JPH1055621A - 2値化方法、a/d変換方法、2値化装置、及びa/d変換装置 - Google Patents

2値化方法、a/d変換方法、2値化装置、及びa/d変換装置

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JPH1055621A
JPH1055621A JP21288996A JP21288996A JPH1055621A JP H1055621 A JPH1055621 A JP H1055621A JP 21288996 A JP21288996 A JP 21288996A JP 21288996 A JP21288996 A JP 21288996A JP H1055621 A JPH1055621 A JP H1055621A
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voltage
side envelope
peak
input signal
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JP21288996A
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English (en)
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Shigeru Furumiya
成 古宮
Yuji Kumon
裕二 久門
Yuichi Kamioka
優一 上岡
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 書換型の光ディスクの再生信号は、急激な振
幅変動とアシンメトリ変動が混在するので、2値化が困
難であった。 【解決手段】 急激な振幅変動を検出するためのピーク
側及びボトム側包絡電圧検出手段と、変換された2値信
号のアシンメトリを検出するための積分手段の両方を備
え、ピーク側包絡電圧P、ボトム側包絡電圧B、積分電
圧Dのとき、S=(P+B)/2−Dの演算式で2値化
の基準電圧Sを決定する構成とした。結果、急激な振幅
変動に追従する応答速度と正確なアシンメトリ制御を両
立し、正確な2値化を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2値化方法、A/
D変換方法、2値化装置、及びA/D変換装置に関し、
特に光ディスクシステム等においてディスクから読み取
った再生信号をデジタル信号に変換する際に用いる2値
化方法、A/D変換方法、2値化装置、及びA/D変換
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大容量のデータ蓄積手段として、
コンピュータの外部記憶装置や映像音響信号の記録用途
に光ディスクが多用されるようになっている。光ディス
クに記録された信号の再生においては、ディスク上に形
成されたピットまたはマークと呼ばれる1ミクロン以下
の微小信号に、レーザビームスポットを照射して、反射
光の強弱変化を読みとることによってなされる。この
際、再生系の光学的または電気的な低域通過型の周波数
特性によって、光ディスクに記録されているデータ自体
はデジタルで記録されたものであっても、その再生波形
については中間値を持ったアナログ信号となってしま
う。従って、光ディスク再生装置では、このアナログ再
生信号を元のデジタル信号に変換するA/D変換が必要
となる。A/D変換のうち、特に1ビットの信号をデジ
タル2値信号に変換する場合を2値化という。またA/
D変換を行うA/D回路のうち、特に1ビットの信号を
デジタル化するものは2値化回路と呼ばれ、2値化にあ
たっては基準電圧との電圧比較を行うコンパレータが一
般に用いられる。
【0003】CD(コンパクトディスク)等の再生専用
型の光ディスクの場合には記録信号は一般に高品質であ
って、記録時に起因する再生信号自体の揺らぎは少ない
が、ディスク表面に汚れや傷が付着した場合は、反射光
量が低下し、再生信号に振幅変動が発生する原因とな
る。また、ディスクの反りや偏心でレーザビームスポッ
トの制御が乱れても振幅変動の原因となる。このような
振幅変動を持った再生2値化にあたっては、固定の基準
電圧を用いたのでは正しい2値信号が得られないので、
コンパレータの基準電圧を振幅変動に追従させて、入力
信号が振幅変動しても正しく2値化する方法が開示され
ている。例えば、特開平5−128624に示されてい
る再生装置では、再生信号のピーク点とボトム点を各々
検出し、これらの中点をコンパレータの基準電圧とする
フィードフォワード制御によって、振幅変動がある再生
信号であっても、基準電圧を振幅変動に追従させて2値
化できるとしている。また、特開平3−120673に
示されている再生装置では、2値信号の時間平均が一定
となるようにコンパレータの基準電圧をフィードバック
追従制御し、さらに、このフィードバックのループゲイ
ンを入力信号の振幅の大小で可変にすることによって比
較的短時間の振幅変動にも対応できるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近普及している書き
換え型の光ディスク(相変化型や光磁気型など)では、
再生専用型の光ディスクと共通する上記の問題点以外に
も問題が発生する。すなわち、書き換え型の光ディスク
の場合には光ディスクに対する書き込みの際の条件が多
様であるので、再生時に起こる振幅変動だけでなく、記
録時に発生する揺らぎの影響も関与することが問題点と
して挙げられる。例えば表面が汚れたディスクに記録を
行うと、その汚れのある部分では、記録膜に到達するレ
ーザ光のパワーが低下し、形成されるマークまたはピッ
トの長さと幅の両方が変動する。これを再生した場合、
上記のように信号振幅が変動するだけでなく、マーク長
とスペース長の比、即ち、再生信号のアシンメトリ(信
号の2次歪み)についても正規の値から変動してしま
う。更に、1枚のディスクを異なる複数の記録装置で使
用した場合には、記録装置の性能のばらつきに基づい
て、再生振幅やアシンメトリの条件が異なった記録セク
タが多数存在することになり、これを連続で読み出した
時には再生信号の特性が刻々と変化する。また、同一箇
所での書き換え回数が極端に多くなると、記録膜の寿命
劣化が起こり、これが原因となって再生信号に急激な振
幅変動が生じることも起こる。従って、特に書き換え型
の光ディスクでは、再生信号を2値化するにあたって
は、急激な振幅変動に速い信号応答速度で対応すること
と、アシンメトリ変動を吸収することの両方が必要であ
る。
【0005】従来より用いられる基準電圧のフィードバ
ック制御による方法は、アシンメトリ変動を吸収するこ
とはできるが、積分演算を伴うフィードバック方式特有
の原理的な位相遅れが生じるので、急激な振幅変動に対
しては対応しきれず、たとえループゲインを変化させる
方法によっても応答速度の点では不十分であった。一
方、再生信号のピーク点とボトム点を検出し、その中点
をコンパレータの基準電圧とするフィードフォワードタ
イプの従来方法では、応答速度は高速にできるので急激
な振幅変動への対応には適するが、アシンメトリ変動す
なわち信号のひずみがある場合には、必ずしもピーク及
びボトムの中点をとるのが最適とは限らず、この方法で
はアシンメトリ変動を吸収することができないという問
題を有していた。
【0006】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、光ディスクの再生信号に伴う振幅変動への
対応とアシンメトリ変動の吸収との双方を可能にして、
常に正確なデジタル化が行える2値化方法、A/D変換
方法、2値化装置、及びA/D変換装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、アナログ信号を単ビット
のデジタル信号に変換する2値化方法において、アナロ
グ信号である入力信号のピーク側包絡電圧Pを検出し、
上記入力信号のボトム側包絡電圧Bを検出し、上記入力
信号を基準電圧に基づいて2値信号に変換し、上記2値
信号を積分して積分電圧Dを検出し、S=(P+B)/
2−Dの演算を行う変換工程を、最初に、定められた値
を上記基準電圧として行う工程と、その後、前回の上記
変換工程において上記演算の結果得られた値Sを上記基
準電圧として、上記変換工程を複数回繰り返す工程とを
含むことを特徴とする2値化方法である。
【0008】また、請求項2にかかる発明は、アナログ
信号を多ビットのデジタル信号に変換するA/D変換方
法において、アナログ信号である入力信号Aのピーク側
包絡電圧Pを検出し、上記入力信号Aのボトム側包絡電
圧Bを検出し、被変換信号を定められた値の基準電圧に
基づいてデジタル信号に変換し、上記デジタル信号を積
分して積分電圧Dを検出し、Y=A−(P+B)/2+
Dの演算を行う変換工程を、最初に、上記入力信号Aを
上記被変換信号として行う工程と、その後、前回の上記
変換工程において上記演算の結果得られたYを上記被変
換信号として、上記変換工程を複数回繰り返す工程とを
含むことを特徴とするA/D変換方法である。
【0009】また、請求項3にかかる発明は、アナログ
信号を単ビットのデジタル信号に変換する2値化方法に
おいて、アナログ信号である入力信号のピーク側包絡電
圧Pを検出し、上記入力信号のボトム側包絡電圧Bとを
検出し、上記入力信号を基準電圧に基づいて2値信号に
変換し、上記2値信号を積分して積分電圧Dを検出し、
S=(0.5−D)P+(0.5+D)Bの演算を行う
変換工程を、最初に、定められた値を上記基準電圧とし
て行う工程と、その後、前回の上記変換工程において上
記演算の結果得られた値Sを上記基準電圧として、複数
回繰り返す工程とを含むことを特徴とする2値化方法で
ある。
【0010】また、請求項4にかかる発明は、アナログ
信号を多ビットのデジタル信号に変換するA/D変換方
法において、アナログ信号である入力信号Aのピーク側
包絡電圧Pを検出し、上記入力信号Aのボトム側包絡電
圧Bとを検出し、入力信号Aを被変換信号としてこれを
デジタル信号に変換し、上記デジタル信号を積分して積
分電圧Dを検出し、Y=A−(0.5−D)P−(0.
5+D)Bの演算を行う変換工程を、最初に、上記入力
信号Aを上記被変換信号として行う工程と、その後、前
回の上記変換工程において上記演算の結果得られたYを
上記被変換信号として、複数回繰り返す工程とを含むこ
とを特徴とするA/D変換方法である。
【0011】また、請求項5にかかる発明は、請求項1
または3に記載の2値化方法において、上記積分電圧D
の検出にあたり、変換された2値信号がHのとき正の値
とし、Lのとき負の値として、これらを時間的に累積加
算した値を積分電圧Dとするものであることを特徴とす
る2値化方法である。
【0012】また、請求項6にかかる発明は、請求項1
または3に記載の2値化方法において、上記積分電圧D
の検出にあたり、変換された2値信号をPLL回路によ
り同期化2値信号に変換し、上記2値信号との差分を時
間的に累積加算した値を積分電圧Dとするものであるこ
とを特徴とする2値化方法である。
【0013】また、請求項7にかかる発明は、請求項2
または4に記載のA/D変換方法において、上記積分電
圧Dの検出にあたり、変換されたデジタル信号の最上位
ビットがHのとき正の値とし、Lのとき負の値として、
これらを時間的に累積加算した値を積分電圧Dとするも
のであることを特徴とするA/D変換方法である。
【0014】また、請求項8にかかる発明は、請求項1
ないし4のいずれかに記載のA/D変換方法において、
上記ピーク側包絡電圧及び上記ボトム側包絡電圧の検出
における信号応答速度を、上記積分電圧の検出における
信号応答速度よりも高速に設定したものであることを特
徴とするA/D変換方法である。
【0015】また、請求項9にかかる発明は、アナログ
信号を単ビットのデジタル信号に変換する2値化装置に
おいて、アナログ信号である入力信号の、プラス側半波
整流と平滑とを行うことによって、ピーク側包絡電圧を
検出するピーク側包絡電圧検出回路と、上記入力信号の
マイナス側半波整流と平滑とを行うことによって、ボト
ム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電圧検出回路と、
上記入力信号と基準電圧との大小関係を2値信号に変換
するコンパレータと、上記2値信号がHのとき加算し、
Lのとき減算した結果得られる積分電圧を出力する積分
回路と、上記ピーク側包絡電圧をP、上記ボトム側包絡
電圧をB、上記積分電圧をDとするとき、S=(P+
B)/2−Dとなる演算値Sを上記基準電圧として出力
する演算回路とを備えたことを特徴とする2値化装置で
ある。
【0016】また、請求項10にかかる発明は、アナロ
グ信号を単ビットのデジタル信号に変換する2値化装置
において、アナログ信号である入力信号の、入力信号の
プラス側半波整流と平滑を行うことによって、ピーク側
包絡電圧を検出するピーク側包絡電圧検出回路と、上記
入力信号のマイナス側半波整流と平滑を行うことによっ
て、ボトム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電圧検出
回路と、上記入力信号と基準電圧との大小関係を2値信
号に変換するコンパレータと、上記2値信号を同期化2
値信号に変換するPLL回路と、上記2値信号と上記同
期化2値信号の差分を積分した結果得られる積分電圧を
出力する積分回路と、上記ピーク側包絡電圧をP、上記
ボトム側包絡電圧をB、上記積分電圧をDとするとき、
S=(P+B)/2−Dとなる演算値Sを上記基準電圧
として出力する演算回路とを備えたことを特徴とする2
値化装置である。
【0017】また、請求項11にかかる発明は、アナロ
グ信号を多ビットのデジタル信号に変換するA/D変換
装置において、アナログ信号である入力信号の、入力信
号のプラス側半波整流と平滑を行うことによって、ピー
ク側包絡電圧を検出するピーク側包絡電圧検出回路と、
上記入力信号のマイナス側半波整流と平滑を行うことに
よって、ボトム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電圧
検出回路と、被変換信号をデジタル信号に変換するA/
D変換器と、上記デジタル信号の最上位ビットがHのと
き加算し、Lのとき減算した結果得られる積分電圧を出
力する積分回路と、上記入力信号をA、上記ピーク側包
絡電圧をP、上記ボトム側包絡電圧をB、上記積分電圧
をDとするとき、Y=A−(P+B)/2+Dとなる演
算値Yを上記被変換信号として出力する演算回路とを備
えたことを特徴とするA/D変換装置である。
【0018】また、請求項12にかかる発明は、アナロ
グ信号を単ビットのデジタル信号に変換する2値化装置
において、アナログ信号である入力信号の、入力信号の
プラス側半波整流と平滑を行うことによって、ピーク側
包絡電圧を検出するピーク側包絡電圧検出回路と、上記
入力信号のマイナス側半波整流と平滑を行うことによっ
て、ボトム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電圧検出
回路と、上記入力信号と基準電圧との大小関係を2値信
号に変換するコンパレータと、上記2値信号がHのとき
加算しLのとき減算した結果得られる積分電圧を出力す
る積分回路と、上記ピーク側包絡電圧をP、上記ボトム
側包絡電圧をB、上記積分電圧をDとするとき、S=
(0.5−D)P+(0.5+D)Bとなる演算値Sを
上記基準電圧として出力する演算回路とを備えたことを
特徴とする2値化装置である。
【0019】また、請求項13にかかる発明は、アナロ
グ信号を多ビットのデジタル信号に変換するA/D変換
装置において、アナログ信号である入力信号の、入力信
号のプラス側半波整流と平滑を行うことによって、ピー
ク側包絡電圧を検出するピーク側包絡電圧検出回路と、
上記入力信号のマイナス側半波整流と平滑を行うことに
よって、ボトム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電圧
検出回路と、被変換信号をデジタル信号に変換するA/
D変換器と、上記デジタル信号の最上位ビットがHのと
き加算し、Lのとき減算した結果得られる積分電圧を出
力する積分回路と、上記入力信号をA、上記ピーク側包
絡電圧をP、上記ボトム側包絡電圧をB、上記積分電圧
をDとするとき、Y=A−(0.5−D)P−(0.5
+D)Bとなる演算値Yを上記被変換信号として出力す
る演算回路とを備えたことを特徴とするA/D変換装置
である。
【0020】また、請求項14にかかる発明は、請求項
12または13に記載のA/D変換装置において、上記
演算回路が、上記ピーク側包絡電圧と上記ボトム側包絡
電圧を分圧する複数の直列接続された抵抗器と、制御信
号により上記抵抗器の各タップ出力のうち1つを選択し
て基準電圧として出力するセレクタと、上記積分回路か
ら出力される累積値の極性を出力する比較器と、上記極
性の正/零/負に対応してアップ/ストップ/ダウン動
作しカウント値を上記セレクタの制御信号として出力す
るアップダウンカウンタとを備えたものであることを特
徴とする2値化装置またはA/D変換装置である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態として以下に
説明するものについては、いずれも光ディスクシステム
において、光ディスクから光学ピックアップを用いて得
られたアナログ再生信号を入力信号とし、これを2値化
またはA/D変換して2値信号またはデジタル信号を出
力する装置に関するものである。
【0022】実施の形態1.図1(a) は、本発明の実施
の形態1による2値化装置の構成を示すブロック図であ
る。図1(a) において、1はアナログ信号である入力信
号、2は入力信号1のピーク側包絡電圧Pを検出するピ
ーク側包絡電圧検出回路、3は入力信号1のボトム側包
絡電圧Bを検出するボトム側包絡電圧検出回路、4は入
力信号1を基準電圧Sとの大小関係により2値信号5に
変換するコンパレータ、5はコンパレータ4によって変
換された2値信号、6aは2値信号5がHのとき加算
し、Lのとき減算した結果得られる積分電圧Dを出力す
る積分回路、7aはピーク包絡電圧P、ボトム包絡電圧
B、及び積分電圧Dを入力として、これらを演算し、上
記基準電圧Sを出力する演算回路である。
【0023】次に、図1(a) 内の各回路の具体的構成を
図2から図5を用いて説明する。ピーク側包絡電圧検出
回路2は、図2に示すように、トランジスタ20,2
1、抵抗器22,23、ダイオード24,25、及びコ
ンデンサ26で構成される。入力信号1は部品20から
24で構成されるドライブ回路を経由し、ダイオード2
5を駆動する。ダイオード25で入力信号のプラス側の
波形が半波整流され、コンデンサ26において充電、平
滑される。この電圧はピーク側包絡電圧Pとして出力さ
れる。ボトム側包絡電圧検出回路3は、図3に示すよう
に、トランジスタ30,31、抵抗器32,33、ダイ
オード34,35、及びコンデンサ36で構成され、ピ
ーク側包絡電圧検出回路2と同様の動作によって、入力
信号1のマイナス側の波形が半波整流され、コンデンサ
36の電圧がボトム側包絡電圧Bとして出力される。
【0024】積分回路6aは、図4に示すように、イン
バータ40、バッファ41、抵抗器42a,42b,4
2c,42d、オペアンプ43、抵抗器45、コンデン
サ46、及びオペアンプ47で構成される。積分回路6
aへの入力である2値信号5は、インバータ40、バッ
ファ41で逆相の2つの信号に変換される。この2つの
信号は、抵抗器42a,42b,42c,42d、及び
オペアンプ43で構成される差分回路に入力され、信号
44が2値信号5がHのとき正の値、Lのとき負の値と
して出力される。出力信号44は、抵抗器45、コンデ
ンサ46、及びオペアンプ47で構成される時定数回路
に入力され、時間的に累積加算されて積分電圧Dが出力
される。
【0025】演算回路7aは、図5に示すように、抵抗
器50,51,52,53,54、及びオペアンプ55
で構成される。入力は、ピーク側包絡電圧P、ボトム側
包絡電圧B、積分電圧Dで、出力は、基準電圧Sであ
る。この演算回路7aにおいては、各抵抗器50乃至5
4の値を設定することで、入力より出力を求める演算式
が決定されるものであるが、ここでは、 S=(P+B)/2−D の演算を実行するように各抵抗器の抵抗値を設定するも
のとする。
【0026】このように構成される本発明の実施の形態
1による2値化装置の動作を以下に説明する。図6は本
装置の動作における信号波形を示す図である。入力信号
1は、図6に示すように振幅変動及びアシンメトリがあ
る単一周波数の信号であるものとする。
【0027】入力信号1はピーク側包絡電圧検出回路2
及びボトム側検出回路3に入力されて、ピーク側及びボ
トム側の包絡電圧が検出される。この時、図6に示すよ
うに、ピーク側包絡電圧Pは入力信号の上側頂点を連結
した包絡線として、ボトム側包絡電圧Bは、入力信号の
下側頂点を連結した包絡線として、入力信号1の振幅変
動成分が検出される。このピーク側包絡電圧P及びボト
ム側包絡電圧Bはいずれも演算回路7aに入力される。
【0028】一方、入力信号1はコンパレータ4にも入
力され、コンパレータ4において基準電圧Sとその大小
関係を比較され、2値信号5として出力される。基準電
圧Sとしては、最初のみデフォルト値が用いられるが、
演算回路における演算結果が出力されると、この出力S
を用いる。コンパレータ4から出力される2値信号は積
分回路6aに入力され、積分回路6aにおける上記のよ
うな累積演算によって、2値信号のアシンメトリ変動が
積分電圧Dとして検出され、この積分電圧Dが演算回路
7aに入力される。演算回路7aにおいては、上記のよ
うにS=(P+B)/2−Dの演算が行われ、この演算
結果を基準電圧Sとしてコンパレータ4に出力する。コ
ンパレータ4は、入力信号1を新たな基準電圧Sとの大
小関係に基づいて、2値信号に変換する。
【0029】以上のことが繰り返されると、時間経過に
伴って平衡状態に達するが、平衡状態においては、基準
電圧Sは図6に示すように、入力信号1の振幅変動に追
従し、かつ、2値信号のアシンメトリ変動が打ち消され
るように働き、結果としてエッジ位置の正しい2値信号
5が得られる。
【0030】本発明の実施の形態1の2値化装置では、
入力信号の振幅変動成分をフィードフォワード系で、2
値信号のアシンメトリをフィードバック系でそれぞれ機
能分担して扱うことを、前者についてはピーク包絡電圧
検出回路とボトム側包絡電圧検出回路によりピーク及び
ボトム側の包絡電圧を検出し、後者については変換され
た2値信号に基づき積分回路により積分することで求
め、これらを演算回路において演算することで実現し
た。そして演算回路により、ピーク包絡電圧Pと、ボト
ム側包絡電圧B、及びアシンメトリに相当する積分電圧
Dより、S=(P+B)/2−Dで求められる基準電圧
Sを求めて、これを2値化に用いることにより、2値化
における信号追従特性として、信号変動の高速な領域で
のフィードフォワード系制御による良好な位相特性と、
信号変動の低速な領域でのフィードバック系制御による
高精度な振幅特性とを両立することができた。
【0031】なお、本実施の形態1による2値化装置に
おいては、ピーク側包絡電圧検出手段とボトム側包絡電
圧検出手段の信号応答速度を、積分手段の応答速度より
高速に設定することで、上記位相特性と振幅特性との両
方を改善できる。具体的には、ピーク側及びボトム側包
絡電圧検出手段の応答速度は、ピーク側及びボトム側包
絡電圧検出回路のコンデンサ(図2のコンデンサ26、
図3のコンデンサ36)と演算回路の入力抵抗(図5の
抵抗器50,51,52)で決定され、また積分手段の
応答速度は、積分回路の時定数回路(図4の抵抗器45
とコンデンサ46)で決定されるので、これらを上記の
条件を満足させるように適切に設定することが可能であ
る。
【0032】また、本実施の形態1による2値化装置に
おいいては、例えば用途によってフィードフォワード系
の位相特性よりフィードバック系の安定性を重視する設
定としたい場合には、演算回路のゲイン設定を変更する
ことで対応可能である。具体的には、図5に示す演算回
路7aにおいて、抵抗器50から52の抵抗値を変更す
ることにより、包絡電圧P及びBのゲインを下げて、 S=(P+B)/4−D の演算を実行する回路とすることも可能である。
【0033】実施の形態2.図1(b) は、本発明の実施
の形態2による2値化装置の構成を示すブロック図であ
る。図中の6bは、信号の同期化処理を行うPLL回路
を有する積分回路である。他の符号は実施の形態1と同
じであり、説明を省略する。
【0034】積分回路6bは、図7に示すように、PL
L回路700、インバータ702,705、バッファ7
03,704、抵抗器706,707,708,70
9,710,711,714、オペアンプ712,71
6、及びコンデンサ715で構成される。積分回路6b
に対する入力信号(2値信号)5は、PLL回路700
に入力されて同期化処理がなされ、同期化2値信号70
1に変換される。2値信号5と同期化2値信号701と
はそれぞれインバータ702,705及びバッファ70
3,704で逆相の2つの信号に変換される。そしてこ
れら4つの信号(2値信号、及び同期化2値信号、それ
ぞれの逆相)は、抵抗器706〜711とオペアンプ7
12とから構成される差分回路に入力され、2値信号5
と同期化2値信号701が共にHまたは共にLの場合、
ゼロが、2値信号5がHで、同期化2値信号701がL
の場合、正の値が、2値信号5がLで、同期化2値信号
701がHの場合、負の値が、713に出力される。信
号713は抵抗器714、コンデンサ715、及びオペ
アンプ716からなる時定数回路に入力され、ここにお
いて時間的に累積加算された値が積分電圧Dとして出力
される。
【0035】ブロック図1(b) の他の符号について、及
び本実施の形態2の2値化装置の動作については、実施
の形態1と同様であり、説明を省略する。
【0036】本発明の実施の形態2による2値化装置で
は、入力信号の振幅変動成分をフィードフォワード系
で、2値信号のアシンメトリをフィードバック系でそれ
ぞれ機能分担して扱うことを、前者についてはピーク包
絡電圧検出回路とボトム側包絡電圧検出回路により検出
し、後者については同期化を行うPLL回路を含む積分
回路により2値信号と同期化2値信号との差分を累積加
算することで求め、これらを演算回路において演算する
ことで実現した。そして演算回路により、ピーク包絡電
圧Pと、ボトム側包絡電圧B、及び積分電圧Dより、S
=(P+B)/2−Dで求められる基準電圧Sを求め
て、これを2値化に用いることで、信号変動の高速な領
域でのフィードフォワード系の良好な位相特性と、信号
変動の低速な領域でのフィードバック系の高精度な振幅
特性との両立を実現したことに加え、PLL回路による
同期化処理を含む積分回路を用いることによって入力信
号が元々DC成分を含んだ変調方式である場合にも、積
分電圧Dとして正確にアシンメトリを検出することを可
能とするものである。
【0037】実施の形態3.図1(c) は、本発明の実施
の形態3による2値化装置の構成を示すブロック図であ
る。図中の7bはピーク包絡電圧P、ボトム包絡電圧
B、及び積分電圧Dを入力として、これらを演算し、上
記基準電圧Sを出力する演算回路である。他の符号は実
施の形態1と同じであり、説明を省略する。
【0038】演算回路7bは、図8に示すように、抵抗
器80,81,84,85、ゲイン可変アンプ82,8
3、バッファ86、インバータ87で構成される。入力
のピーク側包絡電圧P及びボトム側包絡電圧Bは、それ
ぞれ抵抗器80,81で終端され、ゲイン可変アンプ8
2,83に入力される。入力の積分電圧Dは、バッファ
86、インバータ87で逆相の2つの信号88,89に
変換され、それぞれゲイン可変アンプ82,83の制御
端子Cに入力される。ここで使用するゲイン可変アンプ
の特性を図9に示す。制御電圧Cが0のときゲインが1
で、制御電圧Cがプラスになるとゲインが最大2に、制
御電圧Cがマイナスになるとゲインが最小0になる。ゲ
イン可変アンプ82,83の出力は抵抗器84,85で
合成平均され、出力の基準電圧Sを得る。本構成によ
り、 S=(0.5−D)P+(0.5+D)B の演算が実行される。
【0039】ブロック図1(c) の他の符号について、及
び本実施の形態3の2値化装置の動作については、実施
の形態1と同様であり、説明を省略する。
【0040】本発明の実施の形態3による2値化装置で
は、入力信号の振幅変動成分をフィードフォワード系
で、2値信号のアシンメトリをフィードバック系でそれ
ぞれ機能分担して扱うことを、前者についてはピーク包
絡電圧検出回路とボトム側包絡電圧検出回路により検出
し、後者については積分回路により時間的に累積加算す
ることで求め、これらを演算回路において演算すること
で実現した。そして演算回路により、ピーク包絡電圧P
と、ボトム側包絡電圧B、及び積分電圧Dより、S=
(0.5−D)P+(0.5+D)Bで求められる基準
電圧Sを求めてこれを2値化に用いることで、信号変動
の高速な領域でのフィードフォワード系の良好な位相特
性と、信号変動の低速な領域でのフィードバック系の高
精度な振幅特性との両立を実現することができる。
【0041】実施の形態4.図1(d) は,本発明の実施
の形態4による2値化装置の構成を示すブロック図であ
る。図中の7cはピーク包絡電圧P、ボトム包絡電圧
B、及び積分電圧Dを入力として、アップダウンカウン
タを用いてこれらを演算し、上記基準電圧Sを出力する
演算回路である。他の符号は実施の形態1と同じであ
り、説明を省略する。
【0042】演算回路7cは、図10に示すように、複
数の直列接続された抵抗器100、セレクタ101、比
較器103、アップダウンカウンタ105で構成され
る。入力のピーク側包絡電圧Pとボトム側包絡電圧B
は、抵抗器100の両端に入力され、各タップ出力10
6がセレクタ101に入力される。セレクタ101で
は、制御信号102によって、タップ出力106のうち
1つが選択され、これを基準電圧Sとして出力する。入
力の積分電圧Dは比較器103に入力され、その極性が
検出される。比較器103の2個のコンパレータ107
a,107bには、それぞれスライスレベル108a,
108bが設定され、2ビットの極性出力104が得ら
れる。ここで、スライスレベル108aをゼロより僅か
に大きい値、スライスレベル108bをゼロより僅かに
小さい値に設定したとき、極性出力104は正極性の時
H/H、負極性の時L/L、零の時H/LまたはL/H
と出力する。アップダウンカウンタ105は、極性出力
104に対応して、H/Hのときカウントアップ、H/
LまたはL/Hのときカウントストップ、L/Lのとき
カウントダウン動作する。カウント値はセレクタ101
の制御信号102として出力される。従って、セレクタ
101は、ピーク側包絡電圧Pとボトム側包絡電圧Bの
合成分圧比を切り替える機能を有し、積分電圧Dが正の
時、Pの重み係数を小さくBの重み係数を大きくし、積
分電圧Dが負の時、Pの重み係数を大きくBの重み係数
を小さくし、積分電圧Dが零の時、Pの重み係数とBの
重み係数を保持する。結果的に、演算回路7cは、入力
P,B、及びDと、出力Sとの関係として、 S=(0.5−D)P+(0.5+D)B を演算したことに等しい。
【0043】ブロック図1(d) の他の符号について、及
び本実施の形態4の2値化装置の動作については、実施
の形態1と同様であり、説明を省略する。
【0044】本発明の実施の形態4による2値化装置で
は、入力信号の振幅変動成分をフィードフォワード系
で、2値信号のアシンメトリをフィードバック系でそれ
ぞれ機能分担して扱うことを、前者についてはピーク包
絡電圧検出回路とボトム側包絡電圧検出回路により検出
し、後者については積分回路により時間的に累積加算す
ることで求め、これらを演算回路において演算すること
で実現した。そしてアップダウンカウンタを含む演算回
路により、ピーク包絡電圧Pと、ボトム側包絡電圧B、
及び積分電圧Dより、S=(0.5−D)P+(0.5
+D)Bで求められる基準電圧Sを求めてこれを2値化
に用いることで、信号変動の高速な領域でのフィードフ
ォワード系制御による良好な位相特性と、信号変動の低
速な領域でのフィードバック系制御による高精度な振幅
特性との両立を実現することができる。
【0045】実施の形態5.図11(a) は、本発明の実
施の形態5によるA/D変換装置の構成を示すブロック
図である。図11(a) において、1はアナログの入力信
号、2は入力信号1のピーク側包絡電圧Pを検出するピ
ーク側包絡電圧検出回路、3は入力信号1のボトム側包
絡電圧Bを検出するボトム側包絡電圧検出回路、9は被
変換信号Yを多ビットのデジタル信号10に変換するA
/D変換器、6はデジタル信号10の最上位ビットがH
のとき加算しLのとき減算した積分電圧Dを出力する積
分回路、8aは入力信号Aとピーク包絡電圧Pとボトム
包絡電圧Bと積分電圧Dを演算して上記被変換信号Yと
して出力する演算回路である。
【0046】次に、図11(a) 内の各回路の具体的構成
を詳説する。演算回路8aは、図12に示すように、抵
抗器90a,90b,90c,90d,92a,92
b,92c,92d,及びオペアンプ91,93で構成
される。入力は、入力信号A、ピーク側包絡電圧P、ボ
トム側包絡電圧B、積分電圧Dで、出力は、被変換信号
Yである。ここで、抵抗器90aから90dとオペアン
プ91で構成される回路で、中間出力94として(P+
B)/2−Dの演算結果を得る。更に、抵抗器92aか
ら92dとオペアンプ93で構成される回路で、入力信
号Aと中間出力94の差分を演算し、被変換信号Yとし
て、 Y=A−(P+B)/2+D の演算を実行する。
【0047】積分回路6については、図4に示す実施の
形態1の6aと同じものである。また、他の符号につい
ては実施の形態1と同じであるので説明を省略する。
【0048】以上のように構成される本実施の形態5に
よるA/D変換装置の動作は、基本的に、実施の形態1
による2値化装置と同等であるが以下の点が異なる。
【0049】即ち、実施の形態1による2値化装置で
は、アナログ/デジタル変換にあたり、出力が1ビット
のコンパレータを用いたものであるが、本実施の形態5
のA/D変換装置では、デジタル出力が多ビットである
A/D変換器9を用いる。従って本実施の形態5の装置
においては、積分回路6に入力する2値信号として、多
ビットのデジタル信号の最上位ビットを用いる。更に、
A/D変換器9で使用する基準電圧については通常固定
のものであるので、入力信号Aに対して演算回路8によ
り演算を施して、振幅変動成分及びアシンメトリ成分を
除去した被変換信号YをA/D変換器の入力信号とし
た。従って、動作平衡状態においては、被変換信号Y
は、入力信号1の振幅変動をキャンセルし、かつ、デジ
タル信号10のアシンメトリが打ち消され、結果として
入力信号から振幅変動とオフセットを除去した多値のデ
ジタル信号10が得られる。
【0050】本発明の実施の形態5によるA/D変換装
置においては、A/D変換器を用いることによって多ビ
ットの信号をデジタル信号に変換するものであり、入力
信号の振幅変動成分をフィードフォワード系で、2値信
号のアシンメトリをフィードバック系でそれぞれ機能分
担して扱うことを、前者についてはピーク包絡電圧検出
回路とボトム側包絡電圧検出回路により検出し、後者に
ついては積分回路により時間的に累積加算することで求
め、これらを演算回路において演算することで実現し
た。そして演算回路により、ピーク包絡電圧Pと、ボト
ム側包絡電圧B、及び積分電圧Dより、Y=A−(P+
B)/2+Dの演算により被変換信号Yを求めてこれを
A/D変換することで、信号変動の高速な領域でのフィ
ードフォワード系制御による良好な位相特性と、信号変
動の低速な領域でのフィードバック系制御による高精度
な振幅特性を両立することができる。
【0051】実施の形態6.図11(b) は、本発明の実
施の形態6によるA/D変換装置の構成を示すブロック
図である。図中の8bは入力信号Aとピーク包絡電圧P
とボトム包絡電圧Bと積分電圧Dを演算して上記被変換
信号Yとして出力する演算回路である。他の符号は実施
の形態5と同じであり、説明を省略する。
【0052】次に、図11(b) 内の各回路の具体的構成
を詳説する。演算回路8bは、図13に示すように、抵
抗器120,121,122,123,124,12
5,126、ゲイン可変アンプ127,128、バッフ
ァ129、インバータ130及びオペアンプ140で構
成される。
【0053】入力のピーク側包絡電圧P及びボトム側包
絡電圧Bは、それぞれ抵抗器122,123で終端さ
れ、ゲイン可変アンプ127,128に入力される。入
力の積分電圧Dは、バッファ129、インバータ130
で逆相の2つの信号141,142に変換され、それぞ
れゲイン可変アンプ127,128の制御端子Cに入力
される。ゲイン可変アンプの特性は図9のものであっ
て、制御電圧Cが0のときゲインが1で、制御電圧Cが
プラスになるとゲインが最大2に、反対に制御電圧Cが
マイナスになるとゲインが最小0になる。ゲイン可変ア
ンプ127,128の出力は抵抗器124,125で合
成平均され、中間出力143として、(0.5−D)P
+(0.5+D)Bが得られる。さらに抵抗器120,
121,126、オペアンプ140から構成される回路
において、入力信号Aと中間出力143との差分が演算
され、結果として本構成により、被変換信号Yについ
て、 Y=A−(0.5−D)P+(0.5+D)B の演算が実行される。
【0054】以上のように構成される本実施の形態6に
よるA/D変換装置の動作は、実施の形態5のそれと同
様である。
【0055】本実施の形態5によるA/D変換装置にお
いては、A/D変換器を用いることによって多ビットの
信号をデジタル信号に変換するものであり、入力信号の
振幅変動成分をフィードフォワード系で、2値信号のア
シンメトリをフィードバック系でそれぞれ機能分担して
扱うことを、前者についてはピーク包絡電圧検出回路と
ボトム側包絡電圧検出回路により検出し、後者について
は積分回路により時間的に累積加算することで求め、こ
れらを演算回路において演算することで実現した。そし
て演算回路により、ピーク包絡電圧Pと、ボトム側包絡
電圧B、及び積分電圧Dより、Y=A−(0.5−D)
P+(0.5+D)Bの演算により被変換信号Yを求め
てこれをA/D変換することで、信号変動の高速な領域
でのフィードフォワード系制御による良好な位相特性
と、信号変動の低速な領域でのフィードバック系制御に
よる高精度な振幅特性を両立することができる。
【0056】なお、実施の形態1から4による2値化装
置においても、実施の形態5及び6の場合に準じて、入
力信号に対して演算を行って、固定基準電圧で2値化す
ることによっても、本発明の効果が発揮できる。同様
に、実施の形態5及び6による多ビットのA/D変換装
置においても、A/D変換器の基準電圧を可変なものと
して、実施の形態1から4に準じて、被変換信号を装置
の入力信号とし、基準電圧を追従させる構成とすること
も可能である。
【0057】
【発明の効果】請求項1または3にかかる2値化方法に
よれば、アナログ信号である入力信号に対して、ピーク
側及びボトム側の包絡電圧を検出して、それぞれの包絡
電圧P及びBを得、入力信号を基準電圧と比較して2値
信号に変換し、この2値信号のアシンメトリを積分電圧
Dとして検出し、S=(P+B)/2−Dまたは、S=
(0.5−D)P+(0.5+D)Bの演算によって得
た演算値Sを基準電圧として再び2値信号への変換を行
うことを平衡状態に至るまで繰り返すことにより、ピー
ク及びボトムの中点検出を行うフィードフォワード系制
御による良好な位相特性と、積分により求めたアシンメ
トリ変動を吸収するフィードバック系制御による高精度
な振幅特性との両立が可能となる。
【0058】請求項2または4にかかるA/D変換方法
によれば、アナログ信号である入力信号Aに対して、ピ
ーク側及びボトム側の包絡電圧を検出して、それぞれの
包絡電圧P及びBを得、入力信号を被変換信号としてデ
ジタル信号に変換して多ビット信号のデジタル化を行
い、アシンメトリを積分電圧Dとして検出し、Y=A−
(P+B)/2+Dまたは、Y=A−(0.5−D)P
−(0.5+D)Bの演算によって得たYを被変換信号
として再びA/D変換を行うことを平衡状態に至るまで
繰り返すことにより、ピーク及びボトムの中点検出を行
うフィードフォワード系制御による良好な位相特性と、
積分により求めたアシンメトリ変動を吸収するフィード
バック系制御による高精度な振幅特性との両立が可能と
なる。
【0059】請求項5にかかる2値化方法によれば、請
求項1または3記載の2値化方法において、積分電圧の
検出にあたり、変換された2値信号がHかLかによって
正負の値を定め、これを時間的に累積加算することによ
って、上記の効果を得る。
【0060】請求項6にかかる2値化方法によれば、請
求項1または3記載の2値化方法において、積分電圧の
検出にあたり、変換された2値信号をPLL回路により
同期化2値信号に変換し、元の2値化信号との差分を時
間的に累積加算することによって、上記の効果を得るの
に加えて、入力信号が元々DC成分を含むような変調方
式であった場合においても正確にアシンメトリを検出で
きるという効果を得られる。
【0061】請求項7にかかるA/D変換方法によれ
ば、請求項2または4記載のA/D変換方法において、
積分電圧の検出にあたり、変換されたデジタル信号の最
上位ビットがHかLかによって正負の値を定め、これを
時間的に累積加算することによって、上記の効果を得
る。
【0062】請求項8にかかるA/D変換方法によれ
ば、請求項1、2、3、または4記載のA/D変換方法
において、ピーク側及びボトム側の包絡電圧検出の応答
速度を積分電圧検出の信号応答速度よりも高速に設定す
ることによって、上記の効果をより大きいものとするこ
とができる。
【0063】請求項9にかかる2値化装置によれば、ア
ナログ信号である入力信号に対して、ピーク側及びボト
ム側の包絡電圧を検出する手段として、プラス側及びマ
イナス側の半波整流と平滑を行うピーク側及びボトム側
の包絡電圧検出回路を備えて、それぞれの包絡電圧P及
びBを得、入力信号を基準電圧Sと比較して2値信号に
変換する比較手段として、コンパレータによって信号を
変換し、積分手段として、変換された2値信号に基づい
て、HかLかによって正負の値を定め、これを時間的に
累積加算した積分電圧を出力する積分回路によってアシ
ンメトリDを検出し、演算回路によって、S=(P+
B)/2−Dとなる基準電圧Sを出力することにより、
請求項5記載の2値化方法を実現し、上記の効果を得
る。
【0064】請求項10にかかる2値化装置によれば、
アナログ信号である入力信号に対して、ピーク側及びボ
トム側の包絡電圧を検出する手段として、プラス側及び
マイナス側の半波整流と平滑を行うピーク側及びボトム
側の包絡電圧検出回路を備えて、それぞれの包絡電圧P
及びBを得、入力信号を基準電圧Sと比較して2値信号
に変換する比較手段として、コンパレータによって2値
化を行い、積分手段として、変換された2値信号をPL
L回路により同期化2値信号に変換し、元の2値化信号
との差分を時間的に累積加算した積分電圧を出力する積
分回路によってアシンメトリDを検出し、演算回路によ
って、S=(P+B)/2−Dとなる基準電圧Sを出力
することにより、請求項6記載の2値化方法を実現し、
上記の効果を得るのに加えて、入力信号が元々DC成分
を含むような変調方式であった場合でも正確にアシンメ
トリを検出できるという効果を得られる。
【0065】請求項11にかかるA/D変換装置によれ
ば、アナログ信号である入力信号に対して、ピーク側及
びボトム側の包絡電圧を検出する手段として、プラス側
及びマイナス側の半波整流と平滑を行うピーク側及びボ
トム側の包絡電圧検出回路を備えて、それぞれの包絡電
圧P及びBを得、A/D変換器によってデジタル化を行
い、積分手段として、変換されたデジタル信号の最上位
ビットに基づいて、HかLかによって正負の値を定め、
これを時間的に累積加算した積分電圧を出力する積分回
路によってアシンメトリDを検出し、演算回路によっ
て、Y=A−(P+B)/2+Dとなる被変換信号Yを
出力することにより、請求項2記載のA/D変換方法を
実現し、上記の効果を得る。
【0066】請求項12にかかる2値化装置によれば、
アナログ信号である入力信号に対して、ピーク側及びボ
トム側の包絡電圧を検出する手段として、プラス側及び
マイナス側の半波整流と平滑を行うピーク側及びボトム
側の包絡電圧検出回路を備えて、それぞれの包絡電圧P
及びBを得、入力信号を基準電圧Sと比較して2値信号
に変換する比較手段として、コンパレータによって2値
化を行い、積分手段として、変換された2値信号に基づ
いて、HかLかによって正負の値を定め、これを時間的
に累積加算した積分電圧を出力する積分回路によってア
シンメトリDを検出し、演算回路によって、S=(0.
5−D)P+(0.5+D)Bとなる基準電圧Sを出力
することにより、請求項3記載の2値化方法を実現し、
上記の効果を得る。
【0067】請求項13にかかるA/D変換装置によれ
ば、アナログ信号である入力信号に対して、ピーク側及
びボトム側の包絡電圧を検出する手段として、プラス側
及びマイナス側の半波整流と平滑を行うピーク側及びボ
トム側の包絡電圧検出回路を備えて、それぞれの包絡電
圧P及びBを得、A/D変換器によってデジタル化を行
い、積分手段として、変換されたデジタル信号の最上位
ビットに基づいて、HかLかによって正負の値を定め、
これを時間的に累積加算した積分電圧を出力する積分回
路によってアシンメトリDを検出し、演算回路によっ
て、Y=A−(0.5−D)P−(0.5+D)Bとな
る被変換信号Yを出力することにより、請求項4記載の
A/D変換方法を実現し、上記の効果を得る。
【0068】請求項14にかかるA/D変換装置によれ
ば、請求項12記載の2値化装置、または請求項13記
載のA/D変換装置において、基準電圧または被変換信
号を演算する演算回路が、ピーク側包絡電圧と上記ボト
ム側包絡電圧を分圧する複数の直列接続された抵抗器
と、制御信号により上記抵抗器の各タップ出力のうち1
つを選択して基準電圧として出力するセレクタと、上記
積分回路から出力される累積値の極性を出力する比較器
と、上記極性の正/零/負に対応してアップ/ストップ
/ダウン動作しカウント値を上記セレクタの制御信号と
して出力するアップダウンカウンタとによって、演算を
行うことにより、2値化またはA/D変換を行い、上記
の効果を得るものである。
【0069】以上のように本発明のA/D変換の方法及
び装置は、振幅変動とアシンメトリ変動を持った入力信
号をデジタル化するときに、急激な振幅変動に対応でき
る速い信号応答速度と、正確なアシンメトリ制御の両方
が実現できる。従って、光ディスクシステムの再生信号
処理に用いた場合、再生時にディスク表面汚れやディス
クの変形や偏心に起因する振幅変動と、記録時にかかる
原因によって発生するマーク長とスペース長の比の変動
によるアシンメトリとの双方に対応することが可能であ
り、効果的に装置の信頼性向上がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1、2、3、4における2値化装置
のブロック図である。
【図2】ピーク側包絡電圧検出回路の回路図である。
【図3】ボトム側包絡電圧検出回路の回路図である。
【図4】実施の形態1及び3から6の装置における積分
回路の回路図である。
【図5】実施の形態1及び2の2値化装置における演算
回路の回路図である。
【図6】実施の形態1の2値化装置の動作を表す信号波
形図である。
【図7】実施の形態2の2値化装置における積分回路の
回路図である。
【図8】実施の形態3の2値化装置における演算回路の
回路図である。
【図9】実施の形態3の2値化装置における演算回路の
ゲイン可変アンプの特性図である。
【図10】実施の形態4の2値化装置における演算回路
の回路図である。
【図11】実施の形態5、6におけるA/D変換装置の
ブロック図である。
【図12】実施の形態5のA/D変換装置における演算
回路の回路図である。
【図13】実施の形態6のA/D変換装置における演算
回路の回路図である。
【符号の説明】
1 入力信号 2 ピーク側包絡電圧検出回路 3 ボトム側包絡電圧検出回路 4 コンパレータ 6 積分回路 7 演算回路 8 演算回路 9 A/D変換器

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ信号を単ビットのデジタル信号
    に変換する2値化方法において、 アナログ信号である入力信号のピーク側包絡電圧Pを検
    出し、上記入力信号のボトム側包絡電圧Bを検出し、上
    記入力信号を基準電圧に基づいて2値信号に変換し、上
    記2値信号を積分して積分電圧Dを検出し、S=(P+
    B)/2−Dの演算を行う変換工程を、最初に、定めら
    れた値を上記基準電圧として行う工程と、 その後、前回の上記変換工程において上記演算の結果得
    られた値Sを上記基準電圧として、上記変換工程を複数
    回繰り返す工程とを含むことを特徴とする2値化方法。
  2. 【請求項2】 アナログ信号を多ビットのデジタル信号
    に変換するA/D変換方法において、 アナログ信号である入力信号Aのピーク側包絡電圧Pを
    検出し、上記入力信号Aのボトム側包絡電圧Bを検出
    し、被変換信号を定められた値の基準電圧に基づいてデ
    ジタル信号に変換し、上記デジタル信号を積分して積分
    電圧Dを検出し、Y=A−(P+B)/2+Dの演算を
    行う変換工程を、最初に、上記入力信号Aを上記被変換
    信号として行う工程と、 その後、前回の上記変換工程において上記演算の結果得
    られたYを上記被変換信号として、上記変換工程を複数
    回繰り返す工程とを含むことを特徴とするA/D変換方
    法。
  3. 【請求項3】 アナログ信号を単ビットのデジタル信号
    に変換する2値化方法において、 アナログ信号である入力信号のピーク側包絡電圧Pを検
    出し、上記入力信号のボトム側包絡電圧Bとを検出し、
    上記入力信号を基準電圧に基づいて2値信号に変換し、
    上記2値信号を積分して積分電圧Dを検出し、S=
    (0.5−D)P+(0.5+D)Bの演算を行う変換
    工程を、最初に、定められた値を上記基準電圧として行
    う工程と、 その後、前回の上記変換工程において上記演算の結果得
    られた値Sを上記基準電圧として、複数回繰り返す工程
    とを含むことを特徴とする2値化方法。
  4. 【請求項4】 アナログ信号を多ビットのデジタル信号
    に変換するA/D変換方法において、 アナログ信号である入力信号Aのピーク側包絡電圧Pを
    検出し、上記入力信号Aのボトム側包絡電圧Bとを検出
    し、入力信号Aを被変換信号としてこれをデジタル信号
    に変換し、上記デジタル信号を積分して積分電圧Dを検
    出し、Y=A−(0.5−D)P−(0.5+D)Bの
    演算を行う変換工程を、最初に、上記入力信号Aを上記
    被変換信号として行う工程と、 その後、前回の上記変換工程において上記演算の結果得
    られたYを上記被変換信号として、複数回繰り返す工程
    とを含むことを特徴とするA/D変換方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または3に記載の2値化方法に
    おいて、 上記積分電圧Dの検出にあたり、変換された2値信号が
    Hのとき正の値とし、Lのとき負の値として、これらを
    時間的に累積加算した値を積分電圧Dとすることを特徴
    とする2値化方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または3に記載の2値化方法に
    おいて、 上記積分電圧Dの検出にあたり、変換された2値信号を
    PLL回路により同期化2値信号に変換し、上記2値信
    号との差分を時間的に累積加算した値を積分電圧Dとす
    ることを特徴とする2値化方法。
  7. 【請求項7】 請求項2または4に記載のA/D変換方
    法において、 上記積分電圧Dの検出にあたり、変換されたデジタル信
    号の最上位ビットがHのとき正の値とし、Lのとき負の
    値として、これらを時間的に累積加算した値を積分電圧
    Dとすることを特徴とするA/D変換方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし4のいずれかに記載のA
    /D変換方法において、 上記ピーク側包絡電圧及び上記ボトム側包絡電圧の検出
    における信号応答速度を、上記積分電圧の検出における
    信号応答速度よりも高速に設定することを特徴とするA
    /D変換方法。
  9. 【請求項9】 アナログ信号を単ビットのデジタル信号
    に変換する2値化装置において、 アナログ信号である入力信号の、プラス側半波整流と平
    滑とを行うことによって、ピーク側包絡電圧を検出する
    ピーク側包絡電圧検出回路と、 上記入力信号のマイナス側半波整流と平滑とを行うこと
    によって、ボトム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電
    圧検出回路と、 上記入力信号と基準電圧との大小関係を2値信号に変換
    するコンパレータと、 上記2値信号がHのとき加算し、Lのとき減算した結果
    得られる積分電圧を出力する積分回路と、 上記ピーク側包絡電圧をP、上記ボトム側包絡電圧を
    B、上記積分電圧をDとするとき、 S=(P+B)/2−D となる演算値Sを上記基準電圧として出力する演算回路
    とを備えたことを特徴とする2値化装置。
  10. 【請求項10】 アナログ信号を単ビットのデジタル信
    号に変換する2値化装置において、 アナログ信号である入力信号の、入力信号のプラス側半
    波整流と平滑を行うことによって、ピーク側包絡電圧を
    検出するピーク側包絡電圧検出回路と、 上記入力信号のマイナス側半波整流と平滑を行うことに
    よって、ボトム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電圧
    検出回路と、 上記入力信号と基準電圧との大小関係を2値信号に変換
    するコンパレータと、 上記2値信号を同期化2値信号に変換するPLL回路
    と、 上記2値信号と上記同期化2値信号の差分を積分した結
    果得られる積分電圧を出力する積分回路と、 上記ピーク側包絡電圧をP、上記ボトム側包絡電圧を
    B、上記積分電圧をDとするとき、 S=(P+B)/2−D となる演算値Sを上記基準電圧として出力する演算回路
    とを備えたことを特徴とする2値化装置。
  11. 【請求項11】 アナログ信号を多ビットのデジタル信
    号に変換するA/D変換装置において、 アナログ信号である入力信号の、入力信号のプラス側半
    波整流と平滑を行うことによって、ピーク側包絡電圧を
    検出するピーク側包絡電圧検出回路と、 上記入力信号のマイナス側半波整流と平滑を行うことに
    よって、ボトム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電圧
    検出回路と、 被変換信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、 上記デジタル信号の最上位ビットがHのとき加算しLの
    とき減算した結果得られる積分電圧を出力する積分回路
    と、 上記入力信号をA、上記ピーク側包絡電圧をP、上記ボ
    トム側包絡電圧をB、上記積分電圧をDとするとき、 Y=A−(P+B)/2+D となる演算値Yを上記被変換信号として出力する演算回
    路とを備えたことを特徴とするA/D変換装置。
  12. 【請求項12】 アナログ信号を単ビットのデジタル信
    号に変換する2値化装置において、 アナログ信号である入力信号の、入力信号のプラス側半
    波整流と平滑を行うことによって、ピーク側包絡電圧を
    検出するピーク側包絡電圧検出回路と、 上記入力信号のマイナス側半波整流と平滑を行うことに
    よって、ボトム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電圧
    検出回路と、 上記入力信号と基準電圧との大小関係を2値信号に変換
    するコンパレータと、 上記2値信号がHのとき加算しLのとき減算した結果得
    られる積分電圧を出力する積分回路と、 上記ピーク側包絡電圧をP、上記ボトム側包絡電圧を
    B、上記積分電圧をDとするとき、 S=(0.5−D)P+(0.5+D)B となる演算値Sを上記基準電圧として出力する演算回路
    とを備えたことを特徴とする2値化装置。
  13. 【請求項13】 アナログ信号を多ビットのデジタル信
    号に変換するA/D変換装置において、 アナログ信号である入力信号の、入力信号のプラス側半
    波整流と平滑を行うことによって、ピーク側包絡電圧を
    検出するピーク側包絡電圧検出回路と、 上記入力信号のマイナス側半波整流と平滑を行うことに
    よって、ボトム側包絡電圧を検出するボトム側包絡電圧
    検出回路と、 被変換信号をデジタル信号に変換するA/D変換器と、 上記デジタル信号の最上位ビットがHのとき加算し、L
    のとき減算した結果得られる積分電圧を出力する積分回
    路と、 上記入力信号をA、上記ピーク側包絡電圧をP、上記ボ
    トム側包絡電圧をB、上記積分電圧をDとするとき、 Y=A−(0.5−D)P−(0.5+D)B となる演算値Yを上記被変換信号として出力する演算回
    路とを備えたことを特徴とするA/D変換装置。
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載のA/D
    変換装置において、 上記演算回路が、 上記ピーク側包絡電圧と上記ボトム側包絡電圧を分圧す
    る複数の直列接続された抵抗器と、 制御信号により上記抵抗器の各タップ出力のうち1つを
    選択して基準電圧として出力するセレクタと、 上記積分回路から出力される累積値の極性を出力する比
    較器と、 上記極性の正/零/負に対応してアップ/ストップ/ダ
    ウン動作しカウント値を上記セレクタの制御信号として
    出力するアップダウンカウンタとを備えたものであるこ
    とを特徴とするA/D変換装置。
JP21288996A 1996-08-12 1996-08-12 2値化方法、a/d変換方法、2値化装置、及びa/d変換装置 Withdrawn JPH1055621A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6798725B1 (en) 1998-10-27 2004-09-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Wave-shaping apparatus and reproduction signal processing apparatus including the same
JP2016058775A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 国立大学法人山梨大学 1ビットad変換器、それを用いた受信機及び無線通信システム

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