JPH08100634A - 内燃エンジンの触媒劣化検出装置 - Google Patents

内燃エンジンの触媒劣化検出装置

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JPH08100634A
JPH08100634A JP6237431A JP23743194A JPH08100634A JP H08100634 A JPH08100634 A JP H08100634A JP 6237431 A JP6237431 A JP 6237431A JP 23743194 A JP23743194 A JP 23743194A JP H08100634 A JPH08100634 A JP H08100634A
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JP
Japan
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air
fuel ratio
deterioration
sensor
catalyst
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Application number
JP6237431A
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English (en)
Inventor
Takuya Matsumoto
卓也 松本
Toru Hashimoto
徹 橋本
Mitsuhiro Miyake
光浩 三宅
Hitoshi Kamura
均 加村
Yasuhisa Yoshida
泰久 吉田
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃エンジンの排気通路に配設される排気浄
化触媒(三元触媒)の劣化判定をより信頼性の高いもの
にする。 【構成】 排気浄化触媒の上流側と下流側にそれぞれ備
えられた第一の空燃比センサと第二の空燃比センサの出
力に基づいて排気浄化触媒の劣化を判定する触媒劣化判
定手段(S14,S18,S20) と、第一の空燃比センサの劣化を
検出するセンサ劣化検出手段により第一の空燃比センサ
の劣化が検出されたときに排気浄化触媒の劣化判定を中
止させる判定中止手段(S16) とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃エンジンの触媒劣
化検出装置に係り、特に排気浄化触媒の上流側と下流側
とにそれぞれ空燃比センサを備えた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃エンジンの排気通路に設けられた排
気浄化触媒(以下、三元触媒という)は、使用期間が長
くなるにつれて劣化し、その浄化効率が低下する。しか
しながら、この三元触媒の劣化は、定期点検等のときに
しか確認することができず、浄化効率が低下しているに
もかかわらず、その三元触媒を知らずに使用し続ける虞
があった。
【0003】そこで、三元触媒の上流側と下流側にそれ
ぞれ酸素濃度を検出する空燃比センサ(O2 センサ)
を設け、これらのO2 センサの出力信号に基づいて三元
触媒の劣化を検出する触媒劣化検出装置が、特開昭61
−286550号公報等により知られている。この触媒
劣化検出装置では、目標空燃比(例えば、理論空燃比)
を境にして所定の周期で変動するようにフィードバック
制御される空燃比に対し、これに呼応して変化するO2
センサの出力周波数を、上流側と下流側とで比較するこ
とによって三元触媒の劣化状態を検出するようにしてい
る。
【0004】通常、三元触媒には、通過する排気ガス中
の残存酸素をその内部にストレージしておく能力があ
り、これにより三元触媒を通過した排気ガス中には僅か
な酸素しか含まれない。このため、三元触媒が正常な浄
化効率を維持している場合には、下流側のO2 センサの
出力信号はその変動が少なく、その周波数は略ゼロであ
り、上流側のO2 センサと下流側のO2 センサの各出力
周波数の比較値、すなわち出力周波数比(下流側O2
ンサの出力周波数/上流側O2 センサの出力周波数)を
求めると、その値はゼロあるいはゼロに極めて近い一定
値となっている。
【0005】ところが、三元触媒が劣化し浄化効率が低
下すると、炭化水素や一酸化炭素の酸化があまり促進さ
れなくなるとともに酸素のストレージ機能が低下し、排
気ガス中の残存酸素は三元触媒を通過し始める。これに
より、下流側のO2 センサの出力信号が上流側のO2
ンサの出力信号と同様に変化することとなり、上記出力
周波数比はゼロ値から徐々に増加することになる。
【0006】そこで、この触媒劣化検出装置では、この
ような三元触媒の浄化効率と出力周波数比との関係を利
用することで、三元触媒の劣化判定を実施するようにし
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のO2
センサは、常時高温の排気ガスにさらされていることか
ら熱劣化し易く、劣化するとその出力が低下したり応答
遅れが生じたりすることになる。特に、この傾向は上流
側のO2 センサに関して顕著であり、O2 センサは、こ
のような出力低下や応答遅れが上流側のO2 センサに起
こると、出力信号の変化が正常に起こらず出力周波数が
小さくなってしまう。この場合には、あたかも下流側の
2 センサの出力信号が変化しているかのように、出力
周波数比が増加することになり、正常に機能している三
元触媒を、劣化していると誤判定してしまう虞がある。
【0008】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、排気浄
化触媒(三元触媒)の劣化の判定に使用される空燃比セ
ンサ(O2 センサ)が劣化しても、誤判定することのな
い信頼性の高い触媒劣化検出装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】上記した目的
を達成するために、請求項1の発明では、車両に搭載さ
れた内燃エンジンの排気通路に、排気浄化触媒の上流側
に位置して設けられ、前記内燃エンジンの排気ガス成分
を検出する第一の空燃比センサと、前記排気通路に前記
排気浄化触媒の下流側に位置して設けられ、前記内燃エ
ンジンの排気ガス成分を検出する第二の空燃比センサ
と、前記第一の空燃比センサの出力と前記第二の空燃比
センサの出力に基づき、前記排気浄化触媒の劣化を判定
する触媒劣化判定手段と、前記第一の空燃比センサの劣
化を検出するセンサ劣化検出手段と、このセンサ劣化検
出手段により前記第一の空燃比センサの劣化が検出され
ると、前記触媒劣化判定手段による前記排気浄化触媒の
劣化判定を中止させる判定中止手段とを備えたことを特
徴とする。
【0010】これにより、第一の空燃比センサの出力と
第二の空燃比センサの出力に基づいて排気浄化触媒の劣
化が判定され、さらに、この排気浄化触媒の劣化判定
は、第一の空燃比センサの劣化が検出されたときには中
止され、排気浄化触媒は、正常に機能しているにもかか
わらず劣化と誤判定されることがない。また、請求項2
の発明では、前記内燃エンジンは、少なくとも一方の空
燃比センサの出力に基づき、前記内燃エンジンに供給す
る混合ガスの空燃比を目標空燃比近傍で周期的に変動さ
せてその平均空燃比を目標空燃比に制御する空燃比フィ
ードバック制御手段を有し、前記触媒劣化判定手段は、
前記空燃比フィードバック制御手段により周期的に変動
する空燃比に応じて周期的に変化する前記第一の空燃比
センサの出力変化特性を表す値と前記第二の空燃比セン
サの出力変化特性を表す値とを比較することにより、前
記排気浄化触媒の劣化を判定することを特徴とする。
【0011】これにより、排気浄化触媒の劣化は、第一
の空燃比センサの出力変化特性を表す値と第二の空燃比
センサの出力変化特性を表す値との比較によって良好に
判定される。また、請求項3の発明では、前記第一の空
燃比センサの出力変化特性を表す値および前記第二の空
燃比センサの出力変化特性を表す値は、それぞれ前記第
一の空燃比センサの出力周波数および前記第二の空燃比
センサの出力周波数であることを特徴とする。
【0012】これにより、排気浄化触媒の劣化は、第一
の空燃比センサの出力周波数と第二の空燃比センサの出
力周波数との比較によって良好に判定される。さらに、
請求項4の発明では、前記センサ劣化検出手段は、前記
第一の空燃比センサの出力変化特性を表す値が所定の劣
化判定値以下に低下すると前記第一の空燃比センサが劣
化したと判定することを特徴とする。
【0013】これにより、第一の空燃比センサの出力変
化特性を表す値が所定の劣化判定値以下に低下したと
き、第一の空燃比センサは劣化していると良好に判定さ
れ、この第一の空燃比センサの劣化判定に基づいて排気
浄化触媒の劣化判定が確実に中止される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1は、本発明に係る触媒劣化検出装置を
備えた内燃エンジンを示す概略構成図である。同図にお
いて、符号1は自動車用エンジン、例えば、直列6気筒
ガソリンエンジン本体(以下、単にエンジン本体と記
す)である。エンジン本体1の各気筒毎に設けられた吸
気ポート2には、燃料噴射弁3が取り付けられた吸気マ
ニホールド4を介し、エアクリーナ5、吸入空気量を検
出するエアフローセンサ6、スロットルバルブ7、IS
C(アイドルスピードコントロール)バルブ8等を備え
た吸気管9が接続されている。
【0015】エアフローセンサ6としては、カルマン渦
式エアフローセンサ等が好適に使用される。ISCバル
ブ8は、アイドリング回転数を制御するためのものであ
り、図示しないエアコンの作動等によるエンジン負荷の
変動に応じてバルブ開度を調節し、吸入空気量を変化さ
せ、アイドリング運転を安定させる働きをするものであ
る。
【0016】また、各気筒毎に設けられた排気ポート1
0には、排気マニホールド11を介して排気管14が接
続され、この排気管14には、三元触媒(排気浄化触
媒)13を介して、図示しないマフラが接続されてい
る。排気管14には、空燃比を検出するためのO2 セン
サ(第一の空燃比センサ)12が取付けられており、さ
らに、三元触媒13の下流側にも同様のO2 センサ(第
二の空燃比センサ)25が取付けられている。これらの
2 センサ12およびO2 センサ25は、O2 (酸素)
濃度を感知し、そのO2 濃度に応じた電圧値の起電力を
発生するようになっており、この電圧値に基づいて混合
ガスの空燃比を検出可能になっている。
【0017】三元触媒13は、HC(炭化水素)、CO
(一酸化炭素)を酸化させるとともに、NOxを還元す
る機能をもっており、この三元触媒13によるHC、C
Oの酸化およびNOxの還元は、理論空燃比(14.
7)付近での燃焼時において最も良好に促進されるよう
になっている。エンジン本体1には、吸気ポート2から
燃焼室15に供給された空気と燃料との混合ガスに着火
するための点火プラグ16が各気筒毎に配置されてい
る。また、符号18は、カムシャフトと連動するエンコ
ーダからクランク角同期信号を検出するクランク角セン
サ、符号19はスロットルバルブ7の開度を検出するス
ロットルセンサ、符号20は冷却水温を検出する水温セ
ンサ、符号21は大気圧を検出する大気圧センサ、符号
22は吸気温度を検出する吸気温センサである。
【0018】尚、エンジン回転速度(エンジン回転数)
Neは、クランク角センサ18が検出するクランク角同
期信号の発生時間間隔から演算される。また、体積効率
ηvは、上記エアフローセンサ6により検出された空気
流量と上記エンジン回転速度Ne等とから演算され、大
気圧センサ21が検出する大気圧、吸気温センサ22が
検出する吸気温度等によって補正される。
【0019】車室内には、図示しない入出力装置、多数
の制御プログラムを内蔵した記憶装置(ROM、RA
M、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タ
イマカウンタ等を備えたECU(電子制御ユニット)2
3が設置されている。ECU23の入力側には、O2
ンサ12やO2 センサ25等の上述した各種センサ類が
接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力
される。一方、ECU23の出力側には、上述の燃料噴
射弁3や点火ユニット24等が接続されており、これら
に向けて各種センサ類からの入力情報に基づいて演算さ
れた最適値が出力される。つまり、ECU23は、エン
ジン本体1の点火時期制御、吸入空気量制御の他、後述
するようにO2 センサ12、25と協働して空燃比フィ
ードバック制御や触媒劣化検出制御等を好適に実施す
る。
【0020】燃料噴射弁3は、このECU23からの指
令により、パルス状の電流が供給されて駆動するもので
あり、その電流のパルス幅によって燃料噴射量が決定さ
れる。点火ユニット24は、ECU23からの指令によ
り、各気筒の点火プラグ16に高電圧を出力するように
なっている。以下、空燃比フィードバック制御と触媒劣
化検出制御について説明する。
【0021】空燃比フィードバック制御は、燃料噴射弁
3から噴射される燃料量を前述したO2 センサ12およ
びO2 センサ25からの検出信号に基づいて補正し、こ
れにより混合ガスの空燃比を常に目標空燃比(例えば、
理論空燃比)に保持しようとする制御である。この空燃
比フィードバック制御すなわち燃料噴射量の補正制御で
は、必ずしも一回の燃料噴射量補正だけでは空燃比を目
標空燃比に安定させることが困難であることから、燃料
噴射量は、O2 センサ12とO2 センサ25からの検出
信号に基づき、目標空燃比近傍で微量ずつ周期的に増減
されるようになっている。これにより、空燃比はその目
標空燃比の近傍を上下に変動しながら、結果的にその平
均値が目標空燃比に好適に維持される。
【0022】図2は、O2 センサ12とO2 センサ25
の出力電圧の時間変化を示したグラフであり、上記燃料
噴射量の補正による空燃比の変動は、図2中の主として
2センサ12の出力電圧値の時間変化と一致し、O2
センサ12の波形によってこの空燃比の変動状態を知る
ことができる。このO2 センサ12とO2 センサ25の
出力電圧値の変化は、目標空燃比に対応する出力電圧値
V1 (例えば、0.5V)を中心にして0Vと最大出力
電圧値V2 (例えば、1.0V)間を変動するようなも
のであり、その出力電圧値の変動周期はそれぞれTF 、
TR で示され、また、その出力周波数はfF (=1/T
F )、fR (=1/TR )で示される。
【0023】O2 センサ12については、三元触媒13
より上流側の排気管14のエンジン本体1近くに設置さ
れ、燃焼直後の排気ガスのO2 濃度を検出できることか
ら、図2中実線で示す出力の変動周期TF は、燃料噴射
量の増減補正の周期に一致し、その出力周波数fF は高
い値となる。これに対し、三元触媒13の下流側に位置
するO2 センサ25については、通常、図2中破線で示
すように、出力の振幅は小さく、そして、その変動周期
TR は、O2 センサ12のそれに比べて長く、つまり、
その出力周波数fR は低い値となっている。
【0024】このようにO2 センサ25の出力電圧値が
殆ど変化せず、かつ、その出力周波数fR が低いのは、
三元触媒13が内部にO2 (酸素)を一旦ストレージし
ておく機能を有していることから、この三元触媒13を
通過した排気ガス中のO2 濃度に殆ど時間的変化が見ら
れないためである。これらのO2 センサ12、O2 セン
サ25や三元触媒13が良好に機能している場合には、
2 センサ12、O2 センサ25からの出力周波数fF
およびfRは、それらO2 センサ12、25の固有の応
答速度等に拘束されてそれぞれ安定的に略一定の値とな
る。すなわち、図2中実線で示すO2 センサ12の出力
の変動周期TF は所定値TF0に、また破線で示すO2
ンサ25の出力の変動周期TR は所定値TR0になってお
り、各出力周波数fF 、fR はそれぞれ所定値fF0(=
1/TF0)および所定値fR0(=1/TR0)となってい
る。このとき、所定値fR0は、所定値fF0に比べて非常
に小さな値となり(fF0≫fR0)、実際には略ゼロ値で
ある。
【0025】図3は、O2 センサ12、O2 センサ25
が良好に機能しているときの三元触媒13の浄化効率E
CAT と上述した各出力周波数fF 、fR に基づく出力周
波数比fR/fF との関係を示したグラフである。同図に
示すように、O2 センサ12、O2 センサ25が良好に
機能し、三元触媒13の浄化効率ECAT が高い(100
%)場合には、上述したように、各出力周波数fF 、f
R はそれぞれ所定値fF0および所定値fR0(fF0≫fR
0)であることから、その周波数比fR0/ fF0は略ゼロ
値の一定値(図3では値0で示す)となっている。
【0026】しかしながら、三元触媒13が経時劣化
し、その浄化効率ECAT すなわちHC、COの酸化促進
能力の低下とともに三元触媒13のO2 ストレージ機能
が低下して、排気ガス中のO2 が三元触媒13を通過し
始めると、そのO2 濃度は三元触媒13の上流側のO2
濃度に次第に近づくことになる。これにより、O2 セン
サ25の出力電圧値は、その振幅が大きく、また、その
出力周波数fR が高くなり、O2 センサ12の出力電圧
の波形に近づくことになる。従って、その出力周波数比
fR/fF は、図3に示すように、三元触媒13の劣化と
ともに急激に増加することになり、浄化効率ECAT が、
例えば80%以下に低下したときには最大値1に達する
ことになる。
【0027】このように、三元触媒13の浄化効率ECA
T と出力周波数比fR/fF との間には、浄化効率ECAT
が低下すると出力周波数比fR/fF が急激に増加すると
いう関係があることから、出力周波数fR の増加に基づ
く出力周波数比fR/fF の変化を知ることにより、三元
触媒13の劣化状態を検出し、劣化を判定することがで
きる。以下、図4に示す触媒劣化検出制御のフローチャ
ートに沿って、三元触媒13の劣化判定手順を説明す
る。
【0028】この触媒劣化検出制御は、エンジン本体1
の始動毎に実行されるものであり、先ず、図4のステッ
プS10では、三元触媒13が良好に機能しているか否
かを示すフラグf(OK)の値を判別する。このフラグf(O
K)は、イグニッションSWがOFFにされ、エンジン本
体1が停止する毎に値0にリセットされ、そして、三元
触媒13が良好であると判定されたときに値1にセット
されるものであり、エンジン本体1の始動直後には必ず
値0である。従って、最初の判別ではその判別結果はN
o(否定)となり、次にステップS12に進む。
【0029】ステップS12では、触媒劣化判定を実施
するための条件が成立しているか否かを判別する。ここ
では、上述した空燃比フィードバック制御が好適に実施
されているか否か、エンジン回転速度Neや体積効率η
v が所定範囲内にあるか否かの判別等が実行される。こ
の触媒劣化検出制御は、上述した空燃比フィードバック
制御によって発生する空燃比変動すなわち出力電圧値の
変化に基づく出力周波数fF 、fR を利用するものであ
るため、先ず、O2 センサ12、O2 センサ25が正常
に作動し、空燃比フィードバック制御が好適に実施され
ていることが触媒劣化判定を行うための一条件となる。
【0030】また、この空燃比フィードバック制御は、
エンジン本体1のエンジン回転速度Neや体積効率ηv
が安定していないときには、排気ガスのO2 濃度も安定
せず、正常なフィードバック制御が実施されないことか
ら、エンジン本体1のエンジン回転速度Neや体積効率
ηv が次式(1) 、(2) の範囲内で正常な空燃比フィード
バック制御が実施されている場合にのみ触媒劣化判定を
行うようにしている。
【0031】Ne1 <Ne<Ne2 …(1) ηv1<ηv <ηv2 …(2) ここに、Ne1 、Ne2 、ηv1、ηv2はそれぞれ閾値を
示し、これらの値は、例えば、エンジン本体1がオート
マティックトランスミッション(AT)に連結されてい
る場合であれば、Ne1 は1400rpm であり、Ne2
は3000rpmであり、ηv1は25%であり、ηv2は6
0%である。
【0032】これ以外にも触媒劣化判定の実施条件とし
てエンジン本体1の冷却水温が所定範囲であることやエ
アフローセンサ6等の各種センサが正常に作動している
こと等が上げられるが、ここではそれらの詳細な説明を
省略する。そして、これらの条件のいずれかひとつでも
成立していないときには、ステップS12の判別結果は
No(否定)であり、この場合には触媒劣化判定を実施
せず、全ての条件が成立するのを待つ。
【0033】一方、全ての条件が成立した場合には、ス
テップS12の判別結果はYes(肯定)となり、触媒
劣化判定を実施するのに適当な状態であると判定でき、
次にステップS14に進み、触媒劣化判定を開始する。
ステップS14では、ECU23は、O2 センサ12か
らの検出信号に基づいて出力周波数fF を算出する。こ
の算出方法としては、例えば、前述した出力電圧値V1
(例えば、0.5V)を閾値とし、所定時間(例えば、
10秒)に、この閾値(0.5V)を横切った回数を求
め、この回数を出力周波数fF とみなすようにして行
う。
【0034】ステップS16では、上述のようにして算
出した出力周波数fF が所定値THpより低いか否かを判
別する。この判別は、O2 センサ12が劣化し正常に機
能しなくなったとき、触媒劣化判定を中止するために実
施するものである。O2 センサ12は、常に高温の排気
ガスにさらされていることから熱影響を受けてO2 セン
サ25よりも劣化に至り易く、このように劣化すると、
応答性が低下して正常な起電力を出力することができな
くなる。従って、O2 センサ12からの出力電圧値が明
確に変化しなくなる場合があり、この場合には出力周波
数fF は正常時に比べて低いものとなる。このように、
出力周波数fF が低くなると、出力周波数比fR/fF が
増大することになるため、あたかも三元触媒13が劣化
したのと同様の現象が起きることになり、触媒劣化が正
確に判定できなくなってしまう。
【0035】そこで、O2 センサ12が劣化したときに
は、触媒劣化判定を中止するようにして、三元触媒13
が正常に機能しているにもかかわらず劣化と誤判定して
しまうことを防止している。尚、ここで使用される所定
値THpは、後述する出力周波数比fR/fF の判定閾値T
Hcに応じ、予め実験データに基づいて設定された値(例
えば、0.1Hz)である。
【0036】このステップS16の判別結果がYes
(肯定)で出力周波数fF が所定値THpより低い場合に
は、O2 センサ12が劣化していると判定でき、触媒劣
化判定を中止して当該ルーチンを終了する。一方、判別
結果がNo(否定)の場合には、O2 センサ12は正常
に機能していると判定でき、次にステップS18に進
む。
【0037】ステップS18では、ECU23は、O2
センサ25からの検出信号に基づいて出力周波数fR を
算出する。ここでは、例えば、上述した出力周波数fF
の算出方法と同様にして、変化する電圧値が所定時間
(10秒)に出力電圧値V1 (0.5V)を横切った回
数を求める。ステップS20では、ステップS14で求
めた出力周波数fF とステップS18で求めた出力周波
数fR とから出力周波数比fR/fF を算出し、この出力
周波数比fR/fF が所定値THc(例えば、0.8)より
大であるか否かを判別する。判別結果がNo(否定)の
場合には、三元触媒13は劣化しておらず、図3に示す
ように、高い浄化効率ECAT の下限値E1 (例えば、約
85%)以上で良好に機能していると判定でき、この場
合には、次にステップS30に進む。
【0038】ステップS30では、図5に示すOK制御
ルーチンを実行する。このOK制御ルーチンでは、先
ず、ステップS32において、図示しないが車室内に設
置された警告灯を消灯した状態にし、三元触媒13が正
常に機能していることを運転者に示す。次に、ステップ
S34において、ECU23は三元触媒13の劣化に対
応する故障コードがRAMに残っていないよう故障コー
ド消去の操作を行う。そして、ステップS36におい
て、フラグf(OK)に値1を設定し、三元触媒13が正常
に機能していることを記憶する。
【0039】このように、ステップS30を実行し、フ
ラグf(OK)に一旦値1が設定されると、当該触媒劣化検
出制御ルーチンの次回の実行時には、ステップS10で
の判別結果はYes(肯定)となる。従って、この場合
には、触媒劣化判定を再度実施することなく当該ルーチ
ンを終了することになる。一方、ステップS20の判別
結果がYes(肯定)で出力周波数比fR/fF が所定値
THc(0.8)を超えた場合には、浄化効率ECAT が下
限値E1 (約85%)以下で三元触媒13が劣化してい
ると判定でき、この場合には次にステップS40に進
む。
【0040】このステップS40では、図6に示すFA
IL制御ルーチンを実行する。このFAIL制御ルーチ
ンでは、先ず、ステップS42において、上述の警告灯
を点灯させ、運転者に三元触媒13の劣化を知らせて修
理を促す。そして、ステップS44において、ECU2
3は三元触媒13の劣化に対応する故障コードをRAM
に記憶する。これにより、修理をする際には、この故障
コードを読みだすことで容易に故障内容を知ることがで
き、三元触媒13の交換等の対応を迅速に行うことがで
きる。
【0041】以上詳細に説明したように、当該触媒劣化
検出装置を用いることにより、O2センサ12およびO
2 センサ25から検出される出力周波数の比fR/fF を
算出し、この算出値と所定値THc(0.8)とを比較す
ることによって触媒劣化判定を良好に実施することがで
き、そして、O2 センサ12が劣化しているときには触
媒劣化判定を中止するようにしたから、その誤判定を確
実に防止することができる。
【0042】尚、上記実施例では、エンジン本体1に近
く、熱影響を受け易いO2 センサ12が劣化したときに
のみ触媒劣化判定を中止するようにしたが、O2 センサ
25の劣化についても同様に検出することができ、この
場合、O2 センサ12およびO2 センサ25の少なくと
も一方が劣化したと判定されたとき、その触媒劣化判定
を中止するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
請求項1の触媒劣化検出装置によれば、車両に搭載され
た内燃エンジンの排気通路に、排気浄化触媒の上流側に
位置して設けられ、内燃エンジンの排気ガス成分を検出
する第一の空燃比センサと、排気通路に排気浄化触媒の
下流側に位置して設けられ、内燃エンジンの排気ガス成
分を検出する第二の空燃比センサと、第一の空燃比セン
サの出力と第二の空燃比センサの出力に基づき、排気浄
化触媒の劣化を判定する触媒劣化判定手段と、第一の空
燃比センサの劣化を検出するセンサ劣化検出手段と、こ
のセンサ劣化検出手段により第一の空燃比センサの劣化
が検出されると、触媒劣化判定手段による排気浄化触媒
の劣化判定を中止させる判定中止手段とを備えるように
したので、第一の空燃比センサの出力と第二の空燃比セ
ンサの出力に基づいて排気浄化触媒の劣化を容易に検出
でき、さらに、第一の空燃比センサの劣化が検出された
ときには、その排気浄化触媒の劣化判定を中止すること
で、排気浄化触媒が劣化していないにもかかわらず劣化
と誤判定されることを防止できる。
【0044】また、請求項2の触媒劣化検出装置によれ
ば、内燃エンジンは、少なくとも一方の空燃比センサの
出力に基づき、内燃エンジンに供給する混合ガスの空燃
比を目標空燃比近傍で周期的に変動させてその平均空燃
比を目標空燃比に制御する空燃比フィードバック制御手
段を有し、触媒劣化判定手段は、空燃比フィードバック
制御手段により周期的に変動する空燃比に応じて周期的
に変化する第一の空燃比センサの出力変化特性を表す値
と第二の空燃比センサの出力変化特性を表す値とを比較
することにより、排気浄化触媒の劣化を判定するように
したので、排気浄化触媒の劣化は、第一の空燃比センサ
の出力変化特性を表す値と第二の空燃比センサの出力変
化特性を表す値とを比較することによって、容易かつ確
実に検出可能である。
【0045】また、請求項3の触媒劣化検出装置によれ
ば、第一の空燃比センサの出力変化特性を表す値および
第二の空燃比センサの出力変化特性を表す値は、それぞ
れ第一の空燃比センサの出力周波数および第二の空燃比
センサの出力周波数としたので、排気浄化触媒の劣化
は、第一の空燃比センサの出力周波数と第二の空燃比セ
ンサの出力周波数とを比較することによって、より容易
かつ確実に検出可能である。
【0046】さらに、請求項4の触媒劣化検出装置によ
れば、センサ劣化検出手段は、第一の空燃比センサの出
力変化特性を表す値が所定の劣化判定値以下に低下する
と第一の空燃比センサが劣化したと判定するようにした
ので、出力変化特性を表す値に基づいて第一の空燃比セ
ンサの劣化を容易に検出し、この検出値と所定の劣化判
定値とを比較することにより、良好に第一の空燃比セン
サの劣化判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用される触媒劣化検出装
置を備えた内燃エンジンの概略構成図である。
【図2】図1中のO2 センサ12およびO2 センサ25
の出力電圧の時間変化を示したグラフである。
【図3】O2 センサ12およびO2 センサ25の出力周
波数比fR/fF と三元触媒13の浄化効率ECAT との関
係を示したグラフである。
【図4】図1の電子制御ユニット(ECU)が実行する
触媒劣化検出制御ルーチンのフローチャートである。
【図5】図4のフローチャートのOK制御のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図6】図4のフローチャートのFAIL制御のサブル
ーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン本体 3 燃料噴射弁 6 エアフローセンサ 12 O2 センサ(第一の空燃比センサ) 13 三元触媒 14 排気管 16 点火プラグ 23 電子制御ユニット(ECU) 25 O2 センサ(第二の空燃比センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加村 均 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 吉田 泰久 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載された内燃エンジンの排気通
    路に、排気浄化触媒の上流側に位置して設けられ、前記
    内燃エンジンの排気ガス成分を検出する第一の空燃比セ
    ンサと、 前記排気通路に前記排気浄化触媒の下流側に位置して設
    けられ、前記内燃エンジンの排気ガス成分を検出する第
    二の空燃比センサと、 前記第一の空燃比センサの出力と前記第二の空燃比セン
    サの出力に基づき、前記排気浄化触媒の劣化を判定する
    触媒劣化判定手段と、 前記第一の空燃比センサの劣化を検出するセンサ劣化検
    出手段と、 このセンサ劣化検出手段により前記第一の空燃比センサ
    の劣化が検出されると、前記触媒劣化判定手段による前
    記排気浄化触媒の劣化判定を中止させる判定中止手段
    と、 を備えたことを特徴とする内燃エンジンの触媒劣化検出
    装置。
  2. 【請求項2】 前記内燃エンジンは、少なくとも一方の
    空燃比センサの出力に基づき、前記内燃エンジンに供給
    する混合ガスの空燃比を目標空燃比近傍で周期的に変動
    させてその平均空燃比を目標空燃比に制御する空燃比フ
    ィードバック制御手段を有し、 前記触媒劣化判定手段は、前記空燃比フィードバック制
    御手段により周期的に変動する空燃比に応じて周期的に
    変化する前記第一の空燃比センサの出力変化特性を表す
    値と前記第二の空燃比センサの出力変化特性を表す値と
    を比較することにより、前記排気浄化触媒の劣化を判定
    することを特徴とする、請求項1記載の内燃エンジンの
    触媒劣化検出装置。
  3. 【請求項3】 前記第一の空燃比センサの出力変化特性
    を表す値および前記第二の空燃比センサの出力変化特性
    を表す値は、それぞれ前記第一の空燃比センサの出力周
    波数および前記第二の空燃比センサの出力周波数である
    ことを特徴とする、請求項2記載の内燃エンジンの触媒
    劣化検出装置。
  4. 【請求項4】 前記センサ劣化検出手段は、前記第一の
    空燃比センサの出力変化特性を表す値が所定の劣化判定
    値以下に低下すると前記第一の空燃比センサが劣化した
    と判定することを特徴とする、請求項2または3記載の
    内燃エンジンの触媒劣化検出装置。
JP6237431A 1994-09-30 1994-09-30 内燃エンジンの触媒劣化検出装置 Pending JPH08100634A (ja)

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JP6237431A JPH08100634A (ja) 1994-09-30 1994-09-30 内燃エンジンの触媒劣化検出装置
US08/535,641 US5743082A (en) 1994-09-30 1995-09-28 Apparatus for detecting reduction of purifying capacity of catalyst for purifying exhaust gas from internal combustion engine and method thereof
KR1019950033458A KR100192100B1 (ko) 1994-09-30 1995-09-30 내연엔진의 촉매열악화검출장치
DE19536798A DE19536798C2 (de) 1994-09-30 1995-10-02 Vorrichtung zum Erfassen der Verringerung der Reinigungskapazität eines Katalysators zum Reinigen von Abgas eines Verbrennungsmotors

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Effective date: 19990727