JPH07960B2 - 自動車のキ−レスエントリ−装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車のキーレスエントリー装置に関するもの
である。

従来の技術 ドアの外部より予じめ登録しておいた暗号信号を入力操
作することにより車内に設けられているキーレスエント
リー制御回路が入力された暗号信号と予じめ登録され記
憶している暗号とを比較し両者が一致していると判断す
るとドアロックを解除すべき出力を発してドアロックレ
リーズ用アクチュエータを作動させ、これによりキーな
しでドアを開くことができるようにしたキーレスエント
リー装置において、ドア外部よりの暗号信号入力手段と
してドアのアウタハンドルを用い、該アウタハンドルを
モールス信号的にアンラッチ方向作動させて暗号信号を
入力することができるようにしたものを本出願人におい
てさきに開発し、特開昭58-222267号公報として既に公
開されている。

発明が解決しようとする問題点 暗号信号入力手段としてドアのアウタハンドルを用い該
アウタハンドルをアンラッチ方向作動させモールス信号
的に暗号パルスを入力させるようにしたキーレスエント
リー装置は、押ボタン式の数字キーを複数個装備したキ
ーボードをドアの外板部又は車体外板部に取付け該キー
ボードの数字キーを押圧操作して複数の数字の組合せよ
りなる暗号を入力する方式のものに比し、外観的にはキ
ーレスエントリー装置を装備している自動車であること
がわらかず盗難対策上極めて有利であること，いたずら
されることがないこと，夜間証明なしでも容易に暗号信
号の入力ができることおよび構造簡単で且つ自動車の外
観がすっきりする数多くの価値ある利点を有している。

ところが、ドアのアウタハンドルを用いて暗号信号を入
力する方式のものは、アウタハンドルの１回の操作によ
るアウタハンドルスイッチからの１個のパルスを１とし
て勘定し２個のパルスが入力されれば2,3個のパルスで
は３と言うようにしてパルス数を暗号数字として読み取
ることになるので、例えば８の数字を入力するにはアウ
タハンドルを８回,9では９回,0を入力するときは10回連
続して回動操作しなければならず、特に例えば７から９
までの大きい数および０等が含まれている暗号を入力す
る場合はアウタハンドルの必要操作回数がかなり多くな
り操作が厄介であるばかりか暗号信号の入力にやや時間
がかかると言う問題がある。

本発明は従来装置の上記のような問題に対処することを
主目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、上記のように暗号信号入力手段としてドアの
アウタハンドルおよび該アウタハンドル操作に応じて作
動するアウタハンドルスイッチを用いた自動車のキーレ
スエントリー装置において、上記アウタハンドルスイッ
チを、アウタハンドルのアンラッチ方向操作にて作動す
る第１スイッチとアウタハンドルのアンラッチ方向とは
逆方向の操作にて作動する第２スイッチとの２個のスイ
ッチの組合せにより構成すると共に、上記第１スイッチ
および第２スイッチの２個のスイッチのうちいずれか一
方の１回の作動に基づく１つのパルス信号を１として勘
定し、他方のスイッチの１回の作動に基づく１個のパル
ス信号を２から９までの任意の１つの特定数字として勘
定するよう設定したことを特徴とするものである。

作用 上記により例えば第１スイッチからの１個のパルス信号
を１と勘定し第２スイッチからの１個のパルス信号を５
と勘定するよう設定しておくと、１から４ま出の数字を
入力するときはアウタハンドルをアンラッチ方向に入力
したい数字と同じ回数だけ連続して回動操作すればよ
く、５を入力するときはアウタハンドルをアンラッチ方
向とは逆方向に１回操作すればよく、又６から９までの
数字を入力するにはアウタハンドルをアンラッチ方向と
は逆方向に１回操作し続けてアンラッチ方向に１回乃至
４回連続して操作すればよく、更に又０を入力したいと
きはアウタハンドルをアンラッチ方向とは逆方向に２回
連続して操作すればよく、このようにして０から９まで
の暗号数字を容易に入力できる。

実施例 以下本発明の一実施例を附図を参照して説明する。

第１図において、１はアウタハンドルの操作に応じて作
動するアウタハンドルスイッチであり、アウタハンドル
操作に基づくアウタハンドルスイッチのオン，オフ作動
により発生するパルス信号はコントロールユニット２に
インプットされ、該コントロールユニット２はインプッ
トされたパルス信号のパルス数より複数の数字の組合せ
によりなる暗号信号を読みとり、この暗号信号が予じめ
登録され記憶している暗号と同じであるかどうかを判断
し同じであると出力を発しアンプ３を介してアクチュエ
ータ４（例えば電磁ソレノイド或は電動モータ等が用い
られる）を作動させ、該アクチュエータ４の作動にてド
アの施錠が解除され、キーなしでドアを開くことができ
るものである。

アウタハンドルスイッチ１は、アウタハンドルのアンラ
ッチ方向回動操作（例えばアウタハンドルのプル操作）
によって作動する第１スイッチ11と、アウタハンドルの
アンラッチ方向とは逆方向の回動操作（例えばアウタハ
ンドルのプッシュ操作）によって作動する第２スイッチ
12との組合せよりなり、第１および第２の各スイッチ11
および12の作動による第１のパルス信号ａおよび第２の
パルス信号ｂはそれぞれコントロールユニット２にイン
プットされ、コントロールユニット２は第１のパルス信
号ａはパルス１個につき１として勘定し第２のパルス信
号ｂはパルス１個につき１以外の特定数例えば５として
勘定するよう設定されている。

ドアのアウタハンドル６は第２図に示すように、アウタ
ハンドル６と一体のレバー部61,61′をベース５のステ
ー51に軸62,62′にてプルおよびプッシュ方向に回動操
作可能なるよう取付けられ、アウタハンドル６をプル又
はプッシュするとレバー部61,61′および軸62,62′がそ
れぞれ一体となって回動し、アウタハンドルスイッチ１
と作動させるようになっている。

アウタハンドルスイッチ１は第３図に示すようにベース
５のステー51に固定され内部にそれぞれリードスイッチ
等の磁気感応スイッチよりなる第１スイッチ11と第２ス
イッチ12とを装着したハウジング13と上記アウタハンド
ル６と一体となって回動する一方の軸62端に固着され永
久磁石14を固設した回転板15とからなり、アウタハンド
ル６のプル操作による軸62の一方向回転により回転板15
に固設した永久磁石14が第１スイッチ11に近接してこれ
をオン作動させ、アウタハンドル６のプッシュ操作によ
る軸62の逆方向回転により回転板15に固設した永久磁石
14が第２スイッチ12に近接してこれをオン作動させ、ア
ウタハンドル６の中立位置では両スイッフェチ11,12共
オフとなるよう構成されている。

上記アウタハンドル６のレバー部61,61′のうちいずれ
か一方には、図示は省略しているが連結ロッドの一端部
が結合されており、アウタハンドル６のプル操作に伴な
うレバー部の回動により該連結ロッドが作動し図示しな
いドアラッチ装置のディテントレバーをアンラッチ作動
させるようになっており、アウタハンドル６のプッシュ
操作に伴なうレバー部の逆方向回動では上記連結ロッド
がドアラッチ装置のディテントレバーには全く干渉する
ことがないよう構成されている。

7,7′はアウタハンドル６をプル操作（即ちアンラッチ
操作）したときの戻しばねであり、8,8′はアウタハン
ドル６をプッシュ操作したときの戻しばねである。

9,9′は上記軸62,62′にそれぞれ回転可能なるよう嵌装
された戻しレバーであり、上記戻しばね8,8′は該戻し
レバー9,9′を第２図（ロ）において反時計方向（Ｂ矢
印方向）に回動させるよう附勢し、アウタハンドル６の
プッシュ操作時該戻しばね8,8′のばね力は戻しレバー
9,9′を介してアウタハンドル６を中立位置に戻す方向
に作用するようになっている。

即ち、戻しレバー9,9′は戻しばね8,8′により第２図
（ロ）のＢ矢印方向に回転力を附勢されており、該戻し
レバー9,9′は戻しばね8,8′のばね力f₂によりベース５
のストッパ部52,52′の圧接した状態に保持されてい
る。一方アウタハンドル６は戻しばね7,7′のばね力f₁
により第２図（ロ）において時計方向即ちＡ方向の回転
力で附勢されており、上記戻しレバー9,9′をストッパ
部52に押しつける戻しばね8,8′のばね力f₂に対しアウ
タハンドル６をＡ矢印方向に回動させる戻しばね7,7′
のばね力f₁を，f₁＜f₂と設定しておくことにより、スト
ッパ部52に押付けられている戻しレバー9,9′の先端部
にアウタハンドル６の裏面部がf₂−f₁なるばね力にて当
接して中立位置に保持される。

この状態よりアウタハンドル６をプル操作するときは第
４図（イ）のように戻しレバー9,9′はストッパ部52に
当接されたままでアウタハンドル6,レバー部61,61′お
よび軸62,62′のみが戻しばね7,7′をたわませて回動し
その戻しばね7,7′のばね力にてもとの中立位置に戻
る。アウタハンドル６をプッシュ操作すると第４図
（ロ）のように戻しレバー9,9′はアウタハンドル６に
押されて戻しばね8,8′をたわませつつ共に回動し、そ
の戻しばね8,8′のばね力にて戻しレバー9,9′およびア
ウタハンドル６をもとの中立位置に戻るものである。

上記アウタハンドル６の中立位置保持およびプル操作
時，プッシュ操作時の戻し機構等は上記図示実施例に限
らず、例えばアウタハンドル６の中立位置を節度もって
ばね支持しプルおよびプッシュ操作時は戻し方向にばね
力を発生する板ばね部材を用いる等任意の構成を採用し
得る。

上記において、前述したようにコントロールユニット２
が、第１スイッチ11のパルス信号ａは１個のパルス毎に
これを１と勘定し、第２スイッチ12のパルス信号ｂは１
個のパルス毎にこれを５と勘定するよう設定しておく
と、例えばアウタハンドル６を２回連続してプル操作す
れば、第１スイッチ11が２回オン，オフ作動を繰返し、
２個のパルス信号ａが発生しこれをコントロールユニッ
ト２は２と勘定し、アウタハンドル６を１回プッシュ操
作した後続けて３回プル操作すれば第２スイッチ12の１
回のオン，オフ作動で１個のパルス信号ｂが発生し続け
て第１スイッチ11の３回のオン，オフ作動で３個のパル
ス信号ａが発生しコントロールユニット２は５＋３＝８
と勘定し、又アウタハンドル６を２回連続してプッシュ
操作すると２個のパルス信号ｂが発生しコントロールユ
ニット２は５＋５＝10でこれを０と読みとり、このよう
にして０から９までの数字をアウタハンドル６のプルお
よびプッシュ操作の種々の組合せにてコントロールユニ
ット２にインプットできる。

例えば予じめコントロールユニット２に1,6,3,7と言う
４つの数字の組合せを暗号として登録してあるとする
と、先ずアウタハンドル６を１回プル操作し、次に１回
プッシュ操作，続けて１回プル操作し、更に３回プル操
作し、最後に１回プッシュ操作，続けて２回プル操作す
ることにより、第５図に示すようなパルス信号a,bがコ
ントロールユニットにインプットされ、上記したように
コントロールユニット２はこれを1,6,3,7と読みとり、
予じめ登録れ記憶している1,6,3,7と言う暗号と一致し
ていることを確認して出力信号を発しアクチュエータ４
を作動させるものである。

アウタハンドルを暗号信号の入力手段としたものにおい
て、従来のようにアウタハンドルの回動操作に伴ない作
動する１個のアウタハンドルスイッチを用いたものにお
いては、アウタハンドルスイッチからコントロールユニ
ットに入力されるパルス信号はパルス１個を１と勘定す
るよう設定せざえるを得ないので、例えば8,9,0のよう
な数字をインプットする為にはアウタハンドルを８回,9
回,10回と連続して操作しなければならず、上記のよう
に1,6,3,7と言う暗号を入力するにもアウタハンドルを
その数の合計値即ち17回も操作しなければならなかっ
た。その為に暗号を決める場合例えば１から５くらいの
間の数字の組合せにして操作を楽にする傾向があり、暗
号設定の自由度が少なく盗難防止上好ましくなく、又8,
9,0のような数字を含めた暗号とした場合は操作が面倒
で時間がかかることからキーレスエントリー装置の使用
頻度が極めてわずかになると言う問題を有していたが、
本発明のようにすることにより、上記1,6,3,7と言う暗
号を入力する為のアウタハンドル操作回数は前述のよう
に９回ですみ、従来のものに比しアウタハンドル操作回
数は半減し操作が楽になると共に操作時間の著しい低減
をはかり得るものである。

尚上記実施例では第２スイッチ12からの１個のパルス信
号を５と勘定するよう設定した場合について説明した
が、これは５に限らず２から９までの任意の１つの特定
数に勘定するよう設定することができ、好ましくは２か
ら６までの任意の１つの特定数に勘定するよう設定すべ
きである。

又上記実施例では第１スイッチ11および第２スイッチ12
を磁気感応スイッチにて構成した例を示しているが、該
第１スイッチ11および第２スイッチ12は上記実施例以外
例えば発光素子と受光素子の組合せ或は発光素子と受光
素子と遮光板の組合せ等よりなる光スイッチ等の無接触
スイッチ等任意構成のスイッチを採用し得る。

発明の効果 以上のように本発明によれば、暗号信号入力手段として
ドアのアウタハンドルのアンラッチ方向回動操作によっ
て作動するアウタハンドルスイッチを用い、該アウタハ
ンドルのオン，オフ作動により発生するパルス信号の数
から複数の数字の組合せよりなる暗号信号を読みとりこ
の入力された暗号信号が予じめ登録されている暗号と同
じであるかどうかを判断し同じであれば出力信号を発し
てアクチュエータを作動させドアの施錠を解除させるコ
ントロールユニットを設けた自動車のキーレスエントリ
ー装置において、上記アウタハンドルスイッチを、アウ
タハンドルのアンラッチ方向操作によって作動する第１
スイッチとアウタハンドルのアンラッチ方向とは逆方向
の操作によって作動する第２スイッチとの２個のスイッ
チの組合せにより構成すると共に、上記２個のスイッチ
のうちいずれか一方の１回の作動に基づく１個のパルス
を１として勘定し、他方のスイッチの１回の作動に基づ
く１個のパルスを２から９までの任意の１つの特定数字
としてコントロールユニットが勘定するよう設定したこ
とにより、アウタハンドルの操作方向の組合せにて複数
の数字の組合せよりなる暗号の入力を簡単容易に行うこ
とができ、特に暗号が１桁の数字の組合せにて設定され
る場合は、２から９までの任意の１つの特定数字に設定
されるパルス信号を発する側のスイッチの該設定特定数
字を２から６までの任意の１つの特定数字に読みとらせ
るよう構成しておくことにより、０から９までの各暗号
数字を最高５回のアウタハンドル操作にて入力でき、暗
号信号入力のアウタハンドル操作回数を著しく減少でき
暗号信号入力時間の大幅な短縮をはかることができる。

又２から９までの任意の１つの特定数字に設定されるパ
ルス信号を発するスイッチの該設定特定数字を例えば７
から９までの任意の１つの特定数字に読みとらせるよう
構成しておけば、例えば8,11,14,9と言うように１桁の
数字と２桁の数字の組合せよりなる暗号信号でも少ない
アウタハンドル操作にて容易に且つ短時間にて入力で
き、暗号設定が大幅に向上し盗難防止機能の向上をも期
待できるもので、構成が簡単でコストがあまり高くはな
らないこと等と相俟って実用上多大の効果をもたらし得
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すブロク図、第２図は第１
図装置のアウタハンドルスイッチの具体的構造例を示す
もので、（イ）図はアウタハンドルベースを裏面から見
た図、（ロ）図は要部の側面図である。第３図はアウタ
ハンドルスイッチの具体的構造例を示すもので、（イ）
図は縦断面図、（ロ）図および（ハ）図は第１スイッチ
および第２スイッチの各作動説明図である。第４図
（イ），（ロ）はそれぞれアウタハンドルの操作態様を
示す側面説明図、第５図は暗号信号の入力波形例を示す
図である。 １……アウタハンドルスイッチ、11……第１スイッチ、
12……第２スイッチ、２……コントロールユニット、４
……アクチュエータ、５……アウタハンドルのベース、
６……アウタハンドル、7,7′,8,8′……戻しばね、9,
9′……・戻しレバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】暗号信号入力手段としてドアのアウタハン
   ドルの操作によって作動するアウタハンドルスイッチを
   用い、該アウタハンドルスイッチのオン，オフ作動によ
   り発生するパルス信号のパルス数から複数の数字の組合
   せよりなる暗号信号を読みとりこの入力された暗号信号
   が予じめ登録され記憶している暗号と同じであった場合
   出力信号を発してアクチュエータを作動させドアの施錠
   を解除させるコントロールユニットを設けた自動車のキ
   ーレスエントリー装置において、上記アウタハンドルス
   イッチを、アウタハンドルのアンラッチ方向操作によっ
   て作動する第１スイッチとアウタハンドルのアンラッチ
   方向とは逆方向の操作によって作動する第２スイッチと
   の組合せにより構成すると共に、上記コントロールユニ
   ットが第１および第２の両スイッチのうちいずれか一方
   のスイッチの１回の作動に基づく１つのパルス信号を１
   と勘定し他方のスイッチの１回の作動に基づく１個のパ
   ルス信号を２から９までの任意の１つの特定数字と勘定
   するよう設定したことを特徴とする自動車のキーレスエ
   ントリー装置。