JPH0790191A - 赤色染料組成物、それを用いる染色法及びその染色物 - Google Patents
赤色染料組成物、それを用いる染色法及びその染色物Info
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Abstract
用赤色染料組成物、それを用いる染色法及びその染色物
に係わる。 【構成】特定の化学構造式を有する酸性染料4種を少な
くとも含むことを特徴とするポリアミド繊維を染色する
ための染料組成物。 【効果】本発明によれば、特定の配合染料組成物を用い
ることにより、ポリアミド繊維を均染性良好な好ましい
赤色に染色することができる。また、本発明の染料組成
物は、三原色用の他の染料と組み合わせて使用すること
により、どのような配合比率をとっても染色相容性が極
めて良好である。
Description
るための染料組成物及びそれを用いてポリアミド繊維を
染色する方法、並びにその染色物に関する。
伴い、ポリアミド繊維の、中高濃度染色物の湿潤堅牢度
に対する要望は高い。従来、ポリアミド繊維を黄色系、
赤色系、青色系のいわゆる三原色染料による染色を行う
場合、移染性の良好ないわゆる均染型酸性染料を用いて
容易に均一な染色を得ることが知られているが、この場
合、湿潤堅牢度が劣る欠点を有する。
な堅牢型酸性染料の使用が一部に認められる。しかし湿
潤堅牢型の染料には移染性に乏しい事と、70〜90℃の温
度域で染着量が大きくなるため一般に均染性が劣ってい
る。このため昇温をゆっくり行うなどの操作上の工夫を
行っても容易に均染性は得られない。そのため染色に非
常な長時間を要し実際的でない。また、単に1種の堅牢
型酸性染料のみを使用して染色する場合は、その特性を
把握して、染色条件(PH、温度、昇温速度等)を調節し
たり、染色助剤の活用により均一な染色物を得る事は可
能である。
染色することは極めてまれであり、巾広い色相範囲にわ
たっての染色物をうるためには数種の異色染料を配合、
調色し、要望する色相に対応しなければならない。にも
かかわらず、堅牢型酸性染料においては、その配合染色
での染色物が均一性に乏しく、未だに好ましい堅牢型酸
性染料の三原色は得られていない。
て、それぞれ3群に分類した各群から単一染料を選び配
合することにより、湿潤堅牢で、かつ均染性を付与する
ことのできる三原色用染料組成物を得、各三原色の染着
速度を揃え、いわゆる相容性の良好な状態で染色するこ
とが可能となり、各濃度、各温度において再現性よく均
一な染色物を得ることができる方法を提案した(特開平
2−53972 号) 。その後、これを更に発展させ、業界の
ニーズ・要望を満たす赤色染料組成物を見出し、特許出
願をした(特願平4−345232号) 。
は色相が不鮮明であり、業界のニーズ・要望を満たすに
至っていない。本発明者らは、鋭意研究検討の結果、特
定の染料構造母体を有するアゾ染料を組み合わせて用い
ることにより、遂にポリアミド繊維を均一に染色し、望
ましい鮮明な赤色領域において、良好な湿潤堅牢度を付
与することのできる染料及び染色法を見出し、また、こ
れが三原色の組み合わせにより得られる色相の範囲もよ
り鮮明な領域に拡大することができる赤色染料組成物と
なることを見出し、本発明を完成するに至った。
維を染色するための赤色染料組成物であって、該組成物
が、遊離酸の形で一般式(1)
ジスアゾ染料、遊離酸の形で下記一般式(2)
ホン酸アミド基又はトリフルオロメチル基を表し、Yは
水素原子、更に置換されていてもよい低級アルキル基若
しくは低級アルコキシ基、アシルアミノ基又はハロゲン
原子を表す。)で示されるアゾ染料、遊離酸の形で下記
一般式(3)
てもよいフェノキシ基若しくは低級アルコキシ基、アシ
ルアミノ基又はハロゲン原子を表す。)で示されるアゾ
染料及び遊離酸の形で下記一般式(4)
子、更に置換されていてもよい低級アルキル基もしくは
低級アルコキシ基、アシルアミノ基又はハロゲン原子を
表し、Kは、更に置換されていてもよいアセチル基、フ
ェニルスルホニル基もしくはフェニルカルボニル基を表
す。また、mは1〜2の整数を表す。)で示されるアゾ
染料を少なくとも含有して成るポリアミド繊維を染色す
るための赤色染料組成物である。
一般式(4)で示される各染料の配合割合は、一般式
(1)で示されるジスアゾ染料が30〜80重量%、一
般式(2)で示されるアゾ染料が5〜40重量%、一般
式(3)で示されるアゾ染料が0〜10重量%、一般式
(4)で示されるアゾ染料が0〜10重量%の範囲であ
る請求項1〜請求項5のいずれかに記載の赤色染料組成
物である。
合組成は、一般式(1)で示されるジスアゾ染料が30
〜60重量%、一般式(2)で示されるアゾ染料が5〜
20重量%、一般式(3)で示されるアゾ染料が2〜1
0重量%、一般式(4)で示されるアゾ染料が2〜10
重量%の範囲から成るポリアミド繊維を染色するための
赤色染料組成物である。
る。従来からポリアミド繊維を赤色に染色する染料は知
られ、賞用されているが、これらは色相或いは堅牢度等
において不充分であり、特に好ましい色相(青味赤色)
でかつ鮮明赤色に高堅牢度に染色することができ、かつ
他の二元色染料、即ち、同等の堅牢度を有する黄色、青
色染料との配合染色において相容性に優れる赤色染料は
ほとん知られていない。
一般式(4)で示される染料の混合染料を用いることに
より上記の欠点が一挙に解消されことが本発明者らによ
り初めて見出された。従って、本発明のポリアミド繊維
を染色するための染料組成物は、それ自体単独で用いて
も従来の欠点が解消され、好ましい色相で、堅牢、且
つ、均染性の良好な染色物を得ることができる。本発明
の他の目的は、上記ポリアミド繊維を好ましい赤色色相
でかつ鮮明な赤色に染色することを特徴とするポリアミ
ド繊維の染色方法の提供である。更に又、本発明の他の
目的は、上記ポリアミド繊維を染色するための混合染料
を用いて染色されたポリアミド繊維の提供である。
のは、これを三原色染料の一成分として使用する場合で
ある。すなわち、本発明の染料組成物は、三原色染料の
他の染料組成物、具体的には本発明者らが先に提案した
特開平2−53972 号或いは特願平4−345232号に示した
ような、例えば下記のような黄色系染料組成物及び青色
系組成物と共に用いて、いわゆる三原色用染料組成物と
して用いた場合に、好ましい染色相容性を有し、三原色
染料組成物の内の赤色系染料組成物として用いて、更に
好ましい結果をもたらすものである。
群として 染料群(YA);C.I.Acid Yellow 42 、219 染料群(YB):C.I.Acid Orange 67 、127 染料群(YC):C.I.Acid Orange 95 、127 からそれぞれ選択される1種以上の染料(少なくとも3
種)を調合してなる黄色系染料組成物であり、また、青
色系染料組成物としては、染料群として 染料群(BA):C.I.Acid Blue 127、127:1 染料群(BB):C.I.Acid Blue 40 、260 染料群(BC):C.I.Acid Blue 40 、264 からそれぞれ選択される1種以上の染料(少なくとも3
種)を調合してなる青色系染料組成物である。
系染料組成物及び青色系染料組成物といわゆる染色にお
ける相容性が良く、ポリアミド繊維を均一良く赤色に染
色することができる。従って、本発明は三原色用配合染
料組成物、及びこれらを用いてポリアミド繊維を染色す
る方法、更にこれらを用いて染色されたポリアミド繊維
を包含する。
た個々の染料を染色時に、染浴に添加し、本発明にいし
所定の染料が染浴に混在した状態で染色されるように調
製してもよいが、それが煩雑であるときは、予め染浴に
添加する前に、選ばれた個々の染料を調合した染料組成
物を作成しておくことが好ましい。
び青色系の調合染料組成物による三原色染色において、
これらを任意の比で配合しても、均染性を損なうことな
く短時間で工業的に有利な染色が実現出来るという特有
の効果を奏する。本発明の染料組成物は、上記した染料
の配合組成の他に、通常の公知の希釈剤や添加剤、例え
ば食塩、芒硝等の無機塩、デキストリン、ナフタリンス
ルホン酸−ホルマリン縮合物等や、粉塵・飛散防止剤等
々を適宜配合使用することができる。
は、羊毛のような天然ポリアミド繊維、ナイロンのよう
な合成ポリアミド繊維、あるいは天然及び合成ポリアミ
ドで混紡された繊維であり、その加工形態としては、バ
ラ毛、糸、織物、編物及び絨毯等である。本発明による
染料組成物は従来の堅牢型酸性染料に比較して染色温度
の変化に伴なう染着速度変化が小さく、かつ最大染着速
度が小さくなるため均染性に優れる等の特徴を有する。
特に本発明の染料組成物は、6−ナイロン、66−ナイ
ロンの如き合成ポリアミドの染色に優れる。
染色する場合、それぞれの染着速度に対応した昇温条件
の設定や染色条件の調節を必要とする非常に煩雑な染色
操作を必要としたが、本発明に係わる染料組成物及びそ
れらの配合染料組成物ではポリアミド繊維の加工形態お
よび染色装置の種類に適した染色プログラムを任意に設
定することができ、すなわち、染色プログラムの許容範
囲が広く、均一でかつ湿潤堅牢度の良好な染色物を再現
性よく容易に得ることができる。この結果、従来長時間
を要した染色時間も必然的に短縮可能となり、工業的に
有利な染色法を確立することができる等、その工業的利
用価値は大なるものがある。
式(2)〜一般式(4)で示されるアゾ染料としては、
具体的には次のようなアゾ染料が例示される。一般式
(1)で示されるアゾ染料としては、以下のB−1〜B
−5で示される染料が挙げられる。
は、以下のC−1〜C−2で示される染料が挙げられ
る。
は、以下のC−1〜C−2で示される染料が挙げられ
る。
ることにより、ポリアミド繊維を均染性良好な好ましい
赤色に染色することができる。また、本発明の赤色染料
組成物は、三原色用の他の黄色系及び青色系染料と組み
合わせて使用することにより、どのような配合比率をと
っても染色相容性が極めて良好である。
例中、部、%はいずれも重量部、重量%を意味する。
し、同時に染着速度曲線を測定した。
性良好な好ましい青味赤色に染色した。また、この染料
組成物の各成分及び調合染料の染着速度曲線を第1図に
示す。この調合染料は相容性の良好な染着速度曲線を示
した。
を用い、黄色系として下記組成の調合染料 (1) C.I.Acid Yellow 42 (染料群YA) (2) C.I.Acid Orange 67 (染料群YB) (3) C.I.Acid Orange 127(染料群YC) 上記(1) (2) (3) の染料の同量調合品
1の染色条件で染色した。ただし、各調合染料の使用料
は、 赤色染料; 0.25% o.w.f 黄色染料; 0.86% o.w.f 青色染料; 0.5% o.w.f とした。これら3原色の染着速度が近似であり、相容性
良好で均一なブラウン色の染色物を得た。
染色した。染色条件は次のとおりである。
℃で30分保持
の染色物を得た。この染料組成物は、実施例2と同様に
三原色染色に用い、3原色の染着速度が近似であり、相
容性良好で均一なブラウン色の染色物を得た。
合染料の染着速度曲線を示す。図中、
示す。2 は化学式(Bー1)の染着速度曲線を示す。
3 は化学式(Cー1)の染着速度曲線を示す。4 は
化学式(Dー1)の染着速度曲線を示す。A はこれら
4種配合染料組成物の染着速度曲線を示す。
Claims (11)
- 【請求項1】 ポリアミド繊維を染色するための染料組
成物であって、該組成物中に、遊離酸の形で下記一般式
(1) 【化−1】 (式中、nは0又は1を表す)で示されるジスアゾ染
料、遊離酸の形で下記一般式(2) 【化−2】 (式中、Xはスルホン酸エステル基、スルホン酸アミド
基又はトリフルオロメチル基を表し、Yは水素原子、更
に置換されていてもよい低級アルキル基若しくは低級ア
ルコキシ基、アシルアミノ基又はハロゲン原子を表
す。)で示されるアゾ染料、遊離酸の形で下記一般式
(3) 【化−3】 (式中、Zは水素原子、更に置換されていてもよいフェ
ノキシ基若しくは低級アルコキシ基、アシルアミノ基又
はハロゲン原子を表す。)で示されるアゾ染料及び遊離
酸の形で下記一般式(4) 【化−4】 (式中、P、Qはそれぞれ独立に水素原子、更に置換さ
れていてもよい低級アルキル基もしくは低級アルコキシ
基、アシルアミノ基又はハロゲン原子を表し、Kは、更
に置換されていてもよいアセチル基、フェニルスルホニ
ル基もしくはフェニルカルボニル基を表す。また、mは
1〜2の整数を表す。)で示されるアゾ染料を含有して
成ることを特徴とする赤色染料組成物。 - 【請求項2】 一般式(1)で示されるジスアゾ染料
が、遊離酸の形で下記式(A) 【化−5】 で表されるジスアゾ染料である請求項1に記載の赤色染
料組成物。 - 【請求項3】 一般式(2)で示されるアゾ染料が、遊
離酸の形で下記式(B) 【化−6】 で表されるアゾ染料である請求項1に記載の赤色染料組
成物。 - 【請求項4】 一般式(3)で示されるアゾ染料が、遊
離酸の形で下記式(C) 【化−7】 で表されるアゾ染料である請求項1に記載の赤色染料組
成物。 - 【請求項5】 一般式(4)で示されるアゾ染料が、遊
離酸の形で下記式(D) 【化−8】 で表されるアゾ染料である請求項1に記載の赤色染料組
成物。 - 【請求項6】 一般式(1)で示されるジスアゾ染料が
30〜80重量%、一般式(2)で示されるアゾ染料が
5〜40重量%、一般式(3)で示されるアゾ染料が0
〜10重量%、一般式(4)で示されるアゾ染料が0〜
10重量%の範囲である請求項1〜請求項5のいずれか
に記載の赤色染料組成物。 - 【請求項7】 一般式(1)で示されるジスアゾ染料が
30〜60重量%、一般式(2)で示されるアゾ染料が
5〜20重量%、一般式(3)で示されるアゾ染料が
2〜10重量%、一般式(4)で示されるアゾ染料が
2〜10重量%の範囲である請求項1〜請求項5のい
ずれかに記載の赤色染料組成物。 - 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
赤色染料組成物を用いてポリアミド繊維を染色すること
を特徴とするポリアミド繊維の染色方法。 - 【請求項9】 請求項1にそれぞれ記載の一般式(1)
で示されるジスアゾ染料、一般式(2)で示されるアゾ
染料、一般式(3)で示されるアゾ染料及び一般式
(4)で示されるアゾ染料を含む染浴からポリアミド繊
維を染色することを特徴とするポリアミド繊維の染色方
法。 - 【請求項10】 下記染料群(YA)、(YB)及び(YC) 染料群(YA);C.I.Acid Yellow 42 、219 染料群(YB):C.I.Acid Orange 67 、127 染料群(YC):C.I.Acid Orange 95 、127 からそれぞれ選択される1種以上の染料(少なくとも3
種)を調合してなる黄色染料組成物、下記染料群(BA)、
(BB)及び(BC) 染料群(BA):C.I.Acid Blue 127、127:1 染料群(BB):C.I.Acid Blue 40 、260 染料群(BC):C.I.Acid Blue 40 、264 からそれぞれ選択される1種以上の染料(少なくとも3
種)を調合してなる青色染料組成物及び請求項1〜請求
項7のいずれかに記載の赤色染料組成物を三原色染料と
して使用してポリアミド繊維を染色することを特徴とす
るポリアミド繊維の染色方法。 - 【請求項11】 請求項8〜請求項10のいずれかに記
載の染色方法で染色されたポリアミド繊維。 【0001】
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JP26179193A JP3299014B2 (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 赤色染料組成物、それを用いる染色法及びその染色物 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004515657A (ja) * | 2000-12-05 | 2004-05-27 | クラリアント インターナショナル リミティド | 三原色染色法 |
WO2014061568A1 (ja) * | 2012-10-19 | 2014-04-24 | 日本化薬株式会社 | 酸性染料組成物及びそれを用いる染色法 |
JP2014172988A (ja) * | 2013-03-08 | 2014-09-22 | Nippon Kayaku Co Ltd | 酸性染料組成物およびそれを用いる染色法 |
CN110128848A (zh) * | 2019-05-18 | 2019-08-16 | 上海雅运纺织化工股份有限公司 | 一种红色酸性染料组合物及其在纤维上的染色应用 |
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1993
- 1993-09-24 JP JP26179193A patent/JP3299014B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR20150076154A (ko) * | 2012-10-19 | 2015-07-06 | 닛뽄 가야쿠 가부시키가이샤 | 산성 염료 조성물 및 그것을 이용하는 염색법 |
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