JPH0797514A - ポリアミド樹脂組成物及びそれからなるスライドスイッチ用絶縁材料 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物及びそれからなるスライドスイッチ用絶縁材料

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JPH0797514A
JPH0797514A JP32381193A JP32381193A JPH0797514A JP H0797514 A JPH0797514 A JP H0797514A JP 32381193 A JP32381193 A JP 32381193A JP 32381193 A JP32381193 A JP 32381193A JP H0797514 A JPH0797514 A JP H0797514A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ポリアミド成分として、(a1)ヘキ
サメチレンジアジパミド単位と、ヘキサメチレンイソフ
タラミド単位及び/又はカプロアミド単位とから構成さ
れる特定量のポリアミド樹脂と、(a2)ポリアミド6
6を含む特定量の脂肪族ポリアミドからなるポリアミド
樹脂と、(B)ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、ミルド
ファイバー、タルク、カオリン、ウォラストナイト、炭
酸カルシウム、酸化マグネシウム、チタン酸カリウムの
うちから選ばれた少なくとも1種の無機充填剤とを特定
比率で配合したポリアミド樹脂組成物、及びそれからな
るスライドスイッチ用絶縁材料。 【効果】 上記ポリアミド樹脂組成物は、得られる成形
片の表面光沢度に優れ、表面粗さが少なく、成形時にモ
ールドデポジットが少なく、そして接点金属の摩耗の少
ないスライドスイッチ用絶縁材料を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド樹脂に関
し、更に詳しくは、繰り返し作動による耐久的な耐摩耗
性、熱的な剛性、寸法安定性、耐トラッキング性及び耐
アーク性などの電気特性、成形時のモールドデポジット
が少なく、流動性等の成形加工性に優れたスライドスイ
ッチ用絶縁材料に関する。
【0002】
【従来の技術】スライドスイッチ用絶縁材料としては、
フェノール樹脂や不飽和ポリエステル樹脂のような熱硬
化性樹脂、ポリアミド樹脂やポリフェニレンスルフィド
樹脂のような熱可塑性樹脂が使われている。熱硬化性樹
脂は、耐熱性は高いが、成形加工性が悪く、従来の熱可
塑性樹脂は、成形加工性は熱硬化性樹脂よりは良いが、
モールドデポジットが発生し、成形加工品の表面光沢性
が悪化し、摺動性が不足し、金属接点の摩耗が進む事か
ら、改善が求められていた。
【0003】無機繊維補強剤や無機補強充填剤で強化さ
れたポリアミド樹脂組成物は、特徴として耐熱性及び電
気特性、摺動性を生かして、スライドスイッチ用絶縁材
料として広く使われている。しかし、脂肪族ポリアミド
を用いたスライドスイッチ用絶縁材料は、無機補強充填
剤で強化されていることから、充填材が成形品の表面に
浮き、表面光沢度と、表面粗さが優れず、更に、無機繊
維補強剤或いは無機補強充填剤が添加されていることか
ら、成形加工時に熱安定性が不足し、発生したガスによ
るモールドデポジットが発生し、表面光沢が優れず、ス
ライドスイッチ用絶縁材料としては摺動性の点で不充分
である事が判った。
【0004】脂肪族ポリアミドを改良し、表面光沢度を
改善させる試み(特開昭63−168456号公報)、
更に、電気特性と摺動性を向上させる試み(特開平4−
101312号公報)もなされているが、その効果は不
充分である。又、成形加工性の点でもその効果は不充分
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スライドス
イッチ用絶縁材料に好適なポリアミド樹脂組成物に関す
るものであり、合せて、摺動性の必要な用途に有効な組
成物に関するものであり、ポリアミド樹脂の持つ耐熱
性、剛性の特徴を保持しつつ、成形加工時に、モールド
デポジットが発生せず、表面平滑性に優れ、表面光沢度
を改善した組成物を提供することを目的としたものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の半
芳香族ポリアミド、或いは、特定の脂肪族コポリアミド
を用い、特定の無機充填剤を特定比率で配合する事によ
って、上記の課題を解決出来る事を見出し、本発明に達
した。すなわち、本発明は、(A)ポリアミド成分とし
て、(a1−1)アジピン酸及びヘキサメチレンジアミ
ンから得られたヘキサメチレンジアジパミド単位55〜
95重量%、(a1−2)イソフタル酸及びヘキサメチ
レンジアミンから得られるヘキサメチレンイソフタラミ
ド単位、及び/又はε−カプロラクタムから得られるカ
プロアミド単位5〜45重量%から構成されるポリアミ
ド樹脂50〜100重量%と、(a2)ポリアミド66
を含む脂肪族ポリアミド0〜50重量%とからなり、2
5℃における硫酸溶液粘度ηrが1.8〜3.0の範囲
にあるポリアミド樹脂40〜70重量%と、(B)ガラ
ス繊維、炭素繊維、ミルドファイバー、マイカ、タル
ク、カオリン、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、酸
化マグネシウム、チタン酸カリウムのうちから選ばれる
少なくとも1種の無機充填剤30〜60重量%からなる
ポリアミド樹脂組成物、及びその組成物からなるスライ
ドスイッチ用絶縁材料である。
【0007】本発明のスライドスイッチ用絶縁材料に用
いられるポリアミド樹脂組成物の、(A)成分として
は、(a1−1)アジピン酸及びヘキサメチレンジアミ
ンから得られたヘキサメチレンジアジパミド単位55〜
95重量%、(a1−2)イソフタル酸及びヘキサメチ
レンジアミンから得られるヘキサメチレンイソフタラミ
ド単位、及び/又はε−カプロラクタムから得られるカ
プロアミド単位5〜45重量%から構成されるポリアミ
ド樹脂50〜100重量%と、(a2)ポリアミド66
を含む脂肪族ポリアミド0〜50重量%とからなるもの
である。
【0008】(a1)成分としては、(a1−1)アジ
ピン酸及びヘキサメチレンジアミンから得られたヘキサ
メチレンジアジパミド単位が55〜95重量%、好まし
くは65〜90重量%であり、(a1−2)イソフタル
酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチ
レンイソフタラミド単位5〜45重量%、とから構成さ
れるポリアミド樹脂50〜100重量%である。
【0009】本発明において、ヘキサメチレンジアジパ
ミドに、特定の比率でヘキサメチレンイソフタラミドを
共重合させる事により、剛性と寸法安定性のバランスの
とれた樹脂ができる事を見出した。好ましくはヘキサメ
チレンイソフタラミド単位が10〜35重量%である。
ヘキサメチレンイソフタラミド単位が5重量%未満で
は、表面光沢度が不充分であり、45重量%を越える
と、結晶性が低下し、成形材料として好ましくない。
【0010】更に本発明において、ヘキサメチレンジア
ジパミドに、特定の比率でカプロアミドを共重合させる
事により、剛性と成形加工性のバランスのとれた樹脂が
できる事を見出した。好ましくはカプロアミド単位が5
〜25%であり、より好ましくは7.5〜20%であ
る。カプロアミド単位が5%未満では、表面光沢度が不
充分であり、45重量%を越えると、耐熱性が低下し、
スライドスイッチ用樹脂材料として好ましくない。
【0011】本発明において、(a1−1)成分と、
(a1−2)成分とから構成される共重合ポリアミド
(a1)の配合割合は、ポリアミド樹脂(A)成分のう
ちの50〜100重量%である。より好ましくは80〜
100重量%である。50重量%未満では、表面光沢度
が不充分である。本発明において、(a2)成分として
のポリアミド66を含む脂肪族ポリアミドは、ポリアミ
ド66、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド1
2、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド
46があげられる。その中でもポリアミド66、ポリア
ミド6が好ましい。
【0012】(A)成分中に占める(a2)成分の割合
としては、0〜50重量%であり、好ましくは0〜40
重量%である。50重量%を越えると、表面粗さが大き
くなる。脂肪族ポリアミドを含む事によって、成形品の
表面状態のコントロールが出来、結晶性の変化により成
形加工サイクルの短縮が図れる事は、新たな知見であ
る。
【0013】本発明において用いられるポリアミド樹脂
(A)の25℃における硫酸溶液粘度ηrは、1.8〜
3.0の範囲であり、好ましくは1.9〜2.9の範囲
である。硫酸溶液粘度ηrが1.8未満ではスライドス
イッチ用樹脂材料としての強度が不充分であり、3.0
を越えると成形加工時の流動性が悪くなる。本発明にお
いて、樹脂組成物中のポリアミド樹脂(A)成分の配合
割合としては40〜70重量%である。
【0014】本発明の(B)成分は、ガラス繊維、炭素
繊維、ミルドファイバー、マイカ、タルク、カオリン、
ウォラストナイト、炭酸カルシウム、酸化マグネシウ
ム、チタン酸カリウムのうちから選ばれる少なくとも1
種の無機充填剤である。本発明において、樹脂組成物中
の無機充填剤の配合割合は30〜60重量%であり、好
ましくは35〜55重量%である。30重量%未満で
は、電気特性が不充分であり、60重量%を越えると、
表面光沢度が不充分であり、摺動性が低下する。
【0015】更に(B)成分としては、無機繊維補強剤
(b1)と無機補強充填剤(b2)の組み合わせが望ま
しく、(b1)成分として、ガラス繊維、炭素繊維、ミ
ルドファイバーのうちから選ばれる少なくとも1種を用
い、その配合量は、5〜30重量%であり、好ましくは
7.5〜25重量%である。5重量%未満では、電気特
性が不充分であり、30重量%を越えると、表面光沢度
が不充分であり、摺動性が低下する。
【0016】(b2)成分としては、ケイ酸化合物であ
るマイカ、タルク、カオリン、ウォラストナイト、及び
炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム
のうちから選ばれる少なくとも1種を用い、その配合量
は、5〜30重量%であり、好ましくは7.5〜25重
量%である。5重量%未満では、電気特性が不充分であ
り、30重量%を越えると、表面光沢度が不充分であ
り、摺動性が低下する。
【0017】これらの中でも、(b1)成分がガラス繊
維と(b2)成分がタルクとカオリン又は焼成カオリ
ン、(b1)成分がガラス繊維と(b2)成分がタルク
の複合系が好ましい。ガラス繊維は、通常熱可塑性樹脂
に使用されるものを使う事が出来る。無機充填剤は、そ
の表面に通常知られているカップリング剤を付着させた
ものを用いる事が望ましい。
【0018】本発明において、ガラス繊維、炭素繊維、
ミルドファイバーから選ばれる1種の無機繊維補強剤
(b1)と、マイカ、タルク、カオリン、ウォラストナ
イト、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、チタン酸カ
リウムから選ばれる1種の無機補強充填剤(b2)との
比率(b1)/(b2)は、重量比で1.0以下が望ま
しく、より好ましくは0.9以下である。1.0を越え
ると成形品外観が優れず、摺動性が低下する。
【0019】無機繊維補強剤と無機補強充填剤の表面処
理は、当該業者に知られている方法で行なう事が出来る
が、シラン系表面処理剤としては、ビニルシラン系、ア
ミノシラン系がある。チタネート系表面処理剤、又は、
ポリマーによる表面コーティングも有効である。本発明
の目的を損わない範囲で、各種の添加剤を含んでいても
よく、その添加剤としては、潤滑剤、離型剤、可塑剤、
難燃剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤を挙げる事が
出来る。
【0020】例えば、潤滑剤としては、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸アルミニウム、エチレンビスス
テアリルアミド等、離型剤としては、モンタン酸ナトリ
ウム、モンタン酸カルシウム等、可塑剤としては、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等、難
燃剤としては、メラミンイソシアヌレート、ブロム化ポ
リスチレン等、光安定剤、及び熱安定剤としては、マン
ガン化合物、銅化合物等、酸化防止剤としては、ヒンダ
ードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物等が挙
げられる。
【0021】上記のポリアミド樹脂組成物を製造するに
は、上記の(A)成分及び(B)成分を溶融混練する事
で達成出来る。混練の方法としては、ブレンダーを用
い、ブレンドを行ない、単軸や多軸の押出機を用い、溶
融混合を行ない、樹脂ペレットを得る。そのペレットを
用い、射出、プレス、押出成形により、スライドスイッ
チ用絶縁材料の成形品を得る。或いは、(A)或いは
(B)成分を幾つかの樹脂ペレットにし、ペレットブレ
ンドによる製造も出来る。
【0022】本発明のポリアミド樹脂組成物は、射出成
形、プレス成形、押出成形、ブロー成形等の通常、熱可
塑性樹脂に適用される成形法によって加工され、その成
形体を部品に組み込む事で、使用される。本発明によっ
て得られるスライドスイッチは、前記ポリアミド樹脂組
成物から得られる成形片の表面光沢度が40%以上であ
るか、又は表面粗さが1.2μm以下であることを特徴
とする。
【0023】スライドスイッチとは、通常、自動車や電
子・電気用途に用いられるスイッチの種類の中で、摺動
する事で、接点が接続・切断されるタイプのものを言
う。更に、本発明の組成物からなる成形体は、その良好
なる表面光沢性や、摺動性を生かした用途に使用され
る。スライドスイッチ用絶縁材料として用いられるニュ
ートラルスタートスイッチ、ハザードスイッチ、コンビ
ネーションスイッチ、レバコンスイッチのみならず、ド
アロックボディ、ウォーターポンププーリー、エアコン
アイドラプーリー、パワーステアリングプーリー等の用
途に用いられる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳しく説明す
る。尚、実施例によって本発明の範囲はなんら限定され
るものではない。実施例、比較例中の評価は以下の方法
を用いた。 (1)相対粘度(ηr);95.5%硫酸に1.0g/
dlの濃度でポリマーを溶解し、25℃、オストワルド
粘度管で測定した。
【0025】(2)表面光沢度;130mm×130m
m×3mm厚みの平板成形品、東芝機械IS150E射
出成形機、シリンダー温度290℃、金型温度80℃、
射出/冷却時間13/25秒、射出圧力350kg/c
2 の成形条件で成形し、得られた成形品の表面を、堀
場製ハンディ光沢計IG320を使い、JIS K71
05に基づいて測定した。
【0026】(3)表面粗さ;上記(2)の平板成形品
を使用し、ミツトヨ製サーフテスト201を用い、平均
値で表した。 (4)摺動性;点接触式の往復摺動試験機を使用し、上
記(2)の平板成形品に面圧0.5kg/cm2 で金属
銅製のピンを、往復摺動距離40mm、すべり速度40
mm/秒、1万回の摺動を与え、金属銅製のピンの重量
減少を測定した。
【0027】(5)寸法特性(反り);(2)の平板成
形品を使用し、JIS K6911に従い、測定した。 (6)機械物性(引張強度;ASTM D638、HD
T;ASTM D648、荷重は、18.6kgf/c
2 の値を用いた。) (7)電気特性(耐アーク性;ASTM D495、耐
トラッキング性;IEC法) (8)成形流動性;東芝機械IS50射出成形機、シリ
ンダー温度295℃、金型温度80℃、射出/冷却時間
13/25秒、射出圧力50kg/cm2 の成形条件
で、6mm巾×1.2mm厚みの金型で成形し、得られ
た流動長さを測定し、13cm以上を○、10〜13c
mを△、10cm以下を×で表した。
【0028】(9)モールドデポジット;東芝機械IS
50射出成形機、シリンダー温度295℃、金型温度8
0℃、射出/冷却時間13/25秒、射出圧力50kg
/cm2 の成形条件で、スライドスイッチ極盤の金型で
連続成形し、モールドデポジットの状況を観察し、発生
の少ないものを○、中程度のものを△、発生の多いもの
を×で表した。
【0029】実施例及び比較例には、次のポリアミド樹
脂や原材料を使用した。 [1]ポリアミド樹脂 (1)ポリヘキサメチレンアジパミド(N66);旭化
成工業(株)社製レオナ1300 (2)コポリヘキサメチレンアジパミド・ヘキサメチレ
ンイソフタラミド(N66/6I);製造例1に従っ
て、製造した。
【0030】(3)コポリヘキサメチレンアジパミド・
カプロアミド(N66/6);原材料にアジピン酸とヘ
キサメチレンジアミンの等モル塩、ε−カプロラクタム
を用いる他は製造例2に準じて、製造した。 (4)ポリカプロアミド(N6);旭化成工業(株)社
製 (5)(N612);原材料にドデカ二酸とヘキサメチ
レンジアミンの等モル塩を用いる他は製造例1に準じて
製造した。
【0031】[2]無機充填剤 (1)ガラス繊維;旭ファイバーガラス社製、JA41
6 (2)炭素繊維;新旭化成カーボンファイバー社製、H
i−CarbolonA−9000 (3)タルク;龍森社製、CRS6002 (4)焼成カオリン;ENGELHARD社製、SAT
INTONE W (5)マイカ;レプコ社製、M−400T (6)ウォラストナイト;NYCO社製、NYAD 4
00 [3]処理方法 無機繊維補強剤及び無機補強充填剤の表面処理は、シラ
ン系表面処理剤1重量%を使用し、無機繊維補強剤或い
は無機補強充填剤と加熱、混合した。混合方式は、ヘン
シェルミキサーを使用し、100℃、5分間の撹拌を実
施した。
【0032】[4]ポリアミド樹脂組成物の混練方法 ポリマーと無機充填剤との混練方法は以下の方法で実施
した。2軸押出機のシリンダー温度を280℃に設定
し、スクリューを回転し、充分N2 置換されたホッパー
からポリマーを投入した。無機繊維補強剤、及び、無機
補強充填剤は、シリンダーの途中から供給した。無機繊
維補強剤、及び、無機補強充填剤は、別フィードとし
た。供給口は充分N2 置換を行った。又、充填剤は各
々、シラン処理等の表面処理を施したものを使用した。
溶融状態のストランドを冷却しカッターでカッテイング
し、ペレット化した。得られたペレットを用いて、成形
した。
【0033】
【製造例1】アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等
モル塩 0.8kgに加えイソフタル酸とヘキサメチレ
ンジアミンの等モル塩 0.2kg及び純水1.0kg
を5Lオートクレーブの中に仕込み、N2 置換しなが
ら、良く撹拌した。室温から昇温し、1時間かけ、22
0℃まで、水蒸気を系外へ抜きながら18kg/cm2
Gに内圧をコントロールした。更に加熱を続け、2時間
で内温260℃達した時点で、内圧を徐々に下げ、1時
間かけて常圧まで下げた。オートクレーブの排出バルブ
を閉じ、室温まで徐冷した。冷却後ポリマーを取り出し
粉砕した。得られた粉砕ポリマーをN2 気流下、90℃
で24時間、乾燥した。
【0034】
【製造例2】アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等
モル塩 0.9kgに加えε−カプロラクタム 0.1
kg及び純水1.0kgを5Lオートクレーブの中に仕
込み、N2 置換しながら、良く撹拌した。室温から昇温
し、1時間かけ、220℃まで、水蒸気を系外へ抜きな
がら18kg/cm2 Gに内圧をコントロールした。更
に加熱を続け、2時間で内温が260℃に達した時点
で、内圧を徐々に下げ、1時間かけて常圧まで下げた。
オートクレーブの排出バルブを閉じ、室温まで徐冷し
た。冷却後ポリマーを取り出し粉砕した。得られた粉砕
ポリマーをN2 気流下、80℃で24時間、乾燥した。
【0035】
【実施例1〜18】表1〜3に示す組成物からなる成形
片を作成し、摺動特性、電気特性、引張物性、外観性、
寸法特性、成形流動性を評価した(表1〜3)。いずれ
の組成物も、外観性が良好で、金属銅の摩耗量が少な
く、摺動性に優れる。更に、成形性にも優れる。
【0036】
【実施例19〜30】表4、5に示す組成物からなる成
形片を作成し、摺動特性、電気特性、引張物性外観性、
寸法特性、成形流動性を評価した。いずれの組成物も、
成形加工時のモールドデポジットの発生がなく、成形品
の外観性が良好で、金属接点の摩耗量が少なく、摺動性
に優れる。更に、成形性にも優れる。
【0037】
【比較例1〜6、9】表6、7に示す組成物を同様に成
形片を作成し、評価した。これらの材料は、全て表面光
沢性の良い成形品が得られず、金属銅の摩耗量が多い。
更に、寸法特性にも優れないものであった。
【0038】
【比較例7、8】表6に示す組成物を同様に成形片を作
成し、評価した。N66/6Iポリマーの粘度を変化さ
せた場合、高粘度では、成形流動性が不足し、低粘度で
は、引張強度が劣る。
【0039】
【比較例10〜12】表6に示す組成物を同様に成形片
を作成し、評価した。無機補強充填剤の濃度を変化させ
た場合、高濃度では、表面光沢性の良い成形品が得られ
ず、金属銅の摩耗量が多い。低濃度では、表面光沢性は
良いものの、電気特性が劣る。
【0040】
【比較例13、14】表8に示す組成物を同様に成形片
を作成し、評価した。これらの材料は、全て成形加工時
にモールドデポジットの発生があり、表面光沢性の良い
成形品が得られず金属接点の摩耗量が多い。更に、寸法
特性にも優れないものであった。
【0041】
【比較例15、16】表8に示す組成物を同様に成形片
を作成し、評価した。N66/6ポリマーの粘度を変化
させた場合、高粘度では、成形流動性が不足し、低粘度
では、引張強度が劣る。
【0042】
【比較例17,18】表8に示す組成物を同様に成形片
を作成し、評価した。無機補強充填剤の濃度を変化させ
た場合、高濃度では、表面光沢性の良い成形品が得られ
ず、金属接点の摩耗量が多い。低濃度では、表面光沢性
は良いが、電気特性が劣る。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】
【発明の効果】以上の様に、本発明によるポリアミド樹
脂組成物は、表面光沢性に優れ、金属接点の摩耗が少な
く、成形加工時のモールドデポジットの発生がなく、流
動性等の成形加工性、熱的な剛性、寸法安定性、耐トラ
ッキング性及び耐アーク性などの電気特性の点でスライ
ドスイッチ用絶縁材料として優れたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアミド成分として、(a1−
    1)アジピン酸及びヘキサメチレンジアミンから得られ
    たヘキサメチレンジアジパミド単位55〜95重量%、
    (a1−2)イソフタル酸及びヘキサメチレンジアミン
    から得られるヘキサメチレンイソフタラミド単位、及び
    /又はε−カプロラクタムから得られるカプロアミド単
    位5〜45重量%から構成されるポリアミド樹脂50〜
    100重量%と、(a2)ポリアミド66を含む脂肪族
    ポリアミド0〜50重量%とからなり、25℃における
    硫酸溶液粘度ηrが1.8〜3.0の範囲にあるポリア
    ミド樹脂40〜70重量%と、 (B)ガラス繊維、炭素繊維、ミルドファイバー、マイ
    カ、タルク、カオリン、ウォラストナイト、炭酸カルシ
    ウム、酸化マグネシウム、チタン酸カリウムのうちから
    選ばれる少なくとも1種の無機充填剤30〜60重量%
    からなるポリアミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分として、(b1)ガラス繊
    維、炭素繊維、ミルドファイバーのうちから選ばれる少
    なくとも1種の表面処理された無機繊維補強剤5〜30
    重量%と、(b2)マイカ、タルク、カオリン、ウォラ
    ストナイト、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、チタ
    ン酸カリウムのうちから選ばれる少なくとも1種の表面
    処理された無機補強充填剤5〜30重量%とからなり、
    (b1)+(b2)が30〜60重量%、(b1)/
    (b2)が重量比で1.0以下である事を特徴とする請
    求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のポリアミド
    樹脂組成物から得られる成形片の表面光沢度が40%以
    上であるか、又は表面粗さが1.2μm以下であること
    を特徴とするスライドスイッチ用絶縁材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9221974B2 (en) 2005-11-18 2015-12-29 Ems-Chemie Ag Reinforced polyamide moulding materials

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