
がワイヤ35を介して燃料噴射ポンプ36のガバナに設
けられた燃料カット用のストップレバー37と連結され
た構成が示されている。ストップレバー37は、エンジ
ン停止時等に操作して燃料カットをするもので、排気ブ
レーキ作動時には三方電磁弁24が分岐圧力通路22を
連通状態にしてエアシリンダ23にエア圧を供給し、ス
トップレバー37を引いて燃料カットの状態にしてあ
る。この状態でアクセルペダル30が踏込まれると、ア
クセルスイッチ3がオフとなって排気ブレーキは解放さ
れる。しかし、三方電磁弁24は、作動遅延回路(又は
リレー)28の制御を受けて一定の遅延時間t後に大気
解放位置に切換わるため、この間ストップレバー37は
燃料カットの状態が維持される。従って、排気ブレーキ
解放後の一定時間は燃料噴射が制限され、吸入空気量が
回復してから燃料噴射が開始されることになる。
【0029】また、図8の第5実施例では、第4実施例
のエアシリンダ23及び三方電磁弁24等のかわりに、
作動遅延回路(又はリレー)28の制御を受ける電動の
駆動手段として、たとえば電気モータ38がワイヤ35
を介してストップレバー37と連結されている。この電
気モータ38は、排気ブレーキの作動時にストップレバ
ー37を引いて燃料カットをし、排気ブレーキの解放時
には一定の遅延時間t後にストップレバー37を引く操
作を解除して燃料噴射が開始されるように作動する。こ
のような構成としても、上述した各実施例と同様に排気
ブレーキ解放後の一定時間だけ燃料噴射が制限され、吸
入空気量が回復するのを待って燃料噴射を開始できる。
なお、電気モータ38のかわりに、電磁石を利用したア
クチュエータでストップレバーの操作を実施してもよ
い。
【0030】図9に示した第6実施例は、ロードレバー
26にダッシュポッド39を連結したもので、ダッシュ
ポッド39は、小径のオリフィス40及び電磁弁41が
設けられた大径の連通口42を介して大気に連通する大
気連通室43を有し、同大気連通室43はダイアフラム
44によって室45との間が遮断されている。ダイアフ
ラム44にはスライドシャフト46の一端が連結され、
また、スライドシャフト46の他端はロードレバー26
に連結されている。そして、アクセルペダルの踏込みで
ロードレバー26が燃料増方向へ動くと、スライドシャ
フト46は可動壁であるダイアフラム44を軸方向へ押
し、ダイアフラム44は大気連通室43内の空気を大気
へ流出させる。この時、電磁弁41が開であれば大気連
通室43内のエアはオリフィス40及び連通口42の両
方から流出するので、ロードレバー26はスムーズに作
動できる。
【0031】そこで、本発明では上述した電磁弁41を
常時開とし、排気ブレーキ用バルブの開放(すなわち排
気ブレーキ解除)と同時に電磁弁41を一定時間だけ閉
とする。これにより、アクセルペダルの踏込みで燃料増
方向へ動こうとするロードレバー26は、大気との連通
が小径のオリフィス40のみとなって動きの鈍くなった
ダイアフラム44が抵抗となり、この間の動きが一時的
に制限される。従って、アクセルペダルの踏込みストロ
ークはスプリング31に吸収され、この間の燃料噴射量
を抑制できる。
【0032】図10は第6実施例の変形例を示したもの
で、図9の第6実施例がオリフィス40からのエア流出
抵抗を利用したのに対し、この変形例では逆にオリフィ
ス40からのエア吸引抵抗を利用している。図中47は
エアシリンダ、48は可動壁となるピストンを示し、ピ
ストン48と連結されたスライドシャフト46の他端は
図9と同様にロードレバー26と連結されている。この
ような構成では、アクセルペダルの踏込みでピストン4
8が燃料増の図中右方向へ引かれると、通常はオリフィ
ス40及び常時開の連通口42からエアが吸引されてス
ライドシャフト46はスムーズに作動する。しかし、排
気ブレーキ解除と同時に電磁弁41を閉じると、エアの
吸引は小径のオリフィス40のみからとなるため、ピス
トン48の動きは鈍くなり、リンク系27が引張られて
もスプリング31に吸収されるので、この間の燃料噴射
量は制限される。
【0033】ところで、排気ブレーキの解除は、通常ア
クセルペダル踏込みから約0.5秒以内に終了する。従
って、上述した図9及び図10の実施例における燃料噴
射量の制限も略同じ時間内に終了するように設定する必
要があり、このためには電磁弁41を閉じる時間、オリ
フィス40の径及びスプリング31のばね定数等を適宜
調整すればよい。
【0034】なお、図11は第6実施例(図9)及びそ
の変形例(図10)の作用効果を示したもので、(A)
は燃料噴射量を、(B)は黒煙濃度を、各々時間を横軸
として示している。この図によれば、燃料噴射量は実線
で示した従来値から破線で示す値まで低減し、この間の
黒煙発生量も従来の1/4〜1/2程度まで減少してい
る。
【0035】図12及び図13は第7実施例を示したも
ので、排気通路7には圧力式アクチュエータ8で開閉駆
動される排気ブレーキ用バルブ6が設けられ、エアタン
ク1から圧力式アクチュエータ8へエア圧を供給する圧
力通路9には三方電磁弁2が設けられている。また、三
方電磁弁2と圧力式アクチュエータ8との間の圧力通路
9から分岐させた圧力通路9aはダイアフラム室49に
連通し、ダイアフラム50と連動するスライドシャフト
51は燃料噴射ポンプ36のストップカム52と連結さ
れている。なお、図中53はフローチングアームを示し
ている。
【0036】上述した構成によれば、排気ブレーキ作動
のため三方電磁弁2が圧力通路9を連通状態にすると、
エアタンク1のエア圧が圧力式アクチュエータ8へ供給
されて排気ブレーキ用バルブ6を閉じる。これと同時
に、エア圧は圧力通路9aを通ってダイアフラム室49
に導かれ、このエア圧に押圧されたダイアフラム50は
ばねを圧縮してスライドシャフト51、ストップカム5
2及びフローチングアーム53を燃料噴射量減方向へ作
動させる。このため、排気ブレーキ作動時には燃料噴射
量が制限された状態にあり、排気ブレーキ解放からこの
燃料噴射量制限が解除されるまでには若干のタイムラグ
が生じる。従って、このタイムラグの間は排気ブレーキ
が解放されても燃料噴射が制限された状態にあり、作動
遅延回路又はリレーによる一定時間の燃料噴射制限と略
同様の作用が得られる。
【0037】なお、上記各実施例におけるエアシリンダ
23は、急加速を要するような緊急時に燃料噴射の遅延
動作を解除できるようにしておくのが好ましい。従っ
て、通常より強いアクセルペダルの踏込み力が作用した
場合には、エアシリンダ23による燃料噴射制御系及び
リンク系の機械的作動制限が解除されるようにエアシリ
ンダ及びエア圧の選択をすればよい。
【0038】
【発明の効果】前述した本発明によれば、排気ブレーキ
解放後の一定時間だけ燃料噴射を制限するので、この間
に十分な燃焼空気を得られないために生じていた不完全
燃焼がなくなり、この一時的な不完全燃焼によって生じ
ていた大量の黒煙発生を防止できる。従って、排気ブレ
ーキ解放時の黒煙発生が大幅に改善され、ディーゼルエ
ンジンの黒煙問題解決に大きな効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排気ブレーキ装置の第1実施例を
示す系統図である。
【図2】遅延操作用の三方電磁弁の遅延作動を説明する
ための図である。
【図3】スモークレベルと遅延時間tとの関係を示す図
である。
【図4】第1実施例の変形例を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す図である。
【図7】本発明の第4実施例を示す図である。
【図8】本発明の第5実施例を示す図である。
【図9】本発明の第6実施例を示す図である。
【図10】第6実施例の変形例を示す図である。
【図11】第6実施例の作用・効果を示す図で、(A)
は燃料噴射量と時間との関係を示し、(B)は黒煙濃度
と時間との関係を示している。
【図12】本発明の第7実施例を示す系統図である。
【図13】第7実施例の要部詳細を示す図である。
【図14】従来の排気ブレーキ装置を示す系統図であ
る。
【符号の説明】
1 エアタンク 2 三方電磁弁(排気ブレーキ用) 3 アクセルスイッチ 4 排気ブレーキスイッチ 5 クラッチスイッチ 6 排気ブレーキ用バルブ 7 排気通路 8,18 圧力式アクチュエータ 9,9a 圧力通路 22 分岐圧力通路 23 エアシリンダ 24 三方電磁弁(遅延操作用) 26 ロードレバー 28 作動遅延回路(又はリレー) 29 停止板 30 アクセルペダル 31 スプリング 32 リターンスプリング 33 コントロールロッド 34 キャンセルスプリング 36 燃料噴射ポンプ 37 ストップレバー 38 電気モータ 39 ダッシュポッド 40 オリフィス 41 電磁弁 42 連通口 43 大気連通室 44 ダイアフラム 46 スライドシャフト 48 ピストン 49 ダイアフラム室 50 ダイアフラム 51 スライドシャフト 52 ストップカム 53 フローチングアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/12 335 Z 43/00 301 K H 45/00 312 M (72)発明者 小山 武 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 小室 秀一 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気通路に設けられた排気ブレーキ用バル
    ブと、同排気ブレーキ用バルブの開放時に一定時間燃料
    噴射を制限する燃料噴射遅延手段とを有することを特徴
    とする排気ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】上記燃料噴射遅延手段が、アクセルペダル
    に連動する燃料噴射制御系の動きを制限するエアシリン
    ダと、同エアシリンダに排気ブレーキ作動用の圧力を供
    給する分岐圧力通路と、同分岐圧力通路に設けられた三
    方電磁弁と、上記排気ブレーキ用バルブの開放時に上記
    三方電磁弁の作動を上記排気ブレーキ用バルブより一定
    時間遅らせる制御手段とを有することを特徴とする請求
    項1記載の排気ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】上記エアシリンダが燃料噴射ポンプのロー
    ドレバーの動きを制限することを特徴とする請求項2記
    載の排気ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】上記エアシリンダがアクセルペダルの動き
    を直接制限することを特徴とする請求項2記載の排気ブ
    レーキ装置。
  5. 【請求項5】上記燃料噴射ポンプのロードレバーとアク
    セルペダルとの間を連結するリンク系にロードレバー反
    力より強いばね定数のスプリングを介在させたことを特
    徴とする請求項2及び3記載の排気ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】上記エアシリンダがガバナのコントロール
    ロッドの動きを直接制限し、上記コントロールロッドを
    作動させるロードレバーとの間にキャンセルスプリング
    を介在させたことを特徴とする請求項2記載の排気ブレ
    ーキ装置。
  7. 【請求項7】上記エアシリンダがガバナのストップレバ
    ーと連結され、上記排気ブレーキ用バルブ開放後の一定
    時間まで上記ストップレバーを燃料無噴射の位置に保持
    することを特徴とする請求項2記載の排気ブレーキ装
    置。
  8. 【請求項8】上記燃料噴射遅延手段が、ガバナのストッ
    プレバーと連結された電動の駆動手段と、上記排気ブレ
    ーキ用バルブの開放時に上記駆動手段の作動を上記排気
    ブレーキ用バルブより一定時間遅らせる制御手段とを有
    し、上記排気ブレーキ用バルブ開放後の一定時間まで上
    記ストップレバーを燃料無噴射の位置に保持することを
    特徴とする請求項1記載の排気ブレーキ装置。
  9. 【請求項9】上記燃料噴射遅延手段が、小径のオリフィ
    ス及び電磁弁を介して大気に連通する大気連通室と、一
    端がロードレバーに他端が可動壁に連結されたスライド
    シャフトとを有し、上記排気ブレーキ用バルブの開放と
    同時に上記電磁弁を一定時間閉じてロードレバーの動き
    を制限することを特徴とする請求項1記載の排気ブレー
    キ装置。
  10. 【請求項10】排気通路に設けられた排気ブレーキ用バ
    ルブと、同排気ブレーキ用バルブを開閉駆動する圧力式
    アクチュエータと、同圧力式アクチュエータに圧力を供
    給する圧力通路と、同圧力通路に設けられた三方電磁弁
    と、同三方電磁弁と上記圧力式アクチュエータとの間の
    圧力通路に連通するダイアフラム室と、同ダイアフラム
    室のダイアフラムに連動して排気ブレーキ作動時に燃料
    噴射ポンプのストップカム及びフローチングアームを燃
    料噴射量減方向へ作動させるスライドシャフトとを有す
    ることを特徴とする排気ブレーキ装置。
JP26109294A 1994-09-30 1994-09-30 排気ブレーキ装置 Pending JPH08100684A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100482066B1 (ko) * 2002-05-21 2005-04-13 현대자동차주식회사 자동차의 배기 브레이크 장치

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