JP2541266B2 - 石鹸の製造法 - Google Patents

石鹸の製造法

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JP2541266B2 JP63015335A JP1533588A JP2541266B2 JP 2541266 B2 JP2541266 B2 JP 2541266B2 JP 63015335 A JP63015335 A JP 63015335A JP 1533588 A JP1533588 A JP 1533588A JP 2541266 B2 JP2541266 B2 JP 2541266B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は石鹸の製造法、特に原料となる脂肪酸と高濃
度のアルカリ水溶液とを均一に攪拌混合して中和反応を
完結させることによる、乾燥工程の不要な石鹸の連続的
な製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来、石鹸を製造する方法としては大別して3通りの
方法がある。一つは中性油焚き法、すなわち油脂を苛性
アルカリ水溶液でケン化後、塩析によつてグリセリンを
除去して水分量約30重量%のニートソープにし、その後
バンド乾燥もしくは減圧乾燥などによつて乾燥したの
ち、プロツダーによつてペレツト状に押出すものであ
る。もう一つは脂肪酸中和法、すなわち脂肪酸と濃度約
30重量%の苛性アルカリ水溶液とを連続的に供給して中
和反応させ、水分量約30重量%のニートソープにしたの
ち、上記と同様の工程を辿るものである。さらにもう一
つはエステル法、すなわち脂肪酸をメチルエステルにし
たのち、アルカリ水溶液を加え、メタノールを除去する
というものである。
これら方法のうち、脂肪酸中和法は塩析工程が不要で
連続化が可能であることから、作業性が大幅に向上する
ものとして、最近徐々に用いられつつある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、脂肪酸中和法は、水分量約30重量%の
ニートソープでは攪拌混合が均一に行われるが、乾燥工
程が不要となる水分量16重量%以下にした場合には中和
反応物が高粘度を有するために、攪拌混合が均一になさ
れ得ず、化粧石鹸のような高品質で均一なものが要求さ
れる用途には不向きであつた。
そこで、たとえば特開昭59−20399号公報や特開昭61
−143500号公報などでは、脂肪酸とアルカリ水溶液との
中和反応装置に工夫をこらすことにより、中和反応後に
乾燥工程を必要としないかあるいは乾燥工程での大幅な
時間短縮を図りうるような低水分量の石鹸を連続的に製
造する方法が提案されている。
本発明は、これら提案法などに開示される公知のもの
とはさらに異なる特定の中和反応装置を用いることによ
り、中和反応の均一化をより一段と図り、中和反応後に
乾燥工程が全く不要となる低水分量の石鹸であつて、し
かも非常に均一に中和された、化粧石鹸用などとしても
充分に応用可能な高品質の石鹸を連続的に製造しうる方
法を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討
を重ねた結果、中和反応装置として、特定形状の多数の
パドルが特定の配置構成をなす混練ゾーンを有する2軸
混練機を用いて、この混練機の中に原料となる脂肪酸と
高濃度のアルカリ水溶液を連続的に供給して中和反応を
行わせることにより、この中和反応後に乾燥工程を必要
としない低水分量であつてかつ均一に中和された高品質
の石鹸を連続的に製造できるものであることを見出し、
本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、2軸間で90度の位相差の対をな
す軸断面凸レンズ形の多数のパドルが各軸に固設された
2軸混練機の中に、原料となる脂肪酸と高濃度のアルカ
リ水溶液とを連続的に供給して中和反応を行わせること
により、乾燥工程の不要な石鹸を連続的に製造すること
を特徴とする石鹸の製造法に係るものである。
〔発明の構成・作用〕
本発明において反応装置として使用する2軸混練機
は、前記の如く、各軸に固設された多数のパドルが、軸
断面凸レンズ形であつて2軸間で90度の位相差の対をな
すものである。第1〜3図はこのような2軸混練機の一
例Aを示すものである。
これら図において、一端側に排出口1aを有するととも
に他端側の上部に脂肪酸の供給口1b、同下部に高濃度の
アルカリ水溶液の供給口1b′を備えた横長筒状のトラフ
1内に、駆動装置2によつて同方向に同期回転する2本
の回転軸3a,3bが水平方向に沿つて平行配列され、両回
転軸3a,3bにそれぞれ軸断面凸レンズ形の多数のパドル
4,4…と原料供給口1b,1b′側つまり基端側に位置したス
クリユー5とが固設されている。
一方の回転軸3aのパドル4は、軸最先端に位置するも
のの配置角度を基準(0度)として先端側より順に、0
度2枚、45度3枚、90度4枚、180度(0度)3枚、135
度4枚というように、複数枚ずつ順次異なる位相となる
ように密に配設されている。また、他方の回転軸3bのパ
ドル4は、回転軸3aの軸最先端に位置するものの配置角
度を基準(0度)として先端側より順に、90度2枚、13
5度3枚、0度4枚、90度3枚、45度4枚というよう
に、回転軸3aとの間で隣合うパドル4,4がそれぞれ90度
の位相差の対をなす形で密に配設されている。なお、ト
ラフ1の内壁と各パドル4間ならびに各対のパドル4,4
間は、両回転軸3a,3bの同期回転動作において僅かなク
リアランスを保つように設定されている。
上記構成の混練機においては、駆動装置2に内蔵され
るモーターあるいはこれとベルトやチエーンを介して両
回転軸3a,3bを同方向に同期回転させ、原料供給口1b、1
b′よりトラフ1内に原料の脂肪酸と高濃度のアルカリ
水溶液とを必要に応じて加温したうえで連続的に供給す
ることにより、この供給された原料はスクリユー5,5の
押圧力によつてパドル4,4…の配置された混練ゾーンZ
へ順次送られ、この混練ゾーンZ内で混練されつつ移動
する過程で機械的な剪断力を受けて均一に混合されて中
和反応が完結し、最終的に排出口1aよりペレツトなどの
形状からなる低水分量の石鹸として排出される。
ここで、混練ゾーンZの断面は、両回転軸3a,3b間で
対をなすパドル4,4が90度の位相差を保持して同期回転
していることにより、第4図(a)〜(d)で示すよう
に常時3つのゾーンZ1,Z2,Z3に分かれている。各ゾーン
Z1〜Z3の断面積は、斜線を施したゾーンZ1を例にとつて
みると、両パドル4,4の回転に伴つて第4図(a)から
第4図(b)に至る過程で拡大し、続いて第4図(c)
さらに第4図(d)へ至る過程で縮小し、再び第4図
(a)さらに第4図(b)へ至る過程で拡大するという
ように拡大と縮小を反復する。したがつて、混練ゾーン
Zを移動する石鹸原料は、この移動過程で圧縮・引延し
の体積変化を強制的に繰り返して受け、これによつて極
めて均一に混合され、完全に中和されたものとなる。
なお、回転軸3a,3bのそれぞれにおけるパドルの設置
数、軸方向で隣合うパドル4の位相差、各位相群のパド
ル重合数などは種々設定可能であり、これらの組み合わ
せを工夫することによつて混練効果を調整することがで
きる。
また、パドル4としては、第5図(a)で示すような
両面が同位相の通常のフラツトパドル4aのほかに第5図
(b)の如き両面の位相がずれたヘリカルパドル4bを使
用することができる。すなわち、ヘリカルパドル4bは混
練作用とともにその向きによつて送り作用もしくは戻し
作用を発揮するため、混練ゾーンZの要所にフラツトパ
ドル4aと組み合わせて配設することにより、混練ゾーン
Z内で石鹸原料が局所的に順送りあるいは逆送りされて
混練効果がさらに向上する。
なお、ヘリカルパドル4bの配置数、フラツトパドル4a
との設置比率などは種々設定できる。また両回転軸3a,3
b間のパドル対は、同じ向きのヘリカルパドル4b,4b同
士、逆向きのヘリカルパドル4b,4b同士、フラツトパド
ル4a,4a同士などの種々の組み合わせが可能である。
本発明において原料として使用する脂肪酸は、通常の
石鹸に用いられるものと同様の脂肪酸、すなわち牛脂脂
肪酸、ヤシ油脂肪酸、あるいはこれらの脂肪酸から得ら
れた単体脂肪酸など、従来より石鹸用基剤として知られ
る種々の動物性および植物性脂肪酸を単独であるいは2
種以上を混合して使用できる。また、アルカリとしては
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールア
ミンなどの低級アミンが使用できる。これらアルカリ
は、排出口1aより排出される石鹸の水分量が乾燥工程を
必要としない約16重量%以下、好ましくは13〜15重量%
となるように、通常50〜80重量%濃度の高濃度のアルカ
リ水溶液として用いられる。
なお、原料成分としては、上記の脂肪酸およびアルカ
リ水溶液のほかに、必要に応じてキレート剤、保湿剤、
染料、香料などの種々の添加剤を適宜使用できる。これ
ら添加剤は前記混練機からなる反応装置内に脂肪酸およ
びアルカリ水溶液を供給する際に同時に供給したり、中
和反応がある程度あるいは完全に進行したのちに供給す
ることができ、さらに上記反応装置から排出された石鹸
に添加して適宜の手段で混合することができる。
本発明の方法により得られる石鹸は、たとえば前記混
練機から排出されるペレツト状などの形状のまま製品と
してもよいし、さらに別のプロツダー(コーン部)を備
えた押出機に供給して成型、型打ちを行つて製品として
もよい。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明においては、原料となる脂肪酸
および高濃度のアルカリ水溶液を特定形状の多数のパド
ルが特定の配置構成をなす混練ゾーンを有する2軸混練
機に連続的に供給して中和反応を行わせるようにしたこ
とにより、この中和反応後に乾燥工程を必要としない低
水分量の石鹸であつて、かつ均一に中和された、化粧石
鹸用などとしても充分に応用可能な非常に高品質の石鹸
を連続的に得ることができる。
〔実施例〕
以下に、本発明の実施例を記載して、より具体的に説
明する。なお、以下の実施例では2軸混練機として栗本
鉄工所(株)製のコンテイニユアス・ニーダーを用い
た。
実施例1 第1〜3図に示す2軸混練機において、トラフの長さ
440mm、一方の回転軸3aにパドル径50mmの軸断面凸レン
ズ形のパドル4が、ヘリカルパドル4b12枚とフラツトパ
ドル4a12枚との組み合わせで計24枚密に配設固着され、
他方の回転軸3bに回転軸3aの各パドル4と90度の位相差
で対をなす同径および同数のパドル4が固着されてなる
ものを使用し、両回転軸3a,3bを回転数90rpmで同方向に
同期回転させながら、原料供給口1bより50℃に加温した
牛脂脂肪酸/ヤシ油脂肪酸=8/2(重量比)の混合脂肪
酸を300g/分の速度で、原料供給口1b′より60℃に加温
した濃度56重量%の水酸化ナトリウム水溶液を84g/分の
速度で供給した。
このようにして2軸混練機内で中和反応を完結させ、
排出口1aより連続的に排出したペレツト状の石鹸を、5
分毎にサンプリングし、計100個のサンプルにつきその
水分量および遊離アルカリ量を測定した。その結果、水
分量はいずれも約15重量%で、遊離アルカリ量は0.02〜
0.05重量%の範囲で平均約0.03重量%であつた。この結
果から、上記の方法により乾燥工程を必要としない低水
分量でかつ均一に中和された石鹸を連続的に安定した製
造できるものであることが判明した。
実施例2 第1〜3図に示す2軸混練機において、トラフの長さ
800mm、一方の回転軸3aにパドル径100mmの軸断面凸レン
ズ形のパドル4が、ヘリカルパドル4b16枚とフラツトパ
ドル4a20枚との組み合わせで計36枚密に配設固着され、
他方の回転軸3bに回転軸3aの各パドル4と90度の位相差
で対をなす同径および同数のパドル4が固着されてなる
ものを使用し、両回転軸3a,3bを回転数150rpmで同方向
に同期回転させながら、原料供給口1bより70℃に加温し
た硬化牛脂脂肪酸を500g/分の速度で、原料供給口1b′
より60℃に加温した濃度72重量%の水酸化ナトリウム水
溶液を100g/分の速度で供給した。
このようにして2軸混練機内で中和反応を完結させ、
排出口1aより連続的に排出したペレツト状の石鹸を、10
分毎にサンプリングし、計50個のサンプルにつきその水
分量および遊離アルカリ量を測定した。その結果、水分
量はいずれも約10重量%で、遊離アルカリ量は0.03〜0.
07重量%の範囲で平均約0.05重量%であつた。この結果
から、上記の方法により実施例1の場合と同様の低水分
量でかつ均一に中和された石鹸を連続的に安定して製造
できるものであることが判明した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用する2軸混練機の一例を示す縦断
側面図、第2図は同上の横断平面図、第3図は第2図の
III−III線の断面矢視図、第4図(a)〜(d)は同上
の混練機の混練動作を順に示す模式断面図、第5図
(a),(b)は同上の混練機に使用されるパドルの斜
視図である。 A……2軸混練機、3a,3b……回転軸、 4(4a,4b)……軸断面凸レンズ形のパドル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2軸間で90度の位相差の対をなす軸断面凸
    レンズ形の多数のパドルが各軸に固設された2軸混練機
    の中に、原料となる脂肪酸と高濃度のアルカリ水溶液と
    を連続的に供給して中和反応を行わせることにより、乾
    燥工程の不要な石鹸を連続的に製造することを特徴とす
    る石鹸の製造法。
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