JPH079591B2 - 楽器音響解析装置 - Google Patents
楽器音響解析装置Info
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- JPH079591B2 JPH079591B2 JP58205669A JP20566983A JPH079591B2 JP H079591 B2 JPH079591 B2 JP H079591B2 JP 58205669 A JP58205669 A JP 58205669A JP 20566983 A JP20566983 A JP 20566983A JP H079591 B2 JPH079591 B2 JP H079591B2
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- spectrum
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Description
【発明の詳細な説明】 (1)発明の技術分野 本発明は音の分析,抽出,合成を行なうため、分析装
置,主スペクトル抽出装置,合成装置を具え、とくに非
調和性の音に対し高速に解析できる楽器音響解析装置に
おける合成装置の改良に関するものである。
置,主スペクトル抽出装置,合成装置を具え、とくに非
調和性の音に対し高速に解析できる楽器音響解析装置に
おける合成装置の改良に関するものである。
(2)従来技術と問題点 一般に自然音に対しては、解析は余りなされていない
が、音声波形はそのスペクトルエンベロープ(声道の周
波数特性)と音源に分離して考え、情報成分としてのス
ペクトルエンベロープを帯域フイルタ群によつて分析抽
出し、エネルギー成分としての音源をパルス系列とラン
ダム雑音に分離する。この2つの情報すなわちスペクト
ル情報と音源情報を記録しまたは伝送する。合成側では
音源情報から音源をパルス系列とランダム雑音で近似
し、その各周波数成分をスペクトル情報によつて振幅変
調し、それを分析に対応した帯域フイルタ群を通して加
え合せて音声波形を再生する。このようなボコーダ方式
や、ターミナルアナログ,声道アナログ方式等のアナロ
グ方式や、PARCOR等のデジタル方式がすでに提案または
実用されている。
が、音声波形はそのスペクトルエンベロープ(声道の周
波数特性)と音源に分離して考え、情報成分としてのス
ペクトルエンベロープを帯域フイルタ群によつて分析抽
出し、エネルギー成分としての音源をパルス系列とラン
ダム雑音に分離する。この2つの情報すなわちスペクト
ル情報と音源情報を記録しまたは伝送する。合成側では
音源情報から音源をパルス系列とランダム雑音で近似
し、その各周波数成分をスペクトル情報によつて振幅変
調し、それを分析に対応した帯域フイルタ群を通して加
え合せて音声波形を再生する。このようなボコーダ方式
や、ターミナルアナログ,声道アナログ方式等のアナロ
グ方式や、PARCOR等のデジタル方式がすでに提案または
実用されている。
しかし、これらは全て音声という調和性の音,すなわち
倍音関係が整数倍となる音に限られており、またそれに
対する解析方法として開発されてきたものである。ここ
で前述の方式をトランペツトやトロンボン等調和性の高
い音の解析に適用した場合には有効であると考えられ
る。しかし、ピアノやチヤイムで代表されるような非調
和性の音に対する解析には適しないし、また非常に困難
なことである。このため、自然音全体に対しとくに非調
和性の音に対して解析可能な方式が望まれている。この
場合、従来の調和性の音と同程度に情報量を減少させる
ことも重要でありかつ高速処理が望まれる。
倍音関係が整数倍となる音に限られており、またそれに
対する解析方法として開発されてきたものである。ここ
で前述の方式をトランペツトやトロンボン等調和性の高
い音の解析に適用した場合には有効であると考えられ
る。しかし、ピアノやチヤイムで代表されるような非調
和性の音に対する解析には適しないし、また非常に困難
なことである。このため、自然音全体に対しとくに非調
和性の音に対して解析可能な方式が望まれている。この
場合、従来の調和性の音と同程度に情報量を減少させる
ことも重要でありかつ高速処理が望まれる。
これに対し、本出願人は別提案により、詳しくは後述す
るような音響解析装置を提案した。その概略を述べる
と、要部は分析装置と主スペクトル抽出装置と合成装置
より成り、分析装置では音響信号のデイジタルサンプル
値を所定の時間窓で切取り、これをずらしながら時系列
的にスペクトルを算出し、主スペクトル抽出装置ではこ
の算出された周波数スペクトルからスペクトルエンベロ
ープを求め、これにより最も近似するN個以内の正弦波
成分を表わす主スペクトル成分の周波数値と振幅値と位
相値を時系列的に抽出し、次に合成装置ではこれらの主
スペクトル成分値に基づき、N個分のデイジタル正弦波
発生器により周波数,位相,振幅を設定し音響波形を合
成するものである。この提案発明により、非調和性の音
に対しても調和性の音の場合と同様に少ない情報量で高
速処理することができるようになつた。
るような音響解析装置を提案した。その概略を述べる
と、要部は分析装置と主スペクトル抽出装置と合成装置
より成り、分析装置では音響信号のデイジタルサンプル
値を所定の時間窓で切取り、これをずらしながら時系列
的にスペクトルを算出し、主スペクトル抽出装置ではこ
の算出された周波数スペクトルからスペクトルエンベロ
ープを求め、これにより最も近似するN個以内の正弦波
成分を表わす主スペクトル成分の周波数値と振幅値と位
相値を時系列的に抽出し、次に合成装置ではこれらの主
スペクトル成分値に基づき、N個分のデイジタル正弦波
発生器により周波数,位相,振幅を設定し音響波形を合
成するものである。この提案発明により、非調和性の音
に対しても調和性の音の場合と同様に少ない情報量で高
速処理することができるようになつた。
一方、楽音波形の特徴抽出においては、音域における楽
音波形の変化は重要な問題である。
音波形の変化は重要な問題である。
たとえば、フルート等のような楽器において、波形は各
音域においてほとんど影響がなく相似な波形を有する
が、オーボエ,バイオリン等のような楽器においては、
音域において波形がかなり異なることはすでに知られて
いる。
音域においてほとんど影響がなく相似な波形を有する
が、オーボエ,バイオリン等のような楽器においては、
音域において波形がかなり異なることはすでに知られて
いる。
このような楽器特有の性質を特定音域の分析において、
その分析波形がどの程度の音域を満足するかを検証し対
処することが必要である。
その分析波形がどの程度の音域を満足するかを検証し対
処することが必要である。
(3)発明の目的 本発明の目的は自然音全体とくに非調和性の音に対し分
析,抽出,合成を高速に行なうことのできる音響解析装
置において、音域により波形が異なるような音響信号に
対処できる合成装置を有する楽器音響解析装置を提供す
ることである。
析,抽出,合成を高速に行なうことのできる音響解析装
置において、音域により波形が異なるような音響信号に
対処できる合成装置を有する楽器音響解析装置を提供す
ることである。
(4)発明の構成 前記目的を達成するため、本発明の楽器音響解析装置
は、楽音信号のディジタルサンプル値よりフーリエ変換
手法を用いて時系列的に周波数スペクトルを算出する分
析装置と、 前記周波数スペクトルより前記楽音信号に最も良く近似
するN個以内の正弦波成分値を表わす主スペクトル成分
の周波数、位相、振幅の各値を前記時系列に従い抽出す
る主スペクトル抽出装置と、 前記抽出した主スペクトル成分の各値に基づき、周波
数、位相、振幅を任意に設定可能なN個分のディジタル
正弦波発生器により、前記時系列に従って楽音波形を合
成する合成装置と、 からなる楽器音響解析装置において、 前記合成装置は、 合成される前記楽音信号の周波数を変更して、任意の音
階を任意の音律で発生するためのピッチ情報を出力する
ピッチ情報発生手段と、 前記主スペクトル抽出装置により抽出された前記主スペ
クトル成分の周波数値及び前記ピッチ情報に基づいて、
前記周波数値を変更する周波数変更手段とを具え、 前記楽器音響解析装置に入力される楽音信号の周波数を
変更制御し、任意の音階・音律に基づく合成された楽音
波形を得ることを特徴としたものである。
は、楽音信号のディジタルサンプル値よりフーリエ変換
手法を用いて時系列的に周波数スペクトルを算出する分
析装置と、 前記周波数スペクトルより前記楽音信号に最も良く近似
するN個以内の正弦波成分値を表わす主スペクトル成分
の周波数、位相、振幅の各値を前記時系列に従い抽出す
る主スペクトル抽出装置と、 前記抽出した主スペクトル成分の各値に基づき、周波
数、位相、振幅を任意に設定可能なN個分のディジタル
正弦波発生器により、前記時系列に従って楽音波形を合
成する合成装置と、 からなる楽器音響解析装置において、 前記合成装置は、 合成される前記楽音信号の周波数を変更して、任意の音
階を任意の音律で発生するためのピッチ情報を出力する
ピッチ情報発生手段と、 前記主スペクトル抽出装置により抽出された前記主スペ
クトル成分の周波数値及び前記ピッチ情報に基づいて、
前記周波数値を変更する周波数変更手段とを具え、 前記楽器音響解析装置に入力される楽音信号の周波数を
変更制御し、任意の音階・音律に基づく合成された楽音
波形を得ることを特徴としたものである。
(5)発明の実施例 第1図は本発明の基本となる別提案の音響解析装置全体
の概略説明図である。音響信号は分析装置100に入力
し、ここで入力信号の周波数スペクトル成分が算出され
る。入力信号はデイジタル変換された後一定時間窓のサ
ンプル区間を1ブロツクとして分析される。続いて、数
サンプルずつずらして次々分析を行なう。これにより、
時系列的な周波数スペクトルを得られる。この分析結果
は、いくつもの山(フオルマント)を持つスペクトルエ
ンベロープで表わされる。この山は、分析区間に対して
波形周期が非整数倍であることやフーリエ変換で用いら
れる窓関数による影響で生じるものである。このため、
山のピークに相当するスペクトル成分を抽出し、さらに
有効な数のスペクトラムにデータ圧縮を行なう。
の概略説明図である。音響信号は分析装置100に入力
し、ここで入力信号の周波数スペクトル成分が算出され
る。入力信号はデイジタル変換された後一定時間窓のサ
ンプル区間を1ブロツクとして分析される。続いて、数
サンプルずつずらして次々分析を行なう。これにより、
時系列的な周波数スペクトルを得られる。この分析結果
は、いくつもの山(フオルマント)を持つスペクトルエ
ンベロープで表わされる。この山は、分析区間に対して
波形周期が非整数倍であることやフーリエ変換で用いら
れる窓関数による影響で生じるものである。このため、
山のピークに相当するスペクトル成分を抽出し、さらに
有効な数のスペクトラムにデータ圧縮を行なう。
ここでまとめてこの明細書で用いる主要な波形用語を第
2図(a)〜(c)により説明しておく。同図(a)は
横軸の周波数に対し縦軸に音響信号のデイジタルサンプ
ル値をとつたいわゆる周波数スペクトルを示す。
2図(a)〜(c)により説明しておく。同図(a)は
横軸の周波数に対し縦軸に音響信号のデイジタルサンプ
ル値をとつたいわゆる周波数スペクトルを示す。
単に「スペクトル」というときは個々の周波数スペクト
ルと同意であり、各線スペクトルを指している。これに
対し「周波数スペクトル」というときはこのスペクトル
の集合した状態を示し、この状態中には周波数,振幅,
位相の各情報を含んでいる。次に「スペクトルエンベロ
ープ」は同図(b)に示すように周波数スペクトルの包
絡線を指すものである。さらに、以下に示す「主スペク
トル」は本発明で新用語として用いるもので同図(c)
に示すように、前記スペクトルエンベロープより抽出し
たN個以内の任意の周波数の正弦波成分に対応する線ス
ペクトルを意味し、合成のための周波数,位相,振幅デ
ータの1線分を示すものである。
ルと同意であり、各線スペクトルを指している。これに
対し「周波数スペクトル」というときはこのスペクトル
の集合した状態を示し、この状態中には周波数,振幅,
位相の各情報を含んでいる。次に「スペクトルエンベロ
ープ」は同図(b)に示すように周波数スペクトルの包
絡線を指すものである。さらに、以下に示す「主スペク
トル」は本発明で新用語として用いるもので同図(c)
に示すように、前記スペクトルエンベロープより抽出し
たN個以内の任意の周波数の正弦波成分に対応する線ス
ペクトルを意味し、合成のための周波数,位相,振幅デ
ータの1線分を示すものである。
主スペクトル抽出装置200は、分析装置100より出力され
るスペクトルエンベロープを表わすデータのそのデータ
数より相当に少ない数N個の主スペクトルを抽出する。
N個の主スペクトルは周波数,振幅,位相データより成
り、合成装置300に転送される。合成装置300は周波数,
振幅,位相を任意に制御できるN個の正弦波発振器を有
し、前述のN個の抽出された主スペクトルデータがN個
の発振器にそれぞれ割当てられ、分析と同様の時間間隔
で音色の変化する波形を時々刻々合成し、次にサウンド
システム400で音響が再生される。
るスペクトルエンベロープを表わすデータのそのデータ
数より相当に少ない数N個の主スペクトルを抽出する。
N個の主スペクトルは周波数,振幅,位相データより成
り、合成装置300に転送される。合成装置300は周波数,
振幅,位相を任意に制御できるN個の正弦波発振器を有
し、前述のN個の抽出された主スペクトルデータがN個
の発振器にそれぞれ割当てられ、分析と同様の時間間隔
で音色の変化する波形を時々刻々合成し、次にサウンド
システム400で音響が再生される。
このように音響解析装置において、分析から合成までの
過程はフーリエ変換した音響信号の周波数スペクトルの
中から、重要でかつ相当に少ない数N個の主スペクトル
を限定的に抽出し、これを合成再生することによりなさ
れる。
過程はフーリエ変換した音響信号の周波数スペクトルの
中から、重要でかつ相当に少ない数N個の主スペクトル
を限定的に抽出し、これを合成再生することによりなさ
れる。
たとえば、1回の分析区間を1024サンプルとすると、分
析結果の周波数スペクトラムは最大512個算出される。
析結果の周波数スペクトラムは最大512個算出される。
上記Xkで示されるスペクトルエンベロープ(周波数ス
ペクトラムの全体の包絡曲線)よりN個のたとえば32個
の主スペクトルを抽出する。この時、主スペクトルの値
は補間されたスペクトルエンベロープやその形状から推
理する方法によつて算出した値でもよい。続いて抽出し
た周波数,位相,振幅を含む主スペクトルは、32個の独
立した正弦波発生器にそれぞれ割当てられ、 (aq:振幅,ωq:周波数,θq:位相) により示される波形x(t)が合成される。また、32個
一組のaq,ωq,θqは所定の時間間隔たとえば10m
sec毎に、分析結果に応じて変化してゆく。
ペクトラムの全体の包絡曲線)よりN個のたとえば32個
の主スペクトルを抽出する。この時、主スペクトルの値
は補間されたスペクトルエンベロープやその形状から推
理する方法によつて算出した値でもよい。続いて抽出し
た周波数,位相,振幅を含む主スペクトルは、32個の独
立した正弦波発生器にそれぞれ割当てられ、 (aq:振幅,ωq:周波数,θq:位相) により示される波形x(t)が合成される。また、32個
一組のaq,ωq,θqは所定の時間間隔たとえば10m
sec毎に、分析結果に応じて変化してゆく。
このようにして、単に32倍音の調和性倍音の合成のみな
らず、非調和性音の合成や有効なデータのみを利用する
ため、たとえば方形波においては偶数倍音を含まないた
め、実質的には32個の合成において、64倍音まで再生可
能となり高品質な合成が行なえる。
らず、非調和性音の合成や有効なデータのみを利用する
ため、たとえば方形波においては偶数倍音を含まないた
め、実質的には32個の合成において、64倍音まで再生可
能となり高品質な合成が行なえる。
第3図は分析装置100の実施例の詳細説明図である。
音響入力信号はADC101でアナログ−デイジタル変換され
た後一旦波形メモリ102に記憶される。変形メモリ102は
たとえばサンプリング周波数51.2KHzで5秒間記憶でき
るものであれば256Kワードの波形メモリである。記憶さ
れた波形は時間窓の1ブロツクとしてたとえば1024サン
プルずつ高速フーリエ変換(Fast Furier Transform)
するFFT演算回路103に入力し、周波数スペクトルが算出
される。このブロツクを順次数ワードずつずらして同様
に演算することにより、時間的に変化するいくつものス
ペクトルエンベロープが算出される。このスペクトルデ
ータは主スペクトル抽出装置200に転送される。
た後一旦波形メモリ102に記憶される。変形メモリ102は
たとえばサンプリング周波数51.2KHzで5秒間記憶でき
るものであれば256Kワードの波形メモリである。記憶さ
れた波形は時間窓の1ブロツクとしてたとえば1024サン
プルずつ高速フーリエ変換(Fast Furier Transform)
するFFT演算回路103に入力し、周波数スペクトルが算出
される。このブロツクを順次数ワードずつずらして同様
に演算することにより、時間的に変化するいくつものス
ペクトルエンベロープが算出される。このスペクトルデ
ータは主スペクトル抽出装置200に転送される。
第4図は主スペクトル抽出装置200の実施例の詳細説明
図である。分析装置100により算出されたスペクトルデ
ータは、各時刻毎に1組のスペクトルエンベロープをス
ペクトルエンベロープメモリ201に転送する。
図である。分析装置100により算出されたスペクトルデ
ータは、各時刻毎に1組のスペクトルエンベロープをス
ペクトルエンベロープメモリ201に転送する。
次にn次ピークレベル検出回路202により、スペクトル
エンベロープメモリ201にあるスペクトルエンベロープ
の山のピーク値を検出し、最大のものから順にN個たと
えば32個のピークレベルが検出される。これにより、そ
の検出される32個の点での振幅値と周波数値と位相値が
それぞれ振幅抽出回路203,周波数抽出回路204,位相抽出
回路205により抽出される。
エンベロープメモリ201にあるスペクトルエンベロープ
の山のピーク値を検出し、最大のものから順にN個たと
えば32個のピークレベルが検出される。これにより、そ
の検出される32個の点での振幅値と周波数値と位相値が
それぞれ振幅抽出回路203,周波数抽出回路204,位相抽出
回路205により抽出される。
ここで32個の主スペクトル成分は、その波形を最も良く
代表する成分が選択されるであろう。次に抽出されたN
個の主スペクトルデータは合成装置300にあるN個たと
えば32個の正弦波発振器に割当てられる。
代表する成分が選択されるであろう。次に抽出されたN
個の主スペクトルデータは合成装置300にあるN個たと
えば32個の正弦波発振器に割当てられる。
第5図はスペクトルエンベロープより8個の主スペクト
ルを抽出する方法を示す波形図である。多数のポイント
(たとえば512ポイント)で示されるなめらかなスペク
トルエンベロープより山の最大レベルを示す点が〜
にその順位で示される。ここで、抽出周波数範囲をfc
までにすると、7番目のスペクトルは不要となり、かわ
りに9番目のf9が抽出される。
ルを抽出する方法を示す波形図である。多数のポイント
(たとえば512ポイント)で示されるなめらかなスペク
トルエンベロープより山の最大レベルを示す点が〜
にその順位で示される。ここで、抽出周波数範囲をfc
までにすると、7番目のスペクトルは不要となり、かわ
りに9番目のf9が抽出される。
このように抽出周波数帯域を制限することによつて、小
さなレベルのスペクトルも抽出できるようになり利用可
能性が向上する。このようにレベル順で検出された周波
数に基づいて、位相,振幅も同時に抽出される。取りこ
ぼされたスペクトルは相当にレベルの低いものであり、
全体の音の特徴にはそれ程重要なものではない。このた
め少ないスペクトルで合成しても十分な再現性を得るこ
とができる。
さなレベルのスペクトルも抽出できるようになり利用可
能性が向上する。このようにレベル順で検出された周波
数に基づいて、位相,振幅も同時に抽出される。取りこ
ぼされたスペクトルは相当にレベルの低いものであり、
全体の音の特徴にはそれ程重要なものではない。このた
め少ないスペクトルで合成しても十分な再現性を得るこ
とができる。
第6図は本発明の要部となる合成装置300の実施例のブ
ロック図である。主スペクトル抽出装置200により各時
刻毎に抽出された主スペクトルデータ(振幅・周波数・
位相)は全て中央制御回路310を介して、抽出データメ
モリ330に記憶される。
ロック図である。主スペクトル抽出装置200により各時
刻毎に抽出された主スペクトルデータ(振幅・周波数・
位相)は全て中央制御回路310を介して、抽出データメ
モリ330に記憶される。
中央制御回路310は、抽出データメモリ330の書き込みア
ドレスを発生し、アドレス制御回路320に出力する。
ドレスを発生し、アドレス制御回路320に出力する。
アドレス制御回路320は簡単な読み出しアドレスを発生
し、また中央制御回路310から書き込みアドレスとをセ
レクトする。従つて、読み出しアドレスを簡単にするた
めに、中央制御回路310の書き込みアドレスは整理した
アドレスが必要となる。また、中央制御回路310は合成
装置300のスタート・ストツプ等タイミングをも制御
し、ピツチ発生回路340をコントロールする。正弦波発
生回路350は各時点における主スペクトルデータとピツ
チ情報をもとに、N個分のデジタル正弦波を発生し、波
形累算器360により正弦波形を累算し、D/A変換器370で
アナログ信号としてサウンドシステム400に与える。
し、また中央制御回路310から書き込みアドレスとをセ
レクトする。従つて、読み出しアドレスを簡単にするた
めに、中央制御回路310の書き込みアドレスは整理した
アドレスが必要となる。また、中央制御回路310は合成
装置300のスタート・ストツプ等タイミングをも制御
し、ピツチ発生回路340をコントロールする。正弦波発
生回路350は各時点における主スペクトルデータとピツ
チ情報をもとに、N個分のデジタル正弦波を発生し、波
形累算器360により正弦波形を累算し、D/A変換器370で
アナログ信号としてサウンドシステム400に与える。
第7図は正弦波発生回路350の実施例のブロツク図であ
る。各時刻毎のN個分の主スペクトルデータ(振幅・位
相・周波数)は一旦周波数メモリ352,位相メモリ353,振
幅メモリ354にそれぞれ転送され、分析における速度と
同じ速度で再合成が可能となるようにストアされる。
る。各時刻毎のN個分の主スペクトルデータ(振幅・位
相・周波数)は一旦周波数メモリ352,位相メモリ353,振
幅メモリ354にそれぞれ転送され、分析における速度と
同じ速度で再合成が可能となるようにストアされる。
次に周波数メモリ352には角速度を決定するN個の周波
数データωq(q=1,2,…,N)がストアされ、所定の時
間間隔で更新される(たとえば10m sec毎)。このデー
タωqはピツチ乗算器351でピツチデータPと乗算され
所定のクロツク(たとえば分析装置におけるサンプリン
グクロツク)周波数でN個の時分割で周波数累算器355
にて累算され、時刻tにおける位相角Pωqtが算出さ
れる。次にこの出力Pωqtは位相加算器356に入力
し、他方の入力である位相メモリ353より出力される位
相データθq(q=1,2,…,N)と加算され(Pωqt+
θq)が算出される。次に位相加算器355の出力によ
り、一周期の正弦波をデジタル的に記憶する正弦波メモ
リ357より正弦波値SIN(Pωqt+θq)なる値を読み
出し、この出力に振幅メモリ354より出力されれる振幅
データAq(q=1,2,…,N)と振幅乗算器358で乗算さ
れ、AqSIN(Pωqt+θq)なる正弦波値が出力さ
れる。
数データωq(q=1,2,…,N)がストアされ、所定の時
間間隔で更新される(たとえば10m sec毎)。このデー
タωqはピツチ乗算器351でピツチデータPと乗算され
所定のクロツク(たとえば分析装置におけるサンプリン
グクロツク)周波数でN個の時分割で周波数累算器355
にて累算され、時刻tにおける位相角Pωqtが算出さ
れる。次にこの出力Pωqtは位相加算器356に入力
し、他方の入力である位相メモリ353より出力される位
相データθq(q=1,2,…,N)と加算され(Pωqt+
θq)が算出される。次に位相加算器355の出力によ
り、一周期の正弦波をデジタル的に記憶する正弦波メモ
リ357より正弦波値SIN(Pωqt+θq)なる値を読み
出し、この出力に振幅メモリ354より出力されれる振幅
データAq(q=1,2,…,N)と振幅乗算器358で乗算さ
れ、AqSIN(Pωqt+θq)なる正弦波値が出力さ
れる。
振幅乗算器358より出力されるN個の時分割された正弦
波値を波形累算器360にり累算し、 なるデジタル合成波形を算出する。
波値を波形累算器360にり累算し、 なるデジタル合成波形を算出する。
第8図にピツチ発生回路340の実施例のブロツク図を示
す。中央制御回路310より出力される音階・音律データ
は一旦音律音階メモリ341にストアされる。音階データ
とはC2,▲C# 2▼,…,等を、音律データとは平均
律,純正律,…,等をそれぞれデジタル値として割当て
られた値である。これら音律音階データは、ピツチ変換
メモリ342のアドレスとして与えられその出力をピツチ
情報として、ピツチ乗算器351に出力する。ここで例え
ば音律が平均律であり、音階がC2である時ピツチ変換メ
モリの出力データを“1"とした時、音階がC3は“2"とな
る。
す。中央制御回路310より出力される音階・音律データ
は一旦音律音階メモリ341にストアされる。音階データ
とはC2,▲C# 2▼,…,等を、音律データとは平均
律,純正律,…,等をそれぞれデジタル値として割当て
られた値である。これら音律音階データは、ピツチ変換
メモリ342のアドレスとして与えられその出力をピツチ
情報として、ピツチ乗算器351に出力する。ここで例え
ば音律が平均律であり、音階がC2である時ピツチ変換メ
モリの出力データを“1"とした時、音階がC3は“2"とな
る。
このように、合成装置300はN個の主スペクトル成分を
時分割で合成再生可能であり、さらに各スペクトル毎に
周波数・位相・振幅・ピツチを任意に設定可能な装置で
ある。
時分割で合成再生可能であり、さらに各スペクトル毎に
周波数・位相・振幅・ピツチを任意に設定可能な装置で
ある。
(6)発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、前記提案による
分析装置と、主スペクトル抽出装置と、合成装置とより
成る楽器音響解析装置において、前記合成装置が抽出し
た主スペクトル成分値に基づき周波数,位相,振幅を任
意に設定可能なN個分のデイジタル正弦波発生器を設
け、さらに該主スペクトルの周波数値に記憶手段から読
出した音律音階情報から変換したピツチ情報を乗算する
手段を設けたものである。これにより、音域により波形
の異なるような音響信号の合成を高精度に再現すること
が可能となり、オーボエ,バイオリン等の分析,抽出,
合成に最適の音響解析装置が得られる。
分析装置と、主スペクトル抽出装置と、合成装置とより
成る楽器音響解析装置において、前記合成装置が抽出し
た主スペクトル成分値に基づき周波数,位相,振幅を任
意に設定可能なN個分のデイジタル正弦波発生器を設
け、さらに該主スペクトルの周波数値に記憶手段から読
出した音律音階情報から変換したピツチ情報を乗算する
手段を設けたものである。これにより、音域により波形
の異なるような音響信号の合成を高精度に再現すること
が可能となり、オーボエ,バイオリン等の分析,抽出,
合成に最適の音響解析装置が得られる。
第1図は本発明の基本となる提案例の概略説明図、第2
図は波形に関する用語の説明図、第3図,第4図はそれ
ぞれ第1図の要部の詳細説明図、第5図は第4図に関連
する動作波形図、第6図は本発明の要部である合成装置
の実施例の構成説明図、第7図,第8図は第6図の主要
部分の詳細説明図であり、図中100は分析装置、101はAD
C、102は波形メモリ、103はFFT演算回路、200は主スペ
クトル抽出装置、201はスペクトルエンベロープメモ
リ、202はn次ピークレベル検出回路、203は振幅抽出回
路、204は周波数抽出回路、205は位相抽出回路、300は
合成装置、310は中央制御回路、302はアドレス制御回
路、330は抽出データメモリ、340はピツチ発生回路、34
1は音律音階メモリ、342はピツチ変換メモリ、350は正
弦波発生回路、351はピツチ乗算器、352は周波数メモ
リ、353は位相メモリ、354は振幅メモリ、355は周波数
累算器、356は位相加算器、357は正弦波メモリ、358は
振幅乗算器、360は波形累算器、370はD/A変換器、400は
サウンドシステムを示す。
図は波形に関する用語の説明図、第3図,第4図はそれ
ぞれ第1図の要部の詳細説明図、第5図は第4図に関連
する動作波形図、第6図は本発明の要部である合成装置
の実施例の構成説明図、第7図,第8図は第6図の主要
部分の詳細説明図であり、図中100は分析装置、101はAD
C、102は波形メモリ、103はFFT演算回路、200は主スペ
クトル抽出装置、201はスペクトルエンベロープメモ
リ、202はn次ピークレベル検出回路、203は振幅抽出回
路、204は周波数抽出回路、205は位相抽出回路、300は
合成装置、310は中央制御回路、302はアドレス制御回
路、330は抽出データメモリ、340はピツチ発生回路、34
1は音律音階メモリ、342はピツチ変換メモリ、350は正
弦波発生回路、351はピツチ乗算器、352は周波数メモ
リ、353は位相メモリ、354は振幅メモリ、355は周波数
累算器、356は位相加算器、357は正弦波メモリ、358は
振幅乗算器、360は波形累算器、370はD/A変換器、400は
サウンドシステムを示す。
Claims (2)
- 【請求項1】楽音信号のディジタルサンプル値よりフー
リエ変換手法を用いて時系列的に周波数スペクトルを算
出する分析装置と、 前記周波数スペクトルより前記楽音信号に最も良く近似
するN個以内の正弦波成分値を表わす主スペクトル成分
の周波数、位相、振幅の各値を前記時系列に従い抽出す
る主スペクトル抽出装置と、 前記抽出した主スペクトル成分の各値に基づき、周波
数、位相、振幅を任意に設定可能なN個分のディジタル
正弦波発生器により、前記時系列に従って楽音波形を合
成する合成装置と、 からなる楽器音響解析装置おいて、 前記合成装置は、 合成される前記楽音信号の周波数を変更して、任意の音
階を任意の音律で発生するためのピッチ情報を出力する
ピッチ情報発生手段と、 前記主スペクトル抽出装置により抽出された前記主スペ
クトル成分の周波数値及び前記ピッチ情報に基づいて、
前記周波数値を変更する周波数変更手段とを具え、 前記楽器音響解析装置に入力される楽音信号の周波数を
変更制御し、任意の音階・音律に基づく合成された楽音
波形を得ることを特徴とした楽器音響解析装置。 - 【請求項2】前記周波数スペクトルより抽出される前記
楽音信号に最も良く近似するN個以内の正弦波成分値を
表わす主スペクトル成分は、所定の周波数範囲内でのピ
ーク値の大きいものから順に抽出されたものである特許
請求の範囲第1項に記載の楽器音響解析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58205669A JPH079591B2 (ja) | 1983-11-01 | 1983-11-01 | 楽器音響解析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58205669A JPH079591B2 (ja) | 1983-11-01 | 1983-11-01 | 楽器音響解析装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6097397A JPS6097397A (ja) | 1985-05-31 |
JPH079591B2 true JPH079591B2 (ja) | 1995-02-01 |
Family
ID=16510725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58205669A Expired - Lifetime JPH079591B2 (ja) | 1983-11-01 | 1983-11-01 | 楽器音響解析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH079591B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0215915A4 (en) * | 1985-03-18 | 1987-11-25 | Massachusetts Inst Technology | TREATMENT OF ACOUSTIC WAVE SHAPES. |
JP2705051B2 (ja) * | 1986-02-27 | 1998-01-26 | カシオ計算機株式会社 | 波形生成装置 |
JP2705063B2 (ja) * | 1987-04-20 | 1998-01-26 | カシオ計算機株式会社 | 楽音信号発生装置 |
JPH023100A (ja) * | 1988-06-20 | 1990-01-08 | Casio Comput Co Ltd | 電子楽器 |
JP2751262B2 (ja) * | 1988-11-19 | 1998-05-18 | ソニー株式会社 | 信号記録方法及び装置 |
JP2754965B2 (ja) * | 1991-07-23 | 1998-05-20 | ヤマハ株式会社 | 電子楽器 |
JP2745439B2 (ja) * | 1991-09-18 | 1998-04-28 | 富士ゼロックス株式会社 | 音の分析処理および合成処理装置 |
JP2959240B2 (ja) * | 1991-10-29 | 1999-10-06 | ヤマハ株式会社 | 音源装置 |
JP2765306B2 (ja) * | 1991-10-29 | 1998-06-11 | ヤマハ株式会社 | 音源装置 |
JP2776175B2 (ja) * | 1992-09-18 | 1998-07-16 | 日本ビクター株式会社 | 楽音信号の合成に用いられる原楽音信号の発生方法 |
JP2898841B2 (ja) * | 1993-03-01 | 1999-06-02 | 株式会社河合楽器製作所 | 電子楽器 |
EP1343143B1 (en) | 2000-12-14 | 2011-10-05 | Sony Corporation | Analysis-synthesis of audio signal |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5853351B2 (ja) * | 1979-10-03 | 1983-11-29 | 日本電信電話株式会社 | 音声合成装置 |
JPS5919360B2 (ja) * | 1981-05-06 | 1984-05-04 | 日本電信電話株式会社 | 音声合成装置 |
JPS58147798A (ja) * | 1982-02-27 | 1983-09-02 | 松下電工株式会社 | 音声合成装置 |
-
1983
- 1983-11-01 JP JP58205669A patent/JPH079591B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
日本音響学会講演論文集(昭和54年10月,3−2−3,P.557〜558) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6097397A (ja) | 1985-05-31 |
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