JPH0796228B2 - 成形型製作方法 - Google Patents

成形型製作方法

Info

Publication number
JPH0796228B2
JPH0796228B2 JP61236167A JP23616786A JPH0796228B2 JP H0796228 B2 JPH0796228 B2 JP H0796228B2 JP 61236167 A JP61236167 A JP 61236167A JP 23616786 A JP23616786 A JP 23616786A JP H0796228 B2 JPH0796228 B2 JP H0796228B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
layer
molding
cement
strength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61236167A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6391208A (ja
Inventor
朝明 西岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP61236167A priority Critical patent/JPH0796228B2/ja
Publication of JPS6391208A publication Critical patent/JPS6391208A/ja
Publication of JPH0796228B2 publication Critical patent/JPH0796228B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/38Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor characterised by the material or the manufacturing process
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2709/00Use of inorganic materials not provided for in groups B29K2703/00 - B29K2707/00, for preformed parts, e.g. for inserts
    • B29K2709/06Concrete

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属板或いは樹脂などを成形する際に使用す
る成形型を製作する方法に関する。更に詳しくは製品成
形部となる形面層を金属或いはセラミックスで形成し、
該型面層の裏側に樹脂層を設けた後高強度セメントを裏
打ちすることにより高強度セメント製の成形型を製作す
る方法に関するものである。
〔従来の技術及びその問題点〕 従来、金属板或いは樹脂などを成形する際に用いる成形
型としてはいわゆる金型が使用されて来た。しかしなが
ら金型の製作には、数次の検索や研磨加工を必要とする
ため製作が非常に面倒であるばかりでなく、製作日数も
大幅に必要となり、従つて型のコストも高くなつてい
た。
特に、近年、成形品として多品種少量生産のニーズが高
くなつてきているが、この場合従来の量産型の金型製作
法でもコスト的に引き合わなくなつている。
製品成形部の加工工程を省略するため、最近溶射による
簡易型製作法が検討されているが、該方法により製作し
た型は凸部等の表面で繰り返し応力集中を受けると該表
面部が欠けたり或いは摩耗するなど、耐力にやや劣るこ
と、及び溶射層と裏層との接着作業が繁雑であることな
どの問題点を有していた。即ち、該方法は、先ず、樹
脂、石膏或いはセメント等により作成した元型表面に離
型剤を塗布或いは吹付けた後、その表面に金属を溶射し
て型面層を形成した後、別に準備した鋳物或いはレジン
コーテツドサンド等により作成した裏層の型面と前記型
面層とを対抗させ、その両者の隙間に溶融した樹脂を注
入し硬化後に元型を取り外せば裏層、樹脂層、溶射型面
層が一体化した簡易型が得られる。
しかしながら、この方法には次のような問題点がある。
先ず第一に、型面層の形状が複雑である場合には、裏層
の型面の形状は精度的に著しく劣るため、該型面と型面
層とで形成される間隙の厚みは局所的に著しくバラツク
ことになり、裏層や型面層と弾性係数の大きく異なる樹
脂層は製品成形時外部から繰り返しの力が加わつた場
合、局所的に裏層や型面層と異なる歪挙動を示し、ひい
ては局部的に樹脂層や型面層が破壊するなどの現象を引
き起こすこと、第二に成形型製作上、寸法によつては相
当な重量を有する裏層の型面と型面層と対向させて設置
するために多大の労力を要し該設置作業は繁雑であるこ
となどである。
これらの背景のもとに、近年、常温成形が可能であり、
元型に注型し、転写させることにより一方の成形型を製
作し、その後その成形型の型面に製品厚みに相当するシ
ートワツクスのような可塑材料の層を破壊し、その表面
に注型し、転写させることによりもう一方の成形型を製
作する非常に製作方法の簡単な高強度セメント成形型の
研究が行なわれてきたが、高強度セメントのみで製作し
た成形型は圧縮強度が優れていても引張強度や靭性等に
劣るため、凸部が繰り返し応力集中を受けると凸部表面
が欠けたり摩耗するなどいわゆる耐久力において劣ると
いう欠点があつた。
そこでその成形が容易で且つ耐久力の優れた成形型を製
作するために、一旦、製品成形部となる型面層を金属や
セラミツクで成形し、該型面層の裏側に高強度セメント
を裏打ちする高強度セメント製成形型の製作法が検討さ
れてきている。
しかしながら、この方法によつても高強度セメント裏打
ち層と型面層との付着力不足によるものと思われる成形
時の型面層の剥離現象や変形現象がしばしば起こり問題
となつていた。
本発明者らは上記実状に鑑み種々検討を加えた結果、製
品成形部となる型面層を金属やセラミツクスで形成し、
該型面層の裏側に樹脂を塗布した後、高強度セメントを
裏打ちすれば、成形時に凸部等の表面で繰り返し応力集
中を受けても、型面層の欠け、摩耗、剥離、割れ、変形
などを起こさない。型耐力に優れた高強度セメント製成
形型を安価に、容易に製作することが出来る知見を得て
本発明を完成するに到つた。
〔問題点を解決する為の手段〕
即ち、本発明は製品成形部となる型面層を金属又はセラ
ミツクスで形成し、該型面層の裏面にアンカーを設けま
たは設けることなく樹脂層を設けた後、硬化体の圧縮強
度が1,000kgf/cm2以上の高強度セメントを裏打ちするこ
とを特徴とする高強度セメント製成形型製作方法であ
る。
以下本発明を詳細に説明する。
先ず、製品成形部となる型面層について説明する。型面
層の材質は型耐力に重要な影響を与える為、金属又はセ
ラミツクスなど強度、硬度に優れたものが好ましい。型
面層を形成する方法としては精密鋳造による方法、電鋳
による方法、溶射による方法などが有る。精密鋳造方法
としてはインベストメント法、セラミツク・モールド
法、ブラスター・モールド法がある。
インベストメント法は型面層の使用材料の熱膨張性、収
縮量を加味した寸法の模型をろうなどの材料で作り、そ
の模型の表面を325〜400メツシユ程度のジルコン、溶融
石英、溶融アルミナなどのフイラーを含むエチルシリケ
ート40、コロイダルシリカなどの微粒子耐火物スラリで
おおい、それが乾かないうちに、50〜100メツシユ程度
のジルコン、溶融シリカ、溶融アルミナなどの耐火物粒
をふりかけ、乾燥した後、加熱してろう模型を溶融流出
させ鋳型を作る方法である。
セラミツク・モールド法は溶融シリカ、アルミナなどの
フイラーを含むエチルシリケート40、コロイダルシリカ
などの流動性のよい鋳型材料をモデルに注型しでき上が
つた鋳型を焼成する方法である。
ブラスター・モールド法は耐熱性向上の為、又、鋳造時
の熱により発生する水蒸気を鋳型から発散させる為、ク
リストバライト、けい砂などを含む焼石膏に界面活性剤
を添加するなどの方法により、連続気泡を形成しつつ固
化させた後乾燥し、鋳型をする方法である。
以上三種の精密鋳造方法を用い鋼、アルミニウム合金、
銅合金、ニツケル合金などの金属を鋳造することにより
得られる型面層は5μm程度の表面粗さである為、仕上
げ加工に多大な労力を必要としない。一方、精密鋳造で
は製品成形部の鋳物の肉厚の変化により、収縮差が、歪
が発生し、型面層の精度の維持が困難な場合がある。か
かる場合には特開昭57−157708号に示されている方法を
考慮し、型面層が一定の肉厚となる様あらかじめ凹,凸
精密鋳造型に仕上げておき、かかる空間に鋳造する方法
により一定の肉厚を有し、精度の高い型面層を得ること
が出来る。
電鋳による方法は金属の電着機能を利用して一定の元型
の上にめつきし、適当な厚み、例えば1〜15mm程度の厚
さに適したならば、これを元型より取り外し、型面層と
して使用するものであり、0.05〜0.2μの精度で面転写
が出来る。製作方法を以下述べる。元型は石膏、ろう、
金属材料などが用いられる。元型への導電性の付加は黒
鉛粉末を塗布する方法や、銀の化学めつき方法などがあ
る。元型へのリード線つり手を付けた後、銅、鉄、ニツ
ケルなどの電鋳を行なう。電鋳によつてできた型面層は
厚み1〜15mm程度であり、特に1〜3mm程度の厚みの場
合にはハンダを流し込んだり、金属板をハンダ付けした
りして機械的強さをもたせることができる。
溶射による方法は特開昭54−120232号、特開昭57−4333
9号が掲げられ、基本的には樹脂等により模型を作り、
その製品成形部となる型形成面に離型剤を塗布した後、
溶射を施して型面層を形成させるものである。模型の材
質としては木、樹脂、セメント、石膏などが挙げられる
が、セメント、石膏は溶射時、中に含まれている水分が
蒸発し、転写精度に優れた型面層が得られない欠点を有
する為、予め100〜140℃程度で仮焼、又は乾燥するのが
好ましい。溶射はアルミニウム、ニツケル、モリブデ
ン、銅、ステンレス鋼(Fe−Cr、Fe−Cr−Ni)、亜鉛、
スズ、鉛、鉄、およびこれら合金などの金属溶射、Ni−
Si−B、アルミナ、タングステンカーバイトなどのセラ
ミツク溶射などのタイプが挙げられる。溶射膜厚は数mm
あれば充分であり、通常0.5mm程度である。以上の他に
溶射を前述の精密鋳造による型面層、電鋳による型面層
の裏面に行なうことにより後述する裏面樹脂層との接着
強度をより強くすることも当然可能である。
次に、型面層裏面の樹脂層に関して説明する。樹脂層に
よる接着構造は以下の三通りが選択可能である。
第一番目は型面層裏面にエポキシ等の水中硬化型樹脂接
着剤を塗布し、あるいは吹き付けた後、該接着剤が硬化
する以前に高強度セメント層を裏打ちする方法である。
樹脂層が厚い場合、接着効果が不良となる場合がある
為、塗布する場合型面層裏面はフライス盤、研磨紙など
により2〜3mm以下の粗さに仕上げておくのが好まし
い。接着剤層厚みは2〜3mm以下が好ましく、さらに好
ましくは0.5mm以下である。
第二番目は型面層裏面にエポキシ樹脂、エステル樹脂等
の反応硬化型樹脂を流し込み、塗布などにより接着さ
せ、該樹脂層が硬化後、第一番目の方法により、該樹脂
層に水中硬化型樹脂接着剤を塗布あるいは吹き付けた
後、該接着剤が硬化する以前に高強度セメントを裏打ち
する方法である。反応硬化型樹脂層は水中硬化型樹脂接
着剤を塗布する際の表面粗さ低下効果作用を有し、型面
層裏面の表面仕上げ処理が不要となる。水中硬化型樹脂
接着剤の層はあく迄接着層として作用させる為、厚みは
薄い程好ましく0.10mm以下が好ましく、樹脂層全体の厚
は10mm以下が好ましい。
第三番目は型面層裏面に反応硬化型樹脂層を接着させる
際、該層硬化前に、物理的付着を目的とするボルト、ピ
ン、リングなどを露出させるよう埋め込み、該層硬化後
高強度セメントを裏打ちする方法により、樹脂層と高強
度セメント層を物理的アンカー効果により接着させる方
法である。ボルト、ピン、リングなどは予め反応硬化型
樹脂に練り込んでおいてもよい。樹脂層の厚みは第二番
目の方法と同様に10mm以下が好ましい。ボルト、ピン、
リングなどアンカーは鉄など剛性に富んでいることが好
ましく、配列はランダムに設置でき、又その大きさとし
ては長さ10mm程度のものが好ましい。
以上三つの方法により形成した成形型の型面層は製作し
た型の製品成形部となる表面全体を被覆していることが
好ましい。なぜならば樹脂層が製品成形部に露出してい
て該樹脂層に外部から直接力が加わつた場合、型面層と
樹脂層の接着境界線より剥離現象が起こり易くなるから
である。従つて、型が製作終了した段階で型面層が製品
成形部となる表面全体を被覆しており、かつ裏面の樹脂
層と接着している構造となつていることが好ましい。こ
れら樹脂層は製作時気泡を巻き込んだりする為、真空脱
泡処理した後、塗布あるいは流し込むと更に良い。又、
樹脂層組成を弾性係数上昇、熱伝導率上昇、及び経済的
効果の為、鉄、ステンレス鋼などの強度的に優れたフイ
ラー、アルミニウムなどの熱伝導率に優れたフイラー、
あるいは硅砂などを含んだ組成にすることは更に好まし
い。
つぎに高強度セメントの裏打ちに関して説明する。本発
明の高強度セメントとは基本的にはセメントをベースと
するものであり、更に必要に応じて高強度混和材の添加
やオートクレーブ処理、あるいは超微粉と高性能減水剤
をも組み合わせることによつて1,000kgf/cm2以上の圧縮
強度を示すものである。特に、セメント質物質、超微
粉、高性能減水剤及び水を主成分とする高強度セメント
製成形型は、強度はもちろんのこと、成形の容易性など
も含めて最も優れている。
本発明においてセメント質物質とは、エーライト、3CaO
−SiO2、普通、早強、超早強、白色もしくは耐硫酸塩等
各種ボルトランドセメントなどの単独あるいは組み合わ
せたもの、さらには高炉スラグ、フライアツシユ等を混
合した混合セメントなどが一般に使用できる。また高炉
スラグを主体としてアルカリ刺激材と組み合わせること
もでき、更に膨脹セメントを用いて収縮補償したり、急
硬セメントを用いて短時間に所要強度を発現させたり、
高強度混和材を併用することもできる。
膨脹セメントの膨脹成分としては、エトリンガイト系の
もの、例えば電気化学工業(株)製商品名〔CSA#2
0」、又は焼成CaOが好ましく、焼成CaO中でも1,100〜1,
300℃で焼成され、平均結晶径が10μ以下のものが好ま
しい。
急硬セメントの急硬成分としてはカルシウムアルミネー
ト系のものがよく、例えばアルミナセメントやアルミナ
セメントと石膏を組み合わせたものおよび電気化学工業
(株)製商品名「デンカES」や小野田セメント(株)製
商品名「ジエツトセメント」などが用いられる。
また、高強度混和材は石膏系のものが好ましく、例えば
電気化学工業(株)製商品名「デンカΣ−1000」、日本
セメント(株)製商品名「アサノスーパーミツクス」等
が有効である。
本発明で使用できる超微粉は、セメント質物質(平均粒
径10〜30μ程度)より少くとも1オーダー細かい平均粒
径を有するものであり、平均粒径が2オーダー低いもの
が混練物の流動特性の面から好ましい。具体的には、シ
リコン、含シリコン合金及びジルコニアを製造する際に
副生するシリカダスト(シリカヒユーム)やシリカ質ダ
ストが特に好適であり、炭酸カルシウム、シリカゲル、
オパール質硅石、フライアツシユ、高炉スラグ、酸化チ
タン、酸化アルミニウムあるいはセメント質物質の微粉
砕品なども使用できる。特に、オパール質硅石、フライ
アツシユ、高炉スラグを分級器と粉砕機とを併用するこ
とにより粉砕した超微粉の使用は硬化収縮を改善すると
いう面から有効である。
超微粉の使用量は、セメント質物質60〜95重量部に対し
て40〜5重量部が好ましく、さらに好ましくは65〜90重
量部に対して35〜10重量部である。5重量部未満では、
高強度発現効果が小さく、また、40重量部をこえると混
練物の流動性が著しく低下し、成形するとが困難とな
り、かつ、強度発現も不充分となる。
本発明において使用できる高性能減水剤は、セメントに
多重添加しても凝結の過遅延や過度の空気連行を伴わな
い分散能力の大きな界面活性剤であつて、例えばナフタ
レンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、メラミン
スルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩、高分子量リグ
ニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩等を主成分とする
ものなどがあげられる。高性能減水剤の使用量は、従
来、セメント質物質100重量部に対し固形分として0.3〜
1重量部が使用されているが、本発明においては、それ
よりも多量に添加することが好ましく、1〜5重量部が
更に好ましい。高性能減水剤は、混練物を低い水/(セ
メント質物質+超微粉)(以下水/粉対比という)比で
得るために必要なものであり、10重量部を越えると硬化
反応にかえつて悪影響を与える。このような高性能減水
剤の使用量において、超微粉を組み合わせることによ
り、水/粉体比が25%以下でも通常の方法により成形可
能な流動性のある混練物を得ることができる。
本発明で使用する水は成形上必要なものであり、高強度
セメント製成形型(以下、成形型という)を得るために
はできるだけ少量で良く、セメント質物質と超微粉との
混合物100重量部に対し水10〜30重量部が好ましく、12
〜25重量部が更に好ましい。水量が30重量部より多いと
高強度成形型を得ることが困難であり、10重量部より少
ないと通常の流し込み等の成形が困難となる。なお、圧
密成形等においては、これに制限されるものではなく、
10重量部より少ない場合においても成形が可能となる。
また、押し出し成形等の通常セメントコンクリートに用
いられている成形方法を用いることも可能である。
本発明の成形型においては骨材を使用することができ、
一般の土木建築分野でコンクリートを調合する際に使用
されているものが使用できる。更に、より硬質なもの、
具体的には、モース硬度6以上好ましくは7以上、又は
ヌーブ圧子硬度700kg/mm2以上好ましくは800kg/mm2以上
のいずれかの基準で選定されたものを用いると、強度を
著しく向上させることができるので好適である。この基
準を満足するものを例示すれば、珪石、エメリー、黄鉄
鉱、磁鉄鉱、黄玉、ローソン石、コランダム、フエナサ
イト、スピネル、緑柱石、金緑石、電気石、花崗岩、紅
柱石、十字石、ジルコン、焼成ボーキサイト、重焼ばん
土頁岩、炭化硼素、炭化タングステン、フエロシリコン
ナイトライド、窒化珪素、溶融シリカ、電融シリカ、電
融マグネシア、炭化珪素、立方晶窒化硼素、鉄粉や鉄球
などの金属等がある。骨材の使用量は、通常、セメント
質物質と超微粉との合計に対して、5重量倍量以内で選
択使用される。但し、プレパツクドやポストパツクド工
法の特殊な成形方法の場合にはこの限りではない。
以上の配合の他に、各種繊維や網の配合も可能である。
繊維としては、鋳鉄のびびり切削法による繊維、スチー
ル繊維、ステンレス繊維、石綿やアルミナ繊維などの各
種天然および合成鉱物繊維、炭素繊維、ガラス繊維、及
びポリプロピレン、ビニロン、アクリロニトリル、セル
ロースなどの天然又は合成の有機繊維等があげられる。
また、補強材として従来より用いられている鋼棒やFRP
ロツドを用いることも可能である。特に大型の成形型に
ついては上記補強材の使用が好ましい。
その他、熱伝導性、電気伝導性などの特殊な性能を付与
するものを配合させることも可能である。
上記各材料の混合および混練方法は均一に混合及び混練
できれば、いずれの方法でも良く、添加順序に特に制限
されるものではない。
成形型の養生は各種の養生方法が可能であり、常温養
生、常圧蒸気養生、高温高圧養生および高温養生のいず
れの方法も採用することが出来、必要ならば、これらの
組み合せを行つて成形型を得ることも出来る。
成形型を成形機械に取付ける場合、成形型の裏面となる
取付け面に均一に成形力を作用させる為、裏面の平滑度
を保つ必要がある。かかる方法としては高強度セメント
層の裏面に快削性を有する樹脂層を更に裏打し、該層を
平面切削し、取付け面の平滑度を保つ方法や、加工可能
な金属板等を高強度セメント層裏面に付着、設置してお
き、該板を平面切削し、取り付け面とする方法などがあ
げられる。
以上のように製作した成形型は型耐力に優れている為、
その用途は金属板加工成形の為のプレス型、FRP成形の
為の型、プラスチツクインジエクシヨン型、高分子樹脂
を反応射出成形法で成形する為のRIM型、プラスチツク
シートやフイルムを成形する為の圧空真空型など多岐に
わたり、その経済的価値は大である。
〔実施例〕
以下、本発明による実施例を説明する。
実施例1 第1図に示すような金属板プレス成形用ダイ型を作製し
た。まず、1000℃60RHにて4時間乾燥した元型(石膏)
1の表面に離型剤QZ5(チバガイギー社製)を吹き付け
た後溶射型面層3を形成した。溶射ガンにはK型ガン
(メテコ社製)を用い、434−Lステンレス鋼を0.5mm厚
さに溶射した。樹脂層4はエポキシ系樹脂EGR40(寺田
工業社製)を真空撹拌機レジンキヤステイングプラント
(日空工業社製)により真空脱泡した後、溶射裏面に10
mm厚みとなるよう流し込み、塗布した。樹脂層が硬化す
る前にアンカー用に外径8mm、内径4mmの鋼製リング5を
約5mm間隔でランダムに、かつリング半分が露出するよ
う埋め込んだ。樹脂層硬化後高強度セメント6を真空オ
ムニミキサー:OM−30AV(千代田技研工業社製)を用
い、真空脱泡混練後、注型した。その際、予め、補強鉄
筋7をセツトした。裏打ち樹脂層8は成形型養生脱型
後、高強度セメント層裏面にプラスセメントWR(国際ケ
ミカル製)を10mm程度裏打ちした後、平面切削した。
ダイ型の型面を製品厚に相当する量のシートワツクスで
被覆した後、その上に溶射を行なつた場合、シートワツ
クスが溶解し、所望の製品厚に相当するクリアランスが
得られない為、パンチ成形型は第2図に示す如く作製し
た。第1図で用いたパンチ元型1よりダイ元型11を得
た。ダイ元型11の型面を1.0mmの厚さのシートワツクス1
2(フリーマン社製)で被覆し、製品厚減パンチ元型13
を得た。製品圧減パンチ元型13より製品厚増ダイ元型14
を得た。製品厚増ダイ元型14より成形用ダイ型を製作し
たのと同様な方法で製品厚減パンチ成形型15を得た。
尚、製品鋼板厚みは0.8mmであつたが、成形時に型かじ
り防止の為、シートワツクスは1.0mmとした。
高強度セメントおよび普通セメントの配合、圧縮強度結
果を表1に示す。養生は20℃1日後50℃7日の湿空養生
とした。又、同様の条件により4×4×16cmの供試体を
製作し、圧縮強度(JIS R−5201)を測定した。
〔使用材料〕 セメント:白色セメント(秩父セメント社製) 超微粉:シリカヒユーム(日本重化社製) 骨材:重焼ばん土頁岩0.3〜1.0mm(中国長城焼) 減水剤:β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩
系「セルフロー110P」(第一工業製薬社製) 水:水道水 繊維:ひびり切削による鋼繊維(神戸鋳鉄所製)2mm 製作した成形型を用いて0.8mmの鋼板を機械プレスによ
り成形した結果を高強度セメント単味の型、鋳鉄からな
る裏層と樹脂層と溶射型面層が一体化した簡易型と比較
し表2に示す。
実施例2 第3図に示すプラスチツクインジエクシヨン成形用ダイ
型を作製した。図中21はニツケル電鋳により得られた厚
さ10mmの製品型面層であり、該層裏面を約30μの表面あ
らさにシヨツトプラストした後、モリブデン溶射をK型
ガン(メテコ社製)で2mmの厚みで行なつた。該溶射裏
面22を研磨紙にて1mm以下の表面あらさに手仕上げした
後、該面に水中硬化型樹脂接着剤デプコンUW23(デプコ
ン社製;可使時間20℃で45分)を1mm以下の厚みで塗布
した。しかる後、あらかじめ、台座25、注型管26、オー
バーフロー管27、冷却水パイプ29をセツトした周壁24
に、製品型面層21〜23をセツトする。水中硬化型樹脂接
着剤を塗布し30分後に、高強度セメント28を実施例1に
準じた配合、混練方法でポンプDM15(新明和工業社製)
を注型管26に接続することにより注型した。周壁24内部
に気泡が留ることを避ける為、モルタルはオーバーフロ
ー管27よりオーバーフローさせた。成形型の養生、およ
びその結果の圧縮強度は実施例1に準じる。
製作したプラスチツクインジエクシヨン成形型を用いて
ABS樹脂デンカ「ABS(電気化学社製)」を射出成形した
結果を、水中硬化型樹脂接着剤を用いずに製作した型に
よる成形結果とともに表3に示す。尚、パンチ型も上記
同様の方法にて製作した。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の金属板プレス成形用ダイ型
の製作方法を説明するための断面概略図、第3図は成形
用ダイ型の異なる製作方法を説明するための図面であ
る。 1……パンチ元型、2……木枠、3……溶射型面層、4
……接着樹脂層、5……アンカーリング、6……高強度
セメント、7……補強鉄筋、8……裏打ち樹脂層、11…
…ダイ元型、12……シートワツクス、13……製品厚減パ
ンチ元型、14……製品厚増ダイ元型、15……製品厚減パ
ンチ成形型、21……電鋳層、22……溶射層、23……水中
硬化型樹脂層、25……台座、26……注型管、27……オー
バーフロー管、28……高強度セメント、29……冷却水パ
イプ、30……形状エツジ部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製品成形部となる型面層を金属或いはセラ
    ミツクスで成形し、該型面層の裏面にアンカーを設けま
    たは設けることなく樹脂層を設けた後、硬化体の圧縮強
    度が1,000kgf/cm2以上の高強度セメントを裏打ちするこ
    とを特徴とする高強度セメント製成形型の製作方法。
JP61236167A 1986-10-06 1986-10-06 成形型製作方法 Expired - Lifetime JPH0796228B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61236167A JPH0796228B2 (ja) 1986-10-06 1986-10-06 成形型製作方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61236167A JPH0796228B2 (ja) 1986-10-06 1986-10-06 成形型製作方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6391208A JPS6391208A (ja) 1988-04-21
JPH0796228B2 true JPH0796228B2 (ja) 1995-10-18

Family

ID=16996761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61236167A Expired - Lifetime JPH0796228B2 (ja) 1986-10-06 1986-10-06 成形型製作方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0796228B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL8801241A (nl) * 1988-05-11 1989-12-01 Stamicarbon Matrijs en werkwijze voor het vervaardigen van een dergelijke matrijs.
JPH01294015A (ja) * 1988-05-23 1989-11-28 Nissan Shatai Co Ltd 電鋳モールド製造方法
JP2000117348A (ja) 1998-10-16 2000-04-25 Isuzu Motors Ltd コンクリート製プレス型およびその製造方法
JP2007268999A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Sakae Chuzosho:Kk 金型及びその製造方法
EP2123377A1 (de) * 2008-05-23 2009-11-25 Rovalma, S.A. Verfahren zur Herstellung eines Werkstücks, insbesondere eines Formgebungswerkzeugs oder eines Formgebungswerkzeugteils.
EP2960035A1 (en) * 2014-06-26 2015-12-30 TCTech Sweden AB Method and device for injection moulding or embossing/pressing

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5238614Y2 (ja) * 1973-02-24 1977-09-01
JPS565722A (en) * 1979-06-27 1981-01-21 Sekisui Chem Co Ltd Manufacturing of mold of simple construction
JPS61192433A (ja) * 1985-02-22 1986-08-27 Denki Kagaku Kogyo Kk 台座

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6391208A (ja) 1988-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4708626A (en) Mold assembly
JPH0796228B2 (ja) 成形型製作方法
EP0237575A1 (en) Mold assembly
CN114349418B (zh) 一种纤维增强水泥基复合大理石的背衬砂浆及其制备方法
JP3894738B2 (ja) 埋設型枠用ボード
JPS63268524A (ja) 高強度セメント製成形型
JP2559713B2 (ja) 高強度セメント製成形体の電気メツキ方法
JPH0794341B2 (ja) 高強度モルタルコンクリ−ト
JPH02136202A (ja) 高強度セメント製高温成形型及びその製造方法
JPH0251459A (ja) 熱間圧延加工用ロール
JP2501579B2 (ja) 成形型の製作方法
JPS62170302A (ja) 高強度セメント製成形型
JPS62176620A (ja) プレス成形型
CN109851372B (zh) 一种高温耐金属侵蚀浇注料及制备和成型方法
JPS61197173A (ja) 定盤
JPS63268523A (ja) 成形型
JP4478285B2 (ja) 耐摩耗材
JPH0763771B2 (ja) 高強度セメント製板金用成形型
JPH0252142A (ja) 成形型
CN113213959A (zh) 一种铝加工熔铸用轻质保温功能耐火材料
JPS62140729A (ja) 作業用治具
JPS61186145A (ja) 鋳物マスタ−型
JP4478284B2 (ja) 精密測定機器用治工具の製造方法
JP4800121B2 (ja) セメント組成物の打継方法
JPS6367113A (ja) 高強度セメント製成形型