JPH0797718B2 - 電磁シールドシート - Google Patents

電磁シールドシート

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JPH0797718B2
JPH0797718B2 JP63189774A JP18977488A JPH0797718B2 JP H0797718 B2 JPH0797718 B2 JP H0797718B2 JP 63189774 A JP63189774 A JP 63189774A JP 18977488 A JP18977488 A JP 18977488A JP H0797718 B2 JPH0797718 B2 JP H0797718B2
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electromagnetic shield
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昌弘 小口
義夫 原川
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帝国ピストンリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、静磁気シールド・低周波磁気シールド(以下
「電磁シールド」という)効果を有する非晶質磁性合金
を用いた電磁シールドシートに関する。
(従来の技術) 近年マグネットを利用した商品は、ネックレス、ハンド
バッグ、自動車部品に数多く採用されているために、静
磁場中に各種の電気機器がさらされ、磁気の障害を受け
る機会が増加している。また低周波磁界としてはモータ
ーからの磁界による電気機器障害がある。家庭の電化度
はモーターの数によって決まるといわれる程であり、ミ
ニモータから冷蔵庫用のモーターまでのモーターがパソ
コン等の家庭用デジタル製品に与える電磁気障害を与え
る汚染源も多い。その一方で「現金からカードへ」と言
われる様に、磁気により変化してしまう商品が数多く民
生品として使用されている。
したがって、エレクトロニクス機器や商品を静電気及び
/又は電磁波の悪影響から遮蔽し、保護するためのシー
ト材料が多く提案されている。
従来、静電気保護シート材としては、金属箔または金属
粉を含有する導電性シートが用いられているが、電磁波
保護効果は十分といえないものであった。また、静磁界
・低周波磁界用保護材として、鉄板・電解鉄箔・パーマ
ロイ板等が使われていたが、保護効果は十分とは言えな
いものであった。これらは特に加工が難しいため、所望
の形状のシールド体とするには特殊なプレス等を必要と
し、また既存のエレクトロニクス機器にユーザーが後か
ら取り付けることは至難である。
従来、電磁シールドシートとして多く使用されているも
のは、銅、アルミ、銀などの導電性に優れた粉末を使用
した渦電流による反射型である。ところが、これらの金
属の粉末はゴムとの混練中にさらに粉化され、これによ
り原料粉末のアスペクト比がなくなり、結果として電磁
シールド効果が失われることが多かった。
最近では、高強度材料であるステンレス鋼の粉末を用い
た電磁シールドシートが多く使用されている。ところが
ステンレス鋼は高周波では電磁シールド効果があるが、
10kHz以下の低周波ではその効果がないという欠点があ
った。
特開昭59−202697号公報によれば、平均アスペクト比が
3〜3000、平均長さが0.1〜30mmの非晶質磁性合金の繊
維を45容量%以下エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、スチレン樹脂等に分散した電磁シールド材料
が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 非晶質磁性合金はステンレス鋼と同等の強度を有してお
り、樹脂との混練中もアスペクト比が低下することはな
いため電磁シールド材として優れているが、樹脂基体自
体が柔軟性が劣りまた上記寸法の非晶質磁性合金繊維は
柔軟性が劣るために、シートを任意の形状に折り曲げて
複雑な形状の電子機器に適用する上では難点がある。
本発明者等は、非晶質磁性合金を柔軟性を有するゴム基
体に分散した電磁シールド材料の特性を種々検討し、所
望の保護効果と柔軟性を達成する方法につき検討した。
(課題を解決するための手段) 本発明は、厚さ0.5〜5.0μm、アスペクト比(但し、ア
スペクト比は厚さに対する最大長さの比である)5以
上、短径と長径が25〜1000μmのフレーク状非晶質磁性
合金を5〜30容量%ゴム基体に分散したことを特徴とす
る電磁シールドシートを提供する。以下、本発明の構成
を説明する。
非晶質磁性合金は、強靭性を有しており、ゴムへの混練
中にも崩壊することがなく、最初の原形を保っており、
所定アスペクト比を有する材料がシートの主面にほぼ平
行に配向した材料が得られるので、本発明においてシー
ルド効果を担う磁性・導電材料として使用する。本発明
に用いられる非晶質磁性合金の組成については、それが
外部磁場から電子機器等を十分に保護するに足る高い透
磁率と導電率を有している限り、格別の限定はなく、一
般にCo、NiやFeを主成分にB、Si、C等の半金属を18〜
23原子%添加して得られる非晶質磁性合金が好ましい。
また、非晶質磁性合金の特性を代表する軟磁性として
は、1,000ガウスのマグネット中に暴露されても、暴露
後の残留磁気が0.1ガウス以下の残留磁気特性のものが
2次汚染がなく、また、繰り返し使用できるため好まし
い。このような特性を充たす、例えば、Co70Fe5Si
10B15、Fe39Ni39Si10B12などを用いることができる。
本発明に用いられる非晶質磁性合金フレークのアスペク
ト比は5以上であり、好ましくは10〜100の範囲であ
る。アスペクト比が5以上であると、非晶質磁性合金フ
レークの配向性が良くなりまたフレーク間でのトンネル
効果が高められる。電荷の移動は,導電性フィラーとフ
ィラーの接触によるものと、非常に薄い(100Å程度以
下)不導体の高分子によって隔てられている導電粒子の
間を電子が非常に低いバリヤを越えるだけで移動するこ
とによるものとがある。後者をトンネル効果と言う。
また、本発明に用いられる非晶質磁性合金フレークの厚
さは0.5〜5μmの範囲である。厚さが0.5μm未満で
は、粉末に穴が多く、 1kHz以下の低周波での磁気シールド効果がなくなり、5
μmを越えるとフレキシビリティーが劣化するので、フ
レークの厚さは0.5〜5.0μmの範囲とする。
さらに、上記フレークのアスペクト比が5より小さい
と、フレークの配向性やフレーク同志のからみ合いが悪
くなり、電気抵抗が大きくなり、電磁シールド効果がな
くなる。フレークの径が25μm以下であると所定のアス
ペクト比が取られず、一方1000μmを越えるとフレーク
フレークをゴムと均一に混練するのが困難になる。
フレークの使用量がシートの体積に対して5容量%未満
であると電磁シールド効果が劣り、30容量%を超えると
シールド効果は増大するがシートのフレキシビリティが
劣化する。
シートの基板に使われ、非晶質磁性合金フレークを分散
するゴムは、フレキシビリティのある加硫とし、天然ゴ
ム・ネオプレンゴム・クロロプレンゴム・シリコーンゴ
ム・ハイパロンその他合成ゴムを使用する。導電性ゴム
としては天然ゴム・ネオブレンゴム・クロロプレンゴム
・シリコンゴム・ハイパロンその他合成ゴムへのカーボ
ン添加量の調整により比導電率が102〜106Ω-1cm-1とな
る様調整されたものが使用される。
比導電率が102Ω-1cm-1未満の場合、その為に導電率を
上げる必要が生じ、その結果導電率を上げるための顔料
が多くなり、ゴムのフレキシビリティが劣り、106Ω-1c
m-1を超えると静電シールド効果が失われるため、この
範囲の導電率が好ましい。
本発明において基板として使用されるゴムシートの厚み
は0.3〜1.0mmの範囲にあることが好ましい。ゴムの厚み
が薄すぎると非晶質磁性合金粉を安定して保持すること
ができなくなり、厚すぎるとフレシビリティが劣化する
ので、適宜ゴムの厚さを定める必要がある。
本発明に係る電磁シールドシートの製造方法につき以下
説明する。
シリコンゴム等と非晶質磁性合金フレークを逆回転する
双ロール等で充分に混練した後に、110〜120℃に加熱し
た金型に必要量セットし、60〜80kg/cm2の圧力で加圧す
る。金型から取り出した電磁シールドートの断面を見る
と、第1図に示すように、非晶質磁性合金2の長軸方向
が電磁シールドシート1の主面に沿って配向しており、
配向性が優れた電磁シールドシートが得られる。
(作用) 本発明の電磁シールドシートは、ゴムシートの中に非晶
質磁性合金フレークを配向させて分散させたものである
ので、主面に沿ってシートを容易に曲げることができ、
フレキシビリティに優れる。
また、このような配向により加圧方向に対して垂直方向
の透磁率および導電率が良好になるため、当該方向の電
磁場等に晒された場合の電磁シールド効果が良好にな
る。
(実施例) 以下、実施例により本発明を詳しく説明する。
フレーク分散シート作製方法 通常の片ロール非晶質作製装置により作製した非晶質磁
性合金組成Co70Fe5Si10B15のフレーク(厚み−1.0〜3.0
μm、アスペクト比30以上)を用意した。コンパウンド
状態のシリコンゴムをローラーで素練りして適当な可塑
性をもたせた。この際、圧力が高いとゴムの弾力がなく
なるために、シリコンゴムにかかる圧力が20〜30kg/cm2
を超えないようにし、またロール温度が高いと加硫反応
が進行するために、それを抑制するためにローラーの内
部を水冷してローラーの温度が40℃を超えないようにし
た。約30回/分の回転数で2〜3分混練(素練り)を行
なった。その後、第1表に示す容量%になるように用意
した上記非晶質合金フレークを少量づつシリコンゴムに
添加しながら混練を続けた。所定量の添加が終了した
後、混合物を、金型寸法が0.5×210×210mmのゴム成型
機にセットし、圧力70kg/cm2、温度120〜130℃で約10分
間加圧を行なった。その後混合物をセットした状態で80
℃まで冷却を行ない、シートを取り出した。シートの厚
みは0.53mmであった。
上記方法により第1表に示す比較例1,実施例1〜4の電
磁シールドシートを作製した。
フレーク/球状粉混合シート作製方法 上記フレークと球状粉(球径44μm;アスペクト比=1)
を1対1重量比で混合した混合粉を使用し、上記方法と
同様な方法でシートに混合した。この方法により第1表
の比較例2の電磁シールドシートを作製した。
球状粉使用シート作製方法 球状粉(球径44μm;アスペクト比=1)を使用し、フレ
ーク粉使用の場合と同様の方法で比較例3の電磁シール
ドシートを製造した。
電磁シールド特性の測定方法 アドバンテック法(1000MHz以下での低インピーダンス
磁界および高インピーダンス磁界を発生させ、シールド
効果を磁界・電界から測定する方法)により測定を行な
った。
測定結果を第1表に示した。
第1表は、本発明の指定する形状の非晶質磁性合金フレ
ークのみを5〜30容量%含有する電磁シールドシートの
電磁シールド効果が高いことを示している。
(発明の効果) 本発明は、上述のように非晶質磁性合金フレークをゴム
シートに分散配向することにより、静磁界・低周波磁界
に対して優れた保護効果を有し、フレキシビリティの高
いシートを提供するものである。
このため、シートを適当な大きさに切断し、曲げてハウ
ジングの内側に接着することにより容易に機器の電磁シ
ールドとすることができる。
また、厚みを0.3〜1.0mmとすると、電子機器のハウジン
グ内の取り付けスペースが非常に少なくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電磁シールドシートの断面図である。 2……非晶質磁性合金

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体に非晶質磁性合金フレークを分散した
    電磁シールドシートにおいて、 ゴムからなる前記基体に5〜30容量%分散させた前記非
    晶質磁性合金フレークの形状が、 厚さ:0.5〜5.0μm; アスペクト比(但し、アスペクト比は厚さに対する最大
    長さの比である):5以上; 短径と長径が25〜1000μmであり、 フレーク以外の形状の非晶質磁性合金を含有しないこと
    を特徴とする電磁シールドシート。
  2. 【請求項2】厚さが0.3〜1.0mmであることを特徴とする
    請求項1記載の電磁シールドシート。
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