JPH1149627A - 身体用発熱性組成物 - Google Patents

身体用発熱性組成物

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JPH1149627A
JPH1149627A JP21056097A JP21056097A JPH1149627A JP H1149627 A JPH1149627 A JP H1149627A JP 21056097 A JP21056097 A JP 21056097A JP 21056097 A JP21056097 A JP 21056097A JP H1149627 A JPH1149627 A JP H1149627A
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JP
Japan
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heat
composition
solution
oil
generating
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JP21056097A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Miyajima
哲也 宮島
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 無機塩又は有機塩の過冷却状態の溶液を
含有し、使用時に当該塩の結晶が析出して発熱する身体
用発熱性組成物。 【効果】 本発明の身体用発熱性組成物は、使用時にべ
たつかず使用感に優れるものであり、また高い発熱が可
能である。従って、本組成物を化粧用乳液、パック剤、
育毛剤、身体洗浄剤、マッサージ剤等に適用すれば、良
好なマッサージ効果及び有効成分の浸透促進効果が得ら
れる。また、シェービングクリーム又はシェービングロ
ーションに適用すれば髭を柔軟にし剃り易くでき、温熱
灸に適用すれば灸を据えたのと同様の効果が安全に得ら
れ、毛髪洗浄剤に適用すれば洗髪後の毛髪の乾燥を加速
でき、毛髪用セット剤に適用すればドライヤーを使わず
短時間でのセットが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布時に発熱する
身体用発熱性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、皮膚及び毛髪・体毛に熱を与える
ことで、1)皮膚の血行を促進し、新陳代謝を促す、
2)発汗を促す、3)精神を沈静化し、くつろぎ感を与
える、4)有効成分の皮膚及び毛髪への浸透を促進す
る、5)髭を柔らかくし、剃り易くする等の効果が得ら
れることが知られている。
【0003】かかる観点より、皮膚に温熱感を与えるマ
ッサージ剤、パック剤等が、例えば特開平2-311408号公
報、特開平4-264186号公報、特開平5-229926号公報、特
開平6-92820号公報、特開平6-72841号公報、特開平7-21
5835号公報、特開平8-176599号公報、特開平9-87158号
公報、特開平9-87165号公報等において提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記マッサージ剤及び
パック剤はいずれも、高濃度の多価アルコールを含み、
使用時の水和熱を利用して肌に温熱感を与えるものであ
る。しかし、これらは多価アルコールによるべたつき感
が強く、官能面で好ましくない。また多価アルコールの
水和熱は小さいため、温熱感も十分とはいえない。
【0005】従って、本発明は、多価アルコールの水和
熱とは異なる原理に基づき発熱し、また発熱量の大きな
身体用発熱性組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、無機塩又は有機塩の
結晶化熱を利用すれば、使用時に大きな発熱量が得られ
ることから身体に対する各種効果に優れ、かつ使用感に
も優れることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、無機塩又は有機塩の
過冷却状態の溶液を含有し、使用時に当該塩の結晶が析
出して発熱することを特徴とする身体用発熱性組成物を
提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる無機塩又は有
機塩(以後、「発熱性物質」という)としては、過冷却
状態の溶液からの析出時に発熱するものであれば特に限
定されないが、酢酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、
硫酸ナトリウム等が、過冷却状態の溶液が比較的安定で
あり、また安全性の面からも好ましく、特に酢酸ナトリ
ウムは結晶化の温度が比較的高く、高温までの昇温が可
能であり好ましい。
【0009】かかる発熱性物質溶液の本発明の身体用発
熱性組成物に対する配合量は、望まれる発熱量・発熱時
間に応じて適宜調整することができるが、1〜100重量
%の範囲が好ましく、更に、温感を実感する上では5秒
以内に少なくとも5℃以上の温度上昇を示すことが好ま
しく、そのためには10〜100重量%の範囲が好ましい。
【0010】また発熱性物質溶液の溶媒としては、水の
ほか、メタノール、エタノール等の低級アルコール類;
エチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール
類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のエーテル
類などの高極性溶媒を用いることができるが、安全性、
コスト及び発熱性物質の溶解度の面から、水が好まし
い。
【0011】発熱性物質溶液の濃度は、少なくとも室温
で過冷却状態となる濃度が必要であるが、それ以上であ
れば特に限定されず、望まれる発熱量・発熱時間に応じ
て適宜調整することができる。
【0012】本発明の身体用発熱性組成物は、使用の際
に扱いやすい粘度とし、また発熱性物質溶液の過冷却状
態を安定化するため、増粘剤又はゲル化剤を添加してゲ
ル化することが好ましい。かかる増粘剤又はゲル化剤と
しては、一般に増粘剤ないしゲル化剤として用いられて
いる種々の水溶性高分子、すなわち、グアーガム、キサ
ンタンガム等の多糖類;ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、疎水化多糖類等の半合成
高分子;ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリ
マー、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成高分子などが
挙げられ、なかでも、グアーガム、キサンタンガム、ヒ
ドロキシエチルセルロース等の多糖誘導体が、塩に対す
る耐性を有することから好ましい。これらの水溶性高分
子は、いずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて使
用することができ、その配合量は本発明組成物中に0〜
10重量%の範囲が好ましい。配合量が10重量%を超える
と、ゲルが硬くなり扱いにくくなる。またこれら増粘剤
又はゲル化剤は、後述するスクラブ剤の分散安定化作用
も有している。
【0013】また本発明には、上記のほかに、外用され
る医薬品、化粧品、洗浄料等の各種製剤において通常使
用される皮膜形成ポリマー、油性基材、界面活性剤、ス
クラブ剤、保湿剤、紫外線吸収剤、抗炎症剤、殺菌剤、
酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、ビタミン類、
色素、香料等を配合することができる。
【0014】本発明の身体用発熱性組成物を毛髪セット
剤として用いる場合には、皮膜形成ポリマーを配合する
ことができる。かかる皮膜形成ポリマーとしては、例え
ばポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニ
ル共重合体、ビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオ
ン酸ビニル三元共重合体、ビニルピロリドン/アルキル
アミノアクリレート共重合体、ビニルピロリドン/アク
リレート/(メタ)アクリル酸共重合体、ビニルピロリ
ドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラク
タム共重合体等のポリビニルピロリドン系高分子化合
物;メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハ
ーフエステル共重合体等の酸性ビニルエーテル系高分子
化合物;酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル
/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニ
ル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体等の酸性
ポリ酢酸ビニル系高分子化合物;(メタ)アクリル酸/
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/ア
クリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共
重合体等の酸性アクリル系高分子化合物;(メタ)アク
リルエチルベタイン/(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル共重合体、アクリル酸アルキルエステル/メタクリ
ル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共
重合体等の両性アクリル系高分子化合物;アクリルアミ
ド・アクリルエステル系四元共重合体等の塩基性アクリ
ル系高分子化合物;カチオン性セルロース誘導体等のセ
ルロース誘導体;ヒドロキシプロピルキトサン等のキチ
ン・キトサン誘導体などが挙げられるが、このうち、特
にポリビニルピロリドン系高分子化合物、酢酸ビニルエ
ーテル系高分子化合物、酢酸ポリ酢酸ビニル系高分子化
合物、酸性アクリル系高分子化合物、両性アクリル系高
分子化合物が好ましい。これら皮膜形成ポリマーは、い
ずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて使用するこ
とができ、その配合量は、本発明組成物中に0.1〜10重
量%、特に0.5〜5重量%が好ましい。
【0015】また本発明の身体用発熱性組成物には、皮
膚に対する感触向上等のため、また油中に発熱性物質溶
液を分散して溶液の過冷却状態を安定化するために、油
性基材を配合することができる。かかる油性基材として
は、一般に化粧品用途で用いられている油脂類、ロウ
類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エ
ステル類、精油類、シリコーン油類等を挙げることがで
きる。油脂類としては、例えば大豆油、糠油、ホホバ
油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ
油、ゴマ油、パーシック油、ひまし油、ヤシ油、ミンク
油、牛脂、豚脂等の天然油脂;これらの天然油脂を水素
添加して得られる硬化油;ミリスチン酸グリセリド、2-
エチルヘキサン酸トリグリセリド等の合成トリグリセリ
ドなどが挙げられる。ロウ類としては、カルナウバロ
ウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等が挙げられる。炭化
水素類としては、流動パラフィン、ワセリン、マイクロ
クリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、ブリス
タン等が挙げられる。高級脂肪酸類としては、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘ
ニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリ
ン脂肪酸、イソステアリン酸等が挙げられる。高級アル
コール類としては、ラウリルアルコール、セチルアルコ
ール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラ
ノリンアルコール、コレステロール、2-ヘキシルデカノ
ール等が挙げられる。エステル類としては、オクタン酸
セチル、オクタン酸トリグリセリド、乳酸ミリスチル、
乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸
オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、アジピ
ン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デ
シル、イソステアリン酸コレステロール、ポリオキシエ
チレンソルビット脂肪酸エステル等が挙げられる。精油
類としては、ハッカ油、ジャスミン油、樟脳油、ヒノキ
油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベル
ガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベン
ダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカ
リ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、ローズ
油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノー
ル、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナ
ロール、ゲラニオール、カンファー、チモール、スピラ
ントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等が挙
げられる。シリコーン油類としては、ジメチルポリシロ
キサン等が挙げられる。これらのうち、特にミリスチン
酸グリセリド、2-エチルヘキサン酸トリグリセリド、ラ
ノリン、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタ
リンワックス、スクワラン、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステ
アリン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、
オレイルアルコール、コレステロール、オクタン酸セチ
ル、オクタン酸トリグリセリド、ミリスチン酸イソプロ
ピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン
酸コレステロール、ポリオキシエチレンソルビット脂肪
酸エステル、ハッカ油、トウヒ油、ケイ皮油、ローズ
油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラー
ル、シトロネラール、ゲラニオール、ピネン、リモネ
ン、ジメチルポリシロキサンが好ましい。これら油性基
材は、いずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて使
用することができ、その配合量は、剤型に応じて適宜調
整することができるが、通常、本発明組成物中に0〜99
重量%が好ましい。
【0016】また本発明の身体用発熱性組成物には、上
記のような油性基剤中に発熱性物質溶液を分散する目的
で、又は本発明品を洗浄料として用いる場合の洗浄成分
として、界面活性剤を配合することができる。かかる界
面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、両イオン
性及び非イオン性、また天然及び合成の何れの界面活性
剤も使用できる。非イオン性界面活性剤としては、例え
ばグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、テトラオレイン酸
ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
アルキルグリコシド等が挙げられる。アニオン性界面活
性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテルリン酸塩等が挙げられる。カ
チオン性界面活性剤としては、ジアルキルジメチルアン
モニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アル
キルジメチルベンジルアンモニウム塩、ベンザルコニウ
ム塩、ベンゼトニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ア
ルキルイソキノリニウム塩等、及び天然由来のものとし
てレシチン等が挙げられる。両イオン性界面活性剤とし
ては、アルキルジアミノエチルグリシン塩、β-アルキ
ルアミノプロピオン酸塩、2-アルキル-N-カルボキシメ
チル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等
が挙げられる。これら界面活性剤は、いずれかを単独で
又は2種以上を組み合わせて使用することができ、その
配合量は、目的とする剤型及び使用感に応じて適宜調整
することができるが、通常、本発明組成物中に0〜99重
量%が好ましい。
【0017】本発明の組成物は、使用時に物理的刺激が
加わると発熱して発熱性物質が結晶化するものであり、
この生成した結晶はスクラブ剤として機能し得るが、こ
れによるマッサージ効果を増強する目的で、更にスクラ
ブ剤を添加することができる。ここでスクラブ剤とは、
摩擦を加える動作によって、皮膚に機械的刺激を与える
効果、及び肌に沈着した汚れを脱離促進させるための剥
離作用を有する固形状物をいう。かかるスクラブ剤とし
ては特に限定されないが、例えば塩化ナトリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、
硫酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、塩化マグネシ
ウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カル
シウム等の無機塩;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン等の炭化水素系高分子化合物;ナイロン等の
ポリアミド系高分子化合物;ポリエステル系高分子化合
物;ポリウレタン系高分子化合物;アルミニウム等の軽
金属;酸化チタン、カオリン、タルク等の無機顔料;キ
チン、キトサン、コラーゲン、フィブロイン;植物の
葉、根、果実、茎由来物;及びこれらを組み合わせて造
粒したものが挙げられる。これらのスクラブ剤は、粒径
20μm以下の粒子が全粒子量の10%以下、粒径5000μm
以上の粒子が全粒子量の10%以下である粒度分布を有す
ることが、肌のしっとり感及びマッサージ効果の点から
好ましい。これらスクラブ剤は、いずれかを単独で又は
2種以上を組み合わせて使用することができ、その配合
量は、本発明組成物中に0〜60重量%、特に1〜40重量
%とすることが、肌のしっとり感及びマッサージ効果の
点から好ましい。
【0018】本発明においては、保湿効果及び肌にしっ
とりした感触を与える等の目的で保湿剤を配合すること
ができる。保湿剤としては、特に限定されるものではな
いが、グリコール類、グリセリン類、糖類等のポリオー
ル類が挙げられる。グリコール類としては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等が挙げられ、グ
リセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、トリ
グリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。更に糖類
としてはソルビトール等が挙げられる。ポリオール類の
配合量は、目的とする剤型及び使用感に応じて適宜調整
できるが、通常、本発明組成物中に0〜99重量%が好ま
しい。
【0019】また、色素類としては、黄色4号、青色1
号、黄色202号等の厚生省令に定められたタール色素別
表I及びIIの色素、クロロフィル、リボフラビン、クロ
シン、紅花、アントラキノン等の食品添加物として認め
られている天然色素などが挙げられ、ビタミン類として
は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE
等が挙げられる。
【0020】本発明の身体用発熱性組成物は、例えば、
室温での溶解度を超える量の発熱性物質を溶媒に加熱溶
解後、これを冷却して過冷却状態の溶液を調製し、他
方、別途任意成分を混合して得た組成物を加熱して、上
記過冷却状態の溶液を加えて混合し、室温まで冷却する
ことにより製造することができる。また、発熱性物質を
加熱溶解した後、溶液を冷却することなく、加熱した任
意成分混合物に加えた後、室温まで冷却して過冷却状態
とすることによっても製造することができる。
【0021】本発明の身体用発熱性組成物の剤型は、特
に限定されるものではなく、クリーム剤、ゲル剤、軟膏
剤、液剤、ペースト剤、パップ剤、プラスター剤等、様
々な剤型とすることができる。また本発明の組成物は、
使用時に刺激が加わると発熱して無機塩又は有機塩が結
晶化することから、皮膚の血行を促進し新陳代謝を促す
目的で、マッサージ剤、パック剤、育毛剤、身体洗浄剤
等に配合することができ、また灸としての使用も可能な
ほか、皮膚及び毛髪を加熱することによる皮膚及び毛髪
の柔軟化、剤中の有効成分の浸透促進、洗髪後の毛髪の
乾燥、毛髪のセットの促進などを目的として、シェービ
ング剤、化粧用乳液、毛髪洗浄剤、毛髪セット剤等に配
合することができ、更にこれらに留まらず、身体を加熱
することで効果の増大が期待できる全ての剤に配合が可
能である。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】調製例1 水140gにキサンタンガム0.7gを加え、室温で1時間撹
拌し、粘稠な液体を得た。これに酢酸ナトリウム(無水
物)100gを加え、60℃で30分間撹拌して溶解した。室
温まで冷却して粘稠な発熱性物質溶液を得た。
【0024】調製例2 水70gにキサンタンガム0.35gを加え、室温で1時間撹
拌し、粘稠な液体を得た。これに酢酸ナトリウム(無水
物)100gを加え、70℃で30分間撹拌して溶解した。室
温まで冷却して粘稠な発熱性物質溶液を得た。
【0025】調製例3 水70gにキサンタンガム0.7gを加え、室温で1時間撹
拌し、ゲル状の水溶液を得た。これに酢酸ナトリウム
(無水物)100gを加え、70℃で30分間撹拌して溶解し
た。室温まで冷却してゲル状発熱性物質溶液を得た。
【0026】調製例4 水90gにキサンタンガム0.45gを加え、室温で1時間撹
拌し、粘稠な液体を得た。これにチオ硫酸ナトリウム
(無水物)160gを加え、50℃で30分間撹拌して溶解し
た。室温まで冷却して粘稠な発熱性物質溶液を得た。
【0027】実施例1 マッサージ用組成物 表1に示す組成から発熱性物質溶液を除いた組成の油性
ジェル状マッサージ用組成物を常法により調製し、これ
を70℃に熱した後、発熱性物質溶液を加えて撹拌し、室
温まで冷却してマッサージ用組成物を調製した。これら
マッサージ組成物の使用感(スクラブ感)及び温熱感を
下記評価方法により検討した。この結果を表1に示す。
【0028】〈評価方法〉表1に示すマッサージ用組成
物約4gを各被験者(24〜35才の男性;n=10)の大腿
部周囲に塗布し、塗布部位を通常の方法で約2分間マッ
サージした。マッサージ中の使用感(スクラブ感)及び
温熱感を以下の評価基準に従って評価し、その平均点よ
り下記判定基準に従って判定した。
【0029】−評価基準− ・スクラブ感 5点:スクラブ感を非常に強く感じた 4点:スクラブ感を強く感じた 3点:スクラブ感を感じた 2点:スクラブ感をやや感じた 1点:スクラブ感を感じない
【0030】・温熱感 5点:温熱感を非常に強く感じた 4点:温熱感を強く感じた 3点:温熱感を感じた 2点:温熱感をやや感じた 1点:温熱感を感じない
【0031】−判定基準− ◎:平均点が4以上5以下 ○:平均点が3以上4未満 △:平均点が2以上3未満 ×:平均点が1以上2未満
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、本発明のマッサ
ージ用組成物は、グリセリンを発熱性物質とする比較品
1及び2と比較して、温熱感及びスクラブ感に優れるも
のであった。
【0034】実施例2 ピールオフ型パック 下記組成から発熱性物質溶液を除いた組成物を常法によ
り調製し、これを70℃に熱した後、発熱性物質溶液を加
えて撹拌し、室温まで冷却してパック剤を調製した。こ
のパック剤は、塗布時に発熱することにより皮膜の形成
が速く、また高い温熱感を与えるものであった。
【0035】
【0036】実施例3 化粧用乳化性油性クリーム 下記組成から発熱性物質溶液を除いた組成物を常法によ
り調製し、これを70℃に熱した後、発熱性物質溶液を加
えて撹拌し、室温まで冷却して化粧用乳化性油性クリー
ムを調製した。この化粧用乳化性油性クリームは肌への
馴染みが良く、また肌に高い温熱感を与え、皮膚の柔軟
化が十分に認識できるものであった。
【0037】
【0038】実施例4 毛髪用スタイリング剤 下記組成から発熱性物質溶液を除いた組成物を常法によ
り調製し、これを70℃に熱した後、発熱性物質溶液を加
えて撹拌し、室温まで冷却してジェルローションタイプ
の毛髪用スタイリング剤を調製した。このスタイリング
剤は、使用時の発熱によりドライヤーを使わなくてもス
ピーディーなセットが可能であり、またセット力も高い
ものであった。
【0039】
【0040】実施例5 発熱性物質溶液(調製例3)をそのまま温熱灸として使
用した。この溶液1gを取り、望む場所に乗せ、叩く、
揉む等の刺激を与えることで高い発熱を示し、高い温熱
感を認識できた。
【0041】実施例6 ヘアリンス 下記組成から発熱性物質溶液を除いた組成物を常法によ
り調製し、これを70℃に熱した後、発熱性物質溶液を加
えて撹拌し、室温まで冷却してヘアリンスを調製した。
このヘアリンスは、塗布時に発熱することで髪を柔軟に
することができ、またすすぎ後も余熱により髪の乾燥が
速いものであった。
【0042】
【0043】実施例7 ボディーシャンプー 下記組成から発熱性物質溶液を除いた組成物を常法によ
り調製し、これを70℃に熱した後、発熱性物質溶液を加
えて撹拌し、室温まで冷却してボディーシャンプーを調
製した。このボディーシャンプーは、塗布時に発熱する
ことで肌に温熱感を与え、皮膚及び角質を柔軟にし、汚
れ浮きを容易にするものであった。
【0044】
【0045】実施例8 身体用洗浄クリーム下記組成
から発熱性物質溶液を除いた組成物を常法により調製
し、これを70℃に熱した後、発熱性物質溶液を加えて撹
拌し、室温まで冷却して身体用洗浄クリームを調製し
た。このクリームは、塗布時に発熱することで皮膚及び
角質を柔軟にし、容易に古くなった角質を除去すること
ができるものであった。
【0046】 (重量%) 発熱性物質溶液(調製例1) 20.0 クルミ粒子* 3.0 流動パラフィン(軽質) 41.0 ミツロウ 10.0 パルミチン酸セチル 3.0 ラノリン 1.0 ワセリン 8.0 ポリオキシエチレン(20)ソルビットミツロウ 3.0 モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン 0.2 ホウ砂 0.6 パラオキシ安息香酸エチル 0.1 香料 微量 精製水 10.1 計 100.0 *:粒径20μm以下0%,粒径5000μm以上0%
【0047】実施例9 シェービングクリーム 下記組成から発熱性物質溶液を除いた組成物を常法によ
り調製し、これを70℃に熱した後、発熱性物質溶液を加
えて撹拌し、室温まで冷却してシェービングクリームを
調製した。このシェービングクリームは、塗布時に発熱
することで髭を柔軟にし、その後の髭剃りを容易にする
ものであった。
【0048】
【0049】
【発明の効果】本発明の身体用発熱性組成物は、使用時
にべたつかず使用感に優れるものであり、また高い発熱
が可能である。
【0050】従って、本発明の身体用発熱性組成物は、
化粧用乳液、パック剤、育毛剤、身体洗浄剤、マッサー
ジ剤等に適用した場合には、発熱して皮膚の血行を促進
し新陳代謝を促す、くつろぎ感を与えるなど、いわゆる
マッサージ効果を得ることができ、また発汗を促すこと
から痩身効果も得られる。更に皮膚・毛髪及び剤中の有
効成分を暖めることで、有効成分の皮膚・毛髪への浸透
を促進することができる。シェービングクリーム又はシ
ェービングローションに適用した場合には、髭を柔軟に
し、剃り易くすることができる。温熱灸に適用した場合
には、火を使わずに灸を据えたのと同等の効果を安全に
得ることができる。毛髪洗浄剤に適用した場合は、頭皮
に対し上記の効果が得られるだけでなく、洗髪後の毛髪
の乾燥を加速することができる。また毛髪用セット剤に
適用した場合には、ドライヤーを使わず短時間でのセッ
トが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 7/50 A61K 7/50 C09K 5/00 C09K 5/00 J // C11D 3/04 C11D 3/04 3/20 3/20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機塩又は有機塩の過冷却状態の溶液を
    含有し、使用時に当該塩の結晶が析出して発熱すること
    を特徴とする身体用発熱性組成物。
  2. 【請求項2】 無機塩又は有機塩が、酢酸ナトリウム、
    チオ硫酸ナトリウム又は硫酸ナトリウムである請求項1
    記載の身体用発熱性組成物。
  3. 【請求項3】 過冷却状態の溶液が、水溶液である請求
    項1又は2記載の身体用発熱性組成物。
  4. 【請求項4】 更に増粘剤又はゲル化剤を含有するもの
    である請求項1〜3のいずれかに記載の身体用発熱性組
    成物。
  5. 【請求項5】 化粧料である請求項1〜4のいずれかに
    記載の身体用発熱性組成物。
  6. 【請求項6】 身体洗浄料である請求項1〜4のいずれ
    かに記載の身体用発熱性組成物。
  7. 【請求項7】 毛髪洗浄料である請求項1〜4のいずれ
    かに記載の身体用発熱性組成物。
  8. 【請求項8】 マッサージ剤である請求項1〜4のいず
    れかに記載の身体用発熱性組成物。
  9. 【請求項9】 温熱灸である請求項1〜4のいずれかに
    記載の身体用発熱性組成物。
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