JPH0796574B2 - 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物

Info

Publication number
JPH0796574B2
JPH0796574B2 JP63061917A JP6191788A JPH0796574B2 JP H0796574 B2 JPH0796574 B2 JP H0796574B2 JP 63061917 A JP63061917 A JP 63061917A JP 6191788 A JP6191788 A JP 6191788A JP H0796574 B2 JPH0796574 B2 JP H0796574B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
resin composition
cured product
thermosetting resin
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63061917A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01236205A (ja
Inventor
永井  晃
捷夫 菅原
昭雄 高橋
正博 小野
西村  伸
俊和 奈良原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP63061917A priority Critical patent/JPH0796574B2/ja
Publication of JPH01236205A publication Critical patent/JPH01236205A/ja
Publication of JPH0796574B2 publication Critical patent/JPH0796574B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱硬化性樹脂組成物に係り、特に難燃性、耐熱
性及び低誘電率で電気特性に優れた絶縁材料として好適
な樹脂組成物及びその硬化物に関する。
〔従来の技術〕
従来、低誘電率の絶縁材料として、ポリ四フツ化エチレ
ンに代表されるフツ素系樹脂やポリエチレン、ポリブタ
ジエンに代表される炭化水素系樹脂が知られており、一
般的に広く用いられている。しかし前者のフツ素系樹脂
は耐熱性が高く、難燃性であるが、これらはすべて熱可
塑性樹脂であり、軟化温度が低く軟化温度より高温側で
は急激に機械的強度の低下や熱膨張率が大きくなり、使
用される範囲に限定を受けてしまう。また後者の炭化水
素系樹脂はポリブタジエンを始め熱硬化性樹脂が数多く
開発されており、高温での機械的強度、寸法安定性等を
必要とする分野にも広く適用されている(特公昭58-219
26号)。しかし、これら炭化水素系樹脂は可燃性樹脂で
あるという大きな問題点がある。このため難燃化の検討
が必要であるが、一般的に難燃剤の添加は電気特性に悪
影響を与えるため、低誘電率として特性が十分に生かせ
ないことが多い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は耐熱性を損うことなく難燃性でかつ低誘
電率で電気特性に優れた熱硬化性樹脂組成物及びその硬
化物を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は熱硬化性樹
脂組成物に関する発明であつて、下記一般式I: X−R−X …〔I〕 (式中Rは、テトラフルオロフエニレン基、又はオクタ
フルオロビフエニレン基、Xはイソプロペニル基、ビニ
ルオキシ基、アリルオキシ基、イソプロペニルオキシ
基、アクリロイルオキシ基、3−ブテノイルオキシ基、
又はメタクリロイルオキシ基を示す)で表される化合物
と、重合開始剤を含むことを特徴とする。
そして、本発明の第2の発明は硬化物に関する発明であ
つて、第1の発明の熱硬化性樹脂組成物を熱硬化させて
なることを特徴とする。
前記目的は、上記一般式Iを過酸化物等のラジカル重合
開始剤あるいは熱重合等により硬化物を得ることにより
達成される。
本発明における一般式Iを具体的に示すと例えば、 で表される。このときXは反応性二重結合を有する置換
基で、この置換基が1分子中に2個あるため加熱重合す
ることにより三次元に架橋した耐熱性に優れた熱硬化性
樹脂組成物となる。三次元架橋した熱硬化物は軟化温度
が高くなり、高温での著しい機械的強度の低下や熱膨張
率の急激な上昇を抑えることができ、高温で寸法安定性
の優れた絶縁材料として使用することができる。また分
子骨格をフエニレン環、ビフエニレン環にすることによ
り、耐熱性、機械的強度が優れたものが得られる。反応
基を置換した以外のところをフツ素基に置換えることに
より、耐熱性が更に向上し、難燃性の特性を有すること
ができる。反応性二重結合を有する置換基Xの例として
は、イソプロペニル ビニルオキシ(‐O-CH=CH2)、アリルオキシ(‐O-CH2
‐CH=CH2)、イソプロペニルオキシ アクリロイルオキシ 3-ブテノイルオキシ メタクリロイルオキシ 等が挙げられるが、ラジカルあるいは熱重合可能な二重
結合を有していれば特に限定されるものではない。
本発明における硬化反応について一般的な方法として
は、ラジカル重合開始剤として過酸化物を用いることが
多い。一般に使用される過酸化物としては例えばベンゾ
イルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、メチルエチ
ルケトンパーオキシド、2,5-ジメチルヘキサン‐2,5-ジ
ハイドロパーオキシド、t-ブチルパーベンゾエート、2,
5-ジメチル‐2,5-(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン‐
3、クメンハイドロパーオキシド、t-ブチルハイドロパ
ーオキシド、ジベンジルパーオキシド、ジ‐t-ブチルパ
ーオキシフタレート等がある。重合開始剤の配合量とし
ては樹脂組成物100重量部に対して、一般に0.1〜5重量
部であるが、0.2〜0.5重量部が特に好ましい。また、必
要に応じてラジカル重合の促進剤、遅延剤や各種顔料、
充てん剤等を加えても良い。
硬化反応としては樹脂組成物に開始剤を添加しただけの
塊状重合を始め、有機溶媒を用いた溶液重合や、乳化重
合や懸濁重合等がある。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されない。
参考例1 ジビニルテトラフルオロベンゼンの合成 脱水乾燥させたジエチルエーテル50ml中に1,4-ジクロロ
‐2,3,5,6-テトラフルオロベンゼン20gを溶解し、その
中にマグネシウム片を3g、ヨウ素結晶を数片加える。還
流条件下(35℃)で約2時間反応させる。50mlの水を加
えて反応を終了させ、更に希硫酸を加え過剰のマグネシ
ウムを硫酸塩として分離させる。得られた1,4-ジ(クロ
ロマグネシウム)‐2,3,5,6-テトラフルオロベンゼンの
ジエチルエーテル溶液にアセトアルデヒドを加えて1,4-
ビス(1-ヒドロキシエチル)‐2,3,5,6-テトラフルオロ
ベンゼンを得る。更に五酸化リンを加えて還流条件下で
5時間脱水反応を行う。最後に得られた生成物を大量の
メタノール中に投入し、沈殿物として得る。ジエチルエ
ーテル‐メタノール系で再沈殿を行い精製し、真空乾燥
を行い、1,4-ジビニル‐2,3,5,6-テトラフルオロベンゼ
ンを得た。得られた生成物のIRスペクトルを第1図に示
す。なお、第1図において横軸は波数(cm-1)、縦軸は
透過率を示す。
ジビニルテトラフルオロベンゼンの重合 得られたモノマー10gに過酸化物としてジクミルパーオ
キシド0.02gを加え、あらかじめ離型処理した金型容器
に厚さ2mmになるように入れ、80℃/30分、100℃/60分、
120℃/180分、150℃/180分加熱硬化反応を行い、硬化物
を得た。得られた硬化物の耐熱性を調べるため熱分解開
始温度、電気特性として比誘電率、難燃性としてUL試
験、高温で軟化性の目安として曲げ強度比(室温と180
℃との曲げ強度の比)を測定して得られた結果を後記表
1に他の例と共に示す。
実施例1 参考例1で1,4-ジクロロ‐2,3,5,6-テトラフルオロベン
ゼンの代りに4,4′‐ジクロロオクタフルオロビフエニ
ルを用いてグリニヤール化合物を得、更にアセトアルデ
ヒドの代りにアセトンを加えて4,4′‐イソプロペニル
オクタフルオロビフエニルをモノマーとして得た。得ら
れた生成物のIRスペクトルを第2図に示す。
得られたモンマー10gに過酸化物としてベンゾイルパー
オキシド0.05gを加え、参考例1と同様に金型容器を用
いて60℃/60分、80℃/60分、100℃/180分、120℃/180
分、150℃/180分加熱硬化して樹脂板を得た。得られた
特性を表1に示す。
参考例2 1,4-ジアリルテトラフルオロベンゼンの合成 1,4-ジヒドロキシ‐2,3,5,6-テトラフルオロベンゼン20
gをジブチルエーテル100mlに溶解させアクリルクロライ
ド10gを加え100℃で2時間反応させる。得られた生成物
を大量のメタノール中に投入し、沈殿物として得る。更
にジエチルエーテル‐メタノール系で再沈殿を行い精製
し、真空乾燥を行い1,4-ジアリル‐2,3,5,6-テトラフル
オロベンゼンを得た。得られた生成物のIRスペクトルを
第3図に示す。
得られたモノマー10gに過酸化物としてクメンハイドロ
パーオキシド0.05gを加え参考例1と同様に金型容器を
用いて硬化物を作成した。硬化温度は100℃/60分、150
℃/180分、200℃/180分とした。得られた特性を表1に
示す。
実施例2 1,4-ジメタクリロイルオキシテトラフルオロベンゼンの
合成 1,4-ジヒドロキシ‐2,3,5,6-テトラフルオロベンゼン20
gを塩化メチレン200mlに溶解させメタクリル酸クロライ
ド10gを含んだ塩化メチレン溶液100mlを約30分かけて滴
下する。この時反応液は5℃前後に冷却しながら行う。
滴下後、還流条件下(40℃)で5時間反応を行う得られ
た生成物を大量のメタノール中に投入し沈殿物として得
る。更にジエチルエーテル‐メタノール系で再沈殿を行
い精製し、真空乾燥により、1,4-ジメタクリロイルオキ
シ‐2,3,5,6-テトラフルオロベンゼンを得た。得られた
生成物のIRスペクトルを第4図に示す。
得られたモノマー10gに過酸化物としてt-ブチルハイド
ロパーオキシド0.1gを加え、参考例2と同じ硬化温度に
より硬化物を作成した。得られた特性を表1に示す。
比較例1 モノマーとしてペンタフルオロスチレン10gにジクミル
パーオキシド0.05g加え参考例1と同様の方法で熱可塑
性樹脂板を得た。得られた特性を表1に示す。
比較例2 プレポリマーとして1,2-ポリブタジエン10gにジクミル
パーオキシド0.1gを加え参考例1と同様な方法で硬化物
を得た。得られた特性を表1に示す。
表1に示すように実施例によつて得られた硬化物はすべ
て比誘電率が2.5付近と低く、更に耐熱性、難燃性に優
れていることが分る。また、比較例1のような熱可塑性
の樹脂板と異なり高温(180℃)でも機械的強度は十分
保持している。
〔発明の効果〕
本発明によつて得られた含フツ素熱硬化性樹脂組成物は
耐熱性、難燃性に優れ、かつ比誘電率の低い電気特性に
優れた絶縁材料として適用される。またこの時、三次元
架橋型硬化物であるため高温での機械的強度、寸法安定
性にも極めて優れており、多くの分野で使用される。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明又は参考例の熱硬化性樹脂組成
物に添加されるモノマーの1例の赤外吸収スペクトル図
である。
フロントページの続き (72)発明者 小野 正博 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 西村 伸 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 奈良原 俊和 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−84910(JP,A) 特開 昭59−164501(JP,A) 特開 平1−168630(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式I: X−R−X …〔I〕 (式中Rは、テトラフルオロフエニレン基、又はオクタ
    フルオロビフエニレン基、Xはイソプロペニル基、ビニ
    ルオキシ基、アリルオキシ基、イソプロペニルオキシ
    基、アクリロイルオキシ基、3−ブテノイルオキシ基、
    又はメタクリロイルオキシ基を示す)で表される化合物
    と、重合開始剤を含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物を熱硬
    化させてなることを特徴とする硬化物。
JP63061917A 1988-03-17 1988-03-17 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物 Expired - Lifetime JPH0796574B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63061917A JPH0796574B2 (ja) 1988-03-17 1988-03-17 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63061917A JPH0796574B2 (ja) 1988-03-17 1988-03-17 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01236205A JPH01236205A (ja) 1989-09-21
JPH0796574B2 true JPH0796574B2 (ja) 1995-10-18

Family

ID=13184994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63061917A Expired - Lifetime JPH0796574B2 (ja) 1988-03-17 1988-03-17 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0796574B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1498178B1 (en) * 1995-07-14 2008-06-11 Sumitomo Chemical Company, Limited Transition metal complex and process for producing the same
JP2003073435A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Nof Corp 熱硬化性樹脂組成物、樹脂硬化膜および用途
DE10257711B4 (de) * 2001-12-27 2019-09-26 Merck Patent Gmbh Polymerisierbare monocyclische Verbindungen enthaltende Flüssigkristallmischungen
JP5150327B2 (ja) * 2007-08-03 2013-02-20 東京応化工業株式会社 液浸露光用レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
JP2008262931A (ja) * 2008-08-05 2008-10-30 Toray Ind Inc プラズマディスプレイパネルの緩衝層形成用ペースト

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5984910A (ja) * 1982-11-02 1984-05-16 Koichi Hatada 新規共重合体及びその製造方法
JPS59164501A (ja) * 1983-03-09 1984-09-17 Tokuyama Soda Co Ltd 有機光学ガラス
JPH01168630A (ja) * 1987-12-24 1989-07-04 Central Glass Co Ltd 新規含フッ素芳香族不飽和化合物およびその製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01236205A (ja) 1989-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2779701A (en) Flame retardant polyester resinous compositions containing halogen
US3729446A (en) Imido-substituted polyester compositions
KR860000214B1 (ko) 3-하이드록시알킬포스핀 옥사이드 함유 난연성 에폭시수지 조성물
JPH0796574B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物
US3652716A (en) Imido-substituted polyester compositions
Tkachenko et al. Allyl-containing polyaryl ethers with perfluorinated mono-and biphenylene fragments
CA1078546A (en) Flame-retardant copolymers
DE2749190C2 (ja)
US3766145A (en) Preparation of unsaturated polyesters of isophthalic acid
EP0083018B1 (de) Neue Silylether, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Polymerisationsinitiatoren
US4140843A (en) Nuclear halogenated α,α'-bis(cyclopentadienyl)xylene
JPS6312362B2 (ja)
US3826806A (en) Flame retardant polyesters from brominated diols
JP3329416B2 (ja) 硬化性化合物およびその製造方法
JP2717265B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
US3992352A (en) Fire retardant polyester resins
US5098971A (en) Fluorine-containing thermosetting resin
JPS5968313A (ja) ポリ−2−トリフルオロメチルスチレンおよびその製造方法
US3010998A (en) Phosphorus aromatic compounds
JPH10310619A (ja) 硬化性樹脂組成物、樹脂硬化物ならびに電気抵抗体
US2821520A (en) Unsaturated esters of alkoxybenzene dicarboxylic acids and polymers thereof
JPH04261411A (ja) 含フッ素ビスマレイミド基を有する硬化物とその製造法
Kumar et al. Fire‐and heat‐resistant matrix resins based on ethynyl‐substituted aromatic cyclotriphosphazenes
JPH0234617A (ja) 含フツ素系熱硬化性樹脂組成物
SU441802A1 (ru) Способ получени термореактивных полимеров