JPH07885Y2 - 複数情報受信表示装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、自船位置情報、ファクシミリ情報及び航海
用テレックス情報を同じ記録紙上に記録表示する複数情
報受信表示装置に関する。

（従来の技術） 従来は、これらの自船位置情報、ファクシミリ情報及び
航海用テレックス情報をそれぞれ独立の装置を用いて表
示していた。自船位置は、例えばロラン受信機を用いて
測定表示していた。船舶向気象ファクシミリ情報は、フ
ァクシミリ受信機を用いて受信記録していた。また、航
海用テレックス情報は、航海用テレックス受信機を用い
て受信記録していた。船舶向気象ファクシミリ情報は、
気象予報を図形（気象解析図）で表わし、地球上の広範
囲地域の情報を含んでいる。一方、航海用テレックス情
報は、気象予報や航行警報等を文字で表わす。このテレ
ックス情報の到達範囲は送信局から半径200マイルであ
るので、このテレックス情報は地球上の小範囲地域をカ
バーする情報である。

（考案が解決しようとする問題点） これらの気象ファクシミリ情報及び気象テレックス情報
を自船位置との関連において同時に分析することは船舶
の航行安全にとり重要且つ有効である。しかし、これら
の気象情報及び船位置情報は、時間の経過とともに変化
し、また、従来は、それぞれ別の装置によって表示され
ているので二種類の気象情報を自船位置との関連におい
て同時に分析する際には不便であった。この考案は、上
記三種類の情報を同じ記録紙上に記録することにより上
記問題点を解決するものである。

（問題点を解決するための手段） この考案に係わる複数情報受信表示装置は、（ｉ）ファ
クシミリ情報を受信する第１受信手段と、（ii）航海用
テレックス情報を受信する第２受信手段と、（iii）自
船位置を示す信号を生成する信号生成手段と、（iv）上
記ファクシミリ情報、航海用テレックス情報及び自船位
置を示す信号を表示する表示手段と、（ｖ）上記ファク
シミリ情報、航海用テレックス情報及び自船位置を示す
信号を所定の順序にて上記表示手段へ供給するように上
記第１受信手段、第２受信手段及び信号生成手段を制御
する制御手段とで構成される。

（実施例） 第１図は、この考案の一実施例のブロック図を示す。

受信器１は、受信アンテナ２が捕捉する周波数変調され
た気象図を示す信号等を含むファクシミリ信号を６時間
毎に受信し増幅及び周波数変換した後検波器３へ送出す
る。ファクシミリ信号は、気象図を示す信号に加えて遠
隔制御スタート信号及び位相信号及び遠隔制御終了信号
を含む。受信器１は、遠隔制御スタート信号、位相信
号、気象図信号、遠隔制御終了信号の順にこれらの信号
を受信する。検波器３は、周波数弁別器で構成され、検
波して得られる検波信号を遠隔制御信号検出器４、位相
検出器５及びオア回路６へ送出する。遠隔制御信号検出
器４は、遠隔制御スタート信号を検出する時開始制御信
号をオア回路７を介してモータ制御器８の一入力端子へ
供給し、また遠隔制御終了信号を検出する時終了信号を
書込み読出し制御器９の一入力端子へ供給する。位相検
出器５は、位相信号を検出する時同期制御信号をモータ
制御器８の他の入力端子へ供給する。オア回路６は、気
象図を示す信号又は航海用テレックス情報信号又は自船
位置信号を増幅器10へ供給する。増幅器10は、これらの
入力信号を増幅した後記録器11の記録ペンへ供給する。
記録器11は、記録紙が移動する方向と直角方向に記録紙
上を走査する記録ペンと、記録ペンを回動させる記録用
モータと、記録紙を移動させる紙送りモータとで構成さ
れる。記録用モータ及び紙送りモータは、モータ制御器
８に制御されて記録ペンを回動させ、記録紙を移動させ
る。モータ制御器８は、開始制御信号をオア回路７から
受信する時、記録用モータ及び紙送りモータを動作準備
状態にし、位相検出器５から同期制御信号を受信する時
記録用モータを駆動し記録ペンに記録紙上を走査させ、
記録の開始と同時に紙送りモータを駆動し記録紙を移動
させる。

一方、例えばロランＡ受信機15は、二対のロラン組局を
構成する三つの送信局からのパルス信号をアンテナ16に
て受信しこれらのパルス信号の到来時刻を互いに比較
し、自船位置を示す二つの時間差信号を緯度・経度変換
器17へ送出する。変換器17は、入力される二つの時間差
信号を自船位置を示す緯度・経度信号に変換する。書込
み読み出し制御器９は、変換器17の出力信号を順次記憶
器18へ書き込み、遠隔制御信号検出器４から遠隔制御終
了信号を受信する時書き込み動作を停止する。記憶器18
は、一対の緯度・経度信号を記憶する記憶容量を有して
おり、新しい信号が供給される時にそれまで記憶されて
いた古い信号は新しい信号に書き換えられるようになさ
れている。制御器９は、検出器４から遠隔制御終了信号
を受信する時記憶器18に記憶されていた自船位置を示す
緯度・経度信号を読み出し文字展開回路19へ供給する。
制御器９は、また、同期信号をモータ制御器８の一入力
端子へ送出する。文字展開回路19は、多数の文字、数字
を記憶しているROM（読み出し専用メモリ）で構成され
ており、入力される緯度・経度信号に対応する数字列及
び文字を選定し各数字及び文字の一部が記憶されている
各記憶素子のアドレスを記憶ペンの走査に同期して所定
の順序にて指定して読み出しオア回路６及び増幅器10を
経て記録器11へ供給する。制御器９は、文字展開回路19
が緯度・経度信号を送出し終った後、終了制御信号を書
込み読出し制御器21へ及びモータ制御器８の一入力端子
へ送出する。

受信機22は、受信アンテナ23が捕捉する周波数変調され
た航海用テレックス情報信号を４時間毎に10分以内の時
間に渡って受信し増幅及び周波数変換した後検波器24へ
送出する。航海用テレックス情報信号は、気象情報に加
えて同期信号、送信局の識別符号等を含む。受信器22
は、同期信号、送信局識別符号、気象情報の順に受信す
る。検波器24は、周波数弁別器で構成され、検波して得
られる出力信号を同期信号検出器25及び直列ー並列変換
器26の入力端子へ送出する。同期検出器25は、所定のコ
ード信号を受信した時に出力信号を直ー並変換器26の制
御端子へ送出する。直ー並変換器26は、同期検出器25か
ら信号を受信した時検波器24の出力信号の受信を開始
し、各数字又は文字を表わす７ビットの直列信号を並列
信号に変換し、文字コード変換器27へ送出する。文字コ
ード変換器27は、７ビットの信号を対応する文字、数字
又は記号信号に変換し送出する。書込み読出し制御器21
は、変換器27の出力信号を記憶器28へ順次書き込む。制
御器21は、書込み読出し制御器９から終了制御信号を受
信する時開始制御信号をオア回路７を介してモータ制御
器８の一入力端子へ供給するとともに、記憶器28に記憶
される文字等の信号を文字展開回路29へ送出する。文字
展開回路29は、文字展開回路19と同様に構成されてお
り、入力される気象情報を表わす文字、数字及び記号信
号に対応する文字等を選定しこれらが記憶されている各
記憶素子のアドレスを記憶ペンの走査に同期して所定の
順序にて指定して読出しオア回路６及び増幅器10を経て
記録器11へ供給する。

次に、この実施例の動作説明行なう。

二対のロラン組局を構成する三つの送信局から送信され
るパルス信号は、受信アンテナ16により捕捉され、受信
機15において互いに比較され、得られた自船位置を示す
二つの時間差信号は緯度・経度変換器17において緯度・
経度信号に変換され、記憶器18に記憶される。

航海用テレックス情報は、受信アンテナ23によって捕捉
され受信機22により増幅され、検波器24により検波さ
れ、同期検出器25により同期信号が検出され、気象テレ
ックス情報信号は直ー並変換器26で７ビットの並列信号
に変換された後文字コード変換器27により文字等の信号
に変換され、記憶器28に記憶される。

ファクシミリ信号は、受信アンテナ２により捕捉され、
受信器１により増幅及び周波数変換され、検波器３によ
り得られた検波信号のうち遠隔制御スタート信号及び遠
隔制御終了信号が遠隔制御信号検出器４により検出さ
れ、位相信号が位相検出器５により検出され、気象図信
号はオア回路６及び増幅器10を経て記録器11の記録ペン
へ送出される。遠隔制御スタート信号に基づいて検出器
４から開始制御信号が送出され且つ位相検出器５から同
期制御信号が送出された時、モータ制御器８は、記録用
モータを駆動し記録ペンを走査させるとともに紙送りモ
ータを駆動し記録紙を移動させる。その結果、第２図に
示すような気象図が記録される。

記録図の記録が終った時に、終了信号が書込み読出し制
御器９へ送出され、これに伴ない制御器９から同期信号
がモータ制御器８へ送出され、記憶器18に記憶されてい
た自船位置を示す緯度・経度信号が読み出され文字展開
回路19へ供給され、自船位置を示す記号、文字及び数字
がオア回路６及び増幅器10を経て記録器11の記録ペンへ
供給される。一方、モータ制御器８は制御器９から供給
される同期信号に基づいて記録用モータ及び紙送りモー
タを駆動する。その結果、第２図に示すように自船位置
が表示される。

自船位置信号が終了した時、制御器９から終了信号が制
御器21へ供給されるとともに同期信号がモータ制御器８
へ供給される。また、開始制御信号がオア回路７を経て
モータ制御器８へ供給される。一方、記憶器28に記憶さ
れている気象テレックス信号は文字展開回路29へ読み出
され、気象情報を表わす文字、数字及び記号がオア回路
６及び増幅器10を介して記録器11の記録ペンへ供給され
る。その結果、第２図に示すように航海用気象テレック
ス情報が記録紙に記録される。

なお、上記実施例においては、二つの文字展開回路19及
び29を用いたが、いずれか一つの文字展開回路のみを用
いてもよい。この場合には、書込み読出し制御器９及び
21の出力端子をオア回路の二入力端子にそれぞれ接続し
このオア回路の出力端子を文字展開回路の入力端子に接
続すればよい。

なお、上記実施例においては、ファクシミリ情報、自船
位置情報、航海用テレックス情報の順に記録紙上に記録
したが、自船位置情報、ファクシミリ情報、航海用テレ
ックス情報の順に記録してもよい。この場合には、遠隔
制御信号検出器４が遠隔制御スタート信号を検出する時
制御信号を書込み読出し制御器９へ供給すればよい。

（考案の効果） この考案によれば、自船位置に関連して広範囲の気象情
報を含むファクシミリ信号と小範囲の気象情報等を含む
テレックス情報を同じ記録紙上に所定の順序にて記録す
るので気象分析に好適で且つ観察し易い装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例のブロック図である。第
２図は、第１図に示す実施例による表示例である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ファクシミリ情報を受信する第１受信器
   と、 該第１受信器の出力信号に基づいてスタート信号、気象
   図を表わす信号及び終了信号を生成する第１検波器と、 航海用テレックス情報を受信する第２受信器と、 該第２受信器の出力信号を検波する第２の検波器と、 該第２の検波器から送出される直列信号を並列信号に変
   換する直列−並列変換器と、 該直列−並列変換器の出力信号を記号を表わすコード信
   号に変換するコード変換器と、 該コード変換器の出力信号を記憶する記憶器と、 該記憶器の出力信号に対応する記号を表わす信号を送出
   する文字信号発生手段と、 前記第１検波器から送出される気象図を表わす信号と前
   記文字信号発生手段から送出される記号を表わす信号を
   増幅する増幅器と、 記録手段を移動させる記録用モータ及び記録紙を移動さ
   せる紙送モータとを具備し該増幅器の出力信号を記録紙
   に記録する記録器と、 前記スタート信号に基づいて記録用モータ及び紙送モー
   タを駆動するモータ制御器と、 前記終了信号に基づいて前記記憶器に記憶されている信
   号を読み出し前記文字信号発生手段へ供給する読出手段
   とを具備する複数情報受信表示装置。