JPH079700A - シリアルプリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】印字のより高速化を図る 【構成】同一文字サイズ、同一行の印字データをグルー
プ化し、印字に必要な情報を付加して文字リストを作成
する文字リスト作成手段Ｓ5 ，Ｓ6 と、印字ヘッドが１
回の走行で印字可能な縦幅のドットパターンの格納が可
能なフレームバッファと、文字リスト作成手段により作
成した文字リストに基づいてフレームバッファに印字デ
ータをドットパターンに展開して格納するパターン展開
手段Ｓ9 ，〜Ｓ12と、フレームバッファに展開したドッ
トパターンを改行コード等の制御コードの有無に関係な
く読出してプリンタ部の印字ヘッドを印字駆動する印字
制御手段Ｓ14により構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ドットパターンに従っ
て印字を行うシリアルプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のシリアルプリンタは、１
つの行と次の行が若干重なって印字を行う場合や縮小文
字印字を行う場合に、１行毎に改行、復帰、垂直タブ実
行等の制御コードがあると、たとえ１行のみでは印字ヘ
ッドのピン数の一部しか使用しない場合でも１行毎に印
字ヘッドを搭載したキャリアがリターンするようになっ
ていた。例えば図６に示すようにＡ〜Ｇの７つの文字を
各行に前行と若干の重なりを持たせて印字する場合に、
各文字に改行コードがあると印字ヘッドの印字可能幅が
図中一点鎖線で示す範囲ｈであってもキャリアは文字Ａ
を印字するとリターンして次の文字Ｂを印字するという
ように各行毎にリータンを繰返して印字を実行してい
た。

【０００３】また、特開平２−９２６５４号公報に見ら
れるように、２行に渡るフォントデータを展開するイメ
ージバッファを設け、改行命令があってもそのときの紙
送り量が印字ヘッドの縦方向の幅より狭ければ次の行の
データもイメージバッファに展開して２行をまとめて印
字するものも知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前者のようにキャリア
が各行毎にリータンを繰返して印字を実行したのでは、
印字速度が低下するという問題があった。

【０００５】また後者、すなわち公報のように２行をま
とめて印字するものでは印字速度をある程度向上させる
ことはできるが、まとめて印字できるのは２行であり、
例えば図６に示すように印字ヘッドが１回の走行で印字
可能な縦幅ｈがＡ〜Ｃの文字とＤの文字の一部までの範
囲あってもＡ，Ｂの２行分を印字するとキャリアはリタ
ーンすることになり、印字ヘッドの印字可能な縦幅を充
分に活用できず印字速度を充分に向上することができな
かった。

【０００６】そこで本発明は、常に印字ヘッドの印字可
能な縦幅全体を使用して印字を行うことにより、印字の
より高速化を図ることができるシリアルプリンタを提供
する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、同一文字サイ
ズ、同一行の印字データをグループ化し、印字に必要な
情報を付加して文字リストを作成する文字リスト作成手
段と、少なくとも印字ヘッドが１回の走行で印字可能な
縦幅以上のドットパターンの格納が可能なフレームバッ
ファと、文字リスト作成手段により作成した文字リスト
に基づいてフレームバッファに印字データをドットパタ
ーンに展開して格納するパターン展開手段と、フレーム
バッファに展開したドットパターンを改行コード等の制
御コードの有無に関係なく印字ヘッドが１回の走行で印
字可能な縦幅単位で読出して印字ヘッドを印字駆動する
印字制御手段を設けたものである。

【０００８】

【作用】このような構成の本発明においては、常にフレ
ームバッファに展開したドットパターンを改行コード等
の制御コードの有無に関係なく印字ヘッドが１回の走行
で印字可能な縦幅単位で読出して印字を行うので、印字
ヘッドのリターン回数が少なくなり充分な印字速度の向
上が図れる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１０】図１において、１はシリアルプリンタ、２
はこのシリアルプリンタ１に印字データ、制御コマンド
等を送信するホストコンピュータである。

【００１１】前記プリンタ１は、装置全体を制御する制
御部３を設け、この制御部３はＣＰＵ（中央処理装置）
３１、このＣＰＵ３１が各部を制御するための制御プロ
グラムや各種データを格納したＲＯＭ（リード・オンリ
ー・メモリ）３２、ＣＰＵ３１が処理するデータを一時
格納するワークエリア等を設けたＲＡＭ（ランダム・ア
クセス・メモリ）３３等を備えている。

【００１２】またプリンタ１は、受信バッファ４、入力
バッファ５、フレームバッファ６を設けている。前記受
信バッファ４は前記ホストコンピュータ２が送信する印
字データ等を格納する。

【００１３】前記ＣＰＵ３１は、前記受信バッファ４の
印字データを同一文字サイズ、同一行の文字でグループ
化し、それにｘ座標、ｙ座標、文字の高さ、文字の幅、
フォントデータの印字位置を示すフォントポインタ等の
データを付加したデータ構造、すなわち図２に示すよう
なデータ構造の文字リストを作成し前記入力バッファ５
に格納する制御を行う。（文字リスト作成手段） この文字リストは同一行に同一文字サイズの文字データ
が幾つも存在する文字列は勿論、１文字でも作成するこ
とになる。

【００１４】図２において先頭のｙ座標は文字リストの
文字列の先頭のｙ座標を示し、先頭のｘ座標はそのｘ座
標を示す。文字高は文字列の１文字の高さを示す、文字
幅は文字列の１文字の幅を示す。フオントポインタは前
記フレームバッファ６に展開しきれなかった文字につい
てフォントデータのどこまで印字したかという印字位置
をポインタとして記憶する。フォントポインタに続くｘ
座標及び文字コードは１文字のデータで、この文字リス
トが多数の文字データを持っていればｘ座標と文字コー
ドの組合わせが文字分続くことになる。

【００１５】前記ＣＰＵ３１は、前記入力バッファ５の
文字リストに基づいて印字ヘッドの印字可能な縦幅以
上、例えば縦幅と同じ幅分のドットパターンを展開して
前記フレームバッファ６に格納する。そしてＣＰＵ３１
は、前記フレームバッファ６からドットパターンを読出
してプリンタ駆動部７に供給する。

【００１６】前記プリンタ駆動部７は印字ヘッド、この
印字ヘッドを搭載したキャリアを走行駆動するモータ等
を設けたプリンタ部８をドットパターンに基づいて駆動
する。

【００１７】図３は前記ホストコンピュータ２から１パ
ス分の印字データを入力してから前記プリンタ部８がそ
の１パスを印字するまでの前記ＣＰＵ３１の制御を示す
流れ図である。

【００１８】すなわちＣＰＵ３１はステップＳ1 にて次
に印字する１パスの始めと終りのｙ座標をＲＡＭ３３に
格納し調べる。続いてステップＳ2 にて受信バッファ４
に１パス分の印字データがあるか否かをチェックする。
そして受信バッファ４に１パス分の印字データが無けれ
ばホストコンピュータ２から印字データが送信されるま
で待つ。

【００１９】また受信バッファ４に１パス分の印字デー
タがあれば続いてステップＳ3 にて受信バッファ４にス
テップＳ1 にて格納したｙ座標の範囲内の印字データが
あるかをチェックする。

【００２０】そして印字データが存在すればステップＳ
4 にて入力バッファ５に同一行で同一文字サイズの文字
リストが存在するか否かをチェックする。文字リストが
存在しなければステップＳ5 にて新規に文字リストを作
成して入力バッファ５に格納し、また文字リストが存在
すればステップＳ6 にて文字リストにデータを付加す
る。（文字リスト作成手段） ステップＳ5 又はＳ6 の処理が終了すると再びステップ
Ｓ2 に戻り受信バッファ４内のデータチェックを繰り返
す。

【００２１】ステップＳ3 のチェックにて受信バッファ
４にステップＳ1 にて格納したｙ座標の範囲内の印字デ
ータが無い、すなわち受信バッファ４内の印字データを
１パス分すべて受け取ると、ステップＳ7 にて入力バッ
ファ５から文字リストを呼出し、ステップＳ8 にてフレ
ームバッファ６の空きサイズが文字リストの文字の高さ
以上あるか否かをチェックする。

【００２２】そして文字の高さ以上の空きがあればステ
ップＳ9 にてフレームバッファ６に文字リストの文字コ
ードを文字リストの情報に基づいてドットパーンを展開
する。また文字の高さ以上の空きが無ければステップＳ
10にてフレームバッファ６に展開できるところまでドッ
トパターンを展開し、ステップＳ11にて展開したところ
までのフォントデータのポインタを文字リストのフォン
トポインタに登録し、文字リストのｙ座標を次の１パス
の先頭座標に更新し、ステップＳ12にてその文字リスト
を入力バッファ５に返還する。（パターン展開手段） ステップＳ9 によるフレームバッファ６へのドットパー
ンの展開及びステップＳ12による文字リストの入力バッ
ファ５への返還が行われると、続いてステップＳ13にて
入力バッファ５内にステップＳ1 にて記憶したｙ座標の
範囲内の文字リストが存在するかをチェックし、存在す
ればステップＳ7 へ戻り、また存在しなければステップ
Ｓ14にてフレームバッファ６内に展開したドットパター
ンを印字し、次の印字位置まで紙送りする。（印字制御
手段） このような構成の実施例においては、例えば図６に示す
ように縦の印字幅がｈの印字ヘッドで印字を行うときに
は、フレームバッファ６には図４に示すように文字Ａ〜
Ｃと文字Ｄの一部のドットパターンが展開される。文字
Ｄについては文字の途中で切れるので、図５に示すよう
にフォントデータのポインタ、すなわち文字Ｄのポイン
タを文字リストのフォントポインタに登録する。

【００２３】そしてフレームバッファ６に展開したドッ
トパターンを読出してプリンタ駆動部７に出力し、この
駆動部７によりプリンタ部８を駆動して印字を行う。す
なわち印字ヘッドの１回の走行により印字ヘッドの印字
可能な文字Ａ〜Ｃと文字Ｄの一部を同時に印字すること
になる。

【００２４】そしてこの印字が終了するとキャリアがリ
ターンし、文字Ｄの残りを含む次の文字印字が行われ
る。例えば図６の場合は文字Ｄの残りと文字Ｅ〜Ｇが印
字されることになる。

【００２５】こうしてＡ〜Ｇの文字を印字ヘッドの印字
可能な縦幅全体を使用して印字することにより、途中１
回のキャリアリターンのみで印字することができ、印字
速度をより向上できる。

【００２６】なお、前記実施例ではフレームバッファと
して印字ヘッドの印字可能な縦幅に対応するドットパタ
ーンを展開できるものを使用したが必ずしもこれに限定
するものではなく、１頁分のドットパターンを展開でき
るフレームバッファを使用してもよく、この場合におい
てもフレームバッファから読出すドットパターンは印字
ヘッドの印字可能な縦幅に対応する単位となる。

【００２７】

【発明の効果】以上、本発明によれば、常に印字ヘッド
の印字可能な縦幅全体を使用して印字を行うことによ
り、印字のより高速化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示すブロック図。

【図２】同実施例の文字リスト構成を示す図。

【図３】同実施例のＣＰＵによる印字制御を示す流れ
図。

【図４】同実施例のフレームバッファに対するドットパ
ターンの展開例を示す図。

【図５】同実施例において分割してフレームバッファに
展開する文字の場合のフォントポインタの位置を示す
図。

【図６】印字ヘッドの縦幅と実際の印字との関係を説明
するための図。

【符号の説明】

１…シリアルプリンタ ３１…ＣＰＵ（中央処理装置） ３２…ＲＯＭ（リード・オンリー・メモリ） ５…入力バッファ ６…フレームバッファ ８…プリンタ部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 同一文字サイズ、同一行の印字データを
   グループ化し、印字に必要な情報を付加して文字リスト
   を作成する文字リスト作成手段と、少なくとも印字ヘッ
   ドが１回の走行で印字可能な縦幅以上のドットパターン
   の格納が可能なフレームバッファと、前記文字リスト作
   成手段により作成した文字リストに基づいて前記フレー
   ムバッファに印字データをドットパターンに展開して格
   納するパターン展開手段と、前記フレームバッファに展
   開したドットパターンを改行コード等の制御コードの有
   無に関係なく前記印字ヘッドが１回の走行で印字可能な
   縦幅単位で読出して前記印字ヘッドを印字駆動する印字
   制御手段を設けたことを特徴とするシリアルプリンタ。