JPH0788722B2 - 支保工の移動装置 - Google Patents

支保工の移動装置

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JPH0788722B2
JPH0788722B2 JP2168885A JP16888590A JPH0788722B2 JP H0788722 B2 JPH0788722 B2 JP H0788722B2 JP 2168885 A JP2168885 A JP 2168885A JP 16888590 A JP16888590 A JP 16888590A JP H0788722 B2 JPH0788722 B2 JP H0788722B2
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修 豊口
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は比較的大規模な構造物の施工に使用される型
枠と支保工と一施工区間のコンクリート打設終了毎に移
動させる、支保工の移動装置に関するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
地下道路用のコンクリート函体等、ボックスカルバート
を地中に、連続的に構築することにより形成される高さ
とスパンの大きい構造物の施工は一区間のコンクリート
を打設する毎に型枠と支保工をスライドさせながら行わ
れる。
型枠と支保工のスライドは通常、型枠のサポートの下端
に取り付けられる車輪に支保工全体の荷重を負担させた
まま、支保工を引張ることによって行われるが、車輪は
軸がサポートに固定された状態で取り付けられるため、
支保工の移動時、構造物の底版コンクリートの天端面に
生じている不陸に対して個々の車輪を追従させ、全車輪
を常に底版等に接触させた状態に保つこと、すなわち全
車輪に均等に荷重を負担させることが不可能になる。
この結果、支保工の荷重が一部の車輪に偏ってかかるこ
とになるため支保工の円滑な移動が妨げられ、また必要
以上の荷重を負担しているサポートの、移動後のジャッ
キアップが困難になる。
この発明は型枠をスライドさせる方法の現状に着目して
なされたもので、円滑な移動を可能にする移動装置を新
たに提案しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では型枠を支持するサポート間に、支保工の移動
時の荷重をサポートに代わって負担する、支柱と外管等
からなる移動装置を設置し、外管を支柱に対して上下動
自在に配置すると共に、各移動装置を互いにワイヤで連
結し、その張力により下端に車輪が接続される支柱を支
保工の移動時、下向きに付勢することにより、車輪を底
版の不陸に追従させて全移動装置の車輪を常に底版に接
触させる状態を維持し、移動装置に均等に荷重を負担さ
せ、支保工の安定した移動を実現する。同時にワイヤの
張力を利用して支保工の上下動を行うことによりその移
動後の設置と脱型作業を容易にする。
移動装置はサポート間に、支保工の移動方向に水平に架
設される水平材に外管において接続される。サポートの
下端には支保工が停止しているときの型枠とサポートの
荷重を負担するジャッキベースが出入り自在に接続さ
れ、停止時にサポートから突出し、移動時にサポート内
に格納される。
移動装置は支柱と外管、及び支柱の上部に固定される固
定シーブと外管の幅方向両側に固定される可動シーブ
と、可動シーブと固定シーブに連続的に掛け渡されるワ
イヤから構成され、ワイヤが張力を与えられたときに外
管とこれに接続される水平材を含む支保工全体と型枠を
サポートに代わって支持し、その状態で外管が支保工と
型枠と共に支柱に対して上下動する。
ワイヤが緊張された状態でジャッキベースがサポート内
に格納され、外管が型枠とサポートと共に降下したとき
にワイヤが型枠とサポートの荷重を負担し、支柱が型枠
とサポートを支持したまま、これらの移動を可能にす
る。
支保工の移動中も移動装置はワイヤによって底版に押圧
された状態に置かれ、その天端面の凹凸に対しても車輪
が常に接触する状態を保つ。
〔実施例〕
以下本発明を一実施例を示す図面に基づいて説明する。
この発明の移動装置Aは第1図,第2図に示すように、
構造物の下に組み立てられる支保工Bの長さ方向、すな
わち構造物の施工方向に距離をおいて設置され、型枠10
上へのコンクリートの打設による構造物の一施工区間を
構築する毎に、支保工Bと型枠10を支持しながらこれを
移動させるもので、また施工方向に配列する一方向の各
移動装置Aを互いに連結するワイヤ6の操作によって支
保工Bの移動時と設置時にこれを一旦支持するものであ
る。
構造物は基礎の底版F上の天井スラブSと壁Wとから第
3図に示すように門形の断面形状に形成されるが、支保
工Bは天井スラブSの構築時に使用される。
支保工Bは第1図〜第3図に示すように構築物の長さ方
向と幅方向に距離をおいて立設されるサポート7と、サ
ポート7を互いに施工方向に接続する水平材8、及び幅
方向に接続するつなぎ材9からなる。サポート7の上端
には、型枠10の下に配置される根太11及び大引12を受け
る大引受け13が接続され、大引受け13の長さ方向に大引
12が、その上にこれを直交して根太11が設置される。
サポート7の下端にはジャッキベース14が出入り自在に
接続され、このジャッキベース14がコンクリートの打設
荷重と、そのときの支保工B及び型枠10の荷重を負担す
る。
移動装置Aは第2図の一部拡大図である第14図に示すよ
うに、下端に車輪2が接続された支柱1と、支柱1の外
周にこれに対して相対的に上下動自在に配置される外管
3と、支柱1の上部に固定される固定シーブ4と、外管
3の幅方向両側、すなわち施工方向の両側に固定される
2個の可動シーブ5,5と、固定シーブ4を経て可動シー
ブ5,5間に連続的に掛け渡されるワイヤ6から構成され
る。ワイヤ6は可動シーブ5,5を経由し、支保工Bの移
動方向に隣接する移動装置A,A間に連続して架設され、
複数個の移動装置Aを連結する。
移動装置Aは第4図,第5図に示すように、外管3の、
水平材8との交差位置に突設される取付金具15,15に水
平材8,8が固定されることによって支保工Bに接続され
る。水平材8は取付金具15にUボルト16等によって固定
される。水平材8はまたクランプによってサポート7に
接続される。外管3の、上下の取付金具15,15間にはま
た、可動シーブ5,5を軸支するブラケット17が取り付け
られる。
移動装置Aは第1図,第2図に示すようにサポート7,7
の間に水平材8の長さ方向に適当な間隔をおいて設置さ
れ、上記の通り、隣接する移動装置A,A間の対向する可
動シーブ5,5間にワイヤ6が第2図,第4図に示すよう
に連続して架設されることによって、複数個の移動装置
Aが互いに接続され、ワイヤ6の操作によって連動す
る。ワイヤ6の両端は第2図に示すように端部に位置す
るサポート7aに連結され、このサポート7aで張力の反力
が取られる。
ワイヤ6の、移動装置A,A間のいずれか少なくとも一箇
所には第2図に示すようにワイヤ6に張力を与え、支保
工B全体を持ち上げるための巻上げワイヤ18とチェーン
ブロック20が接続される。ワイヤ6は巻上げワイヤ18の
先端フック19に掛けられ、チェーンブロック20によって
巻上げワイヤ18を巻き上げることによってこれに張力が
導入される。チェーンブロック20の一端は支保工Bの上
部の例えば大引12等に接続される。
以下、支保工Bの移動時と、移動後の据え付け時の、移
動装置Aの操作要領を説明する。
なお、コンクリートの打設時は前記した通り、その打設
荷重と支保工Bの荷重はジャッキベース14が負担してお
り、移動装置Aはワイヤ6が弛緩状態にあることによっ
て荷重を一切負担せず、車輪2が単に底版Fに接触して
いる状態となっている。
まず型枠10の脱型時は、チェーンブロック20により巻上
げワイヤ18を巻き上げてワイヤ6に張力を導入し、これ
を緊張状態にすることによって、固定シーブ4に鉛直下
向きの力を加え、支柱1を支保工Bに対して押し下げて
車輪2を底版Fに押し当て、この支柱1の圧縮力とワイ
ヤ6の張力とによってジャッキベース14に代わって支保
工Bの荷重を負担する。
支保工Bの荷重の負担がジャッキベース14から移動装置
Aへ移行した後、ワイヤ6の緊張状態のまま、第6図に
示すようにジャッキベース14を緩めてこれをサポート7
内に格納し、サポート7を底版Fから浮かせる。
続いて、チェーンブロック20を緩めてワイヤ6を弛緩さ
せ、支保工B全体を外管3とともに降下させ、脱型を行
う。支保工Bの降下はワイヤ6の張力でその荷重を支持
しながら行われ、降下しきった状態では第6図に示すよ
うに外管3の下側の取付金具15と支柱1の下端との間
に、底版F上の凹凸面への、支柱1の追従性を考慮し、
適度な間隔が保たれる。
支保工Bの移動はこの、ワイヤ6で支保工Bの荷重を負
担すると同時に、外管3の下端と支柱1の下端との間に
距離を保ったまま、第1図に示すように移動方向側の底
版F上に設置されたウィンチ等の巻取り装置Cで、支保
工Bの先端に接続された牽引用のワイヤ21を引張ること
によって行われる。
支保工Bの移動時、全移動装置Aはワイヤ6の張力を調
整することによって固定シーブ4を介して鉛直下向きに
付勢され、支柱1が圧縮力を受けた状態となるため、底
版F上の不陸に対しても各移動装置Aが個別に追従し、
支保工Bの移動中常に底版Fに接触し、全移動装置Aが
均等に荷重を負担することになる。
支保工Bの移動は一施工区間だけ行われ、移動後は再び
脱型時と同様にワイヤ6を緊張し、固定シーブ4を介し
て支柱1を押し下げ、車輪2を底板Fに押し当てること
により外管3、すなわち支保工B全体を上昇させ、ワイ
ヤ6と支柱1で荷重を負担した状態で、ジャッキベース
14を第4図に示すように所定のレベルまで伸長させて締
め付け、支保工Bの荷重がジャッキベース14側へ移行し
た後、ワイヤ6を弛緩させて支柱1の負担を解く、とい
う要領で支保工Bの所定位置への据え付け作業が行われ
る。
〔発明の効果〕
この発明は以上の通りであり、移動装置はワイヤによっ
て互いに連結されると同時に、底版側に付勢されること
により、移動中の底版上の不陸に追従し、常に底版に接
触する状態を維持するため、全移動装置が均等に支保工
の荷重を負担することができ、一部の移動装置に無理な
力がかかる事態が回避される。
またワイヤの操作により移動装置に接触した支保工の上
昇と降下を行うことができるため、ジャッキベースの、
移動前の格納と移動後の突出を容易に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による支保工の移動時の様子を示した平
面図、第2図,第3図はそのそれぞれ立面図,断面図、
第4図は第2図の一部拡大図、第5図はその断面図、第
6図は支保工の降下時の様子を示した立面図である。 A……移動装置、1……支柱、2……車輪、3……外
管、4……固定シーブ、5……可動シーブ、6……ワイ
ヤ、B……支保工、7,7a……サポート、8……水平材、
9……つなぎ材、10……型枠、11……根太、12……大
引、13……大引受け、14……ジャッキベース、15……取
付金具、16……Uボルト、17……ブラケット、18……巻
上げワイヤ、19……フック、20……チェーンブロック、
21……ワイヤ、C……巻取り装置、F……底版、W……
壁、S……天井スラブ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端に停止時の型枠の荷重を負担するジャ
    ッキベースが出入り自在に接続された、型枠を支持する
    サポート間に水平に架設され、サポートを互いに型枠の
    移動方向に接続する水平材に、その長さ方向に距離をお
    いて設置され、コンクリートを打設する毎にサポートを
    型枠と共に降下させて移動させる装置であり、下端に車
    輪が接続された支柱と、支柱の外周に、支柱に対して相
    対的に上下動自在に配置され、水平材に接続される外管
    と、支柱の上部に固定される固定シーブと、外管の幅方
    向両側に固定される2個の可動シーブと、可動シーブと
    固定シーブに連続的に掛け渡され、固定シーブを介して
    支柱を下向きに付勢するワイヤからなり、外管はワイヤ
    の緊張状態で支柱に対し、型枠とサポートと共に上下動
    し、ワイヤが緊張された状態でジャッキベースがサポー
    ト内に格納され、外管が型枠とサポートと共に降下した
    ときにワイヤが型枠とサポートの荷重を負担し、支柱が
    型枠とサポートを支持したまま、これらの移動を可能に
    するものであることを特徴とする支保工の移動装置。
JP2168885A 1990-06-27 1990-06-27 支保工の移動装置 Expired - Lifetime JPH0788722B2 (ja)

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