JPH0796116A - 風呂の濁り除去フィルタ - Google Patents
風呂の濁り除去フィルタInfo
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- JPH0796116A JPH0796116A JP24201193A JP24201193A JPH0796116A JP H0796116 A JPH0796116 A JP H0796116A JP 24201193 A JP24201193 A JP 24201193A JP 24201193 A JP24201193 A JP 24201193A JP H0796116 A JPH0796116 A JP H0796116A
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- Japan
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- fiber
- fibers
- filter
- turbidity
- bath
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- Details Of Fluid Heaters (AREA)
- Filtering Materials (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 風呂の水の濁りを取り除くことができ、目詰
りしにくく、しかも大量の水の処理が可能な風呂用のフ
ィルタを提供すること。 【構成】 熱接着性繊維と高吸水性繊維とを含み、構成
繊維が機械的に絡合されていると共に、繊維間が熱接着
性繊維によって接着結合された平均孔径150〜500
μmの不織布からなることを特徴とする風呂の濁り除去
フィルタ。
りしにくく、しかも大量の水の処理が可能な風呂用のフ
ィルタを提供すること。 【構成】 熱接着性繊維と高吸水性繊維とを含み、構成
繊維が機械的に絡合されていると共に、繊維間が熱接着
性繊維によって接着結合された平均孔径150〜500
μmの不織布からなることを特徴とする風呂の濁り除去
フィルタ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は風呂の入浴による水
(湯)の濁りを除くためのフィルタに関し、とくに水を
循環させて繰り返し使用する循環風呂に用いるフィルタ
に関する。
(湯)の濁りを除くためのフィルタに関し、とくに水を
循環させて繰り返し使用する循環風呂に用いるフィルタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に風呂は入浴後、水を捨て浴槽を掃
除して使用する。しかし、最近、水を循環させて循環中
にフィルタなどにより水を浄化することで、浴槽の掃除
などの手間を省き、水を節約し、24時間いつでも入浴
を可能にする循環風呂が使用されるようになってきてい
る。従来、この循環風呂には水を浄化するためのフィル
タとして、活性炭、麦飯石、糸巻カートリッジフィルタ
などが用いられている。しかし、これらのフィルタでは
水の濁りの原因となる微細な粒子を完全に取り除くこと
ができず、連続使用により水を何度も循環させると、入
浴による水の濁りが徐々に蓄積されていき、濁りがひど
くなって使用者に不快感を与えるため、結局水を取り替
えなければならないという問題があった。また、上記カ
ートリッジフィルタなどでは、水の濁りを取るためにフ
ィルタに比較的緻密なものを使用しているので、目詰り
しやすく、フィルタを短期間に交換しなければならなか
った。緻密なフィルタでは圧力損失も増大しやすいの
で、循環ポンプに高い負荷がかかりやすく、循環する大
量の水を処理するには不適当であった。
除して使用する。しかし、最近、水を循環させて循環中
にフィルタなどにより水を浄化することで、浴槽の掃除
などの手間を省き、水を節約し、24時間いつでも入浴
を可能にする循環風呂が使用されるようになってきてい
る。従来、この循環風呂には水を浄化するためのフィル
タとして、活性炭、麦飯石、糸巻カートリッジフィルタ
などが用いられている。しかし、これらのフィルタでは
水の濁りの原因となる微細な粒子を完全に取り除くこと
ができず、連続使用により水を何度も循環させると、入
浴による水の濁りが徐々に蓄積されていき、濁りがひど
くなって使用者に不快感を与えるため、結局水を取り替
えなければならないという問題があった。また、上記カ
ートリッジフィルタなどでは、水の濁りを取るためにフ
ィルタに比較的緻密なものを使用しているので、目詰り
しやすく、フィルタを短期間に交換しなければならなか
った。緻密なフィルタでは圧力損失も増大しやすいの
で、循環ポンプに高い負荷がかかりやすく、循環する大
量の水を処理するには不適当であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の欠点を解消するべくなされたものであり、風呂の水の
濁りを取り除くことができ、目詰りしにくく、しかも大
量の水の処理が可能な風呂用のフィルタを提供すること
を課題とする。
の欠点を解消するべくなされたものであり、風呂の水の
濁りを取り除くことができ、目詰りしにくく、しかも大
量の水の処理が可能な風呂用のフィルタを提供すること
を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、熱接着性繊維と高吸水性繊
維とを含み、構成繊維が機械的に絡合されていると共
に、繊維間が熱接着性繊維によって接着結合された平均
孔径150〜500μmの不織布からなることを特徴と
する風呂の濁り除去フィルタをその要旨とする。
め、請求項1記載の発明は、熱接着性繊維と高吸水性繊
維とを含み、構成繊維が機械的に絡合されていると共
に、繊維間が熱接着性繊維によって接着結合された平均
孔径150〜500μmの不織布からなることを特徴と
する風呂の濁り除去フィルタをその要旨とする。
【0005】請求項2記載の発明は、水の流出側よりも
流入側の平均孔径が大きくなるように、平均孔径の異な
る不織布が積層されている請求項1に記載の風呂の濁り
除去フィルタをその要旨とする。
流入側の平均孔径が大きくなるように、平均孔径の異な
る不織布が積層されている請求項1に記載の風呂の濁り
除去フィルタをその要旨とする。
【0006】請求項3記載の発明は、活性炭フィルタと
共に用いることを特徴とする請求項1に記載の風呂の濁
り除去フィルタをその要旨とする。
共に用いることを特徴とする請求項1に記載の風呂の濁
り除去フィルタをその要旨とする。
【0007】本発明の風呂の濁り除去フィルタは、構成
繊維が機械的に絡合されていると共に、熱接着性繊維に
よって繊維間が接着結合された平均孔径150〜500
μmの不織布からなるため、空隙率の高い粗い構造であ
るにもかかわらず、耐圧性に優れている。このため、大
量の水を処理しても水圧でフィルタが潰れたり、圧密化
されて目詰りが生じやすくなる心配はない。しかも、驚
くべきことに本発明の風呂用の濁り除去フィルタは、高
吸水性繊維を含んでいることにより、本来ならば粒子の
捕集能力がほとんどない粗い構造のフィルタであるにも
かかわらず、風呂の濁りを除去することができる。すな
わち、本発明の風呂用の濁り除去フィルタは、上記構造
を持つことで、大量の水処理と、その水の濁りを除去す
るという従来両立が困難であった課題を解決している。
繊維が機械的に絡合されていると共に、熱接着性繊維に
よって繊維間が接着結合された平均孔径150〜500
μmの不織布からなるため、空隙率の高い粗い構造であ
るにもかかわらず、耐圧性に優れている。このため、大
量の水を処理しても水圧でフィルタが潰れたり、圧密化
されて目詰りが生じやすくなる心配はない。しかも、驚
くべきことに本発明の風呂用の濁り除去フィルタは、高
吸水性繊維を含んでいることにより、本来ならば粒子の
捕集能力がほとんどない粗い構造のフィルタであるにも
かかわらず、風呂の濁りを除去することができる。すな
わち、本発明の風呂用の濁り除去フィルタは、上記構造
を持つことで、大量の水処理と、その水の濁りを除去す
るという従来両立が困難であった課題を解決している。
【0008】本発明の風呂の濁り除去フィルタには高吸
水性繊維が含まれる。驚くべきことに、高吸水性繊維を
含有させると平均孔径が150〜500μmの粗い不織
布を用いているにもかかわらず、平均孔径5〜10μm
の高性能フィルタでも除去が困難であった風呂の水
(湯)の濁りを除去することができる。この高吸水性繊
維としては、橋かけポリアクリル酸塩、デンプン/アク
リロニトリル共重合体、イソブチレン/マレイン酸塩、
デンプン/ポリアクリル酸塩、アクリル酸/ビニルアル
コール共重合体などの高吸水性ポリマーを通常の繊維表
面に被覆または付着せしめた繊維や、繊維を構成する樹
脂に多数の親水性官能基を導入した繊維などが使用でき
る。とくに、アクリル系繊維の表面にアクリル系の高吸
水性ポリマーを被覆した繊維、アクリル系繊維の表面を
アルカリ加水分解処理した繊維、セルロース繊維をカル
ボキシメチル化した繊維などは繊維の形態安定性に優れ
ているのでよい。この高吸水性繊維は不織布中に5〜5
0重量%、より好ましくは5〜30重量%含まれている
ことが望ましく、この範囲より少ないと風呂の水の濁り
の除去が十分に行えず、この範囲より多いと吸水により
高吸水性繊維が膨潤して不織布内の空隙を塞いで目詰り
を起こすおそれがある。
水性繊維が含まれる。驚くべきことに、高吸水性繊維を
含有させると平均孔径が150〜500μmの粗い不織
布を用いているにもかかわらず、平均孔径5〜10μm
の高性能フィルタでも除去が困難であった風呂の水
(湯)の濁りを除去することができる。この高吸水性繊
維としては、橋かけポリアクリル酸塩、デンプン/アク
リロニトリル共重合体、イソブチレン/マレイン酸塩、
デンプン/ポリアクリル酸塩、アクリル酸/ビニルアル
コール共重合体などの高吸水性ポリマーを通常の繊維表
面に被覆または付着せしめた繊維や、繊維を構成する樹
脂に多数の親水性官能基を導入した繊維などが使用でき
る。とくに、アクリル系繊維の表面にアクリル系の高吸
水性ポリマーを被覆した繊維、アクリル系繊維の表面を
アルカリ加水分解処理した繊維、セルロース繊維をカル
ボキシメチル化した繊維などは繊維の形態安定性に優れ
ているのでよい。この高吸水性繊維は不織布中に5〜5
0重量%、より好ましくは5〜30重量%含まれている
ことが望ましく、この範囲より少ないと風呂の水の濁り
の除去が十分に行えず、この範囲より多いと吸水により
高吸水性繊維が膨潤して不織布内の空隙を塞いで目詰り
を起こすおそれがある。
【0009】本発明の風呂の濁り除去フィルタには熱接
着性繊維も含まれる。熱接着性繊維は、ニードルパン
チ、水流絡合などの機械的絡合手段によって絡合した繊
維ウェブの繊維間を接着結合することにより、空隙の大
きな粗い構造でありながら、耐圧性に富む不織布を可能
としている。熱接着性繊維は熱処理によって熱接着性繊
維の低融点成分を溶融させ、冷却固化することで繊維間
を結合している。このため、通常不織布の接着結合に使
用される樹脂エマルジョンのように水を使用しないの
で、高吸水性繊維の機能を阻害することなく高吸水性繊
維を含む不織布を製造することができる。この熱接着性
繊維には、低融点の樹脂からなる繊維を用いてもよい
が、繊維の骨格構造を残すことができる複合繊維を用い
る方がよく、とくに低融点成分の鞘部と高融点成分の芯
部とからなる芯鞘型複合繊維を使用すると良い。複合繊
維を構成する樹脂の組合せとしては、低融点ポリエステ
ル/ポリエステル、ポリエチレン/ポリプロピレン、ポ
リエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエス
テルなどが用いられる。不織布中の熱接着性繊維の割合
は25重量%以上、好ましくは30重量%以上であるの
がよく、これより熱接着性繊維の割合が少ないと耐圧性
が不足し、水圧によって厚みが潰れたり、圧密化された
りする。なお、熱接着性繊維として複合繊維を用いる場
合には、不織布中の高吸水性繊維以外のすべての繊維が
熱接着性繊維で構成されていてもよい。
着性繊維も含まれる。熱接着性繊維は、ニードルパン
チ、水流絡合などの機械的絡合手段によって絡合した繊
維ウェブの繊維間を接着結合することにより、空隙の大
きな粗い構造でありながら、耐圧性に富む不織布を可能
としている。熱接着性繊維は熱処理によって熱接着性繊
維の低融点成分を溶融させ、冷却固化することで繊維間
を結合している。このため、通常不織布の接着結合に使
用される樹脂エマルジョンのように水を使用しないの
で、高吸水性繊維の機能を阻害することなく高吸水性繊
維を含む不織布を製造することができる。この熱接着性
繊維には、低融点の樹脂からなる繊維を用いてもよい
が、繊維の骨格構造を残すことができる複合繊維を用い
る方がよく、とくに低融点成分の鞘部と高融点成分の芯
部とからなる芯鞘型複合繊維を使用すると良い。複合繊
維を構成する樹脂の組合せとしては、低融点ポリエステ
ル/ポリエステル、ポリエチレン/ポリプロピレン、ポ
リエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエス
テルなどが用いられる。不織布中の熱接着性繊維の割合
は25重量%以上、好ましくは30重量%以上であるの
がよく、これより熱接着性繊維の割合が少ないと耐圧性
が不足し、水圧によって厚みが潰れたり、圧密化された
りする。なお、熱接着性繊維として複合繊維を用いる場
合には、不織布中の高吸水性繊維以外のすべての繊維が
熱接着性繊維で構成されていてもよい。
【0010】本発明の風呂用の濁り除去フィルタを構成
する繊維には、不織布内に空隙を確保し、所望の平均孔
径に調整するために、上記の高吸水性繊維と熱接着性繊
維以外の繊維が含まれていてもよい。この様な繊維とし
ては、例えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊
維、アクリル繊維、ナイロン繊維、塩化ビニル繊維など
がある。とくに、望ましい構成繊維の配合は、熱接着性
繊維25〜40重量%、高吸水性繊維5〜30重量%、
その他の繊維30〜70重量%である。また、上記構成
繊維の繊度は3〜100デニール、より好ましくは6〜
60デニールであるのがよく、これより繊度が小さいと
平均孔径が150μm以上の粗で耐圧性のある不織布構
造とするのが困難となり、一方、これより繊度が大きい
と平均孔径が500μm以下の不織布を形成することが
困難となる。
する繊維には、不織布内に空隙を確保し、所望の平均孔
径に調整するために、上記の高吸水性繊維と熱接着性繊
維以外の繊維が含まれていてもよい。この様な繊維とし
ては、例えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊
維、アクリル繊維、ナイロン繊維、塩化ビニル繊維など
がある。とくに、望ましい構成繊維の配合は、熱接着性
繊維25〜40重量%、高吸水性繊維5〜30重量%、
その他の繊維30〜70重量%である。また、上記構成
繊維の繊度は3〜100デニール、より好ましくは6〜
60デニールであるのがよく、これより繊度が小さいと
平均孔径が150μm以上の粗で耐圧性のある不織布構
造とするのが困難となり、一方、これより繊度が大きい
と平均孔径が500μm以下の不織布を形成することが
困難となる。
【0011】本発明の風呂用の濁り除去フィルタは、上
記の構成繊維からなる繊維ウェブがニードルパンチ、水
流絡合などの手段によって機械的に絡合された後、熱処
理することにより、熱接着性繊維で繊維間が接着結合さ
れている。このため、繊維が3次元的に絡み合った状態
を、熱接着性繊維によって強固に固定されており、空隙
率の高い粗な構造でありながら耐圧性に優れている。
記の構成繊維からなる繊維ウェブがニードルパンチ、水
流絡合などの手段によって機械的に絡合された後、熱処
理することにより、熱接着性繊維で繊維間が接着結合さ
れている。このため、繊維が3次元的に絡み合った状態
を、熱接着性繊維によって強固に固定されており、空隙
率の高い粗な構造でありながら耐圧性に優れている。
【0012】本発明の風呂用の濁り除去フィルタに使用
される不織布は平均孔径が150〜500μm、より好
ましくは150〜300μmに調整される。平均孔径が
これよりも小さいと目詰りが生じやすくなり、頻繁にフ
ィルタを交換する必要が生じ、一方、平均孔径がこれよ
りも大きいと高吸水性繊維を配合しても水の濁りを十分
に除去できなくなる。不織布の平均孔径は、構成繊維の
繊維径、熱接着性繊維の量、不織布の密度、水流絡合ま
たはニードルパンチの絡合条件などを変えることにより
調整される。なお、本発明でいう平均孔径は不織布の密
度、繊維径、デニールから下記式により求めた計算値を
使用している。
される不織布は平均孔径が150〜500μm、より好
ましくは150〜300μmに調整される。平均孔径が
これよりも小さいと目詰りが生じやすくなり、頻繁にフ
ィルタを交換する必要が生じ、一方、平均孔径がこれよ
りも大きいと高吸水性繊維を配合しても水の濁りを十分
に除去できなくなる。不織布の平均孔径は、構成繊維の
繊維径、熱接着性繊維の量、不織布の密度、水流絡合ま
たはニードルパンチの絡合条件などを変えることにより
調整される。なお、本発明でいう平均孔径は不織布の密
度、繊維径、デニールから下記式により求めた計算値を
使用している。
【0013】
【数1】 ただし、aは格子間距離、ρは不織布の密度、lは繊維
1g当たりの繊維長(=9×105 cm/平均デニー
ル)、cは格子を構成する1本の辺の長さ(=1c
m)。
1g当たりの繊維長(=9×105 cm/平均デニー
ル)、cは格子を構成する1本の辺の長さ(=1c
m)。
【0014】上記の式では、不織布を1cm3 の規則的
な3次元格子状の立方体と仮定して格子間距離aを求め
ている。ここで、ρlは不織布1cm3 当たりに含まれ
る繊維の全長であり、これを格子を構成する1本の辺の
長さで割ると、3次元格子を構成する辺の本数が出る。
辺は縦、横、高さの3方向にあるので3で割ると1方向
の辺の数が得られる。この辺の数は立方体の一面に表れ
る格子の交差点の数と一致するので、この数の平方根は
立方体の一辺に存在する交差点の数となる。そして、こ
の交差点の数から1を引くと、一辺に存在する格子間隔
の数が得られる。1cm3 の立方体を仮定しているの
で、一辺の長さ1cmを格子間隔の数で割ることで、格
子間距離aが求まる。
な3次元格子状の立方体と仮定して格子間距離aを求め
ている。ここで、ρlは不織布1cm3 当たりに含まれ
る繊維の全長であり、これを格子を構成する1本の辺の
長さで割ると、3次元格子を構成する辺の本数が出る。
辺は縦、横、高さの3方向にあるので3で割ると1方向
の辺の数が得られる。この辺の数は立方体の一面に表れ
る格子の交差点の数と一致するので、この数の平方根は
立方体の一辺に存在する交差点の数となる。そして、こ
の交差点の数から1を引くと、一辺に存在する格子間隔
の数が得られる。1cm3 の立方体を仮定しているの
で、一辺の長さ1cmを格子間隔の数で割ることで、格
子間距離aが求まる。
【0015】πr2 =(a−d)2 ただし、rは孔の半径、aは格子間距離、dは繊維直径 この式は、不織布に形成される孔の面積πr2 と、上記
の式で求めた格子間距離aから繊維直径dを引いた長さ
を一辺とする正方形の面積(a−d)2 とが一致すると
仮定して導いたもので、この式を変形した次式から平均
孔径φが求まる。
の式で求めた格子間距離aから繊維直径dを引いた長さ
を一辺とする正方形の面積(a−d)2 とが一致すると
仮定して導いたもので、この式を変形した次式から平均
孔径φが求まる。
【0016】
【数2】
【0017】上記不織布の孔径は一様に分布していても
よいが、水の流出側よりも流入側の孔径が大きくなるよ
うに孔径が分布していることが望ましい。この様な構造
にすると汚れの原因となる比較的大きな粒子は流入側
で、比較的小さな粒子は流出側で捕集されることとな
り、目詰りが生じにくくなる。この様な孔径分布は、例
えば繊維径の異なる繊維からなる繊維ウェブを複数層積
層し、これに機械的な絡合処理と繊維間の接着結合手段
とを施すことにより、あるいは、繊維径の異なる繊維か
らなる繊維ウェブに、各々機械的な絡合処理と繊維間の
接着結合手段とを施して不織布とした後に、これら不織
布を積層することにより、容易に形成できる。孔径分布
は、例えば2層構造の場合は、流入側の層の平均孔径を
200〜250μmに、流出側の層を150〜200μ
mにするのがよい。また、3層構造の場合には、流入側
の層の平均孔径を210〜250μmに、中間層を18
0〜210μmに、流出側の層を150〜180μmに
するのがよい。
よいが、水の流出側よりも流入側の孔径が大きくなるよ
うに孔径が分布していることが望ましい。この様な構造
にすると汚れの原因となる比較的大きな粒子は流入側
で、比較的小さな粒子は流出側で捕集されることとな
り、目詰りが生じにくくなる。この様な孔径分布は、例
えば繊維径の異なる繊維からなる繊維ウェブを複数層積
層し、これに機械的な絡合処理と繊維間の接着結合手段
とを施すことにより、あるいは、繊維径の異なる繊維か
らなる繊維ウェブに、各々機械的な絡合処理と繊維間の
接着結合手段とを施して不織布とした後に、これら不織
布を積層することにより、容易に形成できる。孔径分布
は、例えば2層構造の場合は、流入側の層の平均孔径を
200〜250μmに、流出側の層を150〜200μ
mにするのがよい。また、3層構造の場合には、流入側
の層の平均孔径を210〜250μmに、中間層を18
0〜210μmに、流出側の層を150〜180μmに
するのがよい。
【0018】なお、本発明の風呂用の濁り除去フィルタ
は活性炭フィルタと共に用いるとよく、とくに活性炭フ
ィルタのプレフィルタとして用いると、風呂の水の濁り
を効率よく除けるだけでなく、除去能力を長期にわたっ
て持続させることができる。これは、活性炭フィルタに
は、初期の段階では濁りの原因物質を吸着することで、
濁りの除去能力が徐々に低下して使用に耐えなくなって
しまうが、活性炭フィルタの活性炭の表面に微生物膜が
形成されるまで使用すると、この微生物膜により濁りが
除去できるという性質があるからであり、この微生物膜
が形成されるまでの期間の濁りの除去能力の低下を、本
発明のフィルタによって補うことで、微生物膜を利用し
た濁りの除去を利用できるようになり、非常に長期にわ
たってフィルタ交換せずに使用することができる。
は活性炭フィルタと共に用いるとよく、とくに活性炭フ
ィルタのプレフィルタとして用いると、風呂の水の濁り
を効率よく除けるだけでなく、除去能力を長期にわたっ
て持続させることができる。これは、活性炭フィルタに
は、初期の段階では濁りの原因物質を吸着することで、
濁りの除去能力が徐々に低下して使用に耐えなくなって
しまうが、活性炭フィルタの活性炭の表面に微生物膜が
形成されるまで使用すると、この微生物膜により濁りが
除去できるという性質があるからであり、この微生物膜
が形成されるまでの期間の濁りの除去能力の低下を、本
発明のフィルタによって補うことで、微生物膜を利用し
た濁りの除去を利用できるようになり、非常に長期にわ
たってフィルタ交換せずに使用することができる。
【0019】
【実施例】実施例1 繊度15デニールのポリエステル繊維55%と、繊度1
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)30%と、繊度15デニールの高吸水性
繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)15
%とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条
件でニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤー
で加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理
して平均孔径200μm、目付250g/m2 の不織布
からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィルタ
を2枚重ねて後述する濁り除去及び流量試験を行い、そ
の結果を表1に示した。
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)30%と、繊度15デニールの高吸水性
繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)15
%とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条
件でニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤー
で加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理
して平均孔径200μm、目付250g/m2 の不織布
からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィルタ
を2枚重ねて後述する濁り除去及び流量試験を行い、そ
の結果を表1に示した。
【0020】実施例2 繊度15デニールのレーヨン繊維にアクリル酸・ビニル
アルコール共重合体(住友化学工業株式会社製、商品名
「スミカゲルL−5H」)をレーヨン繊維1gに対して
0.1g付着させ、150℃で1時間加熱処理して得た
高吸水性繊維10%と、繊度30デニールのポリプロピ
レン繊維60%と、繊度15デニールの芯鞘型ポリエチ
レン/ポリプロピレン複合繊維(芯成分:ポリプロピレ
ン、鞘成分:融点84℃のポリエチレン)30%とから
なる繊維ウェブに、針密度100本/cm2 の条件でニ
ードルパンチ処理した後、100℃のドライヤーで加熱
し、更に120℃のヒートロールで加熱加圧処理して、
平均孔径250μm、目付250g/m2 の不織布から
なる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィルタを2
枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果を表1
に示した。
アルコール共重合体(住友化学工業株式会社製、商品名
「スミカゲルL−5H」)をレーヨン繊維1gに対して
0.1g付着させ、150℃で1時間加熱処理して得た
高吸水性繊維10%と、繊度30デニールのポリプロピ
レン繊維60%と、繊度15デニールの芯鞘型ポリエチ
レン/ポリプロピレン複合繊維(芯成分:ポリプロピレ
ン、鞘成分:融点84℃のポリエチレン)30%とから
なる繊維ウェブに、針密度100本/cm2 の条件でニ
ードルパンチ処理した後、100℃のドライヤーで加熱
し、更に120℃のヒートロールで加熱加圧処理して、
平均孔径250μm、目付250g/m2 の不織布から
なる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィルタを2
枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果を表1
に示した。
【0021】実施例3 繊度30デニールのポリエステル繊維に、デンプン・ア
クリル酸塩グラフト共重合体架橋物(三洋化成工業株式
会社製、商品名「サンウェットIM−1000MP
S」)35重量%とエチレン−酢酸ビニル共重合体バイ
ンダー5重量%とトルエン/酢酸エチル溶剤60重量%
との混合溶液を、ポリエステル繊維1gに対してサンウ
ェット0.1gとなるように付着させ、100℃で30
分間加熱処理して得た高吸水性繊維30%と、繊度60
デニールのポリエステル繊維30%と、繊度30デニー
ルのポリエステル繊維10%と、繊度15デニールの芯
鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:ポリエチレンテ
レフタレート、鞘成分:融点110℃のポリエステル)
30%とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2
の条件でニードルパンチ処理した後、120℃のドライ
ヤーで加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧
処理して、平均孔径300μm、目付250g/m2 の
不織布からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフ
ィルタを2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その
結果を表1に示した。
クリル酸塩グラフト共重合体架橋物(三洋化成工業株式
会社製、商品名「サンウェットIM−1000MP
S」)35重量%とエチレン−酢酸ビニル共重合体バイ
ンダー5重量%とトルエン/酢酸エチル溶剤60重量%
との混合溶液を、ポリエステル繊維1gに対してサンウ
ェット0.1gとなるように付着させ、100℃で30
分間加熱処理して得た高吸水性繊維30%と、繊度60
デニールのポリエステル繊維30%と、繊度30デニー
ルのポリエステル繊維10%と、繊度15デニールの芯
鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:ポリエチレンテ
レフタレート、鞘成分:融点110℃のポリエステル)
30%とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2
の条件でニードルパンチ処理した後、120℃のドライ
ヤーで加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧
処理して、平均孔径300μm、目付250g/m2 の
不織布からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフ
ィルタを2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その
結果を表1に示した。
【0022】比較例1 繊度15デニールのポリエステル繊維70%と、繊度1
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)30%とからなる繊維ウェブに、針密度
70本/cm2の条件でニードルパンチ処理した後、1
20℃のドライヤーで加熱し、更に150℃のヒートロ
ールで加熱加圧処理して、平均孔径200μm、目付2
50g/m2 の不織布からなる風呂の濁り除去フィルタ
を得た。このフィルタを2枚重ねて濁り除去及び流量試
験を行い、その結果を表1に示した。
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)30%とからなる繊維ウェブに、針密度
70本/cm2の条件でニードルパンチ処理した後、1
20℃のドライヤーで加熱し、更に150℃のヒートロ
ールで加熱加圧処理して、平均孔径200μm、目付2
50g/m2 の不織布からなる風呂の濁り除去フィルタ
を得た。このフィルタを2枚重ねて濁り除去及び流量試
験を行い、その結果を表1に示した。
【0023】比較例2 繊度15デニールのポリエステル繊維10%と、繊度1
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)30%と、繊度15デニールの高吸水性
繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)60
%とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条
件でニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤー
で加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理
して、平均孔径200μm、目付250g/m2 の不織
布からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィル
タを2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果
を表1に示した。
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)30%と、繊度15デニールの高吸水性
繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)60
%とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条
件でニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤー
で加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理
して、平均孔径200μm、目付250g/m2 の不織
布からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィル
タを2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果
を表1に示した。
【0024】比較例3 繊度15デニールのポリエステル繊維67%と、繊度1
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)30%と、繊度15デニールの高吸水性
繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)3%
とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条件
でニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤーで
加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理し
て、平均孔径200μm、目付250g/m2 の不織布
からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィルタ
を2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果を
表1に示した。
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)30%と、繊度15デニールの高吸水性
繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)3%
とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条件
でニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤーで
加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理し
て、平均孔径200μm、目付250g/m2 の不織布
からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィルタ
を2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果を
表1に示した。
【0025】濁り除去及び流量試験 直径3cmの円形に打ち抜いたフィルタサンプルを、風
呂の水の循環経路中に設置したセル中にセットし、1分
間当たりの水の通過流量を測定した。これをフィルタを
装着しない場合のブランク流量で除し、流量比率(通過
流量/ブランク流量を百分率で表したもの)を求めた。
次いで、濁度1.0の風呂水20リットルを流速2リッ
トル/分で20時間循環した後、風呂水の濁度を測定し
た。なお、濁度はホルマジン標準法で測定した値を使用
した。この試験は実際の使用よりも厳しい条件設定とな
っており、一種の加速試験となっている。この試験にお
いては、濁度が0.4を越えるもの、または流量比率が
60%を下回るものは不可とした。実験は同じフィルタ
を取り替えずに用いて4回繰り返して行った。ただし、
濁度が0.4を越えたもの、または流量比率が60%を
下回ったものは、その時点で実験を打切った。
呂の水の循環経路中に設置したセル中にセットし、1分
間当たりの水の通過流量を測定した。これをフィルタを
装着しない場合のブランク流量で除し、流量比率(通過
流量/ブランク流量を百分率で表したもの)を求めた。
次いで、濁度1.0の風呂水20リットルを流速2リッ
トル/分で20時間循環した後、風呂水の濁度を測定し
た。なお、濁度はホルマジン標準法で測定した値を使用
した。この試験は実際の使用よりも厳しい条件設定とな
っており、一種の加速試験となっている。この試験にお
いては、濁度が0.4を越えるもの、または流量比率が
60%を下回るものは不可とした。実験は同じフィルタ
を取り替えずに用いて4回繰り返して行った。ただし、
濁度が0.4を越えたもの、または流量比率が60%を
下回ったものは、その時点で実験を打切った。
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、高吸水性繊維を
15%、10%、30%含んだ実施例1〜3では、高吸
水性繊維の種類を変えても風呂の水の濁りを確実に除去
でき、しかも高吸水性繊維が膨潤するにもかかわらず、
目詰りせず、大量の水の処理が可能であった。これに対
して、高吸水性繊維を含まない比較例1や、含有量が3
%と少ない比較例3では、1回目の通水時に既に風呂の
水の除去が不十分となっていた。また、高吸水性繊維の
含有量が60%と多い比較例2では、濁りは十分に除去
できるが、目詰りが早く、繰り返し使用はできなかっ
た。
15%、10%、30%含んだ実施例1〜3では、高吸
水性繊維の種類を変えても風呂の水の濁りを確実に除去
でき、しかも高吸水性繊維が膨潤するにもかかわらず、
目詰りせず、大量の水の処理が可能であった。これに対
して、高吸水性繊維を含まない比較例1や、含有量が3
%と少ない比較例3では、1回目の通水時に既に風呂の
水の除去が不十分となっていた。また、高吸水性繊維の
含有量が60%と多い比較例2では、濁りは十分に除去
できるが、目詰りが早く、繰り返し使用はできなかっ
た。
【0028】比較例4 繊度15デニールのポリエステル繊維65%と、繊度1
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)20%と、繊度15デニールの高吸水性
繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)15
%とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条
件でニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤー
で加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理
して、平均孔径200μm、目付250g/m2 の不織
布からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィル
タを2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果
を表2に示した。
5デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:
ポリエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃の
ポリエステル)20%と、繊度15デニールの高吸水性
繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)15
%とからなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条
件でニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤー
で加熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理
して、平均孔径200μm、目付250g/m2 の不織
布からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィル
タを2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果
を表2に示した。
【0029】比較例5 繊度15デニールのポリエステル繊維65%と、繊度4
デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:ポ
リエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃のポ
リエステル)30%と、繊度5デニールの高吸水性繊維
(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)15%と
からなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条件で
ニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤーで加
熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理して
平均孔径100μm、目付250g/m2 の不織布から
なる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィルタを2
枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果を表2
に示した。
デニールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:ポ
リエチレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃のポ
リエステル)30%と、繊度5デニールの高吸水性繊維
(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)15%と
からなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条件で
ニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤーで加
熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理して
平均孔径100μm、目付250g/m2 の不織布から
なる風呂の濁り除去フィルタを得た。このフィルタを2
枚重ねて濁り除去及び流量試験を行い、その結果を表2
に示した。
【0030】比較例6 繊度150デニールのポリプロピレン繊維55%と、繊
度60デニールの芯鞘型ポリエチレン/ポリプロピレン
複合繊維(芯成分:ポリプロピレン、鞘成分:融点10
0℃のポリエチレン)30%と、繊度15デニールの高
吸水性繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシー
ル」)15%とからなる繊維ウェブに、針密度100本
/cm2 の条件でニードルパンチ処理した後、100℃
のドライヤーで加熱し、更に120℃のヒートロールで
加熱加圧処理して平均孔径600μm、目付250g/
m2 の不織布からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。
このフィルタを2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行
い、その結果を表2に示した。
度60デニールの芯鞘型ポリエチレン/ポリプロピレン
複合繊維(芯成分:ポリプロピレン、鞘成分:融点10
0℃のポリエチレン)30%と、繊度15デニールの高
吸水性繊維(東洋紡株式会社製、商品名「ランシー
ル」)15%とからなる繊維ウェブに、針密度100本
/cm2 の条件でニードルパンチ処理した後、100℃
のドライヤーで加熱し、更に120℃のヒートロールで
加熱加圧処理して平均孔径600μm、目付250g/
m2 の不織布からなる風呂の濁り除去フィルタを得た。
このフィルタを2枚重ねて濁り除去及び流量試験を行
い、その結果を表2に示した。
【0031】実施例4 繊度30デニールのポリエステル繊維20%と、繊度1
5デニールのポリエステル繊維35%と、繊度15デニ
ールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:ポリエ
チレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃のポリエ
ステル)30%と、繊度15デニールの高吸水性繊維
(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)15%と
からなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条件で
ニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤーで加
熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理して
平均孔径230μm、目付250g/m2 の不織布から
なる風呂の濁り除去フィルタAを得た。繊度15デニー
ルのポリエステル繊維55%と、繊度15デニールの芯
鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:ポリエチレンテ
レフタレート、鞘成分:融点110℃のポリエステル)
30%と、繊度15デニールの高吸水性繊維(東洋紡株
式会社製、商品名「ランシール」)15%とからなる繊
維ウェブに、針密度70本/cm2 の条件でニードルパ
ンチ処理した後、120℃のドライヤーで加熱し、更に
150℃のヒートロールで加熱加圧処理して平均孔径2
00μm、目付250g/m2 の不織布からなる風呂の
濁り除去フィルタBを得た。繊度15デニールのポリエ
ステル繊維5%と、繊度6デニールのポリエステル繊維
50%と、繊度15デニールの芯鞘型ポリエステル系複
合繊維(芯成分:ポリエチレンテレフタレート、鞘成
分:融点110℃のポリエステル)30%と、繊度15
デニールの高吸水性繊維(東洋紡株式会社製、商品名
「ランシール」)15%とからなる繊維ウェブに、針密
度70本/cm2 の条件でニードルパンチ処理した後、
120℃のドライヤーで加熱し、更に150℃のヒート
ロールで加熱加圧処理して平均孔径150μm、目付2
50g/m2 の不織布からなる風呂の濁り除去フィルタ
Cを得た。得られた除去フィルタABCを除去フィルタ
Aが流入側となるように積層し、濁り除去及び流量試験
を行い、その結果を表2に示した。
5デニールのポリエステル繊維35%と、繊度15デニ
ールの芯鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:ポリエ
チレンテレフタレート、鞘成分:融点110℃のポリエ
ステル)30%と、繊度15デニールの高吸水性繊維
(東洋紡株式会社製、商品名「ランシール」)15%と
からなる繊維ウェブに、針密度70本/cm2 の条件で
ニードルパンチ処理した後、120℃のドライヤーで加
熱し、更に150℃のヒートロールで加熱加圧処理して
平均孔径230μm、目付250g/m2 の不織布から
なる風呂の濁り除去フィルタAを得た。繊度15デニー
ルのポリエステル繊維55%と、繊度15デニールの芯
鞘型ポリエステル系複合繊維(芯成分:ポリエチレンテ
レフタレート、鞘成分:融点110℃のポリエステル)
30%と、繊度15デニールの高吸水性繊維(東洋紡株
式会社製、商品名「ランシール」)15%とからなる繊
維ウェブに、針密度70本/cm2 の条件でニードルパ
ンチ処理した後、120℃のドライヤーで加熱し、更に
150℃のヒートロールで加熱加圧処理して平均孔径2
00μm、目付250g/m2 の不織布からなる風呂の
濁り除去フィルタBを得た。繊度15デニールのポリエ
ステル繊維5%と、繊度6デニールのポリエステル繊維
50%と、繊度15デニールの芯鞘型ポリエステル系複
合繊維(芯成分:ポリエチレンテレフタレート、鞘成
分:融点110℃のポリエステル)30%と、繊度15
デニールの高吸水性繊維(東洋紡株式会社製、商品名
「ランシール」)15%とからなる繊維ウェブに、針密
度70本/cm2 の条件でニードルパンチ処理した後、
120℃のドライヤーで加熱し、更に150℃のヒート
ロールで加熱加圧処理して平均孔径150μm、目付2
50g/m2 の不織布からなる風呂の濁り除去フィルタ
Cを得た。得られた除去フィルタABCを除去フィルタ
Aが流入側となるように積層し、濁り除去及び流量試験
を行い、その結果を表2に示した。
【0032】
【表2】
【0033】表2から明らかなように、熱接着性繊維の
量が20%しかない比較例4では3回目の通水時には流
量比率が55%に低下し、通水する内に厚みが潰れて目
詰りを起こすことがわかる。また、平均孔径が100μ
mと小さな比較例5においても2回目で流量比率が58
%に低下し、目詰りを起こしやすいことがわかる。一
方、平均孔径が600μmと大きな比較例6では流量比
率の低下はほとんど見られないが、1回目の通水で既に
風呂の水の濁りが取れなくなっている。なお、平均孔径
が、230μm、200μm、150μmと孔径勾配を
持たせた実施例4のフィルタでは、4回繰り返して通水
しても、風呂の水の濁りを除去でき、流量比率の大きな
低下もなく、目詰りしにくかった。
量が20%しかない比較例4では3回目の通水時には流
量比率が55%に低下し、通水する内に厚みが潰れて目
詰りを起こすことがわかる。また、平均孔径が100μ
mと小さな比較例5においても2回目で流量比率が58
%に低下し、目詰りを起こしやすいことがわかる。一
方、平均孔径が600μmと大きな比較例6では流量比
率の低下はほとんど見られないが、1回目の通水で既に
風呂の水の濁りが取れなくなっている。なお、平均孔径
が、230μm、200μm、150μmと孔径勾配を
持たせた実施例4のフィルタでは、4回繰り返して通水
しても、風呂の水の濁りを除去でき、流量比率の大きな
低下もなく、目詰りしにくかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の風呂用の濁り除去フィルタは、
構成繊維が機械的に絡合されていると共に、繊維間が熱
接着性繊維によって接着結合された平均孔径150〜5
00μmの不織布からなるので、低い圧力損失で通液で
き、しかも水圧により潰れたり、圧密化したりしない。
このため、目詰りしにくく、風呂の大量の水を循環処理
することが可能である。しかも、本発明の除去フィルタ
には高吸水性繊維が含まれているので、粗い構造である
にもかかわらず、風呂の水の濁りを除去することができ
る。従って、本発明の除去フィルタを用いれば、循環風
呂の水を長期にわたって清浄に保つことができるため、
水を頻繁に交換する必要がなく、また、フィルタも長期
にわたって使用できるため、フィルタ交換の手間を省
け、ランニングコストを下げることもできる。
構成繊維が機械的に絡合されていると共に、繊維間が熱
接着性繊維によって接着結合された平均孔径150〜5
00μmの不織布からなるので、低い圧力損失で通液で
き、しかも水圧により潰れたり、圧密化したりしない。
このため、目詰りしにくく、風呂の大量の水を循環処理
することが可能である。しかも、本発明の除去フィルタ
には高吸水性繊維が含まれているので、粗い構造である
にもかかわらず、風呂の水の濁りを除去することができ
る。従って、本発明の除去フィルタを用いれば、循環風
呂の水を長期にわたって清浄に保つことができるため、
水を頻繁に交換する必要がなく、また、フィルタも長期
にわたって使用できるため、フィルタ交換の手間を省
け、ランニングコストを下げることもできる。
【0035】また、請求項2に記載の発明にあっては、
フィルタの孔径が、水の流出側よりも流入側の孔径が大
きくなるように分布しているので、より目詰りが生じに
くい。
フィルタの孔径が、水の流出側よりも流入側の孔径が大
きくなるように分布しているので、より目詰りが生じに
くい。
【0036】また、請求項3に記載の発明にあっては、
活性炭フィルタと共に用いられるので、飛躍的に濁りを
除去できる期間が伸び、長寿命化が計れる。
活性炭フィルタと共に用いられるので、飛躍的に濁りを
除去できる期間が伸び、長寿命化が計れる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F24H 9/00 W
Claims (3)
- 【請求項1】 熱接着性繊維と高吸水性繊維とを含み、
構成繊維が機械的に絡合されていると共に、繊維間が熱
接着性繊維によって接着結合された平均孔径150〜5
00μmの不織布からなることを特徴とする風呂の濁り
除去フィルタ。 - 【請求項2】 水の流出側よりも流入側の孔径が大きく
なるように、孔径分布している請求項1に記載の風呂の
濁り除去フィルタ。 - 【請求項3】 活性炭フィルタと共に用いることを特徴
とする請求項1に記載の風呂の濁り除去フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24201193A JPH0796116A (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | 風呂の濁り除去フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24201193A JPH0796116A (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | 風呂の濁り除去フィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0796116A true JPH0796116A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=17082938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24201193A Pending JPH0796116A (ja) | 1993-09-02 | 1993-09-02 | 風呂の濁り除去フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0796116A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020039420A (ja) * | 2018-09-06 | 2020-03-19 | 株式会社アクト | 除菌脱臭装置 |
-
1993
- 1993-09-02 JP JP24201193A patent/JPH0796116A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020039420A (ja) * | 2018-09-06 | 2020-03-19 | 株式会社アクト | 除菌脱臭装置 |
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