JP3315718B2 - 射出圧縮成形装置の制御方法 - Google Patents

射出圧縮成形装置の制御方法

Info

Publication number
JP3315718B2
JP3315718B2 JP08314692A JP8314692A JP3315718B2 JP 3315718 B2 JP3315718 B2 JP 3315718B2 JP 08314692 A JP08314692 A JP 08314692A JP 8314692 A JP8314692 A JP 8314692A JP 3315718 B2 JP3315718 B2 JP 3315718B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection
mold
movable
fixed
die plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08314692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05245893A (ja
Inventor
玄 能川
智士 藤本
Original Assignee
株式会社名機製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社名機製作所 filed Critical 株式会社名機製作所
Priority to JP08314692A priority Critical patent/JP3315718B2/ja
Publication of JPH05245893A publication Critical patent/JPH05245893A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3315718B2 publication Critical patent/JP3315718B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出圧縮成形装置およ
びその制御方法に係わり、特には、金型が所定間隔開い
るときに可塑物を供給しはじめる射出圧縮成形装置およ
びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機の大型化が進む中、型
締装置については強力な型締力が求められる一方、生産
性向上の要請から動作速度の向上が求められるととも
に、大型故に据え付け面積の削減も重要なニーズとなっ
ている。このため、型開閉は小径長尺シリンダによって
駆動力は低いながらも高速で進退させ、両金型が非常に
近接した型閉じ状態において型締反力を係止装置でタイ
バーに係止したうえ、大径短尺シリンダで強力型締する
方法(例えば、特開平1−232005等の出願)が主
流となりつつある。また、成形時の歪み、表面品質を向
上させるために、射出の途中または射出完了後、プレス
を行う圧縮成形法、あるいは、射出完了後または完了直
前にプレスを開始する射出圧縮成形法が知られている。
この一例として、特開昭62−268620が提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の特開平1−232005では、型締装置が射出成形
機に用いられているために大型の成形品を成形する場合
には、キャビテイ部内の隅々に樹脂を供給するために射
出圧力が千数百キログラムの射出圧力が必要となり、こ
のため反力を受ける型締装置が非常に大型になる。
【0004】また、圧縮成形法ではプレス方向の肉厚管
理が難しく肉厚にバラツキがでるとともに、コールドマ
ーク、フロマークが出易すく表面品質がまだ劣る。ま
た、フローフロントの速度制御が困難である。さらに、
射出圧縮成形法では金型の開口は小さく射出成形と同じ
圧力が必要となり型締装置が非常に大型になる。また、
貼合せ成形および深い形状の成形は困難である。さら
に、フローフロントの速度制御は射出成形と同様に同心
円状になる。特開昭62−268620では、圧縮する
ストロークが短く樹脂の流動が十分でなく複雑な形状品
および大型品の成形は困難である。また、製品重量より
余分な樹脂重量を射出するため樹脂の圧力解放部が必要
となり金型形状が複雑になるという問題がある。
【0005】本発明は上記問題点に着眼し、射出圧縮成
形装置およびその制御方法に係わり、特には、金型が所
定間隔開いるときに可塑物の供給をはじめる射出圧縮成
形装置およびその制御方法の改良を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、固定
ダイプレートに保持される固定金型と可動ダイプレート
に保持される可動金型との間のキャビティ部に射出装置
に設けられたフローコントロールバルブを介して可塑物
を射出して圧縮・展延する射出圧縮成形装置の制御方法
であって、前記可動金型を前記固定金型に対して移動し
て金型を予め所定量開いて前記キャビティ部を大きく取
った位置で停止させ、前記可動金型の停止後又は停止直
前に、時間当りの射出量を定量射出か可変射出かのいず
れかを選択して、前記フローコントロールバルブを開い
て前記キャビティ部に予め設定された所定量の可塑物を
射出開始し、前記所定量の可塑物が射出された後、前記
可動金型の速度を一定速度か可変速度かのいずれかを選
択して、該可動金型を前記固定金型に対して再移動させ
るとともに、前記フローコントロールバルブによる時間
当たりの射出量を定量射出か可変射出かのいずれかを選
択して、該フローコントロールバルブを介して前記キャ
ビティ部に可塑物を射出し、前記キャビティ部に成形品
と同量の可塑物の射出が完了した後、前記フローコント
ロールバルブを閉じ、しかる後、前記可動金型をさらに
移動させ前記可塑物を圧縮・展延し、型締を行うことを
特徴とする射出圧縮成形装置の制御方法に係る。
【0007】請求項2の発明は、前記所定量の可塑物の
射出前の前記可動金型の移動の際に、該可動金型の移動
を金型開閉シリンダから型締シリンダに変え、該可動金
型の速度を変えることを特徴とする請求項1記載の射出
圧縮成形装置の制御方法に係る。
【0008】
【作用】上記構成によれば、前記可動ダイプレートが固
定ダイプレートに接近し所定位置まで到達した後、すな
わち、ダイプレートに装着された金型を予め所定量開い
てキャビティ部を大きく取った所で、一旦可動ダイプレ
ートを停止し射出装置よりこの大きなキャビティ部に可
塑物を射出するので射出圧力は低圧で射出することがで
きる。次に、可塑物を所定量射出したら、射出しながら
可動金型を所定の速度、圧力で閉じ、可塑物を圧縮・展
延する。これにより、広いキャビティ部を可塑物が圧縮
・展延され流れるため、流動性を補うことが可能となり
材料の物性を損なうことなく成形ができる。また、この
とき可動金型の移動に合わせて可塑物の射出量を可変に
することでキャビティ内部の可塑物の流動速度を調整で
きるので、可塑物にかかる圧力が均一になり、密度も均
一となることから歪み、ソリが少ない成形ができる。こ
のように、射出成形しながらプレス成形を加えることで
流動性の悪い材料、薄肉成形が可能となる。
【0009】また、可動ダイプレートの移動を型締時に
進退手段から型締手段に変更するために係止手段のギャ
ップがなくなり、可動金型と固定金型のシェアエッジク
リアレンス(図4のスキマW)を小さくできるととも
に、ガイドピンの損傷・摩耗を低減でき、かつ、同様に
ガイドピンと可動金型に設けたガイドピン穴とのスキマ
を小さくできるので製品品質の向上が計れる。さらに、
フローコントロールバルブにより可塑物射出量を制御す
るため、圧力解放部が不要となり金型の構造が簡素化さ
れるとともに、成形品と同じ可塑物の重量が射出された
らフローコントロールバルブを閉じ供給を停止した後
に、可塑物に圧力を加えるため加熱シリンダ内の可塑物
に圧力がかからないので劣化を防止することができる。
【0010】
【実施例】次に本発明に係わる実施例につき図面を参照
して詳細に説明する。図1から図5は本発明の横形射出
圧縮成形装置の一実施例であり、図1は横形射出圧縮成
形装置の正面図である。
【0011】図1において、横形射出圧縮成形装置1は
圧縮成形装置2と射出装置3と制御装置4(図5に示
す。)からなる。圧縮成形装置2は地面に垂直に配設さ
れた固定金型を保持する固定ダイプレート部10および
可動金型を保持する可動ダイプレート部20と、前記可
動ダイプレートを固定ダイプレートに対し速やかに進退
動作させる進退装置30と、前記可動ダイプレートが固
定ダイプレートに接近した位置で可動ダイプレートをタ
イバーに係止する係止装置40と、前記可動ダイプレー
トが固定ダイプレートに接近し所定位置まで到達した後
に可動ダイプレートが固定ダイプレートに対し進行動作
させ可塑物を圧縮・展延しながら型締を行う型締装置5
0とからなる。また、射出装置3は圧縮成形装置2に可
塑物を射出する射出シリンダ部70と、可塑物の射出流
量および射出開始時等を制御するフローコントロールバ
ルブ部80からなる。さらに、制御装置4は後述する圧
縮成形装置2の型締装置50の型締速度、可塑物を圧縮
・展延の開始時期等および射出装置3の射出開始時期等
を制御する。
【0012】図1において、横形圧縮成形装置2には、
地面6と平行に配設されたベッド7の一端上に固定ダイ
プレート部10が固設され、固定ダイプレート部10は
固定金型11と、固定金型11を保持する固定ダイプレ
ート12とからなる。また、固定ダイプレート部10に
は、進退装置30の取付け部と型締装置50とが配設さ
れている。また、ベッド7には、ガイドレール8が固設
され、ガイドレール8には地面に垂直に立設する可動ダ
イプレート部20が慴動自在に係合され、可動ダイプレ
ート部20は可動金型21と、可動金型21を保持する
可動ダイプレート22と、可動ダイプレート22を保持
するリニアガイドベアリング23とからなり、ガイドレ
ール8にはリニアガイドベアリング23が慴動自在に枢
密に取着されている。また、可動ダイプレート部20に
は、係止装置40とエジェクタ装置140と進退装置3
0の取付け部が配設されている。さらに、ベッド7の他
端には、後述するタイバー51を慴動自在にガイドする
支持板9が固設されている。固定ダイプレート12に
は、可動ダイプレート22を慴動自在にガイドするとと
もに、形締時に可動ダイプレート22を引っ張る型締装
置50のタイバー51が配設されている。さらに、固定
ダイプレート12のほぼ中央部には、キャビティ部11
0に樹脂等の可塑物を射出する射出装置3の可塑物を加
熱するシリンダ71(以下、加熱シリンダ71とい
う。)が固定金型11に当接するための穴12aが設け
られている。可動ダイプレート22には、可動ダイプレ
ート22をタイバー51に摺動自在に転動するリニアベ
アリング52(52a,52b)と、タイバー51に移
動ダイプレート22を係止する係止装置40が固設され
ている。また、可動金型22と固定金型11の間には、
固定金型11に図示しないピンが固着され、可動金型2
2にはピンが枢密に入る穴が削成され、可動金型22が
固定金型11に近接したときにガイドされる。
【0013】図2は図1に示す固定ダイプレート12に
装着した型締装置50の拡大図である。型締装置50
は、固定ダイプレート12に複数の油圧シリンダ室55
が削成され、これに両ロッド形中空穴付ピストン53
(以下、ピストン53という。)が枢密に挿入され、さ
らにピストンカバー54が挿入されており、このピスト
ンカバー54が固定ダイプレート12に固定されて、シ
リンダ室55a,55bが形成されている。この上記構
成、油圧シリンダ室55、ピストン53、ピストンカバ
ー54により型締シリンダ57が構成され、固定ダイプ
レート12の外周部近傍に複数個(本例では、最も一般
的な型締装置に合わせて、固定ダイプレート12の4つ
のコーナー部に各1個で合計4個)が配置されている。
型締シリンダ57のピストン53の中空穴53aには、
一方の端部が細く削りこまれタイバー51が遊嵌に挿入
され、ピストン53は一端部をタイバー51の段付部5
1aに、他端をタイバー51に螺着されたナット56に
当接している。ナット56はピストン53に対してタイ
バー51が紙面の上下方向に動き、調芯をするように軽
くピストン53に締めつけて位置決めし、回転しないよ
うに図示しないセットスクリュー等で固定する。
【0014】図3は図1に示す可動ダイプレート22に
装着した係止装置40の拡大図である。本実施例の場合
には可動ダイプレート22の4つのコーナーには穴22
aが削成され、穴22aには、後述する係止装置40と
可動ダイプレート22を図示の左右方向に摺動自在に滑
動するリニアベアリング52(52a,52b)とが配
設されている。固定ダイプレート12と可動ダイプレー
ト22とは速やかに進退動作させる進退装置30により
連結されている。進退装置30の金型開閉シリンダ31
はロッド側を可動ダイプレート22にピン32で、シリ
ンダ側を固定ダイプレート12にピン33で揺動自在に
結合して、金型開閉シリンダ31の伸縮により可動ダイ
プレート部20は固定ダイプレート12に対する進退動
作の駆動が行われる。また、固定ダイプレート12と可
動ダイプレート22との間には、固定ダイプレート12
に対する可動ダイプレート22の図示の左右方向の距離
を検出する距離センサー100(図4に示す。)が配設
されている。この距離センサー100はガイドレール8
とリニアガイドベアリング23の間の位置関係を測定し
ている。上記実施例に囚われずベッド7と可動ダイプレ
ート22との間にセンサーを設け、固定ダイプレート1
2に対する可動ダイプレート22の図示の左右方向の距
離を制御装置4で演算しても良い。また、可動ダイプレ
ート22の図示の下方には、前記したベッド7の上面に
固設されたガイドレール8の転動案内面を滑動されるリ
ニアガイドベアリング23が配設されている。
【0015】図3には係止装置40の部分拡大図も示し
てある。可動ダイプレート22の穴22aには、例えば
ニトマック・イーアール株式会社製の油圧締着機41が
嵌挿され、タイバー51の軸方向に動かないように収納
穴の底面22bとベアリングリテーナ42によって係止
されている。ベアリングリテーナ42は可動ダイプレー
ト22に図示しないボルトで固設されている。ベアリン
グリテーナ42の内方とベアリングリテーナ42の反対
側の可動ダイプレート22の内方にはリニアベアリング
52(52a,52b)が支点が長くなるように配設さ
れ、タイバー51を案内として可動ダイプレート部20
が金型開閉シリンダ31によってタイバー51の軸方向
に円滑に慴動する。
【0016】図4に示すように、射出装置3の射出シリ
ンダ部70は加熱シリンダ71に固着したスライダ72
(図1に示す。)により圧縮成形装置2の固定金型11
方向に滑動可能に装着されている。射出シリンダ部70
の加熱シリンダ71内にはスクリュー77が密接して挿
入されており、スクリュー77は油圧シリンダ73にブ
ラケット74を介して連結され、油圧シリンダ73の駆
動によりスクリュー77がZ方向に滑動し可塑物を射出
する。また、射出する可塑物の射出量は、例えば、油圧
シリンダ73のストロークを距離センサー75で計測し
制御装置4で演算して求める。さらに、射出シリンダ部
70の加熱シリンダ71の先端部には、可塑物の射出流
量および射出開始時等を制御するフローコントロールバ
ルブ部80が配設されている。フローコントロールバル
ブ部80は加熱シリンダ71に設けられたスプール穴に
枢密に挿入されたフローコントロールバルブ81と、フ
ローコントロールバルブ81をロッド82と、レバー8
3を介して揺動するステップモータ84とからなる。
【0017】図5に示すように、制御装置4はRAM4
a、ROM4b、およびCPU4cからなり、固定金型
11と可動金型21との間の距離センサー100と、進
退装置30を駆動するための圧油を切り替える電磁切換
弁30aと、係止装置40を駆動するための圧油を切り
替える電磁切換弁40aと、型締装置50を駆動するた
めの圧油を切り替える電磁切換弁50aと、射出シリン
ダ部70を駆動するための圧油を切り替える電磁切換弁
70aと、射出する可塑物の射出量を測定する油圧シリ
ンダ73のストロークを計測する距離センサー75と、
フローコントロールバルブ部80を駆動するステップモ
ータ84と、可動金型21の移動距離に応じて進退装置
30、型締装置50の作動位置および速度、あるいは、
可塑物の射出時期等を入力するダイストローク設定手段
120と、可塑物の射出量を設定する射出量設定手段1
30と、に接続され、それぞれを所定の指令により制御
している。
【0018】上記構成においてつぎに作動について説明
する。金型を交換した場合には金型をそれぞれの固定ダ
イプレート12あるいは可動ダイプレート22に取付け
両金型を金型開閉シリンダ31を作動させて接近する。
両金型を図示しないガイドピンの位置合わせによって両
金型を型締めする。このときに両金型の調芯が無理なく
行われているか、調芯が作動しているか、否かを確認す
る。また、固定金型11と可動金型21とを密着させ、
固定金型11と可動金型21との間を距離センサー10
0によりゼロにセットする。確認の結果が良好の場合に
は次に型打ちを始める。また、日常の始動時の場合に
も、始動点検時に両金型を金型開閉シリンダ31の作動
により接近し確認しても良い。つぎに、加熱シリンダ7
1を固定金型11に当接させる。
【0019】図6、図7は可塑物の射出圧縮成形方法の
フローチャートの一例を示す。型打ちを開始するため
に、ステップ1では、後退している可動ダイプレート2
2を金型開閉シリンダ31で迅速に固定ダイプレート1
2方向に接近させる。ステップ2では、可動ダイプレー
ト22が固定ダイプレート12に対して所定位置まで到
達したか、否かを距離センサー100からの信号により
判断し、到達したらステップ3で制御装置4から金型開
閉シリンダ31の電磁制御弁30aに指令を送り切り換
えて図示しないポンプからの圧油を停止し、金型開閉シ
リンダ31を止め可動ダイプレート22の移動を一旦停
止する。到達しない場合には、ステップ1に戻る。ステ
ップ3で一旦停止したら、ステップ4では、制御装置4
から油圧締着機41の電磁制御弁40aに指令を送り切
り換えて図示しないポンプからの圧油を油圧締着機41
に送り、可動ダイプレート22をタイバー51に動かな
いように油圧締着機41で係止する。ステップ5では、
ステップ4で係止装置40による係止が終了したら制御
装置4から型締装置50の電磁制御弁50aに指令を送
り切り換えて図示しないポンプからの圧油を型締シリン
ダ57に送り、可動ダイプレート22を型締シリンダ5
7により固定ダイプレート12方向に再度接近させる。
ステップ6では、所定位置まで到達したか、否かを判断
し、距離センサー100からの信号で到達したら制御装
置4に信号を送り、制御装置4からの指令により型締シ
リンダ57をステップ7で再度停止する。停止しない場
合には、ステップ5に戻り再移動指令が継続しているか
確認しステップ6に行く。このとき、可動金型21と固
定金型11との間のスキマ(インロースライドスキマY
は成形品の大きさ、厚さに合わせてほぼ2mmから30
mmにとる。)は広く取り、キャビティ部110を大き
く取った後に停止する。上記実施例では、ステップ3で
進退装置30と型締装置50との切換を実施したが、ス
テップ7で停止とともに、進退装置30と型締装置50
との切換を実施しても良い。
【0020】ステップ8では、可動金型21が所定の位
置に停止したら、制御装置4から射出装置3のフローコ
ントロールバルブ部80のステップモータ84に指令を
出し、フローコントロールバルブ81を揺動し開き可塑
物を固定金型11からキャビティ部110に射出を開始
する。この時に、加熱シリンダ71内の可塑物は制御装
置4から油圧シリンダ73の電磁制御弁70aに指令を
送り切り換えて図示しないポンプからの圧油を油圧シリ
ンダ73に送り、スクリュー77をZ方向に滑動し可塑
物の圧力を所定の射出圧力に上昇させ、キャビテイ部1
10内に入る樹脂量を計量しておいてから射出しても良
い。また、このとき、加熱シリンダ71よりの可塑物は
大きなキャビティ部110に射出するので射出圧力は低
圧で射出することができる。
【0021】ステップ9では、可塑物の時間当たりの射
出量を設定する射出量設定手段130からの設定信号が
定量射出か、あるいは可変射出かを判断し、一定の場合
にはそのままステップ10に行き、スクリュー77ある
いは油圧シリンダ73等に装着した距離センサー75に
より、可塑物が所定量キャビティ部110内に射出され
たか、否かを判断する。ステップ10で所定量射出され
たら、図7に示すステップ11で、再度、制御装置4か
ら型締装置50の電磁制御弁50aに指令を送り切り換
えて図示しないポンプからの圧油を型締シリンダ57に
送り、可動ダイプレート22を型締シリンダ57により
固定ダイプレート12方向に接近させる。ステップ9で
可変に射出する場合には、ステップ12に行き、図示し
ないポンプから油圧シリンダ73への圧油を増減させて
射出量を変化する。ステップ12で可塑物の射出量を増
減させたらステップ10に行く。
【0022】また、ステップ10で、スクリュー77あ
るいは油圧シリンダ73等に装着した距離センサー75
により、可塑物が所定量キャビティ部110内に射出さ
れていない場合には、図6に示すステップ9に戻る。
【0023】ステップ13では、ダイストローク設定手
段120から型締時の可動ダイプレートの移動速度が一
定かあるいは可変かを判断し、一定の場合にはステップ
14に行き、可変の場合にはステップ15で図示しない
ポンプの圧油の型締装置への供給量を増減し、移動速度
を変更する。ステップ14では、ステップ9と同様に、
可塑物の射出量を設定する射出量設定手段130からの
設定信号が一定量か、あるいは可変に射出するかを判断
し、一定の場合にはそのままステップ16に行き、スク
リュー77あるいは油圧シリンダ73等に装着した距離
センサー75により、可塑物が所定量キャビティ部11
0内に成形品に見合った所定量の可塑物が射出された
か、否かを判断する。ステップ14で可変に射出する場
合には、ステップ17に行き、図示しないポンプから油
圧シリンダ73への圧油を増減させて射出量を変化す
る。ステップ17で可塑物の射出量を増減させたらステ
ップ16に行く。これにより、可塑物を射出しながら可
動金型21を所定の速度、圧力で閉じ、可塑物をキャビ
ティ部110の隅々に圧縮・展延する。広いキャビティ
部110を可塑物が所定流速で圧縮・展延されるため、
流動性を補うことが可能となり材料の物性を損なうこと
なく成形ができる。また、可塑物にかかる圧力が均一に
なり、密度も均一となることから歪み、ソリが少ない成
形ができる。このように、射出成形しながらプレス成形
を加えることで流動性の悪い材料、薄肉成形が可能とな
る。
【0024】ステップ16で、成形品に見合った所定量
の可塑物が射出されたか、否かを判断し、射出された
ら、ステップ18では、制御装置4から射出装置3のフ
ローコントロールバルブ部80のステップモータ84に
指令を出し、フローコントロールバルブ81を揺動し閉
じて可塑物の射出を停止する。ステップ16で、射出さ
れない場合にはステップ13に戻る。ステップ19で
は、フローコントロールバルブ81が閉じた後、可動金
型21は所定の速度、圧力で閉じ、可塑物をキャビティ
部110の隅々に圧縮・展延し密度をあげながら、金型
が当接したか、否かを判断する。当接したらステップ2
0で型締シリンダ57は停止し、可塑物樹脂が冷却する
までそのままの状態が維持され可塑物に保圧をかけてい
る。当接しないときにはステップ18に戻る。
【0025】ステップ21では、成形品が冷却したか、
否かを判断し、冷却したらステップ21で、前記と逆の
作動、即ち、型締装置50により後退し、油圧締着機4
1が係止を解除した後に金型開閉シリンダ31が作動
し、移動金型21は当初の位置に戻るようにステップ2
2で後退指令を出す。冷却しない場合はステップ20に
戻り保圧を維持する。
【0026】上記実施例のタイムチャートを図8で示
す。
【0027】上記実施例では、ステップ3で可動プレー
ト22を一時停止したが、次のように制御することがで
きる。すなわち、ステップ1で可動プレート22が所定
位置の手前近傍に到達したら図示しない減速弁あるいは
ブレーキを作動させて、可動プレート22を所定位置ま
でに減速する。減速して、ステップ2で所定位置まで到
達したら、ステップ4に進み、可動プレート22が移動
中に係止装置40を作動させ、進退装置30(金型開閉
シリンダ31)から型締装置50(型締シリンダ57)
に作動(可動金型の移動手段)を切り換える。さらに、
ステップ7で可動プレート22が停止するが、その停止
の前にステップ8のフローコントロールバルブ部80を
いれて、停止中あるいは停止前の近傍からフローコント
ロールバルブ81を開き溶融樹脂の射出を開始しても良
い。
【0028】図9(a)から(g)は他の金型を用いた
実施例を示す。図9において、固定ダイプレート12に
は固定金型211が取着されている。また、可動ダイプ
レート22には可動金型221が取着され、可動金型2
21には枢密にスライド金型222が伸長したときに図
示の位置にあるように挿入されている。スライド金型2
22はバネ223により図示の位置(図9(a))に伸
長し、固定金型211の当接によりバネ223が圧縮さ
れ図示の左方向に滑動する。
【0029】次に作動について説明する。なお、図8の
タイムチャートの時間の位置の記号を括弧内に表示す
る。図9(a)は、前回に成形された成形品A(例え
ば、長さ1000mm、幅150mm、厚さ2.0mm
の成形品)を排出した後の全開位置を示す。図9(b)
は、移動金型221を移動させてスライド金型222を
固定金型211に接触することにより、予め決められた
ストローク分を有するキャビティ部110を構成した状
態で移動金型221の移動が停止しているのを示す。こ
の瞬間ではフローコントロールバルブ81は閉じられて
おり、キャビティ部110内に可塑物は射出されていな
い。(aとbの間)
【0030】図9(c)は、移動金型221が停止した
後にフローコントロールバルブ81を開いてスクリュー
77を前進させ、可塑物をキャビティ部110内に射出
を開始しているのを示す。(aとdの間)図9(d)
は、全射出量に対し所定の割合を射出した時点で移動金
型221を再度移動しているのを示す。(dとc3
間)このとき、キャビティ部110内は大気圧であるか
ら低い圧力で射出できる。また、図9(d)は、可塑物
が射出されながら、移動金型221は移動を続けるた
め、プレスによる展延と射出による供給が同時に行われ
る。このとき、キャビティ部110内の空気はパーテイ
ングラインのガス通路(M)、エジェクタピン224の
クリアランス(P)及びスライド金型222のクリアラ
ンス(R)より逃げる。
【0031】図9(e)は、移動金型221が下降中に
可塑物は成形物品の質量分だけ射出され、フローコント
ロールバルブ81が閉じているのを示す。(e点)この
とき、移動金型221と固定金型が接触したときに射出
を完了しても良い。また、好ましくは、全射出量と成形
物品の質量は同一であり余分な可塑物の射出は行わなく
ても良い。図9(f)は、射出が完了して圧縮している
状態を示す。(eとhの間)射出が完了しても、移動金
型221は移動し、キャビティ部110の隅々まで充填
させるとともに可塑物を圧縮する。
【0032】図9(g)は、移動金型を開き、固定金型
211とスライド金型222を分離するとともに、エジ
ェクタピン224を突出させて成形物品を移動金型22
1より分離させた後に、図9(a)の工程に戻る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダイプレートに装着された金型を予め所定量開いてキャ
ビティ部を大きく取った所に、可塑物を射出するので射
出圧力は低圧で射出することができる。また、広いキャ
ビティ内部の可塑物の流動速度を調整できるので、可塑
物が圧縮・展延され流れるため、流動性を補うことが可
能となり材料の物性を損なうことなく成形ができるとと
もに、可塑物にかかる圧力が均一になり、密度も均一と
なることから歪み、ソリが少ない成形ができる。このよ
うに、射出成形しながらプレス成形を加えることで、従
来に比べて、流動長さ/肉厚比は約3倍〜4倍にするこ
とができ、薄肉成形が可能となる。
【0034】また、フローコントロールバルブにより可
塑物射出量を制御するため、圧力解放部が不要となり金
型の構造が簡素化されるとともに、フローコントロール
バルブを閉じ供給を停止した後に可塑物に圧力を加える
ため加熱シリンダ内の可塑物に圧力がかからないので劣
化を防止することができるという優れた効果が得られ
る。
【0035】さらに請求項2の発明によれば、上記した
効果に加え、可動ダイプレートの移動を進退手段から型
締手段に変更するため、可動金型と固定金型のシェアエ
ッジクリアレンスを小さくできるとともに、ガイドピン
の損傷・摩耗を低減でき、製品品質の向上も計ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出圧縮成形装置の側面図である。
【図2】型締装置の拡大図である。
【図3】係止装置の部分拡大図である。
【図4】金型部と射出装置の関係を示す概略図である。
【図5】制御装置部のブロック図である。
【図6】本発明の射出圧縮成形方法のフローチャート図
である。
【図7】本発明の射出圧縮成形方法のフローチャート図
である。
【図8】タイムチャートの一例を示す図である。
【図9】本発明の圧縮工程の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 横形射出圧縮成形装置 2 圧縮成形装置 3 射出装置 4 制御装置 10 固定ダイプレート部 11,211 固定金型 12 固定ダイプレート 20 可動ダイプレート部 21,221 可動金型 22 可動ダイプレート 30 進退装置 31 金型開閉油圧シリンダ 40 係止装置 41 油圧締着機 50 型締装置 57 型締シリンダ 70 射出シリンダ部 75 距離センサー 80 フローコントロールバルブ部 100 距離センサー 110 キャビテイ部 120 ダイストローク設定手段 130 射出量設定手段 A 成形品
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−22917(JP,A) 特開 平1−241419(JP,A) 特開 平5−124072(JP,A) 特開 昭47−25255(JP,A) 特開 昭51−58461(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/46 - 45/77 B29C 43/32 - 43/36 B29C 43/58

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ダイプレートに保持される固定金型
    と可動ダイプレートに保持される可動金型との間のキャ
    ビティ部に射出装置に設けられたフローコントロールバ
    ルブを介して可塑物を射出して圧縮・展延する射出圧縮
    成形装置の制御方法であって、 前記可動金型を前記固定金型に対して移動して金型を予
    め所定量開いて前記キャビティ部を大きく取った位置で
    停止させ、 前記可動金型の停止後又は停止直前に、時間当りの射出
    量を定量射出か可変射出かのいずれかを選択して、前記
    フローコントロールバルブを開いて前記キャビティ部に
    予め設定された所定量の可塑物を射出開始し、 前記所定量の可塑物が射出された後、前記可動金型の速
    度を一定速度か可変速度かのいずれかを選択して、該可
    動金型を前記固定金型に対して再移動させるとともに、 前記フローコントロールバルブによる時間当たりの射出
    量を定量射出か可変射出かのいずれかを選択して、該フ
    ローコントロールバルブを介して前記キャビティ部に可
    塑物を射出し、 前記キャビティ部に成形品と同量の可塑物の射出が完了
    した後、前記フローコントロールバルブを閉じ、 しかる後、前記可動金型をさらに移動させ前記可塑物を
    圧縮・展延し、型締を行うことを特徴とする射出圧縮成
    形装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記所定量の可塑物の射出前の前記可動
    金型の移動の際に、該可動金型の移動を金型開閉シリン
    ダから型締シリンダに変え、該可動金型の速度を変える
    ことを特徴とする請求項1記載の射出圧縮成形装置の制
    御方法。
JP08314692A 1992-03-05 1992-03-05 射出圧縮成形装置の制御方法 Expired - Fee Related JP3315718B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08314692A JP3315718B2 (ja) 1992-03-05 1992-03-05 射出圧縮成形装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08314692A JP3315718B2 (ja) 1992-03-05 1992-03-05 射出圧縮成形装置の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05245893A JPH05245893A (ja) 1993-09-24
JP3315718B2 true JP3315718B2 (ja) 2002-08-19

Family

ID=13794088

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08314692A Expired - Fee Related JP3315718B2 (ja) 1992-03-05 1992-03-05 射出圧縮成形装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3315718B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006321204A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Ube Machinery Corporation Ltd 射出成形機の型締装置およびその組立方法
JP5875411B2 (ja) * 2012-03-06 2016-03-02 株式会社足立ライト工業所 射出圧縮成形法および射出圧縮成形用金型
JP5698814B2 (ja) 2013-09-17 2015-04-08 ファナック株式会社 射出成形機の制御方法
JP5932098B2 (ja) 2014-04-17 2016-06-08 日東電工株式会社 透明導電性フィルム
CN114434735A (zh) * 2021-12-23 2022-05-06 祥星塑料模具(嘉兴)有限公司 一种多功能工具箱及注塑一体机
CN114801045A (zh) * 2022-01-22 2022-07-29 王多喜 一种新型高效注塑机及快速成型工艺
CN116373246B (zh) * 2023-04-08 2023-09-19 青岛海瑞德模塑有限公司 一种双油缸注塑机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05245893A (ja) 1993-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5500166A (en) Method for controlling injection volume of material into mold
US5354525A (en) Injection and compression molding apparatus and molding methods therefor
JP3315718B2 (ja) 射出圧縮成形装置の制御方法
US5922372A (en) High speed locking clamp
JP4169554B2 (ja) 射出発泡成形機及び射出発泡成形方法
US6811388B2 (en) Mold clamping unit and injection molding apparatus
US5928685A (en) High speed locking clamp
EP0420098A2 (en) Injection mold assembly
KR100193396B1 (ko) 국부가압식 사출성형기
CA2103269C (en) Device for and method of molding for injection molding machine
JP2642993B2 (ja) プラスチック成形品の成形方法
JPH05200820A (ja) 横形射出圧縮成形装置
JPH06304984A (ja) 射出圧縮成形装置
JP5093809B2 (ja) ディスク基板成形機およびディスク基板成形方法
JPH0994856A (ja) 射出成形用金型
JP3262215B2 (ja) 直圧式型締装置の型締方法
JP3293425B2 (ja) 射出低圧成形方法および装置
JP2750614B2 (ja) 射出成形機の型締制御方法
JP4201657B2 (ja) 射出成形装置における中間金型の移動装置
JP3363952B2 (ja) 射出圧縮成形方法
JPH0924520A (ja) 型締装置
JPH079519A (ja) 射出プレス成形方法
JP2005014471A (ja) 射出プレス成形方法
JPH05285955A (ja) 横形型締装置
JPH0144138B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080607

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090607

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees