JPH0791825A - 空気分離装置 - Google Patents

空気分離装置

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JPH0791825A
JPH0791825A JP23280893A JP23280893A JPH0791825A JP H0791825 A JPH0791825 A JP H0791825A JP 23280893 A JP23280893 A JP 23280893A JP 23280893 A JP23280893 A JP 23280893A JP H0791825 A JPH0791825 A JP H0791825A
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JP
Japan
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liquid
gas
packing
structural
structural packing
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Application number
JP23280893A
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English (en)
Inventor
Shigeyasu Okamoto
成恭 岡本
Susumu Harada
原田  進
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0791825A publication Critical patent/JPH0791825A/ja
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25JLIQUEFACTION, SOLIDIFICATION OR SEPARATION OF GASES OR GASEOUS OR LIQUEFIED GASEOUS MIXTURES BY PRESSURE AND COLD TREATMENT OR BY BRINGING THEM INTO THE SUPERCRITICAL STATE
    • F25J3/00Processes or apparatus for separating the constituents of gaseous or liquefied gaseous mixtures involving the use of liquefaction or solidification
    • F25J3/02Processes or apparatus for separating the constituents of gaseous or liquefied gaseous mixtures involving the use of liquefaction or solidification by rectification, i.e. by continuous interchange of heat and material between a vapour stream and a liquid stream
    • F25J3/04Processes or apparatus for separating the constituents of gaseous or liquefied gaseous mixtures involving the use of liquefaction or solidification by rectification, i.e. by continuous interchange of heat and material between a vapour stream and a liquid stream for air
    • F25J3/04763Start-up or control of the process; Details of the apparatus used
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25JLIQUEFACTION, SOLIDIFICATION OR SEPARATION OF GASES OR GASEOUS OR LIQUEFIED GASEOUS MIXTURES BY PRESSURE AND COLD TREATMENT OR BY BRINGING THEM INTO THE SUPERCRITICAL STATE
    • F25J2200/00Processes or apparatus using separation by rectification
    • F25J2200/04Processes or apparatus using separation by rectification in a dual pressure main column system
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Abstract

(57)【要約】 【構成】気液接触用の構造的充填物と同様に連続的に充
填可能で且つ、高さの低い液ガス分散用構造的充填物を
気液接触用構造的充填物とを精留塔内に交互に積層充填
する。又、気液接触用構造的充填物の1区分における充
填高さが、0.6メートル以上10メートル以下の範囲
ごとに液ガス分散用構造的充填物を配置することによ
り、より効果的な液ガス分散用構造的充填物の設置を可
能とする。 【効果】従来の集液装置及び再液分散装置を設置した充
填式精留塔と比べ、大巾に精留塔の高さを縮減できる。
又、その結果、充填式精留塔を用いた空気分離装置全体
の小型化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気を圧縮,浄化,冷却
した後に精留塔へ導き、酸素,窒素,アルゴン,その他
のガスに深冷分離する空気分離装置の精留塔として使用
される充填式精留塔に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、空気分離装置の精留塔では、気液
接触による物質移動手段として充填物の外径を精留塔の
内径にほぼ一致させ、充填物内に適度な空隙を持ち、規
則的な構造を有した構造的充填物を精留塔内に充填した
充填式精留塔が利用され始めている。構造的充填物を利
用して精留塔内の圧力損失を低減し、原料空気圧縮機の
吐出圧力を低下させる試みや、理論段数増加による空気
分離装置の性能向上の試みがなされている。
【0003】充填式精留塔においては、精留塔内におけ
る液の分散が非常に重要になる。精留塔内の充填物表面
を降下する液に偏りが生じていると、期待される精留効
率向上や圧力損失低減効果が得られなくなる。構造的充
填物を利用する精留塔においては、精留塔の水平断面に
おける均一な液分散が精留性能を左右する重要な要因の
一つとなる。均一な液分散を達成するために、集液装置
及び液分散装置を設置することは、石油化学等の分野を
中心にして良く知られており又、集液装置及び液分散装
置自体の構造については種々の構造が提案されている。
【0004】図6に従来の構造的充填物を塔内に充填し
た充填式精留塔の典型的な構造図を示す。
【0005】液フィードは塔頂部に設置された液入口ノ
ズル3を通して塔内に導入され、液分散装置6を通した
後、重力差により構造的充填物8に導入される。液分散
装置6においては、精留塔の水平断面に対し均一に液が
分散及び降下するよう工夫がなされており、構造的充填
物8の上端面では均一に降下液を受ける。構造的充填物
8の上端面に分配された液は、充填物の表面に沿って薄
い液膜を形成し、液膜表面にてガス相との気液接触によ
り精留されつつ下方に降下する。降下液は最終的には塔
底部の液溜めに集められ、液出口ノズル5にて製品液と
して塔外に挿出される。
【0006】途中、降下液が構造的充填物を通過中に生
じた偏流を矯正するために、集液装置11にて一旦降下
液を集めた後、液は連絡配管13を通して再液分散装置
12に導かれ、再液分散装置12により再度均一な液の
分散を行い、下方に設置された構造的充填物8に引続き
導入される。
【0007】一方、ガスフィードは塔底部に設置された
ガス入口ノズル4を通して塔内に導入される。塔内に導
入されたガスフィードは塔内の圧力差により塔内を上昇
し、構造的充填物8にて液相との気液接触により精留が
行われ、最終的には塔頂部に設置されたガス出口ノズル
2より製品ガスとして挿出される。
【0008】なお、この種の装置としては、例えば、特
開昭61−291017号公報に言及されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】空気分離装置の精留塔
としては、極低温まで冷却された空気を導入して窒素と
酸素の富んだ成分とに分離する高圧塔、窒素の富んだ成
分と酸素の富んだ成分を導入して製品窒素と製品酸素と
に分離する低圧塔、低圧塔の中部より抜き出したアルゴ
ンを僅かに含む酸素を導入して、アルゴンに富んだ成分
に分離する粗アルゴン塔、及びその他の濃縮塔として精
留塔が用いられる。精留塔として充填式精留塔を用いた
場合、構造的充填物の充填高さは最大40メートル程度
に達する。
【0010】精留塔内における精留は、組成の異なる上
方からの降下液と下方からの上昇ガスとの気液接触に伴
う物質移動により達成される。充填式精留塔の場合、上
方からの降下液は充填物の表面において薄膜を形成しな
がら充填物表面上を流れ落ち、ガス相と向流的に気液接
触し、濡れ壁としての物質移動を利用して精留分離が行
われる。充填物の性能向上のためには気液間に充分な接
触面積を与えることが必要である。それは単に充填物の
単位容積当りの壁の表面積(比表面積)が単に大きけれ
ば良いことを意味しない。たとえ非常に大きな比表面積
を有する充填物があったとしても、充填物への上方から
の液供給が充填物に対して均一に分散されず、充填物の
全表面において充分な薄膜形成を成しえないならば、気
液接触面積の増加には役立たず、精留効果の増加は望め
ない。(以後、気液接触をならしめ精留分離を行うため
の構造的充填物を気液接触用構造的充填物と呼ぶ。)均
一な液分散を達成するために、気液接触用構造的充填物
の上部空間に液分散装置が設置される。液分散装置によ
り充填物への均一な液分散が初期的には可能となる。し
かし、降下液は充填物層を通過中に偏流が生じるのを避
けられないため、徐々に単位体積当りの有効な気液接触
面積が低下し、精留効率が低下してしまう。そこで、従
来の充填式精留塔では偏流に伴う精留効率低下を防止す
るために、気液接触用構造的充填物の連続した充填高さ
をある範囲内に区切り、充填物の下方に集液装置と再液
分散装置が設置されていた。充填物を通過し、偏流の生
じた降下液を一旦集液装置に集めた後、均一な液分散の
状態に復帰させるために再液分散装置に導入し、下方に
続く気液接触用構造的充填物への液分配を再度行わせて
いる。
【0011】しかしながら、従来の集液装置と再液分散
装置の精留塔内への設置は一方で不利益を生じさせてい
る。集液装置と再液分散装置の設置のために必要な空間
を精留塔内に確保せねばならず、精留塔の高さを不用に
高くする結果となる。集液装置と再液分散装置の設置の
ために約2メ−トルの高さが必要である。例えば、気液
接触用構造的充填物の連続した充填高さを5メートルご
とに区切り、合計40メートルの高さの充填物を塔内に
設置する場合、最上部の充填物の上面から最下部の充填
物の下面までの高さ、すなわち第6図に示されるC寸法
は少なくとも54メートルが必要となり、35パーセン
ト分の精留塔高さの増加となってしまう。
【0012】空気分離装置では、精留塔は保冷槽と呼ば
れる保冷材を充填した構造物内に設置されている。精留
塔の不用な高さの増加は保冷槽の高さの増加につなが
り、架構や保冷材及び各部位を連絡する配管の物量増加
を伴う。従って、精留塔内に設置される集液装置と再液
分散装置の空間を削除もしくは縮小することは、構造的
充填物を使用した精留塔を有する空気分離装置にとっ
て、小型化のために解決しなければならない課題であ
る。
【0013】本発明は、空気分離装置に用いられる構造
的充填物を塔内に充填した精留塔の改良に関するもので
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、従来の充填式精留塔内に設置されていた集液装置
及び再液分散装置を廃止し、代わりに気液接触用構造的
充填物と同様に連続充填が可能で且つ、従来の集液装置
及び再液分散装置と比べ高さが低い液ガス分散用構造的
充填物を設置する。又、気液接触用構造的充填物の連続
した充填高さを限られた範囲に抑えて液ガス分散用構造
的充填物を設置することにより、精留塔内での降下液の
偏流に伴う精留効率の低下を最下限に留めるものであ
る。
【0015】こうした液ガス分散用構造的充填物の空気
分離装置の充填式精留塔への適用は全く例をみない。
【0016】
【作用】図1に液ガス分散用構造的充填物を集液装置及
び再液分散装置の代わりに塔内に設置した充填式精留塔
の典型的な構造図を示す。
【0017】液フィードは塔頂部に設置された液入口ノ
ズル3を通して塔内に導入され、液分散装置6を通した
後、重力差により液ガス分散用構造的充填物7を経て、
気液接触用構造的充填物8に導入される。ここで液分散
装置6は液ガス分散用構造的充填物7に導入するために
比較的粗い液分散を行う。ここで粗い液分散とは分散後
の単位面積当りの液の降下点数が少なく又、各々の降下
点における降下液量の偏りが比較的大きな状態をいう。
【0018】通常、空気分離装置の精留塔に用いられる
気液接触用構造的充填物には分散後の単位面積当りの液
の降下点数を1平方メートル当り200点以上設け且
つ、各々の降下点における降下液量の偏りを10パーセ
ント以内に抑えなければならない。液分散装置6におい
ては降下点数1平方メートル当り200点以下、偏りが
10パーセント以上の粗い状態で液ガス分散用構造的充
填物7に液を導入し、液ガス分散用構造的充填物7にお
いて、気液接触用構造的充填物にとって適切な値まで降
下点数を増やし、且つ偏りを小さくする。
【0019】液ガス分散用構造的充填物7において緻密
で且つ均一に分散された液は気液接触用構造的充填物8
の壁表面において、下方より上昇してきたガス相と気液
接触を行い、物質移動を伴って精留がなされる。降下液
は気液接触用構造的充填物8が充填された層区分を通過
中に偏りが生じ又、降下点数が少なくなってしまうた
め、再度液ガス分散用構造的充填物7に導入し、液の降
下点数を増やし、且つ偏りを小さくして気液接触用構造
的充填物8に導入する。以後、降下液は気液接触用構造
的充填物が充填された層区分と液ガス分散用構造的充填
物が充填された層区分とが交互に積み重ねられた層を経
て目的の精留分離を終えた後、塔底部の液溜めに集めら
れ、液出口ノズル5にて製品液として塔外に挿出され
る。
【0020】一方、ガスフィードは塔底部に設置された
ガス入口ノズル4を通して塔内に導入される。塔内に導
入されたガスフィードは塔内の圧力差により塔内を上昇
し、サポートグリッド9を通過し、液ガス分散用構造的
充填物7において均一な流速分布となった後、気液接触
用構造的充填物8に導入される。ガスは気液接触用構造
的充填物8において前記下降液と気液接触が行われ、物
質移動を伴い精留分離が行われる。以後、ガスは気液接
触用構造的充填物が充填された層区分と液ガス分散用構
造的充填物が充填された層区分とが交互に積み重ねられ
た層を経て、目的の精留分離を終えた後、最終的に塔頂
部に設置されたガス出口ノズル2より製品ガスとして挿
出される。
【0021】気液接触用構造的充填物8と液ガス分散用
構造的充填物9は連続的に層状に積み重ねられ、それら
の荷重はサポートグリッド9によって支えられる。サポ
ートグリッド9にはグレーチングと同様な形状のものが
よく用いられる。
【0022】液ガス分散用構造的充填物の役割は、その
上方に設置された気液接触用構造的充填物を通過中に生
じた液の偏流の矯正、もしくは最上段に設置された液分
散装置から受けた粗い分散の液を気液接触用構造的充填
物に適した程度まで液分散を行うことを主とする。同時
に下方からの上昇ガスの偏流を抑えることにより、気液
接触用構造的充填物が精留分離を行うに当り、理想的な
液及びガスの条件に整えることにある。液ガス分散用構
造的充填物にはハニカム構造に類似した形状を採用する
ことにより、高さを200ミリメートル程度まで小さく
することができ又、上方に設置された気液接触用構造的
充填物の荷重を支える強度を有することができる。
【0023】図6に示す従来の充填式精留塔の構造と比
較すると、精留塔の高さが大幅に縮小され、構造が簡単
になることが判る。従来、集液装置及び再液分散装置の
設置のために2メートル必要であったものが200ミリ
メートルまで縮小される。その結果、最上部の充填物の
上面から最下部の充填物の下面までの高さ、すなわちC
寸法は42メートル程度となり、従来の高さの22パー
セント程度縮小可能である。集液装置,再液分散装置及
びそれらの連絡配管は不要となり構造が簡単となる。
又、頂部に設置された従来の液分散装置では分散された
液は気液接触用構造的充填物に直接導入されるため、液
の降下点密度が高く且つ偏りの極めて少ない液分散が必
要であったが、本発明においては液ガス分散用構造的充
填物に導入するための粗い分散でよく、頂部液分散装置
の構造が簡単になる。同様に、底部のガス入口ノズルの
形状も簡単にすることが可能である。
【0024】連続的に下部からの充填が可能なゆえ、従
来各々の区分毎に充填物の荷重を支えるために設置され
ていたサポートグリッドが最下部のみでよくなり、集液
装置と再液分散装置が不要になったことと合わせ、精留
塔組立における作業性も格段に向上する。
【0025】
【実施例】液ガス分散用構造的充填物の1例として図2
に構造概要図を示す。但し、本発明においては液ガス分
散用構造的充填物の形状を特定するものではない。
【0026】例示した液ガス分散用構造的充填物は波形
に成形され且つ、液及びガスが通過できる開孔部を有し
たアルミニウム製の板15を5段積み重ねた形状を有す
る。各段の波形の底部の平坦な部分には液降下用の開口
部17があり、上方から降ってきた液は波形の斜面によ
り集められ、底部に溜った後に開口部17を通して下方
へ分配される。ガスが通過するための開孔部16を有し
た側壁は垂直になっており、上方に連続的に積み重ねら
れた気液接触用構造的充填物及び液ガス分散用構造的充
填物の荷重を支え、自身が変形しない役割を果たす。各
段の波形の高さは40ミリメートルであり、5段の規則
的な積み重ねにより高さは合計200ミリメートルとな
っている。
【0027】このような充填物を空気分離装置へ適用し
た一例を図3に示す。空気分離装置の典型的なシステム
の例として低圧塔,高圧塔及び粗アルゴン塔の三塔蒸留
システムを例にとる。
【0028】圧縮,浄化及び冷却された原料空気43は
複式精留塔の下部に位置した高圧塔22の底部に導入さ
れる。高圧塔22内を上昇したガスは熱交換器23にお
いて凝縮され、塔内の還流液となる。最上部より液体窒
素46,中間段より不純液体窒素45,酸素に富んだ液
体空気44が別途設けられた過冷却器を経て上部の低圧
塔に送られる。液体空気の一部は47より途中分岐さ
れ、50を通して粗アルゴン塔の凝縮器26に送られ
る。複式精留塔の上部に設置された低圧塔24の還流液
として、液体窒素49,不純液体窒素48及び液体空気
51が高圧塔22より別途設けられた過冷却器を経て導
入される。原料空気の一部を挿出してタービンに送られ
た空気は52を通して、粗アルゴン塔の凝縮器26にお
いて蒸発した空気53と共に低圧塔に導入される。粗ア
ルゴン塔凝縮器26に導入された液体空気の一部は56
を通して低圧塔に送られる。低圧塔24内を降下してい
った液は熱交換器23において高圧塔の窒素と熱交換し
て蒸発し、塔内の上昇ガスとなる。低圧塔24の底部液
溜めの上部より製品酸素ガス59,頂部より製品窒素ガ
ス57,途中の段より不純窒素ガス58が低圧塔24に
おいて精留分離され、外部に挿出される。又、低圧塔2
4の中間段よりアルゴン分を僅かに含んだ酸素ガスが挿
出され、54を通して粗アルゴン塔25の底部に送られ
る。粗アルゴン塔内を上昇したガスは粗アルゴン塔凝縮
器26において液体空気と熱交換して凝縮し、塔内の還
流液となる。上昇ガスの一部は粗アルゴンガスとして6
1を通してアルゴン精製工程へ送られる。粗アルゴン塔
25内を降下していった液は底部より55を通して低圧
塔24に戻される。こうした塔槽類及び連絡配管は、保
冷槽62内にパーライトと呼ばれる保冷材を充填した構
造物の中に設置される。
【0029】精留要素としての気液接触用構造的充填物
及び液ガス分散用構造的充填物の適用は高圧塔22,低
圧塔24,粗アルゴン塔25の何れにおいても可能であ
る。例えば粗アルゴン塔25の場合、精留に必要な理論
段数は40から最大200段に達する。空気分離におい
ては、気液接触用構造的充填物のHETP、すなわち理
論段当りの充填物の高さは200ミリメートル前後であ
る。理論段を200段設ける場合、気液接触用構造的充
填物の高さは40メートルに達するため、従来の集液装
置及び再液分散装置を設けた充填式精留塔の代わりに本
発明による液ガス分散用構造的充填物を適用すること
は、精留塔の高さの縮減に大きな効果がある。そして精
留塔の縮小のみならず、配管材の物量縮減及び保冷槽の
高さ縮小により、空気分離装置全体の小型化に大きく貢
献する。
【0030】
【発明の効果】窒素,酸素及びアルゴン系において、気
液接触用構造的充填物の1区分の高さ、すなわち図1に
示すa寸法と精留効果との影響を調査した結果を図4に
示す。横軸は気液接触用構造的充填物の充填高さを示
し、縦軸は理想的な状態において気液接触用構造的充填
物で得られるHETPを1とし、HETPの変化をパー
セント表示したものである。気液接触用構造的充填物の
高さが大きくなることは、液ガス分散用構造物を設置す
る高さピッチが大きくなることを意味する。HETPが
大きくなることは、1理論段に相当する精留分離を達成
するために気液接触用構造的充填物の充填高さを増やす
ことであり、精留効率が悪くなることを意味する。図4
によると、気液接触用充填物の高さが10メートルから
12メートルの間においてHETPが急激に上昇してい
き、精留効率が急激に悪化することが分かる。従って、
少なくとも気液接触用構造的充填物の1区分の高さは1
0メートル以下に抑えておくことが最低限必要であるこ
とが分かる。
【0031】図1に示すC寸法、すなわち最上部の液ガ
ス分散用充填物の上面から最下部の液ガス用充填物の下
面までの高さと、図4と同様、気液接触用構造的充填物
の1区分の高さとの関係を図5に示す。横軸の定義は図
4の場合と同じであり、縦軸は気液接触用充填物の充填
高さの合計40メートルを1とし、気液接触用構造的充
填物が充填された層区分の高さを変化させ、高さ200
ミリメートルの液ガス分散用構造的充填物を配置した際
の構造的充填物の合計高さをパーセント表示したもので
ある。
【0032】図5によると、気液接触用構造的充填物の
1区分の高さを10メートルから小さくしていくと、2
メートルにて急激に増加し始め、0.6メートルにおい
て従来の集液装置と再液分散装置を5メートル毎に設置
した場合の比率135%になる。従って、気液接触用充
填物の高さを0.6メートル未満にすることは、従来の
方式と比較しても意味がないことが分かる。又、2メー
トルから10メートルの範囲に設置すれば、構造的充填
物の合計高さはあまり変わらなくなることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による充填式精留塔の原理を示す構造図
である。
【図2】液ガス分散用構造的充填物の1例を示す構造図
である。
【図3】本発明による空気分離装置の一実施例を示すフ
ロー図である。
【図4】液ガス分散用構造的充填物を配置するピッチ
と、精留効率との関係を示す特性図である。
【図5】液ガス分散用構造的充填物を配置するピッチ
と、構造的充填物の高さの合計との関係を示しす特性図
である。
【図6】集液装置と再液分散装置を設置した充填式精留
塔の従来例を示す構造図である。
【符号の説明】
1…充填式精留塔の外塔、2…ガス出口ノズル、3…液
入口ノズル、4…ガス入口ノズル、5…液出口ノズル、
6…頂部に設置された液分散装置、7…液ガス分散用構
造的充填物、8…気液接触用構造的充填物、9…サポー
トグリッド、11…集液装置、12…再液分散装置、1
3…集液装置と再液分散装置との連絡配管、15…液ガ
ス分散用構造的充填物の構成要素である波形板、22…
高圧塔、24…低圧塔、25…粗アルゴン塔。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気液接触用構造的充填物を塔内に積層充填
    した精留塔を少なくとも一塔具備した空気分離装置にお
    いて、液ガス分散用構造的充填物を気液接触用構造的充
    填物の上方又は上下両方に連続的に積層充填して、気液
    接触用構造的充填物に導入される降下液を均一に分散す
    ることを特徴とした空気分離装置。
  2. 【請求項2】前記気液接触用構造的充填物が連続的に充
    填された層区分と液ガス分散用構造的充填物が充填され
    た層区分とが、交互に配置された精留塔を用いることを
    特徴とした請求項1記載の空気分離装置。
  3. 【請求項3】前記精留塔において、気液接触用構造的充
    填物の1区分における充填高さが0.6メートル以上1
    0メートル以下の範囲ごとに液ガス分散用構造的充填物
    を配置したことを特徴とする請求項2記載の空気分離装
    置。
  4. 【請求項4】前記精留塔において、上方に位置する気液
    接触用構造的充填物が連続的に充填された層区分と、下
    方に位置する気液接触用構造的充填物が連続的に充填さ
    れた層区分との間に、集液装置と再液分散装置とを設置
    しないことを特徴とした請求項1記載の空気分離装置。
  5. 【請求項5】気液接触用構造的充填物を塔内に積層充填
    した精留塔を少なくとも一塔具備した空気分離装置にお
    いて、規則的な構造を有する液ガス分散用構造的充填物
    を用いて、気液接触用構造的充填物に導入される降下液
    又は降下液と上昇ガスの両方を均一に分散することを特
    徴とする気液分配方法。
  6. 【請求項6】前記精留塔において、気液接触用構造的充
    填物に導入される降下液又は降下液と上昇ガスの両方を
    均一に分散することを目的として、規則的な構造を有し
    且つ、気液接触用構造的充填物と連続して積層充填可能
    な液ガス分散用構造的充填物を用いたことを特徴とする
    請求項5に記載の気液分配方法。
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