JPH0797350A - ベンゾイルアセチレン誘導体 - Google Patents

ベンゾイルアセチレン誘導体

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JPH0797350A
JPH0797350A JP6175724A JP17572494A JPH0797350A JP H0797350 A JPH0797350 A JP H0797350A JP 6175724 A JP6175724 A JP 6175724A JP 17572494 A JP17572494 A JP 17572494A JP H0797350 A JPH0797350 A JP H0797350A
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JP
Japan
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phenyl
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hydrogen atom
substituted
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Application number
JP6175724A
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Inventor
Hisao Takayanagi
久男 高柳
Yasunori Kitano
靖典 北野
Harumoto Inokawa
晴基 井之川
Takeshi Suzuki
毅 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 増殖因子受容体のチロシンキナーゼに対する
特異的な阻害物質として高い活性を有し、制癌剤として
有用な化合物を提供する。 【構成】 下記一般式(I)で表されるベンゾイルアセ
チレン誘導体ならびにその塩、それを有効成分とするチ
ロシンキナーゼ阻害剤。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベンゾイルアセチレン誘
導体またはその塩に関し、詳細には特異的プロテインキ
ナーゼ(以下チロシンキナーゼ)という阻害活性を有す
るベンゾイルアセチレン誘導体またはその塩に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】癌の
化学療法においては、多くの物質が医薬として実用化さ
れているが、多くの場合薬効が不十分なだけではなく、
その阻害活性が癌細胞に限定されないため、強い毒性を
有し、結果として副作用が大きな問題となっており必ず
しも満足すべき状況ではない。
【0003】チロシン特異的プロテインキナーゼ(チロ
シンキナーゼ)は細胞の分化増殖や細胞情報伝達機構に
おいて中心的な機能を司ることがよく知られている。し
たがって細胞内チロシンキナーゼ活性の制御の破綻は、
細胞の分化増殖機構や細胞情報伝達機構の異常をもたら
し、多くの疾患の発症に直接的に関与するものと考えら
れている。特に、癌細胞の増殖においては、その無秩序
で過度の増殖にチロシンキナーゼが深く関わっているこ
とが知られており、疫学的に数多くの癌種においてチロ
シンキナーゼ活性に異常な亢進が見いだされている。こ
のような知見に基づいて、増殖因子受容体のチロシンキ
ナーゼ活性を特異的に阻害する薬剤が新しい作用機序を
持った副作用の少ない制癌剤となることがすでに提案さ
れている。そのようなものに例えば、微生物由来のアー
ブスタチン(Erbstatin)、ラベンダスチン
(Lavendustin)、ハービマイシンA(He
rbimycinA)、ゲニスタイン(Geniste
in)等、化学合成品では、ベンジリデンマロンニトリ
ル誘導体[特開平2−138238号公報;ジャーナル
オブ メディシナル ケミストリー(Journal
of Medicinal Chemistry,3
2,2344(1989) ;同,34,1896(19
91) ]、α−シアノケイ皮酸アミド誘導体(特開昭6
3−222153号公報)、3,5−ジイソプロピル−
4−ヒドロキシスチレン誘導体(特開昭62−3952
2号公報)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
スチレン誘導体(特開昭62−39523号公報)、ア
ーブスタチン類縁化合物(特開昭62−277347号
公報)等がある。
【0004】従来のチロシンキナーゼ阻害物質はいずれ
もその阻害活性が充分でなく、制癌剤として使用するに
は未だ満足するものではない。本発明の目的は、容易に
入手でき、特異的に増殖因子受容体のチロシンキナーゼ
阻害物質として高い活性があり、従って従来の制癌剤の
有する副作用のない新しい制癌剤として有用な化合物を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を進めた結果、特定構造のベンゾ
イルアセチレン誘導体が、他に例を見ないほど強力なチ
ロシンキナーゼ阻害活性ならびに癌細胞増殖抑制作用を
有することを見いだし、本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I)
で表されるベンゾイルアセチレン誘導体又はその塩(以
下、「本発明のベンゾイルアセチレン誘導体」ともい
う)、これを有効成分とするチロシンキナーゼ阻害剤、
及びこれを含有する癌細胞増殖阻害剤に存する。以下、
これらを単に「チロシンキナーゼ阻害剤」という。
【0007】
【化10】
【0008】[但し、上記一般式(I)中、R1 〜R5
は、それぞれ独立して、(1) 水素原子;(2) −OR
7 [式中、R7 は水素原子;ハロゲン原子もしくはフェ
ニル基で置換されていてもよいC1〜C5 のアルキル
基;または−COR8 (式中、R8 はフェニル基;また
はフェニル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアル
キル基を表す)を表す];(3) ハロゲン原子;(4)
ハロゲン原子で置換されていてもよいC1 〜C5 のアル
キル基;(5) −NR9 10(式中、R9 ,R10はそれ
ぞれ独立して、水素原子;フェニル基;フェニル基で置
換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル基;ベンゾイ
ル基;またはアセチル基を表す);(6) −SOp 11
(式中、pは0、1または2を表し、R11はC1 〜C5
のアルキル基;またはフェニル基を表す);(7) シア
ノ基;または(8) ニトロ基を表すか、隣接する置換基
が連結して酸素原子を1または2個有するC1 〜C3
オキシアルキレン基を表してもよい。
【0009】R6 は、 (1) 水素原子; (2) C1 〜C5 のアルキル基; (3)
【0010】
【化11】
【0011】(式中、Y1 、Y2 およびY3 はそれぞれ
独立して、水素原子;フェニル基;ピリジル基;C1
5 のアルキル基;またはハロゲン原子を表す); (4)
【0012】
【化12】
【0013】(式中、Z1 、Z2 およびZ3 はそれぞれ
独立して、水素原子;C1 〜C5 のアルキル基;または
ハロゲン原子を表す); (5) C3 〜C12のトリアルキルシリル基; (6) −COR12[式中、R12はC1 〜C5 のアルキ
ル基;フェニル基;フェニル基で置換されていても
よいC1 〜C5 のアルコキシ基;または−NR1314
(式中、R13、R14はそれぞれ独立して水素原子;フェ
ニル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル
基;またはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニ
ル基を表す)を表す]; (7) または−CR1516X{式中、R15およびR
16は、それぞれ独立して水素原子;フェニル基;
フェニル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキ
ル基;またはC3 〜C8 のシクロアルキル基を表す
か、互いに連結してC1 〜C5 のアルキル基で置換され
ていてもよいC3 〜C7 のアルキレン基を表し、Xは;
−OR17[式中、R17は水素原子;フェニル基で置換
されていてもよいC1 〜C5 のアルキル基;または−C
OR18(式中、R18はフェニル基;またはフェニル基で
置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル基を表す)
を表す];−COR19[式中、R19は(a)ヒドロキ
シル基;(b)C1 〜C5 のアルキル基で置換されてい
てもよいフェニル基;(c)フェニル基で置換されてい
てもよいC1 〜C5 のアルキル基;(d)フェニル基で
置換されていてもよいC 1 〜C5 のアルコキシ基;また
は(e)−NR2021(式中、R20およびR21はそれぞ
れ独立して水素原子;C1 〜C5 のアルキル基;または
ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基を表
す)を表す];−SOp 22(式中、pは0、1また
は2を表し、R22はC1 〜C5 のアルキル基;またはフ
ェニル基を表す);または−NR2324[式中、R23
およびR24はそれぞれ独立して(a)水素原子;(b)
ハロゲン原子もしくはC1 〜C5 のアルキル基で置換さ
れていてもよいフェニル基;(c)ヒドロキシル基、フ
ェニル基、C1 〜C5 のアルキルアミノ基、C2 〜C6
のジアルキルアミノ基もしくはインドリル基で置換され
ていてもよいC1 〜C5 のアルキル基;(d)C3 〜C
8 のシクロアルキル基;(e)ピリジル基;(f)−S
2 −R27(R27はC1 〜C3 のアルコキシ基で置換さ
れていてもよいフェニル基を表す。);または(g)−
COR25(式中R 25はC1 〜C5 のアルキル基;フェニ
ル基;または(i)カルボキシル基もしくはナトリウム
カルボキシラートで置換されていてもよいフェニル基、
(ii)ピリジル基、(iii )N−メチルピリジル基、ま
たは(iv)N−オキソピリジル基で置換されていてもよ
いC1 〜C5 のアルコキシ基を表す。)を表すか、互い
に連結して−O−、−NR26−(式中、R26は水素原
子;フェニル基;またはC1 〜C5 のアルキル基を表
す。)または
【0014】
【化13】
【0015】を介していてもよいC3 〜C6 のアルキレ
ン基;またはC1 〜C5 のアルキル基で置換されていて
もよいC3 〜C6 のアルキレン基を表す。但し、R6
水素原子を表すとき、R2 とR3 はメトキシ基を表さな
い。]を表す。}を表す。]以下、本発明につき詳細に
説明する。
【0016】<1>本発明の化合物 本発明の化合物は前記一般式(I)で表されるベンゾイ
ルアセチレン誘導体である。
【0017】一般式(I)において定義されるハロゲン
原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子等が挙げられ、C1 〜C5 のアルキル基としては
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピ
ル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチ
ル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペン
チル基等が挙げられ、C1 〜C5 のアルコキシ基として
はメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso
−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ
基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−
ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基等が挙げられ
る。
【0018】また、C3 〜C12のトリアルキルシリル基
としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、
tert−ブチルジメチルシリル基、トリiso−プロ
ピルシリル基等が挙げられ、C3 〜C8 のシクロアルキ
ル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、
シクロオクチル基等が挙げられ、C1〜C5のアルキルア
ミノ基としてはメチルアミノ基、エチルアミノ基、n−
プロピルアミノ基、iso−プロピルアミノ基、n−ブ
チルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、n−ペンチ
ルアミノ基等が挙げられ、C2 〜C6 のジアルキルアミ
ノ基としてはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メ
チルエチルアミノ基、メチル−iso−プロピルアミノ
基等が挙げられる。
【0019】さらに、酸素原子を1または2個有するC
1〜C3のオキシアルキレン基としては、−OCH2 CH
2 −、−CH2 OCH2 −、−CH2 CH2 O−、−O
CH 2 O−、−OCH2 CH2 O−等が挙げられ、C3
〜C7 のアルキレン基としては、−CH2 CH2 CH2
−、−CH2 CH2 CH2 CH2 −、−CH2 CH2
2 CH2 CH2 −、−CH2 CH2 CH2 CH2 CH
2 CH2 −、−CH2CH2 CH2 CH2 CH2 CH2
CH2 −が挙げられる。
【0020】また、前記一般式(I)で表されるベンゾ
イルアセチレン誘導体が形成し得る塩としては、例えば
炭酸塩、重炭酸塩、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機
酸塩、あるいは蟻酸塩、プロピオン酸塩、しゅう酸塩、
フマル酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安
息香酸塩、フタル酸塩、メタンスルホン酸塩、4−トル
エンスルホン酸塩等の有機酸の塩等が挙げられる。
【0021】なお、ベンゾイルアセチレン導体がアミノ
基またはピリジル基を有する場合は、酸素またはアルキ
ル基が窒素と結合し、それぞれアンモニウム塩、ピリジ
ニウム塩を形成する場合もある。
【0022】本発明の好ましい化合物としてはR1 が水
素原子を表し、R2 が水素原子、−OR7 (R7 はC1
〜C5 のアルキル基を表す。)またはハロゲン原子を表
し、R3 が水素原子、−OR7 (R7 はC1 〜C5 のア
ルキル基を表す。)、ハロゲン原子、−NR9 10(R
9 ,R10はそれぞれ独立してC1 〜C5 のアルキル基を
表す。)または−SOp 11(R11はC1 〜C5 のアル
キル基を表し、pは0、1または2を表す。)を表し、
4 が水素原子または−OR7 (R7 はC1 〜C5 のア
ルキル基を表す。)を表し、R5 が水素原子、−OR7
(R7 はC1 〜C5 のアルキル基を表す。)またはニト
ロ基を表すか、R2 とR3 が連結してC1 〜C3 のジオ
キシアルキレン基を表してもよく、 R6 が(1)C1 〜C5 のアルキル基; (2)フェニル基; (3)ピリジル基; (4)C3 〜C12のトリアルキルシリル基; (5)−COR12{R12は−NR1314(R13、R14
それぞれ独立して水素原子またはフェニル基を表す。)
を表す。};または (6)−CR1516X[R15、R16はそれぞれ独立して
水素原子またはC1〜C5 のアルキル基を表すか、互い
に連結してC3 〜C7 のアルキレン基を表し、Xはヒド
ロキシル基または−NR2324{R23、R24はそれぞれ
独立して(a)水素原子;(b)ハロゲン原子もしくは
1 〜C5 で置換されていてもよいフェニル基;(c)
ヒドロキシル基、フェニル基、C2 〜C6 のジアルキル
アミノ基もしくはインドリル基で置換されていてもよい
1 〜C5 のアルキル基;(d)ピリジル基;(e)−
SO2 −R27(R27は3,4−ジメトキシフェニル基を
表す。);または(f)−COR25(R25はフェニル
基、ピリジル基、N−メチルピリジル基もしくはN−オ
キソピリジル基で置換されていてもよいC1 〜C5のア
ルコキシ基を表す。)を表すか、互いに連結して−NR
26−(R26はC1 〜C5 のアルキル基を表す。)を介し
たC3 〜C6 のアルキレン基またはC1 〜C 5 のアルキ
ル基で置換されていてもよいC3 〜C6 のアルキレン基
を表す。}を表す。]を表す化合物があげられる。
【0023】なお、R2 とR3 が同時に水素原子を表さ
ない化合物がより好ましい。また、最も好ましい化合物
としてはR1 、R4 およびR5 が水素原子を表し、
2 、R3 がそれぞれ独立してC1 〜C3 のアルコキシ
基を表し、 R6 が(1)フェニル基; (2)ピリジル基;または (3)−CR1516X[R15、R16はそれぞれ独立して
水素原子またはC1〜C5 のアルキル基を表すか、互い
に連結してC3 〜C7 のアルキレン基を表し、Xはヒド
ロキシル基または−NR2324{R23、R24はそれぞれ
独立して(a)水素原子;(b)ハロゲン原子またはC
1 〜C5 のアルキル基で置換されていてもよいフェニル
基;(c)ヒドロキシル基、フェニル基もしくはインド
リル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル
基;(d)ピリジル基;(e)−SO2 −R27(R27
3,4−ジメトキシフェニル基を表す。);または
(f)−COR25(R25はフェニル基、ピリジル基、N
−メチルピリジル基もしくはN−オキソピリジル基で置
換されていてもよいC1 〜C5 のアルコキシ基を表
す。)を表すか、互いに連結してC1 〜C5 のアルキル
基で置換されていてもよいC 3 〜C6 のアルキレン基を
表す。}を表す。]を表す化合物およびR1 が水素原子
を表し、R2 、R4 、R5 がそれぞれ独立して水素原子
またはC1 〜C3 のアルコキシ基を表し、R3 が−SO
p 11(R11はC1 〜C5 のアルキル基を表し、pは
0、1または2を表す。)を表すか、R2 とR3 が互い
に連結してC1 〜C3 のジオキシアルキレン基を表し、
6
【0024】
【化14】
【0025】を表す化合物が挙げられる。以下本発明の
化合物の好ましい具体例を、表−1に示す。尚、これら
の表は、上記一般式(I)におけるR1 、R2 、R3
4 、R5 、R6 を表す。また、表中、Ac、Bu、B
n、Me、Et、Pr、Phは、各々アセチル基、ブチ
ル基、ベンジル基、メチル基、エチル基、プロピル基、
フェニル基を表す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】
【表8】
【0034】
【表9】
【0035】
【表10】
【0036】
【表11】
【0037】
【表12】
【0038】
【表13】
【0039】
【表14】
【0040】
【表15】
【0041】
【表16】
【0042】
【表17】
【0043】
【表18】
【0044】
【表19】
【0045】
【表20】
【0046】
【表21】
【0047】
【表22】
【0048】
【表23】
【0049】
【表24】
【0050】
【表25】
【0051】
【表26】
【0052】
【表27】
【0053】
【表28】
【0054】<2>本発明の化合物の製造法 上記一般式(I)で表される化合物は、例えば次の様な
ルートで製造することができる。
【0055】
【化15】
【0056】例えば、上記一般式(III )で表されるア
セチレン誘導体を、テトラヒドロフラン、ジエチルエー
テル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン等の炭化
水素系溶媒、メタノール、エタノール等のプロトン性極
性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアシド
等の非プロトン性極性溶媒等の適当な溶媒中で、ブチル
リチウム、エチルマグネシウムブロミド等の有機金属化
合物、ナトリウムメトキシド等の金属アルコラート、水
素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物等の
塩基を、−100℃から+100℃の温度で5分間から
12時間作用させて調製できる一般式(IV)で示される
金属アセチリドに、一般式(II)で表されるベンズアル
デヒド誘導体を−100℃から+100℃の温度で好ま
しくは−80℃から+50℃の温度で5分間から24時
間、好ましくは30分間から12時間反応させ、一般式
(V)で表される付加物を製造できる。
【0057】この化合物(V)を、例えばベンゼン、ト
ルエン等の炭化水素系溶媒、アセトン、水等の極性溶
媒、あるいはジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲ
ン系溶媒等の適当な溶媒中で酸化させることにより、一
般式(I)の化合物を製造することができる。この酸化
に用いる酸化剤としては、例えば二酸化マンガン、クロ
ム酸等の金属酸化剤、オキザリルクロリド−無水トリフ
ルオロ酢酸等の有機酸化剤が挙げられる。また、例えば
化合物(V)をアセトン、シクロヘキサン等のカルボニ
ル化合物中、アルミニウムイソプロポキシド、ジルコニ
ウムクロリドを用いる水素移動反応によっても化合物
(I)を製造することができる。
【0058】また例えば、一般式(I)で表される化合
物は、下記スキームに示すようなルートによっても製造
することができる。
【0059】
【化16】
【0060】すなわち、一般式(VI)で表される安息香
酸誘導体に、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、
あるいはジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系
溶媒中で、塩化チオニル、五塩化リン等を反応させて製
造することができる酸ハライド化合物(VII )に、化合
物(IV)をテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の
エーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶
媒、あるいはそれらの混合溶媒中で、−100℃から+
100℃の温度で5分間から24時間反応させることに
より、化合物(I)を製造することができる。
【0061】また、例えば化合物(VII)に化合物(V
I)を、触媒量のパラジウム錯体存在下、テトラヒドロ
フラン、ベンゼン等の適当な溶媒中で、+10℃から+
100℃の温度で30分間から48時間反応させること
によっても化合物(I)を製造することができる。
【0062】また、上記一般式(I)で表される化合物
の内、R1 〜R5 で表される基が−OR(R=水素原
子)である化合物は、対応するRが、テトラヒドロピラ
ニル基、1−エトキシエチル基、トリアルキルシリル基
等の水酸基の保護基である化合物を一旦製造し、これら
からメタノール、エタノール、含水テトラヒドロフラン
等の適当な溶媒中、塩酸、硫酸等の鉱酸、酢酸、パラト
ルエンスルホン酸等の有機酸、水酸ナトリウム水溶液等
の塩基、フッ化テトラブチルアンモニウム等を作用させ
る脱保護化の条件で製造できる。
【0063】また特に化合物(I)のうちR6 が−CR
1516NHCOR25(R15、R16、R25は既に定義した
通り)で表される化合物は、化合物(V)[R6 =−C
1516NH2 (R15、R16は既に定義した通り)]に
対応する(R25CO)2 O、ClCOR25で表される酸
無水物、酸塩化物を水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、ピリジン、トリエチルアミン等の塩基の存在下、塩
化メチレン、テトラヒドロフラン、トルエン、水等の溶
媒中、あるいはこれらの混合溶媒中作用させて製造でき
る化合物(V)[R6 =−CR1516NHCOR25(R
15、R16、R25は既に定義した通り)を上述の酸化反応
によっても製造する事ができる。
【0064】またさらに、上記一般式(I)で表される
化合物の内、R1 〜R5 で表される基が−OR(R=水
素原子)である化合物は、対応するRが、ハロゲン原子
またはフェニル基で置換されていてもよいC1 〜C5
アルキル基である化合物(I)から、塩化メチレン、ア
セトニトリル等適当な溶媒中、三臭化ホウ素、ヨウ化ト
リメチルシラン、無水塩化アルミニウム・ピリジン錯体
等を作用させる脱アルキル化の条件によっても製造でき
る。
【0065】また対応するRがテトラヒドロピラニル
基、エトキシエチル基である化合物(I)からメタノー
ル、エタノール、水、テトラヒドロフラン等適当な溶媒
中、塩酸、パラ−トルエンスルホン酸、ピリジニウムパ
ラトルエンスルホン酸等を触媒量〜等量作用させる加水
分解反応の条件によっても製造できる。
【0066】また化合物(I)で表されるもののうち、
ピリジニウム塩、アンモニウム塩である化合物は対応す
るピリジル基、アミノ基を有する化合物にジエチルエー
テル、クロロホルム等適当な溶媒中、対応する酸成分、
例えば塩酸、臭酸またはそれらの有機溶媒溶液、フマル
酸、ヨウ化メチル等を作用させることにより望む形態の
塩が製造できる。
【0067】<3>本発明のチロシンキナーゼ阻害剤 本発明のチロシンキナーゼ阻害剤は、上記一般式(I)
で表される化合物及び薬理学的に許容されるその塩から
選ばれる1種又は2種以上を有効成分とする。
【0068】これらの化合物は、後述に示す如くチロシ
ンキナーゼ阻害剤として有用であり、その作用に基づ
き、制癌剤、免疫抑制剤、血小板凝集阻害剤、動脈硬化
治療薬、抗炎症剤等の用途が期待できる。
【0069】本発明のチロシンキナーゼ阻害剤の製剤と
しては、経口、経腸または非経口的投与による製剤のい
ずれをも選ぶことができる。また、具体的剤型として
は、錠剤、カプセル剤、細粒剤、シロップ剤、座薬、軟
膏剤、注射剤等を挙げることができる。
【0070】本発明のチロシンキナーゼ阻害剤は、経
口、経腸、その他非経口的に投与するために適した有機
または無機の、固体または液体の、通常は不活性な薬学
的担体材料を、担体として用いてもよい。具体的には、
例えば結晶性セルロース、ゼラチン、乳糖、澱粉、ステ
アリン酸マグネシウム、タルク、植物性および動物性脂
肪および油、ガム、ポリアルキレングリコール等が挙げ
られる。製剤全量に対する本発明の化合物の割合は、
0.2重量%〜100重量%の割合で変化させることが
できる。
【0071】また、本発明のチロシンキナーゼ阻害剤
は、本発明の化合物以外のチロシンキナーゼ阻害物質、
その他の医薬であって混和できるものを含んでいてもよ
い。この場合、本発明の化合物がその製剤中の主成分で
なくてもよい。
【0072】本発明のチロシンキナーゼ阻害剤は、一般
に所望の作用が副作用を伴うことなく達成される投与量
で投与される。その具体的な値は、医師の判断で決定さ
れるべきであるが、一般に成人一日当たり10mg〜1
0g、好ましくは20mg〜5gである。また、本発明
の化合物は有効成分として成人一日当たり1mg〜5
g、更に好ましくは3mg〜1g含有されて投与されて
もよい。
【0073】本発明のチロシンキナーゼ阻害剤は、有効
成分として前記のようなベンゾイルアセチレン誘導体を
用いているので、容易に製造することができる。
【0074】
【実施例】以下、本発明につき合成例および実施例を挙
げて具体的に説明するが、その要旨を超えない限り以下
に限定されるものではない。 合成例1
【0075】
【化17】
【0076】窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン
(4.05g,40.0mmol)および炭酸カリウム
(6.91g,50.0mmol)のアセトン懸濁液
(15ml)を5℃に冷却し、撹拌しながらプロパギル
ブロミド(3.01ml,40.0mmol)を加え
た。反応混合物を2時間かけて室温まで昇温した後、室
温でさらに3時間撹拌した。沈澱物を濾別し、濾液を濃
縮して得られる残渣に水を加え生成物をジクロロメタン
(50ml)で抽出した。抽出液を硫酸ナトリウム上で
乾燥後、減圧下溶媒を留去し、油状のプロパギルアミン
(2.78g,収率50%)を得た。NMRスペクトル
は以下のとおりである。
【0077】1H NMR(250MHz,CDC
3 )δppm:1.10(d,J=6.5Hz,12
H),2.13(t,J=2.5Hz,1H),3.2
0(hep,J=6.5Hz,2H),3.42(d,
J=2.5Hz,2H). 合成例2
【0078】
【化18】
【0079】合成例1で得たプロパギルアミン(1.3
9g,10.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(40ml)を窒素雰囲気下、−70℃に冷却し、これ
に撹拌しながら1.56Mのn−ブチルリチウムヘキサ
ン溶液(6.4ml,10.0mmol)を滴下した。
反応溶液をゆっくりと0℃まで昇温した後、−70℃に
冷却し、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド(1.6
6g,10.0mmol)のテトラヒドロフラン溶液
(10ml)を滴下した。
【0080】反応溶液を2時間かけて0℃まで昇温した
後、水を加え反応を停止した。減圧下、溶媒を留去後、
生成物をジクロロメタン(40ml×2)で抽出した。
抽出液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥後、減圧下溶媒を
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開液:CHCl3/MeOH=20/1)で精製
し、上記アミノアルコール(3.00g,収率98%)
を油状物質として得た。NMRスペクトルは以下のとお
りである。
【0081】1H NMR(250MHz,CDC
3 )δppm:1.10(d,J=6.5Hz,12
H),2.40(brs,1H),3.20(hep,
J=6.5Hz,2H),3.51(d,J=1.7H
z,2H),3.89and3.90(2s,6H),
5.42(brs,1H),6.85(d,J=8.1
Hz,1H),7.07(m,2H). 実施例1 表−1中、化合物番号242の合成
【0082】
【化19】
【0083】合成例2で得たアミノアルコール(1.2
0g,3.93mmol)のジクロロメタン溶液(50
ml)を室温で激しく撹拌し、この溶液に活性二酸化マ
ンガン(12.0g)を加えた。1時間後、不溶物を濾
別し、濾液を減圧下濃縮し、残渣を中性アルミナカラム
クロマトグラフィー(展開液:n−ヘキサン/酢酸エチ
ル:4/1)で精製し、上記目的化合物であるイノン体
(715mg,収率60%)を得た。NMRスペクト
ル、形状及びIRスペクトルは以下のとおりである。
【0084】1H NMR(250MHz,CDC
3 )δppm:1.16(d,J=6.5Hz,6
H),3.27(sep,J=6.5Hz,1H),
3.73(s,2H),3.94and3.97(2
s,6H),6.94(d,J=8.5Hz,1H),
7.62(d,J=1.8Hz,1H),7.84(d
d,J=1.8,8.5Hz,1H). 形状:褐色油状
【0085】IR(film)cm-1:2969,29
36,2209,1636,1584,1514,14
64,1420,1343,1271,1219,11
75,1134,1024,880,824,766,
750,723. 実施例2 表−1中、化合物番号287の合成
【0086】
【化20】
【0087】出発物質としてピペリジンおよびプロパギ
ルブロミドを用い、合成例1、2および実施例1と同様
にして対応するイノン体を得た(通算収率7%)。この
イノン体(200mg,0.70mmol)のアセトン
溶液(5ml)にフマル酸(80mg,0.69mmo
l)のアセトン溶液(10ml)を室温で加え、撹拌し
た。5時間後、沈澱した結晶を濾取し、アセトンで洗浄
後、減圧下乾燥し、目的とする上記アミンフマル酸塩
(50mg,収率18%)を無色結晶として得た。NM
Rスペクトル、融点及びIRスペクトルは以下のとおり
である。
【0088】1H NMR(250MHz,DMSO−
d)δppm:1.30−1.70(m,6H),2.
51(m,4H),3,67(s,2H),3.84a
nd3.88(2s,6H),6.62(s,3H),
7.18(d,J=8.5Hz,1H),7.52
(d,J=1.8Hz,1H),7.79(dd,J=
1.8,8.5Hz,1H). mp.:105−106℃
【0089】IR(film)cm-1:3430,29
38,2627,2531,2236,1888,16
99,1638,1582,1514,1456,14
22,1273,1219, 1017,974. 実施例3 表−1中、化合物番号313の合成
【0090】
【化21】
【0091】出発物質として2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジンを用い、合成例1、2および実施例1と
同様にして上記アミン体を得た(通算収率18%)。N
MRスペクトル、融点、形状及びIRスペクトルは以下
のとおりである。
【0092】1H NMR(250MHz,CDC
3 )δppm:1.16(s,12H),1.30−
1.65(m,6H),3,60(s,2H),3.9
5and3.97(2s,6H),6.93(d,J=
8.4Hz,1H),7.65(d,J=2.0Hz,
1H),7.85(dd,J=2.0,8.4Hz,1
H). mp.:142−144℃ 形状:淡黄色結晶
【0093】IR(KBr)cm-1:2969,293
4,2868,2220,1630,1582,151
4,1458,1345,1296,1271,121
9,1177,1132,1019,858,766,
617.
【0094】実施例4〜13 A.P.Poisselleらの方法[J.Org,C
hem.,26,725(1961)およびR.S.H
anzelらの方法[J.Am,Chem,Soc.,
82,4908(1961)]に従い、製造したアセチ
レン化合物(実施例4〜7および13)または市販のア
セチレン化合物(実施例8〜12)と、ベラトルアルデ
ヒドを出発物質として用い、合成例2および実施例1の
方法と同様にして実施例4〜13の化合物を製造した。
各段階の精製はシリカゲルカラムクロマトを用いた。以
下用いたアセチレン化合物と目的物質の構造および目的
物質の物性値・収率を記す。塩酸塩(実施例5) はイノ
ン体をエーテルに溶解し、氷冷温度で4N塩酸−酢酸エ
チル溶液を等量加え、室温まで昇温した後濾取、減圧乾
燥して得た。尚、実施例4、5、6、7、8、9、1
0、11、12、13は、順に表−1中の化合物番号4
77、410、555、455、19、8、69、61
3、627、525の各化合物に各々相当する。
【0095】
【表29】
【0096】
【表30】
【0097】
【表31】
【0098】
【表32】
【0099】実施例14 表−1中化合物番号633の合成
【0100】
【化22】
【0101】窒素雰囲気下、3,4−ジメトキシベンゾ
イルクロリド(1.96g,9.77mmol)、トリ
メチルシリルアセチレン(1.41ml,10.0mm
ol)のトリエチルアミン混合液を撹拌しながら室温に
て、Pd(PPh3 2 Cl 2 (10mg)、ヨウ化第
一銅(10mg)およびトルエン(20ml)を加え
た。一晩室温で撹拌後、MeOH(10ml)を加え減
圧下溶媒を留去した。
【0102】残渣に水(50ml)を加え、生成物をト
ルエン−エーテルで抽出後、抽出液を無水硫酸ナトリウ
ム上で乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:n−ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)で精製すると、目的とす
る上記イノン体(150mg,6%)が得られた。NM
Rスペクトル、IRスペクトル及び形状は以下のとおり
である。
【0103】1H NMR(250MHz,CDC
3 )δppm:0.32(s,9H),3.94an
d3.97(2s,6H),6.95(d,J=8.4
Hz,1H),7.62(d,J=2.0Hz,1
H),7.86(dd,J=2.0,8.4Hz,1
H)
【0104】IR(film)cm-1:3007,29
61,2843,2153,2093,1632,15
95,1582,1512,1466,1420,12
71,1246,1215,1173,1144,10
24,895,864,847,766,750. 形状:淡黄色油状 実施例15 表−1中、化合物番号2の合成
【0105】
【化23】
【0106】実施例9で製造したトリメチルシリル体
(110mg,0.42mmol)の含水テトラヒドロ
フラン溶液を氷浴上撹拌し、1Mフッ化テトラ−n−ブ
チルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液を1滴加え
た。10分後、反応溶液に水(10ml)を加えエーテ
ル(10ml×2)で抽出した。抽出液を無水硫酸ナト
リウム上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグフィー(展開液:n−ヘキサン/酢酸エチル
=4/1)で精製し、上記目的化合物(62mg,収率
78%)を得た。NMRスペクトル、形状、融点及びI
Rスペクトルは以下のとおりである。
【0107】1H NMR(250MHz,CDCl3 )
δppm:3.39(s,1H),3.95and
3.98(2s,6H),6.94(d,J=8.4H
z,1H),7.61(d,J=1.9Hz,1H),
7.88(dd,J=1.9,8.4Hz,1H). 形状:無色針状結晶 mp.:116−118℃
【0108】IR(KBr)cm-1:3235,209
3,1634,1597,1584,1516,146
6,1445,1420,1279,1250,121
8,1175,1144,1030,1015,87
0,768,750,725. 実施例16 表−1中、化合物番号197の合成
【0109】
【化24】
【0110】プロピオール酸(5.64g,80mmo
l)のテトラヒドロフラン溶液(100ml)を氷浴上
で撹拌し、トリエチルアミン(13.4ml,96mm
ol)、アニリン(8.0ml,88mmol)および
オキシ塩化リン(8.2ml,88mmol)を加え
た。室温で一晩撹拌し、反応混合物に氷冷下、水を加え
た。減圧下、溶媒を留去し、酢酸エチル(50ml×
2)で抽出した。抽出液を濃縮後、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/酢酸
エチル=2/1)で精製し、アニリド体(5.58g,
収率48%)を得た。
【0111】アニリド体(492mg,3.37mmo
l)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)を窒素雰囲
気下、−70℃に冷却し、撹拌しながら2Mのリチウム
ジイソプロピルアミドシクロヘキサン溶液(3.54m
l,7.08mmol)をゆっくりと滴下した。一時間
撹拌後、3,4−ジメトキシペシズアルデヒド(560
mg,3.37mmol)を加えた。
【0112】反応溶液を一時間かけて室温に昇温し、引
続き0℃に冷却後、水(10ml)を加え反応を停止さ
せた。減圧下、溶媒を留去後、残査に水(30ml)を
加え、生成物を酢酸エチル(50ml)で抽出した。抽
出液を乾燥(無水硫酸ナトリウム)、濃縮後、得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:
クロロホルム/酢酸エチル=4/1)で精製し、付加物
であるアルコール体(600mg,57%)を得た。
【0113】このアルコール体(580mg,1.86
mmol)を実施例1と同様な方法で酸化反応を行い、
得られた粗精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開液:n−ヘキサン/クロロホルム/酢酸エチル
=1/1/1)に付した後、エーテル−ヘキサンで懸洗
濾取し、目的とする上記ケトン体(85mg,収率14
%)を得た。NMRスペクトル、形状、融点及びIRス
ペクトルは以下のとおりである。
【0114】1H NMR(250MHz,CDC
3 )δppm:3.93and3.97(2s,6
H),6.75(d,J=8.5Hz,1H),7.1
9(t,J=7.6Hz,1H),7.37(m,2
H),7.54(d,J=1.8Hz,1H),7.6
0(d,J=8.2Hz,2H),7.83(dd,J
=1.9,8.5Hz,1H),8.36(brs,1
H). 形状:淡橙色粉末 mp.:140−142℃
【0115】IR(KBr)cm-1:3324,168
0,1630,1599,1584,1545,151
0,1462,1442,1420,1321,127
1,1171,1144,1020,874,760. 実施例17 表−1中、化合物番号395の合成
【0116】
【化25】
【0117】3−アミノ−3−メチル−1−ブチン
(5.0g,90% in H2 O,54mmol)の
テトラヒドロフラン溶液(50ml)にモレキュラーシ
ーブ4A(10g)を加え、窒素雰囲気下、30分間撹
拌した。窒素雰囲気下、モレキュラーシーブを濾別し、
濾液をドライアイス−エタノール浴で冷却した。これに
1.63M n−ブチルリチウムヘキサン溶液(33.
0ml,54.0mmol)を加えた。
【0118】反応混合液をゆっくりと0℃まで昇温後、
再びドライアイス−エタノール浴で冷却し、ベラトルア
ルデヒド(8.97g,54.0mmol)を加えた。
反応混合液を室温まで昇温後、0℃に冷却し、水を加え
反応を停止した。減圧下溶媒を留去後、水を加え、生成
物をジクロロメタン(70ml×2)で抽出した。抽出
液を乾燥(無水硫酸ナトリウム)、濃縮し、得られた油
状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
液:クロロホルム/メタノール=50/3)で精製する
と付加体であるアミノアルコール(7.65g,57
%)が得られた。このアミノアルコール体のNMRスペ
クトル、形状及び融点は以下のとおりである。
【0119】1H NMR(CDCl3 ,250MH
z)δppm:1.44(s,6H),1.98(br
s,3H),3.89and3.90(2s,6H),
5.41(s,1H),6.86(d,J=8.7H
z,1H),7.03−7.10(m,2H). 形状:淡黄色結晶 mp.:85−87℃
【0120】上記アミノアルコール(1.65g,6,
59mmol)のジクロロメタン溶液(50ml)に、
室温で活性二酸化マンガン(10.2g)を10分割し
て加えた。2分後、反応混合物をセライト濾過し、残渣
をジクロロメタン(20ml)で洗浄した。濾液を濃縮
後、得られる化合物をジエチルエーテル(30ml)に
溶解した。この溶液を窒素雰囲気下、氷浴上で撹拌し、
4N塩酸−酢酸エチル溶液(1.8ml)を少しずつ加
え、その温度で10分間撹拌した。
【0121】生成した沈澱物を濾別、乾燥し、酢酸エチ
ル−ジエチルエーテル(5/1)に懸濁させた。30分
間撹拌後、濾別し、目的とする4−アミノ−1−(3,
4−ジメトキシ)フェニル−1−オキソ−4−メチル−
2−ペンチン塩酸塩(970mg,52%)を得た。N
MRスペクトル、IRスペクトル、形状及び融点は以下
のとおりである。
【0122】1H NMR(CDCl3 ,250MH
z)δppm:1.91(s,6H),3.89and
3.91(2s,6H),6.87(d,J=8.4H
z,1H),7.42(s,1H),7.90(d,J
=8.4Hz,1H).
【0123】IR(KBr)cm-1:3424,294
0,2843,2234,1636,1584,151
4,1464,1422,1302,1275,121
7,1175,1146,1019,748 形状:黄色粉末 mp.:139−141℃ 実施例18 表−1中、化合物番号619の合成
【0124】
【化26】
【0125】実施例17で合成した中間体アミノアルコ
ール(738mg,2.96mmol)に10%炭酸ナ
トリウム水溶液(20ml)とジクロロメタン(10m
l)を加え、この混合液を氷冷下激しく撹拌し、ベンジ
ルクロロホルメート(0.51ml,3.55mmo
l)を加えた。反応液をゆっくりと室温まで昇温した
後、生成物をジクロロメタン(50ml)で抽出し、抽
出液を飽和食塩水で洗浄した。
【0126】この抽出液を乾燥(無水硫酸ナトリウ
ム)、濃縮し、残渣をジクロロメタン(60ml)に溶
解し、室温で撹拌しながら、活性二酸化マンガン(6
g)を加えた。10分後、不溶物を濾別し、濾液を濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展
開液:n−フキサン/酢酸エチル/クロロホルム=4/
1/1)で精製し、求めるカルバメート体(654m
g,58%)を油状物質として得た。NMRスペクトル
及びIRスペクトルは以下のとおりである。
【0127】1H NMR(CDCl3 ,250MH
z)δppm:1.72(s,6H),3.94and
3.95(2s,6H),5.13(brs,3H),
6.87(d,J=8.5Hz,1H),7.20−
7.40(m,5H),7.66(d,J=1.8H
z,1H),7.87(dd,J=1.8,8.5H
z,1H).
【0128】IR(film)cm-1:3349,29
82,2940,2222,1725,1634,15
84,1514,1454,1420,1345,12
71,1132,1076,1022,876,75
0.
【0129】実施例19〜25 出発物質として3−ピペリジノ−1−プロピンと置換ベ
ンズアルデヒドを用い、合成例2および実施例1と同様
な方法により、実施例19〜25の化合物を合成した。
各段階の精製はシリカゲルカラムクロマトを用いた。以
下、用いた置換ベンズアルデヒドと目的物質の構造、お
よび目的物質の物性値、収率を記す。尚、実施例19、
20、21、22、23、24、25は、順に表−1中
の化合物番号483、485、480、482、50
0、501、484の各化合物に相当する。
【0130】
【表33】
【0131】
【表34】
【0132】
【表35】
【0133】実施例26 表−1中、化合物番号503の合成
【0134】
【化27】
【0135】出発物質として3−(4−メチルピペラジ
ノ)−3−メチル−1−ブチン[A.P.Poisse
lleらの方法{J.Org.Chem.,26,72
5(1961)}およびR.S.Hanzelらの方法
{J.Am.Chem.Soc.,82,4908(1
960)}に従い合成した]とベラトルアルデヒドを用
い、合成例2および実施例1の方法と同様にして合成
し、表記の化合物を得た(収率72%)。物性値は以下
のとおりである。
【0136】1H NMR(CDCl3 )δppm:
0.94(3H,d,j=6.1Hz),1.21〜
1.36(2H,m),1.54(6H,s),1.5
9〜1.68(3H,m),2.19〜2.36(2
H,m),3.10〜3.20(2H,m),3.95
(3H,s),3.97(3H,s),6.94(1
H,d,j=8.4Hz),7.64(1H,d,j=
1.9Hz).
【0137】IR(film)cm-1:2924,28
70,2206,1641,1591,1514,14
62,1417,1385,1344,1271,11
72,1132,1068,968,879,815,
763,750,736,723,655,615. 形状:淡黄色油状 実施例27 表−1中、化合物No.358の合成
【0138】
【化28】
【0139】実施例17で合成した中間体のアミノアル
コール(550mg,2.2mmol)のジクロロメタ
ン溶液(5ml)を氷浴上かきまぜ、これにフェニルイ
ソシアネート(240μl,2.2mmol)を加え、
20分間撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣をジクロ
ロメタン(30ml)に溶解し、室温で撹拌しながら活
性二酸化マンガン(5.1g)を加えた。1時間後、不
溶物を濾別し、濾液を濃縮すると固体の粗精製物が得ら
れた。これをエタノール−水で再結晶し、求めるウレア
体(200mg,24%)を得た。
【0140】無色粉末 mp.204〜205.5℃1 H NMR(CDCl3 ,250MHz)δppm;
1.90(s,6H),3.88and3.89(2
s,6H),5.5(brs,1H),6.0(s,1
H),6.76(d,J=8.5Hz,1H),7.1
6(dd,J=2.0,8.5Hz,1H),7.28
−7.43(m,3H),7.40−7.62(m,3
H).
【0141】IR(KBr)cm-1;3250,293
6,2361,1742,1742,1637,156
4,1512,1408,1312,1260,119
4,1142,1024,916,770,696,6
10. 実施例28 表−1の化合物No.662の合成
【0142】
【化29】
【0143】A.P.Poisselleらの方法
[J.Org.Chem.,26,725(196
1)]およびR.S.Hanzelらの方法[J.A
m.Chem.Soc.,82,4908(196
1)]に従い、合成したアセチレン化合物[3−(メチ
ルアミノ)−3−イソプロピル−4−メチル−1−ペン
チン](1.53g,10.0mmol)、ホルマリン
(2ml,37%)、およびギ酸(0.75g)を1.
5時間還流した。反応液を氷冷後、2N−NaOH水溶
液でアルカリ性とした後、エーテルで抽出(30ml×
1,20ml×1)した。抽出液を乾燥後(Na2SO
4 )、減圧下濃縮した。残渣(920mg)を合成例2
および合成例3と同様な方法でベラトルアルデヒド(8
50mg,5.1mmol)と反応させ、目的とする上
記イノン体(1.00g,収率30%)を無色方状結晶
として得た。
【0144】mp.87〜88℃1 H NMR(250MHz,CDCl3 )δppm:
1.12and1.14(2d,J=6.7Hz,12
H),2.30(hep,J=6.7Hz,2H),
2.53(s,6H),3.94and3.97(2
s,6H),6.94(d,J=8.4Hz,1H),
7.67(d,J=1.9Hz,1H),7.87(d
d,J=8.4,1.9Hz,1H).
【0145】IR(KBr)cm-1:2963,287
2,2830,2785,2199,1628,159
5,1581,1512,1466,1420,126
7,1177,1140,1088,1020,89
5,818,766,750,615. 実施例29 表−1中、化合物No.663の合成
【0146】
【化30】
【0147】実施例5で合成したイノン体(化合物番号
410,塩酸フリー体)(100mg,0.33mmo
l)のトルエン溶液(2ml)にヨウ化メチル(1m
l)を加え、80℃で6時間撹拌した。室温に冷却し、
エーテル(2ml)を加え、5分間加熱還流させた。室
温に冷却し、析出した上記目的物を濾取した。
【0148】mp.
【0149】1H NMR(300MHz,CDC
3 )δppm:1.61(t,J=8.2Hz,6
H),2.14(s,6H),3.37(s,3H),
3.88(m,4H),3.95and4.00 (2
s,6H),7.05(d,J=8.4Hz,1H),
7.51(d,J=2.0Hz,1H),7.72(d
d,J=8.4,2.0Hz,1H). 実施例30 表−1中、化合物No.649の合成
【0150】
【化31】
【0151】3−ピリジンメタノール(240μl,
2.5mmol)のジクロロメタン溶液(10ml)に
ジスクシニルカーボネート(640mg,2.5mmo
l)を加え、室温で一晩撹拌した。この溶液に実施例1
7で合成したアミノアルコール(4−アミノ−1−
(3,4−ジメトキシ)フェニル−4−メチル−2−ペ
ンチン−1−オール](500mg,2.0mmol)
のジクロロメタン溶液(5ml)を加え、一昼夜撹拌し
た。反応混合物に水を加え、生成物を酢酸エチルで抽出
した。抽出液を乾燥(Na2 SO4 )、濃縮し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロ
ホルム/メタノール=50/1)で精製するとピリジル
メチルカーバメート体(650mg,67%)を得た。
このピリジルメチルカーバメート体の 1HNMRは次の
通りである。
【0152】1H NMR(250MHz,CDC
3 )δppm:1.62(s,6H),3.86(2
s,6H),5.06(s,2H),5.43(s,1
H),5.48(brs,1H),6.81(d,J=
8.3Hz,1H),7.07(dd,J=8.3,
1.8Hz,1H),7.13(d,J=1.8Hz,
1H),7.23(dd,J=4.7,7.8Hz,1
H),7.63(dt,J=7.8,1.9Hz,1
H),8.47(dd,J=4.7,1.5Hz,1
H),8.55(m,1H).
【0153】上記ピリジルメチルカーバメート体を合成
例3と同様な方法で酸化を行ないイノン体(収率82
%)を褐色油状物質として得た。1 H NMR(250MHz,DMSO−d+1dro
p D2 O)δppm:1.63(s,6H),3.8
4and3.90(2s,6H),5.16(s,2
H),7.09(d,J=8.5Hz,1H),7.4
3(m,1H),7.55(d,J=1.6Hz,1
H),7.77(dd,J=8.5,1.6Hz,1
H),7.83(d,J=7.9Hz,1H),8.2
0(s,1H),8.53(brd,J=4.1H
z),8.61(brs,1H). IR(film)cm-1:3345,3216,298
4,2220,1725,1634,1583,151
5,1464,1422,1345,1271,108
2,1022,876,752. 実施例31 表−1中、化合物No.651の合成
【0154】
【化32】
【0155】実施例30で合成したイノン体(189m
g,0.49mmol)のジクロロメタン溶液(5m
l)に氷冷下モノパーオキシフタル酸マグネシウム(2
40mg)を加え、室温で2時間撹拌した。再度氷冷
下、モノパーオキシフタル酸マグネシウム(240m
g)とエタノール(5ml)を加え、室温で2日間撹拌
した。反応混合物に水を加え、生成物をジクロロメタン
(15ml×2)で抽出し、抽出液を飽和亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液で洗浄後乾燥(Na2 SO4 )した。減
圧下溶媒を留去すると目的とするN−オキシド体(17
8mg,92%)が淡黄色結晶として得られた。
【0156】1H NMR(250MHz,DMSO−
d+1drop D2 O)δppm:1.63(s,6
H),3.84and3.89(2s,6H),5.1
0(s,2H),7.11(d,J=8.5Hz,1
H),7.45(m,2H),7.54(d,J=1.
6Hz,1H),7.77(dd,J=1.6,8.5
Hz,1H),8.20(m,1H),8.31(br
s,1H).
【0157】IR(KBr)cm-1:3347,298
2,2940,2361,2220,1724,163
6,1584,1514,1271,1171,108
6,1020,752. mp.65〜80℃(明確な融点示さず) 実施例32 表−1中、化合物No.650の合成
【0158】
【化33】
【0159】実施例30で合成したイノン体(100m
g,0.26mmol)のエーテル溶液(5ml)に室
温でヨウ化メチル(0.5ml)を加え、3日間撹拌し
た。析出した生成物を濾取し、減圧下乾燥させると目的
とするピリジニウム体(70mg,51%)を淡黄色粉
末結晶として得た。
【0160】mp 196−197.5℃
【0161】1H NMR(250MHz,DMSO−
d+1dropD2 O)δppm:1.64(s,6
H),3.84and3.88(2s,6H),4.3
4(s,3H),5.20and5.35(2d,J=
36.0Hz,2H),7.13(d,J=8.5H
z,1H),7.54(s,1H),7.78(s,J
=8.2Hz,1H),8.11(m,1H),8.5
5(d,J=8.0Hz,1H),8.90(d,J=
6.0Hz,1H),9.00(s,1H). 実施例33 表−1中、化合物No.388の合成
【0162】
【化34】
【0163】プロパギルアミン(1.65g,30mm
ol)の1N NaOH水溶液を氷浴上撹拌し、ジ−t
−ブチルカーボネート(6.9ml,30.0mmo
l)を加えた。ゆっくりと室温まで昇温し、一晩撹拌を
続けた。エーテルで抽出、抽出液を飽和重そう水で洗
浄、乾燥(Na2 SO4 )した。減圧下溶媒を留去し、
カーバメート体(3.57g,77%)を得た。得られ
たカーバメート体を実施例16と同様の方法でベラトロ
ールと反応させた後酸化し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開液:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/
1)で精製すると目的とするイノン体(収率45%)が
淡黄色結晶として得られた。
【0164】mp.110−113℃1 H NMR(250MHz,CDCl3 )δppm:
1.48(s,9H),3.94and3.97(2
s,6H),4.22(d,J=5.6Hz,2H),
4.94(brs,1H),6.91(d,J=8.5
Hz,1H),7.59(d,J=1.8Hz,1
H),7.83(dd,J=1.8,8.5Hz,1
H).
【0165】IR(KBr)cm-1:3351,300
7,2940,2836,2234,1682,162
0,1597,1581,1508,1454,141
6,1354,1267,1028,866,833,
766. 実施例34 表−1中、化合物No.641の合成
【0166】
【化35】
【0167】実施例17で合成したアミノアルコール
(3.34g,13.4mmol)を用い、実施例18
と同様な方法でクロロギ酸エチル(1.54ml,1
6.1mmol)と反応させた後、二酸化マンガン(1
2.2g)で酸化した。粗精製物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開液:n−ヘキサン/酢酸エチル
=2/1)で精製し、目的とする標題化合物(4.27
g,定量的)を無色方状結晶として得た。
【0168】mp.72.0−73.5° NMR(250MHz,CDCl3 )δppm:1.2
6(t,J=7.1Hz,3H),1.72(s,6
H),3.97(s,6H),4.14(q,J=7.
1Hz,2H),4.96(brs,1H),6.93
(d,J=8.5Hz,1H),7.68(d,J=
1.9Hz,1H),7.90(dd,J=8.5,
1.9Hz,1H).
【0169】IR(KBr)cm-1:3329,298
2,2228,1709,1626,1591,151
2,1464,1421,1271,1173,114
6,1084,1020,756. 実施例35 表−1中、化合物No.652の合成
【0170】
【化36】
【0171】実施例17で合成したアミノアルコールと
3,4−ジメトキシスルホニルクロリドを用い実施例1
8の方法と同様の方法でスルホンアミド化、酸化を行な
いイノン体へと変換した。粗精製物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノー
ル=75/1)で精製し、目的とする標題化合物を褐色
油状物質として得た(収率13%)。
【0172】1H NMR(250MHz,CDC
3 )δppm:1.67(s,6H),3.80an
d3.84 (2s,6H),3.95and3.97
(2s,6H),5.06(brs,1H),6.79
(d,J=8.6Hz,1H),6.91(d,J=
8.4Hz,1H),7.36(d,J=2.2Hz,
1H),7.54(dd,J=2.2Hz,8.6H
z,1H),7.57(d,J=1.9Hz,1H),
7.68(dd,J=1.9,8.4Hz,1H).
【0173】IR(film)cm-1:3266,30
21,2940,2841,2220,1636,15
89,1512,1464,1271,1140,10
22,754. 実施例36 表−1中、化合物No.222の塩酸フリー体の合成
【0174】
【化37】
【0175】合成例1の方法に従い出発物質である3−
ジエチルアミノ−1−プロパンを調製し、合成例2およ
び実施例1の方法と同様にして上記イノン体(塩酸フリ
ー体)を合成した(収率47%)。
【0176】上記イノン体3.0g(10.89mmo
l)を塩化メチレン200mlに溶解し、窒素雰囲気
下、0℃で4N−塩酸−酢酸エチルを5.8ml滴下し
た。0℃で20分間撹拌した後、濾取し、減圧乾燥して
上記イノン体塩酸塩を2.9g(85%)を得た。
【0177】mp.140−142℃1 H NMR(250MHz,CDCl3 )δppm:
1.55(t,6H,J=7.3Hz),3.08−
3.23(m,4H),3.96(s,3H),3.9
9(s,3H),4.23(d,2H,J=27H
z),6.98(d,1H,J=8.4Hz),7.5
5(d,1H,J=2.0Hz),7.86(dd,1
H,J=8.3,2.0Hz),13.22(brs,
1H).
【0178】IR(cm-1):3426,2946,2
922,2637,2556,2486,2228,1
638,1580,1516,1470,1449,1
343,1298,1277,1219,1138,1
017,860,829.
【0179】実施例37〜59 A.P.Poisselleらの方法[J.Org.C
hem.,26,725(1961)]およびR.S.
Hanzeらの方法[J.Am.Chem.Soc.,
82,4908(1961)]に従い合成した各種アセ
チレン化合物と各種アルデヒドを出発物質として用い、
合成例2および実施例1と同様にして各種イノン体を合
成した。各段階の精製はシリカゲルカラムクロマトを用
いた。塩酸塩はイノン体をエーテルに溶解し、氷冷温度
で、4N塩酸−酢酸エチル溶液を等量加え、室温まで昇
温した後、濾取、減圧乾燥して得た。以下、用いた出発
物質と目的物質の物性値・収率を記す。
【0180】
【表36】
【0181】
【表37】
【0182】
【表38】
【0183】
【表39】
【0184】
【表40】
【0185】
【表41】
【0186】
【表42】
【0187】
【表43】
【0188】
【表44】
【0189】
【表45】
【0190】
【表46】
【0191】
【表47】
【0192】実施例60 表−1中、化合物No.667の合成
【0193】
【化38】
【0194】上記アミン(1)0.90g(5.95m
mol)の無水テトラヒドロフラン(20ml)溶液
に、窒素ガス気流下、−78℃にてn−ブチルリチウム
(1.6M inヘキサン)3.75mlを滴下し、次
いでアルデヒド(2)の無水テトラヒドロフラン(10
ml)溶液を滴下し、徐々に室温とし、3時間撹拌し
た。反応液の溶媒を減圧下留去し、残渣をジクロロメタ
ンで抽出し、水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで有機層
を乾燥させ、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→
酢酸エチル)にて分離精製し、付加体0.988g
(2.56mmol)を得た。
【0195】付加体0.17g(0.44mmol)の
エーテル溶液(10ml)に2,3−ジクロロ−5,6
−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)0.1g
(0.44mmol)のエーテル溶液(8ml)を加
え、室温で1時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナト
リウム上で乾燥させ溶媒を減圧下留去した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチ
ル=1:1)で分離精製し、目的とする化合物(3)
0.15g(0.39mmol;収率化合物(1)より
37%)を得た。
【0196】mp.134〜135g 白色結晶1 H NMR(CDCl3 ,250MHz)δppm:
1.47(18H,s),1.53(6H,s),1.
59〜1.78(6H,m),2.75〜2.65 (4
H,m),5.83(1H,s,D2 O exchan
ged),8.06(s,2H).
【0197】(IR,cm-1):3510,2951,
2802,2750,2361,2339,2202,
1741,1624,1583,1477,1423,
1377,1361,1304,1263,1236,
1113,1028,968,929,916,88
5,860,748,692,646,594. 実施例61 表−1中、化合物No.654の塩酸塩の合成
【0198】
【化39】
【0199】上記アミン(1)0.38g(2.25m
mol)の無水テトラヒドロフラン(20ml)溶液
に、窒素ガス気流下、−78℃にて、n−ブチルリチウ
ム(1.6M,n−ヘキサン)2.8mlを滴下し、次
いでベラトルアルデヒド(2)0.37g(2.25m
mol)の無水テトラヒドロフラン(5ml)溶液を加
え、1時間撹拌した。反応液に水を加え、減圧下溶媒を
留去した。残渣を2NHCl溶液で抽出し、水層を酢酸
エチルで洗浄後、水層に2N NaOH溶液を加え、p
H13以上とした後、ジクロロメタンで抽出した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させたのち減圧下溶媒を
留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(酢酸エチル→クロロホルム:メタノール=8:
1)で洗浄し、アルコール体(3)0.46g(収率6
0%)を得た。
【0200】アルコール体(3)36mg(0.10m
mol)の無水ジクロロメタン溶液(5ml)に二酸化
マンガン(200mg)を加え、室温で撹拌した。濾過
により、不溶物を濾去し、濾液に4N HCl−酢酸エ
チル溶液25μlを加えた後溶媒を留去し、(4)10
mg(収率27%)を吸湿性結晶として得た。
【0201】1H NMR(CDCl3 ,250MH
z)δppm:1.21(3H,d,J=6.6H
z),1.27(3H,d,J=6.6Hz),1.7
9(3H,s),1.96〜2.13(2H,m),
2.27〜2.45 (1H,m),2.50〜2.69
(1H,m),3.42〜3.65 (2H,m),3.
83〜3.98 (1H,m),3.95(3H,s),
3.98(3H,s),4.05〜4.29 (1H,
m),7.05 (1H,d,J=8.5Hz),7.5
7 (1H,d,J=1.9Hz),7.95 (1H,d
d,J=8.5,1.9Hz),9.24(1H,br
s),10.60(1H,brs). 実施例62 表−1中、化合物No.655の塩酸塩の合成
【0202】
【化40】
【0203】実施例61で合成したアルコール体(3)
150mg(0.45mmol)のアセトニトリル
(1.5ml)溶液に35%ホルムアルデヒド水溶液
0.2ml(2.3mmol)を加え、次いで、NaB
3 CNを71mg(0.90mmol)を加え、室温
で2時間撹拌した。反応液に氷酢酸3mlを滴下した
後、反応液を減圧下、濃縮し、これに4N KOH水溶
液を加え、アルカリ性とした後エーテルで抽出した。有
機層を1N HCl水溶液で抽出した後、水層を4NK
OH水溶液でアルカリ性とし、エーテルで抽出した。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=20:1)で分離精製
し、化合物(5)を98mg(収率62%)得た。化合
物(5)98mgのジクロロメタン溶液5mlに二酸化
マンガン350mgを加え室温で1時間撹拌した後、不
溶物を濾去し、残渣に4N HCl・酢酸エチル溶液
0.12mlを加えた後、溶媒を減圧下留去し、化合物
(6)45mg(収率41%)を得た。
【0204】1H NMR(CDCl3 ,300MH
z)δppm:1.35 (6H,d,J=6.6H
z),1.83 (3H,s),1.93〜2.20 (4
H,m),2.40〜2.60 (2H,m),3.07
(3H,s),3.12〜3.31 (1H,m),3.
67〜3.83 (2H,m),3.89 (3H,s),
3.99 (3H,s),7.00 (1H,d,J=8.
4Hz),7.54 (1H,d,J=2.1Hz),
7.88 (1H,dd,J=8.4,2.1Hz),1
1.40(1H,brs). 実施例63 表−1中、化合物No.658の合成
【0205】
【化41】
【0206】実施例61で合成したアルコール体210
mg(0.63mmol)の無水テトラヒドロフラン
(5ml)溶液にトリホスゲン74mg(0.25mm
ol)、ジイソプロピルエチルアミン0.33ml
(1.9mmol)を加え、5分間室温で撹拌した。こ
れに飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、酢酸エチルで
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後溶媒を留去し、得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム→クロロホルム:メタノール=20:1)で
分離精製し、淡黄色油状物質148mgを得た。これを
ジクロロメタン(20ml)に溶解し、二酸化マンガン
0.5gを加え、室温で30分撹拌し、不溶物を濾去し
た後減圧下溶媒を留去し、化合物(7)を123mg
(収率51%)を淡黄色油状物質として得た。
【0207】1H NMR(CDCl3 ,250MH
z)δppm:1.06 (3H,d,J=6.8H
z),1.11 (3H,d,J=6.8Hz),1.9
0 (3H,s),2.03〜2.09 (2H,m),
3.10〜3.20 (1H,m),3.62〜3.78
(2H,m),3.95 (3H,s),3.98 (3
H,s),4.18〜4.23 (2H,m),6.96
(1H,d,J=8.4Hz),7.63 (1H,d,
J=2.0Hz),7.82 (1H,dd,J=8.
4,2.0Hz).
【0208】IR(cm-1):3587,2970,2
841,2619,2361,2339,2214,1
697,1635,1583,1514,1458,1
419,1371,1342,1271,1203,1
172,1132,1097,1020,987,89
6,877,839,821,750,706. 実施例64 表−1中、化合物No.499の塩酸塩の合成
【0209】
【化42】
【0210】上記3,4−ジヒドロジベンズアルデヒド
5.0g(0.036mmol)のジヒドロピラン懸濁
液(20ml)に氷冷下85%リン酸(0.8ml)を
滴下し、徐々に室温とし、15時間撹拌した。反応液に
酢酸エチル(200ml)を加え、この溶液を飽和炭酸
水素ナトリウム溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫
酸ナトリウム上で乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離精製
し、目的物(2)10.17g(0.033ml,収率
92%)を得た。
【0211】上記アミン(3)0.48g(3.16m
mol)のテトラヒドロフラン溶液(20ml)にn−
ブチルリチウム(1.6M inヘキサン)1.98m
lを、窒素ガス気流下、−78℃にて滴下し、次いで、
先に得たアルデヒド(2)のテトラヒドロフラン溶液
(10ml)を滴下した。徐々に室温に昇温し、1時間
撹拌後反応液に水を加え、減圧下、溶媒を留去し、残渣
をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下溶媒を留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→酢酸エチル)で分離
精製し、付加体(770mg,1.68mmol,収率
53%)を得た。これを、ジクロロメタン(15ml)
に溶解し、次いで二酸化マンガン(2.1g)を加え室
温で1時間撹拌した後不溶物を濾去し、減圧下溶媒を留
去し、化合物(4)を728mg(1.6mmol,収
率付加体より94%)を得た。
【0212】化合物(4)(210mg,0.46mm
ol)のメタノール溶液(5ml)に1N HClエタ
ノール溶液0.5mlを加え、室温で1時間撹拌後、減
圧下溶媒を留去した。
【0213】残渣を2N HCl水溶液を抽出し、エー
テルで洗浄した後、水層に2N KOH水溶液を加え、
アルカリ性とした後、エーテルで洗浄した。水層に2N
HCl水溶液を滴下し、pHを6〜7とし、ジクロロ
メタンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、4N塩酸−酢酸エチル溶液(0.1ml)を加え
た後、減圧下溶媒を留去し、目的物(5)103mg
(0.32mmol,収率化合物(4)より、69%)
を黄色油状物質として得た。
【0214】1H NMR(CDCl3 ,250MH
z)δppm:1.38〜1.50 (2H,m),1.
52 (6H,s),1.60〜1.78 (4H,m),
2.64〜2.89 (4H,m),6.30〜6.76
(3H,m),6.85 (1H,d,J=7.8H
z),7.56 (1H,d,J=7.8Hz),7.5
8 (1H,s). IR(film)cm-1:3400,2935,285
6,2204,1709,1631,1589,149
4,1444,1365,1292,1221,112
0,962,895,779,750
【0215】試験例1 <本発明のチロシンキナーゼ阻害剤の評価>本発明のチ
ロシンキナーゼ阻害剤について、チロシンキナーゼ阻害
活性および癌細胞増殖阻害作用について評価するため、
部分的に精製されたヒトEGF(上皮性細胞増殖因子)
受容体チロシンキナーゼ活性測定系およびヒト癌細胞を
用いた細胞培養系において試験を行った。さらに、阻害
活性の強さを比較、評価するために、特許あるいは文献
で開示されている既存のチロシンキナーゼ阻害剤のう
ち、比較的活性の高いものを同時に試験を行った。
【0216】(1)チロシンキナーゼ活性阻害作用 (測定方法)チロシンキナーゼ活性阻害作用は、ヒト扁
平上皮癌由来のA431細胞株より部分的に精製された
EGF受容体を用い、Linda J.PikeらのP
roceedings of the Nationa
l Academy ofSciences of t
he U.S.A.79,1443(1982)記載の
チロシンキナーゼ活性測定方法を改良して行った。
【0217】詳しい方法は以下の通りである。A431
細胞を牛胎児血清(FCS)10%を含むダルベッコ変
法イーグル培地中(DMEM)で37℃、5%炭酸ガス
下で培養し、この細胞を10mM N−2−ハイドロキ
シエチルピペラジノ−N′−2−エタンスルホン酸(H
epes)緩衝液(pH7.4)、0.25Mサッカロ
ース、0.1mM EDTAを含む溶液中でホモジネー
ト後、3000gで5分間遠心分離し、更にその上清を
10000×gで30分間遠心分離を行いA431細胞
膜画分を得、これを酵素源である部分精製EGF受容体
として測定に供した。
【0218】上記のA431細胞膜画分(10〜15μ
g)、30mM Hepes緩衝液(pH7.7)、2
mM MnCl2、0μM Na3VO4 、およびジメチ
ルスルホキシド(DMSO)に溶解した被検物質(終濃
度1% DMSO)の反応混液に、100ngのEGF
を加えた後、配列表配列番号1に示す合成基質RR−S
RCペプチド75μg、10μM γ−32P−アデノシ
ン三リン酸(37KBq)を加えて反応を開始した。こ
のときの容量は60μlである。尚、RR−SRCペプ
チドは、EGF受容体のチロシンキナーゼの基質となる
合成基質となるものであり、src の遺伝子産物中リン酸
化されるチロシン残基を含むアミノ酸配列を有する。
【0219】反応は氷中にて30分間行い、10mg/
ml牛血清アルブミンを6μlと20%トリクロロ酢酸
を25μl加えて反応を停止し、そのまま氷中に30分
間放置した。
【0220】次に5000×gで2分間遠心した後、上
清を40μlサンプリングしてP81ホスホセルロース
ペーパーに吸着させた。これを30%酢酸水に15分間
浸して固定し、15%酢酸水に15分間浸して洗浄し
(洗浄は4回繰り返し行った。)、液体シンチレション
カウンターでP81ホスホセルロースペーパーに付着し
32Pのカウントを測定し、この値をAとした。
【0221】同時に被検物質を添加しない反応、被検物
質およびEGF共に添加しない反応のカウントも測定
し、各々B,Cとした。これらの値から、チロシンキナ
ーゼ阻害率は、下記の式により求められる。
【0222】
【数1】阻害率(%)=100−{(B−A)/(B−
C)}×100
【0223】被検物質の添加濃度を変化させて得られた
阻害率よりIC50値(50%阻害濃度)を算出した。
【0224】(2)癌細胞増殖阻害作用 (測定方法)ヒト鼻咽腔癌であるKB細胞は、その細胞
表面上にEGF受容体を過剰に保有している。このKB
細胞を用いて、培養癌細胞の増殖に対する被検物質の効
果の検討を以下の方法で行った。
【0225】96well dish上に、KB細胞を
2.5×103cell/wellに播種し、10%F
CS,50U/mlペニシリン及び50μg/mlスト
レプトマイシン含有DMEM:F12(1:1)培地中
で、37℃、5%炭酸ガス条件下で1日培養後、DMS
Oに溶解した被検物質を培地中に添加し(DMSO終濃
度<0.1%)、上記条件下で3日間培養した。なお被
検物質は24時間おきに培地と共に交換した。
【0226】生細胞数のカウントは、Michael
C.AlleyらのCancerReserch 4
8,589(1988)記載の測定法を参考に、MTT
(3[−4,5−Dimethylthiazol−2
−yl]−2,5−diphenyltetrazol
ium bromide)試薬を用い540nmと66
0nmの2波長の比色定量より求め、その値をaとし
た。
【0227】同時に被検物質を加えない時の生細胞数の
カウントも測定し、その値をbとした。細胞増殖阻害率
は、下記の式により求められる。
【0228】
【数2】阻害率(%)={(b−a)/b}×100
【0229】被検物質の添加濃度を変化させて得られた
阻害率よりIC50値(50%阻害濃度)を算出した。以
上の結果を表−2および表−3に示す。尚表中の化合物
番号は表−1の化合物番号に対応したものである。
【0230】
【表48】
【0231】
【表49】
【0232】
【表50】
【0233】
【表51】
【0234】
【表52】
【0235】表−2および表−3において、 1) A.Gazit,N.Osheroy,I.Pos
ner,P.Yaish,E.Pradosu,C.G
ilon and A.Levitzki;J.Me
d.Chem.,34,1896(1991) 。
【0236】2) T.Shiraishi,K.Kam
eyama,N.Imai,T.Domoto,I.K
atsumi and K.Watanabe;Che
m.Pharm.Bull.,36,(1988). 3) フマル酸塩、 4) 塩酸塩 以上の結果から、本発明の化合物は、チロシンキナーゼ
阻害活性及び癌細胞増殖阻害作用に優れていることが明
らかである。
【0237】
【発明の効果】本発明のベンゾイルアセチレン誘導体
は、容易に入手することができ、強力なチロシンキナー
ゼ阻害活性ならびに癌細胞増殖抑制作用を有しており、
本発明のチロシンキナーゼ阻害剤は制癌剤として有用で
ある。
【0238】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Arg Leu Ile Glu Asp Ala Glu Tyr Ala Ala Arg Gly 1 5 10
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/19 9454−4C 31/215 AED 9454−4C 31/27 ABE 9454−4C 31/335 9454−4C 31/36 9454−4C 31/40 9454−4C 31/44 9454−4C 31/445 9454−4C 31/495 9454−4C 31/535 9454−4C 31/54 9454−4C C07C 49/80 49/835 49/84 C 9049−4H 69/738 Z 9279−4H 225/16 225/18 233/31 7106−4H 233/66 7106−4H 233/76 7106−4H 233/78 7106−4H 235/78 7106−4H 255/56 271/18 317/24 7419−4H 323/22 7419−4H C07D 209/14 8217−4C 211/14 213/24 265/10 317/50 317/52 317/54 317/58 317/62 317/64 319/20 405/06 211 C07F 7/08 A // C07D 295/10 A Z (72)発明者 鈴木 毅 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 [但し、上記一般式(I)中、 R1 〜R5 は、それぞれ独立して、(1) 水素原子;
    (2) −OR7 [式中、R7 は水素原子;ハロゲン原子
    もしくはフェニル基で置換されていてもよいC1〜C5
    のアルキル基;または−COR8 (式中、R8 はフェニ
    ル基;またはフェニル基で置換されていてもよいC1
    5 のアルキル基を表す)を表す];(3) ハロゲン原
    子;(4) ハロゲン原子で置換されていてもよいC1
    5 のアルキル基;(5) −NR9 10(式中、R9
    10はそれぞれ独立して、水素原子;フェニル基;フェ
    ニル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル
    基;ベンゾイル基;またはアセチル基を表す);(6)
    −SOp 11(式中、pは0、1または2を表し、R11
    はC1 〜C5 のアルキル基;またはフェニル基を表
    す);(7) シアノ基;または(8) ニトロ基を表す
    か、隣接する置換基が連結して酸素原子を1または2個
    有するC1 〜C3 のオキシアルキレン基を表してもよ
    い。R6 は、 (1) 水素原子; (2) C1 〜C5 のアルキル基; (3) 【化2】 (式中、Y1 、Y2 およびY3 はそれぞれ独立して、水
    素原子;フェニル基;ピリジル基;C1 〜C5 のアルキ
    ル基;またはハロゲン原子を表す); (4) 【化3】 (式中、Z1 、Z2 およびZ3 はそれぞれ独立して、水
    素原子;C1 〜C5 のアルキル基;またはハロゲン原子
    を表す); (5) C3 〜C12のトリアルキルシリル基; (6) −COR12[式中、R12はC1 〜C5 のアルキ
    ル基;フェニル基;フェニル基で置換されていても
    よいC1 〜C5 のアルコキシ基;または−NR1314
    (式中、R13、R14はそれぞれ独立して水素原子;フェ
    ニル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル
    基;またはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニ
    ル基を表す)を表す]; または(7) −CR1516X{式中、R15およびR
    16は、それぞれ独立して水素原子;フェニル基;
    フェニル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキ
    ル基;またはC3 〜C8 のシクロアルキル基を表す
    か、互いに連結してC1 〜C5 のアルキル基で置換され
    ていてもよいC3 〜C7 のアルキレン基を表し、Xは;
    −OR17[式中、R17は水素原子;フェニル基で置換
    されていてもよいC1 〜C5 のアルキル基;または−C
    OR18(式中、R18はフェニル基;またはフェニル基で
    置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル基を表す)
    を表す];−COR19[式中、R19は(a)ヒドロキ
    シル基;(b)C1 〜C5 のアルキル基で置換されてい
    てもよいフェニル基;(c)フェニル基で置換されてい
    てもよいC1 〜C5 のアルキル基;(d)フェニル基で
    置換されていてもよいC 1 〜C5 のアルコキシ基;また
    は(e)−NR2021(式中、R20およびR21はそれぞ
    れ独立して水素原子;C1 〜C5 のアルキル基;または
    ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基を表
    す)を表す];−SOp 22(式中、pは0、1また
    は2を表し、R22はC1 〜C5 のアルキル基;またはフ
    ェニル基を表す);または−NR2324[式中、R23
    およびR24はそれぞれ独立して(a)水素原子;(b)
    ハロゲン原子もしくはC1 〜C5 のアルキル基で置換さ
    れていてもよいフェニル基;(c)ヒドロキシル基、フ
    ェニル基、C1 〜C5 のアルキルアミノ基、C2 〜C6
    のジアルキルアミノ基もしくはインドリル基で置換され
    ていてもよいC1 〜C5 のアルキル基;(d)C3 〜C
    8 のシクロアルキル基;(e)ピリジル基;(f)−S
    2 −R27(R27はC1 〜C3 のアルコキシ基で置換さ
    れていてもよいフェニル基を表す。);または(g)−
    COR25(式中R 25はC1 〜C5 のアルキル基;フェニ
    ル基;または(i)カルボキシル基もしくはナトリウム
    カルボキシラートで置換されていてもよいフェニル基、
    (ii)ピリジル基、(iii )N−メチルピリジル基、ま
    たは(iv)N−オキソピリジル基で置換されていてもよ
    いC1 〜C5 のアルコキシ基を表す。)を表すか、互い
    に連結して−O−、−NR26−(式中、R26は水素原
    子;フェニル基;またはC1 〜C5 のアルキル基を表
    す。)または 【化4】 を介していてもよいC3 〜C6 のアルキレン基;または
    1 〜C5 のアルキル基で置換されていてもよいC3
    6 のアルキレン基を表す。但し、R6 が水素原子を表
    すとき、R2 とR3 はメトキシ基を表さない。]を表
    す。}を表す。]で表されるベンゾイルアセチレン誘導
    体またはその塩。
  2. 【請求項2】 R1 が水素原子を表し、 R2 が水素原子、−OR7 (R7 はC1 〜C5 のアルキ
    ル基を表す。)またはハロゲン原子を表し、 R3 が水素原子、−OR7 (R7 はC1 〜C5 のアルキ
    ル基を表す。)、ハロゲン原子、−NR9 10(R9
    10はそれぞれ独立してC1 〜C5 のアルキル基を表
    す。)または−SOp 11(R11はC1 〜C5 のアルキ
    ル基を表し、pは0、1または2を表す。)を表し、 R4 が水素原子または−OR7 (R7 はC1 〜C5 のア
    ルキル基を表す。)を表し、 R5 が水素原子、−OR7 (R7 はC1 〜C5 のアルキ
    ル基を表す。)またはニトロ基を表すか、 R2 とR3 が連結してC1 〜C3 のジオキシアルキレン
    基を表してもよく、R6 が(1) C1 〜C5 のアルキル
    基; (2) フェニル基; (3) ピリジル基; (4) C3 〜C12のトリアルキルシリル基; (5) −COR12{R12は−NR1314(R13、R14
    それぞれ独立して水素原子またはフェニル基を表す。)
    を表す。}; または(6) −CR1516X[R15、R16はそれぞれ独
    立して水素原子またはC1 〜C5 のアルキル基を表す
    か、互いに連結してC3 〜C7 のアルキレン基を表し、
    Xはヒドロキシル基または−NR2324{R23、R24
    それぞれ独立して(a)水素原子;(b)ハロゲン原子
    もしくはC1 〜C5 で置換されていてもよいフェニル
    基;(c)ヒドロキシル基、フェニル基、C2 〜C6
    ジアルキルアミノ基もしくはインドリル基で置換されて
    いてもよいC1 〜C5 のアルキル基;(d)ピリジル
    基;(e)−SO2 −R27(R27は3,4−ジメトキシ
    フェニル基を表す。);または(f)−COR25(R25
    はフェニル基、ピリジル基、N−メチルピリジル基もし
    くはN−オキソピリジル基で置換されていてもよいC1
    〜C5 のアルコキシ基を表す。)を表すか、互いに連結
    して−NR26−(R26はC1 〜C5 のアルキル基を表
    す。)を介したC3 〜C6 のアルキレン基またはC 1
    5 のアルキル基で置換されていてもよいC3 〜C6
    アルキレン基を表す。}を表す。]を表す請求項1記載
    の化合物。
  3. 【請求項3】 R2 とR3 が同時に水素原子を表さない
    請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R1 、R4 およびR5 が水素原子を表
    し、 R2 、R3 がそれぞれ独立してC1 〜C3 のアルコキシ
    基を表し、 R6 が(1) フェニル基; (2) ピリジル基;または (3) −CR1516X[R15、R16はそれぞれ独立して
    水素原子またはC1〜C5 のアルキル基を表すか、互い
    に連結してC3 〜C7 のアルキレン基を表し、Xはヒド
    ロキシル基または−NR2324{R23、R24はそれぞれ
    独立して(a)水素原子;(b)ハロゲン原子またはC
    1 〜C5 のアルキル基で置換されていてもよいフェニル
    基;(c)ヒドロキシル基、フェニル基もしくはインド
    リル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル
    基;(d)ピリジル基;(e)−SO2 −R27(R27
    3,4−ジメトキシフェニル基を表す。);または
    (f)−COR25(R25はフェニル基、ピリジル基、N
    −メチルピリジル基もしくはN−オキソピリジル基で置
    換されていてもよいC1 〜C5 アルコキシ基を表す。)
    を表すか、互いに連結してC1 〜C5 のアルキル基で置
    換されていてもよいC3〜C6 のアルキレン基を表
    す。}を表す。]を表す請求項2記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R1 が水素原子を表し、R2 、R4 、R
    5 がそれぞれ独立して水素原子またはC1 〜C3 のアル
    コキシ基を表し、R3 が−SOp 11(R11はC1 〜C
    5 のアルキル基を表し、pは0、1または2を表す。)
    を表すか、R 2 とR3 が互いに連結してC1 〜C3 のジ
    オキシアルキレン基を表し、R6 が 【化5】 を表す請求項2記載の化合物。
  6. 【請求項6】 下記一般式(I) 【化6】 [但し、上記一般式(I)中、 R1 〜R5 は、それぞれ独立して、(1) 水素原子;
    (2) −OR7 [式中、R7 は水素原子;ハロゲン原子
    もしくはフェニル基で置換されていてもよいC1〜C5
    のアルキル基;または−COR8 (式中、R8 はフェニ
    ル基;またはフェニル基で置換されていてもよいC1
    5 のアルキル基を表す)を表す];(3) ハロゲン原
    子;(4) ハロゲン原子で置換されていてもよいC1
    5 のアルキル基;(5) −NR9 10(式中、R9
    10はそれぞれ独立して、水素原子;フェニル基;フェ
    ニル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル
    基;ベンゾイル基;またはアセチル基を表す);(6)
    −SOp 11(式中、pは0、1または2を表し、R11
    はC1 〜C5 のアルキル基;またはフェニル基を表
    す);(7) シアノ基;または(8) ニトロ基を表す
    か、隣接する置換基が連結して酸素原子を1または2個
    有するC1 〜C3 のオキシアルキレン基を表してもよ
    い。R6 は、 (1) 水素原子; (2) C1 〜C5 のアルキル基; (3) 【化7】 (式中、Y1 、Y2 およびY3 はそれぞれ独立して、水
    素原子;フェニル基;ピリジル基;C1 〜C5 のアルキ
    ル基;またはハロゲン原子を表す); (4) 【化8】 (式中、Z1 、Z2 およびZ3 はそれぞれ独立して、水
    素原子;C1 〜C5 のアルキル基;またはハロゲン原子
    を表す); (5) C3 〜C12のトリアルキルシリル基; (6) −COR12[式中、R12はC1 〜C5 のアルキ
    ル基;フェニル基;フェニル基で置換されていても
    よいC1 〜C5 のアルコキシ基;または−NR1314
    (式中、R13、R14はそれぞれ独立して水素原子;フェ
    ニル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル
    基;またはハロゲン原子で置換されていてもよいフェニ
    ル基を表す)を表す]; または(7) −CR1516X{式中、R15およびR
    16は、それぞれ独立して水素原子;フェニル基;
    フェニル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキ
    ル基;またはC3 〜C8 のシクロアルキル基を表す
    か、互いに連結してC1 〜C5 のアルキル基で置換され
    ていてもよいC3 〜C7 のアルキレン基を表し、Xは;
    −OR17[式中、R17は水素原子;フェニル基で置換
    されていてもよいC1 〜C5 のアルキル基;または−C
    OR18(式中、R18はフェニル基;またはフェニル基で
    置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル基を表す)
    を表す];−COR19[式中、R19は(a)ヒドロキ
    シル基;(b)C1 〜C5 のアルキル基で置換されてい
    てもよいフェニル基;(c)フェニル基で置換されてい
    てもよいC1 〜C5 のアルキル基;(d)フェニル基で
    置換されていてもよいC 1 〜C5 のアルコキシ基;また
    は(e)−NR2021(式中、R20およびR21はそれぞ
    れ独立して水素原子;C1 〜C5 のアルキル基;または
    ハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基を表
    す)を表す];−SOp 22(式中、pは0、1また
    は2を表し、R22はC1 〜C5 のアルキル基;またはフ
    ェニル基を表す);または−NR2324[式中、R23
    およびR24はそれぞれ独立して(a)水素原子;(b)
    ハロゲン原子もしくはC1 〜C5 のアルキル基で置換さ
    れていてもよいフェニル基;(c)ヒドロキシル基、フ
    ェニル基、C1 〜C5 のアルキルアミノ基、C2 〜C6
    のジアルキルアミノ基もしくはインドリル基で置換され
    ていてもよいC1 〜C5 のアルキル基;(d)C3 〜C
    8 のシクロアルキル基;(e)ピリジル基;(f)−S
    2 27(R27はC1 〜C3 のアルコキシ基で置換され
    ていてもよいフェニル基を表す。);または(g)−C
    OR25(式中R25はC1 〜C5 のアルキル基;フェニル
    基;または(i)カルボキシル基もしくはナトリウムカ
    ルボキシラートで置換されていてもよいフェニル基、
    (ii)ピリジル基、(iii )N−メチルピリジル基、ま
    たは(iv)N−オキソピリジル基で置換されていてもよ
    いC1 〜C5 のアルコキシ基を表す。)を表すか、互い
    に連結して−O−、−NR26−(式中、R26は水素原
    子;フェニル基;またはC1 〜C 5 のアルキル基を表
    す。)または 【化9】 を介していてもよいC3 〜C6 のアルキレン基;または
    1 〜C5 のアルキル基で置換されていてもよいC3
    6 のアルキレン基を表す。]を表す。}を表す]で表
    されるベンゾイルアセチレン誘導体および/またはその
    塩を有効成分とするチロシンキナーゼ阻害剤。
  7. 【請求項7】 R1 が水素原子またはC1 〜C3 のアル
    キル基を表し、 R2 、R3 、R4 がそれぞれ独立して水素原子またはC
    1 〜C3 のアルコキシ基を表すか、R2 とR3 が互いに
    連結してC1 〜C3 のジオキシアルキレン基を表しても
    よく、 R5 が水素原子またはニトロ基を表し、 R6 が(1) C1 〜C5 のアルキル基; (2) フェニル基; (3) ピリジル基; (4) C3 〜C12のトリアルキルシリル基; (5) −COR12{R12は−NR1314(R13、R14
    それぞれ独立して水素原子またはフェニル基を表す。)
    を表す。};または (6) −CR1516X[R15、R16はそれぞれ独立して
    水素原子またはC1〜C5 のアルキル基を表すか、互い
    に連結してC3 〜C7 のアルキレン基を表し、Xはヒド
    ロキシル基または−NR2324{R23、R24はそれぞれ
    独立して(a)水素原子;(b)ハロゲン原子もしくは
    1 〜C5 のアルキル基で置換されていてもよいフェニ
    ル基;(c)ヒドロキシル基、フェニル基もしくはイン
    ドリル基で置換されていてもよいC1 〜C5 のアルキル
    基;(d)ピリジル基;(e)−SO2 27(R27
    3,4−ジメトキシフェニル基を表す。);または
    (f)−COR25(R25はフェニル基、ピリジル基、N
    −メチルピリジル基もしくはN−オキソピリジル基で置
    換されていてもよいC1 〜C5 のアルコキシ基を表
    す。)を表すか、互いに連結してC1 〜C5 のアルキル
    基で置換されていてもよいC 3 〜C6 のアルキレン基を
    表す。}を表す。]を表す請求項6記載のチロシンキナ
    ーゼ阻害剤。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の化合物および薬学的に許
    容される担体を含有する医薬組成物。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の癌治療用医薬組成物。
  10. 【請求項10】 癌が胃癌、乳癌、卵巣癌、肺癌、大腸
    癌、脳腫瘍、白血病、膵癌または食道癌であることを特
    徴とする請求項9記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の癌細胞増殖抑制用医薬
    組成物。
  12. 【請求項12】 請求項8記載の動脈硬化治療用医薬組
    成物。
  13. 【請求項13】 請求項8記載の血小板凝集阻害用医薬
    組成物。
  14. 【請求項14】 請求項8記載の免疫抑制用医薬組成
    物。
  15. 【請求項15】 請求項8記載の炎症抑制用医薬組成
    物。
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