JPH0794534B2 - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
- Publication number
- JPH0794534B2 JPH0794534B2 JP2238638A JP23863890A JPH0794534B2 JP H0794534 B2 JPH0794534 B2 JP H0794534B2 JP 2238638 A JP2238638 A JP 2238638A JP 23863890 A JP23863890 A JP 23863890A JP H0794534 B2 JPH0794534 B2 JP H0794534B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- general formula
- epoxy resin
- phenol
- represented
- semiconductor device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、耐熱衝撃信頼性および耐湿信頼性の双方に
優れた半導体装置に関するものである。
優れた半導体装置に関するものである。
トランジスタ,IC,LSI等の半導体素子は、外部環境の保
護の観点および素子のハンドリングを可能にする観点か
ら、プラスチツクパツケージ等により封止され半導体装
置化されている。この種のパツケージの代表例として
は、デユアルインラインパツケージ(DIP)がある。こ
のDIPは、ピン挿入型のものであり、実装基板に対して
ピンを挿入することにより半導体装置を取り付けるよう
になつている。
護の観点および素子のハンドリングを可能にする観点か
ら、プラスチツクパツケージ等により封止され半導体装
置化されている。この種のパツケージの代表例として
は、デユアルインラインパツケージ(DIP)がある。こ
のDIPは、ピン挿入型のものであり、実装基板に対して
ピンを挿入することにより半導体装置を取り付けるよう
になつている。
最近は、LSIチツプ等の半導体素子の高集積化と高速化
が進んえおり、加えて電子装置を小形で高機能にする要
求から、実装の高密度化が進んでいる。このような観点
からDIPのようなピン挿入型のパツケージに代えて、表
面実装用パツケージが主流になつてきている。この種の
パツケージを用いた半導体装置においては、平面的にピ
ンを取り出し、これを実装基板表面に直接半田等によつ
て固定するようになつている。このような表面実装型半
導体装置は、平面的にピンが取り出せるようになつてお
り、薄い,軽い,小さいという利点を備えており、した
がつて実装基板に対する占有面積が小さくてすむという
利点を備えている他、基板に対する両面実装も可能であ
るという長所をも有している。
が進んえおり、加えて電子装置を小形で高機能にする要
求から、実装の高密度化が進んでいる。このような観点
からDIPのようなピン挿入型のパツケージに代えて、表
面実装用パツケージが主流になつてきている。この種の
パツケージを用いた半導体装置においては、平面的にピ
ンを取り出し、これを実装基板表面に直接半田等によつ
て固定するようになつている。このような表面実装型半
導体装置は、平面的にピンが取り出せるようになつてお
り、薄い,軽い,小さいという利点を備えており、した
がつて実装基板に対する占有面積が小さくてすむという
利点を備えている他、基板に対する両面実装も可能であ
るという長所をも有している。
〔発明が解決しようとする課題〕 ところが、上記のような表面実装用パツケージを用いた
半導体装置において表面実装前にパツケージ自体が吸湿
している場合には、半田実装時に水分の蒸気圧によつ
て、パツケージにクラツクが生じるという問題がある。
すなわち、第1図に示すような表面実装型半導体装置に
おいて、水分は矢印Aのように封止樹脂1を通つて、パ
ツケージ3内に侵入し、主としてSi−チツプ7の表面や
ダイボンドパツド4の裏面に滞溜する。そして、ベーパ
ーフエーズソルダリング等の半田表面実装を行う際に、
上記滞溜水分が、上記半田実装における加熱により気化
し、その蒸気圧により、第2図に示すように、ダイボン
ドパツド4の裏面の樹脂部分を下方に押しやり、そこに
空隙5をつくると同時にパツケージ3にクラツク6を生
じさせる。第1図および第2図において、8はボンデイ
ングワイヤーである。
半導体装置において表面実装前にパツケージ自体が吸湿
している場合には、半田実装時に水分の蒸気圧によつ
て、パツケージにクラツクが生じるという問題がある。
すなわち、第1図に示すような表面実装型半導体装置に
おいて、水分は矢印Aのように封止樹脂1を通つて、パ
ツケージ3内に侵入し、主としてSi−チツプ7の表面や
ダイボンドパツド4の裏面に滞溜する。そして、ベーパ
ーフエーズソルダリング等の半田表面実装を行う際に、
上記滞溜水分が、上記半田実装における加熱により気化
し、その蒸気圧により、第2図に示すように、ダイボン
ドパツド4の裏面の樹脂部分を下方に押しやり、そこに
空隙5をつくると同時にパツケージ3にクラツク6を生
じさせる。第1図および第2図において、8はボンデイ
ングワイヤーである。
このような問題に対する解決策として、半導体素子をパ
ツケージで封止した後、得られる半導体装置全体を防湿
梱包し、表面実装の直前に開放して使用する方法や、表
面実装の直前に上記半導体装置を100℃で24時間乾燥さ
せ、その後半田実装を行うという方法が提案され、すで
に実装されている。しかしながら、このような前処理方
法によれば、製造工程が長くなる上、手間がかかるとい
う問題がある。
ツケージで封止した後、得られる半導体装置全体を防湿
梱包し、表面実装の直前に開放して使用する方法や、表
面実装の直前に上記半導体装置を100℃で24時間乾燥さ
せ、その後半田実装を行うという方法が提案され、すで
に実装されている。しかしながら、このような前処理方
法によれば、製造工程が長くなる上、手間がかかるとい
う問題がある。
一方、封止樹脂の低吸湿性を向上させるために、半導体
封止用エポキシ樹脂組成物として、例えば、下記の一般
式(IV)で表される骨格を有するエポキシ樹脂と、下記
の一般式(V)で表されるノボラツク樹脂とを含有する
エポキシ樹脂組成物を用いたものが提案されている。
封止用エポキシ樹脂組成物として、例えば、下記の一般
式(IV)で表される骨格を有するエポキシ樹脂と、下記
の一般式(V)で表されるノボラツク樹脂とを含有する
エポキシ樹脂組成物を用いたものが提案されている。
しかしながら、上記エポキシ樹脂組成物を用いて半導体
素子を封止すると、封止樹脂の吸湿率は低減するが、半
田実装後の耐湿信頼性が低下してしまう。
素子を封止すると、封止樹脂の吸湿率は低減するが、半
田実装後の耐湿信頼性が低下してしまう。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、電
子機器への実装に際して前処理を要することなく、しか
も半田実装時の加熱に耐えうる低応力性に優れた半導体
装置の提供をその目的とする。
子機器への実装に際して前処理を要することなく、しか
も半田実装時の加熱に耐えうる低応力性に優れた半導体
装置の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明の半導体装置は、
下記の(A)および(B)成分を含有しているエポキシ
樹脂組成物を用いて半導体素子を封止するという構成を
とる。
下記の(A)および(B)成分を含有しているエポキシ
樹脂組成物を用いて半導体素子を封止するという構成を
とる。
(A)下記の一般式(I)で表されるエポキシ樹脂。
(B)下記の一般式(II)で表されるシラン化合物と、
下記の一般式(III)で表されるフエノールアラルキル
樹脂とを予備反応させることにより得られる反応生成
物。
下記の一般式(III)で表されるフエノールアラルキル
樹脂とを予備反応させることにより得られる反応生成
物。
〔作用〕 パツケージクラツクの発生を防止する方法としては、
封止樹脂に対する吸湿を抑制する、ダイボンドパツド
の裏面および半導体素子の表面と、封止樹脂との間の接
着力を高める、封止樹脂自体の強度を高めるという三
つの方法が考えられる。この発明は、上記の方法にも
とづき、封止樹脂の吸水率を大幅に低減させ封止樹脂に
対する吸湿を抑制させるようにするとともに、上記の
方法にもとづき半導体素子の表面と封止樹脂との間の接
着力を高めるようにすることによりパツケージ自体の耐
湿性の向上および封止樹脂の接着強度の向上を意図する
ものである。そのため、上記一般式(I)で表される特
殊なエポキシ樹脂と、上記一般式(II)のシラン化合物
と上記一般式(III)のフエノールアラルキル樹脂との
反応生成物を用いるものであり、それにより、半田実装
におけるような高温下(215〜260℃)での封止樹脂の耐
パツケージクラツク性と耐湿信頼性の大幅な向上を実現
できる。
封止樹脂に対する吸湿を抑制する、ダイボンドパツド
の裏面および半導体素子の表面と、封止樹脂との間の接
着力を高める、封止樹脂自体の強度を高めるという三
つの方法が考えられる。この発明は、上記の方法にも
とづき、封止樹脂の吸水率を大幅に低減させ封止樹脂に
対する吸湿を抑制させるようにするとともに、上記の
方法にもとづき半導体素子の表面と封止樹脂との間の接
着力を高めるようにすることによりパツケージ自体の耐
湿性の向上および封止樹脂の接着強度の向上を意図する
ものである。そのため、上記一般式(I)で表される特
殊なエポキシ樹脂と、上記一般式(II)のシラン化合物
と上記一般式(III)のフエノールアラルキル樹脂との
反応生成物を用いるものであり、それにより、半田実装
におけるような高温下(215〜260℃)での封止樹脂の耐
パツケージクラツク性と耐湿信頼性の大幅な向上を実現
できる。
この発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、前記一般式
(I)で表される特殊なエポキシ樹脂(A成分)と、前
記一般式(II)のシラン化合物および前記一般式(II
I)のフエノールアラルキル樹脂との予備反応生成物
(B成分)とを用いて得られるものであつて、通常、粉
末状もしくはそれを打錠したタブレツト状になつてい
る。
(I)で表される特殊なエポキシ樹脂(A成分)と、前
記一般式(II)のシラン化合物および前記一般式(II
I)のフエノールアラルキル樹脂との予備反応生成物
(B成分)とを用いて得られるものであつて、通常、粉
末状もしくはそれを打錠したタブレツト状になつてい
る。
上記A成分の特殊なエポキシ樹脂は、ビフエニル型エポ
キシ樹脂で、下記の一般式(I)で表される。
キシ樹脂で、下記の一般式(I)で表される。
このように、グリシジル基を有するフエニル環に低級ア
ルキル基を付加することにより溌水性を有するようにな
る。そして、上記特殊なエポキシ樹脂のみでエポキシ樹
脂成分を構成してもよいし、それ以外の、通常用いられ
るエポキシ樹脂と併用するようにしてもよい。前者の場
合には、A成分の全部が上記一般式(I)の特殊なエポ
キシ樹脂で構成され、後者の場合にはA成分の一部が上
記一般式(I)の特殊なエポキシ樹脂で構成されること
となる。上記通常用いられるエポキシ樹脂としては、ク
レゾールノボラツク型,フエノールノボラツク型,ノボ
ラツクビスA型やビスフエノールA型等の各種エポキシ
樹脂があげられる。上記ノボラツク型エポキシ樹脂とし
ては、通常、エポキシ当量150〜250,軟化点50〜130℃の
ものが用いられ、クレゾールノボラツク型エポキシ樹脂
としては、エポキシ当量180〜210,軟化点60〜110℃のも
のが一般に用いられる。このように両者を併用する場合
には、上記一般式(I)で表されるエポキシ樹脂をエポ
キシ樹脂成分全体の20重量%(以下「%」と略す)以上
に設定するのが好ましく、特に好ましくは50%以上であ
る。
ルキル基を付加することにより溌水性を有するようにな
る。そして、上記特殊なエポキシ樹脂のみでエポキシ樹
脂成分を構成してもよいし、それ以外の、通常用いられ
るエポキシ樹脂と併用するようにしてもよい。前者の場
合には、A成分の全部が上記一般式(I)の特殊なエポ
キシ樹脂で構成され、後者の場合にはA成分の一部が上
記一般式(I)の特殊なエポキシ樹脂で構成されること
となる。上記通常用いられるエポキシ樹脂としては、ク
レゾールノボラツク型,フエノールノボラツク型,ノボ
ラツクビスA型やビスフエノールA型等の各種エポキシ
樹脂があげられる。上記ノボラツク型エポキシ樹脂とし
ては、通常、エポキシ当量150〜250,軟化点50〜130℃の
ものが用いられ、クレゾールノボラツク型エポキシ樹脂
としては、エポキシ当量180〜210,軟化点60〜110℃のも
のが一般に用いられる。このように両者を併用する場合
には、上記一般式(I)で表されるエポキシ樹脂をエポ
キシ樹脂成分全体の20重量%(以下「%」と略す)以上
に設定するのが好ましく、特に好ましくは50%以上であ
る。
上記B成分である特殊な反応生成物は、下記の一般式
(II)で表される特定のシラン化合物と、下記の一般式
(III)で表される特定のフエノールアラルキル樹脂と
を予備反応させることにより得られる。
(II)で表される特定のシラン化合物と、下記の一般式
(III)で表される特定のフエノールアラルキル樹脂と
を予備反応させることにより得られる。
すなわち、上記特殊な反応生成物は、上記一般式(II)
で表される特定のシラン化合物の有機基Xおよびアルコ
キシ基Yが、一般式(III)で表される特定のフエノー
ルアラルキル樹脂中のOH基と反応し、脱アルコールする
ことにより得られる。
で表される特定のシラン化合物の有機基Xおよびアルコ
キシ基Yが、一般式(III)で表される特定のフエノー
ルアラルキル樹脂中のOH基と反応し、脱アルコールする
ことにより得られる。
上記一般式(II)で表される特定のシラン化合物として
は、シランカツプリング剤を用いることができ、具体的
には、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N,N−ビス〔(メチルジメトキシシリル)
プロピル〕アミン、N,N−ビス〔3−(メチルジメトキ
シシリル)プロピル〕エチレンジアミン、N,N−ビス
〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アミン、N−
N−ビス〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕エチ
レンジアミン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−グリシジル−N,N−ビス
〔3−(メチルジメトキシシリル)プロピル〕アミン、
N−グリシジル−N,N−ビス〔3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル〕アミン、3−グリシドキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−メルカプトトリメトキシシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−〔(3
−トリメトキシシリル)プロピル〕ジエチレントリアミ
ン、N−〔(3−トリメトキシシリル)プロピル〕トリ
エチレンテトラアミン、N−3−トリメトキシシリルプ
ロピル−m−フエニレンジアミン等があげられる。
は、シランカツプリング剤を用いることができ、具体的
には、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N,N−ビス〔(メチルジメトキシシリル)
プロピル〕アミン、N,N−ビス〔3−(メチルジメトキ
シシリル)プロピル〕エチレンジアミン、N,N−ビス
〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アミン、N−
N−ビス〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕エチ
レンジアミン、3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−グリシジル−N,N−ビス
〔3−(メチルジメトキシシリル)プロピル〕アミン、
N−グリシジル−N,N−ビス〔3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル〕アミン、3−グリシドキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−メルカプトトリメトキシシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−〔(3
−トリメトキシシリル)プロピル〕ジエチレントリアミ
ン、N−〔(3−トリメトキシシリル)プロピル〕トリ
エチレンテトラアミン、N−3−トリメトキシシリルプ
ロピル−m−フエニレンジアミン等があげられる。
上記一般式(III)で表される特定のフエノールアラル
キル樹脂は、上記特殊なエポキシ樹脂の硬化剤として作
用するものであり、アラルキルエーテルとフエノールと
をフリーデルクラフツ触媒で反応させることにより得ら
れる。一般に、α,α′−ジメトキシ−p−キシレンと
フエノールモノマーの縮合重合化合物が知られている。
ここで、上記フエノールアラルキル樹脂は、フエノール
モノマーを一方の重縮合モノマーとする場合、最終重合
化合物中に、反応残余として上記フエノールモノマーが
残る場合があり、通常、反応終了工程で減圧脱フエノー
ル工程を行い所定の軟化点に到達するまでフエノールモ
ノマーを留去して製造される。しかし、上記のような工
程を経てもフエノールモノマーが残存する場合がある。
本発明者らは、このようなフエノールモノマーが多量に
残存したフエノールアラルキル樹脂を含むエポキシ樹脂
組成物を用いて、半導体素子をトランスフアー成形でモ
ールドすると、場合によつて、モールド金型から封止樹
脂(エポキシ樹脂組成物の硬化体)が離型し難くなると
いうことに遭遇した。本発明者らは、この経験から、フ
エノールモノマーの残存量が金型の離型性に影響を及ぼ
すのではないかと着想し、これについて研究を重ねた。
その結果、フエノールアラルキル樹脂中に残存するフリ
ーフエノール(遊離フエノールモノマー)量と金型の離
型性とに相関性のあることを突き止めた。そして、さら
に研究を重ねた結果、フエノールアラルキル樹脂中に残
存するフリーフエノール量を0.5%以下に設定すると、
離型性が良好となることを見出した。特に好適なのは0.
2%以下である。
キル樹脂は、上記特殊なエポキシ樹脂の硬化剤として作
用するものであり、アラルキルエーテルとフエノールと
をフリーデルクラフツ触媒で反応させることにより得ら
れる。一般に、α,α′−ジメトキシ−p−キシレンと
フエノールモノマーの縮合重合化合物が知られている。
ここで、上記フエノールアラルキル樹脂は、フエノール
モノマーを一方の重縮合モノマーとする場合、最終重合
化合物中に、反応残余として上記フエノールモノマーが
残る場合があり、通常、反応終了工程で減圧脱フエノー
ル工程を行い所定の軟化点に到達するまでフエノールモ
ノマーを留去して製造される。しかし、上記のような工
程を経てもフエノールモノマーが残存する場合がある。
本発明者らは、このようなフエノールモノマーが多量に
残存したフエノールアラルキル樹脂を含むエポキシ樹脂
組成物を用いて、半導体素子をトランスフアー成形でモ
ールドすると、場合によつて、モールド金型から封止樹
脂(エポキシ樹脂組成物の硬化体)が離型し難くなると
いうことに遭遇した。本発明者らは、この経験から、フ
エノールモノマーの残存量が金型の離型性に影響を及ぼ
すのではないかと着想し、これについて研究を重ねた。
その結果、フエノールアラルキル樹脂中に残存するフリ
ーフエノール(遊離フエノールモノマー)量と金型の離
型性とに相関性のあることを突き止めた。そして、さら
に研究を重ねた結果、フエノールアラルキル樹脂中に残
存するフリーフエノール量を0.5%以下に設定すると、
離型性が良好となることを見出した。特に好適なのは0.
2%以下である。
上記一般式(III)で表される特定のフエノールアラル
キル樹脂としては、軟化点70〜110℃,水酸基当量150〜
220を有するものを用いるのが好ましい。また、上記フ
エノールアラルキル樹脂は、それ自体で硬化剤成分を構
成してもよいし、それ以外の、通常用いられるフエノー
ル樹脂と併用しても差し支えはない。前者の場合には、
硬化剤成分の全部が上記フエノールアラルキル樹脂で構
成され、後者の場合は硬化剤成分の一部が上記フエノー
ルアラルキル樹脂で構成されることとなる。上記通常用
いられるフエノール樹脂としては、フエノールノボラツ
ク,クレゾールノボラツク等があげられる。これらノボ
ラツク樹脂としては、軟化点が50〜110℃,水酸基当量
が70〜150℃のものを用いることが望ましい。上記フエ
ノールアラルキル樹脂と、このような通常のフエノール
樹脂とを併用する場合には、上記フエノールアラルキル
樹脂を硬化剤成分全体の50%以上の割合に設定するのが
好ましく、特に好ましくは70%以上である。そして、上
記フエノールアラルキル樹脂(通常のフエノール樹脂を
含む)の配合割合は、上記特殊なエポキシ樹脂(A成
分)中のエポキシ基1当量当たり上記フエノールアラル
キル樹脂中の水酸基が0.7〜1.3当量となるように配合す
ることが好適である。より好適なのは0.9〜1.1当量であ
る。
キル樹脂としては、軟化点70〜110℃,水酸基当量150〜
220を有するものを用いるのが好ましい。また、上記フ
エノールアラルキル樹脂は、それ自体で硬化剤成分を構
成してもよいし、それ以外の、通常用いられるフエノー
ル樹脂と併用しても差し支えはない。前者の場合には、
硬化剤成分の全部が上記フエノールアラルキル樹脂で構
成され、後者の場合は硬化剤成分の一部が上記フエノー
ルアラルキル樹脂で構成されることとなる。上記通常用
いられるフエノール樹脂としては、フエノールノボラツ
ク,クレゾールノボラツク等があげられる。これらノボ
ラツク樹脂としては、軟化点が50〜110℃,水酸基当量
が70〜150℃のものを用いることが望ましい。上記フエ
ノールアラルキル樹脂と、このような通常のフエノール
樹脂とを併用する場合には、上記フエノールアラルキル
樹脂を硬化剤成分全体の50%以上の割合に設定するのが
好ましく、特に好ましくは70%以上である。そして、上
記フエノールアラルキル樹脂(通常のフエノール樹脂を
含む)の配合割合は、上記特殊なエポキシ樹脂(A成
分)中のエポキシ基1当量当たり上記フエノールアラル
キル樹脂中の水酸基が0.7〜1.3当量となるように配合す
ることが好適である。より好適なのは0.9〜1.1当量であ
る。
上記一般式(III)で表される特定のフエノールアラル
キル樹脂と、前記一般式(II)で表される特定のシラン
化合物とからなる反応生成物(B成分)は、例えばつぎ
のようにして得られる。すなわち、上記特定のシラン化
合物および特定のフエノールアラルキル樹脂を攪拌装置
付きの反応容器に適宜配合し、120〜180℃に、特に好ま
しくは130〜150℃に昇温させ両者を反応させて反応生成
物を作製する。つぎに、この反応で生成したアルコール
を130〜180℃の条件下で脱気等により系外に除去するこ
とにより得られる。
キル樹脂と、前記一般式(II)で表される特定のシラン
化合物とからなる反応生成物(B成分)は、例えばつぎ
のようにして得られる。すなわち、上記特定のシラン化
合物および特定のフエノールアラルキル樹脂を攪拌装置
付きの反応容器に適宜配合し、120〜180℃に、特に好ま
しくは130〜150℃に昇温させ両者を反応させて反応生成
物を作製する。つぎに、この反応で生成したアルコール
を130〜180℃の条件下で脱気等により系外に除去するこ
とにより得られる。
なお、この発明に用いるエポキシ樹脂組成物には、上記
A成分の特殊なエポキシ樹脂およびB成分の反応生成物
以外に、必要に応じて無機質充填剤,硬化促進剤,難燃
剤,ワツクス等が用いられる。
A成分の特殊なエポキシ樹脂およびB成分の反応生成物
以外に、必要に応じて無機質充填剤,硬化促進剤,難燃
剤,ワツクス等が用いられる。
上記無機質充填剤としては、結晶性および溶融性フイラ
ーはもちろんのこと、酸化アルミニウム,酸化ベリリウ
ム,炭化ケイ素,窒化ケイ素等があげられる。
ーはもちろんのこと、酸化アルミニウム,酸化ベリリウ
ム,炭化ケイ素,窒化ケイ素等があげられる。
上記硬化促進剤としては、アミン系,リン系,ホウ素
系,リン−ホウ素系等の硬化促進剤があげられ、単独で
もしくは併せて使用される。
系,リン−ホウ素系等の硬化促進剤があげられ、単独で
もしくは併せて使用される。
上記難燃剤としては、ノボラツク型ブロム化エポキシも
しくはビスA型エポキシ、三酸化アンチモンおよび五酸
化アンチモン等の化合物を適宜単独でもしくは併せて使
用することが行われる。
しくはビスA型エポキシ、三酸化アンチモンおよび五酸
化アンチモン等の化合物を適宜単独でもしくは併せて使
用することが行われる。
上記カツプリング剤としては、グリシジルエーテルタイ
プ,アミンタイプ,チオシアンタイプ,ウレアタイプ等
のメトキシないしはエトキシシランが、適宜に単独でも
しくは併せて用いられる。その使用方法としては、充填
剤に対して、ドライブレンドしたり、もしくは予備加熱
反応させたり、さらには有機成分原料に対して予備混合
させたりする方法等があげられるが、特に限定するもの
ではない。
プ,アミンタイプ,チオシアンタイプ,ウレアタイプ等
のメトキシないしはエトキシシランが、適宜に単独でも
しくは併せて用いられる。その使用方法としては、充填
剤に対して、ドライブレンドしたり、もしくは予備加熱
反応させたり、さらには有機成分原料に対して予備混合
させたりする方法等があげられるが、特に限定するもの
ではない。
上記ワツクスとしては、高級脂肪酸,高級脂肪酸エステ
ル,高級脂肪酸カルシウム等の化合物があげられ、単独
でもしくは併せて使用される。
ル,高級脂肪酸カルシウム等の化合物があげられ、単独
でもしくは併せて使用される。
なお、この発明に用いられるエポキシ樹脂組成物には、
上記添加剤以外にシリコーンオイルおよびシリコーンゴ
ム,合成ゴム等のゴム成分を配合して低応力化を図つた
り、耐湿信頼性テストにおける信頼性向上を目的として
ハイドロタルサイト等で示されるイオントラツプ剤を配
合してもよい。
上記添加剤以外にシリコーンオイルおよびシリコーンゴ
ム,合成ゴム等のゴム成分を配合して低応力化を図つた
り、耐湿信頼性テストにおける信頼性向上を目的として
ハイドロタルサイト等で示されるイオントラツプ剤を配
合してもよい。
この発明に用いられるエポキシ樹脂組成物は、例えばつ
ぎのようにして製造することができる。すなわち、ま
ず、上記特定のシラン化合物と、特定のフエノールアラ
ルキル樹脂とを上記条件で予備反応させることにより反
応生成物(B成分)を作製する。つぎに、この反応生成
物と、上記A成分の特殊なエポキシ樹脂とを適宜の割合
で配合し予備混合した後、ミキシングロール機等の混練
機にかけ加熱状態で混練して溶融混合する。ついで、こ
れを室温に冷却した後、公知の手段によつて粉砕し、必
要に応じて打錠するという一連の工程により製造するこ
とができる。
ぎのようにして製造することができる。すなわち、ま
ず、上記特定のシラン化合物と、特定のフエノールアラ
ルキル樹脂とを上記条件で予備反応させることにより反
応生成物(B成分)を作製する。つぎに、この反応生成
物と、上記A成分の特殊なエポキシ樹脂とを適宜の割合
で配合し予備混合した後、ミキシングロール機等の混練
機にかけ加熱状態で混練して溶融混合する。ついで、こ
れを室温に冷却した後、公知の手段によつて粉砕し、必
要に応じて打錠するという一連の工程により製造するこ
とができる。
このようなエポキシ樹脂組成物を用いての半導体素子の
封止は、特に限定するものではなく、通常のトランスフ
アー成形等の公知のモールド方法により行うことができ
る。
封止は、特に限定するものではなく、通常のトランスフ
アー成形等の公知のモールド方法により行うことができ
る。
このようにして得られる半導体装置は、エポキシ樹脂組
成物中に含まれる前記一般式(I)で表される特殊なエ
ポキシ樹脂(A成分)と、前記一般式(II)と一般式
(III)との予備反応生成物(B成分)の作用により、
封止樹脂自体の低吸湿化が実現されており、また半導体
素子と封止樹脂との接着強度も向上しているため、耐熱
衝撃性および耐湿信頼性の双方に優れ、半田実装に際し
てもパツケージクラツク等が生ずることがない。しか
も、フリーフエノール量を0.5%以下に調節することに
より、トランスフアー成形時において、モールド金型か
ら容易に、かつ確実に離型できるようになる。
成物中に含まれる前記一般式(I)で表される特殊なエ
ポキシ樹脂(A成分)と、前記一般式(II)と一般式
(III)との予備反応生成物(B成分)の作用により、
封止樹脂自体の低吸湿化が実現されており、また半導体
素子と封止樹脂との接着強度も向上しているため、耐熱
衝撃性および耐湿信頼性の双方に優れ、半田実装に際し
てもパツケージクラツク等が生ずることがない。しか
も、フリーフエノール量を0.5%以下に調節することに
より、トランスフアー成形時において、モールド金型か
ら容易に、かつ確実に離型できるようになる。
以上のように、この発明の半導体装置は、上記のような
特殊なエポキシ樹脂および特殊な予備反応生成物とを含
有するエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を樹脂封
止して構成されているため、半導体素子と封止樹脂との
接着強度に優れ、半田実装におけるような過酷な条件下
においてもパツケージクラツクが生ずることなく、優れ
た耐湿信頼性を備えている。
特殊なエポキシ樹脂および特殊な予備反応生成物とを含
有するエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を樹脂封
止して構成されているため、半導体素子と封止樹脂との
接着強度に優れ、半田実装におけるような過酷な条件下
においてもパツケージクラツクが生ずることなく、優れ
た耐湿信頼性を備えている。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、実施例に先立つて下記の第1表に示す化合物を準
備した。
備した。
つぎに、上記第1表のフエノール樹脂C,Dおよびシラン
化合物E,F,Gを下記の第2表に示す割合で配合し、攪拌
装置付きの反応容器に投入して同表に示す反応条件で予
備反応させて、脱気(170℃)することにより反応生成
物J〜Oを作製した。なお、上記フエノール樹脂C(フ
エノールアラルキル樹脂)に含有されるフリーフエノー
ル量は0.5%以下であつた。
化合物E,F,Gを下記の第2表に示す割合で配合し、攪拌
装置付きの反応容器に投入して同表に示す反応条件で予
備反応させて、脱気(170℃)することにより反応生成
物J〜Oを作製した。なお、上記フエノール樹脂C(フ
エノールアラルキル樹脂)に含有されるフリーフエノー
ル量は0.5%以下であつた。
〔実施例1〜7、比較例1〜4〕 上記反応生成物J〜O、エポキシ樹脂A,Bおよびその他
の添加剤を用いて下記の第3表に示す割合で配合し、ミ
キシングロール機にかけて100℃で10分間混練し、シー
ト状組成物を得た。ついで、得られたシート状組成物を
粉砕し、目的とする粉末のエポキシ樹脂組成物を得た。
の添加剤を用いて下記の第3表に示す割合で配合し、ミ
キシングロール機にかけて100℃で10分間混練し、シー
ト状組成物を得た。ついで、得られたシート状組成物を
粉砕し、目的とする粉末のエポキシ樹脂組成物を得た。
〔実施例8,9〕 前記第1表に示したフエノール樹脂C(フエノールアラ
ルキル樹脂)の代わりに、下記の第4表に示す含有フリ
ーフエノール量の異なるフエノールアラルキル樹脂を用
いた。それ以外は上記実施例1と同様にしてエポキシ樹
脂組成物を得た。
ルキル樹脂)の代わりに、下記の第4表に示す含有フリ
ーフエノール量の異なるフエノールアラルキル樹脂を用
いた。それ以外は上記実施例1と同様にしてエポキシ樹
脂組成物を得た。
つぎに、実施例1〜9および比較例1〜4で得られた粉
末状のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子をトラン
スフアー成形でモールドすることにより半導体素子を得
た。この半導体装置は、80ピン四方向フラツトパツケー
ジ(QFP)(20mm×14mm×厚み2.5mm)で、7mm×7mmのダ
イボンドプレート,6.5mm×6.5mmのチツプサイズを有す
るものである。このようにして得られた半導体装置につ
いて、260℃の半田浸漬を行いパツケージクラツクが発
生すまでの85℃/85%RH下での限界吸湿時間を測定し
た。また、上記エポキシ樹脂組成物を用いて、厚み3mm
×直径50mmの円板状の硬化物を作製(硬化条件:180℃×
5時間)し、この円板状の硬化物について85℃×85%RH
下で500時間吸湿させて飽和吸湿率を測定した。さら
に、硬化物の曲げ強度をJIS−K−6911 5.17に準じて2
60℃下で測定した。ついで、半導体素子と硬化物の接着
力を測定した。これらの結果を後記の第5表に示した。
なお、上記接着力は、つぎのようにして測定した。すな
わち、第3図(A)および(B)に示すように、上面が
直径a=11mmおよび下面が直径b=9mmで、高さh=10m
mの円錐台状硬化物10を作製し、この円錐台状硬化物10
の上面の中心に2mm×2mm×厚み0.4mmの半導体素子11を
搭載した。そして、この円錐台状硬化物10と半導体素子
11との剪断接着力を測定した。また、得られたエポキシ
樹脂組成物の硬化体の金型からの離型荷重を測定しこれ
を離型性として評価した。その結果を第5表に併せて示
した。なお、上記離型荷重はつぎのようにして測定し
た。すなわち、まず第5図(A)に示すような上段12,
中段13および下段14の三段からなる金型15を準備し、上
記金型15のモールド面をクリーニング樹脂で洗浄した。
その後、上記エポキシ樹脂組成物を、充填路(ランナ
ー)16を経由させて金型15内に充填しトランスフアー成
形して第4図に示すような成形体17(上面の直径c=18
mm、底面の直径d=20mm)を作製した。ついで、第5図
(B)に示すように、中段13を取り出してこれを反転さ
せ、第5図(C)に示すように、支持フレーム19上に載
置し、プツシユゲージ18で矢印A方向に成形体17を押し
て、中段13から成形体17を離型させた〈第5図(D)参
照〉。このときの中段13から成形体17を離型させる際の
荷重を測定した。図において、19は支持フレームであ
る。
末状のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子をトラン
スフアー成形でモールドすることにより半導体素子を得
た。この半導体装置は、80ピン四方向フラツトパツケー
ジ(QFP)(20mm×14mm×厚み2.5mm)で、7mm×7mmのダ
イボンドプレート,6.5mm×6.5mmのチツプサイズを有す
るものである。このようにして得られた半導体装置につ
いて、260℃の半田浸漬を行いパツケージクラツクが発
生すまでの85℃/85%RH下での限界吸湿時間を測定し
た。また、上記エポキシ樹脂組成物を用いて、厚み3mm
×直径50mmの円板状の硬化物を作製(硬化条件:180℃×
5時間)し、この円板状の硬化物について85℃×85%RH
下で500時間吸湿させて飽和吸湿率を測定した。さら
に、硬化物の曲げ強度をJIS−K−6911 5.17に準じて2
60℃下で測定した。ついで、半導体素子と硬化物の接着
力を測定した。これらの結果を後記の第5表に示した。
なお、上記接着力は、つぎのようにして測定した。すな
わち、第3図(A)および(B)に示すように、上面が
直径a=11mmおよび下面が直径b=9mmで、高さh=10m
mの円錐台状硬化物10を作製し、この円錐台状硬化物10
の上面の中心に2mm×2mm×厚み0.4mmの半導体素子11を
搭載した。そして、この円錐台状硬化物10と半導体素子
11との剪断接着力を測定した。また、得られたエポキシ
樹脂組成物の硬化体の金型からの離型荷重を測定しこれ
を離型性として評価した。その結果を第5表に併せて示
した。なお、上記離型荷重はつぎのようにして測定し
た。すなわち、まず第5図(A)に示すような上段12,
中段13および下段14の三段からなる金型15を準備し、上
記金型15のモールド面をクリーニング樹脂で洗浄した。
その後、上記エポキシ樹脂組成物を、充填路(ランナ
ー)16を経由させて金型15内に充填しトランスフアー成
形して第4図に示すような成形体17(上面の直径c=18
mm、底面の直径d=20mm)を作製した。ついで、第5図
(B)に示すように、中段13を取り出してこれを反転さ
せ、第5図(C)に示すように、支持フレーム19上に載
置し、プツシユゲージ18で矢印A方向に成形体17を押し
て、中段13から成形体17を離型させた〈第5図(D)参
照〉。このときの中段13から成形体17を離型させる際の
荷重を測定した。図において、19は支持フレームであ
る。
第5表の結果から、比較例3品は飽和吸湿率は低く限界
吸湿時間は長いが、半導体素子接着力が低い。また、比
較例3品以外の比較例品は、接着力はある程度有してい
るが、飽和吸水率が高く限界吸湿時間も短い。これに対
して、実施例品は、高い接着力を有し、飽和吸水率も低
くかつ限界吸湿時間も長い。したがつて、実施例品は耐
湿信頼性に優れ高温時の低応力性に優れていることがわ
かる。しかも、実施例品は離型荷重が低く、離型性に優
れていることがわかる。
吸湿時間は長いが、半導体素子接着力が低い。また、比
較例3品以外の比較例品は、接着力はある程度有してい
るが、飽和吸水率が高く限界吸湿時間も短い。これに対
して、実施例品は、高い接着力を有し、飽和吸水率も低
くかつ限界吸湿時間も長い。したがつて、実施例品は耐
湿信頼性に優れ高温時の低応力性に優れていることがわ
かる。しかも、実施例品は離型荷重が低く、離型性に優
れていることがわかる。
第1図および第2図は従来の半導体装置のパツケージク
ラツク発生状況を説明する縦断面図、第3図(A)は実
施例および比較例での半導体素子とエポキシ樹脂組成物
の硬化物との接着力の測定方法を説明する平面図、第3
図(B)はその正面図、第4図はエポキシ樹脂組成物硬
化体の斜視図、第5図(A),(B),(C)および
(D)は離型荷重の測定方法を説明する工程図である。
ラツク発生状況を説明する縦断面図、第3図(A)は実
施例および比較例での半導体素子とエポキシ樹脂組成物
の硬化物との接着力の測定方法を説明する平面図、第3
図(B)はその正面図、第4図はエポキシ樹脂組成物硬
化体の斜視図、第5図(A),(B),(C)および
(D)は離型荷重の測定方法を説明する工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31 (72)発明者 長沢 徳 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 西岡 務 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 伊藤 達志 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−67660(JP,A) 特開 昭59−105018(JP,A) 特開 昭61−221219(JP,A) 特開 昭62−43414(JP,A) 特開 昭63−186724(JP,A) 特開 昭64−60623(JP,A) 特開 平1−292029(JP,A) 特開 平2−41353(JP,A)
Claims (5)
- 【請求項1】下記の(A)および(B)成分を含有して
いるエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止して
なる半導体装置。 (A)下記の一般式(I)で表されるエポキシ樹脂。 (B)下記の一般式(II)で表されるシラン化合物と、
下記の一般式(III)で表されるフエノールアラルキル
樹脂とを予備反応させることにより得られる反応生成
物。 - 【請求項2】一般式(II)で表されるシラン化合物が、
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,3−アミ
ノプロピルトリメトキシシランおよび3−メルカプトト
リメトキシシランからなる群から選ばれた少なくとも一
つのシラン化合物である請求項(1)記載の半導体装
置。 - 【請求項3】一般式(III)で表されるフエノールアラ
ルキル樹脂に含有されるフリーフエノール量が0.5重量
%以下である請求項(1)または(2)記載の半導体装
置。 - 【請求項4】下記の(A)および(B)成分を含有して
いる半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 (A)下記の一般式(I)で表されるエポキシ樹脂。 (B)下記の一般式(II)で表されるシラン化合物と、
下記の一般式(III)で表されるフエノールアラルキル
樹脂とを予備反応させることにより得られる反応生成
物。 - 【請求項5】一般式(III)で表されるフエノールアラ
ルキル樹脂に含有されるフリーフエノール量が0.5重量
%以下である請求項(4)記載の半導体封止用エポキシ
樹脂組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25595189 | 1989-09-29 | ||
JP1-255951 | 1989-09-29 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03174745A JPH03174745A (ja) | 1991-07-29 |
JPH0794534B2 true JPH0794534B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=17285846
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2222078A Expired - Lifetime JPH0794533B2 (ja) | 1989-09-29 | 1990-08-22 | 半導体装置 |
JP2238638A Expired - Lifetime JPH0794534B2 (ja) | 1989-09-29 | 1990-09-08 | 半導体装置 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2222078A Expired - Lifetime JPH0794533B2 (ja) | 1989-09-29 | 1990-08-22 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JPH0794533B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0794533B2 (ja) * | 1989-09-29 | 1995-10-11 | 日東電工株式会社 | 半導体装置 |
JP2506220B2 (ja) * | 1990-06-19 | 1996-06-12 | 日東電工株式会社 | 半導体装置 |
JP3911088B2 (ja) * | 1997-04-28 | 2007-05-09 | 日東電工株式会社 | 半導体装置 |
DE60019046T2 (de) * | 1999-01-29 | 2006-02-02 | Arakawa Chemical Industries, Ltd. | Härter für epoxidharze, epoxidharzzusammensetzung und verfahren zur herstellung von silan-modifiziertem phenolharz |
JP2004143383A (ja) * | 2002-10-28 | 2004-05-20 | Nikko Materials Co Ltd | 固形シランカップリング剤組成物、その製造方法およびそれを含有する樹脂組成物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0794533B2 (ja) * | 1989-09-29 | 1995-10-11 | 日東電工株式会社 | 半導体装置 |
-
1990
- 1990-08-22 JP JP2222078A patent/JPH0794533B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1990-09-08 JP JP2238638A patent/JPH0794534B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03174745A (ja) | 1991-07-29 |
JPH0794533B2 (ja) | 1995-10-11 |
JPH03174744A (ja) | 1991-07-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |