JP4653883B2 - 硬膜外麻酔用キット - Google Patents

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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/002Packages specially adapted therefor, e.g. for syringes or needles, kits for diabetics

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  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬膜外麻酔用キットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、硬膜外麻酔術の施行の際には、予め、例えば、硬膜外カテーテル導入針、硬膜外カテーテル、コネクタ、シリンジ、注射針等の処置具を、別個に用意している。
【0003】
しかしながら、この作業は、煩雑で時間を要するものである。
また、前記の処置具は、別個に用意されるので、まとまりが無く、使い勝手が悪い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、まとまりが良く、使い易い硬膜外麻酔用キットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
【0006】
(1) 硬膜外麻酔術に用いる複数種の処置具と、
上部開口縁部を囲むように外方に突出形成された第1鍔部と、前記処置具の一部を収納する第1収納空間とを備える第1小トレーと、
上部開口縁部を囲むように外方に突出形成された第2鍔部と、残りの前記処置具および前記第1小トレーを収納する第2収納空間と、前記第2収納空間を区画する仕切り部とを備える第2小トレーと、
前記処置具、前記第1小トレーおよび前記第2小トレーを収納する容器とを有する硬膜外麻酔用キットであって、
前記第1小トレーは、その幅が前記第2小トレーの幅より小さく設定されており、
前記第1小トレーを前記第2収納空間の前記仕切り部により区画された一方の空間に設置したときに、前記第1鍔部が前記第2鍔部および前記仕切り部の頂部に係止して、前記第1小トレーの前記第2小トレーに対する上下方向の位置が規定され、前記第1小トレーと前記第2小トレーとの間に第1の間隙が形成されると共に、前記第1小トレーの底部の下面と前記第2収納空間の底部の上面との間に第2の間隙が形成されるように構成されており、
前記仕切り部は、残りの前記処置具および前記第1小トレーの移動を規制することを特徴とする硬膜外麻酔用キット。
【0007】
(2) 前記処置具は、綿球と、カップと、硬膜外針と、硬膜外カテーテルと、コネクタと、フィルタと、低摩擦シリンジと、ドレッシングと、ガーゼと、テープと、シリンジと、注射針と、鉗子またはピンセットとを含む上記(1)に記載の硬膜外麻酔用キット。
【0008】
(3) 前記第2小トレーは、前記注射針を立てた状態で保持可能な針立て部を有する上記(2)に記載の硬膜外麻酔用キット。
【0009】
(4) 前記第1小トレー、前記第2小トレーおよび前記容器は、紙で構成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
【0010】
(5) 前記仕切り部は、略T字状をなし、前記第2収納空間を3つの略直方体状の空間に区画する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
【0011】
(6) 前記処置具、前記第1小トレー、前記第2小トレーおよび前記容器を包むシートをさらに有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
【0012】
(7) 包材内に収納される上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
【0013】
(8) ドレープをさらに有する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の硬膜外麻酔用キットを添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の硬膜外麻酔用キットの実施形態の分解状態を示す斜視図であり、図2は、本発明の硬膜外麻酔用キットの実施形態の使用前の状態を示す斜視図であり、図3は、小トレーの収納状態を示す平面図であり、図4は、図3中A−A線断面図であり、図5は、硬膜外針の構成を示す斜視図であり、図6は、低摩擦シリンジの構成を示す部分断面図である。以下の説明では、図5および図6中の上側を「基端」、下側を「先端」という。
【0016】
図1および図2に示す硬膜外麻酔用キット1は、硬膜外麻酔術に用いる複数種の処置具として、鉗子2と、複数の綿球3と、複数のカップ4と、硬膜外針5と、硬膜外カテーテル6と、コネクタ7と、フィルタ8と、低摩擦シリンジ9と、複数のガーゼ10と、ドレッシング11と、テープ12と、複数のシリンジ13と、複数の注射針14とを有し、さらに、第1小トレー100と、第2小トレー200と、これら全てを収納する大トレー(容器)300と、ドレープ15と、シート16と、包材17とを有している。なお、図1では、包材17を省略して示した。以下、各構成要素について説明する。
【0017】
大トレー300は、その上部に上部開口310を有し、その内部には、略直方体状の収納空間320が形成されている。この収納空間320内には、図2に示す状態(以下、「使用前の状態」という。)で、前記処置具、第1小トレー100および第2小トレー200が収納されている。
【0018】
また、この大トレー300は、硬膜外麻酔術の施行の際には、例えば、使用済みの前記処置具等を破棄するための容器としても使用することができる。これにより、廃棄物をまとめることができるので、廃棄物の散逸をより確実に防止することができる。
【0019】
大トレー300、後述する第1小トレー100および第2小トレー200の構成材料としては、それぞれ、例えば、紙、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミドのような各種樹脂等が挙げられるが、廃棄の容易性の点から、紙であるのが好ましい。
【0020】
大トレー300内には、収納空間320の寸法より若干小さい第2小トレー200が収納されている。
【0021】
この第2小トレー200は、その上部開口縁部を囲むように鍔部210が外方に突出形成されている。また、第2小トレー200の内部は、平面視形状が略T字状をなす仕切り部220により、収納空間231(図1中紙面左奥側)、収納空間232(図1中紙面左手前側)および収納空間233(図1中紙面右側)の3つの略直方体状の空間(部分)に区画されている。
【0022】
この仕切り部220を設けることにより、第2小トレー200の強度をより向上することができる。また、仕切り部220は、第2小トレー200内に収納される各処置具および第1小トレー100が自由に移動してしまうのを防止する移動規制手段としての機能も有する。
【0023】
収納空間231内には、複数(本実施形態では3つ)のカップ4が重ねられて収納され、さらに、最も上部に位置するカップ4内に複数(本実施形態では3つ)の綿球3が収納されている。
【0024】
各綿球3および各カップ4は、例えば、後述する硬膜外針5で穿刺部位(例えば、患者の腰部等)を穿刺するのに先立って、該穿刺部位の表面(皮膚)を消毒する操作を行う際等に用いられる。
【0025】
硬膜外針5による穿刺部位の表面を消毒する場合、カップ4に消毒液を貯留する。そして、綿球3に消毒液を吸収させ、この綿球3を穿刺部位およびその周囲に押し当てることにより、消毒液を塗布する。なお、この操作は、後述する鉗子2で綿球3を摘んで行われる。
【0026】
このカップ4は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミドのような各種樹脂等で構成され、好ましくは実質的に透明とされる。
【0027】
また、各カップ4の底部は、例えば1つの角部あるいは中心部等に向かって傾斜するテーパ面で構成することもできる。これにより、例えば、後述するシリンジ13等で、カップ4内に貯留されている消毒薬を吸引する操作の際には、この操作をより効率よく行うことができる。
【0028】
なお、図示の構成では、各カップ4は、ほぼ等しい形状であるが、各カップ4の形状を異なるものとしてもよい。ただし、この場合でも、各カップ4は、重ねることが許容されるものとされる。これにより、例えば各カップ4にそれぞれ異なる種類の消毒液を貯留して用いる場合等には、視覚によりカップ4内の消毒液の種類を認識することができ便利である。
【0029】
また、このような観点からは、各カップ4に異なるマーカー(例えば、着色等)を施すようにしてもよい。
【0030】
収納空間231の図1中手前側には、隣接して収納空間232が形成されている。
【0031】
この収納空間232内には、複数(本実施形態では3本)のシリンジ(ロック付きシリンジ)13と、複数(本実施形態では3本)の注射針14とが収納されている。
【0032】
各シリンジ13は、例えば、前述したような消毒薬を吸引する操作の際や、麻酔薬を穿刺部位の表面下(皮下)あるいは硬膜外腔内に注入する操作の際等に用いられる。
【0033】
各シリンジ13の先端部には、螺合により、各注射針14を着脱自在に装着することができる。シリンジ13の先端部に注射針14を装着して、例えばバイアル、アンプル等の容器内から麻酔薬等をシリンジ13内に吸引(採取)したり、後述する硬膜外針5による穿刺部位およびその周囲に局所麻酔(表面麻酔)を施したりすることができる。
【0034】
このようなシリンジ13および注射針14は、全て同じサイズのものが収納されていてもよいが、異なるサイズのものが含まれていてもよい。
【0035】
また、収納空間232には、その内方に仕切り部220が増大した針立て部221が形成されている。この針立て部221は、その外形が略直方体状とされ、その内部は、中空とされている。また、針立て部221の上面には、各注射針14を立てた状態で保持可能である孔222が3つ形成されている。
【0036】
各注射針14を、これらの孔222に挿入して、針立て部221に立て置くことにより、例えば、各注射針14のサイズや、各注射針14が使用済みか否か等をより容易かつ確実に見極めることができ便利である。
【0037】
なお、本実施形態では、孔222の数は、注射針14の数に合わせて設けられているが、これに限定されず、適宜設定可能である。
【0038】
また、針立て部221の設置位置も、図示のものに限定されないことは言うまでもない。
【0039】
収納空間231および232の図1中右側には、これらの収納空間より大きい収納空間233が隣接して形成されている。
【0040】
この収納空間233内には、第1小トレー100、複数のガーゼ10、ドレッシング11およびテープ12が収納されている。
【0041】
第1小トレー100は、その上部開口縁部を囲むように鍔部110が外方に突出形成されている。また、第1小トレー100は、その内部に略直方体状の収納空間120が形成されている。
【0042】
第1小トレー100を収納空間233内に設置したとき、鍔部110が第2小トレー200の鍔部210および仕切り部220の頂部に係止して、第1小トレー100の第2小トレー200に対する上下方向の位置が規定される。
【0043】
また、図3および図4に示すように、第1小トレー100の幅(図3および図4中長さW1)は、収納空間233の幅(図3および図4中長さW2)より小さく設定されている。したがって、第1小トレー100を収納空間233内に設置したとき、第1小トレー100と第2小トレー200との間には、図3および図4中横方向において間隙S1が形成される。
【0044】
この間隙S1には、例えば硬膜外カテーテル6の患者への固定等に用いられるテープ12が収納されている。
【0045】
また、図4に示すように、第1小トレー100の高さ(図4中長さH1)は、収納空間233の深さ(図4中長さH2)より小さく設定されている。したがって、第1小トレー100を収納空間233内に設置したとき、第1小トレー100の底部の下面と、収納空間233(第2小トレー200)の底部の上面との間には、間隙S2が形成される。
【0046】
この間隙S2には、複数のガーゼ10およびドレッシング11が積層されて収納されている。各ガーゼ10は、例えば、患者の皮膚に塗布した余剰の消毒液や、後述する硬膜外針5の穿刺に伴って穿刺部位から出血する血液の拭き取りに用いたり、また、ドレッシング11とともに後述する硬膜外カテーテル6の患者への固定に用いたりすることができる。
【0047】
なお、図3および図4では、第1小トレー100および第2小トレー200のみ示し、その他のものは省略した。
【0048】
さて、第1小トレー100の収納空間120内には、硬膜外針5、硬膜外カテーテル6、コネクタ7、フィルタ8および低摩擦シリンジ9がまとめて収納されている。
【0049】
硬膜外カテーテル6は、麻酔薬を患者の硬膜外腔内に注入(導入)するために用いられるものであり、その先端部が患者の硬膜外腔に挿入され、一方、その基端部に、シリンジ13の先端部やフィルタ8との接続を可能とするコネクタ7および異物(例えば、アンプル開封時に発生するガラス片等)除去のために用いられるフィルタ8が連結(接続)され、これらを介して、麻酔薬が患者の硬膜外腔内に注入される。
【0050】
また、硬膜外針5および低摩擦シリンジ9は、硬膜外カテーテル6を患者の硬膜外腔に挿入する操作の際に用いられるものである。
【0051】
この硬膜外針5は、図5に示すように、針51と、この針51に対して挿入・抜去が可能とされる芯材52とを有している。
【0052】
針51は、先端に先端開口512を有する中空の針本体511と、この基端部に固着されたハブ513とを有している。このハブ513には、後述する低摩擦シリンジ9の先端部が接続可能である。
【0053】
一方、芯材52は、中実、棒状の芯材本体521と、この芯材本体521の基端部に固着されたハブ522とを有している。芯材本体521は、その寸法(長さ、太さ)および形状が針本体511の中空部にほぼ対応して形成されている。
したがって、芯材本体521を針本体511に装填すると、先端開口512および針本体511の中空部は、芯材本体521により塞がれる。
【0054】
低摩擦シリンジ9は、硬膜外針5の針51の先端部が硬膜外腔に到達したことを確認するために用いられる硬膜外腔確認用のシリンジであり、図6に示すように、外筒91と、外筒91内で摺動するガスケット92と、このガスケット92を移動操作するプランジャ93とを備えている。
【0055】
ガスケット92は、外形が略円柱状の部材で構成され、その先端側外周部に、外径が先端方向に向って漸増した弾性変形可能なスカート部921が形成されている。また、ガスケット92の基端部外周部には、ガスケット92を外筒91内に挿入したとき、ガスケット92の中心軸と外筒91の中心軸とのズレをより確実に防止するためのリング状の凸部(位置決め部)922が形成されている。
【0056】
このガスケット92を外筒91内に挿入したとき、スカート部921の先端部外面および凸部922の頂部付近が、それぞれ、外筒91の内面に当接する。これにより、ガスケット92(低摩擦シリンジ9)は、シリンジ内圧の増減により作用する軽微な力で外筒91の軸方向(長手方向)に移動することができる優れた摺動性と、優れた密着性(特に、気密性)とを発揮する。
【0057】
このような硬膜外針5、硬膜外カテーテル6、コネクタ7、フィルタ8および低摩擦シリンジ9は、次のようにして使用される。
【0058】
▲1▼まず、硬膜外針5を針51と芯材52とを組立てた状態で、患者の腰部(穿刺部位)に穿刺する。
【0059】
▲2▼次に、硬膜外針5を所定長さ穿刺すると、芯材52を針51から引き抜く。
【0060】
▲3▼次に、針51のハブ513に、所定量の空気を収納した低摩擦シリンジ9を装着する。そして、針51をさらに前進させると、針51の先端開口512が患者の硬膜外腔に至る。このとき、硬膜外腔は、陰圧となっているので、低摩擦シリンジ9内の空気が硬膜外腔に流出して、低摩擦シリンジ9内の容積が減少する方向(先端方向)にガスケット92およびプランジャ93が移動する。これにより、針51の先端開口512が硬膜外腔に達したことを確認できる。
【0061】
▲4▼次に、低摩擦シリンジ9を針51から取り外し、針51の基端から、硬膜外カテーテル6を挿通して、その先端を患者の硬膜外腔内に挿入する。
【0062】
▲5▼次に、針51を患者から引き抜き、続いて、硬膜外カテーテル6の基端から引き抜いて取り外す。
【0063】
▲6▼次に、硬膜外カテーテル6の基端に、コネクタ7およびフィルタ8を、この順序で取り付ける。そして、麻酔薬を収納したシリンジ13の先端部をフィルタ8に接続して、麻酔薬の注入を行う。
【0064】
なお、このとき、患者から外部に露出している部分の硬膜外カテーテル6は、ガーゼ10、ドレッシング11およびテープ12を用いて患者の背中に固定される。これにより、硬膜外カテーテル6が患者から不本意に抜けてしまうのをより確実に防止することができる。
【0065】
以上のように、各処置具2〜14、第1小トレー100および第2小トレー200を収納した大トレー300の上部には、綿球3を摘まんで穿刺部位およびその周囲を消毒する操作等に用いられる鉗子2が収納されている。なお、鉗子2に代わり、ピンセットが収納されていてもよい。
【0066】
さらに、鉗子2の上部には、大トレー300の上部開口310を塞ぐようにしてドレープ15が折りたたまれて設置されている。このドレープ15は、硬膜外麻酔術の施行に先立って、患者に被せられるものである。
【0067】
なお、以下、各処置具2〜14、第1小トレー100、第2小トレー200、大トレー300、鉗子2およびドレープ15の集合体を「キット本体1’」と言う。
【0068】
このキット本体1’は、使用前の状態では、その全体が1枚のシート16で包装され、さらに、包材17内に密閉収納されている。
【0069】
包材17は、図2に示すように、対向する一対のシート材17a、17bを重ね、それらの外周部を融着(熱融着、高周波融着、超音波融着等)または接着(接着剤や溶剤による接着)によりシールしたものである。このシール部171で囲まれる空間に、シート16で包装されたキット本体1’が収納されている。
【0070】
また、図2中、格子を施して示すように、シール部171の一部は、他の部分(シール部172)より接合強度(剥離強度)が弱い弱シール部(イージーピールシール部)173で構成されている。シール部172は、対向するシート材同士が完全に融着され、強固な接合状態であるのに対し、弱シール部173は、それより低温で融着する等により、対向するシート材同士の融着がある程度不完全であるような状態とされる。ただし、弱シール部173においても、気密性は、確保されている。そして、その効果は、経時的に持続する。
【0071】
すなわち、包材17では、弱シール部173により、包材17を開封する部分である開封口が構成されている。
【0072】
この包材17および前記シート16には、それぞれ、好ましくは、エチレンオキサイドガス、オートクレーブ、放射線、電子線等の滅菌に対応可能なガス透過性や耐熱性を有する材料、あるいは、滅菌後に無菌性を維持できる材料が用いられる。
【0073】
このような観点からは、シート材17a、17bおよびシート16には、それぞれ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、これらポリオレフィン樹脂のブレンド樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体等の単層フィルム、これらのフィルムにアルミニウム、シリカ等を蒸着したもの、アルミニウムフィルム、アルミニウムラミネートフィルム等の金属箔または金属箔を含むフィルムを使用することができる。さらには、これら各フィルムを2層以上積層したものを用いることもできる。また、シート材17a、17bおよびシート16は、それぞれ、例えば、プラスチック製不織布や紙等を用いてもよい。
【0074】
これにより、このような硬膜外麻酔用キット1では、予め包材17の内部に滅菌処理を施すことができ、包材17が開封されるまで内部の無菌状態が確実に保持される。
【0075】
また、内部の視認性を確保するために、シート材17a、17bの少なくとも一方は、実質的に透明であるのが好ましい。
【0076】
このような包材17を構成するシート材(単層または多層積層体)およびシート16の厚さは、それぞれ、その層構成や用いる素材の特性(柔軟性、強度、水蒸気透過性、耐熱性等)等に応じて適宜決定され、特に限定されないが、通常は、60〜700μm程度であるのが好ましく、100〜500μm程度であるのがより好ましい。
【0077】
また、シート16も予め滅菌処理が施されるため、硬膜外麻酔術の施行の際には、シート16を展開して使用することにより、使用場所(例えば、手術室等)において清潔域(シート16の部分)と不潔域(シート16以外の部分)とを明確に区分けすることができ便利である。
【0078】
また、このような硬膜外麻酔用キット1では、硬膜外麻酔術の施行の最初に必要なドレープ15、鉗子2、綿球3、カップ4等が上部に設置され、さらに、各処置具は、ほぼ同時期に使用されるものがまとめて第1小トレー100、第2小トレー200に収納されているので、この操作を、より迅速、容易かつ確実に進めることができ、使い勝手もよい。
【0079】
以上、本発明を図示の好適実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、硬膜外麻酔用キットを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
【0080】
また、本発明の硬膜外麻酔用キットでは、任意の組み合わせで処置具を収納することができ、さらに、図示の構成以外のものを追加することもできる。
【0081】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、まとまりが良く、使い易い硬膜外麻酔用キットを提供することができる。
【0082】
また、小トレーおよび容器を紙で構成した場合には、廃棄時にこれらを圧縮して小さくすることができるので、より容易に廃棄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の硬膜外麻酔用キットの実施形態の分解状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の硬膜外麻酔用キットの実施形態の使用前の状態を示す斜視図である。
【図3】小トレーの収納状態を示す平面図である。
【図4】図3中A−A線断面図である。
【図5】硬膜外針の構成を示す斜視図である。
【図6】低摩擦シリンジの構成を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 硬膜外麻酔用キット
1’ キット本体
2 鉗子
3 綿球
4 カップ
5 硬膜外針
51 針
511 針本体
512 先端開口
513 ハブ
52 芯材
521 芯材本体
522 ハブ
6 硬膜外カテーテル
7 コネクタ
8 フィルタ
9 低摩擦シリンジ
91 外筒
92 ガスケット
921 スカート部
922 凸部
93 プランジャ
10 ガーゼ
11 ドレッシング
12 テープ
13 シリンジ
14 注射針
15 ドレープ
16 シート
17 包材
17a、17b シート材
171 シール部
172 弱シール部以外のシール部
173 弱シール部
100 第1小トレー
110 鍔部
120 収納空間
200 第2小トレー
210 鍔部
220 仕切り部
221 針立て部
222 孔
231 収納空間
232 収納空間
233 収納空間
300 大トレー
310 上部開口
320 収納空間
S1、S2 間隙

Claims (8)

  1. 硬膜外麻酔術に用いる複数種の処置具と、
    上部開口縁部を囲むように外方に突出形成された第1鍔部と、前記処置具の一部を収納する第1収納空間とを備える第1小トレーと、
    上部開口縁部を囲むように外方に突出形成された第2鍔部と、残りの前記処置具および前記第1小トレーを収納する第2収納空間と、前記第2収納空間を区画する仕切り部とを備える第2小トレーと、
    前記処置具、前記第1小トレーおよび前記第2小トレーを収納する容器とを有する硬膜外麻酔用キットであって、
    前記第1小トレーは、その幅が前記第2小トレーの幅より小さく設定されており、
    前記第1小トレーを前記第2収納空間の前記仕切り部により区画された一方の空間に設置したときに、前記第1鍔部が前記第2鍔部および前記仕切り部の頂部に係止して、前記第1小トレーの前記第2小トレーに対する上下方向の位置が規定され、前記第1小トレーと前記第2小トレーとの間に第1の間隙が形成されると共に、前記第1小トレーの底部の下面と前記第2収納空間の底部の上面との間に第2の間隙が形成されるように構成されており、
    前記仕切り部は、残りの前記処置具および前記第1小トレーの移動を規制することを特徴とする硬膜外麻酔用キット。
  2. 前記処置具は、綿球と、カップと、硬膜外針と、硬膜外カテーテルと、コネクタと、フィルタと、低摩擦シリンジと、ドレッシングと、ガーゼと、テープと、シリンジと、注射針と、鉗子またはピンセットとを含む請求項1に記載の硬膜外麻酔用キット。
  3. 前記第2小トレーは、前記注射針を立てた状態で保持可能な針立て部を有する請求項2に記載の硬膜外麻酔用キット。
  4. 前記第1小トレー、前記第2小トレーおよび前記容器は、紙で構成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
  5. 前記仕切り部は、略T字状をなし、前記第2収納空間を3つの略直方体状の空間に区画する請求項1ないし4のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
  6. 前記処置具、前記第1小トレー、前記第2小トレーおよび前記容器を包むシートをさらに有する請求項1ないし5のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
  7. 包材内に収納される請求項1ないし6のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
  8. ドレープをさらに有する請求項1ないし7のいずれかに記載の硬膜外麻酔用キット。
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