JPH0797043A - プリント基板の搬送機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント基板後端を押すプッシャーを移動さ
せる手段がプリント基板の搬送路後方に長く突出するの
を防ぐことのできるプリント基板の搬送機を得る。 【構成】 プリント基板２０の搬送路１０の左右側部の
コンベア３０ａ、３０ｂ間の下方にロッドレスシリンダ
６０を搬送路１０と並べて備える。そして、ロッドレス
シリンダ６０のシリンダチューブ６２周囲を摺動するボ
ディー６４にプッシャー５００を支持すると共に、プッ
シャー５００がボディー６４と共にシリンダチューブ６
２周囲を移動してコンベア３０ａ、３０ｂ間をその後端
に後退した際にプッシャー５００をコンベア３０ａ、３
０ｂの下方に退避させる退避手段７０を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板を搬送す
るプリント基板の搬送機に関する。

【０００２】

【従来の技術】プリント基板をプリント基板組み立て用
のベルトコンベア上からマガジンラック内に収容するア
ンローダに付設されたプリント基板の搬送機は、図３と
図４に示したような構造をしている。

【０００３】この搬送機は、搬送路１０の左右側部にプ
リント基板２０の左右側部を搭載するコンベア３０ａ、
３０ｂをそれぞれ備えている。コンベア３０ａ、３０ｂ
間には、プリント基板２０後端をその前方に押すプッシ
ャー５０を備えている。そして、プリント基板２０の左
右側部を搬送路１０の左右側部のコンベア３０ａ、３０
ｂに搭載してそれらのコンベア３０ａ、３０ｂをそれぞ
れ同一方向に同期巡回させると共に、プリント基板２０
後端をその前方にプッシャー５０で押すことにより、プ
リント基板２０を搬送路１０上をその前方に的確に搬送
できるようにしている。

【０００４】プッシャー５０は、図３に示したように、
搬送路１０後方に配置したエアーシリンダ８０のロッド
８２先端に備えていて、エアーシリンダ８０内からロッ
ド８２を長く突出させることにより、プリント基板２０
後端をプッシャー５０により搬送路１０上をその後端か
ら前端まで押し続けて、プリント基板２０を搬送路１０
からその前方に配置したマガジンラック（図示せず）内
に押し込むことができるようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして、エアーシリンダ８０内からロッド８２を長
く突出させることによりプリント基板２０後端をプッシ
ャー５０により搬送路１０上をその後端から前端まで押
した場合には、エアーシリンダのロッド８２を出入自在
に収容するシリンダ８４の長さが長尺となって、そのシ
リンダ８４が搬送路１０後方に長く突き出た状態となっ
た。そして、プリント基板の搬送機が長尺となって、そ
の搬送機をプリント基板の組み立て工場内等にコンパク
トに収容できなかった。

【０００６】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たもので、プリント基板を搬送路上をその後端から前端
まで押すプッシャーを移動させる手段が搬送路後方に長
く突き出ることのないコンパクトなプリント基板の搬送
機を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のプリント基板の搬送機は、プリント基板の
左右側部を搬送路の左右側部のコンベアにそれぞれ搭載
してそれらのコンベアをそれぞれ同一方向に同期巡回さ
せると共に、前記プリント基板後端をその前方にプッシ
ャーで押すことにより、プリント基板を前記搬送路上を
その前方に搬送するプリント基板の搬送機において、前
記コンベア間の下方又は上方にロッドレスシリンダを前
記搬送路と並べて備えて、そのロッドレスシリンダのシ
リンダチューブ周囲を摺動するボディーにプリント基板
後端を押すプッシャーを備えると共に、そのプッシャー
が前記ボディーと共に前記シリンダチューブ周囲を移動
して前記コンベア間をその後端に後退した際にプッシャ
ーをコンベアの下方又はその上方に退避させる退避手段
を備えたことを特徴としている。

【０００８】

【作用】上記構成のプリント基板の搬送機においては、
搬送路の左右側部に備えたコンベア間の下方又は上方に
ロッドレスシリンダを搬送路と並べて備えている。そし
て、そのロッドレスシリンダのシリンダチューブ周囲を
摺動するボディーにプッシャーを備えている。ロッドレ
スシリンダは、シリンダチューブ内に嵌入したピストン
をシリンダチューブ内をその前後に摺動させることによ
り、ピストンに備えたマグネットＡとボディーに備えた
マグネットＢとの間に働く吸引力を用いて、ボディーを
シリンダチューブ周囲をその前後に摺動させることがで
きるようにしている。ピストンは、シリンダチューブ内
にその前端又は後端からエアーを送入することにより、
シリンダチューブ内をその前後に摺動させることができ
るようにしている。

【０００９】そのため、ロッドレスシリンダのピストン
をシリンダチューブ内をその後端から前端に摺動させ
て、ボディーをシリンダチューブ周囲をその後端から前
端に摺動させることにより、ボディーに備えたプッシャ
ーをコンベア間をその後端から前端まで移動させて、プ
リント基板後端をプッシャーにより搬送路上をその後端
から前端まで押し続けることができる。

【００１０】それと共に、プリント基板後端を搬送路上
をその後端から前端まで押し続けるプッシャーを備えた
ロッドレスシリンダを、エアーシリンダのように搬送路
後方に長く突出させずに、コンベア間の下方又は上方に
搬送路と並べて備えることができる。

【００１１】また、本発明のプリント基板の搬送機にお
いては、プッシャーがボディーと共にシリンダチューブ
周囲を移動してコンベア後端に後退した際にプッシャー
をコンベアの下方又はその上方に退避させる退避手段を
備えている。

【００１２】そのため、プリント基板を搬送路上にその
後端から搬入する際に、プッシャーをシリンダチューブ
周囲を移動させてコンベア間をその後端に後退させて退
避手段によりコンベアの下方又は上方に退避させた状態
とし、プッシャーがプリント基板を搬送路上にその後端
から搬入するのを妨げるのを防ぐことができる。

【００１３】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に従い説明す
る。図１と図２は本発明のプリント基板の搬送機の好適
な実施例を示し、図１はその概略構造を示す正面図、図
２はその概略構造を示す側面図である。以下に、このプ
リント基板の搬送機を説明する。

【００１４】図において、１０は、プリント基板２０を
搬送する搬送路である。搬送路１０には、その左右側部
にプリント基板２０の左右側部を搭載するコンベア３０
ａ、３０ｂをそれぞれ備えている。コンベア３０ａ、３
０ｂには、例えばベルト式の無端コンベアを用いてい
る。

【００１５】４０は、搬送路１０の左右側部に備えたコ
ンベア３０ａ、３０ｂをそれぞれ同一方向に同期巡回さ
せる巡回手段である。巡回手段４０は、電動モータ４２
とそのモータの出力軸に嵌着したプーリ４４とそのプー
リ４４とコンベア３０ａ、３０ｂを巡回可能に支持する
回転軸３２周囲のプーリ４６に亙って補助プーリ４７を
介して巻き掛けたコンベアベルト４８とから形成してい
て、電動モータ４２を駆動させることにより、プーリ４
６をそれぞれ同一方向に同期回転させて、そのプーリ４
６に巻き掛けたコンベア３０ａ、３０ｂのコンベアベル
ト４８をそれぞれ同一方向に同期巡回させることができ
るようにしている。

【００１６】５００は、プリント基板２０後端をその前
方に押すプッシャーである。プッシャー５００は、コン
ベア３０ａ、３０ｂ間の下方又は上方（図では下方とし
ている）に搬送路１０と並べて備えたロッドレスシリン
ダ６０のシリンダチューブ６２周囲を摺動するボディー
６４に備えている。

【００１７】ロッドレスシリンダ６０は、長尺のシリン
ダチューブ６２内に嵌入したピストン（図示せず）をシ
リンダチューブ６２内をその前後に摺動させることによ
り、ピストンに備えたマグネットＡ（図示せず）とボデ
ィー６４に備えたマグネットＢ（図示せず）との間に働
く吸引力を用いて、ボディー６４をシリンダチューブ６
２周囲をその前後に摺動させることができるようにして
いる。その際には、ボディー６４をシリンダチューブ６
２と平行に並べて備えたガイド棒６８周囲を摺動させ
て、ボディー６４がシリンダチューブ６２周囲で回動す
るのをガイド棒６８で防ぐことができるようにしてい
る。ピストンは、シリンダチューブ６２内にその前端又
は後端からエアーを送入することにより、シリンダチュ
ーブ６２内をその前後に摺動させることができるように
している。

【００１８】プッシャー５００は、図１に示したよう
に、ボディー６４に固着した支持腕５２に軸５４を介し
て回動自在に支持している。そして、プッシャー５００
を軸５４周囲で搬送路１０の前後に回動させて、プッシ
ャー５００を搬送路１０前方に倒してコンベア３０ａ、
３０ｂの下方又は上方（図では下方としている）に後退
させたり、プッシャー５００を搬送路１０上に起立させ
てプッシャー５００先端をコンベア３０ａ、３０ｂ間に
突出させたりできるようにしている。プッシャー５００
後端と支持腕５２との間には、引張コイルばね５６を張
設していて、そのばね５６によりプッシャー５００をコ
ンベア３０ａ、３０ｂ間に起立、回動させる付勢力をプ
ッシャー５００に付与している。コンベア３０ａ、３０
ｂ間の後端には、プッシャー５００をコンベア３０ａ、
３０ｂ間をその後端に移動させた際に、プッシャー５０
０を搬送路１０前方に回動させてコンベア３０ａ、３０
ｂの下方又は上方（図では下方としている）に後退させ
るアーム５８を備えている。アーム５８は、ロッドレス
シリンダ６０のシリンダチューブ６２及びガイド棒６８
をそれぞれ支持する支持体６６から延設している。プッ
シャー５００を軸５４周囲に回動自在に支持する支持腕
５２、引張コイルばね５６、プッシャー５００を搬送路
１０前方に倒すアーム５８は、プッシャー５００がボデ
ィー６４と共にシリンダチューブ６２周囲を移動してコ
ンベア３０ａ、３０ｂ間をその後端に後退した際にプッ
シャー５００をコンベア３０ａ、３０ｂの下方又はその
上方（図では下方としている）に退避させる退避手段７
０を形成している。

【００１９】図１と図２に示したプリント基板の搬送機
は、以上のように構成している。

【００２０】次に、この搬送機の使用例並びにその作用
を説明する。

【００２１】プリント基板２０を搬送路１０上をその後
端から前端に搬送する際には、次のようにする。

【００２２】プッシャー５０をコンベア３０ａ、３０ｂ
間をその後端に後退させる。具体的には、ロッドレスシ
リンダ６０のピストン（図示せず）をシリンダチューブ
６２内をその後端に摺動させて、プッシャー５０を備え
たボディー６４をシリンダチューブ６２及びガイド棒６
８周囲をその後端に摺動させる。そして、コンベア３０
ａ、３０ｂ間をその後端に移動させたプッシャー５００
を退避手段７０によりコンベア３０ａ、３０ｂ間の下方
又はその上方に退避させた状態とする。そして、プッシ
ャー５００がプリント基板２０を搬送路１０上にその後
端から搬入するのを妨げるのを防ぐ。

【００２３】次いで、プリント基板２０を搬送路１０上
にその後端から搬入して、プリント基板２０の左右側部
を搬送路１０の左右側部のコンベア３０ａ、３０ｂにそ
れぞれ搭載する。

【００２４】次いで、巡回手段４０によりコンベア３０
ａ、３０ｂをそれぞれ同一方向に同期巡回させて、プリ
ント基板２０をコンベア３０ａ、３０ｂにより搬送路１
０上をその前方に搬送する。

【００２５】次いで、プリント基板２０がプッシャー５
００上方を乗り越えて搬送路１０上をその前方に搬送さ
れた時点で、プッシャー５００をコンベア３０ａ、３０
ｂ間をその前方に移動させる。具体的には、ロッドレス
シリンダ６０のピストン（図示せず）をシリンダチュー
ブ６２内をその前方に摺動させて、プッシャー５０を支
持腕５２を介して支持したボディー６４をシリンダチュ
ーブ６２周囲をその前方に摺動させる。その際には、プ
ッシャー５００をコンベア３０ａ、３０ｂの巡回速度よ
り若干速い速度でコンベア３０ａ、３０ｂ間をその前方
に移動させる。

【００２６】すると、アーム５８直下からプッシャー５
００がその前方に抜け出て、プッシャー５００が引張コ
イルばね５６の付勢力を受けて軸５４周囲で回動し、プ
ッシャー５００先端がコンベア３０ａ、３０ｂ間に突出
する。そして、そのプッシャー５００先端がコンベア３
０ａ、３０ｂにより搬送路１０上を搬送中のプリント基
板２０後端をその前方に押し続ける。そして、プリント
基板２０がコンベア３０ａ、３０ｂとプッシャー５００
とにより搬送路１０上をその後端から前端まで的確に搬
送される。

【００２７】また、上記のようにして、プリント基板２
０を搬送路１０上をその前端まで搬送した後には、プッ
シャー５００でプリント基板２０後端をさらにその前方
に押し続けて、プリント基板２０をプッシャー５００に
より搬送路１０上からその前方に配置されたマガジンラ
ック（図示せず）内に押し込む。

【００２８】すると、搬送路１０上をその後端から前端
まで搬送されたプリント基板２０が搬送路１０前方のマ
ガジンラック内に収容される。

【００２９】また、上記のようにして、プリント基板２
０を搬送路１０上からマガジンラック内に収容した後に
は、プッシャー５００をコンベア３０ａ、３０ｂ間をそ
の後端に後退させて、プッシャー５００を退避手段７０
によりコンベア３０ａ、３０ｂの下方又はその上方に再
び退避させた状態とする。

【００３０】以下、上述の操作を繰り返し行うことによ
り、複数枚のプリント基板２０を搬送路１０上をその後
端から前端まで搬送して搬送路１０上からその前方のマ
ガジンラック内に順次収容し続けることができる。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のプリント
基板の搬送機によれば、プリント基板後端を押すプッシ
ャーを移動させる手段のロッドレスシリンダを、エアー
シリンダのように搬送路後方に長く突出させずに、コン
ベア間の下方又は上方に搬送路と並べて備えることがで
きる。そして、プリント基板の搬送機をプリント基板組
み立て工場内等にコンパクトに設置可能なように短尺化
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のプリント基板の搬送機の概略構造を示
す正面図である。

【図２】本発明のプリント基板の搬送機の概略構造を示
す側面図である。

【図３】従来のプリント基板の搬送機の概略構造を示す
正面図である。

【図４】従来のプリント基板の搬送機の概略構造を示す
側面図である。

【符号の説明】

１０ 搬送路 ２０ プリント基板 ３０ａ、３０ｂ コンベア ３２ 軸 ４０ 巡回手段 ４２ 電動モータ ４４、４６ プーリ ４７ 補助プーリ ４８ コンベアベルト ５０、５００ プッシャー ５２ 支持腕 ５４ 軸 ５６ 引張コイルばね ５８ アーム ６０ ロッドレスシリンダ ６２ シリンダチューブ ６４ ボディー ６８ ガイド棒 ７０ 退避手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プリント基板の左右側部を搬送路の左右
   側部のコンベアにそれぞれ搭載してそれらのコンベアを
   それぞれ同一方向に同期巡回させると共に、前記プリン
   ト基板後端をその前方にプッシャーで押すことにより、
   プリント基板を前記搬送路上をその前方に搬送するプリ
   ント基板の搬送機において、前記コンベア間の下方又は
   上方にロッドレスシリンダを前記搬送路と並べて備え
   て、そのロッドレスシリンダのシリンダチューブ周囲を
   摺動するボディーにプリント基板後端を押すプッシャー
   を備えると共に、そのプッシャーが前記ボディーと共に
   前記シリンダチューブ周囲を移動して前記コンベア間を
   その後端に後退した際にプッシャーをコンベアの下方又
   はその上方に退避させる退避手段を備えたことを特徴と
   するプリント基板の搬送機。