JPH0790197A - フィラー表面改質剤 - Google Patents

フィラー表面改質剤

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JPH0790197A
JPH0790197A JP23836693A JP23836693A JPH0790197A JP H0790197 A JPH0790197 A JP H0790197A JP 23836693 A JP23836693 A JP 23836693A JP 23836693 A JP23836693 A JP 23836693A JP H0790197 A JPH0790197 A JP H0790197A
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JP
Japan
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filler
group
weight
surface modifier
mol
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Application number
JP23836693A
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English (en)
Inventor
Sukeyuki Tanaka
祐之 田中
Naoki Chiba
直樹 千葉
Taku Zama
卓 座間
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 末端二重結合を有するアルキレンオキシド変
性アミド側鎖もしくは末端二重結合を有するアルキレン
オキシド変性二塩基酸エステル側鎖を有するリン酸エス
テルもしくはピロリン酸エステルまたは亜リン酸エステ
ルを含有するフィラー表面改質剤、この表面改質剤で処
理されたフィラー、及びこのフィラーが配合されている
不飽和ポリエステルまたはアクリル系硬化性樹脂組成
物。 【効果】 CaCO3 等のフィラーを充填した不飽和ポ
リエステルまたはアクリル系硬化樹脂の強度を向上させ
るだけでなく、硬化前の樹脂組成物の粘度を低下させ、
延いては加工性を向上させ、フィラーの高充填化を可能
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィラー充填不飽和ポ
リエステルまたはアクリル系樹脂の加工性および剛性
(強度)を向上させるフィラーの表面改質剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、チタネート系、アルミニウム
系、シラン系、リン酸系などのフィラーの表面改質剤
が、無機フィラーと有機マトリクスから成る系への添加
剤として用いられてきた。このうち、チタネート系、ア
ルミニウム系およびリン酸系は主に無機フィラーと樹脂
からなる複合材料の粘度低下剤および高充填化剤とし
て、そしてシラン系は剛性付与剤として利用されてい
る。
【0003】ところが、両者の特性を併せ要求する、例
えばフィラー/熱硬化性樹脂系について、樹脂組成物の
硬化前に粘度低下を示し、かつ硬化後に剛性を付与する
高性能のフィラーの表面改質剤はこれまで知られていな
い。実際に粘度低下と剛性付与とを併せて要求する系
は、不飽和ポリエステルやアクリル系樹脂を始めとして
非常に多い。そして、リン酸系表面改質剤については、
特開昭57−108164、特開昭59−170131
等記載の処理フィラーがあるが、有機マトリクス中での
粘度低下および強度付与の点でまだまだ満足できるもの
ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱硬
化性樹脂組成物、特に不飽和ポリエステルまたはアクリ
ル系樹脂組成物にフィラーを充填する際に、硬化前組成
物の粘度低下効果を示し、かつ硬化成形物に剛性(強
度)を付与するフィラーの表面改質剤を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討を重ねた結果、ある種の不飽和側
鎖を含有するリン化合物をフィラーの表面改質剤として
使用することにより上記目的を達成できることを見いだ
し、このような知見に基いて本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明は、そのようなリン化合物を
表面改質成分とするフィラー表面改質剤およびその利用
に関する。
【0007】以下、本発明を逐次詳細に説明する。
【0008】第1に、本発明は有効成分(表面改質成
分)として下記一般式(I)で表される不飽和側鎖含有
リン酸エステル化合物または/および下記一般式(I
I)で表される不飽和側鎖含有亜リン酸エステル化合物
を含有することを特徴とするフィラー表面改質剤に関す
る。
【0009】
【化5】
【0010】式中、R1 はOHまたは炭素原子数1〜4
のアルコキシル基を、nは0または1を、Xは下記一般
式(ア)または(イ)で表される基を、そしてAはXま
たはR1 を表す。
【0011】
【化6】
【0012】基中、R2 は水素原子またはCH3 を表
し、YはOまたはH2 を表し、R3 およびR5 はそれぞ
れ独立に炭素原子数1〜4の直鎖または分岐アルキレン
基を表し、R4 は−CH2 CH2 −、−CH=CH−ま
たは−C6 4 −を表し、そしてpおよびqはそれぞれ
独立に1〜10の整数を表す。
【0013】
【化7】
【0014】式中、R1 はOHまたは炭素原子数1〜4
のアルコキシル基を、Xは下記一般式(ア)または
(イ)で表される基を、そしてAはXまたはR1 を表
す。
【0015】
【化8】
【0016】基中、R2 は水素原子またはCH3 を表
し、YはOまたはH2 を表し、R3 およびR5 はそれぞ
れ独立に炭素原子数1〜4の直鎖または分岐アルキレン
基を表し、R4 は−CH2 CH2 −、−CH=CH−ま
たは−C6 4 −を表し、そしてpおよびqはそれぞれ
独立に1〜10の整数を表す。
【0017】本発明の表面改質剤の表面改質成分(有効
成分)である不飽和側鎖含有リン化合物(不飽和側鎖含
有リン酸または亜リン酸エステル化合物)は、(ポリ)
エチレンオキシドまたはアクリル基、メタクリル基、ア
リル基等を有する(ポリ)エチレンオキシドでエステル
化されたフタル酸、マレイン酸もしくはコハク酸である
二塩基酸ジエステル、およびアクリルアミドまたはメタ
クリルアミドのヒドロキシアルキル化体であるアルキロ
ールアミドのいずれかの残基を側鎖に有する(亜)リン
酸エステルである。
【0018】このようなリン化合物は公知の化合物であ
って、その具体例としては、アクリロイルオキシエチル
フタルオキシエチルジエチルホスフェート、ジ(メタク
リロイルオキシエチルフタルオキシエチル)ジエチルピ
ロホスフェート、ジ(アクリロイルオキシエチルフタル
オキシエチル)メチルホスファイト、ジ(メタクリロイ
ルオキシエチルフタルオキシエチル)ホスフェート、ジ
(アクリロイルオキシエチルフタルオキシエチル)ピロ
ホスフェート、ジ(メタクリロイルオキシエチルフタル
オキシエチル)ホスファイト、メタクリロイルオキシエ
チルマレオキシエチルジエチルホスフェート、ジ(アク
リロイルオキシエチルマレオキシエチル)ジエチルピロ
ホスフェート、ジ(メタクリロイルオキシエチルマレオ
キシエチル)エチルホスファイト、ジ(アクリロイルオ
キシエチルマレオキシエチル)ホスフェート、ジ(メタ
クリロイルオキシエチルマレオキシエチル)ピロホスフ
ェート、ジ(アクリロイルオキシエチルマレオキシエチ
ル)ホスファイト、メタクリロイルオキシエチルスクシ
ンオキシエチルジエチルホスフェート、ジ(メタクリロ
イルオキシエチルスクシンオキシエチル)ジメチルピロ
ホスフェート、ジ(メタクリロイルオキシエチルスクシ
ンオキシエチル)エチルホスファイト、ジ(メタクリロ
イルオキシエチルスクシンオキシエチル)ホスフェー
ト、ジ(メタクリロイルオキシエチルスクシンオキシエ
チル)ピロホスフェート、ジ(メタクリロイルオキシエ
チルスクシンオキシエチル)ホスファイト、ジ(N−ア
クリルアミノメチル)ホスファイト、ジ(N−アクリル
アミノメチル)ピロホスフェート、ジ(N−アクリルア
ミノエチル)ホスフェート等を挙げることができる。な
お、化合物1分子中のエチレンオキシドの付加分子数
は、1〜10の範囲では表面改質剤としての性能にあま
り差異がない。
【0019】このようなリン化合物は、例えば以下の様
な常法にて製造できる。前記一般式(I)で表される化
合物のうち、リン酸エステルは、オキシ塩化リン1モル
に対して上記二塩基酸ジエステルまたはアルキロールア
ミドをnモルの割合で反応させた後に、R1 OHで表さ
れる低級アルコールまたは水を(3−n)モルの割合で
反応させることにより液状またはワックス状の形で得る
ことができ、また、五酸化リン1モルに対して上記二塩
基酸ジエステルまたはアルキロールアミドを3モルの割
合で反応させることによりモノおよびジアルキルリン酸
の混合物の形で得ることができる。前記一般式(I)で
表される化合物のうち、ピロリン酸エステルは、五酸化
リン1モルに対して上記二塩基酸ジエステルまたはアル
キロールアミドを2モルの割合で反応させることによ
り、または酸性リン酸エステルの縮合により得られる。
また、前記一般式(II)で表される亜リン酸エステル
は、三塩化リン1モルに対して上記二塩基酸ジエステル
またはアルキロールアミドを1〜2モルの割合で反応さ
せた後、低級アルコールまたは水を2〜1モルの割合で
反応させることにより得られる。以上の他に、これまで
に知られている各種合成法を用いることは、何等差し支
えない。
【0020】本発明のフィラー表面改質剤は、有効成分
(表面改質成分)として上記のリン化合物を使用する以
外は、組成、調製法等に特別の制限はなく、全て公知の
方法によることができる。上記のリン化合物をフィラー
の表面改質剤として用いるに当たっては、上記の製造方
法で得られたリン化合物をそのまま用いればよいが、差
し支えがなければ副成アルコールまたは溶媒を除去する
前の反応生成物をそのまま使用してもよい。また、上記
のリン化合物は、その1種類を単用してもよいことはも
ちろんのこと、2種類以上を併用してもよい。更にま
た、従来より知られている表面改質剤と併用しても何ら
差し支えない。
【0021】第2に、本発明は、本発明の表面改質剤に
よって表面改質処理されたことを特徴とする表面改質フ
ィラーに関する。
【0022】本発明の表面改質剤によって処理されるべ
きフィラーとしては、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチ
ウム等の炭酸塩、鉄、亜鉛、銅、ニッケル、銀などの金
属、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜
鉛、シリカなどの金属酸化物、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウムなどの金属水酸化物等を挙げることが
でき、特に制限されるところはない。
【0023】本発明の表面改質剤を用いたフィラーの表
面処理方法は、ヘンシェルミキサー等を用いた乾式法、
溶剤中で処理したのちに溶剤を除去する湿式溶剤法、樹
脂とフィラーを混練する際に表面処理剤を添加するイン
テグラルブレンド法など、通常の方法を用いればよい。
溶剤法で用いる溶剤には特別の制限はなく、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン等の
脂肪族炭化水素、イソプロパノール、ブタノール等のア
ルコール、エチルセルソルブ、ブチルセロソルブ等のエ
ーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル、アセト
ン、MEK等のケトン等広く用いることが出来る。
【0024】フィラーの表面改質処理に当りフィラーに
添加使用されるべき本発明の表面改質剤の添加量は、フ
ィラーの形状、粒径にもよるが、フィラーに対し表面改
質成分換算で0.01〜20重量%、好ましくは0.1
〜20重量%である。0.01重量%以下または20重
量%以上の場合、表面改質効果が小さい。
【0025】第3に、本発明は、不飽和ポリエステルま
たはアクリル系樹脂、本発明の表面改質フィラーおよび
硬化触媒が重量部比でそれぞれ100:30〜250:
0.5〜5の割合で配合されていることを特徴とする硬
化性樹脂組成物に関する。
【0026】不飽和ポリエステルまたはアクリル系樹脂
組成物に本発明の表面改質フィラーを充填する場合、樹
脂100重量部に対して表面改質フィラーが30重量部
以下または250重量部以上だと通常の表面改質剤で処
理したフィラーと効果があまり変わらない。硬化触媒
(硬化剤)には特別の制限はなく、不飽和ポリエステル
またはアクリル系樹脂の硬化に使用される従来公知の硬
化剤を使用することができ、またその使用量にも特別の
制限はなく、不飽和ポリエステルまたはアクリル系樹脂
100重量部に対して0.5〜5重量部程度でよい。な
お、前述のように、樹脂とフィラーを混練する際に表面
処理剤を添加するインテグラルブレンド法があるが、こ
の方法によって得られる樹脂組成物は、本発明の樹脂組
成物に包含されることはもちろんである。このような樹
脂組成物において、本発明の表面改質フィラーがその場
で(in situ)生成しているからである。
【0027】
【作用】本発明の表面改質剤は、その有効成分である、
表面改質作用を呈するリン化合物中のOHもしくは短鎖
アルコキシル基がフィラー表面と何等かの機構で結合
し、さらに側鎖部分が樹脂マトリクスとの濡れ性を向上
させて粘度低下効果をもたらし、樹脂の硬化後は樹脂と
反応して硬化樹脂に剛性を付与する。特に、二塩基酸ジ
エステル残基は不飽和ポリエステルまたはアクリル系樹
脂の構造に近く、このため濡れ性が向上すると考えられ
る。また、アルキロールアミドは反応性が高く、硬化後
の強度向上に貢献すると考えられる。したがって、該表
面改質剤をアクリル変性エポキシ樹脂などのように硬化
前に反応性二重結合を有する樹脂に適用すれば同様の効
果が得られることは言うまでもない。
【0028】
【実施例】次に、本発明の内容を実施例を挙げて詳細に
説明する。なお、以下の実施例は本発明の範囲を限定す
るものではなく、本発明の性質をより明確に例示するた
めのものである。
【0029】合成例1 フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート(東亜合成
化学(株)製)1モルに塩化チオニルを1モル作用させ
て酸クロライドとした後、10モルのエチレングリコー
ルを反応させ、過剰のエチレングリコールを溜去して二
塩基酸ジエステルを得た。これにピリジン存在下でオキ
シ塩化リンを1モル反応させた後、エタノールを2モル
反応させ、ピリミジン塩酸塩を濾過して液状の(アクリ
ロイルオキシエチルフタルオキシエチル)ジエチルホス
フェートを390g得た(表面改質剤(a))。
【0030】合成例2 オキシ塩化リンを0.5モル使用し、エタノールの代わ
りにメタノールを0.5モル用いたこと以外は合成例1
におけるとまったく同様にして、液状のジ(アクリロイ
ルオキシエチルフタルオキシエチル)メチルホスファイ
トを302g得た(表面改質剤(b))。
【0031】合成例3 無水マレイン酸1モルに、ピリジン存在下でヒドロキシ
エチルアクリレート(東京化成(株)製)を1モル反応
させてマレイン酸ハーフエステルを得た。合成例1にお
けると同様の方法で、これを酸クロライドとし、さらに
エチレングリコールを反応させてジエステルとした。こ
れに五酸化リンを0.5モル反応させ、濾過して液状の
ジ(アクリロイルオキシエチルマレオキシエチル)ピロ
ホスフェートを270g得た(表面改質剤(c))。
【0032】合成例4 合成例3におけると全く同様にして得られたジエステル
1モルに、ピリジン存在下で三塩化リンを0.5モル、
次いでエタノールを0.5モル反応させて液状のジ(ア
クリロイルオキシエチルマレオキシエチル)エチルホス
ファイトを233g得た(表面改質剤(d))。
【0033】合成例5 無水コハク酸1モルに、ピリジン存在下でヒドロキシエ
チルメタクリレート(東京化成(株)製)を1モル反応
させたのち、合成例1におけると同様に酸クロライドを
経て二塩基酸ジエステルを得た。これを合成例3のジエ
ステルの代わりに用いること以外は、合成例4における
と同様にして、液状のジ(メタクリロイルオキシエチル
スクシンオキシエチル)ホスファイトを236g得た
(表面改質剤(e))。
【0034】合成例6 N−メチロールアクリルアミド1モルとトリメチルホス
ファイト1モルとをメタノール中80〜90℃で反応さ
せ、メタノールを留去して、液状のN−アクリルアミノ
メチルジメチルホスフォネートを189g得た(表面改
質剤(f))。
【0035】試験例1 上記合成例で得られた6種のリン化合物をそのまま表面
改質剤として用い、以下の実験を行った。なお、比較の
ためにテトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイ
ト)チタネート「KR 46B」(味の素(株)製)、
ビニルトリメトキシシラン「A−171」(日本ユニカ
ー(株)製)、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン「A−174」(日本ユニカー(株)製)、ジ
オクチルフォスフェート(DOP)(東京化成(株)
製)、モノイソデシルアシッドフォスフェート「AP−
10」(大八化学工業所(株)製)、ジアリルフォスフ
ェート(DAP)(ピリジン存在下でオキシ塩化リン1
モル、アリルアルコール2モル、および水過剰量を反応
させて得たもの)、およびジ(アクリロイルオキシエチ
ル)アシッドホスフェート「MR−200」(大八化学
工業所(株)製)を表面改質剤として用いた。
【0036】表面改質剤1重量部をトルエン200重量
部に添加し、これに重質CaCO3(三共製粉(株)
製)100gを混合し、室温で10分間撹拌したのち、
60℃でトルエンを減圧溜去して処理粉とした。この処
理粉100重量部、不飽和ポリエステル「ポリマール9
305Z」(武田薬品工業(株)製)100重量部およ
び硬化触媒「パーブチルO」(日本油脂(株)製)0.
7重量部を混合し、らいかい機で5分間混練し、混練物
をB型粘度計(25℃)で粘度を測定した(単位はセン
チポイズ)。次に、これをシリコンゴム製のダンベル2
号試験片の型に流し込み、80℃で1時間加熱硬化を行
った。この成形物をデシケーター中に2日間室温で保存
した後、引張り強度を引張り強度計「RTM−500」
(オリエンテック(株)製)で測定した。これらの測定
結果を下記第1表にまとめて示す。
【0037】
【表1】
【0038】試験例2 試験例1におけると同じ表面改質剤を使用して、同様の
試験を行なった。
【0039】すなわち、重質CaCO3 を重質Al(O
H)3 (昭和電工(株)製)に替えた以外は試験例1に
おけると全く同様にして処理粉を作成した。この処理粉
100重量部、アクリル系樹脂「アクリシラップSY−
430」(三菱レーヨン(株)製)100重量部および
硬化触媒「パーブチルO」(日本油脂(株)製)0.7
重量部を混合し、プロペラ式撹拌機で30分間混練し、
B型粘度計(25℃)で年度を測定した(単位はポイ
ズ)。次に、試験例1におけると全く同様にして、型へ
の流し込み、加熱硬化、デシケーター中の保存を行なっ
た後、引張り強度を測定した。これらの測定結果を下記
第2表にまとめて示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明のフィラー表面改
質剤は、炭酸塩等のフィラーを充填した不飽和ポリエス
テルまたはアクリル系樹脂などの硬化樹脂に剛性(強
度)を付与するばかりでなく、硬化前の硬化性樹脂組成
物の粘度を大きく低下させて加工性を向上せしめ、フィ
ラーの高充填化を可能とする。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分として下記一般式(I)で表さ
    れる不飽和側鎖含有リン酸エステル化合物または/およ
    び下記一般式(II)で表される不飽和側鎖含有亜リン
    酸エステル化合物を含有することを特徴とするフィラー
    表面改質剤。 【化1】 式中、R1 はOHまたは炭素原子数1〜4のアルコキシ
    ル基を、nは0または1を、Xは下記一般式(ア)また
    は(イ)で表される基を、そしてAはXまたはR1 を表
    す。 【化2】 基中、R2 は水素原子またはCH3 を表し、YはOまた
    はH2 を表し、R3 およびR5 はそれぞれ独立に炭素原
    子数1〜4の直鎖または分岐アルキレン基を表し、R4
    は−CH2 CH2 −、−CH=CH−または−C6 4
    −を表し、そしてpおよびqはそれぞれ独立に1〜10
    の整数を表す。 【化3】 式中、R1 はOHまたは炭素原子数1〜4のアルコキシ
    ル基を、Xは下記一般式(ア)または(イ)で表される
    基を、そしてAはXまたはR1 を表す。 【化4】 基中、R2 は水素原子またはCH3 を表し、YはOまた
    はH2 を表し、R3 およびR5 はそれぞれ独立に炭素原
    子数1〜4の直鎖または分岐アルキレン基を表し、R4
    は−CH2 CH2 −、−CH=CH−または−C6 4
    −を表し、そしてpおよびqはそれぞれ独立に1〜10
    の整数を表す。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の表面改質剤0.01〜2
    0重量%(表面改質成分換算)で表面処理されたことを
    特徴とする表面改質フィラー。
  3. 【請求項3】 不飽和ポリエステルまたはアクリル系樹
    脂100重量部に対して、請求項2記載のフィラーが3
    0〜250重量部および硬化触媒が0.5〜5重量部配
    合されていることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007224307A (ja) * 2000-11-27 2007-09-06 Millennium Inorganic Chemicals Inc 有機リン酸およびそれらの塩で処理した顔料

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