JPH079519A - 射出プレス成形方法 - Google Patents

射出プレス成形方法

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JPH079519A
JPH079519A JP17464293A JP17464293A JPH079519A JP H079519 A JPH079519 A JP H079519A JP 17464293 A JP17464293 A JP 17464293A JP 17464293 A JP17464293 A JP 17464293A JP H079519 A JPH079519 A JP H079519A
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JP
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resin
mold
injection
amount
die plate
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JP17464293A
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English (en)
Inventor
Gen Nokawa
玄 能川
Toshio Mimura
敏夫 三村
Tomoji Fujimoto
智士 藤本
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は射出プレス成形方法に係わり、特に
は、プラスチック部品製造加工において、寸法精度が良
く、歪みの少ないプラスチック成形品を簡便に、安価に
成形する方法の改良に関する。 【構成】 射出装置内のスクリュと金型内のキャビテイ
との間に配設された樹脂通路開閉手段を経て、固定金型
と可動金型との間が開いた状態のキャビテイ内に溶融樹
脂を射出し、射出中、あるいは、射出後にプレスして溶
融樹脂をキャビテイ内に流動順延する射出プレス成形方
法において、製品分の所定樹脂量より余分の所定樹脂量
を含んだ所定の樹脂量を射出し、プレス完了前に樹脂通
路開閉手段を開くとともに、スクリュを所定量強制後退
して余分の所定樹脂量を逃がすことを特徴とする。ま
た、樹脂通路開閉手段を開き、ゲート近傍の溶融樹脂圧
力を下げ、キャビテイ内の溶融樹脂圧力をほぼ均一にし
た後に、再度樹脂通路開閉手段を閉じて溶融樹脂をプレ
スする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出プレス成形方法に
係わり、特には、プラスチック成形品の部品製造加工に
おいての成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、固定金型と可動金型との間が開い
た状態のキャビテイ内に溶融樹脂を射出し、射出中、あ
るいは、射出後にプレスして溶融樹脂をキャビテイ内に
流動順延する射出プレス成形については特開昭61−2
2917号が提示されている。また、特公平4−657
66号には、金型キャビテイの型内圧を検出し、射出圧
による圧縮後型締圧を低下させるとともにスクリュを後
退させ、次いで型内圧を減圧し、成形品の流動方向の型
内圧力勾配を小さく、又は、なくした後に型締圧による
圧縮を多段階に与える方法が提示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の特開昭61−22917号の射出プレス成形では、
比較的型内の樹脂分布は小さいが、溶融樹脂の流動展延
時や成形の状況によりゲート付近の圧力が大きくなり、
成形後に歪みが生じたり、曲がりが生じて精度が落ちて
しまうという問題がある。また、特公平4−65766
号の成形方法では、型内圧検出ピンを介して型内樹脂の
圧力を検出するため、型内圧検出ピン部の微小マークが
製品に残り、成形品外観が悪くなる。また、型内樹脂の
圧力信号が型内圧制御装置に入り、その後に型内圧制御
装置で所定の型内圧波形とを比較し、射出機構とその射
出制御機構、および型締機構とその型締制御機構とを作
動させるために時間がかかるので、成形サイクルが長く
なる。さらにまた、射出後に減圧微調整を加えた圧縮成
形を行うと更に成形サイクルが長くなるために流動順延
が遅くなり成形品の外観品質が悪くなる。また、重量も
バラツクという問題がある。
【0004】本発明は上記問題点に着眼し、射出プレス
成形方法に係わり、特には、プラスチック部品製造加工
において、寸法精度が良く、歪みの少ないプラスチック
成形品を簡便に、安価に成形する方法の改良を提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる第1の発
明では、射出装置内の射出スクリュと金型内のキャビテ
イとの間に配設された樹脂通路開閉手段を経て、固定金
型と可動金型との間が開いた状態のキャビテイ内に溶融
樹脂を射出し、射出中、あるいは、射出後にプレスして
溶融樹脂をキャビテイ内に流動順延する射出プレス成形
方法において、製品分の所定樹脂量より余分の所定樹脂
量を含んだ所定の樹脂量を射出し、プレス完了前に樹脂
通路開閉手段を開くとともに、射出スクリュを所定量強
制後退して余分の所定樹脂量を逃がす。
【0006】第1発明を主体とする第2の発明では、樹
脂通路開閉手段を開き、ゲート近傍の溶融樹脂圧力を下
げ、キャビテイ内の溶融樹脂圧力をほぼ均一にした後
に、再度樹脂通路開閉手段を閉じて溶融樹脂をプレスす
る。
【0007】第1発明あるいは第2発明を主体とする第
3の発明では、余分の所定樹脂量の逃がし量調整を少な
くとも樹脂通路開閉手段の開閉時間、あるいは、通路面
積のいずれかを用いて行う。
【0008】
【作用】上記構成によれば、固定金型と可動金型との間
が開いている製品の容積より大きい状況の広い容積のキ
ャビテイ内に溶融樹脂を低圧にて、射出装置の先端に配
設された樹脂通路開閉手段で流量を制御しながら、製品
分の所定樹脂量より余分の所定樹脂量を含んだ所定の樹
脂量を正確に射出する。この射出中、あるいは、射出後
の直後にプレスして溶融樹脂を広いキャビテイ内に流動
順延する。このとき、可動金型の位置を検出しながらプ
レスを行い所定の位置にきたらプレスの途中で樹脂通路
開閉手段を閉じ、キャビテイ内の溶融樹脂圧力を所定の
圧力に上昇させて溶融樹脂を広いキャビテイ内の隅々ま
でに低い圧力で流動順延するので、成形品の外観品質が
良くなる。さらにプレスを進め、固定金型に可動金型が
近接したプレス完了前の所定の位置にて樹脂通路開閉手
段を開くとともに、スクリュを強制的に後退させて、ゲ
ート近傍の溶融樹脂圧力を下げ、キャビテイ内の溶融樹
脂圧力がほぼ均一になった状態で再度プレスを行うの
で、成形品の歪みが少なくなる。また、このときプレス
完了前近傍での樹脂通路開閉手段の制御により迅速に溶
融樹脂圧力をほぼ均一にし、また、その位置から溶融樹
脂をプレスするのでプレス移動量が少なくなり製品の厚
さ方向の精度が向上し、重量のバラツキも少なくなる。
【0009】
【実施例】次に本発明に係わる実施例につき図面を参照
して詳細に説明する。図1は射出圧縮成形装置の側面図
である。図2から図4は各装置の拡大図、図5は制御装
置のブロック図である。
【0010】図1において、射出圧縮成形装置1は型締
装置2と射出装置3と制御装置4(図5に示す。)から
なる。型締装置2は固定金型11を保持する固定ダイプ
レート部10および可動金型21を保持する可動ダイプ
レート部20と、前記可動ダイプレート部20を固定ダ
イプレート部10に対し速やかに進退動作させる進退装
置30と、可動ダイプレート22が固定ダイプレート1
2に接近した位置で可動ダイプレート22をタイバー5
1に係止する係止装置40と、可動ダイプレート22が
固定ダイプレート12に接近し所定位置まで到達した後
に可動ダイプレート22が固定ダイプレート12に対し
進行動作させ溶融樹脂をキャビテイ内90で圧縮・展延
しながら型締を行う型締装置50とからなる。
【0011】また、射出装置3は型締装置2に溶融樹脂
を射出する射出シリンダ部60と、溶融樹脂の射出流量
および射出開始時等を制御するフローコントロールバル
ブ部80からなる。さらに、制御装置4は後述する型締
装置2の溶融樹脂を圧縮・展延の開始時期等、射出装置
3の射出開始時期、後退時期等およびフローコントロー
ルバルブ部80の開閉時期、開閉量等を制御する。
【0012】図1において、型締装置2には、ベッド7
の一端上に固定ダイプレート部10が固設され、固定ダ
イプレート部10は固定金型11と、固定金型11を保
持する固定ダイプレート12とからなる。また、固定ダ
イプレート部10には、進退装置30の取付け部30a
と型締装置50とが配設されている。また、ベッド7に
は、ガイドレール8a、8bが固設され、ガイドレール
8a、8bには可動ダイプレート部20が配設され、可
動ダイプレート部20は可動金型21と、可動金型21
を保持する可動ダイプレート22と、可動ダイプレート
22を保持するガイドレール8a、8bに係合するリニ
アガイドベアリング23a、23bとからなり、ガイド
レール8a、8bにはリニアガイドベアリング23a、
23bが慴動自在に枢密に取着され、後述する可動ダイ
プレート22に配設されてガイドする。また、可動ダイ
プレート部20には、係止装置40とエジェクタ装置1
10と進退装置30の取付け部30bが配設されてい
る。さらに、ベッド7の他端には、後述するタイバー5
1を軸受9aにより慴動自在にガイドする支持板9が固
設されている。
【0013】固定ダイプレート12には、型締時に可動
ダイプレート22を引っ張る型締装置50のタイバー5
1が配設されている。さらに、固定ダイプレート12の
ほぼ中央部には、キャビティ部90に樹脂等の溶融樹脂
を射出する射出装置3の溶融樹脂を加熱するシリンダ7
1(以下、射出シリンダ71という。)が固定金型11
に当接するための穴12aが設けられている。可動ダイ
プレート22には、タイバー51を慴動自在に滑動する
とともに支持する可動ダイプレート22に固設されたリ
ニアベアリング52と、可動ダイプレート22とタイバ
ー51を係止する可動ダイプレート22に調芯可能に付
設された係止装置40が配設されている。
【0014】固定金型11には、可動金型21が固定金
型11に係合するときにガイドとなるガイドピン11a
(図4に示す。)が固設され、可動金型21はガイドピ
ン11aに枢密に係合するガイド穴11bが削成されて
いる。ガイドピン11aは金型を予め所定量開いてキャ
ビティ部90を大きく取った位置でも、常にガイドする
ように通常の金型よりも長めに設計されている。
【0015】図2は図1に示す固定ダイプレート12に
装着した型締装置50の拡大図である。型締装置50
は、固定ダイプレート12に複数の油圧シリンダ室52
が削成され、これに両ロッド形中空穴付ピストン53
(以下、ピストン53という。)が枢密に挿入され、さ
らにピストンカバー54が挿入されており、このピスト
ンカバー54が固定ダイプレート12に固定されて、シ
リンダ室52a、52bが形成されている。この上記構
成、油圧シリンダ室52、ピストン53、ピストンカバ
ー54、より型締シリンダ55が構成され、固定ダイプ
レート12の外周部近傍に複数個(本例では、最も一般
的な型締装置に合わせて、固定ダイプレート12の4つ
のコーナー部に各1個で合計4個であるが、多角形でも
良い。)が配置されている。タイバー51は、支持板9
に固設された軸受9aと、可動ダイプレート22に固設
されたリニアベアリング52により支持されている。
【0016】図3は図1に示す可動ダイプレート22に
装着した係止装置40の拡大図である。可動ダイプレー
ト22の4つのコーナーには穴22a、22bが削成さ
れ、穴22aには後述する係止装置40が、穴22bに
は可動ダイプレート22を図示の左右方向に慴動自在に
滑動するリニアベアリング52aが配設されている。係
止装置40はケース43と油圧締着機41(例えばニト
マック・イーアール株式会社製の油圧締着機)とからな
る。ケース43は可動ダイプレートの穴22aに対して
遊嵌されている。ケース43には油圧締着機41が収納
され、油圧締着機41はタイバー51の軸方向に動かな
いように収納穴の底面22cとベアリングリテーナ42
によって係止されている。ベアリングリテーナ42には
穴22dが削成され、穴22dには可動ダイプレート2
2を図示の左右方向に慴動自在に滑動するリニアベアリ
ング52bが配設されている。ベアリングリテーナ42
は可動ダイプレート22に図示しないボルトで取着され
ている。
【0017】固定ダイプレート12と可動ダイプレート
22とは速やかに進退動作させる進退装置30により連
結されている。進退装置30のブーストシリンダ31は
ロッド側を可動ダイプレート22にピン32で、シリン
ダ側を固定ダイプレート12にピン33(図1に示す)
で搖動自在に結合して、ブーストシリンダ31の伸縮に
より可動ダイプレート部20は固定ダイプレート12に
対する迅速な進退動作の駆動が行われる。また、固定ダ
イプレート12と可動ダイプレート22との間には、固
定ダイプレート12に対する可動ダイプレート22の図
示の左右方向の距離を検出する距離センサー100(図
1に示す。)が配設されている。この距離センサー10
0はガイドレール8とリニアガイドベアリング23の間
の位置関係を測定して、固定ダイプレート12に対する
可動ダイプレート22の図示の左右方向の距離を制御装
置4で演算しても良い。
【0018】図1あるいは図4に示すように、射出装置
3の射出シリンダ部60は射出シリンダ61に固着した
図示しないスライダにより型締装置2の固定金型11方
向に滑動可能に装着されている。射出シリンダ部60の
射出シリンダ61内にはスクリュー62が密接して挿入
されており、スクリュー62は油圧シリンダ63に連結
され、かつ油圧シリンダ63に設けられた吸排ポート6
4、65からの油圧により油圧シリンダ63とともにY
方向に滑動する。スクリュ62の滑動は距離センサー1
11により位置を計測される。さらに、射出シリンダ部
60の射出シリンダ61の先端部には、可塑物の射出流
量および射出開始時等を制御するフローコントロールバ
ルブ部80が配設されている。
【0019】フローコントロールバルブ部80は射出シ
リンダ部60に併設され、ロータリバルブ81,レバー
82,ロッド83,84およびリニアモータ85よりな
り、リニアモータ85の作動を制御することによりロー
タリバルブ81の回動を行ない、樹脂の流通経路86の
閉鎖および断面積の変更を行う。フローコントロールバ
ルブ部80が併設された射出シリンダ部60は図示しな
いシリンダの滑動により固定金型11に当接され、流通
経路86から固定金型11のゲート11cを経てキャビ
テイ90に連通する。
【0020】図5は本発明に用いる制御装置4の一例を
示すブロック図である。制御装置4には、固定金型11
と可動金型21との間の距離センサー100と、射出装
置からの射出量を計量するための距離センサー111
と、の信号が入力される。また、設定手段として、可動
金型の移動距離に対する、射出した溶融樹脂を逃がす時
間あるいは通路の断面積を設定する逃がし量設定手段1
15と、係止装置の係止時期、射出装置からの射出時期
および射出した溶融樹脂を逃がす位置等を決める可動金
型ストローク設定手段116と、射出量設定手段117
と、の信号が入力される。また、進退装置30を駆動す
るための圧油を切り替える電磁切換弁30aと、係止装
置40を駆動するための圧油を切り替える電磁切換弁4
0aと、型締装置50を駆動するための圧油を切り替え
る電磁切換弁50aと、射出シリンダ部60を駆動する
ための圧油を切り替える電磁切換弁60aと、射出時期
を制御するフローコントロールバルブ部80を駆動する
ステップモータ80aとに作動を指示する信号が出力さ
れている。制御装置4はCPU51,RAM52,RO
M53およびクロック発振器54から成り、センサから
の信号を受け、設定手段からの指令に基づいて油圧手段
を制御し、射出量、射出速度、プレス速度、あるいはロ
ータリバルブの逃がし時の揺動角あるいは時間等を制御
する。
【0021】上記構成においてつぎに作動について説明
する。まず、それぞれの金型を固定ダイプレート12あ
るいは可動ダイプレート22の所定の位置に取付けら
れ、可動金型21が固定金型11にガイドピン11aに
より係合するとき、例えば、タイバー51と可動ダイプ
レート22の軸受部52、タイバー51と型締シリンダ
55との間等のスキマあるいは調芯機構があるので可動
金型21は型締装置50の推力により固定金型11のガ
イドピン11aに沿って無理なく係合するが、金型はダ
イプレートにガイドピンを調整して装着する。
【0022】型打ちを開始するために、射出シリンダ7
1は固定金型11に当接させる。次に、工程を図6のタ
イムチャート図で説明する。図6(a)は金型の開閉位
置、図6(b)はスクリュの位置、図6(c)はロータ
リバルブの開度を示す。図6において、後退している可
動ダイプレート22をブーストシリンダ31で迅速に固
定ダイプレート12方向に接近させる(時間TaからT
b)。このとき、可動ダイプレート22を支持する可動
ダイプレート22の下側両端部に配設されたリニアガイ
ドベアリング23a、23bは可動ダイプレート22の
慴動方向にも充分の幅で離間しており、また、リニアガ
イドベアリング23aの一端部は可動金型21の下方位
置にあるため可動ダイプレート22は傾きを生ずること
がなく、型締装置が大型になっても軽い力で迅速にブー
ストシリンダ31で移動できる。
【0023】可動ダイプレート22が固定ダイプレート
12に対して所定位置まで到達したら距離センサー10
0から制御装置4に信号を送り、一旦、制御装置4から
型締用電磁弁50aへの指令により型締シリンダ55を
停止する(時間Tbの所)。このとき、可動金型21と
固定金型11との間のスキマ(図1に示すインロースラ
イドスキマZは成形品の厚さ、大きさにより決まり、ほ
ぼ30mm〜2mm)は広く取り、キャビティ部90を
大きく取った後に停止する。なお、このとき時間Tbま
でには、射出シリンダ61のスクリュ62は後退してお
り、製品分の所定樹脂量Qaより余分の所定樹脂量Qc
を含んだ樹脂量がスクリュの先端前部に溶融され蓄えら
れている。所定の樹脂量Qの計測はスクリュの距離セン
サー111により計測されるが、このとき、ロータリバ
ルブ81を閉じて、かつ、低圧の所定の圧力が溶融樹脂
に加圧され逆流防止リング66のスキマがゼロの位置
(スクリュの位置Ha)を射出の起点を基準として待機
している。
【0024】次に、可動金型21が所定の位置に停止し
たら、制御装置4から前記の待機しているスクリュを前
進させるとともに、射出装置3のフローコントロールバ
ルブ部80のステップモータ80aに指令を出し、バル
ブ81を搖動して開き、製品分の所定樹脂量Qaより余
分の所定樹脂量Qcを含んだ所定の樹脂量Qが固定金型
11からキャビティ部90に射出する(時間TbからT
c)。このとき、射出シリンダ71よりの所定の樹脂量
Qは大きなキャビティ部90に射出するので射出圧力は
低圧で射出することができるとともに、前記の逆流防止
リング66のスキマがゼロの位置を射出の起点の基準と
しているためにスクリュ62の距離センサー111の位
置(Hb)、即ち、前進距離(Lf)より射出される樹
脂量が正確に計測される。
【0025】所定の樹脂量Qが所定量キャビティ部90
内に射出される間に、制御装置4から油圧締着機41の
電磁制御弁40aに指令を送り切り換えて図示しないポ
ンプからの圧油を油圧締着機41に送り、可動ダイプレ
ート22をタイバー51に動かないように係止する(時
間TbからTcの間)。また、所定量キャビティ部90
内に射出されたら制御装置4からフローコントロールバ
ルブ部80のステップモータ80aに指令を出し、ロー
タリバルブ81を搖動して閉じる。また、このとき、型
締装置50の電磁制御弁50aに指令を送り切り換え
て、図示しないポンプからの圧油を前記の型締開始と同
様に型締シリンダ55に送り、可動金型21をガイドと
なるガイドピン11aに沿って平行移動させて接近させ
る(時間TcからTf)。このとき、型締シリンダ55
は各々単独に電磁制御弁(本実施例では4個)を有し、
それぞれを単独に制御して可動金型21が平行に移動す
るよう、4軸平行移動制御をすればさらに良い。またこ
のとき、可動金型21が固定金型11に係合するときに
は、スキマあるいは調芯機構があるために、可動金型2
1はガイドとなるガイドピン11aに沿って係合するた
めに可動金型21の移動時の平行度が精度良く得られ
る。このとき、図4のキャビテイ内の溶融樹脂圧力分布
に示すように、広いキャビティ部90を所定の樹脂量Q
が圧縮・展延され流れるため、流動性を補うことが可能
となり材料の物性を損なうことなく成形ができるが、し
かし、このとき、広いキャビティ部90を溶融樹脂が流
動展延時しても成形の状況によりゲート11c付近の圧
力が大きくなる。
【0026】このために、プレス完了前の所定位置(時
間Tdの所)まで到達したら金型間の距離センサー10
0から制御装置4に信号を送り、一旦、制御装置4から
フローコントロールバルブ部80のステップモータ80
aに指令を出し、ロータリバルブ81を搖動して開き
(Ka)、スクリュ62を所定量強制後退(Hc)して
余分の所定樹脂量Qcを逃がし、ゲート11c近傍の溶
融樹脂圧力を下げ、キャビテイ内90の溶融樹脂圧力を
ほぼ均一にする。このときの余分の所定樹脂量Qcの逃
がし量の制御は、プレス完了前の所定位置(Te)での
ゲート近傍の溶融樹脂圧力を下げるに必要な樹脂量を試
行により求め、この余分の所定樹脂量Qcの逃がしは樹
脂通路開閉手段の開閉時間(ta)、あるいは、通路面
積(Ka)にて行う。例えば、多量の樹脂量の逃がし量
のときは、樹脂通路開閉手段の通路面積を大きくすると
ともに、時間を長くする。中量のときには、樹脂通路開
閉手段の通路面積を大きし、時間を短くする。少量のと
きには、通路面積を小さくするとともに、時間も短くす
る。このように、大型の製品の場合には、多量の余分の
樹脂量を射出した後に、多量の逃がし量を出来るだけ通
路面積を大きし、短時間に効率良く逃がすように制御す
る。これにより、射出サイクルの短縮をはかる。
【0027】余分の所定樹脂量Qcを逃がしたら、制御
装置4からフローコントロールバルブ部80のステップ
モータ80aに指令を出し、ロータリバルブ81を搖動
して閉じる(Te)とともに、型締シリンダ55の作動
を続行して、また可動金型21を所定の速度、圧力で閉
じ、製品分の所定樹脂量Qaをキャビティ部10の隅々
に圧縮・展延し密度をあげる。金型が当接(Tf)した
ら型締シリンダ55は停止し、溶融樹脂が冷却するまで
そのままの状態が維持され可塑物に保圧をかけている。
【0028】成形品が冷却したら、前記と逆の作動、即
ち、型締装置50により後退し、油圧締着機41が係止
を解除した後にブーストシリンダ31が作動し、可動金
型21は当初の位置に後退する。可動金型21が後退中
もしくは後退後にエジェクタ装置110が作動し、成形
品を金型から離す。
【0029】上記実施例では、スクリュを前進させると
ともに、ロータリバルブを開き所定の樹脂量Qを固定金
型11からキャビティ部90に射出した後に、ロータリ
バルブを閉じてから可動金型を再度前進させて溶融樹脂
をプレスをしたが、図7のタイムチャート図のように、
可動金型の停止中からスクリュが前進(Tj)し、前進
中、即ち、射出中に可動金型が再度前進を開始(Tc)
し、溶融樹脂をプレスしても良い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
固定金型と可動金型との間が開いている製品の容積より
大きい状況の広い容積のキャビテイ内に溶融樹脂を低圧
にて射出し、射出中、あるいは、射出後の直後にプレス
して溶融樹脂を広いキャビテイ内に流動順延する。この
とき、可動金型の位置を検出しながらプレスを行い所定
の位置にきたらプレスの途中で樹脂通路開閉手段を閉
じ、キャビテイ内の溶融樹脂圧力を所定の圧力に上昇さ
せて溶融樹脂を広いキャビテイ内の隅々までに低い圧力
で流動順延しながら、固定金型に可動金型が近接したプ
レス完了前の所定の位置にて樹脂通路開閉手段を開くと
ともに、スクリュを強制的に後退させて、ゲート近傍の
溶融樹脂圧力を下げる。キャビテイ内の溶融樹脂圧力が
ほぼ均一になった状態で再度プレスを行なうので成形品
の歪みが少なくなる。また、プレス完了前近傍での樹脂
通路開閉手段の制御により迅速に溶融樹脂圧力をほぼ均
一にしてからプレスするので製品の厚さ方向の精度が向
上し、重量のバラツキも少なくなるという優れた効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】射出圧縮成形装置の側面図である。
【図2】図1の型締装置の拡大図である。
【図3】図1の係止装置の拡大図である。
【図4】型締装置と射出装置とフローコントロールバル
ブ部の拡大図である。
【図5】制御装置の一例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1実施例のタイムチャート図であ
る。
【図7】本発明の第2実施例のタイムチャート図であ
る。
【符号の説明】
1 射出圧縮成形装置、 3 射出装置、 4 制御装
置、10 固定ダイプレート部、 11 固定金型、
12 固定ダイプレート、20 可動ダイプレート部、
21 可動金型、 22 可動ダイプレート、30
進退装置、 31 ブースシシリンダ、 40 係止装
置、41 油圧締着機、 50 型締装置、 55 型
締シリンダ、60 射出シリンダ部、 80 フローコ
ントロールバルブ部、100、111 距離センサー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出装置内のスクリュと金型内のキャビ
    テイとの間に配設された樹脂通路開閉手段を経て、固定
    金型と可動金型との間が開いた状態のキャビテイ内に溶
    融樹脂を射出し、射出中、あるいは、射出後にプレスし
    て溶融樹脂をキャビテイ内に流動順延する射出プレス成
    形方法において、製品分の所定樹脂量より余分の所定樹
    脂量を含んだ所定の樹脂量を射出し、プレス完了前に樹
    脂通路開閉手段を開くとともに、スクリュを所定量強制
    後退して余分の所定樹脂量を逃がすことを特徴とする射
    出プレス成形方法。
  2. 【請求項2】 樹脂通路開閉手段を開き、ゲート近傍の
    溶融樹脂圧力を下げ、キャビテイ内の溶融樹脂圧力をほ
    ぼ均一にした後に、再度樹脂通路開閉手段を閉じて溶融
    樹脂をプレスする請求項1記載の射出プレス成形方法。
  3. 【請求項3】 余分の所定樹脂量の逃がし量調整を少な
    くとも樹脂通路開閉手段の開閉時間、あるいは、通路面
    積のいずれかを用いて行う請求項1あるいは請求項2記
    載の射出プレス成形方法。
JP17464293A 1993-06-23 1993-06-23 射出プレス成形方法 Pending JPH079519A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012144042A (ja) * 2010-12-20 2012-08-02 Japan Steel Works Ltd:The 薄肉成形品の成形方法
KR101394846B1 (ko) * 2011-12-09 2014-05-13 더 재팬 스틸 워크스 엘티디 박육 성형품의 성형 방법
US9060218B2 (en) 2011-09-17 2015-06-16 Denso Corporation Failure detection device for vehicle speaker

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