JPH0789824A - クレンジング化粧料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本発明は肌洗浄後において肌の突っ張感がな
く、うるおい感、さっぱり感に優れ、更にクレンジング
効果にも優れた化粧料を提供することを目的とする。 【構成】 エリスリト−ルを配合することを特徴とする
クレンジング化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は肌洗浄後に肌の突っ張り
感がなく、しかもうるおい感がある等、その使用感が著
しく改善され、しかもクレンジング効果に優れたクレン
ジング化粧料に関する。

【０００２】

【従来の技術】クレンジング化粧料には、界面活性剤を
含んだ水性成分中に油性成分を分散したＯ／Ｗ型エマル
ジョンの形態のものおよび油性成分中に界面活性剤を含
む水性成分を分散したＷ／Ｏ型エマルジョンの形態のも
の、ジェル状の形態のものなどがあり、たとえばクレン
ジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジング
ローション、クレンジングジェルなどが例示される。ク
レンジング化粧料のうち、それを適用後水で洗い落とす
タイプのものは、その中に含まれている溶解剤で油性化
粧料を浮き上がらせて該クレンジング化粧料中に分散さ
せ、そののち水で洗顔する際にクレンジング化粧料と共
に洗い落とすものであるが、水で洗顔したときに、一旦
皮膚から浮き上がってクレンジング化粧料中に分散した
除去されるべき化粧料が再び皮膚に付着してしまい、単
に洗顔するだけでは落とすべき化粧料を容易かつ完全に
除去しきれないという問題があった。

【０００３】一方油性の強いクレンジング化粧料の場合
はその油中に除去すべき化粧料や汚れなどを溶解および
分散するので、クレンジング化粧料を顔に適用後これを
拭きとればよいのであるが、拭きとるだけでは除去すべ
き化粧料や汚れを除ききることができないという問題が
あった。またこれ以上に大きな問題として従来のクレン
ジング化粧料は洗浄後、除去されるべき化粧料と共に、
皮膚上の油分までが過度に除去されてしまう傾向にあり
そのためどうしても肌の突っ張りを感じたり、うるおい
感、しっとり感に欠けるものが多く使用者からのクレ−
ムもあり、これらの解決が強く求められている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記事情
に鑑みクレンジング化粧料の使用性及びクレンジング効
果について鋭意研究を重ねた結果、エリスリト−ル配合
の本発明のクレンジング化粧料が肌洗浄後の使用感とク
レンジング効果に優れていることを見い出した。本発明
の目的は、肌洗浄後に肌の突っ張り感がなく、うるおい
感のあるクレンジング化粧料を提供することにある。更
には適用したクレンジング化粧料を水で洗い落とすかま
たは拭きとることによって化粧料または汚れを皮膚上か
ら容易に除去することができるクレンジング効果に優れ
た化粧料を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、エリスリト−
ルを配合することを特徴とするクレンジング化粧料に関
するもので、本発明のクレンジング化粧料はエリスリト
−ルをクレンジング化粧料基剤中に含むものである。

【０００６】本発明に用いられるエリスリト−ルはメソ
−エリスリト−ルとも呼ばれ、天然界では地衣、担子
菌、果実等に含まれる４炭糖の糖アルコ−ルである。

【０００７】本発明におけるエリスリト−ルの配合量に
ついては特別の制限はなく、製品によって量を加減する
ことができる。通常クレンジング化粧料全量の０．５〜
２０重量％（以下％と記載する）の範囲で用いられる
が、特に好ましくは１〜１０％の範囲が良い。

【０００８】本発明のクレンジング化粧料はエリスリト
−ルを用いるという点を除いては従来から知られている
クレンジング化粧料基剤の処方を用いて、通常の製法に
よって得ることができる。たとえばクレンジング化粧料
基剤としては水性成分中に油性成分を分散したＯ／Ｗ型
エマルジョンの形態のもの、または油性成分中に水性成
分を分散したＷ／Ｏ型エマルジョンの形態のもの、ジェ
ル状の形態のものなど、たとえばクレンジングクリー
ム、クレンジングフォーム、クレンジングローション、
クレンジングジェルなどの各種のタイプものをいずれも
用いることができる。

【０００９】前記エマルジョン型の基剤の構成はＯ／Ｗ
型のものとＷ／Ｏ型のものでかなり異なるが、一般に
水：４〜８０％（好ましくは１０〜４０％）、保湿剤：
１０〜３５％、洗浄剤：２０〜８０％（好ましくは２０
〜５０％）、油性成分：１〜５０％、その他若干量の香
料、防腐剤、ものによっては紫外線吸収剤などの添加剤
からなっている。前記保湿剤にはグリセリン、ソルビト
ール、ポリエチレングリコール類などの多価アルコール
が主として用いられる。前記洗浄剤にはＯ／Ｗ型のばあ
いはステアリン酸カリウム、パルミチン酸カリウムなど
の脂肪酸塩、ステアリン酸モノグリセリドなどの脂肪酸
エステル、アミノ酸誘導体、マルチト−ルヒドロキシ脂
肪族エ−テル、ヒドロキシエ−テルカルボン酸及びその
塩など、水溶性または親水性の界面活性作用を有するも
のが主として用いられ、Ｗ／Ｏ型のばあいには流動パラ
フィン、ワセリンなどの油性のものを主体としこれとわ
ずかの量の界面活性剤が用いられる。前記油性成分とし
てはミツロウやオリーブ油など、更に紫外線吸収剤とし
てはシリコ−ン系桂皮酸誘導体等が使用される。なお、
クレンジング化粧料基剤としては前記のもののほかに、
均一な溶液タイプのクレンジングローションなど、油性
成分と水性成分とが２液に分離していて、使用の都度振
とうして混合して使用する２液分離型のクレンジングロ
ーションなど、およびジェル状のクレンジング化粧料な
ども使用できる。

【００１０】本発明のクレンジング化粧料はファンデー
ションをはじめメーッキャップ化粧料と呼ばれる仕上げ
用化粧料、たとえばアイライン、アイシャドウ、マスカ
ラ、ほほ紅、口紅などの除去用に主として用いられる。
除去すべき化粧料の種類、濃さおよび肌の状態（脂性肌
か乾燥肌か）などによってそれぞれの用途に適した処方
のクレンジング化粧料を製造し、使用者に任意に使いわ
けをさせることができる。以下に実施例をあげて本発明
をより具体的に説明する。

【００１１】

【実施例】 実施例１ クレンジングクリ−ム 重量％ （Ａ）セタノ−ル ２．０ ビ−スワックス ５．０ ワセリン ５．０ スクワラン ３５．０ イソプロピルミリステ−ト ５．０ グリセリンモノステアレ−ト ２．０ ポリオキシエチレン（２５モル）−２− オクチルドデシルエ−テル １．０ ステアリン酸 １．０ 香料 適 量 防腐剤 適 量 （Ｂ）プロピレングリコ−ル ２．０ エリスリト−ル ３．０ 水酸化カリウム ０．１ 精製水 残 余 −製法− 油相部Ａおよび水相部Ｂを７０°Ｃにて完全に溶解し、
ＡをＢに添加し、乳化器にて乳化する。乳化物を熱交換
器にて終温３０°Ｃまで冷却した後、本発明のクレンジ
ングクリ−ムを得た。

【００１２】 実施例２ クレンジングクリ−ム 重量％ （Ａ）セタノ−ル ３．０ 固形パラフィン ５．０ ワセリン ５．０ 流動パラフィン ３０．０ ２−エチルヘキサン酸−２−ヘプチルウンデシル ５．０ 月見草油 ０．５ ポリオキシエチレンソルビト−ルステアレ−ト １．０ グリセリンジステアレ−ト １．０ ポリオキシエチレン（２５モル）−２− デシルドデシルエ−テル ０．５ ポリオキシエチレン（２０モル）−２− デシルドデシルエ−テル ０．５ ベヘニン酸 １．０ 香料 適 量 防腐剤 適 量 （Ｂ）プロピレングリコ−ル ２．０ エリスリト−ル ５．０ グリセリン ５．０ 水酸化カリウム ０．１ 精製水 残 余 −製法− 実施例１に準じる。

【００１３】 実施例３ クレンジングクリ−ム 重量％ （Ａ）セタノ−ル ２．５ マイクロクリスタリンワックス ３．０ ワセリン ５．０ スクワラン ２０．０ オリ−ブ油 １５．０ ホホバ油 ２．０ グリセリンモノオレ−ト ２．０ ポリオキシエチレン（１６モル）−２− オクチルドデシルエ−テル １．０ ポリオキシエチレン（２０モル）−２− オクチルドデシルエ−テル ０．５ ステアリン酸 １．０ 香料 適 量 防腐剤 適 量 （Ｂ）プロピレングリコ−ル ２．０ エリスリト−ル １０．０ グリセリン ５．０ 水酸化カリウム ０．１ 精製水 残 余 −製法− 実施例１に準じる。

【００１４】 実施例４ クレンジングローション 重量％ （Ａ） ミリスチン酸オクチルドデシル ３６．０ トリオクタン酸グリセリル ３０．０ モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン １３．０ 防腐剤 適 量 （Ｂ） エリスリト−ル ２．０ グリセリン ４．０ ヒドロキシエ−テルカルボン酸Ｎａ塩（化１） １．０ 水 残 量 −製法− 実施例１に準じる。

【００１５】

【化１】

【００１６】 実施例５ クレンジングロ−ション 重量％ （Ａ）セタノ−ル １．０ ワセリン ２．０ 流動パラフィン １０．０ グリセリンモノオレエ−ト ２．０ ポリオキシエチレン（１６モル）−２− オクチルドデシルエ−テル １．０ ステアリン酸 １．０ シリコ−ン桂皮酸誘導体（化２） ０．５ 香料 適 量 防腐剤 適 量 （Ｂ）プロピレングリコ−ル ５．０ エリスリト−ル １５．０ トリエタノ−ルアミン ０．５ 精製水 残 余 −製法− 実施例１に準じる。

【００１７】

【化２】

【００１８】 実施例６ 乾性肌用クレンジングフォーム 重量％ （Ａ） パルミチン酸 ２．３ ラウリン酸 ２．３ ミツロウ ０．４ オリーブ油 ０．８ ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エステル ２．３ ステアリン酸モノグリセリド １．５ （Ｂ） エリスリト−ル ２０．０ グリセリン ３．８ ポリエチレングリコール１５００ ７．５ 水酸化カリウム ０．８ Ｎ−ラウロイルメチルタウリンナトリウム ７．５ ラウロイルグルタミン酸ポリオキシエチレンオクチルド デシルエーテルジエステル １５．０ 防腐剤 適量 水 残 量 −製法− 実施例１に準じる。

【００１９】 実施例７ 普通肌用クレンジングフォーム 重量％ （Ａ） ラウリン酸 ８．０ ミリスチン酸 ８．０ パルミチン酸 ８．０ ステアリン酸 ２．０ ビ−スワックス １．０ ポリオキシエチレン（60モル）グリセリル モノイソステアレ−ト １．０ （Ｂ） ポリエチレングリコ−ル１５００ １５．０ 水酸化カリウム ５．０ ステアリルメチルタウリン ５．０ グリセリン １０．０ １，３−ブチレングリコ−ル ５．０ エリスリト−ル ２．０ ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン ５．０ 精製水 残 量 −製法− 実施例１に準じる。

【００２０】 実施例８ クレンジングクリーム （Ａ） ミツロウ １．１ 流動パラフィン ３０．０ セチル２−エチルヘキサエート ７．５ セトステアリルアルコール １．５ ワセリン ７．５ ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エステル １．９ ステアリン酸モノグリセリド １．１ ステアリン酸 １．０ 香料 防腐剤 （Ｂ） ジプロピレングリコール ８．０ エリスリト−ル ２０．０ グリセリン ２．０ マルチト−ルヒドロキシヘキサデシルエ−テル １．０ ステアリン酸 １．０ 水酸化カリウム ０．０５ 水 残余 −製法− 実施例１に準じる。

【００２１】 実施例９ クレンジングジェル 重量％ エリスリト−ル １．０ プロピルメチルタウリンＮａ塩 ２０．０ ２−アルキル−Ｎ−カルボキシメチル −Ｎ−ヒドロキシエチルイミダゾリニ ウムベタイン ４０．０ ポリオキシエチレン（９モル）硬化ひまし油 １０．０ グリセリン ０．５ クエン酸 ０．１ 水 残余 −製法− ７０°Ｃに加熱した精製水に上記成分を順次添加して溶
解した後３５°Ｃまで攪拌冷却し、本発明のクレンジン
グジェルを得た。

【００２２】 実施例10 クレンジングジェル 重量％ エリスリト−ル ５．０ ソルビト−ル ２０．０ ポリオキシエチレン（２０モル） ２０．０ −２−オクチルドデシルエ−テル グリセリルトリオクタノエ−ト ４５．０ 精製水 残 余 −製法− ７０°Ｃに加熱した精製水に上記成分を順次添加して溶
解した後３５°Ｃまで攪拌冷却し、本発明のクレンジン
グジェルを得た。

【００２３】比較例１〜３ エリスリト−ルを除去した以外は実施例１〜３と同様に
して比較例１〜３のクレンジングクリ−ムを得た。

【００２４】＜効果試験（１）＞実施例１〜３および比
較例１〜３で得られたクレンジングクリ−ムを、美容技
術者２０名の顔に予め、落としにくいファンデ−ション
を塗っておいてから塗布し、拭き取るか、洗い流しても
らった後の使用感を自己申告による評価によって行っ
た。結果を表１に示す。尚判定の基準は次の通りであ
る。

【００２５】〔判定基準〕 １．洗い落とした後の使用感（さっぱり感、突っ張り
感、うるおい感） （１）さっぱり感 ◎：美容技術者の80％以上が肌がさっぱりしたと答え
た。 〇：美容技術者の60％以上が肌がさっぱりしたと答え
た。 △：美容技術者の40％以上が肌がさっぱりしたと答え
た。 ×：肌がさっぱりしたと答えたものが美容技術者の40％
未満であった。 （２）突っ張り感 ◎：美容技術者の80％以上が肌の突っ張り感がないと答
えた。 〇：美容技術者の60％以上が肌の突っ張り感がないと答
えた。 △：美容技術者の40％以上が肌の突っ張り感がないと答
えた。 ×：肌の突っ張り感がないと答えたものが美容技術者の
40％未満であった。 （３）うるおい感 ◎：美容技術者の80％以上が肌のうるおいがあると答え
た。 〇：美容技術者の60％以上が肌のうるおいがあると答え
た。 △：美容技術者の40％以上が肌のうるおいがあると答え
た。 ×：肌のうるおいがあると答えたものが美容技術者の40
％未満であった。 ２．肌に対するなめらかさ ◎：美容技術者の80％以上が肌がなめらかになったと答
えた。 〇：美容技術者の60％以上が肌がなめらかになったと答
えた。 △：美容技術者の40％以上が肌がなめらかになったと答
えた。 ×：肌がなめらかになったと答えたものが美容技術者の
40％未満であった。 ３．クレンジング効果 ◎：美容技術者の80％以上がファンデ−ションがよく浮
き上がり、水で洗い流し、もしくは拭き取りで十分除去
されたと答えた。 〇：美容技術者の60％以上がファンデ−ションがよく浮
き上がり、水で洗い流し、もしくは拭き取りで十分除去
されたと答えた。 △：美容技術者の40％以上がファンデ−ションがよく浮
き上がり、水で洗い流し、もしくは拭き取りで十分除去
されたと答えた。 ×：ファンデ−ションがよく浮き上がり、水で洗い流
し、もしくは拭き取りで十分除去されたと答えたものが
美容技術者の40％未満であった。

【００２６】

【表１】

【００２７】表１の評価結果から本発明のクレンジング
クリ−ムは洗浄後の使用感に優れており、クレンジング
効果にも優れていることがわかった。

【００２８】

【発明の効果】本発明のクレンジング化粧料は肌洗浄後
において肌の突っ張感がなく、うるおい感、さっぱり感
に優れ、更にクレンジング効果にも優れた化粧料であ
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エリスリト−ルを配合することを特徴と
   するクレンジング化粧料。