JPH05171196A - 石鹸の連続製造方法及び装置 - Google Patents

石鹸の連続製造方法及び装置

Info

Publication number
JPH05171196A
JPH05171196A JP34296791A JP34296791A JPH05171196A JP H05171196 A JPH05171196 A JP H05171196A JP 34296791 A JP34296791 A JP 34296791A JP 34296791 A JP34296791 A JP 34296791A JP H05171196 A JPH05171196 A JP H05171196A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soap
fatty acid
raw material
producing
alkaline agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34296791A
Other languages
English (en)
Inventor
Nozomi Nakanishi
望 中西
Hironori Otani
博宣 大谷
Takeshi Hasegawa
武 長谷川
Shinichi Watabe
伸一 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP34296791A priority Critical patent/JPH05171196A/ja
Publication of JPH05171196A publication Critical patent/JPH05171196A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 脂肪酸中和法で高品質の石鹸を連続的に製造
する。 【構成】 原料脂肪酸と水溶液状または粉末状のアルカ
リ剤とを、送りヘリカルギヤ5,6,7,9,10,12及
び戻しヘリカルギヤ8,11,13を装着した2軸3,4
を保持するバレル1の石鹸生成室2内に連続的に供給
し、原料脂肪酸とアルカリ剤とを混合且つ中和させて石
鹸を生成させるとともに、生成された石鹸の混練を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原料脂肪酸と、水溶液
状または粉末状のアルカリ剤とを中和反応させて石鹸を
連続的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、石鹸の製造方法としては、中性油
脂鹸化法、エステル鹸化法及び脂肪酸中和法が一般に知
られている。中性油脂鹸化法は、動植物油脂をアルカリ
金属水酸化物で鹸化して石鹸を製造する方法であり、油
脂から脂肪酸あるいは低級アルコールエステルを製造す
る必要がないという長所を有しているが、石鹸の品質を
良くするためには高品質の油脂が必要で、且つ副生した
グリセリンを精製するのに煩雑なプロセスが必要である
という欠点を有している。また、エステル鹸化法は、原
料である脂肪酸低級アルコールエステルの精製が容易で
あり、良質な石鹸を得ることができるが、鹸化時の反応
速度が遅く、副生する低級アルコールの除去に煩雑なプ
ロセスが必要であるという欠点を有している。
【0003】一方、脂肪酸中和法は、油脂を分解して得
られる脂肪酸を原料としてアルカリ剤水溶液との中和反
応で石鹸を製造する方法であり、その原料である脂肪酸
の精製が容易であり、高品質な石鹸を得やすいことか
ら、現在最も一般的に用いられている方法である。例え
ば、この脂肪酸中和法により石鹸を連続的に製造するた
めの装置としては、脂肪酸とアルカリ剤水溶液の循環経
路、この循環経路に対する脂肪酸及びアルカリ剤水溶液
それぞれの供給手段、循環経路内で原料及び中和物を循
環させる循環ポンプ、及びこの循環経路内に組み込まれ
る混合手段としての撹拌機付き反応槽を有するリアクタ
ー部を備えた連続製造装置を挙げることができる。
【0004】この装置では、リアクター部に、脂肪酸と
アルカリ剤水溶液を溜めて撹拌する反応槽が設けられて
いるため、循環経路内に、常に反応槽を満たす程度の原
料を供給しなければならない。したがって経路内の滞留
量が比較的多くなるため、その滞留時間も長くならざる
を得ない。そのため、脂肪酸が時間とともに劣化して、
成形された石鹸に悪影響の生ずる場合がある。また、こ
の装置では、原料を十分に撹拌して中和させるためには
アルカリの濃度が低い水溶液を使用しなければならない
が、その場合、中和物に対する乾燥工程が必要となる。
【0005】一方、特開昭61−143500号公報及
び特開平1−190800号公報では、特定の脂肪酸中
和装置を用い、高濃度アルカリ剤水溶液の使用を可能と
することにより中和反応後に乾燥工程を行わずに低水分
の石鹸を連続的に製造する方法が開示されている。特開
昭61−143500号公報に記載の方法は、静止円板
と回転円板とを交互に数段重ねた装置を用い、回転円板
の回転時に両円板の間で原料を混合して石鹸を生成する
とともにさらに生成した石鹸を混練する方法であるが、
石鹸の生成及び混練を十分に行うためには両円板間のク
リアランスを小さくする必要があり、その結果、生産能
力が低くなるという問題を有している。
【0006】特開平1−190800号公報に記載の方
法は、断面凸レンズ形状のパドルを平行な2軸間で90
゜の位相差をなすように組み合わせてバレル内に収納し
た2軸混練機に原料を供給し、パドルの回転により原料
を混合して石鹸を生成且つ混練する方法であるが、この
方法では、原料がパドル間あるいはパドルとバレルの間
をすり抜けるために混合・混練が不十分になりがちであ
った。また、この装置では、石鹸の生成時に原料内に微
粒が発生した場合、混練後にもこの微粒が残りやすく、
均質で高品質な石鹸を得ることは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の解
決すべき技術的課題は、これらの公知の方法で用いられ
ていたものとは異なる特定の方法及び装置を用いること
により、中和反応の均一化をより一層高めるとともに処
理能力を向上させ、微粒を含まない均一で高品質の石鹸
を連続的且つ効率的に製造する方法を提供することであ
り、さらには、空気や不活性ガスを供給することにより
1台の装置で中和反応及び乾燥工程を行うのに適した装
置と方法、及び生成された石鹸と添加剤との混練を1台
の装置で行うのに適した装置と方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の技
術的課題を解決するために、本発明に係る石鹸の連続製
造方法は以下のように構成されている。
【0009】すなわち、相互に平行で且つ略水平な2本
の軸と、この2本の軸間で噛合するように装着されて原
料の推進力を生ずる送りヘリカルギヤと、同様に2本の
軸間で噛合するとともにその歯溝が送りヘリカルギヤの
歯溝と連通するように装着されて原料の逆進力を生ずる
戻しヘリカルギヤと、2本の軸を回転可能に保持すると
ともに両ヘリカルギヤの外周面形状に略密に沿って形成
された石鹸生成室を有するバレルとを備えた装置を用い
て石鹸を連続的に製造する方法であって、原料脂肪酸と
アルカリ剤とをバレル内に連続的に供給する工程と、各
歯溝内の原料脂肪酸とアルカリ剤とを噛み合う歯と歯の
間を通すとともに歯とバレルの隙間を通じて移動させる
ことによって、原料脂肪酸とアルカリ剤とを混合且つ中
和させて石鹸を生成させるとともに生成された石鹸を混
練する工程と、混練された石鹸をバレル内から連続的に
取り出す工程とを有し、使用するアルカリ剤が、アルカ
リの含有量を重量パーセントで表したときにその重量パ
ーセントPが20≦P<100の範囲内の水溶液、また
は粉末であることを特徴としている。
【0010】なお、本発明に係る方法で処理される原料
脂肪酸としては、例えば、炭素数8〜24のアルキル基
またはアルケニル基を有する植物油脂、動物油脂もしく
はこれらの混合物から得られる脂肪酸を挙げることがで
きる。植物油脂としては、パーム核、パームステアリ
ン、ヤシ油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、綿実油、
大豆油、キリ油、落花生油、ナタネ油など、動物油脂と
しては、牛脂、豚脂、鯨脂などが使用できる。アルカリ
剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のア
ルカリ金属の水酸化物もしくはアルカリ金属の塩、また
は水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ
土類金属の水酸化物もしくはアルカリ土類金属の塩を、
1種であるいは混合して使用することができる。
【0011】この構成では、原料脂肪酸とアルカリ剤
は、2本の軸に装着された送りヘリカルギヤの噛合部分
及び噛合直前の部分の歯溝内に供給され、送りヘリカル
ギヤの噛み合いが進むと、噛み合う相手側のギヤの歯に
よってその位置から押し出されて、その殆どが歯溝に沿
って戻しヘリカルギヤ側へと移動する。そして、さらに
噛み合いが進むと、歯溝内に残った石鹸組成物(原料脂
肪酸とアルカリ剤との中和反応により生成した石鹸と、
未反応の原料脂肪酸、アルカリ剤を含む)は、噛み合う
各歯の間で薄くのばされ、且つ微粒が発生してもすりつ
ぶされながら、軸方向に沿って前方へ移動する。未反応
の原料脂肪酸またはアルカリ剤は装置の出口に近付くほ
ど少なくなり、装置の中央部分から後半部分にかけて中
和反応が完了する。
【0012】このようにして石鹸組成物が送りヘリカル
ギヤと戻しヘリカルギヤの境界付近まで送られると、そ
こでは、送りヘリカルギヤの歯溝内の石鹸組成物が戻し
ヘリカルギヤ側へ進行しようとするのに反し、戻しヘリ
カルギヤの歯溝内の石鹸組成物が送りヘリカルギヤ側へ
戻ろうとするため、それぞれの歯溝内の石鹸組成物の多
くは、互いに混じり合いながら、各ギヤとバレルの内面
の間の僅かな隙間から他の歯溝へ向かって逃げ出して行
く。また、さらに噛み合いが進むと、この歯溝内に残っ
た石鹸組成物は噛み合う歯の間で強く圧縮されて薄く引
きのばされ、各石鹸原料が互いの中に微細に分散して混
合する。この構成では、戻しヘリカルギヤによる逆進力
よりも送りヘリカルギヤによる推進力を強くしておけ
ば、石鹸組成物は、部分的には逆行するにも拘わらず、
全体としては前方へ向かって移動する。また、送りヘリ
カルギヤによる石鹸組成物の推進力を戻しヘリカルギヤ
よりも大きくするために、送りヘリカルギヤを戻しヘリ
カルギヤに対して、ほぼ同一のねじれ角で歯幅を長く設
定したり、ほぼ同一の歯幅でねじれ角を大きく設定した
りすることができる。
【0013】このように、石鹸組成物は、全体として混
練されながら戻しヘリカルギヤを通過して前方へ向かっ
て進んで行く。また、原料脂肪酸とアルカリ剤とは、送
りヘリカルギヤの歯溝の噛合部分及び噛合直前部分を満
たす程度の量ずつ供給することにより送りヘリカルギヤ
の噛み合いによって順次前方へ押し出されるので、それ
よりも前方の歯溝内に位置する石鹸組成物も後ろから押
されて順次前方へ進んで行く。このため、石鹸組成物が
歯に付着して進行しないといった問題が生じないので、
従来とは異なり、十分な量の高品質な石鹸を短時間で得
ることができる。
【0014】上記構成において、アルカリ剤水溶液にお
けるアルカリの重量パーセントPが20≦P<100の
範囲内であるのは、水溶液中のアルカリが20重量パー
セントよりも少なければ生成した石鹸の中に水分が多く
なりすぎて、製品を適切な水分に調整するために過大な
乾燥設備が必要となるからであるが、生成された石鹸の
乾燥工程を簡略化したり省略したりするためには、アル
カリの重量パーセントPを、50≦P<100に設定す
ることが好ましい。なお、アルカリ剤水溶液の使用方法
としては、アルカリを必要な濃度含んだアルカリ剤水溶
液を石鹸生成室内に直接供給しても、あるいはアルカリ
剤粉末と水とを適当な量ずつ別々に供給してもよい。ま
た、上述したようなアルカリ剤を、実質的に水を含まな
い粉末状態で使用してもよい。
【0015】アルカリの含有量が比較的少ないアルカリ
剤水溶液を用いた場合には、生成された石鹸を乾燥させ
て製品中の水分量を調整するために、石鹸生成室内に空
気または不活性ガスを供給することが、装置を簡略化で
きるという点で好ましい。装置への空気または不活性ガ
スの供給は、入口、出口及びその間の適当な箇所の中か
ら任意に決定できる。空気は乾燥空気であることが好ま
しく、不活性ガスとしては例えば窒素が使用される。不
活性ガスは、装置を高温下で使用するために空気では酸
化により石鹸の品質が低下する虞がある場合に用いられ
る。
【0016】また、必要に応じて、キレート剤、保湿
剤、抗酸化剤、顔料、香料、殺菌剤、過脂肪剤などの添
加剤を好ましくは30重量パーセント以下配合しつつ、
原料脂肪酸とアルカリ剤との混合及び/又は生成された
石鹸の混練を行ってもよい。これらの添加剤は、本装置
内へ原料脂肪酸とアルカリ剤を供給する際に同時に供給
したり、中和反応がある程度進行した後あるいは完全に
終了した後に供給することができる。なお、本装置から
排出された石鹸に添加し、任意の方法で混練することも
可能である。
【0017】本発明においては、石鹸生成室内の石鹸組
成物の温度は好ましくは50〜170℃であり、さらに
好ましくは60〜150℃である。50℃より低い温度
では、脂肪酸とアルカリ剤の中和反応速度が低下し好ま
しくなく、また170℃より高い温度では石鹸の品質劣
化が生じて好ましくない。
【0018】以上説明した方法で石鹸を連続的に製造す
るには、相互に平行で且つ略水平な2本の軸と、この2
本の軸間で噛合するように装着されて原料の推進力を生
ずる送りヘリカルギヤと、同様に2本の軸間で噛合する
とともにその歯溝が送りヘリカルギヤの歯溝と連通する
ように装着されて原料の逆進力を生ずる戻しヘリカルギ
ヤと、2本の軸を回転可能に保持するとともに、両ヘリ
カルギヤの外周面形状に略密に沿って形成された石鹸生
成室、その室内に原料脂肪酸とアルカリ剤とを連続的に
供給するための供給口、及び生成された石鹸をその室内
から連続的に取り出すための排出口を有するバレルとを
有する装置を用いればよく、また必要に応じて、石鹸生
成室内に空気または不活性ガスを供給する供給口や、石
鹸生成室内に添加剤を供給するための添加剤供給口を備
えた装置を用いればよい。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例に係る石鹸の連続製
造方法及び装置について図1から図7を用いて詳細に説
明する。
【0020】まず、装置について図1から図3を用いて
説明する。図1はこの装置の部分断面平面図、図2は図
1のII−II線断面図、図3は図2のIII−III線拡大断面
図である。図示するように、この装置は、大きく分け
て、大略水平方向に延びる石鹸生成室2を有するバレル
1、このバレル1内をほぼ水平に貫通した状態でバレル
1に保持された2本の軸3,4、相互に噛合するように
この2本の軸3,4に装着されたヘリカルギヤ5〜1
3、及びこれらのヘリカルギヤ5〜13を回転させてそ
の間で石鹸原料(原料脂肪酸と、水溶液状または粉末状
のアルカリ剤)の混合と生成された石鹸の混練処理とを
行なうための駆動手段14から構成されている。
【0021】バレル1は、両端に開口部を有するととも
にフランジ15a,15bが形成されたバレル本体15
と、このフランジ15a,15bにボルト締めされる軸受
けプレート16,17とから構成されている。軸受けプ
レート16,17には、それぞれベアリング18,19が
内蔵されており、このベアリング18,19によって、
ヘリカルギヤ5〜13の装着された2本の軸3,4が回
転自在に保持されている。バレル1は、図3に示すよう
に、このヘリカルギヤ5〜13の外周形状にその内面が
ほぼ沿うように形成されている。また、軸受けプレート
16,17の内面側には、石鹸組成物(生成された石鹸と
未反応の各石鹸原料とを含む)の漏れを防止するために
シール部材20,21が取り付けられている。
【0022】このバレル1の左側の端部には石鹸生成室
2と通ずる各石鹸原料の供給口22が形成され、右側の
端部には同じく石鹸生成室2と通ずる、生成された石鹸
の排出口23が形成されている。また、供給口22に
は、石鹸生成室2内へ各石鹸原料(原料脂肪酸と、水溶
液状または粉末状のアルカリ剤)を所定量ずつ供給する
ための複数のサービスポットと定量ポンプとを有する原
料供給ユニット39が取り付けられている。また、排出
口23は、排出管24とガイドプレート25、及び排出
口の開口部の大きさを変え得るようにこれらの間で可動
に装着された絞りプレート26から構成されている。ま
た、バレル1の周囲には、給水管36と排水管37を有
するウォータージャケット35が形成されており、中和
反応及び混練すべき石鹸原料(原料脂肪酸とアルカリ剤)
の種類やアルカリ剤の濃度に応じて、このウォータージ
ャケット35内に冷水、温水、蒸気などが供給される。
さらに、生成した石鹸中に含まれた水分量を調整するよ
うに空気または不活性ガスを室内に送る場合には、仮想
線で示す給気口40と排気口41とが形成される。
【0023】軸3の左側の端部は、カップリング27に
よってモータ38と接続されている。また、その回転を
軸4にも伝達すべく、各軸3,4には、駆動ギヤ28a,
28b、及び29a,29bが装着されていて、これらのモ
ータ38、カップリング27、駆動ギヤ28,29によ
り駆動手段14が構成されている。なお、ヘリカルギヤ
5〜13を設けているため、駆動ギヤは、必ずしも設け
なくてもよい。軸4は、図2に示すように、段付き軸本
体30と、カラー31と、エンドプレート32とから構
成されている。そして、キー34の装着された軸本体3
0に対してヘリカルギヤ5b〜13bを順に右方向から差
し込んだうえで、エンドプレート32とボルト33を用
いてカラー31を締め込むことによって、軸4に対して
ヘリカルギヤ5b〜13bが固定されている。軸3につい
ては断面を図示していないが、軸4と同一の構成でヘリ
カルギヤ5a〜13aが固定されている。このヘリカルギ
ヤ5〜13は、図示するようにねじれ方向が設定されて
いる。すなわちギヤ5,6,7,9,10,12について
は、石鹸組成物を排出口側へ送る送りギヤとして上方か
ら見て歯が供給口側から排出口側へ広がるように、ギヤ
8,11,13については、石鹸組成物の戻しギヤとして
逆に排出口側から供給口側へ広がるように、それぞれね
じれ方向が設定されている。上記のねじれ方向は、図1
において、噛合部分が下方へ回転する場合について述べ
てあるが、この装置においては、上記と全く反対のねじ
れ方向の構成にし、噛合部分を上方へ回転させるように
構成してもよい。
【0024】以上のように構成された装置による石鹸の
製造方法について、図4及び図5を用いて説明する。供
給口22からヘリカルギヤ上へ供給された石鹸原料(原
料脂肪酸と、水溶液状または粉末状のアルカリ剤)は、
図に点描で示したように、噛合部の上部で歯と歯の間の
溝に入る。送りヘリカルギヤ6aの歯溝は送りヘリカル
ギヤ7aの歯溝と連通しているので、ギヤの噛み合いが
進行すると、歯溝a内の石鹸組成物は、この歯溝aと噛み
合う相手側のギヤ6bの歯によって順にその位置から押
し出されて、その殆どが、歯溝aに沿って矢印hの方向へ
進むものと、矢印iで示すように相手側のギヤの歯を乗
り越えてその相手側のギヤ6bの歯溝bへ移動するものと
に分かれる。またこのとき、石鹸組成物の残りのごく一
部分は、矢印jによって示すように歯とバレルの間をす
り抜けて隣の歯溝cへ移動して、さらに噛み合いが進ん
だときに相手側のギヤ6bの歯によって、歯溝a内の石鹸
組成物と同様の動作を繰り返す。また、ギヤの噛み合い
部をすり抜けてバレル下部に移動した、未反応原料の濃
度が高く粘度が低い石鹸組成物は、歯車の歯溝によりバ
レルの内面に沿ってかき上げられ、上記歯溝a内の石鹸
原料と同様の動作を繰り返す。したがって、バレルの下
部に未反応の石鹸原料が溜まってしまうことはない。
【0025】次に、図4に示した送りヘリカルギヤ7a
と戻しヘリカルギヤ8aの境界部分では、歯溝d内の石鹸
組成物は、歯溝dがギヤ7bの歯と噛み合うことによって
矢印h,i,jの各方向へ移動するが、戻しギヤ8aの歯溝e
がギヤ8bの歯と噛み合っていることによって、矢印h方
向へ移動する石鹸組成物は、歯溝e内を矢印n方向へ移動
する石鹸組成物と混ざり合う。さらに噛み合いが進んで
行くと、歯溝d,eは、ちょうど図示したギヤ7b,8bの歯
溝f,gと同じように、両側で相手側の歯と噛み合って、
その中の石鹸組成物が強制的に圧縮されて薄く引きのば
され、各原料が互いの中に微細に分散して混合する。こ
の状態を図5にAで示している。この歯溝A内で強く圧
縮された石鹸組成物は、歯の隙間(バックラッシュ)から
矢印kで示すように少しずつ逃げて行くが、その隙間を
通過する際にも両ギヤの噛み合いが進んで行くために、
噛み合う歯によって薄く引きのばされ、各原料が互いの
中に微細に分散して混合する。中和反応により生成され
た石鹸中に、仮に不均一な反応により微粒が生成したと
しても、石鹸組成物がこのように歯と歯の間を通るの
で、微粒はすりつぶされる。また、バックラッシュを通
過した石鹸組成物は、歯底Bを通り、矢印l,mで示すよ
うに、軸方向へ移動する。
【0026】石鹸組成物は、以上のようにして歯溝間を
移動することによって、均一に中和反応し、生成された
石鹸に微粒が発生した場合には、その微粒がすりつぶさ
れるのと同時に全体が混練されて軸方向へ移動する。ギ
ヤ5a,5b及び6a,6bの間でも微粒のすりつぶしと混練
が行なわれた石鹸組成物のh方向への移動が生じるた
め、石鹸組成物は、全体としては供給口側から排出口へ
向かって移動して行くことになる。また、石鹸組成物
は、後ろから押されて軸方向へ進んで行くため、歯への
付着によってその処理量が制限されるということはな
く、各ギヤ間の噛合部分及び噛合直前部分の歯溝を常に
充満させる程度の量を順次供給することによって、従来
と比較すればかなり多量の石鹸組成物を短時間で処理す
ることができる。また、従来の装置では石鹸中に微粒が
残りがちであったが、本実施例の装置では微粒を残すこ
となくすりつぶすことができる。
【0027】次に、この装置の変形例について、その部
分断面平面図である図6を用いて説明する。図示するよ
うに、この装置では、先に説明した装置よりも長い石鹸
生成室52を有するバレル51の両側に取り付けられた
軸受けプレート65,66によって、2本の軸53,54
がバレル51内を貫通するようにほぼ水平に保持されて
いる。この軸53の一端に、各軸53,54を駆動すべ
く、モータ68、カップリング69、駆動ギヤ70,7
1からなる駆動手段67が構成されており、各軸53,
54におけるバレル内部の駆動手段67寄りの位置に
は、先に説明した装置と同様にねじれ角が設定された送
りヘリカルギヤ55,56,57,59,60,62及び戻
しヘリカルギヤ58,61,63が、2軸間で相互に噛合
するように装着されている。また、バレル51は、その
本体部64の内面がヘリカルギヤ55〜63の外周形状
にほぼ沿うように形成されていて、その周囲に、不図示
であるが石鹸原料の供給口と生成された石鹸の排出口を
有している。ウォータージャケット83はその中央部よ
りも僅かに供給口側の部分で2分割され、さらに、バレ
ル51の中程に、添加剤供給口91,92が設けられて
いる。
【0028】一方、各軸53,54におけるヘリカルギ
ヤ63の右側には、それぞれ、第1スクリュー73a,7
3bが軸53,54と一体的に回転するように装着されて
おり、さらにその右側には、ねじれ方向が交互に逆向き
に設定されたヘリカルギヤ74〜77が、混練ギヤとし
て、2軸間で相互に噛合するように装着されている。そ
して、その右側には、第1スクリュー73a,73bに対
して反対のねじれ方向に設定されたスクリュー78a,7
8bがカラー79を介して装着されている。以上説明し
たヘリカルギヤ55〜63,74〜77、及びスクリュ
ー73,78は、エンドプレート82とボルト81を用
いてカラー80を締め込むことによって、各軸53,5
4に対して固定されている。
【0029】以上のように構成された装置を用いた場
合、供給口から供給された石鹸原料が中和反応して石鹸
が生成され、その中和物の中に微粒が残った場合、その
微粒がすりつぶされながら混練されて、ヘリカルギヤ6
3を排出口側へ通過する。ギヤ63を通過した石鹸組成
物は、スクリュー73によって排出口側へ強い推進力が
与えられ、先に説明した装置で設けられたものと同じ絞
りプレートが排出口で絞り込まれることで、スクリュー
73a,73bよりも供給口側ではバレル内に石鹸組成物
が充満していなくても、このスクリュー73a,73bよ
りも排出口側では石鹸組成物及び添加剤供給口91,9
2から供給された添加剤が充満する。したがってこの部
分に一定の圧力が生じるが、第2スクリュー78a,78
bのねじれ方向が第1スクリュー73a,73bのねじれ方
向とは逆に設定されているので、その内部に収納された
シール部材に過大な圧力が加わることはない。
【0030】このように、バレル51内のスクリュー7
3a,73bよりも排出口側の部分では、石鹸組成物及び
添加剤が充満するために、この部分では、微粒のすりつ
ぶしに比べて混練が十分に行なわれる。上述したように
ギヤ55〜63だけでも石鹸組成物の混練と微粒が発生
した場合のすりつぶしとを同時に行なうことは可能であ
るが、さらに添加剤を加えて十分な混練を必要とするよ
うな場合には、このようにスクリュー73とギヤ74〜
77を追加することが極めて効果的である。またギヤ7
4〜77はねじれ角が送り方向に設定されたヘリカルギ
ヤだけで構成したり、あるいは、スパーギヤで構成した
りすることもできる。
【0031】また、ギヤ77のすぐ排出口側の位置に、
図7に側面形状を示したような、バレル51の内面に沿
うとともにギヤの噛み合い部分の近傍にのみ穴84aが
形成されたストッパー84を設けてもよい。この場合、
軸53,54がその内部を貫通するため、図示していな
いが、軸53,54の周囲にはシール部材が装着され
る。
【0032】このストッパー84を設けることにより、
添加剤とともに混練された石鹸組成物が穴84aを通じ
てしか排出口側に出ないので、噛合部を通過した高品質
な石鹸組成物を得ることが可能となる。なお、本発明の
装置は脂肪酸とアルカリ剤の中和反応について適用した
ものであるが、さらに油脂及びそのエステルとアルカリ
による鹸化、液状物の一般反応、重合反応あるいは高粘
度反応等の各種の反応に適用することも可能である。
【0033】次に、上記の各装置を用いて行った石鹸製
造の実施例を以下に示す。 (実施例1)図1に示す装置において、ギヤ5〜13の回
転数を300r.p.m.に設定し、各ギヤ5〜13に、モジ
ュール、ねじれ角、外径及び歯幅がそれぞれ6,15゜,
106mm,35mmのものを使用した。歯のねじれ方向は
図1の通りとした。また、ウォータージャケット35に
は9Kg/cm2G(180℃)の蒸気を供給した。
【0034】原料としては、蒸留牛脂脂肪酸と蒸留ヤシ
油脂肪酸とをそれぞれ80重量%と20重量%の割合で
含む脂肪酸と、水酸化ナトリウムを60重量%の割合で
含む水溶液とを使用した。そして温度がそれぞれ65℃
に保たれた脂肪酸及び水酸化ナトリウム水溶液を、それ
ぞれ、20Kg/Hr及び5.13Kg/Hrの速度で装置の供給
口22より連続的に供給し、排出口23より排出される
石鹸(100〜110℃)を10分毎に計20点サンプ
リングし、その水分量及び遊離アルカリ量(未反応のア
ルカリの量)の測定を行った。この結果、サンプル20
点の水分量は11.4〜11.6重量%、遊離アルカリ量
は0.03〜0.05重量%で、非常に均一な石鹸が得ら
れた。
【0035】(実施例2)装置は実施例1と同様のものを
使用し、ウォータージャケット35には9Kg/cm2G(18
0℃)の蒸気を供給し、さらに給気口40と排気口41
を用いて50℃の乾燥空気を石鹸生成室2内に5m3/Hr
の割合で供給した。
【0036】原料としては、蒸留牛脂脂肪酸と蒸留ヤシ
油脂肪酸とをそれぞれ80重量%と20重量%の割合で
含む脂肪酸と、水酸化ナトリウムを48重量%の割合で
含む水溶液とを使用した。そして温度がそれぞれ65℃
に保たれた脂肪酸及び水酸化ナトリウム水溶液を、それ
ぞれ、15Kg/Hr及び6.41Kg/Hrの速度で装置の供給
口より連続的に供給し、排出口より排出される石鹸(1
00〜110℃)を10分毎に計20点サンプリング
し、その水分量及び遊離アルカリ量の測定を行った。こ
の結果、サンプル20点の水分量は14.8〜15.1重
量%、遊離アルカリ量は0.03〜0.05重量%で、非
常に均一な石鹸が得られた。
【0037】(実施例3)装置は実施例1と同じものを使
用し、ウォータージャケットには9Kg/cm2G(180℃)
の蒸気を供給した。
【0038】原料としては、蒸留ヤシ油脂肪酸と粉末状
の水酸化ナトリウムとを使用した。そして温度がそれぞ
れ65℃に保たれた脂肪酸と水酸化ナトリウム粉末を、
それぞれ、20Kg/Hr及び3.65Kg/Hrの速度で装置の
供給口より連続的に供給し、排出口より排出される石鹸
(100〜110℃)を10分毎に計20点サンプリン
グし、その水分量及び遊離アルカリ量の測定を行った。
この結果、サンプル20点の水分量は6.7〜6.9重量
%、遊離アルカリ量は0.03〜0.05重量%で、非常
に均一な石鹸が得られた。
【0039】(実施例4)装置は図6に示すものを使用
し、ギヤ回転数を300r.p.m.に設定し、各ギヤ55〜
63,74〜77は実施例1と同じものを使用した。な
お、ギヤ55〜63,74〜77のねじれ方向は図6の
通りである。また、供給口側と排出口側で中和反応用と
混練用に2分割されたウォータージャケット83には、
それぞれ、9Kg/cm2G(180℃)の蒸気と10℃の冷却
水とを供給した。
【0040】原料としては、蒸留牛脂脂肪酸と蒸留ヤシ
油脂肪酸とをそれぞれ80重量%と20重量%の割合で
含む脂肪酸と、水酸化ナトリウムを55重量%の割合で
含む水溶液とを使用した。そして温度がそれぞれ65℃
に保たれた脂肪酸と水酸化ナトリウム水溶液とを、それ
ぞれ、15Kg/Hr及び3.85Kg/Hrの速度で装置上部の
供給口より連続的に供給し、さらに装置中程の添加剤供
給口から、76重量%のヤシ油脂肪酸、12.7重量%
の香料、2.5重量%の二酸化チタン、6.3重量%のス
テアリン酸マグネシウム、そして2.5重量%のBHT
(t-ブチルヒドロキシトルエン)からなる添加剤を、1.
59Kg/Hrの割合で供給した。以上の方法により、排出
口からは、温度60〜70℃で水分を13.8〜14.0
重量%の割合で含んだペレット状の石鹸を得た。
【0041】この実施例4の石鹸を、直径80mm×長さ
400mmのスクリューと直径110mm×長さ440mmの
スクリューを有する真空2段プロッダーで押し出して、
型打機で縦72mm、横52mm、厚さ35mmの固形石鹸と
して成形した。次に、この石鹸を試料として、手洗いに
よる感触、ひび割れ及び速泡性に関するテストを行っ
た。
【0042】(手洗いテスト)試料を用いて25±1℃の
水道水で手洗いし、そのときの泡立ち、溶けむら、ざら
つき等を、予め標準として設定した石鹸で手洗いテスト
したときの感触と比較した。そして、その結果を以下の
3段階にランク分けした。 ランク1 … 全体の感触が良好 ランク2 … 全体の感触が普通 ランク3 … 全体の感触が不良
【0043】(ひび割れテスト)試料の端に長さが約5cm
の釘を刺してそれを直径約0.3mmの針金で吊し、25
℃の水中に3時間浸した後、水中から取り出して吊した
まま室温で24時間放置した。その後、各試料のひび割
れ状態を目視で観察して、そのひび割れの程度を次の基
準に従って判定した。 ランク1 … ひび割れなしまたは僅かにひび割れがあ
る。 ランク2 … ひび割れがある。 ランク3 … 全体にひび割れがある。
【0044】(速泡性テスト)石鹸の位置を固定するため
のホルダーと、このホルダーに固定された石鹸試料の表
面に対して平行に向き合った状態で上下動するスポンジ
とを有し、このスポンジが上下動の下端に位置するとき
に容器内に入れられた水の中に浸されるように構成され
たテスト装置を用いて、スポンジが1分間に22ストロ
ークするようにその上下運動の速度を設定して、容器内
の水面が泡で覆われたときのストローク数を速泡性の値
として測定した。
【0045】プロッダー及び型打機で成形された石鹸の
品質評価結果は、手洗いテストがランク1、ひび割れテ
ストがランク1、そして速泡性テストが10ストローク
であった。
【0046】これらの実施例から明らかなように、本実
施例の方法及び装置を用いることにより、非常に滑らか
でひび割れが少なく、且つ泡立ちが良く均一で高品質な
石鹸を効果的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る石鹸の連続製造装置の部分断面
平面図である。
【図2】 図1のII−II線断面図である。
【図3】 図2のIII−III線拡大断面図である。
【図4】 石鹸組成物の混練状態を示す説明図である。
【図5】 石鹸組成物の混練状態を示す説明図である。
【図6】 この装置の変形例を示す部分断面平面図であ
る。
【図7】 この装置に用いられるストッパーの側面図で
ある。
【符号の説明】
1,51…バレル 2,52…石鹸生
成室 3,4,53,54…軸 5〜7,9,10,12、55〜57,59,60,62…送
りヘリカルギヤ 8,11,13,58,61,63…戻しヘリカルギヤ 14,67…駆動手段 15,64…バレ
ル本体 15a,15b…フランジ 16,17,65,
66…軸受けプレート 18,19…ベアリング 20,21…シー
ル部材 22…供給口 23…排出口 24…排出管 25…ガイドプレ
ート 26…絞りプレート 27,69…カッ
プリング 28,29,70,71…駆動ギヤ 30,72…軸本
体 31,79,80…カラー 32,82…エン
ドプレート 33,81…ボルト 34…キー 35,83…ウォータージャケット 36…給水管 37…排水管 38,68…モー
タ 39…原料供給ユニット 40…給気口 41…排気口 73…第1スクリ
ュー 74〜77…混練ギヤ 78…第2スクリ
ュー 84…ストッパー 91,92…添加
剤供給口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】本発明においては、石鹸生成室内の石鹸組
成物の温度は好ましくは50〜170℃であり、さらに
好ましくは60〜150℃である。50℃より低い温度
では、原料脂肪酸とアルカリ剤との中和反応速度が低下
し好ましくなく、また170℃より高い温度では石鹸の
品質劣化が生じて好ましくない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】次に、上記の各装置を用いて行った石鹸製
造の実施例を以下に示す。 (実施例1)図1に示す装置において、ギヤ5〜13の回
転数を300r.p.m.に設定し、各ギヤ5〜13は、モジ
ュール、ねじれ角、外径及び歯幅がそれぞれ6,15゜,
106mm,35mmのものを使用した。歯のねじれ方向は
図1の通りとした。また、ウォータージャケット35に
は9Kg/cm2G(180℃)の蒸気を供給した。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に平行で且つ略水平な2本の軸と、
    該2本の軸間で噛合するように装着されて原料の推進力
    を生ずる送りヘリカルギヤと、該2本の軸間で噛合する
    とともにその歯溝が該送りヘリカルギヤの歯溝と連通す
    るように装着されて原料の逆進力を生ずる戻しヘリカル
    ギヤと、上記2本の軸を回転可能に保持するとともに両
    ヘリカルギヤの外周面形状に略密に沿って形成された石
    鹸生成室を有するバレルとを備えた装置を用いて石鹸を
    連続的に製造する方法にして、 原料脂肪酸とアルカリ剤とを上記バレル内に連続的に供
    給する工程と、各歯溝内の原料脂肪酸とアルカリ剤とを
    噛み合う歯と歯の間を通すとともに歯とバレルの隙間を
    通じて移動させることによって、該原料脂肪酸とアルカ
    リ剤とを混合且つ中和させて石鹸を生成させるとともに
    生成された石鹸を混練する工程と、混練された石鹸を上
    記バレル内から連続的に取り出す工程とを有し、 上記アルカリ剤が、アルカリの含有量を重量パーセント
    で表したときに該重量パーセントPが20≦P<100
    の範囲内の水溶液、または粉末であることを特徴とする
    石鹸の連続製造方法。
  2. 【請求項2】 上記アルカリ剤は、アルカリの含有量を
    重量パーセントで表したときに該重量パーセントPが5
    0≦P<100の範囲内の水溶液または粉末であること
    を特徴とする請求項1記載の石鹸の連続製造方法。
  3. 【請求項3】 上記アルカリ剤は、アルカリの含有量を
    重量パーセントで表したときに該重量パーセントPが2
    0≦P<50の範囲内の水溶液であることを特徴とする
    請求項1記載の石鹸の連続製造方法。
  4. 【請求項4】 上記脂肪酸とアルカリ剤とから生成され
    た石鹸を乾燥させて製品中の水分量を調整するために、
    上記石鹸生成室内に空気または不活性ガスを供給するこ
    とを特徴とする請求項1,2または3記載の石鹸の連続
    製造方法。
  5. 【請求項5】 上記原料脂肪酸とアルカリ剤との混合、
    及び/又は生成された石鹸の混練を、上記石鹸生成室内
    に添加剤を供給しつつ行うことを特徴とする請求項1,
    2,3または4記載の石鹸の連続製造方法。
  6. 【請求項6】 原料脂肪酸と、アルカリの含有量を重量
    パーセントで表したときに該重量パーセントPが20≦
    P<100の範囲内の水溶液状、または粉末状のアルカ
    リ剤とから石鹸を連続的に製造する装置にして、 相互に平行で且つ略水平な2本の軸と、 該2本の軸間で噛合するように装着されて原料の推進力
    を生ずる送りヘリカルギヤと、該2本の軸間で噛合する
    とともにその歯溝が該送りヘリカルギヤの歯溝と連通す
    るように装着されて原料の逆進力を生ずる戻しヘリカル
    ギヤと、 上記2本の軸を回転可能に保持するとともに、上記両ヘ
    リカルギヤの外周面形状に略密に沿って形成された石鹸
    生成室と、該室内に原料脂肪酸とアルカリ剤とを連続的
    に供給するための供給口と、生成された石鹸を該室内か
    ら連続的に取り出すための排出口と、を有するバレルと
    を備えたことを特徴とする石鹸の連続製造装置。
  7. 【請求項7】 上記バレルは、上記脂肪酸とアルカリ剤
    とにより生成された石鹸を乾燥させて製品中の水分量を
    調整するために、上記石鹸生成室内に空気または不活性
    ガスを供給する供給口を備えたことを特徴とする請求項
    6記載の石鹸の連続製造装置。
  8. 【請求項8】 上記バレルは、上記石鹸生成室内に添加
    剤を供給するための添加剤供給口を備えたことを特徴と
    する請求項6記載の石鹸の連続製造装置。
JP34296791A 1991-12-25 1991-12-25 石鹸の連続製造方法及び装置 Pending JPH05171196A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34296791A JPH05171196A (ja) 1991-12-25 1991-12-25 石鹸の連続製造方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34296791A JPH05171196A (ja) 1991-12-25 1991-12-25 石鹸の連続製造方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05171196A true JPH05171196A (ja) 1993-07-09

Family

ID=18357902

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34296791A Pending JPH05171196A (ja) 1991-12-25 1991-12-25 石鹸の連続製造方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05171196A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5156794A (en) Pulverizing/kneading apparatus and method for manufacturing soap using the pulverizing/kneading apparatus
EP0189332B1 (en) Toilet bars
CN1043535C (zh) 改进柔和性和加工性的含混合反离子基皂的人体清洗块皂
US4474683A (en) Soap making process
CA2633017A1 (en) Method for producing calcium soaps for animal feed
EP0720644B1 (de) Detergensgemische und wasch- oder reinigungsmittel mit verbesserten löseeigenschaften
EP0772673A1 (en) Process for making high moisture content soap bars
JPH05171196A (ja) 石鹸の連続製造方法及び装置
CN1236038C (zh) 肥皂物质的生产方法
JP3746539B2 (ja) 石鹸の製造方法
CN1123559A (zh) 对肥皂块的改进
JP2541266B2 (ja) 石鹸の製造法
JPH078995B2 (ja) 石鹸の製造方法
CN87107745A (zh) 肥皂组合物
CN213433097U (zh) 一种aes快速脱气装置
AU2002302545A1 (en) Readily ploddable soap bars comprising alpha-hydroxy acids salts
WO2002083831A1 (en) Readily ploddable soap bars comprising alpha-hydroxy acids salts
US6228822B1 (en) Synthetic detergent base material and synthetic detergent bar produced therefrom
CN1154475C (zh) 膏状清洗组合物
JPS6324639B2 (ja)
CN108138095B (zh) 用于制造具有特定选择组分的分散区域的皂条的方法
JPH0472399A (ja) 石鹸の連続製造方法
CN101076580A (zh) 用于中和表面活性剂酸前体的连续方法
CN1162632A (zh) 洗涤剂组合物
CN218688520U (zh) 一种工业耐火材料加工设备