JPH0794629B2 - 印刷インキ用アゾレーキ顔料の製造方法 - Google Patents

印刷インキ用アゾレーキ顔料の製造方法

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JPH0794629B2
JPH0794629B2 JP1087825A JP8782589A JPH0794629B2 JP H0794629 B2 JPH0794629 B2 JP H0794629B2 JP 1087825 A JP1087825 A JP 1087825A JP 8782589 A JP8782589 A JP 8782589A JP H0794629 B2 JPH0794629 B2 JP H0794629B2
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azo lake
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尚徳 高見
賢一 田中
勝己 小楠
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばグラビアインキなどの用途に有用な印
刷インキ用アゾレーキ顔料の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
アゾレーキ顔料は耐溶剤性、耐光性等の物性に優れてい
るため、従来から合成樹脂の着色剤、塗料、印刷インキ
およびゴム用着色剤などとして広く使用されている。
このような用途のうちでも、特に印刷インキ用に使用さ
れるアゾレーキ顔料は、上記の物性に加えて、透明性、
鮮明性、着色力、グロスのアップ等が要求される。これ
らの要求に応えるため、従来のアゾレーキ顔料は、ロジ
ン等の天然樹脂、金属石けんあるいは界面活性剤のよう
な添加剤や処理剤によって処理されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、各種のグラビアインキ、特に軽包装グラ
ビアインキの透明性やグロスを向上させるためにロジン
等で処理したものを使用すると、インキが短時間内に増
粘もしくはゲル化して使用不能になるという問題点があ
る。
本発明者は、上記従来技術の問題点を解決すべく鋭意研
究を重ねた結果、溶性アゾレーキ顔料を製造する際のい
ずれかの工程において特定の有機化合物塩を添加すると
問題となる現象が効果的に解消される事実を確認して本
発明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明による印刷インキ用アゾレーキ顔料の
製造方法は、アゾレーキ顔料の製造に際し、下記の一般
式(I)で示されるN−ヒドロキシメチルN,N,N−アル
キルアンモニウム塩を添加せしめることを構成上の特徴
としている。
一般式 (式中、R1、R2、R3は炭素数1〜30のアルキル基、アル
キルアミド基およびヒドロキシエチル基を示し、Xはハ
ロゲン原子、スルホン酸基、カルボキシル基および水酸
基を示す。)。
本発明のアゾレーキ顔料は、従来公知の方法に準じ次の
ようにして製造することができる。
2−クロロ−4−アミノトルエン−5−スルホン酸、2
−クロロ−5−アミノトルエン−4−スルホン酸、アン
スラニル酸、4−クロルアンスラニル酸、4−アミノト
ルエン−3−スルホン酸、4−クロロアニリン−3−ス
ルホン酸、2−ナフチルアミン−1−スルホン酸等のジ
アゾ成分を常法に従ってジアゾ化し、2−ナフトール、
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、2−ナフトール−3,
6−ジスルホン酸のようなカップリング成分と反応させ
て染料のナトリウム塩を作成する。ついで、これにカル
シウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン、亜鉛、
カドミウム、マグネシウム、鉄などの水溶性金属塩を加
えてレーキ化して塗料を水不溶性のアゾレーキ顔料とし
たのち、熟成してアゾレーキ顔料を得る。本発明は、こ
のアゾレーキ顔料の製造におけるいずれかの工程段階で
上述の一般式(I)で示されたN−ヒドロキシエチル−
N,N,N−アルキルアンモニウム塩を添加処理することを
要件とするものである。添加処理する工程段階は、例え
ばジアゾ成分の水溶液、カップリング成分液、カップリ
ング後の染料溶液、染料を水不溶化した顔料分散液など
の作成時となるが、このうち最も好適な態様は添加処理
の時点をカップリング後の染料溶液とすることである。
N−ヒドロキシエチル−N,N,N−アルキルアンモニウム
塩の添加処理量は、得られるアゾレーキ顔料100重量部
あたり0.1〜30重量部、より好ましくは1〜10重量部で
ある。
製造工程において、カップリング中あるいはカップリン
グ後に各種の水溶性樹脂あるいは界面活性剤などの添加
剤を加えることは差支えない。また、本発明で製造され
たアゾレーキ顔料と通常の顔料とを混合して使用するこ
ともできるが、この場合においてもN−ヒドロキシエチ
ル−N,N,N−アルキルアンモニウム塩の添加処理量は混
合後のアゾレーキ顔料100重量部あたり0.1〜30重量部の
範囲に設定することが望ましい。
〔作 用〕
本発明によれば、製造過程で添加するN−ヒドロキシエ
チル−N,N,N−アルキルアンモニウム塩〔一般式
(I)〕の処理機能により、得られる印刷インキ用アゾ
レーキ顔料が従来技術による同種顔料に比べて優れた透
明性ならびに鮮明性を示すとともに、貯蔵中に増粘また
はゲル化するような現象を起こすことのない長寿命性能
が付与される。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明す
る。なお、実施例および比較例に記載した部および%
は、重量基準としている。
実施例1 2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸33.9部を水酸化ナトリ
ウム水溶液に溶解してカップリング成分とする。
2−クロロ−4−アミノトルエン−5−スルホン酸39.8
部を常法に従ってジアゾ化し、上記のカップリング成分
に加えてカップリング処理し、ナトリウム染料を得る。
この染料溶液にN−ヒドロキシエチル−N−ラウリル−
N,N−ヂメチルアンモニウムクロライド3部を添加した
のち、90℃まで昇温する。ついで塩化バリウム溶液(Ba
Cl2・2H2O:61.6部)を添加してレーキ化し、20分間熟成
する。熟成成分を濾別したのち、90℃で乾燥して本発明
の印刷インキ用アゾレーキ顔料100.9部を得た。
得られた印刷インキ用アゾレーキ顔料につき、以下の試
験法を用いてインキ化した時の性能を測定した。
<試験法> 軽包装グラビアインキ アゾレーキ顔料 10部 ポリアミドワニス 58部 硝化綿ワニス 17部 溶 剤 15部 スチールボール 200部 上記の成分を内径60mm、高さ120mmのブリキ缶に入れ、
ペイントコンディショナーで30分間分散する。このよう
にして作成されたインキを用いてマイラーおよび黒帯ア
ート紙上に0.15milのバーコーターにより展色し、グロ
スおよび透明度を測定する。また、粘度はインキをガラ
ス容器に入れ、キレート剤1%(インキに対して)添加
したのち40℃の恒温槽に入れて経時変化を測定する。
上記の測定結果を表1に示した。
比較例1 N−ヒドロキシエチル−N−ラウリル−N,N−ヂメチル
アンモニウムクロライドの添加を省略した以外は実施例
1と同様にして、印刷インキ用アゾレーキ顔料98部を得
た。この顔料について実施例1と同一方法で測定した性
能結果を、表1に併載した。
比較例2 N−ヒドロキシエチル−N−ラウリル−N,N−ジメチル
アンモニウムクロライドの代わりにロジンを使用した以
外は実施例1と同様にして印刷インキ用アゾレーキ顔料
100.1部を得た。この顔料について実施例1と同一方法
で測定した性能結果を、表1に併載した。
<表 注> (1)透明度(目視観察) 5:かなり透明 4:透明 3:普通 2:不透明 1:かなり不透明 (2)グロス アート紙上の展色物:グロスチエッカ(掘場製作所)に
て測定 (3)粘度 BL型粘度計(東京計器製作所)、ロータNo.2、30rpmに
て測定 実施例2 2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸44.4部を水酸化ナトリ
ウム水溶液中に溶解してカップリング成分とする。
4−アミノトルエン−5−スルホン酸44.1部を常法に従
ってジアゾ化し、上記のカップリング成分を加えてカッ
プリング反応をさせる。ついで塩化カルシウム水溶液
(CaCl2・2H2O:48.5部)を加えてレーキ化し、30分間撹
拌する。これにN−〔3−(ラウロイルアミド)プロピ
ル〕−N−ヒドロキシエチル−N,N−ジメチルアンモニ
ウムクロライド4部を添加し、80℃に昇温して30分間熟
成したのち、濾別、乾燥(90℃)して本発明の印刷イン
キ用アゾレーキ顔料102部を得た。
この顔料につき実施例1と同様にして性能測定し、結果
を表2に示した。
比較例3 N−〔3−(ラウロイルアミド)プロピル〕−N−ヒド
ロキシエチルアンモニウムクロライドの添加を省略した
ほかは実施例2と同様にして印刷インキ用アゾレーキ顔
料98部を得た。このものについて実施例1と同一方法で
性能測定し、結果を表2に併載した。
実施例3 N−〔3−(ラウロイルアミド)プロピル〕−N−ヒド
ロキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド
の代わりにN−ラウリル−N,N−ジヒドロキシエチル−
N−メチルアンモニウムクロライドを使用した以外は実
施例2と同様にして、本発明の印刷インキ用アゾレーキ
顔料102部を得た。このものについて実施例1と同一方
法で性能測定をおこない、結果を表2に併載した。
実施例4 2−ナフトール32.5部を水酸化ナトリウム水溶液に溶解
してカップリング成分とする。
2−クロロ−5−アミノトルエン−4−スルホン酸49.8
部を常法に従ってジアゾ化し、これにカップリング成分
を加えてカップリング反応をさせる。このように作成し
た染料溶液にN−ヒドロキシエチル−N−ラウリル−N,
N−ジメチルアンモニウムクロライド3部を添加したの
ち、95℃まで昇温して塩化バリウム溶液(BaCl2・2H2O:
33.0部)を加え、レーキ化して1時間熟成する。これを
濾別、乾燥(90℃)して本発明の印刷インキ用アゾレー
キ顔料100.9部を得た。この顔料を実施例1と同一方法
で性能測定し、結果を表2に示した。
比較例4 N−ヒドロキシエチル−N−ラウリル−N,N−ジメチル
アンモニウムクロライドの添加を省略した以外は実施例
4と同様にして、印刷インキ用アゾレーキ顔料98部を得
た。このものについて実施例1と同一方法で性能測定
し、結果を表2を併載した。
〔発明の効果〕 以上の実施例および比較例を対比して明らかなように、
本発明によれば常に優れた透明性と鮮明性を有し、かつ
粘度の経時変化が僅少な印刷インキ用アゾレーキ顔料を
製造することができる。
したがって、とくに各種グラビアインキ用として有用で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アゾレーキ顔料の製造に際し、下記一般式
    (I)で示されるN−ヒドロキシエチル−N,N,N−アル
    キルアンモニウム塩を添加せしめることを特徴とする印
    刷インキ用アゾレーキ顔料の製造方法。 一般式 (式中、R1、R2、R3は炭素数1〜30のアルキル基、アル
    キルアミド基およびヒドロキシエチル基を示し、Xはハ
    ロゲン原子、スルホン酸基、カルボキシル基および水酸
    基を示す。)。
JP1087825A 1989-04-06 1989-04-06 印刷インキ用アゾレーキ顔料の製造方法 Expired - Lifetime JPH0794629B2 (ja)

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