JPH079462Y2 - 送信装置及び受信装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、展覧会等の展示品の内容を発明する送信装置
及び受信装置に関する。

［従来の技術］ 展覧会等の展示品の内容を説明する従来の装置には、展
示品のそばに説明文を設けるようにしたものや、展示品
の手前に説明ボタンを設けてこのボタンが押されたとき
に前記展示品のそばに設けられたスピーカ又はヘッドホ
ンジャックから説明が流れるようにしたものがある。ま
た、展示品のそば又は展示室内に微弱な電波を流し、ワ
イヤレスヘッドホンで受信し得るようにした説明装置も
ある。

［考案が解決しようとする課題］ 上述した従来の各種の説明装置では、説明内容が画一的
となり、多様な説明内容の要求に対応ることが困難であ
った。すなわち説明内容をいくつかの項目別又は説明内
容の詳細さの程度別に分けて説明したり、言語別に説明
したりすることが困難であった。また微弱電波による方
法では、説明装置の利用者が個々の展示品を自由な時間
間隔で鑑賞するのが難しく、かつ説明装置の利用者が複
数いる場合には、他の利用者が既に説明を聴き始めてい
ると、後から利用する者は説明を中途から聴かなければ
ならないという不便もあった。

本考案はこのような従来の説明装置の欠点を解消し、項
目別や詳細さの程度別に各種の説明内容を自由に選択し
て説明を受けることができ、また説明装置の利用者が説
明を受ける時間間隔を自由に設定し得るとともに説明装
置の利用者が複数いても個別に最初から説明を聴き得る
説明の送信装置及び受信装置を提供することを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

第１図を参照しながら本考案の送信装置及び受信装置の
構成を説明する。

本考案の送信装置１は、各展示品２の近傍に設けられ、
受信装置からの所定の識別コードを含んだ光信号を受光
するための受光装置３と、前記各展示品２に対応する説
明内容を記憶した記憶装置５と、前記受光装置３が光信
号11を受光した展示品２に対応する説明内容を前記記憶
装置５から読み出す読出回路と、前記受光装置３の受光
した前記光信号11を復調する復調回路と、前記複数回路
で復調した前記光信号11に織り込まれた前記識別コード
を前記読出回路で読み出した説明内容に付加して前記受
信装置に無線送信する無線送信回路６とを備えたもので
ある。なお、前記読出回路及び復調回路は、第１図で
は、信号処理回路４として示してある。また説明内容
は、無線送信回路６に備えられたアンテナ７から電波８
として受信装置９に送信される。

前記受光装置３は前記光信号11を受光したとき発光する
発光表示手段を有してもよい。

本考案の受信装置９は、送信装置へ戻るべき光信号11を
発生する発光素子10と、発光素子10を駆動し、前記光信
号が所定の識別コードを含んだものとする駆動回路と、
前記駆動回路を断続するスイッチ12と、前記識別コード
の織り込まれた説明内容を無線受信する受信回路と、前
記受信回路で受信した説明内容を再生する再生回路とを
備えたものである。この受信回路はアンテナ14を備え、
このアンテナ14で送信装置１から送信される電波８を受
信する。また、前記再生回路で再生された説明内容はヘ
ッドホン15で聴き取ることができる。

本考案の受信装置９は、各種の説明内容のうちから必要
な説明内容を選択する選択スイッチ13をも備えてもよ
い。

［作用］ 展示品２の説明を受ける利用者は、説明を受けたい展示
品２に受信装置９を向け、受信装置９のスイッチ12をオ
ンする。すると発光素子10を駆動する駆動回路が動作
し、受信装置９に設けられた発光素子10から光信号11が
展示品２に照射される。この際利用者は、光信号11のス
ポットを目で見ながら展示品２に光信号11を照射できる
ので、説明を受けたい展示品２を正確かつ容易に選択で
きる。

光信号11を受光した受光装置３は、光信号11を電気信号
に変換して、信号処理回路４に設けられた復調回路に入
力する。前記復調回路は、光信号11に織り込まれた、受
信装置９ごとに設定されたその受信装置９の識別コード
を光信号11から復調する。信号処理回路４では、利用者
が選択した展示品２の展示コードに応じて記憶装置５か
ら必要な説明内容を読出回路により読み出し、前記復調
回路で復調した受信装置９の識別コードを付加して無線
送信回路６に入力する。無線送信回路６ではこの識別コ
ードの付加された説明内容を変調してアンテナ７から電
波８として送信する。

受信装置９では、アンテナ14で電波８を受信し、その受
信装置９に固有の識別コードが付加されている場合に受
信した電波８を復調して音声信号として再生する。この
再生された音声信号をヘッドホン15で聴けば、展示品２
についての説明が得られる。

なお前述のように、光信号11は可視光であるので、利用
者は、光信号11自体を目で見て、どの展示品２に光信号
11が照射されているか確かめることができるが、光信号
11を受光したとき発光する発光表示手段を受光装置３に
設ければ、どの展示品２を利用者が選択したかがより明
確に確認できる。

さらに、各種の説明内容のうちから必要な説明内容を選
択するための信号を光信号に含ませるための選択スイッ
チ13を受信装置９に設ければ、説明項目，詳細さの程
度，説明言語等の各種の選択項目を利用者が利用でき、
活用範囲の拡大が図れる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を説明する。

第２図，第３図は本発明の送信装置の実施例を示す回路
ブロック図である。

各展示品にはそれぞれの近傍に受光素子21と発光素子23
とが設けられている。各受光素子21の出力信号はアンプ
22にそれぞれ入力される。これらの素子21、23とアンプ
22の各１組が第１図の受光装置３を構成している。各ア
ンプ22の出力信号は、加算器30及び展示コード発生回路
24に入力されるとともに、各受光素子21に対応した発光
素子23にそれぞれ入力される。展示コード発生回路24
は、受信装置９からの光信号を受光した受光素子21に対
応した展示品を特定する展示コードを発生させ、加算回
路28に入力する。

加算器30の出力信号は検波回路25に与えられ、次に検波
回路25の出力信号はA/D変換回路26に入力され、A/D変換
回路26の出力信号はデコード回路27に入力される。デコ
ード回路27の出力信号は加算回路28に入力され、展示コ
ード発生回路24で発生された展示コードが付加される。
加算回路28の出力信号は中央演算処理回路29に入力さ
れ、中央演算処理回路29では、加算回路28の出力信号に
応じて記憶装置５から必要な説明内容を読み出し、加算
回路28の出力信号に織り込まれた受信装置９の識別コー
ドを説明内容に付加して無線送信回路６に入力する。

無線送信回路６は第３図に示すように構成される。すな
わち、入力端子32には中央演算処理回路29の出力信号が
入力され、この中央演算処理回路29の出力信号は、入力
端子32を介してD/A変換回路33に入力される。D/A変換回
路33の出力信号は変調回路35に入力される。変調回路35
には発振回路34からキャリアが入力され、このキャリア
をD/A変換回路33の出力信号で変調する。変調回路35の
出力信号は、アンプ36を介してアンテナ７に入力され
る。

次にこの送信装置の動作を説明する。

受光素子21は、受信装置９からの光信号11を受光し、こ
の光信号11を電気信号に変換してアンプ22に入力する。
アンプ22で増幅された前記受信装置９からの信号は検波
回路25で検波され、アナログ信号としてA/D変換回路26
に入力される。一方、アンプ22の出力信号は発光素子23
及び展示コード発生回路24にも入力し、受信装置９から
の光信号11を受光した受光素子21に対応する発光素子23
を発光させて当該受光素子21が確かに光信号11を受光し
たことを表示するとともに、展示コード発生回路24から
当該受光素子21に対応する展示コードが発生されて加算
回路28に入力される。

A/D変換回路26では、入力したアナログ信号をデジタル
信号に変換して、デコード回路27に出力する。デコード
回路27では、入力信号をデコードし、どの受信装置９か
らの信号であるかを判断すると共に、言語等を特定する
ためのコードが含まれている場合は、これも判断して加
算回路28に出力する。加算回路28では、デコード回路27
から入力された信号に展示コード発生回路24から入力さ
れる展示コードを付加して、中央演算処理回路29に入力
する。中央演算処理回路29では、加算回路28の出力信号
に応じて記憶装置30から必要な説明内容を読み出し、加
算回路28の出力信号に織り込まれた受信装置の識別コー
ドを説明内容に付加して無線送信回路６に入力する。

無線送信回路６の入力端子32に入力された中央演算処理
回路29の出力信号は、D/A変換回路33でアナログ信号に
変換され、変調回路35に入力される。変調回路35では、
発振回路34から入力されるキャリアをD/A変換回路33か
ら入力される信号で変調しアンプ36に入力する。アンプ
36で増幅された変調回路35の出力信号はアンテナ７から
無線信号８として送信される。

第４図は本発明の受信装置９の実施例の回路構成を示す
回路ブロック図である。

同図において、41は送信装置から送信される電波を受信
して再生する受信再生部であり、51は展示品２に投光す
る光信号11を発生させる光信号発生部である。なお第４
図に示すように、受信再生部41及び光信号発生部51のす
べての回路に供給する電源をオン・オフするメインスイ
ッチ12が本実施例の受信装置に設けられている。

受信再生部41では、アンテナ14で送信装置１からの電波
８を受信し、アンテナ14の出力信号はヘッドアンプ43に
入力される。ヘッドアンプ43の出力信号は検波回路44に
入力され、検波回路44の出力信号はA/D変換回路45に入
力される。A/D変換回路45の出力信号は、送信装置１か
らの信号に織り込まれている識別コードがその受信装置
９固有の識別コードであるか否かを判別する判別回路46
に入力される。判別回路46の出力信号はデコード回路47
に入力され、デコード回路47の出力信号はD/A変換回路4
8に入力される。D/A変換回路48の出力信号はアンプ49に
入力され、アンプ49の出力信号はヘッドホンジャック50
から出力される。

光信号発生部51の識別コード発生回路52では、当該受信
装置９固有の識別コードが発生され、エンコード回路53
に入力される。エンコード回路53には、説明装置の利用
者が説明を受けたい項目，言語等を選択する選択スイッ
チ13からの出力信号も入力され、識別コードとともにコ
ード化される。エンコード回路53の出力信号はD/A変換
回路55に入力され、D/A変換回路55の出力信号は変調回
路56に入力される。変調回路56の出力信号は、発光素子
10を駆動するアンプ57に入力され、アンプ57の出力信号
は発光素子10に入力される。

次に本実施例の動作を説明する。

本受信装置の利用者が特定の展示品の説明を受けたいと
きは、前記メインスイッチをオンし受信装置９のすべて
の回路の動作を開始させ、選択スイッチ13を操作して受
けたい説明の項目を設定する。この利用者の設定にした
がった信号が選択スイッチ13からエンコード回路53に入
力される。なお選択スイッチ13を利用者が操作しないと
きは、前記選択スイッチ13が設定された状態の信号が選
択スイッチ13からエンコード回路53に入力される。エン
コード回路53には選択スイッチ13からの信号とともに識
別コード発生回路52からの識別コード信号が入力され、
ともにコード化される。エンコード回路53でコード化さ
れた信号は、D/A変換回路55でアナログ信号に変換さ
れ、変調回路56で光通信信号として変調される。変調回
路56で変調された光通信信号は、アンプ57で増幅され、
発光素子10から光ビーム11として目的の展示品２に投光
される。

この光ビーム11が照射された展示品の、選択スイッチ13
で設定された説明内容が前記送信装置の無線送信回路６
から送信されると、この送信された電波８が受信再生部
41のアンテナ14で受信される。アンテナ14で受信された
前記電波８は、ヘッドアンプ43で増幅され、検波回路44
で検波される。検波回路44で検波された送信信号は、A/
D変換回路45でデジタル信号に変換され、判別回路46で
当該受信装置９固有の識別コードが織り込まれているか
否かが判別される。判別回路46は、受信した信号に当該
受信装置９固有の識別コードが織り込まれている場合に
は、デコード回路47に受信信号を出力し、デコード回路
47でデコードされる。デコード回路47でデコードされた
受信信号は、D/A変換回路48でアナログ音声信号に変換
され、アンプ49で増幅され、ヘッドホンジャック50から
出力される。

［考案の効果］ 本考案の送信装置及び受信装置においては、その受信装
置固有の識別コードを織り込んだ光ビームを展示品に照
射し、当該展示品に関する説明内容を前記識別コードを
付加した電波信号として受信装置に送信するようにした
ので、利用者が自分の望む展示品の説明を自分の欲する
時間間隔で自由に聴くことができ、利用者が複数いても
個別に最初から説明を聴き取る。また光ビームを目で見
ることができるから、目的の展示品を正確に選択できる
し、利用者が展示品からなり離れていても受信装置から
の光ビームが展示品の受光装置に届きさえすれば、その
展示品の説明を聴くことができる。

各種の説明内容を選択できる選択スイッチを受信装置に
設ければ、言語別，項目別等の多くの項目のなかから必
要な説明内容を自由に選択できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の送信装置及び受信装置の概要を示す
図、第２図は本考案の送信装置の実施例の回路ブロック
図、第３図は本考案の送信装置の無線送信回路の実施例
の回路ブロック図、第４図は本考案の受信装置の実施例
の回路ブロック図である。 １……送信装置、２……展示品、３……受光装置、４…
…信号処理回路、5,30……記憶装置、6,31……無線送信
回路、7,14……アンテナ、８……電波、９……受信装
置、10,23……発光素子、11……光信号、12……スイッ
チ、13……選択スイッチ、15……ヘッドホン、21……受
光素子、24……展示コード発生回路、25,44……検波回
路、26,45……A/D変換回路、27,47……デコード回路、2
8……加算回路、29……中央演算処理回路、33,48,55…
…D/A変換回路、34……発信回路、35,56……変調回路、
41……受信再生部、46……判別回路、50……ヘッドホン
ジャック、51……光信号発生部、52……識別コード発生
回路、53……エンコード回路。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】各展示品の近傍に設けられ、受信装置から
   の所定の識別コードを含んだ光信号を受光するための受
   光装置と、前記各展示品に対応する説明内容を記憶した
   記憶装置と、前記受光装置が光信号を受光した展示品に
   対応する説明内容を前記記憶装置から読み出す読出回路
   と、前記受光装置の受光した前記光信号を復調する復調
   回路と、前記復調回路で復調した前記光信号に織り込ま
   れた前記識別コードを前記読出回路で読み出した説明内
   容に付加して前記受信装置に無線送信する無線送信回路
   とを備えた送信装置。
2. 【請求項２】送信装置へ送るべき光信号を発生する発光
   素子と、前記発光素子を駆動し、前記光信号が所定の識
   別コードを含んだものとする駆動回路と、前記駆動回路
   を断続するスイッチと、前記識別コードの織り込まれた
   説明内容を前記送信装置から無線受信する受信回路と、
   前記受信回路で受信した説明内容を再生する再生回路と
   を備えた受信装置。
3. 【請求項３】各種の説明内容のうちから必要な説明内容
   を選択するための信号を前記光信号に含ませるための選
   択スイッチを備えた請求項２記載の受信装置。