JPH078995B2 - 石鹸の製造方法 - Google Patents

石鹸の製造方法

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JPH078995B2
JPH078995B2 JP2184953A JP18495390A JPH078995B2 JP H078995 B2 JPH078995 B2 JP H078995B2 JP 2184953 A JP2184953 A JP 2184953A JP 18495390 A JP18495390 A JP 18495390A JP H078995 B2 JPH078995 B2 JP H078995B2
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soap
kneading
helical gear
barrel
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博宣 大谷
武 長谷川
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、石鹸組成物の混練及び/または該石鹸組成物
中に含まれる微粒のすりつぶしを行なうための方法に関
する。
【従来の技術】
従来、固形石鹸の製造方法として、例えば、ニートソー
プを乾燥した後にプロッダーによってペレット状に押出
し、この乾燥生地に顔料や香料などを混ぜ、さらにこれ
を混練してから押出し成型する方法が知られている。と
ころが、このような方法で成型された石鹸では、その表
面に硬い小さな粒子が現れて、それが手などに触れたと
きにざらついた感触を与える場合があった。これは、石
鹸組成物中に含まれた微粒が成型前に十分すりつぶされ
ていないためである。 そこで、この問題に対処すべき方法として、ニートソー
プを乾燥した直後に、3本以上のロールを有する混練装
置で混練したり、特開平1−190800号公報に開示された
ような断面凸レンズ形状のパドルを平行な2軸間で90゜
の位相差をなすように組み合わせたタイプの混練装置で
混練することによって、ローラー間あるいはパドル間
で、その中に含まれた微粒をすりつぶすようにした方法
を挙げることができる。しかし、これらの方法で混練を
行なっても、ローラー間あるいはパドル間の接触面積が
小さいためにその間ですりつぶされる微粒は少なく、ま
たそのローラーあるいはパドルとこれらを収納するバレ
ルの間からすり抜ける微粒が多いために、実際にはこれ
らの混練装置から排出された石鹸組成物中には依然とし
て微粒が多く含まれていて、問題を十分解決するには至
っていなかった。 一方、石鹸組成物に含まれた微粒を混練と同時にすりつ
ぶす別の方法としては、いわゆるギヤコンパウンダーを
用いる方法を挙げることができる。このギヤコンパウン
ダーは、平行な2軸が上下方向に数段重ねられ、この平
行な2軸に、互いに噛み合うダブルヘリカルギヤがそれ
ぞれ装着された混練装置である。このギヤコンパウンダ
ーを用いた場合、混練すべき石鹸組成物を各ギヤの間を
通るように上から下へ流すことによって、互いに噛み合
う歯と歯の間で微粒をすりつぶすのと同時に、各ギヤの
回転によって混練を行なうことができる。
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この方法では、石鹸組成物を混練するのと同
時にその中に含まれた微粒をすりつぶすことが一応は可
能であるが、石鹸組成物が高粘度であるために歯面に付
着し、その結果、ギヤから下へ殆ど流れないという問題
があった。したがって、単位時間当たりに処理できる石
鹸組成物の量は極端に少なく、実質的には、石鹸組成物
の混練及び/またはすりつぶしを行なうことは不可能で
あった。 したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、石鹸組
成物の混練とそのなかに含まれた微粒のすりつぶしを、
短時間で効率良く行なう方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、相互に平行で且つ水平な2軸に、それ
ぞれ2軸間で噛合して前方への推進力を生ずる送りヘリ
カルギヤと、逆進力を生ずる戻しヘリカルギヤとが、各
歯溝が連通するように装着された状態で、この2軸が、
送りヘリカルギヤと戻しヘリカルギヤの外周面形状に略
密に沿って形成されたすりつぶし・混練室を有するバレ
ルによって、各ギヤがすりつぶし・混練室内に位置する
状態で回動自在に保持されてなる装置を用いて石鹸組成
物を混練し、及び/または、その石鹸組成物中に含まれ
た微粒をすりつぶす方法であって、石鹸組成物をバレル
内に供給し、各歯溝内の石鹸組成物を、噛み合う歯と歯
の間を通すとともに歯とバレルの隙間を通じて移動させ
ることによって、上記微粒をすりつぶし、及び/また
は、石鹸組成物を全体として混練するようにしたことを
特徴とする石鹸の製造方法が提供される。 なお、本発明に係る方法で処理される石鹸組成物として
は、例えば、炭素数8〜24のアルキル基またはアルケニ
ル基を有する植物油脂、動物油脂もしくはこれらの混合
物、またはこれらの油脂から得られるエステルまたは脂
肪酸とアルカリ剤(アルカリ金属水酸化物)との反応で
得られる脂肪酸アルカリ金属石鹸を単独あるいは2種以
上混合したものなどを挙げることができる。植物油脂と
しては、パーム核、パームステアリン、ヤシ油、オリー
ブ油、ヒマシ油、ゴマ油、綿実油、大豆油、キリ油、落
花生油、ナタネ油など、動物油脂としては、牛脂、豚
脂、鯨脂などが使用される。また、必要に応じて、キレ
ート剤、保湿剤、抗酸化剤、顔料、香料、殺菌剤、過脂
肪剤などの添加剤を配合してもよい。さらに、脂肪酸ア
ルカリ金属石鹸の水分量は、中和や鹸化反応後に、必要
に応じて乾燥を行なうことにより、5〜30重量%程度に
調整するのが好ましいが、さらに好ましい水分量とし
て、11〜16重量%に調整するのがよい。
【作用・効果】
この構成では、石鹸組成物は、2軸に装着された送りヘ
リカルギヤの噛合部分及び噛合直前部分の歯溝内に供給
されて送りヘリカルギヤの2軸間での噛み合いが進む
と、噛み合う相手側のギヤの歯によってその位置から押
し出されて、その殆どが歯溝に沿って戻しヘリカルギヤ
側へと移動する。そして、さらに噛み合いが進むと、歯
溝内に残った石鹸組成物は、噛み合う各歯の間で微粒が
すりつぶされながら、軸方向に沿って前方へ移動する。 このようにして石鹸組成物が送りヘリカルギヤと戻しヘ
リカルギヤの境界付近まで送られると、そこでは、送り
ヘリカルギヤの歯溝内の石鹸組成物が戻しヘリカルギヤ
側へ進行しようとするのに反し、戻しヘリカルギヤの歯
溝内の石鹸組成物が送りヘリカルギヤ側へ戻ろうとする
ため、それぞれの歯溝内の石鹸組成物の多くは、互いに
混じり合いながら、各ギヤとバレルの内面の間の僅かな
隙間から他の歯溝へ向かって逃げ出して行く。また、さ
らに噛み合いが進むと、この歯溝内に残った石鹸組成物
は噛み合う歯の間で強く圧縮され、その中に含まれた微
粒は噛み合う歯によってすりつぶされる。この構成で
は、戻しヘリカルギヤによる逆進力よりも送りヘリカル
ギヤによる推進力を強くしておけば、石鹸組成物は、部
分的には逆行するにも拘わらず、全体としては前方へ向
かって移動する。 このように、石鹸組成物は、その中に含まれた微粒がす
りつぶされるとともに全体としては混練されながら、戻
しヘリカルギヤを通過して前方へ向かって進んで行く。
また、石鹸組成物は、送りヘリカルギヤの歯溝の噛合部
分及び噛合直前部分を満たす程度の量ずつ供給されて送
りヘリカルギヤの噛み合いによって順次前方へ押し出さ
れるので、それよりも前方の歯溝内に位置する石鹸組成
物も後ろから押されて順次前方へ進んで行く。このた
め、石鹸組成物が歯に付着して進行しないといった問題
が生じないので、従来とは異なり、十分な処理量を短時
間で得ることができる。
【実施例】
以下に、本発明の実施例に係る石鹸の製造方法について
第1図から第7図を用いて詳細に説明する。 まず、この方法の実施に用いられる装置について第1図
から第3図を用いて説明する。 第1図はこの装置の部分断面平面図、第2図は第1図の
II−II線断面図、第3図は第2図のIII−III線拡大断面
図である。図示するように、この装置は、大きく分け
て、大略水平方向に延びるすりつぶし・混練室2を有す
るバレル1、このバレル1内をほぼ水平に貫通した状態
でバレル1に保持された2本の軸3,4、相互に噛合する
ようにこの2本の軸3,4に装着されたヘルカルギヤ5〜1
3、及びこれらのヘリカルギヤ5〜13を回転させてその
間で石鹸組成物のすりつぶし・混練処理を行なうための
駆動手段14から構成されている。 バレル1は、両端に開口部を有するとともにフランジ15
a,15bが形成されたバレル本体15と、このフランジ15a,1
5bにボルト締めされる軸受けプレート16,17とから構成
されている。軸受けプレート16,17には、それぞれベア
リング18,19が内蔵されており、このベアリング18,19に
よって、ヘリカルギヤ5〜13の装着された2本の軸3,4
が回転自在に保持されている。バレル1は、第3図に示
すように、このヘリカルギヤ5〜13の外周形状にその内
面がほぼ沿うように形成されている。また、軸受けプレ
ート16,17の内面側には、石鹸組成物の漏れを防止する
ためにシール部材20,21が取り付けられている。 このバレル1の左側の端部にはすりつぶし・混練室2と
通ずる石鹸組成物の供給口22が形成され、右側の端部に
は同じくすりつぶし・混練室2と通ずる石鹸組成物の排
出口23が形成されている。また、供給口22には、すりつ
ぶし・混練室2内へ石鹸組成物を所定量ずつ供給するた
めの石鹸組成物供給手段39が取り付けられている。ま
た、排出口23は、排出管24とガイドプレート25、及び排
出口の開口部の大きさを変え得るようにこれらの間で可
動に装着された絞りプレート26とから構成されている。
また、バレル1の周囲には、給水管36と排水管37を有す
るウォータージャケット35が形成されており、混練すべ
き石鹸組成物の種類に応じて冷水や温水が供給される。 軸3の左側の端部は、カップリング27によってモータ38
と接続されている。また、その回転を軸4にも伝達すべ
く、各軸3,4には、駆動ギヤ28a,28b、及び29a,29bが装
着されていて、これらのモータ38、カップリング27、駆
動ギヤ28,29により駆動手段14が構成されている。な
お、駆動ギヤは、必ずしも設ける必要はない。軸4は、
第2図に示すように、段付き軸本体30と、カラー31と、
エンドプレート32とから構成されている。そして、キー
34の装着された軸本体30に対してヘリカルギヤ5b〜13b
を順に右方向から差し込んだうえで、エンドプレート32
とボルト33によってカラー31を締め込むことによって、
軸4に対してヘリカルギヤ5b〜13bが固定されている。
軸3については断面を図示していないが、軸4と同一の
構成でヘリカルギヤ5a〜13aが固定されている。このヘ
リカルギヤ5〜13は、図示するようにねじれ方向が設定
さている。すなわちギヤ5,6,7,9,10,12については、石
鹸組成物の排出口側への送りギヤとして上方から見て歯
が供給口側から排出口側へ広がるように、ギヤ8,11,13
については、石鹸組成物の戻しギヤとして逆に排出口側
から供給口側へ広がるように、それぞれねじれ方向が設
定されている。上記のねじれ方向は、第1図において、
噛合部分が下方へ回転する場合について述べてあるが、
この装置においては、上記と全く反対のねじれ方向の構
成にし、噛合部分を上方へ回転させることも可能であ
る。 以上のように構成された装置による石鹸の製造方法につ
いて、第4図及び第5図を用いて説明する。 供給口22からヘリカルギヤ上へ供給された石鹸組成物
は、図に点描で示したように、噛合部の上部で歯と歯の
間の溝に入る。送りヘリカルギヤ6aの歯溝は送りヘリカ
ルギヤ7aの歯溝と連通しているので、ギヤの噛み合いが
進行すると、歯溝a内の石鹸組成物は、この歯溝aと噛
み合う相手側のギヤ6bの歯によって順にその位置から押
し出されて、その殆どが、歯溝aに沿って矢印hの方向
へ進むものと、矢印iで示すように相手側のギヤの歯を
乗り越えてその相手側のギヤ6bの歯溝bへ移動するもの
とに分かれる。またこのとき、石鹸組成物の残りのごく
一部分は、矢印jによって示すように歯とバレルの間を
すり抜けて隣の歯溝cへ移動して、さらに噛み合いが進
んだときに相手側のギヤ6bの歯によって、歯溝a内の石
鹸組成物と同様の動作を繰り返す。 次に、第4図に示した送りヘリカルギヤ7aと戻しヘリカ
ルギヤ8aの境界部分では、歯溝d内の石鹸組成物は、歯
溝dがギヤ7bの歯と噛み合うことによって矢印h,i,jの
各方向へ移動するが、戻しギヤ8aの歯溝eがギヤ8bの歯
と噛み合っていることによって、矢印h方向へ移動する
石鹸組成物は、歯溝e内を矢印n方向へ移動する石鹸組
成物と混ざり合う。さらに噛み合いが進んで行くと、歯
溝d,eは、ちょうど図示したギヤ7b,8bの歯溝f,gと同じ
ように、両側で相手側の歯と噛み合って、その中の石鹸
組成物が強制的に圧縮される。この状態を第5図にAで
示している。この歯溝A内で強く圧縮された石鹸組成物
は、歯の隙間(バックラッシュ)から矢印kで示すよう
に少しずつ逃げて行くが、その隙間を通過する際にも両
ギヤの噛み合いが進んで行くために、噛み合う歯によっ
てその中に含まれた微粒がすりつぶされる。また、バッ
クラッシュを通過した石鹸組成物は、歯底Bを通り、矢
印l,mで示すように、軸方向へ移動する。 石鹸組成物は、以上のようにして歯溝間を移動すること
によって、その中に含まれた微粒がすりつぶされるのと
同時に混練されて軸方向へ移動する。ギヤ5a,5b及び6a,
6bの間でもすりつぶし及び混練された石鹸組成物のh方
向への移動が生じるため、石鹸組成物は、全体としては
供給口側から排出口へ向かって移動して行くことにな
る。また、石鹸組成物は、後ろから押されて軸方向へ進
んで行くため、歯への付着によってその処理量が制限さ
れるということはなく、各ギヤ間の噛合部分及び噛合直
前部分の歯溝を常に充満させる程度の量を順次供給する
ことによって、従来と比較すれば、石鹸組成物中に含ま
れる微粒を完全にすりつぶして、かつかなり多量の石鹸
組成物を短時間で処理することができる。また、石鹸組
成物中に微粒がない場合、あるいは石鹸組成物中に含ま
れている微粒のすりつぶしを完全に行なわなくてもよい
場合は、供給手段39により石鹸組成物を大量に供給し、
バレル内に石鹸組成物を充満させて、混練を主目的とし
た運転を行なうこともできる。この方法によれば、処理
量を多くしても高い混練効果を得ることができる。 次に、この方法を実施するための装置の変形例について
その部分断面平面図である第6図を用いて説明する。 図示するように、この装置では、先に説明した装置より
も長いすりつぶし・混練室52を有するバレル51の両側に
取り付けられた軸受けプレート65,66によって、2本の
軸53,54がバレル51内を貫通するようにほぼ水平に保持
されている。この軸53の一端に、各軸53,54を駆動すべ
く、モータ68、カップリング69、駆動ギヤ70,71からな
る駆動手段67が構成されており、各軸53,54におけるバ
レル内部の駆動手段67寄りの位置には、先に説明した装
置と同様にねじれ角が設定された送りヘリカルギヤ55,5
6,57,59,60,62及び戻しヘリカルギヤ58,61,63が、2軸
間で相互に噛合するように装着されている。また、バレ
ル51は、その本体部64の内面がヘリカルギヤ55〜63の外
周形状にほぼ沿うように形成されていて、その周囲に、
不図示であるが石鹸組成物の供給口と排出口を有してお
り、且つウォータージャケット83が形成されている点
で、第1図から第3図で説明した装置と同様に構成され
ている。 一方、各軸53,54におけるヘリカルギヤ63の右側には、
それぞれ、第1スクリュー73a,73bが軸53,54と一体的に
回転するように装着されており、さらにその右側には、
ねじれ方向が交互に逆向きに設定されたヘリカルギヤ74
〜77が、混練ギヤとして、2軸間で相互に噛合するよう
に装着されている。そして、その右側には、第1スクリ
ュー73a,73bに対して反対のねじれ方向に設定されたス
クリュー78a,78bがカラー79を介して装着されている。
以上説明したヘリカルギヤ55〜63,74〜77、及びスクリ
ュー73,78は、エンドプレート82とボルト81によってカ
ラー80を締め込むことによって、各軸53,54に対して固
定されている。 以上のように構成された装置を用いた場合、供給口から
供給された石鹸組成物は、その中に含まれた微粒がすり
つぶされながら混練されて、ヘリカルギヤ63を排出口側
へ通過する。ギヤ63を通過した石鹸組成物は、スクリュ
ー73によって排出口側への強い推進力が与えられ、先に
説明した装置で設けられたものと同じ絞りプレートが排
出口で絞り込まれることで、スクリュー73a,73bよりも
供給口側ではバレル内に石鹸組成物が充満していないに
も拘わらず、このスクリュー73a,73bよりも排出口側で
は石鹸組成物が充満する。したがってこの部分に一定の
圧力が生じるが、第2スクリュー78a,78bのねじれ方向
が第1スクリュー73a,73bのねじれ方向とは逆に設定さ
れていることによって、その内部に収納されたシール部
材に過大な圧力が加わることはない。 このように、バレル51内のスクリュー73a,73bよりも排
出口側の部分では、石鹸組成物が充満するために、この
部分では、微粒のすりつぶしに比べて混練が十分に行な
われる。ギヤ55〜63だけでもすりつぶしと混練を同時に
行なうことが可能であるが、さらに十分な混練を必要と
するような場合には、このようにスクリュー73とギヤ74
〜77を追加することが極めて効果的である。 また、ギヤ77のすぐ排出口側の位置に、第7図に側面形
状を示したような、バレル51の内面に沿うとともにギヤ
の噛み合い部分にのみ穴84aが形成されたストッパー84
を設けてもよい。この場合、軸53,54がその内部を貫通
するため、図示していないが、軸53,54の周囲にはシー
ル部材が装着される。 このストッパー84を設けることにより、石鹸組成物が穴
84aを通じてしか排出口側に出ないので、噛合部を通過
して微粒が確実にすりつぶされた石鹸組成物のみを得る
ことが可能となる。 また、この変形例においても、最初に説明した例と同様
に、供給手段から石鹸組成物を大量に供給し、バレル内
に石鹸組成物を充満させて混練を主目的とした運転を行
なうことができる。さらに、この変形例で説明したスト
ッパー84は、最初に説明した例においてもギヤのすぐ排
出側に設けてすりつぶし効果を高めることができる。 次に、以上の各混練装置と、従来の3本ロールからなる
混練装置の3種類の装置で表−1に示す石鹸組成物を混
練した。 また、本混練装置のギヤ回転数及び処理量は、200rpm及
び25kg/hrに設定して処理を行ない、3本ロールでは、
処理量が本混練装置よりも少ない15kg/hrでロール回転
数を27,49,87rpmに設定して3回通しの処理を行なっ
た。なお、本混練装置による混練には、モジュール、ね
じれ角、外径及び幅が、それぞれ6、15゜、106mm及び3
5mmに設定されたギヤを使用した。 上記混練の後、直径80mm×長さ400mmのスクリューと直
径110mm×長さ440mmのスクリューの2本を有する真空2
段プロッダーで押し出して、型打機で縦72mm、横52mm、
厚さ35mmの石鹸として成形した。次に、これら3種類の
石鹸について手洗いによる感触、ひび割れ、及び速泡性
に関するテストを行なった。 表−1 組成(重量%) 牛脂脂肪酸ナトリウム石鹸とヤシ油脂肪酸 ナトリウム石鹸を6:4の比率で混合したもの …81 ヤシ油脂肪酸 … 6 香料 … 1 二酸化チタン … 0.2 ステアリン酸マグネシウム … 0.5 BHT(t−ブチルヒドロキシトルエン) … 0.2 水 …11.1 (手洗いテスト) 各試料を用いて25±1℃の水道水で手洗いし、そのとき
の泡立ち、溶けむら、ざらつき等を、予め標準として設
定した石鹸で手洗いテストしたときの感触と比較した。
そして、その結果を以下の3段階にランク分けした。 ランク1…全体の感触が良好 ランク2…全体の感触が普通 ランク3…全体の感触が不良 (ひび割れテスト) 試料の端に長さが約5cmの釘を刺してそれを直径約0.3mm
の針金で吊し、25℃の水中に3時間浸した後、水中から
取り出して吊したまま室温で24時間放置した。その後、
各試料のひび割れ状態を目視で観察して、そのひび割れ
の程度を次の基準に従って判定した。 ランク1…ひび割れなしまたは僅かにひび割れがある。 ランク2…ひび割れがある。 ランク3…全体にひび割れがある。 (速泡性テスト) 石鹸の位置を固定するためのホルダーと、このホルダー
に固定された各石鹸試料の表面に対して平行に向き合っ
た状態で上下動するスポンジとを有し、このスポンジが
上下動の下端に位置するときに容器内に入れられた水の
中に浸されるように構成されたテスト装置を用いて、ス
ポンジが1分間に22ストロークするようにその上下運動
の速度を設定して、容器内の水面が泡で覆われたときの
ストローク数を速泡性の値として測定した。 表−1の石鹸組成物の混練・すりつぶし条件とプロッダ
ー及び型出機で形成された石鹸の品質評価結果を表−2
(a),(b),(c)に示す。 これらの表から明らかなように、本混練装置は、3本ロ
ールに比べて単位時間当たりの処理量を多く設定して混
練したにも拘わらず、その後に成形された石鹸は、3本
ロールで成形した石鹸と比べて感触が良好でひび割れも
少なく、且つ泡立ちも良好である。すなわち、本発明に
よれば、従来と同等以上の品質の石鹸を得るために必要
な石鹸組成物の混練を、従来よりも短時間で行なうこと
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る石鹸の製造方法の実施に使用する
装置の部分断面平面図、第2図は第1図のII−II線断面
図、第3図は第2図のIII−III線断面図、第4図及び第
5図はすりつぶし・混練状態を示す説明図、第6図はこ
の装置の変形例を示す部分断面平面図、第7図はこの装
置に用いられるストッパーの側面図である。 1……バレル、2……すりつぶし・混練室、3,4……
軸、5,6,7,9,10,12……送りヘリカルギヤ、8,11,13……
戻しヘリカルギヤ、14……駆動手段、15……バレル本
体、15a,15b……フランジ、16,17……軸受けプレート、
18,19……ベアリング、20,21……シール部材、22……供
給口、23……排出口、24……排出管、25……ガイドプレ
ート、26……絞りプレート、27……カップリング、28,2
9……駆動ギヤ、30……軸本体、31……カラー、32……
エンドプレート、33……ボルト、34……キー、35……ウ
ォータージャケット、36……給水管、37……排水管、38
……モータ、39……石鹸組成物供給手段、51……バレ
ル、52……すりつぶし・混練室、53,54……軸、55,56,5
7,59,60,62……送りヘリカルギヤ、58,61,63……戻しヘ
リカルギヤ、64……バレル本体、65,66……軸受けプレ
ート、67……駆動手段、68……モータ、69……カップリ
ング、70,71……駆動ギヤ、72……軸本体、73……第1
スクリュー、74,75,76,77……混練ギヤ、78……第2ス
クリュー、79,80……カラー、81……ボルト、82……エ
ンドプレート、83……ウォータージャケット、84……ス
トッパー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相互に平行で且つ水平な2軸に、それぞれ
    該2軸間で噛合して前方への推進力を生ずる送りヘリカ
    ルギヤと逆進力を生ずる戻しヘリカルギヤとが各歯溝が
    連通するように装着された状態で、該2軸が、上記送り
    ヘリカルギヤと戻しヘリカルギヤの外周面形状に略密に
    沿って形成されたすりつぶし・混練室を有するバレルに
    よって、各ギヤが該すりつぶし・混練室内に位置する状
    態で回動自在に収納されてなる装置を用いて石鹸組成物
    の混練及び/または該石鹸組成物中に含まれた微粒のす
    りつぶしを行なう方法にして、 石鹸組成物を上記バレル内に連続供給し、各歯溝内の石
    鹸組成物を、噛み合う歯と歯の間を通すとともに歯とバ
    レルの隙間を通じて移動させることによって、上記微粒
    のすりつぶし及び/または該石鹸組成物全体の混練を行
    なうようにしたことを特徴とする石鹸の製造方法。
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