JPH0790296A

JPH0790296A - 洗浄剤組成物

Info

Publication number: JPH0790296A
Application number: JP26423293A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Kono; 武司河野; Shigeru Kikazawa; 繁気賀澤; Toshiichi Nabeshima; 敏一鍋島; Hisami Sato; 久美佐藤; Atsumi Kosuge; 淳美小菅
Original assignee: Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Current assignee: DKS Co Ltd
Priority date: 1993-09-27
Filing date: 1993-09-27
Publication date: 1995-04-04
Anticipated expiration: 2017-02-04
Also published as: JP3253195B2

Abstract

(57)【要約】【目的】金属、樹脂、硝子、セラミックなどの工業部
品に付着したハンダフラックス、加工油、切粉、塵芥等
の除去に用いる洗浄剤組成物であり、オゾン層破壊の恐
れがなく、広範な汚染に対し優れた洗浄性を呈する。【構成】炭素数３〜４の脂肪族分岐アルコールのエチ
レンオキシド２〜４モル付加物の一種以上を８５〜９７
重量％、非イオン界面活性剤を０．５〜５重量％、水を
０．１〜５重量％で構成する事を特長とする工業部品洗
浄用洗浄剤組成物。【効果】安全性に優れ、洗浄性並びに洗浄後の洗浄剤
除去性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、工業部品、詳しくは金
属、樹脂、硝子、セラミックなどの部品に付着するハン
ダフラックス、加工油、切粉、塵芥などを洗浄する洗浄
剤組成物に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の工業部品に付着するハンダフラッ
クス、加工油、切粉、塵芥などの洗浄には、ＣＦＣ−１
１３や１，１，１−トリクロロエタンに代表されるハロ
ゲン化炭化水素が広く用いられていた。又、今日ではそ
れらハロゲン化炭化水素に替わる洗浄剤類として、アル
コール類、石油系炭化水素類或は各種水系洗浄剤類が利
用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の（１）多くのハロゲン化炭化水素類にあって
は、オゾン層を破壊する原因物質として使用に制限を受
けるに到り、（２）アルコール類は洗浄に対し、汚染選
択性が観られたり比較的低い引火点を持つことで、その
取り扱い、安全性に懸念があり、（３）石油系炭化水素
類は洗浄に対し、汚染選択性や洗浄後の洗浄液の除去
性、即ちリンス性に多大の労力を要し、いずれの洗浄剤
も広範な洗浄用途に制限を受けていることが知られてい
る。一方、高沸点溶剤のひとつであるグリコールエーテ
ルを主剤とし、これに界面活性剤と水を加えた準水系洗
浄剤は、水分の調整で引火点に対する懸念、即ち安全性
が確保され、かつ、フラックス洗浄性が優れるものの、
洗浄後の洗浄剤自身の除去に設備上多くのスペースを必
要としたり、物理的手段を必要とするという問題点があ
った。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、このような
従来の問題点に着目してなされたものである。すなわ
ち、本発明は炭素数３〜４の脂肪族分岐アルコールのエ
チレンオキシド２〜４モル付加物の１種以上を８５〜９
７重量％、非イオン界面活性剤を０．１〜５重量％、水
を３〜１５重量％で構成することを特長とする工業部品
洗浄用洗浄剤組成物である。工業部品とは金属、樹脂、
硝子、セラミックスなどからなり、これら部品の製造、
加工工程中に付着するハンダフラックス、加工油、切
粉、塵芥などを洗浄除去する。

【０００５】（手段を構成する要件）本発明に使用する
炭素数３〜４の脂肪族分岐アルコールは、イソプロピル
アルコール、イソブチルアルコール、セカンダリーブチ
ルアルコール、ターシャリーブチルアルコール等が挙げ
られる。非イオン界面活性剤には、ポリオキシアルキレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、シ
ョ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。水は、その洗浄剤
の使用用途により異なるが、軟水或は電気伝導度０．２
μＳ／ｃｍ以下の純水が好ましい。炭素数３〜４の脂肪
族分岐アルコールエチレンオキシド２〜４モル付加物で
あることが、洗浄効果並びに洗浄剤の容易な除去性能を
得るためには必須であり、炭素数５以上の脂肪族分岐ア
ルコールや炭素数３〜４の脂肪族直鎖アルコールでは、
洗浄効果並びに洗浄剤の容易な除去性能のバランス性能
を得ることは難しい。又、炭素数３〜４の脂肪族分岐ア
ルコールのエチレンオキシド１モル付加物や、炭素数３
〜４の脂肪族分岐アルコールのエチレンオキシド５モル
以上の付加物でも洗浄効果及び洗浄剤の容易な除去性能
のバランス性能を得ることが難しく、特に１モル付加物
では、人体に対する安全性が懸念される場合がある。更
に、エチレンオキシド以外のプロピレンオキシド、ブチ
レンオキシド付加物は、特に容易な除去性能に劣る。炭
素数３〜４の脂肪族分岐アルコールのエチレンオキシド
２〜４モル付加物を９７重量％より多く使用すると、広
範な汚染に対する洗浄効果に劣り、一方、８５重量％未
満では洗浄後の除去性能が劣る。界面活性剤は、非イオ
ン界面活性剤に限定され、イオン性を有すアニオン界面
活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤は、微量
残存した場合に素材へ悪影響がある。非イオン界面活性
剤の使用範囲は０．１〜５重量％が好ましく、５重量％
を越えると洗浄後の除去性能に劣り、０．１重量％以下
では洗浄効果が劣る。水の添加量は、引火性を無くすた
めに３重量％以上が必要であり、洗浄性能上１５重量％
を超えると好ましくない。本発明洗浄剤組成物を工業部
品の洗浄に使用する場合、そのまま使用できるが、用途
によっては最大限２０倍まで水で希釈して使用できる。

【０００６】

【実施例】表１の各洗浄剤組成物を調整し、効果例１〜
４のテストに供した。

【０００７】

【表１】

【０００８】効果例−１ロジン系フラックス付着モデ
ル基板洗浄性モデル基板５枚を６０℃に加温（但し、アルコールは３
０℃とする）した、各洗浄組成物原液に浸漬し、４０Ｋ
Ｈｚ／６００Ｗの超音波洗浄を行う。洗浄後、加温純
水水洗２槽を経て乾燥処理の後、オメガメーターにより
ＮａＣｌ換算されたイオン残渣量を求め、洗浄性の比較
を行う。効果例−２油性切削油付着アルミ部品洗浄性０．５ｍｍφ／深さ３ｍｍの袋穴を４か所有すアルミ部
品３個を、水により１０倍に希釈した各洗浄組成物を６
０℃に加温（但し、アルコールは３０℃とする）した洗
浄液に浸漬し、４０ＫＨｚ／６００Ｗの超音波洗浄を行
う。洗浄後、加温純水水洗２槽を経て乾燥処理の後、四
塩化炭素にて抽出し、赤外分光光度法にて部品１個あた
りの残存油分量を測定洗浄性の比較を行う。効果例−３モデル基板による洗浄剤組成物残存性効果例−１に用いた清浄なモデル基板を各洗浄組成物原
液に浸漬し、基板１枚に対し１００ｍｌの純水２槽で水
洗し乾燥処理の後、四塩化炭素にて抽出し、赤外分光光
度法にて基板１枚に対する各洗浄組成物残存量を測定し
た。これにより、除去性能の比較を行う。効果例−４引火点の測定クリーブランドオープンカップ式法に準じ、各洗浄組成
物の引火点を測定する。引火性を発現する場合×、発現
しない場合○で示す。

【０００９】

【発明の効果】

（１）本発明洗浄剤組成物は、ＣＦＣ−１１３や１，
１，１−トリクロロエタンなどのオゾン層破壊物質に該
当せず、（２）一般のアルコール類に比較し、水分調整
を図ることで引火性の心配を無くすこともでき、且つ汚
染物質に対する洗浄選択性を改善でき、（３）石油系炭
化水素類に比較し、洗浄後における洗浄剤の除去を不要
とし、（４）今日広く用いられている準水系洗浄剤や界
面活性剤より構成される水系洗浄剤に比較し、洗浄剤の
容易な除去性能とあらゆる汚染対象物に対し優れた洗浄
性能を発揮するものである。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】炭素数３〜４の脂肪族分岐アルコールの
エチレンオキシド２〜４モル付加物の１種以上を８５〜
９７重量％、非イオン界面活性剤を０．１〜５重量％、
水を３〜１５重量％で構成することを特長とする工業部
品洗浄用洗浄剤組成物。