JPH0791846A - 縦型焼成炉 - Google Patents
縦型焼成炉Info
- Publication number
- JPH0791846A JPH0791846A JP23980093A JP23980093A JPH0791846A JP H0791846 A JPH0791846 A JP H0791846A JP 23980093 A JP23980093 A JP 23980093A JP 23980093 A JP23980093 A JP 23980093A JP H0791846 A JPH0791846 A JP H0791846A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- degreasing
- chamber
- firing
- high temperature
- Prior art date
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- Pending
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- Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)
- Furnace Details (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 臭気性ガスを無害化するための排ガス処理装
置を設置する必要がなく、自らの高温焼成室内において
排ガス処理を行い得る縦型焼成炉を提供する。 【構成】 炉体1の上下に配置されて連続した高温焼成
室2及び低温脱脂室3と、炉体1の下側から低温脱脂室
3に装入されたうえ、この低温脱脂室3と高温焼成室2
との間を移動する移動部材4とを備えた縦型焼成炉であ
って、低温脱脂室3には、脱脂用ガスG1を供給する脱
脂用ガス供給配管6と、使用済みの焼成用ガスG2を排
出する焼成用ガス排出配管20とが遮断弁13,21を
介して接続される一方、高温焼成室2には、焼成用ガス
G2を供給する焼成用ガス供給配管7と、被処理物から
の発生ガスを燃焼させる焼却用ガスG3を供給する焼却
用ガス供給配管22と、脱脂用ガスG1を排出する脱脂
用ガス排出配管23とが遮断弁14,24,25を介し
て接続されている。
置を設置する必要がなく、自らの高温焼成室内において
排ガス処理を行い得る縦型焼成炉を提供する。 【構成】 炉体1の上下に配置されて連続した高温焼成
室2及び低温脱脂室3と、炉体1の下側から低温脱脂室
3に装入されたうえ、この低温脱脂室3と高温焼成室2
との間を移動する移動部材4とを備えた縦型焼成炉であ
って、低温脱脂室3には、脱脂用ガスG1を供給する脱
脂用ガス供給配管6と、使用済みの焼成用ガスG2を排
出する焼成用ガス排出配管20とが遮断弁13,21を
介して接続される一方、高温焼成室2には、焼成用ガス
G2を供給する焼成用ガス供給配管7と、被処理物から
の発生ガスを燃焼させる焼却用ガスG3を供給する焼却
用ガス供給配管22と、脱脂用ガスG1を排出する脱脂
用ガス排出配管23とが遮断弁14,24,25を介し
て接続されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミック素体などの
被処理物を焼成する際に用いられる縦型焼成炉に関す
る。
被処理物を焼成する際に用いられる縦型焼成炉に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、積層コンデンサや積層チップ
インダクタなどのような電子部品を製造するに際して
は、バッチ式やトンネル式といわれる焼成炉(いずれに
ついても図示省略している)を用いて被処理物であるセ
ラミック素体の焼成作業を行うのが一般的となってい
る。ところが、バッチ式焼成炉にはきめ細かな温度制御
及び雰囲気制御を行えるという利点があるにも拘わら
ず、焼成作業の度ごとに昇温・降温操作を行う必要があ
るため、エネルギーの浪費を招きやすくて生産効率の向
上を図りにくいという欠点がある。また、トンネル式焼
成炉には省エネルギー化及び生産効率の向上を図りやす
いという利点があるにも拘わらず、炉体の入口及び出口
が開放されているのが普通であるため、炉内雰囲気の制
御が行いにくいという欠点がある。さらにまた、いずれ
の焼成炉においても、常温状態で投入されたセラミック
素体を短時間のうちに高温状態まで昇温するには無理が
あり、被処理物の急速加熱を実現するのは困難なのが実
情であった。
インダクタなどのような電子部品を製造するに際して
は、バッチ式やトンネル式といわれる焼成炉(いずれに
ついても図示省略している)を用いて被処理物であるセ
ラミック素体の焼成作業を行うのが一般的となってい
る。ところが、バッチ式焼成炉にはきめ細かな温度制御
及び雰囲気制御を行えるという利点があるにも拘わら
ず、焼成作業の度ごとに昇温・降温操作を行う必要があ
るため、エネルギーの浪費を招きやすくて生産効率の向
上を図りにくいという欠点がある。また、トンネル式焼
成炉には省エネルギー化及び生産効率の向上を図りやす
いという利点があるにも拘わらず、炉体の入口及び出口
が開放されているのが普通であるため、炉内雰囲気の制
御が行いにくいという欠点がある。さらにまた、いずれ
の焼成炉においても、常温状態で投入されたセラミック
素体を短時間のうちに高温状態まで昇温するには無理が
あり、被処理物の急速加熱を実現するのは困難なのが実
情であった。
【0003】そこで、本願発明の出願人は、これらの不
都合を解消すべく、焼成作業に要する時間及びエネルギ
ーの無駄を省くことができ、しかも、セラミック素体の
急速な焼成作業を実現して生産効率の向上を図ることが
可能な縦型焼成炉を、例えば、特願平4−154977
号などの先行出願によって提案している。
都合を解消すべく、焼成作業に要する時間及びエネルギ
ーの無駄を省くことができ、しかも、セラミック素体の
急速な焼成作業を実現して生産効率の向上を図ることが
可能な縦型焼成炉を、例えば、特願平4−154977
号などの先行出願によって提案している。
【0004】すなわち、この縦型焼成炉は、図4で示す
ように、所要厚みの断熱材料からなる炉体1の内部の上
下位置それぞれに配置されて互いに連続した高温焼成室
2及び低温脱脂室3と、炉体1の下側に形成された開口
部から上向きに低温脱脂室3内に装入されたうえ、この
低温脱脂室3とその上側に位置する高温焼成室2との間
を相互に移動する垂直棒状の移動部材4とを備えたもの
であり、この移動部材4の上端部には被処理物としての
セラミック素体(図示していない)を載置するための載
置台5が取り付けられている。そして、この低温脱脂室
3の側部には、セラミック素体の脱脂を行う際に必要な
脱脂用ガスG1を供給する脱脂用ガス供給配管6が連通
して接続される一方、高温焼成室2の上部には、セラミ
ック素体の焼成を行う際に必要な焼成用ガスG2を供給
する焼成用ガス供給配管7と、使用済みとなった脱脂用
ガスG1及び焼成用ガスG2を炉外に排出するためのガ
ス排出配管8とがそれぞれ連通した状態で接続されてい
る。
ように、所要厚みの断熱材料からなる炉体1の内部の上
下位置それぞれに配置されて互いに連続した高温焼成室
2及び低温脱脂室3と、炉体1の下側に形成された開口
部から上向きに低温脱脂室3内に装入されたうえ、この
低温脱脂室3とその上側に位置する高温焼成室2との間
を相互に移動する垂直棒状の移動部材4とを備えたもの
であり、この移動部材4の上端部には被処理物としての
セラミック素体(図示していない)を載置するための載
置台5が取り付けられている。そして、この低温脱脂室
3の側部には、セラミック素体の脱脂を行う際に必要な
脱脂用ガスG1を供給する脱脂用ガス供給配管6が連通
して接続される一方、高温焼成室2の上部には、セラミ
ック素体の焼成を行う際に必要な焼成用ガスG2を供給
する焼成用ガス供給配管7と、使用済みとなった脱脂用
ガスG1及び焼成用ガスG2を炉外に排出するためのガ
ス排出配管8とがそれぞれ連通した状態で接続されてい
る。
【0005】また、この際、高温焼成室2は仕切り板9
を介して配設されたヒータ10により1000℃以上と
いうような高温状態まで加熱されるように構成される一
方、低温脱脂室3は高温焼成室2によって加熱される構
成となっている。なお、図4中の符号11は移動部材4
を上下方向に沿って移動させるための駆動装置、12は
炉体1の開口部を開放もしくは閉塞するための開閉扉で
あり、符号13〜15のそれぞれは脱脂用ガス供給配管
6、焼成用ガス供給配管7及びガス排出配管8それぞれ
の途中部に介装して開閉操作される遮断弁である。
を介して配設されたヒータ10により1000℃以上と
いうような高温状態まで加熱されるように構成される一
方、低温脱脂室3は高温焼成室2によって加熱される構
成となっている。なお、図4中の符号11は移動部材4
を上下方向に沿って移動させるための駆動装置、12は
炉体1の開口部を開放もしくは閉塞するための開閉扉で
あり、符号13〜15のそれぞれは脱脂用ガス供給配管
6、焼成用ガス供給配管7及びガス排出配管8それぞれ
の途中部に介装して開閉操作される遮断弁である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セラミック
素体の焼成作業においては、有機バインダなどを含むセ
ラミック原料からなるセラミック素体の脱脂、すなわ
ち、セラミック素体を低温状態下で加熱することによっ
て有機バインダなどを除去した後、脱脂済みとなったセ
ラミック素体を高温状態下で加熱して本焼成することが
行われる。
素体の焼成作業においては、有機バインダなどを含むセ
ラミック原料からなるセラミック素体の脱脂、すなわ
ち、セラミック素体を低温状態下で加熱することによっ
て有機バインダなどを除去した後、脱脂済みとなったセ
ラミック素体を高温状態下で加熱して本焼成することが
行われる。
【0007】そこで、前記従来構成の縦型焼成炉におい
ては、まず、焼成すべきセラミック素体を移動部材4の
載置台5上に載置したうえで炉体1の低温脱脂室3内に
おける所定位置まで移動部材4を上昇動作させた後、焼
成用ガス供給配管7中の遮断弁14を閉操作したうえ、
脱脂用ガス供給配管6を通じて低温脱脂室3内に脱脂用
ガスG1を供給しながらセラミック素体を加熱して脱脂
する。そして、脱脂済みとなったセラミック素体は再度
の移動部材4の上昇動作に伴って高温焼成室2内の所定
位置まで移動させられた後、脱脂用ガス供給配管6中の
遮断弁13を閉操作したうえ、焼成用ガス供給配管7を
通じて焼成用ガスG2が供給される高温焼成室2内にお
いて本焼成される。なお、脱脂及び本焼成いずれの際に
おいても、使用済みとなった脱脂用ガスG1及び焼成用
ガスG2は高温焼成室2からガス排出配管8を通ったう
えで炉外へと排出されてしまう。
ては、まず、焼成すべきセラミック素体を移動部材4の
載置台5上に載置したうえで炉体1の低温脱脂室3内に
おける所定位置まで移動部材4を上昇動作させた後、焼
成用ガス供給配管7中の遮断弁14を閉操作したうえ、
脱脂用ガス供給配管6を通じて低温脱脂室3内に脱脂用
ガスG1を供給しながらセラミック素体を加熱して脱脂
する。そして、脱脂済みとなったセラミック素体は再度
の移動部材4の上昇動作に伴って高温焼成室2内の所定
位置まで移動させられた後、脱脂用ガス供給配管6中の
遮断弁13を閉操作したうえ、焼成用ガス供給配管7を
通じて焼成用ガスG2が供給される高温焼成室2内にお
いて本焼成される。なお、脱脂及び本焼成いずれの際に
おいても、使用済みとなった脱脂用ガスG1及び焼成用
ガスG2は高温焼成室2からガス排出配管8を通ったう
えで炉外へと排出されてしまう。
【0008】一方、セラミック素体の脱脂時には、加熱
されたセラミック素体から酢酸やアセトアルデヒドなど
を含む臭気性ガスが発生することが起こり、脱脂時にお
ける発生ガスとしての臭気性ガスは使用済みの脱脂用ガ
スG1とともに高温焼成室2内に流入したうえでガス排
出配管8を通って炉外へと排出されてしまうことにな
る。ところが、このような臭気性ガスをそのままの状態
で大気中に放散したのでは環境汚染などの不都合を招く
ことになるため、予めガス排出配管8の途中部に排ガス
処理装置16を設置しておき、この排ガス処理装置16
を用いての燃焼などによって臭気性ガスを無害化する必
要があることになる。しかしながら、この種の排ガス処
理装置16をわざわざ設置するのでは、設備コストが増
大するのは勿論のこと、縦型焼成炉の全体構造の複雑化
を招くことになってしまう。
されたセラミック素体から酢酸やアセトアルデヒドなど
を含む臭気性ガスが発生することが起こり、脱脂時にお
ける発生ガスとしての臭気性ガスは使用済みの脱脂用ガ
スG1とともに高温焼成室2内に流入したうえでガス排
出配管8を通って炉外へと排出されてしまうことにな
る。ところが、このような臭気性ガスをそのままの状態
で大気中に放散したのでは環境汚染などの不都合を招く
ことになるため、予めガス排出配管8の途中部に排ガス
処理装置16を設置しておき、この排ガス処理装置16
を用いての燃焼などによって臭気性ガスを無害化する必
要があることになる。しかしながら、この種の排ガス処
理装置16をわざわざ設置するのでは、設備コストが増
大するのは勿論のこと、縦型焼成炉の全体構造の複雑化
を招くことになってしまう。
【0009】本発明は、これらの不都合に鑑みて創案さ
れたものであって、臭気性ガスを無害化するための排ガ
ス処理装置を設置する必要がなく、自らの高温焼成室内
において臭気性ガスの無害化処理、すなわち、脱脂時に
おける被処理物からの発生ガスを燃焼させて無害化し得
る構成とされた縦型焼成炉の提供を目的としている。
れたものであって、臭気性ガスを無害化するための排ガ
ス処理装置を設置する必要がなく、自らの高温焼成室内
において臭気性ガスの無害化処理、すなわち、脱脂時に
おける被処理物からの発生ガスを燃焼させて無害化し得
る構成とされた縦型焼成炉の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る縦型焼成炉
は、このような目的を達成するために、炉体内の上下位
置それぞれに配置されて互いに連続した高温焼成室及び
低温脱脂室と、被処理物を載置して炉体の下側から上向
きに低温脱脂室内に装入されたうえ、この低温脱脂室と
その上側に位置する高温焼成室との間を移動する移動部
材とを備えており、低温脱脂室には、被処理物の脱脂用
ガスを供給する脱脂用ガス供給配管と、高温焼成室内に
供給されて使用済みとなった焼成用ガスを排出する焼成
用ガス排出配管とが遮断弁を介したうえで接続される一
方、高温焼成室には、被処理物の焼成用ガスを供給する
焼成用ガス供給配管と、脱脂時における被処理物からの
発生ガスを燃焼させる焼却用ガスを供給する焼却用ガス
供給配管と、低温脱脂室内に供給されて使用済みとなっ
た脱脂用ガスを排出する脱脂用ガス排出配管とが遮断弁
を介したうえで接続されたことを特徴としている。な
お、ここで、焼成用ガス供給配管及び焼却用ガス供給配
管は、流路切換手段を介したうえで一体化されていても
よい。
は、このような目的を達成するために、炉体内の上下位
置それぞれに配置されて互いに連続した高温焼成室及び
低温脱脂室と、被処理物を載置して炉体の下側から上向
きに低温脱脂室内に装入されたうえ、この低温脱脂室と
その上側に位置する高温焼成室との間を移動する移動部
材とを備えており、低温脱脂室には、被処理物の脱脂用
ガスを供給する脱脂用ガス供給配管と、高温焼成室内に
供給されて使用済みとなった焼成用ガスを排出する焼成
用ガス排出配管とが遮断弁を介したうえで接続される一
方、高温焼成室には、被処理物の焼成用ガスを供給する
焼成用ガス供給配管と、脱脂時における被処理物からの
発生ガスを燃焼させる焼却用ガスを供給する焼却用ガス
供給配管と、低温脱脂室内に供給されて使用済みとなっ
た脱脂用ガスを排出する脱脂用ガス排出配管とが遮断弁
を介したうえで接続されたことを特徴としている。な
お、ここで、焼成用ガス供給配管及び焼却用ガス供給配
管は、流路切換手段を介したうえで一体化されていても
よい。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0012】図1は本実施例に係る縦型焼成炉の脱脂時
における概略構造を示す断面図、図2はその焼成時にお
ける概略構造を示す断面図であり、図3は変形例である
縦型焼成炉の要部構造を拡大して示す断面図である。な
お、この縦型焼成炉の全体構成は従来例と基本的に異な
らないので、図1ないし図3において図4と互いに同一
もしくは相当する部品、部分には同一符号を付してい
る。
における概略構造を示す断面図、図2はその焼成時にお
ける概略構造を示す断面図であり、図3は変形例である
縦型焼成炉の要部構造を拡大して示す断面図である。な
お、この縦型焼成炉の全体構成は従来例と基本的に異な
らないので、図1ないし図3において図4と互いに同一
もしくは相当する部品、部分には同一符号を付してい
る。
【0013】この縦型焼成炉は、従来例同様、炉体1内
の上下位置それぞれに配置されて互いに連続した高温焼
成室2及び低温脱脂室3と、被処理物としてのセラミッ
ク素体を載置して炉体1の下側から上向きに低温脱脂室
3内に装入されたうえ、この低温脱脂室3とその上側に
位置する高温焼成室2との間を移動する垂直棒状の移動
部材4とを備えている。そして、高温焼成室2の内部に
は耐熱金属などからなる仕切り板9によって囲まれた所
定本数のヒータ10が配設されており、高温焼成室2内
は1000℃以上の高温状態となるまで加熱されるよう
になっている。そこで、この高温焼成室2と連続する低
温脱脂室3の内部は炉体1を介しての伝導熱と高温焼成
室2からの放射熱とによって加熱されることになり、そ
の内部温度は高温焼成室2側ほど高温となった温度勾配
を示すことになる。なお、図中の符号12は炉体1の下
側に位置する低温脱脂室3の開口部を開放もしくは閉塞
するための開閉扉であり、この開閉扉12は空気圧シリ
ンダなどによって操作されるよう構成されている。
の上下位置それぞれに配置されて互いに連続した高温焼
成室2及び低温脱脂室3と、被処理物としてのセラミッ
ク素体を載置して炉体1の下側から上向きに低温脱脂室
3内に装入されたうえ、この低温脱脂室3とその上側に
位置する高温焼成室2との間を移動する垂直棒状の移動
部材4とを備えている。そして、高温焼成室2の内部に
は耐熱金属などからなる仕切り板9によって囲まれた所
定本数のヒータ10が配設されており、高温焼成室2内
は1000℃以上の高温状態となるまで加熱されるよう
になっている。そこで、この高温焼成室2と連続する低
温脱脂室3の内部は炉体1を介しての伝導熱と高温焼成
室2からの放射熱とによって加熱されることになり、そ
の内部温度は高温焼成室2側ほど高温となった温度勾配
を示すことになる。なお、図中の符号12は炉体1の下
側に位置する低温脱脂室3の開口部を開放もしくは閉塞
するための開閉扉であり、この開閉扉12は空気圧シリ
ンダなどによって操作されるよう構成されている。
【0014】また、移動部材4の上端部にはセラミック
素体を載置するための載置台5が取り付けられる一方、
その下端部はシリンダ機構などのような駆動装置11に
連結されており、この駆動装置11によって移動部材4
全体の上下方向に沿う移動動作が行われるようになって
いる。そして、この際、載置台5上には載置されたセラ
ミック素体付近の温度を検出する熱電対などの温度セン
サ(図示していない)が配設されており、この温度セン
サによって検出された載置台5付近の温度情報は炉外に
設置されたマイクロ・コンピュータなどの制御手段(図
示していない)に伝わるようになっている。そこで、こ
の制御手段は温度センサから出力された温度情報に基づ
いて駆動装置11の動作を制御し、移動部材4の移動速
度や停止位置などを制御することになる。
素体を載置するための載置台5が取り付けられる一方、
その下端部はシリンダ機構などのような駆動装置11に
連結されており、この駆動装置11によって移動部材4
全体の上下方向に沿う移動動作が行われるようになって
いる。そして、この際、載置台5上には載置されたセラ
ミック素体付近の温度を検出する熱電対などの温度セン
サ(図示していない)が配設されており、この温度セン
サによって検出された載置台5付近の温度情報は炉外に
設置されたマイクロ・コンピュータなどの制御手段(図
示していない)に伝わるようになっている。そこで、こ
の制御手段は温度センサから出力された温度情報に基づ
いて駆動装置11の動作を制御し、移動部材4の移動速
度や停止位置などを制御することになる。
【0015】さらに、低温脱脂室3の側部における所定
位置ごとには、セラミック素体の脱脂を行う際に必要と
なる脱脂用ガスG1、例えば、窒素分が富裕となるよう
に調整された空気などを供給する脱脂用ガス供給配管6
と、高温焼成室2内に供給されて使用済みとなった焼成
用ガスG2を炉外へ排出する焼成用ガス排出配管20と
がそれぞれ連通状態で接続されており、これら配管6,
20それぞれの途中部には開閉操作される遮断弁13,
21が介装されている。さらにまた、高温焼成室2の上
部における所定位置ごとには、被処理物の焼成用ガスG
2を供給する焼成用ガス供給配管7と、脱脂時における
セラミック素体からの発生ガスを燃焼させる焼却用ガス
G3を供給する焼却用ガス供給配管22と、低温脱脂室
3内に供給されて使用済みとなった脱脂用ガスG1を排
出する脱脂用ガス排出配管23とが接続されており、い
ずれの配管7,22,23における途中部にも開閉操作
される遮断弁14,24,25がそれぞれ介装されてい
る。なお、これら焼成用ガスG2及び焼却用ガスG3と
しては、酸素分が富裕となるように調整された空気など
を使用するのが通常であるが、これに限定される必要は
なく、また、焼成用ガスG2と焼却用ガスG3とが互い
に異なる成分組成を有するものであってもよいことは勿
論である。
位置ごとには、セラミック素体の脱脂を行う際に必要と
なる脱脂用ガスG1、例えば、窒素分が富裕となるよう
に調整された空気などを供給する脱脂用ガス供給配管6
と、高温焼成室2内に供給されて使用済みとなった焼成
用ガスG2を炉外へ排出する焼成用ガス排出配管20と
がそれぞれ連通状態で接続されており、これら配管6,
20それぞれの途中部には開閉操作される遮断弁13,
21が介装されている。さらにまた、高温焼成室2の上
部における所定位置ごとには、被処理物の焼成用ガスG
2を供給する焼成用ガス供給配管7と、脱脂時における
セラミック素体からの発生ガスを燃焼させる焼却用ガス
G3を供給する焼却用ガス供給配管22と、低温脱脂室
3内に供給されて使用済みとなった脱脂用ガスG1を排
出する脱脂用ガス排出配管23とが接続されており、い
ずれの配管7,22,23における途中部にも開閉操作
される遮断弁14,24,25がそれぞれ介装されてい
る。なお、これら焼成用ガスG2及び焼却用ガスG3と
しては、酸素分が富裕となるように調整された空気など
を使用するのが通常であるが、これに限定される必要は
なく、また、焼成用ガスG2と焼却用ガスG3とが互い
に異なる成分組成を有するものであってもよいことは勿
論である。
【0016】つぎに、本実施例に係る縦型焼成炉の動作
及び作用について説明する。
及び作用について説明する。
【0017】まず、この縦型焼成炉におけるセラミック
素体の脱脂は、従来例同様、脱脂用ガスG1が供給され
る低温脱脂室3内で行われることになり、この際、脱脂
用ガス供給配管6及び焼却用ガス供給配管22、脱脂用
ガス排出配管23の導通は遮断弁13,24,25の開
操作によって確保される一方、焼成用ガス供給配管7及
び焼成用ガス排出配管20の導通は遮断弁14,21の
閉操作によって遮断される。そして、脱脂用ガスG1を
供給しながらセラミック素体の脱脂を行うと、これらセ
ラミック素体からは臭気性ガスが発生することになり、
発生した臭気性ガスは使用済みの脱脂用ガスG1ととも
に高温状態となった高温焼成室2内に流入する。
素体の脱脂は、従来例同様、脱脂用ガスG1が供給され
る低温脱脂室3内で行われることになり、この際、脱脂
用ガス供給配管6及び焼却用ガス供給配管22、脱脂用
ガス排出配管23の導通は遮断弁13,24,25の開
操作によって確保される一方、焼成用ガス供給配管7及
び焼成用ガス排出配管20の導通は遮断弁14,21の
閉操作によって遮断される。そして、脱脂用ガスG1を
供給しながらセラミック素体の脱脂を行うと、これらセ
ラミック素体からは臭気性ガスが発生することになり、
発生した臭気性ガスは使用済みの脱脂用ガスG1ととも
に高温状態となった高温焼成室2内に流入する。
【0018】そこで、焼却用ガス供給配管22を通じて
高温焼成室2内に焼却用ガスG3、例えば、酸素分が富
裕な空気などの焼却用ガスG3を供給すれば、高温焼成
室2内に流入していた臭気性ガスは酸化されて燃焼させ
られることになる結果、無害化されてしまう。その後、
無害化された臭気性ガスは、脱脂用ガス排出配管23を
脱脂用ガスG1とともに通ったうえで炉外へと排出され
ることになる。
高温焼成室2内に焼却用ガスG3、例えば、酸素分が富
裕な空気などの焼却用ガスG3を供給すれば、高温焼成
室2内に流入していた臭気性ガスは酸化されて燃焼させ
られることになる結果、無害化されてしまう。その後、
無害化された臭気性ガスは、脱脂用ガス排出配管23を
脱脂用ガスG1とともに通ったうえで炉外へと排出され
ることになる。
【0019】さらに、脱脂済みとなったセラミック素体
は高温焼成室2内の所定位置まで移動させられたうえで
本焼成されることになり、この際、焼成用ガス供給配管
7及び焼成用ガス排出配管20の導通は遮断弁14,2
1の開操作によって確保される一方、脱脂用ガス供給配
管6及び焼却用ガス供給配管22、脱脂用ガス排出配管
23それぞれの導通は遮断弁13,24,25の閉操作
によって遮断される。そして、セラミック素体の本焼成
時に供給された焼成用ガスG2は、高温焼成室2から低
温脱脂室3へと流入した後、焼成用ガス排出配管20を
通ったうえで炉外へ排出されてしまう。また、このと
き、焼成用ガス供給配管7が高温焼成室2の上部に接続
され、かつ、焼成用ガス排出配管20が低温脱脂室3の
側部の下側に接続されているので、この縦型焼成炉にお
ける載置台5上に載置されたセラミック素体に対しては
焼成用ガスG2が均一な状態で流れることになる結果、
均一なガス雰囲気を確保し得るという利点が得られる。
は高温焼成室2内の所定位置まで移動させられたうえで
本焼成されることになり、この際、焼成用ガス供給配管
7及び焼成用ガス排出配管20の導通は遮断弁14,2
1の開操作によって確保される一方、脱脂用ガス供給配
管6及び焼却用ガス供給配管22、脱脂用ガス排出配管
23それぞれの導通は遮断弁13,24,25の閉操作
によって遮断される。そして、セラミック素体の本焼成
時に供給された焼成用ガスG2は、高温焼成室2から低
温脱脂室3へと流入した後、焼成用ガス排出配管20を
通ったうえで炉外へ排出されてしまう。また、このと
き、焼成用ガス供給配管7が高温焼成室2の上部に接続
され、かつ、焼成用ガス排出配管20が低温脱脂室3の
側部の下側に接続されているので、この縦型焼成炉にお
ける載置台5上に載置されたセラミック素体に対しては
焼成用ガスG2が均一な状態で流れることになる結果、
均一なガス雰囲気を確保し得るという利点が得られる。
【0020】ところで、本実施例では、焼成用ガス供給
配管7及び焼却用ガス供給配管22のそれぞれを高温焼
成室2における別個の所定位置ごとに接続しているが、
このような構成に限定されることはなく、図3の変形例
で示すように、これらの配管7,22それぞれを互いに
一体化した状態で接続しておいてもよい。そして、この
ような構成を採用した場合には、各配管7,22の途中
部に介装された遮断弁14,24のそれぞれが交互に開
閉操作されることにより高温焼成室2に対する流路切換
手段として機能することになる。なお、このような際、
両遮断弁14,24に代えて単一の三方向流路切換弁
(図示していない)を設けておいてもよいことは勿論で
ある。
配管7及び焼却用ガス供給配管22のそれぞれを高温焼
成室2における別個の所定位置ごとに接続しているが、
このような構成に限定されることはなく、図3の変形例
で示すように、これらの配管7,22それぞれを互いに
一体化した状態で接続しておいてもよい。そして、この
ような構成を採用した場合には、各配管7,22の途中
部に介装された遮断弁14,24のそれぞれが交互に開
閉操作されることにより高温焼成室2に対する流路切換
手段として機能することになる。なお、このような際、
両遮断弁14,24に代えて単一の三方向流路切換弁
(図示していない)を設けておいてもよいことは勿論で
ある。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る縦型
焼成炉によれば、被処理物であるセラミック素体から脱
脂時に発生する臭気性ガスを高温焼成室内で燃焼させる
ことによって無害化することが可能となる結果、縦型焼
成炉のみを用いながらセラミック素体の脱脂及び本焼成
は勿論のこと、排ガス処理まで行い得ることになる。そ
の結果、従来例におけるような排ガス処理装置をわざわ
ざ設置しておく必要はないことになり、設備コストの低
減及び全体構造の簡素化を図ることができるという効果
が得られる。また、高温焼成室内における焼成用ガスの
流れを均一化し得る結果、セラミック素体の焼成状態を
均質化できるという付随的な効果も得られる。
焼成炉によれば、被処理物であるセラミック素体から脱
脂時に発生する臭気性ガスを高温焼成室内で燃焼させる
ことによって無害化することが可能となる結果、縦型焼
成炉のみを用いながらセラミック素体の脱脂及び本焼成
は勿論のこと、排ガス処理まで行い得ることになる。そ
の結果、従来例におけるような排ガス処理装置をわざわ
ざ設置しておく必要はないことになり、設備コストの低
減及び全体構造の簡素化を図ることができるという効果
が得られる。また、高温焼成室内における焼成用ガスの
流れを均一化し得る結果、セラミック素体の焼成状態を
均質化できるという付随的な効果も得られる。
【図1】本実施例に係る縦型焼成炉の脱脂時における概
略構造を示す断面図である。
略構造を示す断面図である。
【図2】本実施例に係る縦型焼成炉の焼成時における概
略構造を示す断面図である。
略構造を示す断面図である。
【図3】変形例である縦型焼成炉の要部構造を拡大して
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】従来例に係る縦型焼成炉の概略構造を示す断面
図である。
図である。
1 炉体 2 高温焼成室 3 低温脱脂室 4 移動部材 6 脱脂用ガス供給配管 7 焼成用ガス供給配管 13 遮断弁 14 遮断弁 20 焼成用ガス排出配管 21 遮断弁 22 焼却用ガス供給配管 23 脱脂用ガス排出配管 24 遮断弁 25 遮断弁 G1 脱脂用ガス G2 焼成用ガス G3 焼却用ガス
Claims (2)
- 【請求項1】 炉体(1)内の上下位置それぞれに配置
されて互いに連続した高温焼成室(2)及び低温脱脂室
(3)と、被処理物を載置して炉体(1)の下側から上
向きに低温脱脂室(3)内に装入されたうえ、この低温
脱脂室(3)とその上側に位置する高温焼成室(2)と
の間を移動する移動部材(4)とを備えており、 低温脱脂室(3)には、被処理物の脱脂用ガス(G1)
を供給する脱脂用ガス供給配管(6)と、高温焼成室
(2)内に供給されて使用済みとなった焼成用ガス(G
2)を排出する焼成用ガス排出配管(20)とが遮断弁
(13,21)を介したうえで接続される一方、 高温焼成室(2)には、被処理物の焼成用ガス(G2)
を供給する焼成用ガス供給配管(7)と、脱脂時におけ
る被処理物からの発生ガスを燃焼させる焼却用ガス(G
3)を供給する焼却用ガス供給配管(22)と、低温脱
脂室(3)内に供給されて使用済みとなった脱脂用ガス
(G1)を排出する脱脂用ガス排出配管(23)とが遮
断弁(14,24,25)を介したうえで接続されてい
ることを特徴とする縦型焼成炉。 - 【請求項2】 焼成用ガス供給配管(7)及び焼却用ガ
ス供給配管(22)は、流路切換手段(14,24)を
介したうえで一体化されていることを特徴とする請求項
1記載の縦型焼成炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23980093A JPH0791846A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 縦型焼成炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23980093A JPH0791846A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 縦型焼成炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0791846A true JPH0791846A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=17050054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23980093A Pending JPH0791846A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 縦型焼成炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0791846A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107101497A (zh) * | 2017-06-19 | 2017-08-29 | 中南大学 | 一种高低温双体真空热压烧结炉 |
-
1993
- 1993-09-27 JP JP23980093A patent/JPH0791846A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107101497A (zh) * | 2017-06-19 | 2017-08-29 | 中南大学 | 一种高低温双体真空热压烧结炉 |
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