JPH0793138B2 - 電池用正極板およびその製造方法 - Google Patents

電池用正極板およびその製造方法

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JPH0793138B2
JPH0793138B2 JP62019310A JP1931087A JPH0793138B2 JP H0793138 B2 JPH0793138 B2 JP H0793138B2 JP 62019310 A JP62019310 A JP 62019310A JP 1931087 A JP1931087 A JP 1931087A JP H0793138 B2 JPH0793138 B2 JP H0793138B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、亜鉛、カドミウムあるいは鉄を負極板とする
電池の正極板及びその製造方法に関するものである。そ
の正極板の特徴は、ニッケルとコバルトとに対するコバ
ルトの含有率が15〜90wt%の水酸化物を主体とする活物
質に、リン酸が1〜70wt%[{P/(Ni+Co)}×100]
含まれることである。この正極板を用いることにより、
従来の正極板を用いた電池に比して、長期間安定してそ
の開路電位の変化から残存容量を知ることができ、かつ
高率放電性能が良好な電池とすることができる。
従来の技術 現在使用されている一次電池の正極活物質には二酸化マ
ンガンや酸化銀、二次電池の正極活物質には二酸化鉛や
水酸化ニッケルがある。これらの活物質は、それぞれ用
途に応じて選択される。近年、電子機器の小形化、軽量
化に伴って新しい高性能な一次電池や二次電池の出現が
期待されている。最近、正極活物質としてニッケルとコ
バルトとに対するコバルトの含有率が30wt%以上の水酸
化物を主体とする活物質を用いた正極板と、カドミウ
ム、亜鉛あるいは鉄からなる負極板とで構成されたアル
カリ電池は、従来の水酸化ニッケルを用いた電池に比し
て、Ah効率がほぼ100%と極めて高く、しかも充放電に
伴って開路電圧が大きく変化する特徴をもち、その開路
電圧で電池容量を容易に知ることができることが見い出
された(例えば特開昭60−163382号公報参照)。このよ
うな新しい機能を有した電池の高性能化がさらに期待さ
れている。
発明が解決しようとする問題点 上記のように、ニッケルとコバルトとに対するコバルト
の含有率が30wt%以上の水酸化物を主体とした活物質を
用いた正極板のAh効率は極めて高く、しかも充放電に伴
う開路電位の変化は大きいことが見い出されたが、この
ような正極板を長期間アルカリ水溶液中で放置したり、
充放電を繰り返すと、電位が徐々に貴方向に変動し、従
来のニッケル・亜鉛電池やニッケル・カドミウム電池に
用いられている水酸化ニッケル正極板の特徴とほとんど
変らなくなるという欠点があることがわかってきた。ま
たコバルトはニッケルに比して高価であるために、その
コストが高くなるという欠点も本質的にあった。
問題点を解決するための手段 本発明は、ニッケルとコバルトとに対するコバルトの含
有率が15〜90wt%の水酸化物を主体とする活物質に、リ
ン酸が1〜70wt%[{P/(Ni+Co)}×100]含ませる
ことによって、従来のコバルトの含有率が30〜75wt%の
水酸化物を用いた場合の問題点であったアルカリ水溶液
中での放置及び充放電サイクル中における電位の安定性
を向上させると共に、高率放電性能を改良したものであ
る。さらにリン酸を添加することで、高価なコバルトの
含有率を15wt%まで減少させても、またその含有率を90
wt%に増加させても、従来の正極板と同等以上の性能を
得ることができるようにしたものである。
実施例 以下、本発明を実施例を用いて説明する。
先ず、本発明に用いる正極活物質は、次の方法で製造す
ることができる。なお、コバルトの含有率は活物質中の
金属ニッケルおよび金属コバルトの総量に対する金属コ
バルトの含有率で表示する。即ち、コバルトの含有率=
{Co/(Ni+Co)}×100(wt%)とする。
(a)コバルトの含有率が15〜90wt%の混合溶液、例え
ば硝酸ニッケルと硝酸コバルトの混合溶液、塩化ニッケ
ルと塩化コバルトの混合溶液、硫酸ニッケルと硫酸コバ
ルトの混合溶液あるいはこれらの混合溶液に、リン酸イ
オンまたはリン酸塩を加えた後、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ溶液で処理
してから水洗・乾燥する。
(b)コバルトの含有率が15〜90wt%の混合溶液、例え
ば硝酸ニッケルと硝酸コバルトの混合溶液、塩化ニッケ
ルと塩化コバルトの混合溶液、硫酸ニッケルと硫酸コバ
ルトの混合溶液あるいはこれらの混合溶液に、リン酸イ
オンを含む水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム等のアルカリ溶液を加えてから水洗・乾燥す
る。
(c)コバルトの含有率が15〜90wt%の硝酸ニッケルと
硝酸コバルトの混合物あるいはその混合溶液に、リン酸
またはリン酸塩を含有させた後、110〜350℃で加熱処理
し、その後水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
リチウム等のアルカリ溶液に浸漬してから水洗・乾燥す
る。
(d)コバルトの含有率が15〜90wt%の硝酸ニッケルと
硝酸コバルトの混合物あるいはその混合溶液を110〜350
℃で加熱処理した後、リン酸イオンを含む水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ溶
液に浸漬してから水洗・乾燥する。
基本的には上記のようにして、本発明に用いる正極活物
質を作ることができるが、次に具体的な実施例並びにそ
の効果を詳述する。
実施例1 コバルトの含有率が40wt%になるような硝酸コバルトと
硝酸ニッケルとの混合水溶液[PH=1、比重1.60(20
℃)]に、リン酸(H3PO4)を36g/加えてから、比重
1.20(20℃)の水酸化ナトリウム水溶液を加えた。生じ
た沈澱物を湯洗した後、130℃で2時間乾燥してから、
ボールミルで粉砕して100メッシュ以下の本発明に用い
る活物質粉末を得た。
実施例2 コバルトの含有率が40wt%になるような硝酸コバルトと
硝酸ニッケルとの混合水溶液[PH=1、比重1.60(20
℃)]に、0.2Mの次亜リン酸ナトリウム(NaH2PO2)を
含む比重1.20(20℃)の水酸化ナトリウム水溶液を加え
た。生じた沈澱物を湯洗した後、130℃で2時間乾燥し
てから、ボールミルで粉砕して100メッシュ以下の本発
明に用いる活物質粉末を得た。
実施例3 コバルトの含有率が40wt%になるような硝酸コバルトと
硝酸ニッケルとの混合水溶液[PH=1、比重1.60(20
℃)]に、リン酸(H3PO4)を36g/加えた後、250℃で
1時間加熱処理した。この生成物を比重1.20(20℃)の
水酸化ナトリウム水溶液に1時間浸漬処理してから、12
0℃で1時間乾燥した。その後、湯洗してから、さらに1
00℃で1時間乾燥し、ボールミルで粉砕して100メッシ
ュ以下の本発明に用いる活物質粉末を得た。
実施例4 コバルトの含有率が40wt%になるような硝酸コバルトと
硝酸ニッケルとの混合水溶液[PH=1、比重1.60(20
℃)]を250℃で1時間加熱処理した。この生成物を0.2
Mの次亜リン酸ナトリウム(NaH2PO2)を含む比重1.20
(20℃)の水酸化ナトリウム水溶液に1時間浸漬してか
ら、さらに100℃で1時間乾燥し、その後ボールミルで
粉砕して100メッシュ以下の本発明に用いる活物質粉末
を得た。
次に上記実施例1〜4で得た活物質粉末100部と導電材
としてのカーボニルニッケル粉末10部との混合粉末を1w
t%のカルボキシメチルセルロースの水溶液40部で混練
してペースト状にした。次に、このペーストを厚さが1m
mの発泡ニッケル体(住友電工(株)製、商品名セルメ
ット)に充填した後、100℃で1時間乾燥して本発明に
よる大きさが30mm×40mmの正極板を得た。なお、実施例
1で得た活物質粉末を用いた正極板をA、同じく実施例
2のものをB、実施例3のものをC、実施例4のものを
Dとする。また前記実施例では活物質粉末を発泡ニッケ
ル体に充填したが、ニッケル・カドミウム電池の活物質
保持体である焼結式ニッケル基板を用いても製作でき
る。
実施例5 多孔度が約80%の焼結式ニッケル基板に、36g/のリン
酸(H3PO4)を含み、かつコバルトの含有率が40wt%の
硝酸コバルトと硝酸ニッケルとの混合水溶液[PH=2、
比重1.60(20℃)]を減圧含浸した後、比重1.20(20
℃)の水酸化ナトリウム水溶液に1時間浸漬してから、
120℃で1時間乾燥した。その後、湯洗してから、さら
に100℃で1時間乾燥して本発明による正極板Eを得
た。
実施例6 多孔度が約80%の焼結式ニッケル基板に、36g/のリン
酸(H3PO4)を含み、かつコバルトの含有率が40wt%の
硝酸コバルトと硝酸ニッケルとの混合水溶液[PH=2、
比重1.60(20℃)]を減圧含浸した後、250℃で1時間
加熱処理を行なった。その後、比重1.20(20℃)の水酸
化ナトリウム水溶液に1時間浸漬処理してから、水洗
し、100℃で1時間乾燥することによって本発明による
正極板Fを得た。
上記本発明による正極板A,C,E,Fに含まれるリン酸の含
有率は3wt%、正極板B,Dの含有率は2.7wt%であった。
なお、実施例3,4および6の加熱処理温度が110℃未満の
場合には、熱分解によって水酸化物が生じない。また加
熱処理温度が350℃を越えると、ニッケルとコバルトの
酸化物が生成して活物質としての活性度が低下して好ま
しくない。
これらの正極板A〜F1枚と、対極として焼結式カドミウ
ム負極板2枚を用い、電解液として比重1.250(20℃)
の水酸化カリウム水溶液を用いた公称容量が100mAhのフ
ラッデッドタイプの電池を製作して、充電が0.5Cで2.2
時間、放電が0.5Cで0V(vs.Hg/HgO)までという充放電
を50℃で120サイクル行なった。充電開始後および放電
開始後2時間30分目の正極板の電位の充放電サイクルに
伴う変化を、充電電位については第1図に、放電電位に
ついては第2図に示す。なお、比較のためにリン酸を含
まない硝酸コバルトと硝酸ニッケルとの混合水溶液を用
いた以外は実施例6と同じようにして製作した従来の正
極板Gの電位変化についても示す。第1図および第2図
から、本発明による正極板の充電過程および放電過程の
電位は、充放電サイクルが進んでもほとんど変化しない
のに対して、従来の正極板は充放電電位とも充放電サイ
クルが多くなると徐々に貴となり、充放電サイクルが10
0サイクル程度になるとほぼ一定となる。この一定とな
る電位は、通常のニッケル・カドミウム電池の正極板と
して使用されているコバルトの含有率が2〜10wt%の水
酸化ニッケル正極板の電位とほぼ同じであった。前記実
施例では、コバルトの含有率が40wt%の場合について述
べたが、コバルトの含有率が15〜100wt%の範囲で、5wt
%きざみに同様な実験を行なって充放電電位の安定性に
ついて調べたが、リン酸を含まない正極板は、電位の安
定性がなく、特に温度が40℃以上の高温下では電位変化
が著しく大きかった。このことは、コバルトの含有率が
30wt%以上の水酸化ニッケルあるいは水酸化コバルトを
主体とする活物質を正極板とするアルカリ電池の特徴で
あるAh効率が高く、開路電圧の変化によって電池の残存
容量が検出できるという利点が充放電サイクルを行なう
と徐々に失われることを意味し、特に高温下ではその傾
向が大きかった。したがって、本発明による正極板の電
位安定性は極めて良いと言える。この電位の安定性は、
リン酸イオンの添加によって得られるものであることは
明らかである。そのリン酸の添加の効果をさらによく調
べるために、実施例3におけるコバルトの添加量を変え
た正極板を製作し、対極にポリテトラフルオロエチレン
粉末の90%水性ディスパージョン溶液を結着材として製
作したロール式亜鉛極(ポリアミドの不織布とポリエチ
レンの微孔性セパレータで包み込んだもの)を、電解液
として酸化亜鉛を飽和した比重1.300(20℃)の水酸化
カリウム水溶液を用いて、公称容量が100mAhのフラッデ
ッドタイプの電池を製作して、充電が1Cで端子電圧が1.
85Vまで、放電が1Cで端子電圧が1.0Vまでという充放電
を35℃で繰り返した。充放電サイクルが150サイクル目
の充電終了後15分目の正極板の開路電位および放電終了
後30分目の正極板の開路電位と正極活物質のコバルトの
含有率との関係を第3図に示す。第3図中、Hはリン酸
を添加した本発明による正極板、Iはリン酸を添加して
いない従来の正極板の特性である。第3図より、充電終
了後すなわち放電開始前の開路電位は本発明による正極
板Hと従来の正極板Iの間には、ほとんど差がないが、
放電終了後の開路電位の差はコバルトの含有率が15wt%
以上になると明確になる。そして本発明による正極板H
はコバルトの含有率が高くなると、開路電位は卑になる
傾向があるが、従来の正極板Iの開路電位はコバルトの
含有率が15wt%以上になっても卑にならず、ほぼ一定と
なっていることがわかる。このことは、コバルトの含有
率が15wt%以上のところで、リン酸の添加の効果が明確
に現われており、放電開始前と放電終了後の開路電位と
の差が充放電サイクル初期とほとんど変らないことを意
味し、また従来の正極板はコバルトの含有率が15wt%以
上になると、放電終了後の電位は充放電サイクルが進む
と貴な方向に変動すると言える。しかしながら、コバル
トの含有率が95wt%を越えるとリン酸を添加した正極板
の放電終了後の電位は無添加の場合とほとんど差がない
ことから、リン酸の効果はコバルトの含有率が90wt%を
越えると減少するといえる。したがって、コバルトの含
有率は15〜90wt%が好ましい。さらに放電電位特性例え
ば放電中間電位(放電持続時間の半分経過時の電位)
は、従来の正極板の場合には、コバルトの含有率が15〜
90wt%以上の場合、サイクルが進むと貴になって行く
が、本発明の正極板の場合には、その電位の変化はほと
んどなく安定していた。
本発明による正極板の電位が何故充放電サイクルの進行
によっても安定しているのかを調べるために、実施例3
で得た本発明による活物質Jと実施例3においてリン酸
を添加しないで製造した従来の正極活物質KのX線回析
図形を第4図に示す。図より、本発明による正極活物質
Jには回析ピークが認められないが、従来の正極活物質
Kには、ニッケルとコバルトが固溶したNi(Co)(OH)
のピークが明確に認められる。このことから、本発明
による活物質は、従来の正極活物質に比して明らかに無
定形の状態であり、その表面積が大きいものと推定され
る。
さらに、化学分析によって活物質中のNi(Co)n+(n>
2)の高級酸化物の定量分析を行なったところ、従来の
正極活物質Kには2価以上のニッケルやコバルトが6.3w
t%含まれていたのに対して、本発明による正極活物質
Jには0.5wt%しか含まれていなかった。
これらのことから、リン酸イオンやリン酸塩を用いて製
造した本発明による極板の効果は、次のように考えるこ
とができる。即ち、本発明のようにリン酸イオンやリン
酸塩を用いてコバルトの含有率が15wt%以上のコバルト
とニッケルとの水酸化物を製造すると、無添加の場合に
比して著しく結晶化度が低い状態のものができ、その表
面積の大きな活性度の高いものが生成し、しかもアルカ
リ水溶液中の溶存酸素等によって酸化を受け難い状態に
なっているものと思われる。
次に、活物質に含まれるリン酸の含有率の影響を調べる
ために、実施例6においてリン酸の量を種々変えた正極
板を製作し、対極として焼結式カドミウム負極板2枚
を、電解液として比重1.250(20℃)の水酸化カリウム
水溶液を用いて、公称容量が100mAhのフラッデッドタイ
プの電池を製作し、0.1Cで16時間充電した後、5Cで0V
(vs.Hg/HgO)まで放電したときの利用率(活物質中の
ニッケルとコバルトがNi(Co)(OH)であるとし、充
放電反応が−電子反応に従うものと仮定した)を表1に
示す。
表1から、リン酸の含有率[{P/(Ni+Co)}×100]
が1wt%以上になると利用率が良くなり、リン酸の効果
が生じていることがわかる。またリン酸の含有率が70wt
%を越えるとやや利用率の低下が認められ、またリン酸
の含有率が多くなると体積当りのエネルギー密度がそれ
だけ減少するので、実用上利点は少なくなる。したがっ
て、実用上からは、リン酸の含有率は70wt%以下とする
必要がある。このように、本発明による正極板の利用率
が高いのは、前述したように、本発明による正極活物質
が非晶質の状態であり、そのため表面積が大きく、しか
も均質な状態となっており、放電時の過電圧が小さくな
るためと考えられる。
なお、前記実施例以外に、前述した本発明に用いる正極
活物質の製造方法(a)〜(d)による種々の方法で製
造した正極活物質を用いて本発明による正極板を種々製
作して試験に供したが、前記実施例と同じような作用効
果を得ることができた。
発明の効果 以上述べたように本発明による正極板は、従来の正極板
に比して充放電サイクルによる電位の変動は少ないた
め、その開路電位の変化によって残存容量を長期間、安
定して知ることができ、しかも本発明による活物質は従
来の活物質に比して非晶質な状態となっているため、充
放電反応の活性度が高い。したがって、本発明によって
従来にない特徴を有した二次電池および一次電池を製作
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による正極板と従来の正極板の充放電サ
イクル経過に伴う充電電位変化の比較図、第2図は本発
明による正極板と従来の正極板の充放電サイクル経過に
伴う放電電位変化の比較図、第3図は本発明による正極
板と従来の正極板の充電終了後および放電終了後の開路
電位とコバルトの含有率との関係を示す特性図、第4図
は本発明による正極活物質と従来の正極活物質のX線回
析図形の比較図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニッケルとコバルトとに対するコバルトの
    含有率が15〜90wt%の水酸化物を主体とする活物質に、
    リン酸が1〜70wt%[{P/(Ni+Co)}×100]含まれ
    ることを特徴とする電池用正極板。
  2. 【請求項2】硝酸ニッケルと硝酸コバルトの混合溶液等
    からなるニッケルとコバルトとに対するコバルトの含有
    率が15〜90wt%の混合溶液を水酸化ナトリウム、水酸化
    カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ溶液で処理する
    工程を有し、且つ前記混合溶液あるいはアルカリ溶液中
    にリン酸イオンまたはリン酸塩を含有させておくことを
    特徴とする電池用正極板の製造方法。
  3. 【請求項3】ニッケルとコバルトとに対するコバルトの
    含有率が15〜90wt%の硝酸ニッケルと硝酸コバルトの混
    合物あるいはその混合溶液を110〜350℃で加熱処理した
    後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
    ム等のアルカリ溶液で処理する工程を有し、且つ前記混
    合物あるいは混合溶液もしくはアルカリ溶液中にリン酸
    イオンまたはリン酸塩を含有させておくことを特徴とす
    る電池用正極板の製造方法。
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JPS63187571A (ja) 1988-08-03

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