JPH0798756B2 - 改良された芳香族フルオロ化合物の製造方法 - Google Patents

改良された芳香族フルオロ化合物の製造方法

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JPH0798756B2
JPH0798756B2 JP61182040A JP18204086A JPH0798756B2 JP H0798756 B2 JPH0798756 B2 JP H0798756B2 JP 61182040 A JP61182040 A JP 61182040A JP 18204086 A JP18204086 A JP 18204086A JP H0798756 B2 JPH0798756 B2 JP H0798756B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は改良された芳香族フルオロ化合物の製法に関
し、さらに詳しくは、ハロゲン置換基(フッ素、塩素ま
たは臭素原子)と電子吸引性基を有する芳香族化合物を
非プロトン性極性溶媒中、アルカリ金属のフッ化物と反
応させ、芳香族フルオロ化合物(出発物質にフッ素を含
む場合はさらにフッ素化した化合物)を製造する反応に
おいて、反応系内にラジカル重合禁止剤を添加すること
を特徴とする該化合物の製造方法に関する。
本発明の目的化合物である芳香族フルオロ化合物は医薬
及び農薬品製造の中間体として有用な物質である。
従来の技術 ニトロ、シアノ、カルボキシル、カルボニル、トリフル
オロメチル基等の電子吸引性置換基を有し、さらにハロ
ゲン置換基を有する芳香族化合物を非プロトン性極性溶
媒中でアルカリ金属のフッ化物で処理してフッ素置換芳
香族化合物を合成する方法が知られている。例えば酒井
温良著「有機フッ素化学」(技報堂発行、昭和45年12
月)のp.294以下に詳細に論ぜられている。この方法に
ついてはG.C.Finger等が1956年にJ.Am.Chem.Soc.,78603
4-6037(1956)に報文を発表以来、今日まで数多くの報
文ならびに特許(英国特許1469700号等)が存在してい
る。これらの報文、特許明細書は、使用する原料化合物
のベンゼン核についている官能基の種類、使用するアル
カリ金属のフッ化物の種類、溶媒の種類等に関するもの
や、反応条件に関するものとしては、温度、溶媒やアル
カリ金属のフッ化物中の水分、反応時に使用する触媒等
の特定に関するものが大部分である。
発明が解決しようとする問題点 しかし、上述の既開示の方法では、十分に高い転化率を
得るのに、著しく長時間の反応を必要とする。例えば、
o−クロルベンゾニトリルを10倍量のテトラメチレンス
ルホン溶媒中、1.15倍モルのフッ化カリウムと200℃で
反応させる場合には、76時間後においても35%程度の転
化率に達するにすぎない。反応時間を短かくすること
は、反応温度を高くすることにより可能となり、例え
ば、o−クロルベンゾニトリルに対し、5倍量のテトラ
メチレンスルホン中で1.15倍モルのフッ化カリウムと24
5℃で反応させる場合には、24時間程度で90%を超える
転化率を得る事ができる。しかし、反応温度を高くする
ことは、同時に除去に煩雑な処理を要するタール状化合
物(以下単にタールと呼ぶ)の副生量の増加につなが
り、それに伴って目的物質の収率が低下する。従来法の
中にはこの問題を解決するために反応時にクラウンエー
テル等の触媒を添加し、低温で反応速度を速くする試み
がなされている。しかしこれらの触媒も高価なものが多
く、その添加量と関連して経済的にはかえって不利にな
ることがある。
さらにもう一つ不利益な事は、上述の従来法ではあまり
言及されてはいないが目的とする芳香族フルオロ化合物
の他に、フッ素置換を受けるべきハロゲン原子の位置
に、フッ素原子の代わりに水素原子が置換した芳香族化
合物(以下還元生成物と呼ぶ)が副生し、しかもその副
生量が反応温度を高くすると伴に増加する事である。前
述のo−クロロベンゾニトリルよりo−フルオロベンゾ
ニトリルを生成させる反応例において反応温度200℃で
は、還元生成物であるベンゾニトリルが0.3%程度副生
するのみであるのに対して、反応温度245℃の場合に
は、5%近い副生量を認めた。また、ベンゼン核にフッ
素置換を受けるべきハロゲン原子が複数個ある場合に
は、ハロゲン活性化基に対してオルト位の炭素原子に水
素原子が導入された還元生成物が得られ易い傾向が認め
られる。この還元生成物は、目的物質の沸点等の物性値
に近い場合があり、製品中への混入、従って時によって
目的物質の精製操作を複雑にするために、多量の副生
は、はなはだ不都合である。
問題点の解決に係わる着眼点、知見 かかる現状に鑑み、本発明者らはこれらの問題点を解決
すべく鋭意研究を重ねた結果、反応系内に少量のラジカ
ル重合禁止剤を添加することにより、高い反応温度でも
タールの副生や還元生成物の副生を著しく抑える事がで
き、目的とする芳香族フルオロ化合物を極めて高い収率
で得る事ができた。同時に高い温度での反応が問題なく
可能となったために、反応時間の短縮も合わせて可能と
なる画期的な方法を見い出す事ができた。
すなわち、本発明は、以下の方法を提供する。
(1) ベンゼン核に少なくとも1個の塩素、臭素また
はフッ素原子と電子吸引性基を有する芳香族化合物を非
プロトン性極性溶媒中アルカリ金属フッ化物と反応させ
て、1個以上のフッ素原子を有し、他に前記ハロゲン活
性化基を有する化合物を合成する反応において、系内に
ラジカル重合禁止剤(但し、第三アミンを除く)を添加
することを特徴とする方法。
(2) ラジカル重合禁止剤がヒドロキノン、ヒドロキ
ノンモノメチルエーテル、ピロカテコール、p−tert−
ブチルカテコールから選ばれるヒドロキシ化合物;ニト
ロベンゼン、o,mまたはp−ジニトロベンゼン、2,4−ジ
ニトロトルエンおよび2,4−ジニトロフェノール、ピク
リン酸から選ばれるニトロ化合物;p−ベンゾキノン、ク
ロルアニル、アンスラキノン、フェナンスロキノンから
選ばれるキノン化合物;ニトロソベンゼン、ニトロソ−
β−ナフトールから選ばれるニトロソ化合物;メチルア
ニリン、p−フェニレンジアミンから選ばれるアミノ化
合物;テトラアルキルチウラムジスルフィド、ジチオベ
ンゾイルジスルフィド、p,p′−ジトリルトリおよびテ
トラスルフィド、フェノチアジンから選ばれる有機イオ
ウ化合物;ジフェニルピクリルヒドラジン、ジフェニル
ピクリルヒドラジルから選ばれるヒドラジン化合物;ま
たは塩化第2鉄、3塩化チタン、塩化第2銅である酸化
還元作用のある無機塩であることを特徴とする上記
(1)に記載の方法。
(3) ハロゲン活性化基がニトロ、シアノ、カルボキ
シル、カルボニル、トリフルオロメチル基であることを
特徴とする上記(1)に記載の方法。
従来の方法では高い収率を得るために、穏かな反応温度
で著しく長い反応時間を要するか、または多少の収率低
下を犠性にして、高い反応温度で実用的な反応時間内で
転化率向上を目指すかのいずれかの方法によらねばなら
ないが、本発明の方法によれば、この様な制約を一挙に
解決する事ができる。
本発明において、反応系内に添加されるラジカル重合禁
止剤として適当なものは、ニトロベンゼン、o,mまたは
p−ジニトロベンゼン、2,4−ジニトロトルエンおよび
2,4−ジニトロフェノール、ピクリン酸のようなニトロ
化合物;ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテ
ル、ピロカテコールp−tert−ブチルピロカテコールの
ようなヒドロキシ化合物;p−ベンゾキノン、クロルアニ
ル、アントラキノン、フェナントロキノン等のキノン化
合物;ニトロソベンゼン、ニトロソ−β−ナフトール等
のニトロソ化合物;メチルアニリン、p−フェニレンジ
アミンのようなアミノ化合物;テトラアルキルチウラム
ジスルフィド、ジチオベンゾイルジスルフィド、p,p′
−ジ、トリおよびテトラスルフィド、フェノチアジン等
の有機イオウ化合物;ジフェニルピクリルヒドラジル、
ジフェニルピクリルヒドラジンのごときヒドラジン化合
物;塩化第2鉄、3塩化チタン、塩化第2銅のような無
機塩などがある。
本発明において、上記のラジカル重合禁止剤の添加効果
の理由は明らかではないが、高温反応になるほどタール
や還元生成物の副生量が増え、それらがラジカル重合禁
止剤の添加によって著しく抑えられることから推測し
て、例えば従来法では目的物質の生成と平行して何らか
の理由によりフェニルラジカル等のラジカル物質が副生
し種々のラジカル反応に特有な連鎖反応を誘発し、例え
ば重合反応や溶媒等への連鎖移動反応を引き起こした結
果、タールや還元生成物を副生するために、目的物質の
収率が低下していたものと考えられる。この反応系にラ
ジカル重合禁止剤を添加することにより、おそらく副生
したラジカル物質を随時捕捉してこれを消失もしくは不
活性化するため、ラジカル特有の連鎖反応が抑えられて
効果的にタールや還元生成物の副生を抑制して目的物質
の収率を向上させるものと思われる。
この説明はもちろん本発明を限定するものではない。
発明の構成要件および限定理由 本発明はベンゼン核に少なくとも1個の塩素、臭素およ
びフッ素原子と、電子吸引性基を有する芳香族化合物を
非プロトン性極性溶媒中で、アルカリ金属のフッ化物と
反応させて、1個以上のフッ素原子を有し、他に前記電
子吸引性基を有する化合物を合成する反応において、系
内にラジカル重合禁止剤を添加することを特徴とする方
法である。
本発明の方法はベンゼン、ナフタレン化合物等に広く適
用される。出発物質の塩素、臭素またはフッ素以外に前
記ハロゲン置換基を活性化する電子吸引性基を含んでお
り、その数は1個ないしそれ以上でもよい。そのような
活性化基はニトロ、シアノ、カルボキシル、カルボニ
ル、トリフルオロメチル等である。
本発明の方法において、原料芳香族化合物に対するアル
カリ金属のフッ化物の使用量について特に規定はない
が、通常原料芳香族化合物1モルに対して、0.5モルか
ら10モル、好ましくは0.75モルから5モル使用される。
余りに多量のアルカリ金属フッ化物の使用は経済的に不
利である。過剰及び未反応の原料芳香族化合物は回収し
再度反応に使用できる。
アルカリ金属のフッ化物としては、フッ化カリウム、フ
ッ化ナトリウム、フッ化セシウムが使用される。
本発明方法を遂行するに有用な非プロトン性極性溶媒と
しては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホンジメ
チルスルホキシド、テトラメチレンスルホン、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等で
ある。
好ましい反応温度は170℃から280℃であり、さらに好ま
しくは200℃から250℃である。
発明の具体的開示 次に実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳しく
説明する。
実施例及び比較例中に使用する用語は次の用に定義す
る。
実施例 実施例1 温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた三つ口1反応フ
ラスコにo−クロルベンゾニトリル110g(0.80mol)、
フッ化カリウム51.1g(0.88mol)、脱水スルホラン550
g、重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン2.02g(12mm
ol)を仕込み、攪拌下245℃で24時間反応させた。反応
終了後塩化カリウム主体の無機塩類をろ別し、ジエチル
エーテルで洗浄した後、始めのろ液といっしょにして、
分別蒸留を行なった。
o−フルオロベンゾニトリル81.0g(0.670mol、収率93.
0%)、未反応o−クロルベンゾニトリル11.0g(80mmo
l)を得た。なお0.20g(2mmol、副生率0.28%)のベン
ゾニトリルが副生していた。
比較例1 実施例1と同様の反応装置を使用し、m−ジニトロベン
ゼンを添加しない他は、実施例1と同様の反応を行なっ
た。反応終了後の操作も実施例1と同様に行ない、o−
フルオロベンゾニトリル69.7g(0.576mol、収率80.0
%)、未反応o−クロルベンゾニトリル11.0g(80mmo
l)を得た。また、ベンゾニトリル3.5g(34mmol、副生
率4.7%)及び蒸留残中に有効量のタール状物質を認め
た。
実施例2 実施例1と同様の反応装置に、2,4−ジクロルニトロベ
ンゼン192.0g(1.00mol)、フッ化ナトリウム126g(3.0
0mol)、ジメチルスルホン680g、ピロカテコール1.65g
(15mmol)を仕込み、攪拌下220℃で8時間反応させ
た。反応終了後の操作は実施例1と同様に実施し、2,4
−ジフルオロニトロベンゼン120.4g(0.757mol、収率9
1.2%)、未反応2,4−ジクロルニトロベンゼン32.6g
(0.170mol)を得た。なお、0.94g(6.6mmol、副生率0.
80%)の4−フルオロニトロベンゼンが副生していた。
比較例2 実施例1と同様の反応装置を使用し、ピロカテコールを
添加しない他は、実施例2と同様の反応を行なった。反
応終了後、蒸留を行ない2,4−ジフルオロニトロベンゼ
ン99.8g(0.628mol、収率77.5%)、未反応2,4−ジクロ
ルニトロベンゼン36.5g(0.190mol)を得た。また4−
フルオロニトロベンゼン5.0g(36mmol、副生率4.4
%)、及び有効量のタール状物質を認めた。
実施例3 温度計、充填式精留塔、攪拌機を備えた500mlの反応容
器に1−トリフルオロメチル−3,4−ジクロルベンゼン5
7.2g(0.266mol)、フッ化カリウム17.0g(0.293mo
l)、無水スルホラン180.5g、フェノチアジン0.80g(4m
mol)を仕込み、攪拌下245℃で12時間反応させた。精留
塔の頂上での温度が145〜150℃の留文を抜出しながら反
応させた。反応終了後の反応液については、実施例1と
同様の操作で回収し、分別蒸留を行なった。蒸留留分と
始めの留出物を合わせたところ、37.1g(0.187mol)の
3−フルオル体と4−フルオル体の混合物(収率91.2
%、1−トリフルオロメチル−3−クロル−4−フルオ
ロベンゼン87%、1−トリフルオロメチル−3−フルオ
ロ−4−クロルベンゼン13%)及び13.1g(61mmol)の
1−トリフルオロメチル−3,4−ジクロルベンゼンを得
た。なお、0.11g(0.63mmol、副生率0.31%)の1−ト
リフルオロメチル−3−クロルメチルベンゼンと1−ト
リフルオロメチル−4−クロルベンゼンの混合物が副生
していた。
比較例3 実施例3と同様の反応装置で、フェノチアジンを添加し
ない他は、実施例3と同様に反応を行なった。反応終了
後の操作も実施例3と同様に行なったところ、35.0g
(0.176mol)の3−フルオル体と4−フルオル体の混合
物(収率87.4%、1−トリフルオロメチル−3−クロル
−4−フルオロベンゼン87%、1−トリフルオロメチル
−3−フルオロ−4−クロルベンゼン13%)及び13.9g
(65mmol)の1−トリフルオロメチル−3,4−ジクロル
ベンゼンを得た。また0.94g(5.2mmol、副生率2.6%)
の1−トリフルオロメチル−3−クロルベンゼンと1−
トリフルオロメチル−4−クロルベンゼンの混合物及び
少量のタール状物質を認めた。
実施例4 電磁攪拌機、温度計を備えた500mlのSUS304製オートク
レーブにo−クロルベンゾニトリル36.6g(0.266mo
l)、フッ化カリウム17.0g(0.293mol)、N,N−ジメチ
ルアセトアミド180g、塩化第2鉄2.16g(13.3mmol)を
仕込み、攪拌下230℃で41時間反応させた。反応中オー
トクレーブ内の圧力は最高5.4kg/cm2Gに達した。反応
終了後はオートクレーブを室温まで冷却し、実施例1と
同様の方法で反応生成物を回収し、γ−ブチロラクトン
を内部標準物質として、ガスクロマトグラフで分析定量
した。18.5g(0.153mol、収率82.0%)のo−フルオロ
ベンゾニトリルと0.36g(3.5mmol、副生率1.9%)のベ
ンゾニトリルを得た。尚、未反応のo−クロルベンゾニ
トリルを11.0g(79.8mmol)確認した。
比較例4 実施例4と同様のオートクレーブを使用し、塩化第2鉄
を添加しない他は実施例4と同様の反応を行なった。反
応終了後の操作は実施例4と同様に行ないガスクロマト
グラフで分析定量したところ、o−フルオロベンゾニト
リル16.6g(0.137mol、収率74.0%)、副生ベンゾニト
リル1.0g(9.7mmol、副生率5.2%)を確認した。なお、
未反応o−クロルベンゾニトリルは11.1g(81mmol)で
あった。
実施例5〜12及び比較例5〜12 50mlのガラス製アンプル容器に原料芳香族化合物を20mm
ol、アルカリ金属のフッ化物を理論当量の1.15倍モル、
溶媒30gを仕込み、各種重合禁止剤を表−1のように添
加して封入後、所定温度に調節されたオイルバス中に浸
漬し、時々アンプルを振りながら所定時間反応させた。
反応終了後、アンプルをオイルバスより引き上げ冷却
し、塩類等の不溶分を遠心沈降させた後、アンプルを開
封し、ガスクロマトグラフで生成物の分析定量を行なっ
た。結果を表−1にまとめた。
なお、比較のために、重合禁止剤を添加しない場合につ
いて表−2に記載した。
発明の効果 本発明はハロゲンとハロゲン活性化電子吸引性基を有す
る芳香族化合物のハロゲン置換によるフッ素化芳香族化
合物の合成において、反応系内にラジカル重合禁止剤を
少量添加することにより、タール状化合物や還元生成物
の副生を著しく抑え、それによって目的物質を高収率で
合成する方法を提供するものである。しかも高い温度で
の反応が実施できるため、実用的な反応時間内で原料芳
香族化合物の十分な転化率を得る事が可能となる他、従
来法では副生する還元生成物が時によって目的物質と沸
点等の物性値が近いために起こる精製操作の複雑さを、
還元生成物の副生量が著しく減少したことによって、極
めて容易に精製することが合わせて可能となる方法をも
提供するものである。
本発明は、従来収率低下の原因と考えられていたタール
状化合物や還元生成物の副生の原因についてある程度解
明したえたものと思われ、本発明の方法は、この種の多
くの芳香族化合物のフッ素反応において広く適用できる
ものと考える。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 201/12 205/11 253/30 255/50 C07D 307/89

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベンゼン核に少なくとも1個の塩素、臭素
    またはフッ素原子と電子吸引性基を有する芳香族化合物
    を非プロトン性極性溶媒中アルカリ金属フッ化物と反応
    させて、1個以上のフッ素原子を有し、他に前記ハロゲ
    ン活性化基を有する化合物を合成する反応において、系
    内にラジカル重合禁止剤(但し、第三アミンを除く)を
    添加することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】ラジカル重合禁止剤がヒドロキノン、ヒド
    ロキノンモノメチルエーテル、ピロカテコール、p−te
    rt−ブチルカテコールから選ばれるヒドロキシ化合物;
    ニトロベンゼン、o,mまたはp−ジニトロベンゼン、2,4
    −ジニトロトルエンおよび2,4−ジニトロフェノール、
    ピクリン酸から選ばれるニトロ化合物;p−ベンゾキノ
    ン、クロルアニル、アンスラキノン、フェナンスロキノ
    ンから選ばれるキノン化合物;ニトロソベンゼン、ニト
    ロソ−β−ナフトールから選ばれるニトロソ化合物;メ
    チルアニリン、p−フェニレンジアミンから選ばれるア
    ミノ化合物;テトラアルキルチウラムジスルフィド、ジ
    チオベンゾイルジスルフィド、p,p′−ジトリルトリお
    よびテトラスルフィド、フェノチアジンから選ばれる有
    機イオウ化合物;ジフェニルピクリルヒドラジン、ジフ
    ェニルピクリルヒドラジルから選ばれるヒドラジン化合
    物;または塩化第2鉄、3塩化チタン、塩化第2銅であ
    る酸化還元作用のある無機塩であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】ハロゲン活性化基がニトロ、シアノ、カル
    ボキシル、カルボニル、トリフルオロメチル基であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。
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