JP2008157036A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】O2 センサ(排出ガスセンサ)の異常診断を実行する自己診断機能とエバポガスパージシステムを備えた車両において、エバポガスパージによるO2 センサの正常/異常を誤判定することを未然に防止する。
【解決手段】エバポガスパージ濃度の検出情報としてエバポガスパージ濃度の学習値を用いて、このエバポガスパージ濃度の学習値が所定値K1以上のときにエバポガスパージ実行開始から所定時間が経過するまでO2 センサの異常診断を禁止する。また、所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値K2以上のときにO2 センサの異常診断を禁止する。更に、エンジン運転領域が変化したときにその変化の前後で使用する空燃比補正量学習値が所定値K3以上変化した場合にO2 センサの異常診断を禁止する。
【選択図】図4

Description

本発明は、排出ガスセンサの異常診断を実行する自己診断機能とエバポガスパージシステムを備えた内燃機関の制御装置に関する発明である。
近年の電子制御化された内燃機関では、排気通路中の触媒の上流側(又は触媒の上流・下流の両側)に排出ガスの酸素濃度等のガス成分濃度、空燃比、リッチ/リーンのいずれかを検出する排出ガスセンサを設置し、この排出ガスセンサの出力に基づいて空燃比を理論空燃比付近にフィードバック制御することで、触媒の排出ガス浄化効率を高めるようにしている。
この排出ガスセンサが異常になると、空燃比を理論空燃比付近に制御できなくなって、エミッションや燃費が悪化するため、排出ガスセンサに異常が発生したときにはその異常を早期に検出する必要がある。この観点から、特許文献1(特許第3733660号公報)に記載されているように、エンジン運転中に排出ガスセンサの出力の挙動に基づいて該排出ガスセンサの異常診断を実行するようにしたものがある。
特許第3733660号公報(第1頁〜第2頁)
近年の自動車は、燃料タンク内で発生したエバポガス(燃料蒸発ガス)が大気中に放散されるのを防止するために、燃料タンク内で発生したエバポガスをキャニスタ内に吸着し、エンジン運転状態に応じてキャニスタからエバポガスを吸気系にパージ(放出)することで、パージしたエバポガスを燃料噴射弁からの噴射燃料と一緒にシリンダ内に吸入させて燃焼させるようにしている。このため、エバポガスパージ実行中は、シリンダ内に吸入される混合気の空燃比がエバポガスパージ量分だけ目標空燃比よりもリッチ側にずれる現象が発生する。
従って、エバポガスパージ量が急激に変化するときに、排出ガスセンサの異常診断を実行すると、エバポガスパージ量の急激な変化によって排出ガスセンサの出力も変化するため、応答性が劣化して出力変化が遅くなった排出ガスセンサでも、エバポガスパージ量の急激な変化によって、見掛け上、応答性が正常な場合と同様の出力変化が発生するようになり、その結果、応答性が劣化した排出ガスセンサを応答性が正常であると誤診断する可能性がある。
また、エバポガスパージ濃度が濃いときには、空燃比がリッチ側に大きくずれるため、このリッチ側に大きくずれた空燃比をリーン側にフィードバック補正するまでのリッチ/リーンの反転周期が長くなる。排出ガスセンサの応答性が劣化した場合も、リッチ/リーンの反転周期が長くなるため、エバポガスパージ濃度が濃いときに、排出ガスセンサの異常診断を行うと、反転周期が正常な排出ガスセンサを反転周期が異常であると誤診断する可能性がある。
また、空燃比フィードバック制御中にエンジン運転領域毎に空燃比補正量を学習して学習マップを作成してメモリに記憶し、その学習完了後は、メモリに記憶された学習マップから現在のエンジン運転領域に属する空燃比補正量学習値を選択して燃料噴射量を補正するようにしたものがある。この場合、空燃比フィードバック制御中にエンジン運転領域が変化すると、その変化の前後で空燃比補正量学習値が大きく変化してその影響で空燃比が急変することがあるが、このような空燃比の急変が異常診断の実行中に発生すると、応答性が劣化して出力変化が遅くなった排出ガスセンサでも、見掛け上、応答性が正常な場合と同様の出力変化が発生するようになり、その結果、応答性が劣化した排出ガスセンサを応答性が正常であると誤診断する可能性がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、排出ガスセンサの正常/異常を誤判定することを未然に防止できて、排出ガスセンサの異常診断の信頼性を向上できる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内燃機関の排気通路に設置した排出ガスセンサの出力に基づいて燃料噴射量を制御すると共に、燃料タンク内で発生したエバポガスをキャニスタ内に吸着して内燃機関の運転状態に応じて該キャニスタからエバポガスを内燃機関の吸気通路にパージする内燃機関の制御装置において、内燃機関の運転中に前記排出ガスセンサの出力の挙動に基づいて該排出ガスセンサの異常診断を実行する異常診断実行手段と、所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値以上のときに前記排出ガスセンサの異常診断を禁止する異常診断禁止手段とを備えた構成としたものである。一般に、エバポガスパージ量が急激に変化するときには、応答性が劣化して出力変化が遅くなった排出ガスセンサでも、見掛け上、応答性が正常な場合と同様の出力変化が発生して、応答性が劣化した排出ガスセンサを応答性が正常であると誤診断する可能性があるが、本発明では、エバポガスパージ量が急激に変化するときには、排出ガスセンサの異常診断を禁止するようにしているため、エバポガスパージ量の急変時に、応答性が劣化した排出ガスセンサを応答性が正常であると誤診断することを未然に防止できて、排出ガスセンサの異常診断の信頼性を向上できる。
また、請求項2のように、エバポガスパージ濃度が所定値以上のときにエバポガスパージ実行開始から所定時間が経過するまで排出ガスセンサの異常診断を禁止するようにしても良い。一般に、エバポガスパージ濃度が濃いときには、空燃比がリッチ側に大きくずれるため、このリッチ側に大きくずれた空燃比をリーン側にフィードバック補正するまでのリッチ/リーンの反転周期が長くなり、応答性が劣化した排出ガスセンサのリッチ/リーンの反転周期と区別しにくくなる。そこで、本発明では、エバポガスパージ濃度が濃いときには、エバポガスパージ実行開始から所定時間が経過するまで排出ガスセンサの異常診断を禁止し、エバポガスパージ実行開始から所定時間が経過してエバポガスパージ濃度が異常診断の判定結果に影響を与えない濃度まで薄くなった時点で、排出ガスセンサの異常診断を開始するようにしたものである。これにより、エバポガスパージ濃度が濃いときに、反転周期が正常な排出ガスセンサを反転周期が異常であると誤診断することを未然に防止できて、排出ガスセンサの異常診断の信頼性を向上できる。
この場合、エバポガスパージ濃度は、例えばエバポガスパージ実行中に空燃比のずれ量に基づいて検出したり、或は、請求項3のように、エバポガスパージ濃度を学習してその学習値で燃料噴射量を補正するパージ補正手段を備えたシステムでは、エバポガスパージ濃度の検出情報としてエバポガスパージ濃度の学習値を用いて、このエバポガスパージ濃度の学習値が所定値以上のときにエバポガスパージ実行開始から所定時間が経過するまで排出ガスセンサの異常診断を禁止するようにしても良い。このように、エバポガスパージ濃度の学習値を用いれば、エバポガスパージ濃度が濃いか否かを予測しながら、排出ガスセンサの異常診断の禁止/許可を切り換えることができる。
また、請求項4のように、内燃機関の運転領域毎に空燃比補正量を学習して学習マップを作成し、排出ガスセンサの出力に基づいて燃料噴射量を制御する際に、前記学習マップから現在の内燃機関の運転領域に対応する学習領域の空燃比補正量学習値を選択してその学習値で燃料噴射量を補正する学習補正手段を備えたシステムでは、内燃機関の運転領域が変化したときにその変化の前後で使用する空燃比補正量学習値が所定値以上変化した場合に排出ガスセンサの異常診断を禁止するようにしたものである。
内燃機関の運転領域の変化の前後で使用する空燃比補正量学習値が大きく変化すると、その影響で、空燃比が急変して、応答性が劣化して出力変化が遅くなった排出ガスセンサでも、見掛け上、応答性が正常な場合と同様の出力変化が発生するようになり、両者を区別しにくくなる。そこで、本発明では、内燃機関の運転領域の変化の前後で使用する空燃比補正量学習値が所定値以上変化したときに排出ガスセンサの異常診断を禁止するようにしたものである。これにより、内燃機関の運転領域の変化の前後で使用する空燃比補正量学習値が大きく変化したときに、応答性が劣化した排出ガスセンサを応答性が正常であると誤診断することを未然に防止できて、排出ガスセンサの異常診断の信頼性を向上できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側には、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、スロットルバルブ15とスロットル開度を検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。また、吸気管12には、スロットルバルブ15をバイパスするバイパス通路25が設けられ、このバイパス通路25に、アイドルスピードコントロールバルブ(ISCバルブ)26が設けられている。
更に、スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク17が設けられ、このサージタンク17に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ(図示せず)が設けられている。また、サージタンク17には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。各気筒の燃料噴射弁20には、燃料タンク40内から燃料ポンプ(図示せず)で汲み上げられた燃料が供給される。
また、燃料タンク40内の燃料が蒸発して生じたエバポガス(蒸発燃料ガス)は、連通管41を通してキャニスタ42内の活性炭等の吸着材に吸着される。このキャニスタ42とサージタンク17(又は吸気管12のスロットルバルブ15の下流側)との間には、キャニスタ42内に吸着されているエバポガスをサージタンク17(又は吸気管12のスロットルバルブ15の下流側)にパージするためのパージ配管43が設けられ、このパージ配管43の途中にパージ流量を制御するパージ制御弁44が設けられている。
一方、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ21が取り付けられている。エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ27や、エンジン回転速度を検出するクランク角センサ28が取り付けられている。
また、エンジン11の排気管22の途中には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を低減させる三元触媒、NOx吸蔵還元型触媒等の触媒23が設けられ、この触媒23の上流側と下流側に、それぞれ排出ガスのリッチ/リーンを検出するO2 センサ24,25が設けられている。本発明は、O2 センサ24,25に代えて、排出ガスの空燃比を検出する空燃比センサを設けても良く、また、触媒23の下流側にO2 センサ25(排出ガスセンサ)が設けられていない構成のものにも適用して実施できることは言うまでもない。
上述した各種のセンサ出力は、エンジン制御装置(以下「エンジンECU」と表記する)29に入力される。このエンジンECU29は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁20の燃料噴射量や点火プラグ21の点火時期を制御する。このエンジンECU29は、エンジン運転中に各O2 センサ24,25の出力に基づいてエンジン11に供給する混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する空燃比フィードバック制御を実行する。
この際、エンジンECU29は、空燃比フィードバック制御中にエンジン運転領域毎に空燃比補正量を学習して学習マップを作成してメモリに記憶し、その学習完了後は、メモリに記憶された学習マップから現在のエンジン運転領域に対応する学習領域の空燃比補正量学習値を選択してその学習値で燃料噴射量を補正する学習補正手段として機能する。
更に、エンジンECU29は、エバポガスパージ実行中に空燃比のずれ量に基づいてエバポガスパージ濃度を検出して、これをエバポガスパージ濃度の学習値としてメモリに記憶し、その学習完了後は、メモリに記憶されたエバポガスパージ濃度の学習値で燃料噴射量を補正するパージ補正手段として機能する。
また、燃費節減、排気エミッション低減等を目的として、エンジン自動停止・再始動を制御する自動停止制御手段として、自動停止制御装置(以下「エコランECU」と表記する)30がエンジンECU29と相互に通信できるように設けられている。このエコランECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、エンジン運転中に所定の自動停止条件(例えば暖機後のアイドルでブレーキスイッチがオンし且つ車速が所定値以下であること)が成立した時点で、自動停止要求(燃料カット要求)をエンジンECU29に出力する。エンジンECU29は、エコランECU30から自動停止要求を受信した時点で、直ちに燃料カットを実行して燃料噴射弁20の燃料噴射を停止させてエンジン11を自動停止させる。その後、エコランECU30は、運転者が車両を発進させようとする操作(例えばブレーキ解除操作、アクセル踏込み操作、Dレンジへのシフト操作等)を検出した時点で、再始動条件が成立して、エンジン11のクランキングを開始し、燃料噴射弁20の燃料噴射を再開させてエンジン11を再始動させる。
更に、エンジンECU29は、エンジン運転中に所定の異常診断実行条件が成立したときに、O2 センサ24,25の出力の挙動に基づいて該O2 センサ24,25の異常診断を実行する異常診断実行手段として機能する。
本実施例のO2 センサ24,25の異常診断では、例えば、レンジ異常、応答性異常、周期異常の有無を判定する。ここで、レンジ異常とは、O2 センサ24,25の出力電圧の最大値と最小値の差が小さくなる異常であり、応答性異常とは、O2 センサ24,25の応答性が悪化した異常であり、例えば、O2 センサ24,25の出力電圧がリッチ(又はリーン)からリーン(又はリッチ)に反転するまでの応答時間が異常判定しきい値よりも長いか否かで、応答性異常の有無を判定するようにすれば良い。周期異常とは、O2 センサ24,25の応答周期が長くなり過ぎる異常であり、例えば、O2 センサ24,25の出力電圧がリッチ側(又はリーン側)の判定電圧Vを横切った時点から次に同じ判定電圧Vに戻るまでの時間が異常判定しきい値よりも長いか否かで、周期異常の有無を判定するようにすれば良い。尚、O2 センサ24,25の異常診断は、上記以外の方法で行っても良いことは言うまでもない。
ところで、キャニスタ42内に吸着されているエバポガスをサージタンク17(又は吸気管12のスロットルバルブ15の下流側)にパージするエバポガスパージ実行中は、エンジン11のシリンダ内に吸入される混合気の空燃比がエバポガスパージ量分だけ目標空燃比よりもリッチ側にずれる現象が発生する。
従って、エバポガスパージ量が急激に変化するときに、O2 センサ24,25の異常診断を実行すると、エバポガスパージ量の急激な変化によってO2 センサ24,25の出力も変化するため、図2に示すように、応答性が劣化してリッチ/リーンの反転周期が長くなったO2 センサ24,25でも、エバポガスパージ量の急激な変化によって、見掛け上、応答性が正常な場合と同様のリッチ/リーンの反転周期となることがあり、その結果、応答性が劣化したO2 センサ24,25を応答性が正常であると誤診断する可能性がある。以下、この誤診断を「誤正常判定」という。
また、エバポガスパージ濃度が濃いときには、空燃比がリッチ側に大きくずれてO2 センサ24,25がリッチ出力を出し続けるため、このリッチ側に大きくずれた空燃比をリーン側にフィードバック補正するまでのリッチ/リーンの反転周期が長くなる(図3参照)。O2 センサ24,25の応答性が劣化した場合も、リッチ/リーンの反転周期が長くなるため、エバポガスパージ濃度が濃いときに、O2 センサ24,25の異常診断を行うと、反転周期が正常なO2 センサ24,25を反転周期が異常であると誤診断する可能性がある。以下、この誤診断を「誤異常判定」という。
また、本実施例では、空燃比フィードバック制御中にエンジン運転領域毎に空燃比補正量を学習するようになっているため、エンジン運転領域が変化すると、その変化の前後で使用する空燃比補正量学習値が大きく変化してその影響で空燃比が急変することがある。このような空燃比の急変がO2 センサ24,25の異常診断の実行中に発生すると、応答性が劣化して出力変化が遅くなったO2 センサ24,25でも、見掛け上、応答性が正常な場合と同様の出力変化が発生するようになり、その結果、応答性が劣化したO2 センサ24,25を応答性が正常であると誤診断する可能性がある。
そこで、本実施例では、エンジンECU29は、エバポガスパージ濃度の検出情報としてエバポガスパージ濃度の学習値を用いて、このエバポガスパージ濃度の学習値が所定値K1以上のときにエバポガスパージ実行開始から所定時間が経過するまでO2 センサ24,25の異常診断を禁止し、エバポガスパージ実行開始から所定時間が経過してエバポガスパージ濃度が異常診断の判定結果に影響を与えない濃度まで薄くなった時点で、O2 センサ24,25の異常診断を開始する。
更に、エンジンECU29は、所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値K2以上のときにO2 センサ24,25の異常診断を禁止する。ここで、エバポガスパージ量は、パージ率と吸入空気量の乗算値で求められる(エバポガスパージ量=パージ率×吸入空気量)。また、エンジン運転領域が変化したときにその変化の前後で使用する空燃比補正量学習値が所定値K3以上変化した場合にO2 センサ24,25の異常診断を禁止する。
以上説明した本実施例のO2 センサ24,25の異常診断の実行可否判定は、エンジンECU29によって図4のO2 センサ異常診断ルーチンに従って実行される。図4のO2 センサ異常診断ルーチンは、特許請求の範囲でいう異常診断実行手段及び異常診断禁止手段として機能する。
図4のO2 センサ異常診断ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、エンジン11の始動からO2 センサ24,25を活性温度域まで昇温させるのに必要な所定時間が経過するまで待機する。そして、エンジン11の始動から所定時間が経過した時点で、ステップ102に進み、O2 センサ24,25の活性判定を行う。この際、例えば、O2 センサ24,25の出力電圧がリッチ電圧とリーン電圧との間で反転した否かを判定し、リッチ/リーンの反転を検出した時点で、O2 センサ24,25が活性したことが確認される。
そして、排出ガスセンサ24,25が活性したことが確認された時点で、ステップ103に進み、定常運転中であるか否かを、例えば吸気管圧力の変化量が所定値以下で且つスロットル開度の変化量が所定値以下であるか否かで判定し、定常運転中でなければ、ステップ104に進み、O2 センサ24,25の異常診断を禁止する。
その後、定常運転になった時点で、ステップ105に進み、エバポガスパージ実行中であるか否かを判定し、エバポガスパージ実行中でなければ、後述するステップ111以降の処理を実施する。
一方、エバポガスパージ実行中であれば、ステップ106に進み、パージ実行時間(エバポガスパージ実行開始からの経過時間)を計測し、次のステップ107で、エバポガスパージ濃度の学習値が所定値K1未満であるか否かを判定する。ここで、所定値K1は、O2 センサ24,25の異常診断の判定結果に影響を与えないエバポガスパージ濃度上限値に設定されている。
このステップ107で、エバポガスパージ濃度の学習値が所定値K1以上であると判定されれば、ステップ108に進み、パージ実行時間が所定時間を越えたか否かを判定する。ここで、所定時間は、エバポガスパージ実行開始当初の濃いエバポガスパージ濃度が異常診断の判定結果に影響を与えない濃度まで薄くなるのに必要な時間に設定されている。
このステップ108で、パージ実行時間が所定時間を越えていないと判定されれば、まだエバポガスパージ濃度が濃いと判断して、ステップ109に進み、O2 センサ24,25の異常診断を禁止して、誤診断を未然に防止する。その後、パージ実行時間が所定時間を越えた時点で、エバポガスパージ濃度が薄くなったと判断して、ステップ110に進み、所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値K2未満であるか否かを判定する。ここで、所定値K2は、O2 センサ24,25の異常診断の判定結果に影響を与えないエバポガスパージ量の変化量上限値に設定されている。
上記ステップ107で、エバポガスパージ濃度の学習値が所定値K1未満と判定された場合も、ステップ110に進み、所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値K2未満であるか否かを判定する。
このステップ110で、所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値K2以上と判定されれば、エバポガスパージ量の変化による空燃比変化の影響が大きいと判断して、ステップ111に進み、O2 センサ24,25の異常診断を禁止して、誤診断を未然に防止する。この場合は、所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値K2未満となるまで、O2 センサ24,25の異常診断を禁止する。
そして、ステップ110で、所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値K2未満と判定されれば、ステップ112に進み、エンジン運転領域の変化による空燃比補正量学習値の変化量(前回の空燃比補正量学習値と今回の空燃比補正量学習値との差の絶対値)が所定値K3未満であるか否かを判定する。ここで、所定値K3は、O2 センサ24,25の異常診断の判定結果に影響を与えない空燃比補正量学習値の変化量上限値に設定されている。
このステップ112で、空燃比補正量学習値の変化量が所定値K3以上であると判定されれば、前記ステップ103に戻り、定常運転中であるか否かを判定し、前述した処理を繰り返す。
これに対して、上記ステップ112で、空燃比補正量学習値の変化量が所定値K3未満であると判定されれば、ステップ113に進み、O2 センサ24,25の異常診断を実行する。そして、次のステップ114で、O2 センサ24,25の異常診断が完了したか否かを判定し、O2 センサ24,25の異常診断の実行中であれば、前記ステップ103に戻り、前述した処理を繰り返す。その後、O2 センサ24,25の異常診断が完了した時点で、本ルーチンを終了する。
以上説明した本実施例では、エバポガスパージ濃度の検出情報としてエバポガスパージ濃度の学習値を用いて、このエバポガスパージ濃度の学習値が所定値K1以上のときにエバポガスパージ実行開始から所定時間が経過するまでO2 センサ24,25の異常診断を禁止するようにしたので、エバポガスパージ濃度が濃いときに、リッチ/リーンの反転周期が正常なO2 センサ24,25を反転周期が異常であると誤診断(誤異常判定)することを未然に防止できて、O2 センサ24,25の異常診断の信頼性を向上できる。
しかも、所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値K2以上のときにO2 センサ24,25の異常診断を禁止するようにしたので、エバポガスパージ量の急変時に、応答性が劣化したO2 センサ24,25を応答性が正常であると誤診断(誤正常判定)することを未然に防止できて、O2 センサ24,25の異常診断の信頼性を向上できる。
更に、エンジン運転領域が変化したときにその変化の前後で使用する空燃比補正量学習値が所定値K3以上変化した場合に、O2 センサ24,25の異常診断を禁止するようにしたので、空燃比補正量学習値の変化により空燃比が変化したときに、応答性が劣化したO2 センサ24,25を応答性が正常であると誤診断(誤正常判定)することを未然に防止できて、O2 センサ24,25の異常診断の信頼性を向上できる。
尚、エバポガスパージ実行中に空燃比のずれ量に基づいてエバポガスパージ濃度を検出して、このエバポガスパージ濃度の検出値が所定値以上のときにエバポガスパージ実行開始から所定時間が経過するまでO2 センサ24,25の異常診断を禁止するようにしても良い。
或は、エバポガスパージ濃度の検出値が所定値以下に低下するまで、O2 センサ24,25の異常診断を禁止し、エバポガスパージ濃度の検出値が所定値以下に低下した時点で、O2 センサ24,25の異常診断を実行するようにしても良い。
本発明の一実施例を示すエンジン制御システム全体の概略構成図である。 2 センサの応答性が劣化している場合の制御例を説明するタイムチャートである。 2 センサの応答性が正常である場合のエバポガスパージ実行開始直後の制御例を説明するタイムチャートである。 2 センサ異常診断ルーチンの流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、15…スロットルバルブ、17…サージタンク、20…燃料噴射弁、21…点火プラグ、22…排気管、23…触媒、24,25…O2 センサ(排出ガスセンサ)、29…エンジンECU(異常診断実行手段,異常診断禁止手段,パージ補正手段,学習補正手段)、30…エコランECU、40…燃料タンク、42…キャニスタ、44…パージ制御弁

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に設置した排出ガスセンサの出力に基づいて燃料噴射量を制御すると共に、燃料タンク内で発生したエバポガスをキャニスタ内に吸着して内燃機関の運転状態に応じて該キャニスタからエバポガスを内燃機関の吸気通路にパージする内燃機関の制御装置において、
    内燃機関の運転中に前記排出ガスセンサの出力の挙動に基づいて該排出ガスセンサの異常診断を実行する異常診断実行手段と、
    所定時間内のエバポガスパージ量の変化量が所定値以上のときに前記排出ガスセンサの異常診断を禁止する異常診断禁止手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 内燃機関の排気通路に設置した排出ガスセンサの出力に基づいて燃料噴射量を制御すると共に、燃料タンク内で発生したエバポガスをキャニスタ内に吸着して内燃機関の運転状態に応じて該キャニスタからエバポガスを内燃機関の吸気通路にパージする内燃機関の制御装置において、
    内燃機関の運転中に前記排出ガスセンサの出力の挙動に基づいて該排出ガスセンサの異常診断を実行する異常診断実行手段と、
    エバポガスパージ濃度が所定値以上のときにエバポガスパージ実行開始から所定時間が経過するまで前記排出ガスセンサの異常診断を禁止する異常診断禁止手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. エバポガスパージ濃度を学習してその学習値で燃料噴射量を補正するパージ補正手段を備え、
    前記異常診断禁止手段は、前記エバポガスパージ濃度の学習値が所定値以上のときにエバポガスパージ実行開始から所定時間が経過するまで前記排出ガスセンサの異常診断を禁止することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 内燃機関の排気通路に設置した排出ガスセンサの出力に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関の制御装置において、
    内燃機関の運転領域毎に空燃比補正量を学習して学習マップを作成し、その学習完了後に前記学習マップから現在の内燃機関の運転領域に対応する学習領域の空燃比補正量学習値を選択してその学習値で燃料噴射量を補正する学習補正手段と、
    内燃機関の運転中に前記排出ガスセンサの出力の挙動に基づいて該排出ガスセンサの異常診断を実行する異常診断実行手段と、
    内燃機関の運転領域が変化したときにその変化の前後で使用する前記空燃比補正量学習値が所定値以上変化した場合に前記排出ガスセンサの異常診断を禁止する異常診断禁止手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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