JPH078890B2 - オレフインの連続重合法 - Google Patents

オレフインの連続重合法

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JPH078890B2
JPH078890B2 JP16281985A JP16281985A JPH078890B2 JP H078890 B2 JPH078890 B2 JP H078890B2 JP 16281985 A JP16281985 A JP 16281985A JP 16281985 A JP16281985 A JP 16281985A JP H078890 B2 JPH078890 B2 JP H078890B2
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順一 吉武
茂樹 永松
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオレフインの連続重合法に関する。さらに詳し
くは、スラリー性の改善されたポリオレフインを製造す
るオレフインの連続重合法に関する。
〔従来の技術〕
マグネシウム、チタン及びハロゲンを必須成分とする高
活性チタン触媒成分(A)′と有機アルミニウム化合物
触媒成分(B)′とから形成される触媒を用いてエチレ
ンの重合を行う方法に関しては、すでに多くの提案があ
る。また、エチレンなどのオレフインの単独重合及び共
重合において二段階以上の多段階重合を採用する方法に
関しても多くの提案がある。
一般に、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレ
フインは軽量で経済性に優れかつ溶融成形性に優れてい
ることから、押出成形、ブロー成形、射出成形などの溶
融成形の分野において汎用用途に利用されている。しか
し、これらのポリオレフイン、とくにエチレン成分を主
成分として含むエチレン系重合体、とりわけチーグラー
型重合触媒によつて重合したエチレン系重合体は溶融成
形性に優れてはいるものの、とくにブロー成形の分野に
おいては溶融張力及び溶融弾性に劣り、その結果成形時
にドローダウンの現象が起こり易かつたり、成形品にウ
エルドラインが発生し易いという欠点があり、その改善
が強く要望されている。そのため、エチレン系重合体な
どのポリオレフインのこれらの物性を改善しようとする
試みも種々提案されている。たとえば、ポリオレフイン
の製造時における触媒及びその組成や重合処方を改良す
ることによりその目的を達成しようとする方法、ポリオ
レフインに改質剤を配合することにより同様の目的を達
成しようとする方法、あるいはポリオレフインを部分的
に架橋させることにより同様の目的を達成しようとする
方法などが試みられているが、いずれの処方も煩雑であ
つたり、効果が充分でないなどの難点があり、さらに溶
融張力及び溶融弾性に優れたポリオレフインが求められ
ている。
例えば、特公昭48−42716号公報には、エチレンを特定
の触媒の存在下に、第1段階で5〜95容量%の水素の雰
囲気下で重合させ、そして第2段階で0〜2容量%の水
素の雰囲気下で重合させて、広い分子量分布を有するバ
イモダル重合体を生成させる方法が開示されている、同
重合体は流動特性および環境応力ひずみに対する抵抗性
に優れていることも開示されている。
特公昭46−11,349号公報には、エチレン又はエチレンと
10重量%までの炭素数3〜15のα−オレフインとの混合
物を、50〜120℃の温度で2段階で重合させ、その際、
三塩化チタン化合物の有機アルミニウム化合物の使用量
および有機アルミニウム化合物の種類を特定し且つ一方
の段階での重合を0〜10容量%の水素の雰囲気下で全重
合体の5〜30重量%実施し、そして他の段階での重合を
20〜80容量%の水素の雰囲気下で全重合の70〜95重量%
実施して、分子量分布の広いポリオレフインを製造する
方法が開示されている。このポリオレフインは高い引裂
き強度と良好な表面性質を有することも開示されてい
る。
また、特公昭59−10724号公報および対応米国特許第4,3
36,352号明細書には、直列に接続した3基以上の重合器
内でそれぞれ異つた分子量のポリエチレンを製造する多
段連続重合方法が開示されている。この方法では、最も
高い分子量を有するポリエチレンは粘度平均分子量が10
0万以上であり、そしてその生成速度が全体のポリマー
生成速度の1〜10%であることが特定され、さらに他の
段で重合されるポリエチレンのうちより低分子量のポリ
エチレンの粘度平均分子量が1,000〜50,000であり、よ
り高分子量ポリエチレンの粘度平均分子量がその2〜10
0倍であり、しかも前者対後者の生成量比が3:7〜7:3で
あることが特定されている。同公報の記載によれば、最
も高い分子量を有するポリエチレンを製造する段階の重
合温度は30〜100℃であり、好ましくは40〜80℃であ
る。
特界昭55−86804号公報には、エチレンと少割合の炭素
数3以上のα−オレフインを共重合させるに先立つて、
マグネシウム化合物に担持されたチタン触媒成分(A)
と有機アルミニウム化合物(B)から形成される触媒で
予めエチレンを予備重合し、しかるのち該触媒を用いて
上記共重合を実施するエチレン共重合体の製造法が開示
されている。
特開昭55−86805号公報には、エチレンと少割合の炭素
数3以上のα−オレフインを共重合させるに先立つて、
上記と同じ触媒成分(A)、(B)から形成される触媒
で予めエチレンと炭素数3以上のα−オレフインを予備
共重合し、しかるのち該触媒を用いて上記共重合を実施
するエチレン共重合体の製造法が開示されている。
特開昭55−90515号公報には、エチレンと少割合の炭素
数3以上のα−オレフインを共重合させるに先立つて、
上記と同じ触媒成分(A)、(B)から形成される触媒
で予め炭素数3以上のα−オレフインを予備重合し、し
かるのち該触媒を用いて上記共重合を実施するエチレン
共重合体の製造法が開示されている。
また特開昭51−52487号公報および特開昭52−124089号
公報には、チタン又はバナジウム触媒成分(イ)と有機
アルミニウム化合物(ロ)とを成分とする触媒によつて
予めエチレンを予備重合し、しかるのちエチレンとα−
オレフインを沸点40℃以下の低沸点炭化水素溶媒中100
℃以下の温度で共重合する方法が開示されている。
特開昭52−121689号公報には、上記と同様の触媒によつ
て同様にエチレンを予備重合し、しかるのちエチレンと
α−オレフインを最初α−オレフインの共重合比率を3
重量%以下に抑えながら共重合する方法が開示されてい
る。
上記6件の特開昭公報には得られるエチレン系共重合体
のスラリー性が改善されることが記載されているが、超
高分子量ポリオレフインを多段重合により製造する方法
は記載されていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、オレフインの新規な多段連続重合方法
を提供することにある。
本発明の他の目的はスラリー性の改善されたポリオレフ
インを製造するオレフインの連続重合法を提供すること
にある。
本発明のさらに他の目的は、最も分子量の高い超高分子
量ポリオレフインを生成する重合反応を多段重合の最初
の段で実施した場合においてさえ、スラリー性の改善さ
れたポリオレフインを製造することのできる新規な多段
連続重合方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、超高分子量ポリオレフイン
の分子量を極めて高くすることができ、そのためその生
成割合が少なくても、メルトテンシヨン、ダイスウエ
ル、ドローダウンあるいはストレスクラツク性等におい
て優れているポリオレフインを与えることのできる新規
な多段連続重合法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明
らかとなろう。
〔問題点を解決するためと手段および作用〕
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、
(A)マグネシウム、チタン及びハロゲンを必須成分と
する高活性チタン触媒成分および(B)有機アルミニウ
ム化合物触媒成分から形成される触媒の存在下に、原料
オレフインを、少くとも2基の重合器が直列に結合され
た少くとも3基の重合器から成る重合装置を用いて多段
階連続重合工程により重合させ、その際各重合器内でそ
れぞれ異なった極限粘度[η](デカリン溶媒中で135
℃で測定した値)のポリオレフインを生成させるオレフ
インの連続重合法において、 (i) 炭化水素媒体中において、炭素数が3〜6のα
−オレフインで予備重合処理した前記触媒を使用し、 (ii) 該多段階重合工程のうちの少くとも1つの重合
工程において、必要に応じて有機アルミニウム化合物触
媒成分を加え、全重合工程で重合される原料オレフイン
の0.1〜5重量%を重合させて極限粘度[η]u(デカ
リン溶媒中で135℃で測定した値)が15dl/g以上の超高
分子量ポリオレフインを生成させ、そして (iii) その他の重合工程において、必要に応じて有
機アルミニウム化合物触媒成分を加え、水素の存在下に
残余の原料オレフインを重合させて極限粘度[η](デ
カリン溶媒中で135℃で測定した値)が前記[η]uよ
り小さくかつそれぞれ異なった極限粘度のポリオレフイ
ンを生成させる、 ことを特徴とするオレフインの連続重合方法によって達
成される。
本発明で用いられる高活性チタン触媒成分(A)は、マ
グネシウム、チタン及びハロゲンを必須成分として含有
する高活性チタン触媒成分で、例えば、マグネシウム/
チタン(原子比)が好ましくは約2ないし約100、とく
に好ましくは約4ないし約70、ハロゲン/チタン(原子
比)が好ましくは約4ないし約100、とくに好ましくは
約6ないし約40の範囲にあるのがよい。その比表面積
は、好ましくは約3m2/g以上、一層好ましくは約40m2/g
以上、さらに好ましくは約100m2/gないし約800m2/gであ
るのがよい。このようなチタン触媒成分(A)は、常温
におけるヘキサン洗浄のような簡単な手段ではチタン化
合物を脱離しないのが普通である。そして触媒調製に用
いた原料マグネシウム化合物の如何にかかわらずマグネ
シウムのハロゲン化合物が形成されている。このような
高活性チタン触媒成分を得る方法については、後に述べ
たようにすでに非常の多くの方法が知られており、いず
れも本発明で利用できる。
該高活性チタン触媒成分(A)は、前記必須成分以外に
他の元素、金属、官能基、電子供与体などを含有してい
てもよい。さらに無機や有機の希釈剤で希釈されていて
もよい。該成分(A)はまた、チタン1mmol当り約4000g
以上のエチレン重合体を製造しうる高性能のものである
ことが望ましい。
このような高活性チタン触媒成分を製造する方法の例と
しては、特公昭50−32270号、特公昭54−25517号、特開
昭50−95384号、同50−126590号、特公昭56−5403号、
特開昭55−135102号、同55−135103号、同56−811号、
同56−67311号、特開昭58−83016号などに開示されてお
り、本発明で利用できる。
これらの方法の例を簡単に述べる。
(1) マグネシウム化合物・電子供与体錯体を、電子
供与体及び/又は有機アルミニウム化合物やハロゲン含
有ケイ素化合物のような反応助剤で予備処理し、又は予
備処理せずに、反応条件下に液相をなすハロゲン化チタ
ン化合物、好ましくは四塩化チタンと反応させる。
(2) マグネシウム化合物の液状物と液状のチタン化
合物を好ましくは電子供与体の存在下で反応させて、固
体成分を析出させる。必要に応じさらに液状のチタン化
合物、好ましくは四塩化チタンあるいはこれと電子供与
体と反応させる。
前記チタン触媒成分(A)の調製に用いることのできる
マグネシウム化合物としては、酸化マグネシウム、水酸
化マグネシウム、ハイドロタルサイト、マグネシウムの
カルボン酸塩、アルコキシマグネシウム、アリロキシマ
グネシウム、アルコキシマグネシウムハライド、アリロ
キシマグネシウムハライド、マグネシウムジハライド、
有機マグネシウム化合物と電子供与体、ハロシラン、ア
ルコキシシラン、シラノール、アルミニウム化合物など
を例示することができる。
上記チタン触媒成分の調製に用いられることのある有機
アルミニウム化合物としては、後記オレフイン重合に用
いることのできる有機アルミニウム化合物の中から選ぶ
ことができる。さらにチタン触媒成分調製に用いられる
ことのあるハロゲン含有ケイ素化合物としては、テトラ
ハロゲン化ケイ素、アルコキシハロゲン化ケイ素、アル
キルハロゲン化ケイ素、ハロポリシロキサンなどを例示
できる。
チタン触媒成分調製に用いられるチタン化合物は、例え
ばテトラハロゲン化チタン、アルコキシチタンハライ
ド、アリロキシチタンハライド、アルコキシチタン、ア
リロキシチタンなどであつてもよく、とくにテトラハロ
ゲン化チタン、中でも四塩化チタンが好ましい。
またチタン触媒成分製造に利用できる電子供与体として
は、アルコール、フエノール類、ケトン、アルデヒド、
カルボン酸、有機酸又は無機酸のエステル、エーテル、
酸アミド、酸無水物、アルコキシシランの如き含酸素電
子供与体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネ
ートの如き含窒素電子供与体などを用いることができ
る。より具体的には、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、
ドデカノール、オクタデシルアルコール、オレイルアル
コール、ベンジルアルコール、フエニルエチルアルコー
ル、クミルアルコール、イソプロピルベンジルアルコー
ルなどの炭素数1ないし18のアルコール類;フエノー
ル、クレゾール、キシレノール、エチルフエノール、プ
ロピルフエノール、ノニルフエノール、クミルフエノー
ル、ナフトールなどの低級アルキル基を有してよい炭素
数6ないし20のフエノール類;アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフエノン、ベ
ンゾフエノン、ベンゾキノンなどの炭素数3ないし15の
ケトン類;アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、
オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒ
ド、ナフトアルデヒドなどの炭素数2ないし15のアルデ
ヒド類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビ
ニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、草酸エチル、
クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリル酸
メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸
エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プ
ロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸
シクロヘキシル、安息香酸フエニル、安息香酸ベンジ
ル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸
アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、マレ
イン酸n−ブチル、メチルマロン酸ジイソブチル、シク
ロヘキセンカルボン酸ジn−ヘキシル、ナジツク酸ジエ
チル、テトラヒドロフタル酸ジイソプロピル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジn−ブチ
ル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、γ−ブチロラクト
ン、δ−バレロラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エ
チレンなどの炭素数2ないし30の有機酸エステル類;ア
セチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロ
リド、アニス酸クロリドなどの炭素数2ないし15の酸ハ
ライド類;メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロ
ピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テト
ラヒドロフラン、アニソール、ジフエニルエーテルなど
の炭素数2ないし20のエーテル類;酢酸アミド、安息香
酸アミド、トルイル酸アミドなどの酸アミド類;メチル
アミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリブチルア
ミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピ
リジン、ピコリン、テトラメチルエチレンジアミドなど
のアミン類;アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニ
トリルなどのニトリル類;ケイ酸エチル、ジフエニルジ
メトキシシランなどのアルコキシシラン類などを挙げる
ことができる。これらの電子供与体は、2種以上用いる
ことができる。
本発明に使用される有機アルミニウム化合物(B)とし
ては、少なくとも分子内に1個のAl−炭素結合を有する
化合物が利用でき、例えば、 (i) 一般式 ▲R ▼Al(OR2)nHpXq (ここでR1およびR2は炭素原子通常1ないし15個、好ま
しくは1ないし4個を含む炭化水素基で互いに同一でも
異なつていてもよい。Xはハロゲン、mは0<m≦3、
nは0≦n<3、pは0≦n<3、qは0≦q<3の数
であつて、しかもm+n+p+q=3である)で表わさ
れる有機アルミニウム化合物、 (ii) 一般式 M1Al▲R ▼ (ここでM1はLi、Na、Kであり、R1は前記と同じ)で表
わされる第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物
などを挙げることができる。
前記の(i)に属する有機アルミニウム化合物として
は、次のものを例示できる。
一般式 ▲R ▼Al(OR23-m (ここでR1およびR2は前記と同じ。mは好ましくは1.5
≦m≦3の数である)。
一般式 ▲R ▼AlX3-m (ここでR1は前記と同じ。Xはハロゲン、mは好ましく
は0<m<3である)。
一般式 ▲R ▼AlH3-m (ここでR1は前記と同じ。mは好ましくは2≦m<3で
ある)。
一般式 ▲R ▼Al(OR2)nXq (ここでR1およびR2は前と同じ。Xはハロゲン、0<m
≦3、0≦n<3、0≦q<3で、m+n+q=3であ
る)で表わされるものなどを例示できる。
(i)に属するアルミニウム化合物において、より具体
的にはトリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウ
ムなどのトリアルキルアルミニウム;トリイソプレニル
アルミニウムのようなトリアルケニルアルミニウム;ジ
エチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウム
ブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシ
ド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアル
ミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウム
セスキアルコキシドのほかに、▲R 0.5▼Al(OR2
0.5などで表わされる平均組成を有する部分的にアルコ
キシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニ
ウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチ
ルアルミニウムブロミドのようなジアルキルアルミニウ
ムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチ
ルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセ
スキブロミドのようなアルキルアルミニウムセスキハラ
イド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミ
ニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなど
のようなアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的
にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルア
ルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドな
どのジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニ
ウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなど
のアルキルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素
化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエ
トキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリ
ド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的
にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミ
ニウムを例示できる。また(i)に類似する化合物とし
て、酸素原子や窒素原子を介して2以上のアルミニウム
が結合した有機アルミニウム化合物であつてもよい。こ
のような化合物としては例えば(C2H52AlOAl(C2H5
、(C4H92AlOAl(C4H9などを例示できる。前記(ii)に属する化合物として
は、LiAl(C2H5、LiAl(C7H15などを例示でき
る。これらの中では、とくにトリアルキルアルミニウ
ム、アルキルアルミニウムハライド、又はこれらの混合
物を用いるのが好ましい。
本発明においては、前記した触媒を用い、先ず不活性炭
化水素媒体中で炭素数3〜6のα−オレフインを予備重
合させる。この際10モル%以下の割合で含有されるよう
にエチレンを共重合してもよい。予備重合における重合
量はチタン触媒成分1g当り、好ましくは0.01ないし50
g、より好ましくは0.05ないし20gである。この予備重合
量が上記範囲より多いとフイツシユアイの原因となるの
で好ましくない。
予備重合に用いられる不活性炭化水素媒体としては、例
えばプロパン、ブタン、n−ペンタン、イソ−ペンタ
ン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、n−
オクタン、イソオクタン、n−デカン、n−ドデカン、
灯油などの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシ
クロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン
のような脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンのような芳香族炭化水素、メチレンクロリド、エチル
クロリド、エチレンクロリド、クロルベンゼンのような
ハロゲン化炭化水素などを例示することができ、中でも
脂肪族炭化水素、とくに炭素数4ないし10の脂肪族炭化
水素が好ましい。
予備重合においては不活性溶媒1当り、チタン触媒成
分(A)をチタン原子に換算して0.001ないし500ミリモ
ル、とくに0.005ないし200ミリモルとするのが好まし
く、また有機アルミニウム化合物(B)をAl/Ti(原子
比)が0.1ないし1000、とくに0.5ないし500となるよう
な割合で用いるのが好ましい。また有機酸エステルは、
(A)成分に担持されていてもよく、(B)成分の一部
を付加させて用いてもよく、また遊離の状態で重合系に
添加してもよい。いずれにしても有機酸エステルは、チ
タン原子1モル当り0.1ないし200モル、とくに0.2ない
し50モル程度存在させればよい。
予備重合に利用されるα−オレフインとしては、プロピ
レン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1
−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ン、1−テトラデセン、1−オクタデセンなど炭素数18
以下のものが好適であり、とくに炭素数3ないし6のも
のが好適である。これらα−オレフインは単独重合でも
よく、又結晶性重合体を製造する限りにおいては2種以
上の共重合でもよく、さらには先に述べたように10モル
%以下のエチレンとの共重合であつてもよい。
予備重合における重合温度は、使用するα−オレフイン
や不活性炭化水素媒体の種類によつても異なり一概に規
定できないが、一般には−40ないし80℃程度である。例
えばα−オレフインがプロピレンの場合には−40ないし
70℃、1−ブテンの場合は−40ないし40℃、4−メチル
−1−ペンテンや3−メチル−1−ペンテンの場合は−
40ないし70℃程度が適当である。予備重合においては水
素を共存させることができる。
本発明においては、α−オレフインを上記の如く予備重
合した触媒を用いて原料オレフインを多段重合せしめ
る。
本発明の方法において、オレフインの重合反応には少な
くとも2基の重合器が直列に結合された少くとも3基の
重合器から成る重合装置が用いられる。各重合器におけ
る重合反応が本発明の多段階連続重合工程の各工程に相
当する。
本発明に用いられる重合装置は例えば3基の重合器から
成る場合を例にしてその態様を例示すれば次のとおりで
ある。3基の重合器が直列に結合された重合装置、この
重合装置では上流側に位置する第1の重合器で超高分子
量ポリオレフインを生成するのが望ましい。2基の重合
器が直列に結合され、他の1基の重合器が並列に結合さ
れた重合装置、この重合装置では、直列に結合された2
基の重合器の上流側に位置する第1の重合器で超高分子
量ポリオレフインを生成するか又は直列に結合された2
基の重合器間のポリマーの流れに他の1基の重合器で生
成した超高分子量ポリオレフインを供給する方法が望ま
しい。また、例えば4基の重合器から成る場合には、直
列に結合した2基の重合器の2系列を並列に配置し、第
1の系列の上流側の重合器において超高分子量ポリオレ
フインを生成し、第1の系列からのポリオレフインを第
2の系列の2基の重合器の間のポリマーの流れ又は第2
の系列の下流側の重合器からのポリマーの流れに供給す
る方法が望ましい。
いずれにしても、該多段階重合工程のうちの少なくとも
2基の重合器から成る。第1の重合系列と第2の重合系
列とは、第2の重合系列が第1の重合系列の上流側の最
初の重合器の後であつて最後の重合器の前のライン又は
中間の重合器と連結して連絡している。
本発明に用いられる重合装置の実施態様をいくつか例示
すれば次のとおりである。
第1の重合系列が2基の重合器から成り、これらの重合
器を結合するラインに1基の重合器から成る第2の重合
系列が連結している重合装置。この態様において、第1
の重合系列の上流側の重合器において比較的高分子量の
ポリオレフインを生成し下流側の重合器において比較的
低分子量のポリオレフインを生成する場合とその逆に第
1の重合系列の上流側の重合器において比較的低分子量
のポリオレフインを生成し下流側の重合器において比較
的高分子量のポリオレフインを生成する場合とがある。
前者の場合には、上流側の重合器で比較的高分子量のポ
リオレフインを生成するために採用した水素圧よりも下
流側の重合器での水素圧を低くすることができるから、
重合工程の移行と共に水素圧を抜いて下げればよい。従
つて、前者の場合はホモポリオレフインを製造する際に
好適に採用される。後者の場合には、ストレスクラツク
性(ESCR)を下げるため用いられるコモノマーを比較的
高分子量のポリオレフインを生成する重合器に添加する
のが好適であることが知られているから、かかるコモノ
マーを下流側の重合器に添加することができる点で有利
である。なぜなら、上流側の重合器で比較的高分子量の
ポリマーを生成する際にコモノマーを添加すると、比較
的低分子量のポリオレフインを生成する重合工程に移行
する際、未反応のコモノマーを実質的に完全に重合反応
を実施する前に抜かなければならず、その操作が極めて
困難か実質的に不可能であるからである。
さらに別の実施態様は、第1の重合系列が直列に結合し
た、上流側から第1、第2および第3の3基の重合器か
らなり、これらの重合器を結合するラインのいずれか一
方に、1基の重合器から成る第2の重合系列が連結して
いる重合装置。この態様においては、第1の重合系列の
第1および第3の重合器中で比較的高分子量のポリオレ
フインを生成し、第2の重合器中で比較的低分子量のポ
リオレフインを生成しそして第2の重合系列からの超高
分子量ポリオレフインは第1の重合器と第2の重合器を
結合するラインに供給されるか又は第2の重合器と第3
の重合器を結合するラインに供給される。また、第1の
重合系列の第1および第2の重合器中で比較的高分子量
のポリオレフインを生成し、第3の重合器中で比較的低
分子量のポリオレフインを生成し、そして第1および第
2の重合器を結合するラインに第2の重合系列からの超
高分子量ポリオレフインを供給することができる。逆
に、第1の重合系列の第1および第2の重合器中で比較
的低分子量のポリオレフインを生成し、第3の重合器中
で比較的高分子量のポリオレフインを生成し、そして第
1および第2の重合器を結合するラインに、第2の重合
系列からの超高分子量ポリオレフインを供給することが
できる。
第2の重合系列は1基又はそれ以上の重合器から成るこ
とができる。第2の重合系列においては、全工程で重合
されるオレフインの0.1ないし5重量%を重合させるこ
とにより、極限粘度〔η〕u(デカリン溶媒中で135℃
で測定した値)が15dl/g以上の超高分子量ポリオレフイ
ンを生成させることが必要である。好ましくは全重合工
程で重合されるオレフインの0.5〜4重量%、特に好ま
しくは1.0〜3重量%重合させる。また、極限粘度は、
好ましくは20〜50dl/gであり、より好ましくは25〜50dl
/gである。重合工程において、生成される超高分子量ポ
リオレフインの極限粘度〔η〕が15dl/g未満であると、
ポリオレフインの溶融張力及び溶融弾性の改善効果が得
られなくなり、また重合工程で重合されるオレフインの
割合が0.1重量%未満であつても同様に溶融張力及び溶
融弾性に優れたポリオレフインが得られなくなり、さら
に10重量%を越えると成形物にフイツシユアイ、ブツ等
の生成が多くなるので前記範囲にあることが必要であ
る。
本発明の方法において、超高分子量ポリオレフインを生
成させる重合工程では前記高活性チタン触媒成分(A)
及び前記有機アルミニウム化合物触媒成分(B)からな
る触媒の存在下に重合が実施される。重合は気相重合法
で実施することもできるし、液相重合法で実施すること
もできる。いずれの場合にも、超高分子量ポリオレフイ
ンを生成させる重合工程では、重合反応は必要に応じて
不活性媒体の存在下に実施され、たとえば気相重合法で
は必要に応じて不完成媒体からなる希釈剤の存在下に実
施され、液相重合法では必要に応じて不活性媒体からな
る溶媒の存在下に実施される。
該超高分子量ポリオレフインを生成させる重合工程で
は、触媒として高活性チタン触媒成分(A)を例えば媒
体1当り約0.01ないし約200ミリモル、とくには約0.0
5ないし約100ミリモル、有機アルミニウム化合物触媒成
分(B)を、Al/Ti(原子比)が約0.01ないし約1000、
とくには約0.1ないし約500となるような割合で使用する
のがよい。前記超高分子量ポリオレフインを生成させる
重合工程の温度は通常約−20〜約200℃、好ましくは約
0〜約150℃、特に好ましくは約5〜約120℃の範囲にあ
る。また、重合反応の際の圧力は、前記温度で液相重合
又は気相重合が可能な圧力範囲であり、例えば大気圧な
いし約100kg/cm2、好ましくは大気圧ないし約50kg/cm2
の範囲である。また、重合工程における重合時間は、前
重合ポリオレフインの生成量が該高活性チタン触媒成分
中のチタン1グラム原子当たり約0.5g以上、好ましくは
約1g以上となるように設定すればよい。また、該重合工
程において、前記超高分子量ポリオレフインを生成させ
るためには、該重合反応を水素の不存在下に実施するの
が好ましい。さらには、該重合反応を実施後、重合体を
不活性媒体雰囲気下で一旦単離し、保存しておくことも
可能である。
該超高分子量ポリオレフインを生成させる重合工程にお
いて使用することのできる不活性媒体としては、例えば
プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、デカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペ
ンタン、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素;ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;ジクロ
ルエタン、メチレンクロリド、クロルベンゼンなどのハ
ロゲン化炭化水素;あるいはこれらの混合物などを挙げ
ることができる。これらのうちとくに脂肪族炭化水素の
使用が望ましい。
また、本発明の方法においては、前記超高分子量ポリオ
レフインを生成させる第2の重合工程以外の他の第1の
重合工程においては水素の存在下に残余のオレフインの
重合反応が実施される。
第1の重合工程には第2の重合工程からの超高分子量ポ
リオレフインを含むポリオレフインが供給されるから、
第1の重合工程の少くとも1基の重合器では超高分子量
ポリオレフインの存在下に重合反応が実施される。第1
の重合系列における重合は、上流側第1の重合器に原料
オレフイン及び水素が供給され、さらに前記高活性チタ
ン触媒成分(A)及び有機アルミニウム化合物触媒成分
(B)からなる触媒が供給されて実施される。当該重合
が第2の重合器以降の重合工程である場合には、前工程
で生成した重合生成液中に含まれている触媒をそのまま
使用することができる。また必要に応じて前記高活性チ
タン触媒成分(A)及び/又は有機アルミニウム化合物
触媒成分(B)を追加補充しても差しつかえない。第1
の重合工程(系列)で重合される原料オレフインの割合
は、全重合工程で重合される全オレフイン成分に対して
95〜99.9重量%であり、好ましくは96〜99.5重量%であ
る。
第1の重合系列における各重合器中で実施される各重合
工程における水素の供給割合は、当該各重合工程に供給
されるオレフイン100モルに対して通常は1ないし99モ
ル、好ましくは5ないし95モルの範囲である。
第1の重合系列における各重合工程における重合器内の
重合生成液中の各触媒成分の濃度は、重合容積1当
り、前記処理した触媒のチタン原子に換算して約0.001
ないし約0.1ミリモル、好ましくは約0.005ないし約0.1
ミリモルとして、重合系のAl/Ti(原子比)が約1ない
し約1000、好ましくは約2ないし約500となるように調
製するのが好ましい。そのために必要に応じ、有機アル
ミニウム化合物触媒成分(B)を追加使用することがで
きる。重合系には、他に分子量、分子量分布等を調節す
る目的で水素、電気供与体、ハロゲン化炭化水素などを
共存させてもよい。
重合温度はスラリー重合、溶解重合又は気相重合が可能
な温度範囲で、かつ約50℃以上、より好ましくは約60な
いし約200℃の範囲が好ましい。また、重合圧力は、例
えば大気圧ないし約200kg/cm2、とくには大気圧ないし
約100kg/cm2の範囲が推奨できる。そして重合体の生成
量が、チタン触媒成分中のチタン1ミリモル当り約5000
g以上、とくには約10000g以上となるような重合時間を
設定するのがよい。
前記超高分子量ポリオレフインの重合工程と同様にこの
工程も気相重合法で実施することもできるし、液相重合
法で実施することもできる。もちろん各重合工程で異な
る重合方法を採用することも可能である。液相重合法の
うちでは懸濁重合法を採用することができ、また溶液重
合法を採用することも可能である。いずれの場合にも、
該重合工程では重合反応は通常は不活性媒体の存在下に
実施される。たとえば気相重合法では不活性媒体希釈剤
の存在下に実施され、液相重合体では不活性媒体溶媒の
存在下に実施される。不活性媒体としては前記超高分子
量ポリオレフインを生成させる重合工程において例示し
た不活性媒体を同様に例示することができる。
超高分子量ポリオレフイン重合工程以外の上記第1系列
での重合工程では、極限粘度〔η〕が超高分子量ポリオ
レフインの極限粘度〔η〕uよりも小さくかつ2基の重
合器における各工程で少くとも異つた極限粘度のポリオ
レフインが生成される。
例えば超高分子量ポリオレフインの極限粘度を〔η〕
で表わし、第1の重合系列で生成する最も低い極限粘度
のポリオレフインの該極限粘度を〔η〕で表わすと、
〔η〕L/〔η〕の比は好ましくは0.005〜0.07であ
り、より好ましくは0.01〜0.05である。また、〔η〕
と〔η〕に間に位置する極限粘度を持つ第1の重合系
列で生成するポリオレフインの該極限粘度を〔η〕
表わすと、好ましくは〔η〕H/〔η〕の比が0.02〜0.
2であり、〔η〕L/〔η〕の比が0.02〜0.8であり、よ
り好ましくは〔η〕H/〔η〕の比が0.05〜02であり、
〔η〕L/〔η〕の比が0.05〜0.5である。
本発明の方法において、最終段階の重合工程で得られる
ポリオレフインの〔η〕が通常0.1ないし4.5dl/g、好ま
しくは0.5ないし4.0dl/g、とくに好ましくは0.7ないし
4.0dl/gに達するまで、重合反応が実施される。
本発明の方法で得られるポリオレフインは従来の方法で
製造されたポリオレフインにくらべて溶融張力及び溶融
弾性に優れ、溶融成形加工性に優れている。
本発明の方法は、回分式、半連続式又は連続式のいずれ
の方法でも実施することができる。
本発明のオレフインの重合方法が適用できるオレフイン
としては、炭素数2〜20のα−オレフインを好ましいも
のとしてあげることができる。
かかるオレフインとしては、例えばエチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−
ペンテン、3−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフ
インを例示することができる。本発明方法はこれらのα
−オレフインの単独重合体の製法に適用することもでき
るし、二種以上の混合成分からなる共重合体の製法に適
用することもできる。これらのα−オレフインのうちで
は、エチレン又はエチレンと他のα−オレフインとの共
重合体であつてエチレン成分を主成分とするエチレン系
重合体の製法に本発明の方法を適用するのが特に好まし
い。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によつて具体的に説明する。なお、
実施例および比較例において溶融張力(メルトテンシヨ
ン)および膨比(ダイスウエル比)は次の方法で測定し
た。
メルトテンシヨン: 溶融させたポリマーを一定速度で延伸したときの応力を
測定した。すなわち、東京精機製作所製メルトテンシヨ
ン測定機を用い、樹脂温度190℃、押し出し速度10mm/mi
n、巻取り速度6.28m/min、ノズル径2.09mmφ、ノズル長
さ8mmの条件で行つた。ポリマーはあらかじめ架橋安定
剤、2,6−ジ−t−ブチル−パラクレゾールを0.1wt%配
合した。
膨比(ダイスウエル比): メルトテンシヨンと同装置用い、樹脂温度190℃、10mm/
min、一定の押し出し速度で10cmまで押し出したバリソ
ンの冷却後の径のノズル径に対する半径方向の膨張度
(%)で測定した。この場合にも、メルトテンシヨンの
測定と同様に架橋安定剤を配合した。
実施例1〜10、比較例1〜4 <Ti触媒成分の調製> 無水塩化マグネシウム47.6kg、n−デカン250、2−
エチル−ヘキサノール183を130℃で2時間加熱処理を
行い、均一溶液とした後、安息香酸エチル11.4を添加
する。
この均一溶液を−20℃に冷却した2000の四塩化チタン
中に20分で撹拌滴下する。徐々に昇温後80℃で安息香酸
エチル24.3を添加、さらに80℃で2時間撹拌した。固
体部分を過によつて採取しこれを1000の四塩化チタ
ンに再び懸濁させ、90℃で2時間の加熱反応を行つた。
その後、過により固体物質を採取し、洗液中に遊離の
チタン化合物が検出されなくなるまで精製ヘキサンで充
分洗浄した。該チタン触媒成分はチタン4.0重量%、マ
グネシウム20.0重量%、塩素59.0重量%、安息香酸エチ
ル15.2重量%を含有し、その比表面積は225m2/gであつ
た。
<触媒の予備重合処理> ヘキサン50中にトリエチルアルミニウム2500mMol、上
記固体チタン触媒を、チタン原子換算で500mMol添加し
たあと、プロピレンを表1に示す重合量となるように3
〜12時間で添加し撹拌下で重合する。この時、重合温度
は表1に示す温度になる様調節した。
<重合> 図1に示した直径15cm、容積30の重合器A及び直径50
cm、容積200の重合器B、C及び直径50cm、容積100
の水素フラツシユドラムEから成る多段重合装置を用い
た。
重合器Aにヘキサンスラリーとした予備重合処理を行な
つたチタン触媒(実施例1〜10、比較例1〜3)または
予備重合処理を行なつていないチタン触媒(比較例−
4)を、1.0mMol/HRでヘキサン溶液としたトリエチルア
ルミニウムを表1に示す割合で、及びヘキサンを合計で
30/HR、エチレンを表1に示すポリマー生成割合にな
る様に連続的に導入し、重合を行なつた。重合温度は、
ジヤケツトにより、目標の温度に調節した。重合器Aの
圧力は窒素を添加することにより、0.5〜1.0kg/cm2Gの
範囲に調節した。重合器Aで生成したポリマーを含むス
ラリーはポンプEの吸込部へ連続的に排出された。
重合器Bにヘキサンをスラリーとしたチタン予備重合処
理を行なつていない触媒を4.0mMol/HR、ヘキサン溶液と
したトリエチルアニウムを150mMol/HR、及びヘキサンを
合計で80/HR、エチレンを28kg/HRで連続的に導入し重
合を行なつた。水素を連続的に添加して分子量を調節し
た。重合温度はジヤケツトにより80℃に調節した。この
とき、圧力は3〜7kg/cm2Gの範囲にあつた。重合器Bで
生成したポリマーを含むスラリーは水素フラツシユドラ
ムEへ連続的に排出された。
水素フラツシユドラムDは、温度60℃、圧力0.5kg/cm2G
に調節した。水素フラツシユドラムDから、連続的にス
ラリーは排出され、ポンプEによつて、重合器Aより排
出されたスラリーとともに重合器Cへ連続的に導入され
た。
重合器Cにヘキサンを80/HR、エチレンを、表1に示
すポリマー生成割合となる様に連続的に導入し、重合を
行なつた。1−ブテン又は4メチル−1−ペンテンを連
続的に添加してポリマーの密度を調節した。また、水素
を連続的に添加して分子量を調節した。重合温度はジヤ
ケツトにより80℃に調節した。
重合器Cより、排出されたスラリーを遠心分離機でポリ
マーとヘキサンに分離し、ポリマーは乾燥を行ない押出
機でペレタイズした。結果を表1に示した。
比較例−4では、重合器Aでのスラリー性状が不良とな
り、排出ラインが度々閉塞し、安定な連続重合が不能で
あつた。
実施例−11 <触媒調製>、<触媒の予備重合処理> 実施例1と同様に行なつた。
<重合> 図2に示した直径15cm、容積30の重合器A、及び直径
50cm、容積200の重合器B、C、D及び、直径50cm、
容積100の水素フラツシユドラムEからなる多段重合
装置を用いた。
重合器Aに、ヘキサンスラリーとした予備重合処理を行
なつたチタン触媒を1.0mMol/HR、ヘキサン溶液としたト
リエチルアルミニウムを20mMol/HR及びヘキサンを合計
で30/HR、エチレンを表2に示すポリマー生成割合と
なる様に、連続的に導入し、重合を行なつた。重合温度
はジヤケツトにより、35℃に調節した。重合器の圧力は
N2を添加することにより、5〜6kg/cm2Gに調節した。重
合器Aで生成したポリマーを含むスラリーは、重合器B
へ連続的に排出された。
重合器Bにエチレンを10kg/HRで、連続的に導入し重合
を行なつた。1−ブテンを連続的に添加することにより
ポリマーの密度を調節した。また、H2を連続的に添加す
ることにより、分子量を調節した。重合温度はジヤケツ
トにより80℃に調節した。この時圧力は4〜6kg/cm2Gの
範囲にあつた。重合器Bで、生成したポリマーを含むス
ラリーは連続的に排出され、重合器Dより排出されたス
ラリーと混合された。
重合器Cにヘキサンスラリーとした、予備前重合処理し
ていないチタン触媒を2.5mMol/HR及びヘキサン溶液とし
たトリエチルアルミニウムを100mMol/HR及びヘキサンを
合計で60/HR、エチレン20.4kg/HRで連続的に導入し重
合した。水素を連続的に添加して分子量を調節した。重
合温度はジヤケツトにより、80℃に調節した。このとき
圧力は3〜7kg/cm2Gの範囲にあつた。重合器Cで生成し
たポリマーを含むスラリーは水素フラツシユドラムE
へ、連続的に排水された。
水素フラツシユドラムEは、温度60℃、圧力0.5kg/cm2G
に調節した。水素フラツシユドラムEより、スラリーは
連続的に排出され、ポンプFによつて、重合器Dに連続
的に送液された。
重合器Dにヘキサンを30/HRエチレンを10.4kg/HRで、
連続的に導入し、重合を行なつた。1−ブテンを連続的
に添加することによりポリマーの密度を調節した。ま
た、水素を連続的に添加することにより、分子量を調節
した。重合温度はジヤケツトにより、80℃に調節した。
重合器Dより排出されたスラリーは、重合器Bより排出
されたスラリーと混合された後、遠心分離機で、ポリマ
ーとヘキサンに分離され、ポリマーは乾燥を行ない、押
出機でペレタイズした。結果を表1に示した。
実施例−12 <触媒調製>、<触媒予備重合処理> 実施例−1と同様に行なつた。
<重合> 図3に示した直径30cm、容積30の重合器A、及び直径
50cm、容積200の重合器B、Cからなる多段重合装置
を用いた。
重合器Aにヘキサンスラリーとした予備重合処理を行な
つたチタン触媒を2.0mMol/HR、ヘキサン溶液としたトリ
エチルアルミニウムを40mMol/HR及びヘキサンを合計
で、30/HR、エチレンを1.2g/HRで連続的に導入し、重
合を行なつた。重合温度はジヤケツトにより35℃に調節
した。重合器の圧力はN2を添加することにより、5〜6k
g/cm2Gに調節した。重合器Aで、生成したポリマーを含
むスラリーは重合器Bへ連続的に排水された。
重合器Bにエチレンを28kg/HR、ヘキサンを50/HRで連
続的に導入し、重合を行なつた。1−ブテンを連続的に
添加して、ポリマーの密度を調節した。また、水素を連
続的に添加して、分子量を調節した。重合温度はジヤケ
ツトにより80℃に調節した。この時、圧力は、3〜7kg/
cm2Gであつた重合器Bで生成したポリマーを含むスラリ
ーは連続的に排出され、重合器Cより排出されたスラリ
ーと混合された。
重合器Cに、ヘキサンスラリーとして予備重合処理を行
なつていないチタン触媒2.0mMol/HR、ヘキサン溶液とし
たトリエチルアルミニウムを40mMol/HR及びヘキサンを
合計で80/HR、エチレンを28kg/HRで連続的に導入し、
重合を行なつた。水素を連続的に添加して分子量を調節
した。重合温度はジヤケツトにより80℃に調節した。こ
のとき、圧力は3〜7kg/cm2Gであつた。
重合器Cで生成されたポリマーを含むスラリーは連続的
に排出され、重合器Bより排出されたポリマーと混合さ
れた後、遠心分離機でポリマーとヘキサン溶媒に分離さ
れ、ポリマーは乾燥を行ない押出機でペレタイズされ
た。結果を表1に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図はいずれも実施例および比
較例において使用した重合装置の略図を示す。A、B、
CおよびDは重合器を示し、Eは水素フラツシユドラム
を示し、Fはポンプを示す。第4図は、本願発明に係る
重合工程を示すフローチャート図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)マグネシウム、チタン及びハロゲン
    を必須成分とする高活性チタン触媒成分および(B)有
    機アルミニウム化合物触媒成分から形成される触媒の存
    在下に、原料オレフインを、少くとも2基の重合器が直
    列に結合された少くとも3基の重合器から成る重合装置
    を用いて多段階連続重合工程により重合させ、その際各
    重合器内でそれぞれ異なった極限粘度[η](デカリン
    溶媒中で135℃で測定した値)のポリオレフインを生成
    させるオレフインの連続重合法において、 (i) 炭化水素媒体中において、炭素数が3〜6のα
    −オレフインで予備重合処理した前記触媒を使用し、 (ii) 該多段階重合工程のうちの少くとも1つの重合
    工程において、必要に応じて有機アルミニウム化合物触
    媒成分を加え、全重合工程で重合される原料オレフイン
    の0.1〜5重量%を重合させて極限粘度[η]u(デカ
    リン溶媒中で135℃で測定した値)が15dl/g以上の超高
    分子量ポリオレフインを生成させ、そして (iii) その他の重合工程において、必要に応じて有
    機アルミニウム化合物触媒成分を加え、水素の存在下に
    残余の原料オレフインを重合させて極限粘度[η](デ
    カリン溶媒中で135℃で測定した値)が前記[η]uよ
    り小さくかつそれぞれ異なった極限粘度のポリオレフイ
    ンを生成させる、 ことを特徴とするオレフインの連続重合方法。
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