JPH0790010A - オレフィン重合用高活性触媒およびそれらを用いる重合法 - Google Patents

オレフィン重合用高活性触媒およびそれらを用いる重合法

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JPH0790010A
JPH0790010A JP6107103A JP10710394A JPH0790010A JP H0790010 A JPH0790010 A JP H0790010A JP 6107103 A JP6107103 A JP 6107103A JP 10710394 A JP10710394 A JP 10710394A JP H0790010 A JPH0790010 A JP H0790010A
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ノルベルト・ハーフナー
Wilfried Toeltsch
ウイルフリート・テルチユ
Hans Ledwinka
ハンス・レトウインカ
Wolfgang Neissl
ウオルフガング・ナイッスル
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DANUBIA PETROCHEM POLYMERE
P C D PORIMERE GmbH
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 有機金属のTi−、Zr−またはHf化合物
と周期律表IIa、III a、IVa、IVbの群の金属の部分
的に水酸化された金属酸化物より成りそして副生成物を
実質的に含まない、オレフィン重合用触媒。 【効果】 この触媒は高いポリマー収率を達成すること
ができる高活性の触媒である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン重合のため
の高活性触媒およびこれら触媒を用いる重合法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】オレフィン、例えばエチレン、プロピレ
ン、1−ブテンおよび更に高級の1−オレフィンを単独
−および共重合するための、有機金属のTi−、Zr−
またはHf化合物を金属酸化物、例えばAl2 3 、T
iO2 、SiO2 またはMgOの部分的に水酸化された
表面と反応させることによって得られる触媒は、米国特
許第3,932,307号明細書、同第3,950,2
69号明細書、同第4,228,263号明細書および
同第4,335,225号明細書に開示されている。こ
れらの触媒を用いて得られるポリオレフィンは改善され
た特性が優れており、特にゴム状弾性を持つポリオレフ
ィンはとりわけ鎖構造に立体規則性ブロック配列がある
為に得ることができる。例えば米国特許第4,335,
225号明細書に記載されている如き、例えばエラスト
マーのポリプロピレンは、ポリマー鎖中に交互に配列さ
れたアイソタクチック−およびアタクチック−プロピレ
ン序列のブロックより本質的に構成されている。その際
に、追加的コモノマーをポリマー鎖中に組み入れること
も可能である。エラストマーのポリオレフィンはなかで
も高い弾性および良好な強靱性および耐衝撃性が優れて
いる。エラストマーのポリオレフィンは、オレフィンを
場合によっては他のコモノマーと一緒に有機反応媒体、
例えばヘキサンまたはシクロヘキサン中でまたは液状ま
たは気体状モノマー中で重合することによって慣用の方
法で製造される。
【0003】エラストマーのポリオレフィンを製造する
ために使用される公知の触媒の欠点は、とりわけ該触媒
の活性が高度のものでなく、比較的に多量の触媒が重合
に必要とされるという事実にある。米国特許第4,22
8,263号明細書によれば、例えば触媒のポリマー収
率は1g のZr当たり30,000,000,000〜
1,000,000g であるが、実施例によって実際に
達成された1g のZr当たりのポリマーの収量575,
000g はこれらの値の遙かに下にある。触媒の高消費
量の他に、同時に、ポリマーを汚す比較的に多量の残留
触媒が得られたポリマー中に存在し、これらがポリマー
の性質、特に機械的および光学的性質の劣化に関連する
点で非常に不利であることも判っている。米国特許第
4,228,263号明細書の有利な方法によれば、実
施例3Aのポリマー中に残留する触媒は0.63重量%
のAl2 3 および217ppmのZrである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、上述の欠点を排除して、高いポリマー収率を達成す
ることができる高い活性の触媒を提供することである。
かゝる改善された触媒は、本発明に従って、触媒の製造
の間に同じ様に生じる共存生成物または副生成物を触媒
から部分的にまたは完全に除くことによって得られる。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って本発明は、 a)式(R−CH2 4 M (式中、Rはアリール、ア
ルアルキル、第三アルキルまたはトリアルキルシリル残
基であり、RCH2 基がMに対してβ位の原子に結合す
るHを有しておらずそしてMがTi、ZrまたはHfで
ある)で表される有機金属化合物と b)部分的に水酸化された表面を持つ周期律表のIIa、
III a、IVaまたはIVbの群の金属の酸化物またはそれ
らの混合物とを反応媒体としての炭化水素中で反応させ
て得られる反応生成物で実質的に構成されている──但
し、得られるこの触媒は場合によっては水素化されてい
る──オレフィン重合用触媒において、この得られた触
媒が反応の間に生じる副生成物をたとえ含有していたと
しても少量しか含有していないことを特徴とする、上記
高活性触媒に関する。
【0006】残基Rは、特に米国特許第3,932,3
07号明細書および同第3,950,269号明細書に
開示されている如きものを意味し、その際にアルキル残
基は1〜12の炭素原子を含有していてもよい。ベンジ
ル−、ネオペンチル−およびネオフィル残基が特に有利
である。挙げてもよい有機金属化合物の例にはテトラネ
オフィル−ジルコニウム、テトラネオペンチル−ジルコ
ニウム、テトラベンジル−チタニウム、テトラベンジル
−ジルコニウム、テトラネオペンチル−ハフニウム、テ
トラベンジル−ハフニウム、テトラキス(トリメチルシ
リルメチル)−ジルコニウム、テトラネオフィル−チタ
ニウムおよびテトラネオペンチル−チタニウムがある。
触媒の可能な金属酸化物成分も同じ様に特に米国特許第
3,932,307号明細書および同第3,950,2
69号明細書に開示されているものである。有利な金属
酸化物は、Al2 3 、TiO2 、SiO2 およびMg
Oである。金属酸化物表面の水酸化はここでは例えば、
水蒸気雰囲気で実施しそして次いで300〜500℃で
乾燥することによって実施する。
【0007】二種類の触媒成分は1g の金属酸化物当た
り一般に約0.01〜1mmolの有機金属化合物の割
合で反応させる。有機ジルコニウム化合物(RCH2
4 Zr、特にテトラネオフィル−ジルコニウム(TN
Z)と水酸化Al2 3 とを反応させることによって製
造される触媒が特に有利である。TNZとAl2 3
の有利な割合はAl2 3 1g 当たり有機ジルコニウム
化合物約0.1〜1mmolである。公知の状態の低活
性の触媒の製法も同様に例えば米国特許第3,932,
307号明細書および同第4,335,225号明細書
に開示されており、水酸化された状態でのそれの製法は
米国特許第3,950,269号明細書および同第3,
971,269号明細書に開示されている。
【0008】本発明は更に、高活性の状態の触媒の製造
方法にも関する。この製法では、本質的に、 a)式(R−CH2 4 M (式中、Rはアリール、ア
ルアルキル、第三アルキルまたはトリアルキルシリル残
基であり、RCH2 基がMに対してβ位の原子に結合す
るHを有しておらずそしてMがTi、ZrまたはHfで
ある)で表される有機金属化合物を b)部分的に水酸化された表面を持つIIa、III a、IV
aまたはIVbの群の金属の酸化物またはそれらの混合物
と反応媒体としての炭化水素中で反応させ、得られる触
媒を次に場合によっては水素化する。本発明によると、
反応の間に生じる副生成物は次いで、得られる触媒から
完全にまたは部分的に除かれる。
【0009】反応媒体としてはオレフィン重合で一般的
な炭化水素、例えばアルカン類、例えばブタン、ペンタ
ン又はヘキサン;シクロアルカン類、例えばシクロヘキ
サン;または鉱油が使用される。
【0010】金属有機化合物と部分的に水酸化された金
属酸化物、例えば部分的に水酸化されたAl2 3 との
反応が次の反応式に従って行われるのが特に有利だと思
われる:
【0011】
【化1】
【0012】Al−およびZr含有触媒をもたらす反応
の後に行われる副生成物の本発明に従う排除は、例えば
反応媒体として使用される如き液状の不活性炭化水素で
洗浄することによって、機械的分離法、例えば濾過、遠
心分離または反応媒体と一緒でのデカンテーションによ
っておよび/または蒸発処理、好ましくは減圧下での蒸
発処理によって実施する。
【0013】反応に続いての本発明に従う精製段階で
は、触媒の他に上記反応式に従って副生成物として生じ
るRCH3 を除くのが有利である。他の可能な副生成物
には例えば、触媒のエージングまたは水素化の間に生じ
る生成物もあり、そして一般に液状または溶解した状態
で得られる。例えばR−CH2 * 残基または水素化の間
にあるいわ生じる化合物、例えばエチルシクロヘキサ
ン、(1−メチルエチル)シクロヘキサンおよび(1,
1−ジメチルエチル)−シクロヘキサンがある。副生成
物、例えばテトラネオフィル−ジルコニウムを使用する
場合の第三ブチルベンゼンを本発明に従って例えば濾過
することによってまたは反応媒体として使用される液状
炭化水素と一緒に遠心分離することによって除いた場合
に、公知の触媒の活性に比較して、既に顕著な改善が見
られる。更に、金属酸化物との反応の前に触媒の製造の
ために使用した有機金属化合物(RCH2 4 Mを液状
炭化水素で再結晶させることおよびこの場合にはできる
だけ低い温度で溶解するのが有利であることが判ってい
る。
【0014】更に本発明は、本発明に従う触媒を用いる
オレフィンの重合法にも関する。用いる触媒量を基準と
しての特に高いポリマー収率が達成される。可能なオレ
フィンには中でもエチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デ
セン、ヘキサ−1,4−ジエンまたはヘキサ−1,5−
ジエンがあり、ホモポリマーおよびコポリマーの両方を
製造することが可能である。触媒はエチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテンおよび4−メチル−1−
ペンテン、特に好ましくはプロピレン──場合によって
はコモノマーとしてのエチレンと一緒に──を単独−ま
たは共重合するのに使用するのが有利である。プロピレ
ンの場合のポリマー収量は、用いる遷移金属M 1mol
当たり約2.6×106 g である。触媒は粉末としてま
たは炭化水素、例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、シ
クロヘキサンまたは鉱油中に懸濁した懸濁物として重合
混合物中に導入してもよい。
【0015】重合の間に水素を添加することによって本
発明の触媒にて広い範囲でポリマー分子量を調整するこ
とができる。本発明の触媒は公知のあらゆる重合法、例
えば連続または不連続の溶液−、塊状−または気相重合
法で使用することができる。このものは高い重合温度で
も向上した安定性を示し、その際に向上した効率を発揮
し且つ比較的に長い滞留時間の方法でも使用できる。
【0016】
【実施例】A.触媒の製造 例1: 触媒A 灰褐色のテトラネオフィル−ジルコニウム〔TNZ:融
点(Tm)=66℃、Du Pont〕44.22g を
保護ガス雰囲気用フラスコ中で極純粋の窒素ガスの雰囲
気で20℃において、酸素除去のためのCu−触媒(B
ASF社の触媒R3−11、70℃)および水および極
性不純物を除くための分子ふるい4Aおよび10Aによ
り精製されたn−ヘキサン620mlに溶解する。不溶
残留物の大部分が沈澱した後に、得られる懸濁物を(1
50℃以上に加熱されそして極純粋な窒素ガスで──2
ppmより少ないO2 含有量まで──フラッシュ洗浄さ
れている)−40℃に冷却された攪拌式不活性ガス用ガ
ラス性フラスコ中にガラス性濾過器を通して15分後に
濾過する。(約140分の間に)濾過を終了した後に、
TNZをできるだけ定量的に沈澱させるためにフラスコ
を更に15分の間、攪拌しながら−40℃に保つ。TN
Zが沈澱した後に、上澄み溶液をフィルターシリンダー
によって高いN2 圧のもとで、別の冷却された不活性ガ
ス雰囲気フラスコ中に濾別する。残留するTNZは別の
350のn−ヘキサンに約5〜10℃で15分に亘って
溶解しそして−34℃に冷却した後に再び沈澱させる。
【0017】TNZ沈澱物が沈降した後に、溶液をガラ
ス製フィルターシリンダーを通して高いN2 圧のもと
で、冷却された不活性ガス雰囲気フラスコ中に最初の母
液と一緒に再び濾過する。次いでそのTNZを油圧式真
空ポンプ(1×10-2mbar以下)を用いて直列に連
結された冷却トラップを介して乾燥しそして液状窒素で
冷却する。純粋なTNZは68℃の融点を有しそして白
乃至クリーム色である。集めた母液を約200mlに濃
縮しそして未だ溶解しているTNZを−40℃に冷却す
ることによって沈澱させる。フィルターシリンダーを通
して再び加圧濾過した後に、TNZを再び100mlの
ヘキサンに溶解し、−40℃で再び沈澱させ、濾過しそ
して上記と同様に減圧乾燥する。この精製法の総收率は
82.2%である。全ての操作を極純粋な窒素ガスの雰
囲気で実施する。
【0018】不活性ガス雰囲気の6リットルの4首フラ
スコ中に、状態調整されたAl2 3 (DEGUSSA
社のアルミナC:N2 の流れの中で約800〜1000
℃で状態調整しそして50% の相対湿度および23℃で
16時間貯蔵しそして再度乾燥した後に、窒素ガス流中
で400℃で約1mmol/gのアルミナCの最適な表
面水酸基濃度を達成する)266.7g を秤量導入しそ
してBASF社の触媒R3−11および分子ふるい4A
および10Aによって精製されたn−ヘキサン5035
mlを添加する。懸濁物を約1時間の間、300回転/
分で攪拌する。上で製造されたTNZ33.23g (後
処理した母液からの生成物を含まない)を次に465m
lのn−ヘキサン(上述の様に精製されたもの)に20
℃で溶解しそしてこのTNZ溶液を次に、連続的に攪拌
しながら、50分の間にAl2 3 懸濁液に滴加し、そ
の際に二三mlのTNZ溶液の添加後に懸濁液の粘度の
著しい低下が生じる。TNZ溶液の添加後に回転速度を
約120回転/分に減少させそしてこの混合物を光から
保護しながら更に12.5時間の間攪拌する。濾過を促
進させるために、得られる固体触媒を1時間、沈降させ
そしてこの溶液をガラス製濾過器を通して加圧濾過する
ことによって最後に除く(期間3時間)。固体触媒を次
に、1.10-2mbarより低く減圧することによって
攪拌しながら(期間:約5時間)乾燥して292g の一
定重量にする(直列に連結されそして液体窒素で冷却さ
れた二つの冷却トラップを持つ油圧式拡散ポンプ)。全
ての操作を極純粋な窒素の雰囲気で実施する。得られる
TNZ/Al2 3 触媒はベージュ色〜淡褐色を有して
おり、約1mmの小さな直径のビーズを形成する傾向を
有している自由流動性粉末である。Zr含有量は1.6
6重量% である。
【0019】例2:触媒B 触媒の製造を、テトラネオフィル−ジルコニウム(TN
Z)を二度、n−ヘキサンで再結晶処理する(融点:6
8.2℃、Zr濃度:1.69重量% )ことを除いて、
例1と同様にただし表1に挙げたパラメータに従って実
施する。
【0020】例3〜6:触媒C〜F 触媒の製造を、例1と同様にただし表1に挙げたパラメ
ータに従って実施する。
【0021】例7(比較例):比較用触媒G 触媒の製造を、例2と同様にただし表1に挙げたパラメ
ータに従って、反応媒体を除かずに実施する。
【0022】例8:触媒H 例2に従って得られる触媒30.79g を、温度計およ
び圧力計を備えた不活性ガスの入った250mlの3首
フラスコ中で1.2bar(絶対圧)の水素と一緒に充
填しそして30℃で105分、100回転/分で攪拌す
る。圧力が0.2bar(絶対圧)に低下した後に、水
素を再び1.2bar(絶対圧)にまで充填しそしてフ
ラスコを空気浴中で47℃に加熱する。3時間後に不活
性ガス雰囲気フラスコ中の圧力は0.6bar(絶対
圧)に低下する。不活性ガスフラスコを、反応生成物を
除くために液体窒素で冷却されている二つの冷却トラッ
プを通して油圧式真空ポンプによって減圧する(1×1
-2mbar以下)。この操作の間に、アルキルシクロ
ヘキサンを主とする混合物が除かれる。
【0023】得られる部分的に水素化されたTNZ/A
2 3 −触媒は、1.72重量%のZr含有量の自由
流動性で淡褐色の粉末の状態である。例9: 触媒I 例8に従って製造される触媒11.2g を、温度計およ
び圧力計を備えた不活性雰囲気の250mlの3首フラ
スコに1.2bar(絶対圧)の水素と一緒に導入す
る。フラスコを80℃に加熱された水浴中で94分加熱
し、触媒を100回転/分で攪拌する。内部の気体温度
がこの操作の間に44℃に上昇し、そして圧力が1.0
8bar(絶対圧)に低下する。次にフラスコを室温に
冷却しそして例8におけるのと同様に減圧する。水素化
の間(94分)の重量の減少は0.1g より少ない。得
られるTNZ/Al2 3 −触媒は、90% 以上まで水
素化される。
【0024】B)重合: 例10: プロピレンでのフラッシュ洗浄および減圧とい
うサイクルを三度行った後に、0.1mbarの下に1
60℃に充分に加熱されておりそして表面の磨かれた壁
掃引式攪拌機、サーモスタット制御ジャケット、及び温
度、回転速度及びトルクの測定手段を備えた二重壁反応
器に、25℃で7.15kgのプロピレンを装入する。
攪拌を400回転/ 分に上げた後に、例1で製造された
11.24g の触媒Aを液状プロピレン300ml(約
20℃) と一緒にフラッシュ導入しそして2分後に回転
速度を260回転/ 分に落とした。次いで、約10分の
間にプロピレンの温度を60℃に高めそしてこの温度を
触媒の添加から67分の間、この温度を維持する。攪拌
機の回転速度を次に200回転/分に下げそして、約4
0〜50℃に予備加熱された4000g のアセトンを、
窒素圧を高めることによって3分の間に反応器に導入す
る。攪拌器の回転速度を約2分で400回転/分に高め
そして次に100回転/分に下げた後に、未消費のプロ
ピレンを20分の間にフラッシュ洗浄で除く。残留する
ELPP(エラストマー−ポリプロピレン)/アセトン
−スラリーは攪拌できそして反応器の1インチの底部出
口から取り出される。ELPPを安定化するために、I
ONOL(登録商標、製造元:Shell)とIRGA
FOS(登録商標、製造元:Ciba−Geigy)P
EPQとの2:1の重量比の安定剤混合物の適当量──
乾燥したポリマーの重量の約0.3% に相当する量──
をアセトン−スラリーに添加する。
【0025】反応器の壁および攪拌機にポリマーが殆ど
付いていない。ELPPの濾過および窒素流中での50
℃での乾燥の後に、147.1℃(Tm)〔Du Po
nt社の910/20示差走査熱量測定装置(Ther
mal Analyst 2100)で測定〕を有する
1.39kgの粉末状で脆弱な非粘着性のELPPが得
られる。これは135ppmのバランスした(bala
nced)Zr含有量および0.74重量% のAl2
3 含有量に相当する。
【0026】例11:表2に示されるパラメーターに従
って、例10と同様に重合を行うが、8.25リットル
のH2 を、反応器への29℃での6.6kgのプロピレ
ンの導入の間に追加的に配量供給する。
【0027】得られるELPP/アセトン−スラリーは
攪拌できそして反応器の底部出口から取り出せる。濾過
および減圧乾燥の後に、5.42dl/g の固有粘度
(DIN ISO 1628に従って1g /リットルの
濃度で測定)および149.1℃の融点(Du Pon
t社の910/20示差走査熱量測定装置で測定)を有
する1.07kgの自由流動性のELPP粉末が得られ
る。
【0028】例12:表2に示されるパラメーターに従
って、例10と同様に重合を行うが、重合時間を67分
の代わりに120分とする点が相違する。
【0029】得られるELPP/アセトン−スラリーは
攪拌できそして反応器の底部出口から取り出せる。濾過
および減圧乾燥の後に、148.1℃の融点〔Du P
ont社の910/20示差走査熱量測定装置(The
rmal Analyst2100)で測定〕を有する
1.88kgの自由流動性のELPP粉末が得られる。
バランスしたジルコニウム含有量は89ppmでありそ
してAl2 3 含有量は0.49% である。
【0030】例13:例11と同様に120分の間、表
2に挙げたパラメータで重合を実施した後に、アセトン
の代わりに約40〜50℃に予備加熱した1700g の
メタノールを、40barの窒素圧の下で反応器に2分
に亘って200回転/分の攪拌器回転速度で配量供給す
る。反応器のジャケットをサーモスタットで60℃に制
御しそして重合されなかったプロピレンを15分間の間
にフラッシュ洗浄で除く。残留するメタノール−スラリ
ーは攪拌できそして反応器の底部の 1インチ球弁を通し
て流出させることができた。反応器の壁、攪拌機及び熱
電対さやに殆ど重合体が付いていなかった。Ionol
(登録商標、製造元:Shell)とIrgafos
(登録商標、製造元:Ciba−Geigy)PEPQ
との2:1の重量比の安定剤混合物を、(乾燥したポリ
マー)約0.3重量% に相当する量でスラリーに添加し
そしてスラリーを空気流中で乾燥しそして次に減圧下に
50℃で乾燥する。加工機械中に供給するのに適してお
りそして10.1dl/g の固有粘度(DIN ISO
1628に従って1g /リットルの濃度で測定)およ
び147℃の融点〔Du Pont社の910/20示
差走査熱量測定装置(Thermal Analyst
2100)で測定〕を有する1.93kgの粉末状で
脆弱な非粘着性のELPPが得られる。
【0031】例14および15:表2に示されるパラメ
ーターに従って、例12と同様に重合を行うが、重合時
間を増やすtennが相違する。バランスしたジルコニ
ウムおよびAl2 3 含有量は、触媒活性が60℃の重
合温度で4時間より長く維持されることを示している。
【0032】例16:表2に示されるパラメーターに従
って、例10と同様に重合を行うが、重合温度を70℃
に高める点が相違する。
【0033】得られるアセトン−スラリーは自由流動性
がありそして反応器の底弁を通して取り出される。この
スラリーを、ポリマーを基礎として0.3重量% のIo
nol/Irgafos(w/w=2:1)で安定化し
そして空気流中で且つ50℃で減圧下に乾燥した後に、
運搬でき且つ配量供給できる脆弱な粉末状のエラストマ
ーポリプロピレンが得られる。バランスしたZr含有量
およびAl2 3 含有量は、111ppmおよび0.6
1重量% であり、従って、60から70℃に重合温度を
高めた場合にそれぞれ約34% の活性向上がある。
【0034】例17:表2に示されるパラメーターに従
って、例13と同様に重合を行うが、重合温度が70℃
である点および2800g のアセトンをメタノールに代
えて配量供給する点が相違する。アセトンを除いた後に
得られる、バランスしたZr含有量69ppmおよびA
2 3 含有量0.38重量% を持つ脆弱な粉末状エラ
ストマーのポリプロピレンは、10.35dl/g の固
有粘度(DIN ISO 1628に従って1g /リッ
トルの濃度で測定)および10.22dl/g の固有粘
度(DIN ISO 1628に従って0.55g /リ
ットルの濃度で測定)を有している。
【0035】例18:例17と同様に、表2に挙げたパ
ラメータで重合を実施するが、例2に従う触媒B(TN
Zは二度再結晶処理した)を使用しそして重合時間は4
時間である。アセトンを用いて沈澱処理した後に得られ
るELPPスラリーは自由流動性でありそして底弁を通
して取り出せる。ELPPを基礎として0.3% の安定
剤〔Ionol/Irgafos(w/w=2:1)〕
を添加しそして空気流中でそして次に50℃で減圧下に
乾燥した後に、バランスしたZr含有量41ppmおよ
びAl2 3 含有量0.22重量% 並びに9.6dl/
g の固有粘度(DINISO 1628に従って1g /
リットルの濃度で測定)を有する脆弱な粉末状のエラス
トマー−ポリプロピレンが得られる。有している。
【0036】例19(比較例):例18と同様に、表2
に挙げたパラメータで重合を実施するが、反応性媒体n
−ヘキサン中で製造される本発明に従うものでない例7
(比較例)に従う触媒Gを反応性媒体および他の反応性
生成物を除かずに使用する。アセトンを用いて沈澱させ
た後に得られたELPPスラリーは自由流動性であり、
底弁を通して取り出せる。乾燥したポリマーを基準とし
て0.3重量% の安定剤〔Ionol/Irgafos
(w/w=2:1)〕を添加しそして空気流中でそして
次に50℃で減圧下に乾燥した後に、バランスしたZr
含有量60ppmおよびAl2 3含有量0.33重量%
並びに9.8dl/g の固有粘度(DIN ISO
1628に従って1g /リットルの濃度で測定)を有す
る脆弱な粉末状のエラストマー−ポリプロピレンが得ら
れる。本発明に従うものでない触媒を用いた場合には、
ポリマー中に遙かに多量の触媒残留物があることがこの
例から判る。
【0037】例20:例17と同様に、表2に挙げたパ
ラメータで重合を実施するが、重合温度が80℃である
点が相違する。
【0038】アセトンを除いた後に得られるエラストマ
ー−ポリプロピレンは、バランスしたZr含有量54p
pmおよびAl2 3 含有量0.30重量% を有してお
り、従って重合温度を70℃から80℃に増加するのと
共に活性が28% 増加する。
【0039】例21:例17と同様に、表2に挙げたパ
ラメータで重合を実施するが、重合温度を80℃としそ
して重合時間を4時間とする点が相違する。アセトンを
除いた後に得られるエラストマー−ポリプロピレンは、
バランスしたZr含有量35ppmおよびAl2 3
有量0.19重量% を有している。
【0040】例22:例12と同様に、表2に挙げたパ
ラメータで重合を実施するが、15分の重合時間の後に
触媒を配量供給してから22.7barの反応器中全体
圧をエチレンの配量供給によって23.7barに高め
そして60分後にアセトンで沈澱するまでエチレンを配
量供給することによってこの圧力に維持する点が相違す
る。配量供給されたエチレンの全体量は約270g であ
る。
【0041】エラストマーコポリマーの得られるアセト
ン−スラリーは攪拌でき、自由流動しそして底弁を通し
て取り出せる。空気流中で乾燥しそして次に50℃で減
圧状態で乾燥したエラストマーコポリマーのZr含有量
およびAl2 3 含有量は、それぞれ58ppmおよび
0.33重量% である。
【0042】例23:例12と同様に、表2に挙げたパ
ラメータで重合を実施するが、触媒を配量供給した後、
エチレンを15分の重合時間から、アセトンにて沈澱す
るまで一定のガス流速で配量供給する点が相違する。配
量供給されたエチレンの量は約610g である。
【0043】エラストマーコポリマーの得られるアセト
ン−スラリーは攪拌でき、自由流動しそして底弁を通し
て取り出せる。空気流中で乾燥しそして次に50℃で減
圧状態で乾燥したエラストマーコポリマーのZr含有量
およびAl2 3 含有量は、それぞれ42ppmおよび
0.23重量% である。
【0044】例24:例12と同様に、表2に挙げたパ
ラメータで重合を実施するが、例8に従って製造された
水素化された触媒Hを使用する点が相違する。
【0045】エラストマーポリプロピレンの得られるア
セトン−スラリーは攪拌でき、自由流動しそして底弁を
通して取り出せる。空気流中で乾燥しそして次に50℃
で減圧状態で乾燥した微細粉末化した運搬可能なエラス
トマーポリプロピレンのZr含有量およびAl2 3
有量は、それぞれ89ppmおよび0.49重量% であ
る。
【0046】例25:例18と同様に、表2に挙げたパ
ラメータで重合を実施するが、例9に従って製造された
水素化された触媒Iを使用する点が相違する。
【0047】エラストマーポリプロピレンの得られるア
セトン−スラリーは攪拌でき、自由流動しそして底弁を
通して取り出せる。空気流中で乾燥しそして次に50℃
で減圧状態で乾燥した微細粉末化した運搬可能なエラス
トマーポリプロピレンのバランスしたZr含有量および
Al2 3 含有量は、それぞれ50ppmおよび0.2
7重量% である。
【0048】 表1:触媒の製造 例 触媒 粗TNZ* ヘキサン 濾 過 沈澱温度 TNZ* 収率 (g) (ml) (分) (℃) (%) ──────────────────────────────────── 1 A 44.22 620 140 −40 82.2 2 B 39.95 475 80 −40 80.2 3 C 28.77 380 120 −35 84.6 4 D 12.02 158 50 −39 73.2 5 E 24.2 340 50 −40 83.8 6 F 31.71 380 64 −45 83.9 7** G 39.95 475 80 −40 80.2 表1(続き):触媒の製造 例 状態調整し Al2O3 用 TNZ* TNZ用 TNZ導入 乾燥触 たAl2O3 n-ヘキサン n-ヘキサン 攪拌機 速度 媒 (g) (ml) (g) (ml) (回転/分)(ml/分) (g) ──────────────────────────────────── 1 266.7 5035 33.23 465 350 10 292 2 232.8 4410 29.1 404 350 10 251.52 3 144.44 3000 17.35 270 500 10 154.62 4 71.04 1462 8.8 136 450 6 76.69 5 148.25 2800 18.46 260 450 10 162.31 6 203.3 3850 25.27 356 400 10 215.75 7** 4 76 0.5 10 350 0.5 *:テトラフィル−ジルコニウム **:比較例 表2:重合 例 触媒 プロピレン 重合温度 重合時間 アセトン又はメ フラッシュ タノールを添加 イング (g) (kg) (℃) (時) (kg) (℃) (℃) ──────────────────────────────────── 10 11.24A 7.3 60 1.1 4 アセトン 40-50 60-50 11 6.17F 6.6 60 1 2.5 アセトン 40 40-35 12 10.02A 7.6 60 2 1.88アセトン 50 60-46 13 10.82D 7.6 60 2 1.7 メタノール 40-50 60-46 14 11.26A 7.6 60 4 2.5 アセトン 40-50 56-32 15 8.55A 7.6 60 6 2.5 アセトン 40-50 55-32 16 11.46F 7.6 70 1 2.5 アセトン 40-50 67-36 17 6.02A 7.6 70 2 2.8 アセトン 50 65-22 18 4.4 B 7 70 4 2.5 アセトン 40-50 56-25 19** 4.5 G 7 70 4 2.5 アセトン 40-50 56-25 20 5.4 E 6.5 80 2 2.5 アセトン 50 69-40 21 4.26F 7.4 80 4 2.5 アセトン 40-50 70-40 22 11.12C 7.5(+エチレン) 60 1 2.5 アセトン 25 50-25 23 7.26A 7.6(+エチレン) 60 2 2.5 アセトン 40-50 55-35 24 8.25H 7.2 60 2.1 2.7 アセトン 25 53-13 25 5.42I 7.1 70 4 3 アセトン 50 53-25 表2(続き):重合 例 ポリマー Zr Al2 3 融点(Tm) 固有粘度 (kg) (ppm) (%) (℃) (dl/g) ─────────────────────────────────── 10 1.39 135 0.74 147.1 11 1.07 99 0.54 149.1 5.42 12 1.88 89 0.49 148.1 13 1.93 94 0.52 147 10.1 14 2.72 69 0.38 147.2 15 2.46 58 0.32 147.9 16 1.76 111 0.61 17 1.45 69 0.38 10.35 18 1.82 41 0.22 9.6 19** 1.22 60 0.33 20 1.67 54 0.30 147.2 21 2.11 35 0.19 22 3.13 58 0.33 23 2.91 42 0.23 24 1.59 89 0.49 25 1.89 50 0.27 **:比較例
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウイルフリート・テルチユ オーストリア国、4614マルヒトレンク、エ フエルデインガー・ストラーセ、5 (72)発明者 ハンス・レトウインカ オーストリア国、4400ザンクト・ウルリッ ヒ、ミッテルウエーク、2 (72)発明者 ウオルフガング・ナイッスル オーストリア国、4040リヒテンベルク、ブ ロイヤーウエーク、8

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)式(R−CH2 4 M (式中、Rは
    アリール、アルアルキル、第三アルキルまたはトリアル
    キルシリル残基であり、RCH2 基はMに対してβ位の
    原子に結合するHを有しておらずそしてMはTi、Zr
    またはHfである)で表される有機金属化合物と b)部分的に水酸化された表面を持つIIa、III a、IV
    aまたはIVbの群の金属の酸化物またはそれらの混合物
    とを反応媒体としての炭化水素中で反応させて得られる
    反応生成物より実質的に構成される、Ti、Zrおよび
    /またはHfを含有するオレフィン重合用高活性触媒─
    ─但し、得られるこの触媒は場合によっては水素化され
    ている──において、この得られる触媒が反応の間に生
    じる副生成物を含有していないかまたは少量しか含有し
    ていないことを特徴とする、上記高活性触媒。
  2. 【請求項2】 有機金属化合物の残基Rがベンジル−、
    ネオペンチル−またはネオフィル残基である請求項1に
    記載の触媒。
  3. 【請求項3】 金属酸化物がAl2 3 、TiO2 、S
    iO2 およびMgOより成る群から選択された請求項1
    に記載の触媒。
  4. 【請求項4】 実質的にテトラネオフィルジルコニウム
    と水酸化Al2 3との反応生成物より成る請求項1に
    記載の触媒。
  5. 【請求項5】 エチレン、プロピレン、1−ブテン、1
    −ペンテンまたは4−メチル−1−ペンテンの単独−ま
    たは共重合に適している請求項1に記載の触媒。
  6. 【請求項6】 実質的に a)式(R−CH2 4 M (式中、Rはアリール、ア
    ルアルキル、第三アルキルまたはトリアルキルシリル残
    基であり、RCH2 基がMに対してβ位の原子に結合す
    るHを有しておらずそしてMがTi、ZrまたはHfで
    ある)で表される有機金属化合物を b)部分的に水酸化された表面を持つIIa、III a、IV
    aまたはIVbの群の金属の酸化物またはそれらの混合物
    と反応媒体としての炭化水素中で反応させ、得られる触
    媒を次に場合によっては素化する、オレフィン重合用高
    活性触媒の製造方法において、反応の間に生じる副生成
    物を得られる触媒から完全にまたは部分的に除くことを
    特徴とする、上記方法。
  7. 【請求項7】 式(R−CH2 4 Mで表される有機金
    属化合物を金属酸化物と反応させる前に液状炭化水素か
    ら再結晶させる請求項6に記載の触媒製造方法。
  8. 【請求項8】 オレフィンの接触的な単独−または共重
    合によりポリオレフィンを製造する方法において、請求
    項1の触媒を重合に使用することを特徴とする、上記方
    法。
  9. 【請求項9】 プロピレンを場合によっては共重合性モ
    ノマーとしてのエチレンと一緒にオレフィンとして使用
    する、請求項8に記載の方法。
JP6107103A 1993-05-21 1994-05-20 オレフィン重合用高活性触媒およびそれらを用いる重合法 Pending JPH0790010A (ja)

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