JPH0791962A - 振動子および角速度センサ - Google Patents

振動子および角速度センサ

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JPH0791962A
JPH0791962A JP5264250A JP26425093A JPH0791962A JP H0791962 A JPH0791962 A JP H0791962A JP 5264250 A JP5264250 A JP 5264250A JP 26425093 A JP26425093 A JP 26425093A JP H0791962 A JPH0791962 A JP H0791962A
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vibration
vibrator
vibrating
excitation
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JP5264250A
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English (en)
Inventor
Nobuo Kurata
信夫 倉田
Masayuki Okuwa
政幸 大▲桑▼
Yutaka Nonomura
裕 野々村
Atsushi Tsukada
厚志 塚田
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動の振幅を大きくし、検出感度を向上させ
る。 【構成】 振動子10の振動部32,34の接合部3
0,31を励振側アーム12および検出側アーム22を
形成する材料より剛性の低い材料により形成する。励振
用圧電素子18aに交流電圧を印加して振動部32,3
4にx軸方向の振動を与えると、振動波形は、正弦波形
状より「く」の字形に近づいた波形となり、接合部3
0,31での振幅は、同じ剛性の材料により形成した場
合に比べて大きくなる。この振動を与えた状態でz軸回
りに回転角速度を作用させると、振幅に比例したコリオ
リ力が振動部32,34に作用し、y軸方向の振動が生
じ、検出用圧電素子28a,28bにより振動状態に応
じた電気信号が検出される。従って、接合部30,31
の剛性を低くすることにより振幅を大きくし、検出され
る電気信号を大きくして、検出感度を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動子および角速度セ
ンサに関し、詳しくは少なくとも2箇所の支持部を有す
る振動子および該振動子に作用するコリオリ力に基づい
て回転角速度を求める角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コリオリ力を利用して回転角速度
を検出する角速度センサの振動子として音叉形の振動子
が広く用いられている。音叉形の振動子は、(1)支持
部が1つで片持ち状態となるため、固定を安定させ、衝
突に耐えるようにするためには、支持部を強固にする必
要があり、その結果、振動振幅の減少や振動もれの原因
となり、出力の減少や不安定性引き起こしていたこと、
(2)検出感度を向上させるのに振動子の励振方向およ
び検出方向の共振周波数を合わせ込みが必要であり、こ
のため、アームの切削等の工程を有し、製造工程が複雑
となること、(3)大型となり、構造が複雑となるため
他の装置等への支持が容易でないこと等の欠点を有して
いた。この音叉形の振動子の欠点を克服するために、
「ロ」字形の振動子が提案されている(特開昭62−1
06315)。この振動子は、形状を「ロ」字形とした
ことにより、音叉形の振動子に比べて、振動のバランス
が良く、小型で製造や支持が容易である。また、両端支
持なため、簡単な支持で耐衝撃性の高い安定な支持が可
能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の角速度センサ
は、コリオリ力が振動子に作用することにより生じる振
動子の振動状態を検出することにより回転角速度ωを求
めるものである。検出される振動状態の大きさは、コリ
オリ力の大きさに基づくので、検出感度を高くするため
には、振動子に作用するコリオリ力を大きくする必要が
ある。このコリオリ力Fは、振動部分の質量m,振動部
分の速度V,回転角速度ωに比例し(F=2mV・
ω)、振動部分の速度Vは、回転角速度ωが一定のとき
には振幅Aに比例する(V=Aω・cosωt)。した
がって、振幅Aを大きくして振動部分の速度Vを大きく
することによりコリオリ力Fを大きくすることができ
る。
【0004】しかしながら、「ロ」字形の如く少なくと
も2箇所の支持部を有する振動子は、振動部が支持部に
連結されており、例えば棒状振動体の両端固定と略同様
な状態となるため、自由端を有する音叉形の振動子に比
べて、振幅が小さくなり、振動子に作用するコリオリ力
が小さくなるという問題があった。この振幅が小さくな
るという問題点は、「ロ」字形の如く少なくとも2箇所
の支持部を有する振動子であれば、角速度センサ以外に
用いられるものについても同様である。
【0005】本発明の振動子および角速度センサは、こ
うした問題を解決し、振動子の振幅を大きくし、検出感
度の高い角速度センサとすることを目的としてなされ、
次の構成を採った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の振動子
は、少なくとも2箇所の支持部を有する振動子におい
て、該振動子を振動させたときに振動の腹となる部分
に、他の部分より剛性の低い部分を設けたことを特徴と
する。
【0007】本発明の第2の振動子は、少なくとも2箇
所の支持部を有する振動子において、該振動子を振動さ
せたときに振動の腹となる部分に、他の部分より断面積
の小さい部分を設けたことを特徴とする。
【0008】本発明の角速度センサは前記第1または第
2の振動子と、該振動子を所定方向に励振する加振手段
と、該励振された振動子に作用するコリオリ力に基づい
て該振動子に生じる振動状態を検出する検出手段と、該
検出された振動状態に基づいて回転角速度を演算する演
算手段とを備えたことを要旨とする。
【0009】
【作用】以上のように構成された本発明の第1の振動子
は、振動子を励振すると、剛性の低い振動の腹となる部
分が、剛性の高い他の部分の屈曲に比べて大きく屈曲す
ることにより、振動子の振幅は大きくなる。
【0010】ここで、振動の腹とは、通常、定常振動時
に振幅が最大となる位置をいい、例えば、両端固定の棒
形の振動子の場合には中央部をいう。本発明の場合に
は、振幅が最大になる位置またはその周辺をも含んだ位
置を意味する。また、剛性とは、曲げ剛性をいい、弾性
材料による梁では、弾性係数に断面2次モーメントを乗
じた値として表わされる。
【0011】本発明の第2の振動子は、振動子を励振す
ると、断面積が小さい振動の腹となる部分が、断面積の
大きな他の部分の屈曲に比べて大きく屈曲することによ
り、振動子の振幅は大きくなる。
【0012】本発明の角速度センサでは、本発明の第1
または第2の振動子を用いることにより、大きなコリオ
リ力が振動子に作用し、角速度の検出感度を向上させ
る。
【0013】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は、本発明の好適な一実施例である角速度
センサに用いられる振動子10の概略を示した説明図で
ある。振動子10は、励振側アーム12と、検出側アー
ム22と、励振側アーム12と検出側アームとを接合す
る接合部30,31とにより構成されている。
【0014】励振側アーム12は、音叉形をしており、
2つの振動片13,14と、中央部に位置する支持部1
5と、支持部15の先に位置する固定用ベース16とか
ら構成されている。検出側アーム22も励振側アーム1
2と同様の形状をしており、2つの振動片23,24
と、中央部に位置する支持部25と、支持部25の先に
位置する固定用ベース26とから構成されている。
【0015】励振側アーム12の振動片13,14の先
端部と、検出側アーム22の振動片23,24の先端部
は、それぞれ接合部30,31により接合されており、
全体として振動子10は、「ロ」字形を形成している。
また、振動片13と接合部30と振動片23とで振動部
32を構成し、振動片14と接合部31と振動片24と
で振動部34を構成している。
【0016】励振側アーム12および検出側アーム22
は、鉄・ニッケル・コバルト系の合金により形成されて
おり、各振動片の図1中x−y平面に平行な断面は略正
方形に形成されている。励振側アーム12の振動片13
と振動片14には、図1中x軸方向の側面にそれぞれ一
対の励振用圧電素子18aと一対の励振用圧電素子18
bが接着・固定されている。この励振用圧電素子18
a,18bは、交流電圧を印加すると、逆圧電効果によ
りz軸方向に伸縮する圧電素子であり、図示しない導電
ラインにより、後述する励振側回路40に接続されてい
る。
【0017】一方、検出側アーム22の振動片23と振
動片24には、図1中y軸方向の側面にそれぞれ一対の
検出用圧電素子28aと一対の検出用圧電素子28bが
接着・固定されている。この検出用圧電素子28a,2
8bも、圧電素子であり、図示しない導電ラインによ
り、後述の検出側回路50に接続されている。
【0018】接合部30,31は、励振側アーム12お
よび検出側アーム22の各振動片のx−y平面に平行な
断面と同一の断面形状をしており、励振側アーム12お
よび検出側アーム22を形成する合金より剛性の低いア
ルミニウム・銅系の合金により形成されている。接合部
30,31は、振動片13,14の先端部および振動片
23,24の先端部に接着剤またはろう付け等により接
合されている。
【0019】このように接合部30,31を剛性の低い
材料により形成することにより、振動部32,34に振
動を与えた際の接合部30,31での振幅は大きくな
る。接合部30,31を各振動片と同じ材料により形成
し、振動部32,34を励振すると、その振動波形は正
弦波形状となる。しかし、接合部30,31を各振動片
より剛性の低い材料により形成して励振すると、接合部
30,31での屈曲が大きくなり、その振動は正弦波形
状とならず、正弦波形状から「く」の字形に近づいた形
態となる。このため、振動部32,34の振幅は、接合
部30,31を各振動片と同じ材料で形成した場合に比
べて大きくなる。
【0020】図2は、上述した二対の励振用圧電素子1
8a,18bに接続した励振側回路40と、検出用圧電
素子28a,28bに接続した検出側回路50とを例示
したブロック図である。
【0021】励振側回路40は、一対の励振用圧電素子
18aに交流電圧を印加する励振回路42と、一対の励
振用圧電素子18bが圧電効果により生じる電気信号の
位相を揃える検出バランス調整回路44と、入力した電
気信号のレベルにかかわらず一定の出力レベルとするオ
ートマティックゲインコントローラ(AGC)46と、
振動部32および34の共振周波数を中心とした所定幅
の周波数の電気信号を選別するバンドパスフィルタ48
とから構成される。
【0022】一方、検出側回路50は、二対の検出用圧
電素子28a,28bの圧電効果により生じる電気信号
(交流電圧)の位相の調整および振動子10に横加速度
が作用した際の振動部32,34のたわみにより検出さ
れる電気信号の相殺を行なう検出バランス調整回路52
と、検出バランス調整回路52により調整された電気信
号の出力レベルを増幅する増幅回路54と、励振回路4
2からの参照信号に同期し、交流電圧である電気信号を
同期整流する同期検波回路56と、正電圧化された電気
信号を整流電圧の電気信号とする積分回路58と、整流
電圧の電気信号の出力レベルを増幅する増幅出力回路6
0とから構成される。
【0023】以下に、励振側回路40による振動子10
の動作および回転角速度が作用したときの振動子10と
検出側回路50の動作について説明する。
【0024】励振側回路40の励振回路42から一対の
励振用圧電素子18aのそれぞれに位相が180度異な
る交流電圧を印加すると、一対の励振用圧電素子18a
の各素子は逆圧電効果により電圧に応じて伸縮する。各
素子の伸縮は、各素子へ印加される交流電圧の位相が1
80度異なることから、一方が伸びるときに他方が縮
み、一方が縮むときに他方が伸びることとなり、この結
果、振動部32をx軸方向に沿って振動させる。振動部
32の振動は、振動部34に伝播し、振動部34を共振
させる。
【0025】振動部34が振動すると、一対の励振用圧
電素子18bは振動に伴って伸縮し、圧電効果により各
素子の伸縮に応じた交流電圧の電気信号を生じる。励振
用圧電素子18bの各素子の伸縮は互いに逆となるの
で、生じる電気信号は、位相が180度異なる交流電圧
となる。この電気信号は、検出バランス調整回路44に
より一方の電気信号を反転して位相が揃えられ、AGC
46により出力レベルを一定にされる。そして、バンド
パスフィルタ48により共振周波数を中心とした所定幅
の電気信号が選別され、励振回路42により選別された
電気信号が励振用圧電素子18aに印加される。
【0026】従って、振動部32には、振動部34が振
動する周波数で、かつ一定レベルの振動振幅が得られる
ように交流電圧が印加される。このため、振動部32,
34は、共振周波数で一定の振幅の定常振動を起こす。
振動部32,34の接合部30,31での振幅は、上述
したように、接合部30,31を剛性の低い材料で形成
したことにより、同一材料により形成した場合より大き
な振幅となる。
【0027】振動子10が励振側回路40による定常振
動の状態にあるときに、z軸の回りに回転角速度ωを与
えると、振動子32,34に式F=2mV・ωで表わさ
れるコリオリ力Fが図2の紙面に垂直方向(y軸方向)
に作用する。ここで、mは振動部分の質量、Vは振動部
分の速度である。振動部分の速度Vは、式V=Aω・co
s ωtで表わされ、回転角速度ωが一定のときには励振
側回路40による振動の振幅Aに比例する。従って、コ
リオリ力Fは励振側回路40による振動の振幅Aを大き
くすることにより大きくすることができる。
【0028】振動部32,34は、コリオリ力Fが作用
することによりy軸方向に振動する。このため、振動部
32,34は、励振側回路40によるx軸方向の振動と
y軸方向の振動とにより、全体として楕円運動となる。
【0029】振動部32,34が楕円運動をしてy軸方
向成分に振動が現われると、二対の検出用圧電素子28
a,28bがこの振動に伴って伸縮し、各素子の圧電効
果により各素子の伸縮に応じた交流電圧の電気信号が生
じる。この電気信号は、各素子の伸縮を反映したもので
あるので、伸縮が大きくなれば大きな出力レベルの電気
信号となる。従って、検出感度を高くするために電気信
号の出力レベルを大きくするには、検出用圧電素子28
a,28bを大きく伸縮させること、すなわちy軸方向
に大きな振幅を与えることが必要であり、振動部32,
34に大きなコリオリ力Fを作用させることが望まし
い。本実施例では、接合部30,31を剛性の低い材料
としたことにより励振側回路40による振動の振幅が大
きくなり、振動部32,34に大きなコリオリ力Fが作
用する。また、接合部30,31を剛性の低い材料とし
たことにより、コリオリ力Fの作用によるy軸方向成分
の振動の振幅も大きくなる。この結果、検出用圧電素子
28a,28bが大きく伸縮し、大きな出力レベルの電
気信号となる。
【0030】検出用圧電素子28a,28bにより生じ
た電気信号は、検出バランス調整回路52に入力され
る。検出バランス調整回路52では、各素子から生じる
電気信号の位相が揃えられると共に、横加速度による電
気信号が相殺される。増幅回路54では、電気信号の出
力レベルが増幅される。同期検波回路56では、励振回
路42からの参照信号に対応した同期検波が行なわれて
正電圧となり、積分回路58では、正電圧化された電気
信号は整流電圧の電気信号となる。整流電圧の電気信号
は、増幅出力回路60により増幅されて出力される。本
実施例では、検出用圧電素子28a,28bにより生じ
る電気信号の出力レベルが大きいので、増幅回路54で
の増幅率を小さくすることができる。なお、横加速度を
無視するのであれば、検出用圧電素子28aの一対で足
りる。
【0031】以上説明した実施例の角速度センサに用い
られる振動子10では、振動部32,34の振動の腹と
なる部分の接合部30,31を励振側アーム12および
検出側アーム22を形成する材料より剛性の低い材料で
形成したので、振動時に接合部30,31は大きく屈曲
し、振動の振幅は大きくなる。このため、角速度センサ
では、振動子10に回転角速度を与えると、振動部3
2,34に大きなコリオリ力Fが作用してy軸方向成分
の振動の振幅が大きくなる。この結果、検出用圧電素子
28a,28bにより生じる電気信号の出力レベルも大
きくなり、検出感度が向上する。したがって、検出側回
路50での増幅率を低くできるので、ノイズやドリフト
などの影響を小さくでき、角速度センサとての、検出精
度を高くすることができる。
【0032】もとより、振動子10を「ロ」字形とした
ので、音叉形の振動子に比較してバランスの良い振動が
得られやすく、安定性を向上させることができる。ま
た、小型でかつ支持も容易とすることができ、製造も容
易とすることができる。さらに、振動子10に横加速度
が作用した際に生じる電気信号を相殺するので、外乱の
影響を小さくすることができる。しかも、振動子の両端
で支持しているため、機械的安定度が高く耐久性もよ
い。
【0033】なお、本実施例では、振動子10を図3
(a)に示すように接合部30,31を励振側アーム1
2および検出側アーム22の各振動片と同一の断面形状
とし、剛性の低い材料により形成する構成としたが、図
3(b)に示した振動子10bのように、接合部30
b,31bを励振側アーム12bおよび検出側アーム2
2bの各振動片と同一の材料または異なる材料とし、接
合部30b,31bの断面形状を各振動片の断面より断
面積を小さくする構成も好適である。接合部30b,3
1bを同一の材料としても断面積を小さくすることによ
り剛性を低くすることができるので、励振による振動の
振幅を大きくすることができるからである。また、図3
(c)に示した振動子10cのように、接合部30c,
31cを励振側アーム12cおよび検出側アーム22c
の各振動片と同一の材料または異なる材料とし、その断
面積を滑らかに変化させた構成も好適である。このよう
に、断面形状を滑らかに変化させた場合には、断面形状
の急変部がなく応力集中を緩和できるので、振動子10
cの強度上好ましい。
【0034】さらに、図3(d)に示した振動子10d
のように、断面形状を略長方形とし、x軸方向の辺長が
y軸方向の辺長より短くすることによりx軸方向の振動
が生じやすい振動片13d,14dと、断面形状を略長
方形とし、x軸方向の辺長がy軸方向の辺長より長くす
ることにより、y軸方向の振動が生じやすい振動片23
d,24dとを接合部30d,31dにより接合した構
成も好適である。この振動子10dでは、励振用圧電素
子18a,18bの逆圧電効果によるx軸方向の振動の
振幅を大きくすることができ、しかも、振動部32d,
34dに作用するコリオリ力Fに基づいて生じるy軸方
向の振動を、更に大きくすることができる。
【0035】また、本実施例では、励振側アーム12お
よび検出側アーム22を鉄・ニッケル・コバルト系の合
金により形成する構成としたが、この材料に限られるこ
となく、定常振動し得る材料であれば如何なる材料によ
り形成されたものであっても差し支えない。特に、良好
な振動特性を示す水晶により振動子10を形成する構成
も好適である。水晶により振動子10を形成した場合に
は、水晶の加工性を考慮し、接合部30,31を図4に
例示する構成としたものが望ましい。
【0036】図4(a)に示した振動子10eは、図4
(a)の紙面に垂直方向の厚みを同一とし、接合部30
e,31eを、振動片13e,14eと振動片23e,
24eとの離隔距離より長い経路となる屈曲経路として
形成した構成である。接合部30e,31eを屈曲経路
とすることにより、単に断面積を小さくして直線経路と
したものに比べて剛性を低くすることができる。接合部
30,31を屈曲経路として形成する場合、屈曲経路は
種々の形状が考えられ、図4(a)の他、図4(b)に
示す振動子10fのように、接合部30f,31fをつ
づら折りの形状とする構成も好適である。また、図4
(c)に示す振動子10gのように、接合部30g,3
1gに貫通孔を設けた形状とすることもの可能であり、
貫通孔を設けた形状とすれば、接合部30g,31gで
のねじれに対して高い剛性を保つことができる。
【0037】また、本実施例では、振動子10の形状を
「ロ」字形としたが、この形状に限られるものではな
く、図5(a)に示す振動子10hのように楕円形であ
る構成、図5(b)に示す振動子10jのように棒形で
ある構成も好適である。その他、図5(c)に示す振動
子10kのように、両端が自由端で、振動の節となる位
置を支持部15kおよび25kとする構成も好適であ
る。
【0038】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の第1の振動
子では、振動子を振動させたときに腹となる部分の剛性
を、他の部分の剛性より低くしたので、他の部分の剛性
と同一とした場合に比べて振動の振幅を大きくすること
ができる。
【0040】本発明の第2の振動子では、振動子を振動
させたときに腹となる部分の断面積を、他の部分の断面
積より小さくしたので、他の部分の断面積と同一とした
場合に比べて振動の振幅を大きくすることができる。
【0041】本発明の角速度センサでは、本発明の第1
または第2の振動子を用いるので、振動子に励振の振幅
に応じた大きなコリオリ力を作用させることができ、検
出感度を高くすることができる。従って、演算手段での
増幅率を低くできるので、ノイズやドリフトなどの影響
を小さくでき、検出精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である角速度センサの振動子
10の外観を示す外観説明図である。
【図2】励振用圧電素子18a,18bに接続した励振
側回路40と、検出用圧電素子28a,28bに接続し
た検出側回路50とを例示したブロック図である。
【図3】振動子10の接合部30,31のバリエーショ
ンを例示した説明図である。
【図4】振動子10の接合部30,31のバリエーショ
ンを例示した説明図である。
【図5】振動子10の形状のバリエーションを例示した
説明図である。
【符号の説明】
10…振動子 12…励振側アーム 13,14…振動片 15…支持部 16…固定用ベース 18a,18b…励振用圧電素子 22…検出側アーム 23,24…振動片 25…支持部 26…固定用ベース 28a,28b…検出用圧電素子 30,31…接合部 32,34…振動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大▲桑▼ 政幸 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 野々村 裕 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 塚田 厚志 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2箇所の支持部を有する振動
    子において、 該振動子を振動させたときに振動の腹となる部分に、他
    の部分より剛性の低い部分を設けたことを特徴とする振
    動子。
  2. 【請求項2】 少なくとも2箇所の支持部を有する振動
    子において、 該振動子を振動させたときに振動の腹となる部分に、他
    の部分より断面積の小さい部分を設けたことを特徴とす
    る振動子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の振動子と、 該振動子を所定方向に励振する加振手段と、 該励振された振動子に作用するコリオリ力に基づいて該
    振動子に生じる振動状態を検出する検出手段と、 該検出された振動状態に基づいて回転角速度を演算する
    演算手段とを備える角速度センサ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101031378B1 (ko) * 2008-09-17 2011-04-25 엡슨 토요콤 가부시키 가이샤 진동형 센서

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