JPH07897Y2 - 水道メータの蓋取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、水道メータの蓋取付構造に関するものであ
る。

従来の技術 水道メータの蓋は、従来は例えば第２図に示すように構
成されているのが普通である。

即ち、第２図に示すように蓋１は上ケース２に軸５によ
り回動開閉可能なるよう軸着され、該上ケース２をメー
タの本体ケース３の上縁外周にねじ込むことにより、メ
ータ表示部Ａの上部を覆うガラス板等の透明板Ｂを本体
ケース３の上縁に押しつけシールし、蓋１を軸５を中心
として開き透明板Ｂを通してメータ表示部Ａの指針指示
を読み取ることができるようになっている。

考案が解決しようとする課題 ところが上記のような従来のものでは、蓋１の本体ケー
ス３に対する取付位置が一定でなく、蓋１の開き位置を
目安とした水道メータの配管への取付けが困難であり、
狭い場所に水道メータを取付けた場合蓋１を開けて行う
検針業務が困難となることもあると言う課題を有してい
る。

本考案は上記のような従来の課題に対処することを主目
的とするものである。

課題を解決するための手段 本考案は、本体ケース上部に取り付けられた円筒状の上
ケースに、メータの目盛り等を覆うべく、開閉可能に蓋
を設けた水道メータにおいて、前記上ケース上部に、上
ケースの軸線を中心として回動可能に円環形状の蓋取付
具を遊嵌し、該蓋取付具に蓋を開閉可能に設けたことを
特徴とする。

また、前記蓋取付具の内周面に係合爪を突設する一方、
前記上ケース上部の外周面に、蓋取付具の係合爪が係合
する係合溝を形成するようにしても良い。

作用 上記により、蓋および蓋取付具はメータの本体ケースに
螺合等の手段により固着された上ケースに対し、任意の
方向に任意の角度回動調整することが可能であり、蓋を
開ける位置を検針に最も便利な位置に回動させておくこ
とにより検針業務の簡易化をはかり得る。

実施例 以下本考案の実施例を第１図を参照して説明する。

第１図において、１は蓋、２は本体ケース３の上縁外周
にねじ込まれメータ表示部Ａの上部を覆うガラス板等の
透明板Ｂを本体ケース３の上縁部に押しつけシールする
円筒状の上ケースであり、該上ケース２の上方部分外周
にはほぼ円環形状をなす蓋取付具４が嵌装され、該蓋取
付具４に上記蓋１が軸５により回動開閉可能なるよう取
付けられている。

即ち、上ケース２の上方部分外周には上記蓋取付具４が
嵌る嵌装凹部21が形成されると共に、該嵌装凹部21の外
周面のほぼ中央部には外方に突出する突出部22が全周に
わたり突出形成されることにより該突出部22の下側に係
合溝23が全周にわたり形成された構造に構成される。

一方蓋取付具４は上記嵌装凹部21に嵌る筒状部41と該筒
状部41の上部において内方に突出し上ケース２の上端面
上に接合するフランジ部42とをもち、筒状部41の内周面
の中央部には上記突出部22が嵌る凹部43が形成されると
共に、該凹部43の下部には係合爪44が複数個内方に向け
て突出形成されている。

上記蓋取付具４および蓋１は硬質の合成樹脂により形成
される。

尚第１図において６は流水入口、７は流水出口、８は翼
車、９は歯車機構部であり、流水入口６から流水出口７
へと流れる水流によって翼車８が回転しその回転は翼車
軸より歯車機構部９に入力され、指針10が回動して流水
量を指示するものであるが、これらの構造および機能は
従来より公知であり且つ本考案の構成とは直接関係ない
ので上記以上の詳しい説明は省略する。

上記のように構成した蓋取付具４を上ケース２の嵌装凹
部21に嵌め込むと係合爪44はそれ自体の弾性により押し
拡げられて突出部22を乗り越え係合溝23に嵌入係合し、
その状態でフランジ部42は上ケース２の上面に接合し、
蓋取付具４は上ケース２にガタなく組付けられる。

この組付状態においては、蓋取付具４を手でもって廻す
と係合爪44が係合溝23内を摺動し、組付状態のままで蓋
取付具４およびそれに取付けられた蓋１は一体となって
上ケース２に対して回動しその位置を任意に変更調整す
ることができる。

上記係合爪44と係合溝23との嵌合により蓋取付具４と上
ケース２とはある程度のフリクションをもって接合して
おり、上記のように蓋取付具４を積極的に回動調整する
ことは容易であるが、例えば蓋１を開閉する程度の外力
では上記フリクションによって蓋取付具４は上ケース２
に対して動くようなことはないようになっている。

なお、上記実施例において、係止爪44の個数は任意であ
るが通常は３〜４個程度が適当であり、又係合爪44の形
状は図示実施例に限定されない。また、上記実施例の上
ケース２と蓋取付具４との凹凸嵌合関係は、逆の関係で
もよい。

一方、蓋取付具４の筒状部41は中途部で分離可能として
も良く、さらに蓋取付具４を上ケース２の上部内側に設
けるようにしても良いなど、要は上ケース２の軸線に対
して蓋１が回動可能であれば良く上記実施例に限定され
ることなく適宜の構造とすることができる。

また、本考案は図示の接線流羽根車形式の水道メータに
限らず任意形式の水道メータに適用可能である。

考案の効果 以上のように本考案によれば、蓋取付具を上ケースに対
し任意の方向に任意角度回動させることができるので、
蓋を開ける位置を検針に最も便利な位置に回動調整する
ことができ、メータの取付作業およびメータ検針業務の
著しい簡易化をはかり得るもので、実用上多大の効果を
もたらし得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す縦断側面図、第２図は従
来構造例を示す要部縦断側面図である。 １……蓋、２……上ケース、３……本体ケース、４……
蓋取付具、５……軸、Ａ……表示部、Ｂ……透明板。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体ケース上部に取り付けられた円筒状の
   上ケースに、メータの目盛り等を覆うべく、開閉可能に
   蓋を設けた水道メータにおいて、 前記上ケース上部に、該上ケースの軸線を中心として回
   動可能に円環形状の蓋取付具を遊嵌し、 該蓋取付具に蓋を開閉可能に設けたことを特徴とする水
   道メータの蓋取付構造。
2. 【請求項２】前記蓋取付具の内周面に係合爪を突設する
   一方、前記上ケース上部の外周面に、蓋取付具の係合爪
   が係合する係合溝を形成したことを特徴とする請求項１
   記載の水道メータの蓋取付構造。