JPH0793896A - ゼロレベル設定回路 - Google Patents
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Abstract
レベルとA/D 変換器のゼロレベルを一致させて少ないビ
ット数のA/D 変換器の変換精度を向上させる。 【構成】 再生ヘッド1で磁気ディスクDから読み出さ
れ、信号読出手段2によって処理された、アナログ再生
信号をA/D 変換器6でディジタル化し、復調手段7によ
りディジタル信号処理して復調信号を生成する磁気ディ
スク装置において、A/D 変換器のゼロレベル設定を、A/
D 変換器6の基準電圧Vrefを発生する基準電圧発生手段
8と、再生信号の基準電圧Vrefとのゼロレベル誤差を検
出するゼロレベル誤差検出手段3と、このゼロレベル誤
差検出手段3からのゼロレベル誤差を累積する誤差累積
手段4と、この誤差累積手段4からの出力に基づいて、
A/D変換器6のゼロレベルが基準電圧Vref に一致する
ように補正するゼロレベル補正手段5とを用いて行う。
Description
し、特に、磁気ディスク装置の再生信号をA/D変換器
でディジタル化し、その後ディジタル的に信号を処理す
る信号処理系における、A/D変換器のダイナミックレ
ンジの有効利用を図るためのゼロレベル設定回路に関す
る。
部記憶装置としての磁気ディスク装置に対しても高速、
大容量化が要求されている。このため、磁気ディスク装
置の復調回路が扱う信号は周波数が高くなり、媒体上の
記録密度も上昇することから信号品質が劣化してしま
う。従って、ヘッド−媒体系の改善ばかりでなく、低品
質信号の復調を行う復調回路が必要となる。この為、復
調系をディジタルで構成することが試みられている。
である再生信号を内部のディジタル信号に変換するA/
D変換器が必要となる。しかも、精度を高めるためには
ビット数の多いA/D変換器が必要となる。しかし、回
路規模や消費電力、及びこれに伴う発熱等を考慮すれ
ば、A/D変換器のビット数は少ない方が条件は良いこ
とになる。そこで、少ないビット数のA/D変換器で精
度を最大限に引き出すことが望まれている。
構成を示すブロック図である。磁気ディスクDに記録さ
れたデータはヘッド1によって読み出され、ヘッドアン
プ21、AGC(自動利得制御)回路22、LPF(ロ
ーパスフィルタ)23によって処理される。LPF23
から出力される再生信号はアナログ信号であるので、A
/D変換器(コンバータ)6でディジタル信号に変換さ
れ、復調器7においてディジタル復調処理されてデータ
が復調される。
る場合、入力であるアナログ再生信号をディジタル信号
に変換するA/D変換器6としては、その変換精度を高
めるためにはビット数を多くした方が良い。
コンパータ6における処理ビット数を多くすると、A/
Dコンパータ6の回路規模や消費電力が大きくなり、こ
れに伴って発熱量も大きくなるという問題がある。そこ
で、少ないビット数のA/D変換器で変換精度を最大限
に引き出すことが試みられているが、A/D変換器のダ
イナミックレンジ内に入力信号の変化範囲を一致させる
必要があり、精度の向上が困難であった。
は、AGC回路22により信号の最大振幅は限定される
が、図10(b) に示すように、LPF23から出力され
る再生信号のゼロレベルとA/D変換器のゼロレベルが
一致しない場合には変換精度の悪化を招いていた。すな
わち、図10(b) の(2) に示すように、LPF23から
出力される再生信号のゼロレベルとA/D変換器のゼロ
レベルが一致している場合には変換精度が良くなるが、
(1) と(3) に示すように、LPF23から出力される再
生信号のゼロレベルとA/D変換器のゼロレベルが一致
しないと、正方向、或いは負方向の何れかの振幅方向で
ダイナミックレンジが犠牲になることになる。
とA/D変換器のゼロレベルとを一致させることによ
り、少ないビット数のA/D変換器で変換精度を最大限
に引き出すことが可能なゼロレベル設定回路を提供する
ことを目的とする。
明のゼロレベル設定回路の構成が図1に示される。本発
明のゼロレベル設定回路は、再生ヘッド1により磁気デ
ィスクDから読み出され、信号読出手段2によって処理
された、0レベルに対して正負対称に意味のあるレベル
が存在する奇数値のアナログ再生信号をA/D変換器6
でディジタル化し、ディジタル信号を復調手段7により
ディジタル信号処理して復調信号を生成する磁気ディス
ク装置における、A/D変換器のゼロレベル設定回路で
あって、前記A/D変換器6の基準電圧Vref を発生す
る基準電圧発生手段8と、前記再生信号の前記基準電圧
Vref とのゼロレベル誤差を検出するゼロレベル誤差検
出手段3と、このゼロレベル誤差検出手段3からのゼロ
レベル誤差を累積する誤差累積手段4と、この誤差累積
手段4からの出力に基づいて、前記A/D変換器6のゼ
ロレベルが前記基準電圧Vref に一致するように補正す
るゼロレベル補正手段5とを備えることを特徴としてい
る。
変換器の入力部のゼロレベルの誤差がゼロレベル誤差検
出手段によって検出され、この誤差信号によりループフ
ィルタとチャージポンプ回路からなる誤差累積手段とゼ
ロレベル補正手段とを介して入力信号にオフセットが与
えられる。この結果、A/D変換器の入力部では常に信
号のゼロレベルとA/D変換器のゼロのレベルが一致す
ることになり、ダイナミックレンジの有効利用が可能と
なる。
に説明する。図2(a) は本発明のゼロレベル設定回路1
0の第1実施例の構成を示すブロック図であり、(b) は
本発明のゼロレベル設定回路10の磁気ディスク装置に
おける設置位置を説明するブロック図である。
記録されたデータを復調するためのヘッド1、ヘッドア
ンプ21、AGC(自動利得制御)回路22、LPF
(ローパスフィルタ)23、A/D変換器(コンバー
タ)6、および復調器7からなるディスク装置におい
て、本発明のゼロレベル設定回路10は、LPF23と
A/D変換器6の間に設けられる。
レベル設定回路10は、基準電圧Vref を発生する基準
電圧発生手段8と、ディスクからの再生信号(以後入力
信号Xnという)の基準電圧Vref とのゼロレベル誤差
を検出するゼロレベル誤差検出器30と、このゼロレベ
ル誤差検出器30からのゼロレベル誤差を累積する誤差
累積回路40、およびこの誤差累積回路(4) からの出力
に基づいて、A/D変換器6のゼロレベルが基準電圧V
ref に一致するように補正するゼロレベル補正手段50
とから構成されている。そして、ゼロレベル誤差検出器
30には、入力信号Xnが正負の所定範囲内にある時に
ゼロレベルと判定するゼロレベル検出器31と、入力信
号Xnの基準電圧Vref に対する極性と誤差を検出して
出力する極性判定器32と、ゼロレベル検出器31の出
力と極性判定器32の出力との積によりゼロレベル誤差
を算出する掛け算器33とから構成される。また、誤差
累積手段40は、ループフィルタ41とチャージポンプ
回路42、およびインバータ43とから構成され、ゼロ
レベル補正手段50は、入力信号Xnにゼロレベル誤差
検出器30からの出力を加算してオフセットを与える加
算器50から構成されている。
器50に接続されており、出力側は誤差累積回路40に
接続されている。そして、ゼロレベル検出器31と極性
判定器32とはゼロレベル誤差検出器30内で並列に接
続されており、両者の出力が掛け算器33に出力され
る。基準電圧発生器8で発生される基準電圧Vref はA
/D変換器6と極性判定器32に入力される。また、ゼ
ロレベル検出器31には信号Ynのゼロレベルを判定す
るための2つの判定電圧Vthp とVthn (Vthp>Vthn
)が入力されている。
路10では、入力信号Xnは加算器50によりオフセッ
トが与えられて信号Ynとなり、A/D変換器6とゼロ
レベル誤差検出器30に入力される。信号Ynはゼロレ
ベル誤差検出器30内でゼロレベル検出器31と極性判
定器32にそれぞれ入力される。ゼロレベル検出器31
では、信号Ynを2つの判定電圧Vthp とVthn によっ
て、信号Ynが判定電圧Vthn 未満、判定電圧Vth
n 以上で、かつ判定電圧Vthp 以下、および判定電圧
Vthp を越える、の3つの場合の何れかを判定する3値
判定が行われる。そして、ゼロレベル検出器31では、
信号Ynが判定電圧Vthn 以上で、かつ判定電圧Vthp
以下の場合に信号Ynがゼロレベルと判定され、このゼ
ロレベルの場合のみ、出力Yn′として信号“1”が出
力され、その他の場合は“0”が出力される。
器6のゼロのレベルである基準電圧Vref と比較され、
信号Ynが基準電圧Vref より大きい (正) か小さい
(負)かの極性がゼロレベル誤差ΔVref =f(Yn−V
ref )として演算される。このゼロレベル誤差ΔVref
は、Yn−Vref >0の時に“+1”となり、Yn−V
ref 未満の時に“−1”となって掛け算器33に出力さ
れる。
からの出力Yn′と極性判定器32からのゼロレベル誤
差ΔVref との積が演算され、このゼロレベル誤差ΔV
refが、信号Ynがゼロレベルの場合のみ掛け算器33
から出力される。この掛け算器33におけるゼロレベル
誤差△Vref の演算を式で表すと以下のようになる。 △Vref = f( Yn−Vref )× Yn′ このゼロレベル誤差ΔVref は誤差累積回路40のルー
プフィルタ41に入力されて適切な時定数を与えられ、
チャージポンプ42を駆動し加算器50に与えられるオ
フセット電圧が作り出される。このオフセット電圧はイ
ンバータ43で極性を反転された後に、加算回路50に
入力される。この結果、A/D変換器8の入力部での信
号のゼロレベルとA/D変換器8のゼロレベルVref と
の相違が最小とされる。
31の構成を示す回路図であり、図3(b) は図3(a) の
ゼロレベル検出器31の動作を示す波形図である。ゼロ
レベル検出器31は第1の比較器311と第2の比較器
312、およびAND回路313とを備えている。第1
の比較器311の正の入力には判定電圧Vthp が入力さ
れており、第2の比較器312の負の入力には判定電圧
Vthn が入力されている。そして、信号Ynは第1の比
較器311の負の入力と第2の比較器312の正の入力
に入力される。そして、第1の比較器311の出力と第
2の比較器312の出力がAND回路313の2つの入
力に入力される。
Ynが判定電圧Vthp よりも小さい時にハイレベル
“1”が出力され、第2の比較器312からは信号Yn
が判定電圧Vthn よりも大きい時にハイレベル“1”が
出力され、その他の場合にはローレベル“0”が出力さ
れる。従って、AND回路313からは、信号Ynが判
定電圧Vthn よりも大きく、かつ、判定電圧Vthp より
小さい時にのみハイレベル“1”の信号が出力される。
n′を示すものであり、図に示す信号Ynのサンプリン
グ点●において、信号Ynが判定電圧Vthn よりも大き
く、かつ、判定電圧Vthp より小さい電圧範囲にある時
のみ、出力Yn′がハイレベル“1”になることが分か
る。このように、図2(a) に示した実施例のゼロレベル
設定回路10では、入力信号Xnに加算器50でオフセ
ット電圧が与えられ、加算器50の出力Ynが後段のA
/D変換器6とゼロレベル誤差検出器30に導かれ、こ
のゼロレベル誤差検出器30により信号Ynのゼロレベ
ルとA/D変換器8のゼロレベルVref との誤差が検出
され、ループフィルタ41とチャージポンプ回路42に
よってオフセット量が演算され、このオフセット量が加
算器50において入力信号Xnに加えられるので、A/
D変換器8の入力部での信号のゼロレベルとA/D変換
器8のゼロレベルVref との相違が最小とされる。この
結果、A/D変換器6のダイナミックレンジ内に入力信
号Xnの変化範囲が一致するので、少ないビット数のA
/D変換器6でも、変換精度を最大限に引き出すことが
できる。
第2実施例の構成を示すブロック図である。この第2の
実施例のゼロレベル設定回路が第1の実施例のゼロレベ
ル設定回路と異なる点は、図2の極性判定器32を減算
器34で置き換えた点のみである。従って、図2で説明
した回路と同じ構成部材には同じ符号を付してその説明
を省略する。
ら基準電圧Vref が減算器34において減算され、ゼロ
レベル誤差ΔVref =(Yn−Vref )が演算される。
このゼロレベル誤差ΔVref は誤差累積回路40のルー
プフィルタ41に入力されて適切な時定数を与えられ、
チャージポンプ42を駆動し加算器50に与えられるオ
フセット電圧が作り出される。このオフセット電圧はイ
ンバータ43で極性を反転された後に、加算回路50に
入力される。この結果、A/D変換器8の入力部での信
号のゼロレベルとA/D変換器8のゼロレベルVref と
の相違が最小とされる。
実施例の構成を示すブロック図である。前述の第1、第
2の実施例では、共に入力信号Xnにオフセット電圧を
付加して入力信号XnのゼロレベルとA/Dコンバータ
6のゼロレベルを合わせるようにしていたが、この第3
の実施例ではA/Dコンバータ6のゼロレベルVref自
体を制御して目的を達成しようとしたものである。
誤差検出器30と誤差累積回路40しか設けられていな
い。この第3の実施例におけるゼロレベル誤差検出器3
0の構成は第1の実施例と同じでも良いが、ここでは第
2の実施例と同じに構成した例を示してある。この第3
の実施例においては、入力信号Xnから誤差検出回路4
0において作られた基準電圧Vref が減算器34におい
て減算され、ゼロレベル誤差ΔVref=(Xn−Vref
)が演算される。このゼロレベル誤差ΔVref は誤差
累積回路40のループフィルタ41に入力されて適切な
時定数を与えられ、チャージポンプ42を駆動して基準
電圧Vref が作り出される。この基準電圧Vref は前述
のように減算器34に入力されてゼロレベル誤差ΔVre
f =(Xn−Vref )が演算されると共に、そのまま、
A/D変換器6の基準電圧Vref となる。この結果、A
/D変換器8の入力部での信号のゼロレベルにA/D変
換器8のゼロレベルVref が合わされる。
化範囲のゼロレベルにA/D変換器6のゼロレベルが一
致するので、入力信号Xnの変化範囲のダイナミックレ
ンジが有効にA/D変換器によって利用され、少ないビ
ット数のA/D変換器6でも、変換精度を最大限に引き
出すことができる。図6は、図2と図4に示した加算器
50の具体的な回路構成例を示す回路図である。
ットを与える回路であり、トランジスタQ1〜Q15と
抵抗R1〜R18とから構成される。入力信号Xnはト
ランジスタQ1、Q2で構成される差動増幅対に入力さ
れる。一方、チャージポンプからのオフセット電圧はト
ランジスタQ3、Q4で構成される差動増幅対の一方の
入力に入力される。そして、トランジスタQ3、Q4で
構成される差動増幅対の他方の入力は、抵抗R9、R1
0、トランジスタQ9、および抵抗R14で構成される
バイアス源に接続される。
とトランジスタQ3,Q4による差動増幅対はそれぞれ
コレクタ側がトランジスタQ5,Q6を介して共通負荷
抵抗R5,R6に現れる。この電圧はトランジスタQ
7,Q8から構成されるエミッタフォロワを介して出力
される。図7は、図4と図5に示した減算器34の具体
的な回路構成例を示す回路図である。
6の基準電圧Vref との差を求める回路であり、構成は
加算器50とほぼ同じであり、トランジスタQ1〜Q1
5と抵抗R1〜R18とから構成されるが、トランジス
タQ1、Q2による差動増幅対とトランジスタQ3、Q
4による差動増幅対が加算器50の場合に対して逆相に
接続されており、両入力の差を求める演算が行われる点
が異なる。
算器33の具体的な回路構成例を示す回路図であり、ト
ランジスタQ1〜Q14と抵抗R1〜R13とから構成
される。掛け算器33は、入力信号Yn−Vref の極
性、あるいは差の値に対して信号Yn′(" 0" または
“1”)を掛け算する回路であり、信号Yn′が“1”
のとき、トランジスタQ10の電流源による電流はトラ
ンジスタQ3を介してトランジスタQ1、Q2による差
動増幅対を機能させる。
いは差の値はトランジスタQ7、Q8からなるエミッタ
フォロワを介して出力される。一方、信号Yn′が
“0”のとき、トランジスタQ10の電流源による電流
は、トランジスタQ4を介してトランジスタQ5、Q6
からなるトランジスタ対に流れ、負荷抵抗R3、R4に
流れる。しかしながら、この電流は一定の電流であるた
め、負荷抵抗R3、R4に発生する電圧は入力信号Yn
−Vref の極性、あるいは差の値に対して無関係とな
る。
プフィルタ41とチャージポンプ回路42の具体的な回
路構成例を示す回路図であり、トランジスタQ1〜Q1
2と抵抗R1〜R13、およびコンデンサC1から構成
される。この回路は、チャージポンプ回路42への入力
信号Yn、とA/Dコンバータ6の基準電圧Vref との
間の誤差ΔVref を蓄積し、オフセット電圧を発生する
回路である。誤差電圧ΔVref はトランジスタQ1, Q
2、およびQ3により構成されるバッファ回路に入力
し、低インピーダンスでチャージ用コンデンサC1を充
放電する。この充放電により、コンデンサC1に生じる
電圧がトランジスタQ4、Q5、およびQ6で構成され
るバッファ回路により次段に送られる。
おいて、入力と出力が2系統になっているが、これはデ
ィスクから再生されたアナログ信号は差動で扱われるか
らであり、ヘッドアンプ以降のアナログ回路は全て差動
回路で構成されているためである。このアナログ回路に
おいては、絶対電圧は関係なく、2つの線の間の差分の
みが意味を持つが、このことは周知であるので、これ以
上説明しない。
ル設定回路によれば、磁気ディスク装置の再生系におけ
るアナログ再生信号のゼロレベルとA/D変換器のゼロ
レベルとを一致させることができるので、少ないビット
数のA/D変換器で変換精度を最大限に引き出すことが
できるという効果がある。
構成図である。
例の構成を示すブロック図であり、(b) は本発明のゼロ
レベル設定回路の磁気ディスク装置における設置位置を
説明するブロック図である。
示す回路図、(b) は(a) のゼロレベル検出器の動作を示
す波形図である。
成を示すブロック図である。
成を示すブロック図である。
例を示す回路図である。
例を示す回路図である。
な回路構成例を示す回路図である。
チャージポンプ回路の具体的な回路構成例を示す回路図
である。
ブロック図であり、(b) は(a) のA/D変換器の入力信
号のゼロレベル誤差を説明する図である。
コンバータ6における処理ビット数を多くすると、A/
Dコンバータ6の回路規模や消費電力が大きくなり、こ
れに伴って発熱量も大きくなるという問題がある。そこ
で、少ないビット数のA/D変換器で変換精度を最大限
に引き出すことが試みられているが、A/D変換器のダ
イナミックレンジ内に入力信号の変化範囲を一致させる
必要があり、精度の向上が困難であった。
レベル設定回路10は、基準電圧Vref を発生する基準
電圧発生器8と、ディスクからの再生信号(以後入力信
号Xnという)の基準電圧Vref とのゼロレベル誤差を
検出するゼロレベル誤差検出器30と、このゼロレベル
誤差検出器30からのゼロレベル誤差を累積する誤差累
積回路40、およびこの誤差累積回路40からの出力に
基づいて、A/D変換器6のゼロレベルが基準電圧Vre
f に一致するように補正するゼロレベル補正手段として
の加算器50とから構成されている。そして、ゼロレベ
ル誤差検出器30には、入力信号Xnが正負の所定範囲
内にある時にゼロレベルと判定するゼロレベル検出器3
1と、入力信号Xnの基準電圧Vref に対する極性と誤
差を検出して出力する極性判定器32と、ゼロレベル検
出器31の出力と極性判定器32の出力との積によりゼ
ロレベル誤差を算出する掛け算器33とから構成され
る。また、誤差累積回路40は、ループフィルタ41と
チャージポンプ回路42、およびインバータ43とから
構成される。そして、加算器50は、入力信号Xnにゼ
ロレベル誤差検出器30からの出力を加算してオフセッ
トを与える。
器6のゼロのレベルである基準電圧Vref と比較され、
信号Ynが基準電圧Vref より大きい (正) か小さい
(負)かの極性がゼロレベル誤差ΔVref =f(Yn−V
ref )として演算される。このゼロレベル誤差ΔVref
は、Yn−Vref ≧0の時に“+1”となり、YnがV
ref 未満の時に“−1”となって掛け算器33に出力さ
れる。
とトランジスタQ3,Q4による差動増幅対はそれぞれ
コレクタ側がトランジスタQ5,Q6を介して共通負荷
抵抗R5,R6に接続され、両差動増幅対の入力値が電
流の形で加算され、共通負荷抵抗R5,R6に現れる。
この電圧はトランジスタQ7,Q8から構成されるエミ
ッタフォロワを介して出力される。図7は、図4と図5
に示した減算器34の具体的な回路構成例を示す回路図
である。
ータ6の基準電圧Vref との差を求める回路であり、構
成は加算器50とほぼ同じであり、トランジスタQ1〜
Q15と抵抗R1〜R18とから構成されるが、トラン
ジスタQ1、Q2による差動増幅対とトランジスタQ
3、Q4による差動増幅対が加算器50の場合に対して
逆相に接続されており、両入力の差を求める演算が行わ
れる点が異なる。
Claims (7)
- 【請求項1】 再生ヘッド(1) により磁気ディスク(D)
から読み出され、信号読出手段(2) によって処理され
た、0レベルに対して正負対称に意味のあるレベルが存
在する奇数値のアナログ再生信号をA/D変換器(6) で
ディジタル化し、ディジタル信号を復調手段(7) により
ディジタル信号処理して復調信号を生成する磁気ディス
ク装置における、A/D変換器のゼロレベル設定回路で
あって、 前記A/D変換器(6) の基準電圧(Vref)を発生する基準
電圧発生手段(8) と、 前記再生信号の前記基準電圧(Vref)とのゼロレベル誤差
を検出するゼロレベル誤差検出手段(3) と、 このゼロレベル誤差検出手段(3) からのゼロレベル誤差
を累積する誤差累積手段(4) と、 この誤差累積手段(4) からの出力に基づいて、前記A/
D変換器(6) のゼロレベルが前記基準電圧(Vref)に一致
するように補正するゼロレベル補正手段(5) と、 を備えることを特徴とするゼロレベル設定回路。 - 【請求項2】 請求項1に記載のゼロレベル設定回路で
あって、 前記ゼロレベル誤差検出手段(3) が、前記再生信号が正
負の所定範囲内にある時にゼロレベルと判定するゼロレ
ベル検出器(31)と、前記再生信号の前記基準電圧(Vref)
に対する極性と誤差を検出して出力する極性判定器(32)
と、前記ゼロレベル検出器(31)の出力と前記極性判定器
(32)の出力との積によりゼロレベル誤差を算出する掛け
算器(33)とから構成され、 前記誤差累積手段(4) が、ループフィルタ(41)とチャー
ジポンプ回路(42)とから構成され、 前記ゼロレベル補正手段(5) が、前記再生信号に前記ゼ
ロレベル誤差検出手段(3) からの出力を加算してオフセ
ットを与える加算器(50)から構成されることを特徴とす
るもの。〔図2〕 - 【請求項3】 請求項1に記載のゼロレベル設定回路で
あって、 前記ゼロレベル誤差検出手段(3) が、前記再生信号が正
負の所定範囲内にある時にゼロレベルと判定するゼロレ
ベル検出器(31)と、前記再生信号から前記基準電圧(Vre
f)を減算する減算器(34)と、前記ゼロレベル検出器(31)
の出力と前記減算器(34)の出力との積によりゼロレベル
誤差を算出する掛け算器(33)とから構成され、 前記誤差累積手段(4) が、ループフィルタ(41)とチャー
ジポンプ回路(42)とから構成され、 前記ゼロレベル補正手段(5) が、前記再生信号に前記ゼ
ロレベル誤差検出手段(3) からの出力を加算してオフセ
ットを与える加算器(50)から構成されることを特徴とす
るもの。〔図4〕 - 【請求項4】 請求項1に記載のゼロレベル設定回路で
あって、 前記誤差累積手段(4) が、前記基準電圧発生手段(8)
と、前記ゼロレベル補正手段(5) の機能を合わせ持ち、
前記A/D変換器(6) への基準電圧(Vref)を発生すると
共にこの基準電圧(Vref)を前記ゼロレベル誤差検出手段
(3) にも入力し、このゼロレベル誤差検出手段(3) から
の出力に基づいて前記基準電圧(Vref)を発生するもの。 - 【請求項5】 請求項4に記載のゼロレベル設定回路で
あって、 前記ゼロレベル誤差検出手段(3) が、前記再生信号が正
負の所定範囲内にある時にゼロレベルと判定するゼロレ
ベル検出器(31)と、前記再生信号から前記基準電圧(Vre
f)を減算する減算器(34)と、前記ゼロレベル検出器(31)
の出力と前記減算器(34)の出力との積によりゼロレベル
誤差を算出する掛け算器(33)とから構成され、 前記誤差累積手段(4) が、ループフィルタ(41)とチャー
ジポンプ回路(44)とから構成されるもの。〔図5〕 - 【請求項6】 請求項1から5の何れか1項に記載のゼ
ロレベル設定回路であって、 前記ゼロレベル検出器(31)が、前記再生信号を前記基準
電圧(Vref)よりも正側の第1の閾値(Vthp)と比較する第
1の比較器(311) と、前記再生信号を前記基準電圧(Vre
f)よりも負側の第2の閾値(Vthn)と比較する第2の比較
器(312) と、これら第1、第2の比較器(311,312) の論
理積をとるAND回路(313) とから構成され、前記再生
信号が前記第1の閾値(Vthp)以下かつ前記第2の閾値(V
thn)以上の時に前記再生信号のゼロレベルの判定信号
("1")を出力することを特徴とするもの。〔図3〕 - 【請求項7】 請求項1から6の何れか1項に記載のゼ
ロレベル設定回路であって、 前記0レベルに対して正負対称に意味のあるレベルが存
在する奇数値のアナログ再生信号が3値のアナログ信号
であるもの。
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