JPH0788552B2 - 電子電気機器導電部品用板材 - Google Patents
電子電気機器導電部品用板材Info
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- JPH0788552B2 JPH0788552B2 JP1171690A JP1171690A JPH0788552B2 JP H0788552 B2 JPH0788552 B2 JP H0788552B2 JP 1171690 A JP1171690 A JP 1171690A JP 1171690 A JP1171690 A JP 1171690A JP H0788552 B2 JPH0788552 B2 JP H0788552B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は半導体やICのリードフレームあるいはコネク
タやスイッチなどの導電部品に使用される電子電気機器
導電部品用板材に関し、高い強度、良好な繰返し曲げ性
を有するとともに、良好な電気伝導性、熱伝導性(放熱
性)、耐食性、ボンディング性を有し、しかも安価な電
子・電気機器導電部品用板材に関するものである。
タやスイッチなどの導電部品に使用される電子電気機器
導電部品用板材に関し、高い強度、良好な繰返し曲げ性
を有するとともに、良好な電気伝導性、熱伝導性(放熱
性)、耐食性、ボンディング性を有し、しかも安価な電
子・電気機器導電部品用板材に関するものである。
従来の技術 電子・電気機器に使用される導電部品の代表的なものと
しては、トランジスタなどの個別半導体やI.C.、LSI、S
CRに使用されるリードフレームがある。このリードフレ
ームは、代表的には次のような工程を経てICや半導体に
組込まれる。
しては、トランジスタなどの個別半導体やI.C.、LSI、S
CRに使用されるリードフレームがある。このリードフレ
ームは、代表的には次のような工程を経てICや半導体に
組込まれる。
すなわち先ずリードフレーム用材料としての導電材料か
らなる板厚0.1〜0.5mmの板材を用意し、その板材にプレ
ス打抜き加工またはエッチングを施して所要のリードフ
レーム形状(但しアウターリード側が相互に連なってい
るもの)とし、次いでそのリードフレームの所定箇所に
高純度Siなどからなる半導体素子(Siチップ)を接合す
る。この接合は、ダイボンディングと称されるものであ
って、Agペースト等の導電樹脂を用いて加圧接着する方
法、あるいは予めリードフレーム素材の片面もしくは半
導体素子(Siチップ)の面に、Au,Ag,Ni等のうちの1種
の単層または2種以上の多重層からなるメッキ層を形成
しておき、このメッキ層を介し加熱拡散圧着してAu−Si
などの共晶反応を利用してリードフレームと半導体素子
とを接合する方法、さらにはPb−Snはんだ等を用いて接
合する方法などがある。この後、基板上のリードフレー
ムの所定箇所にダイボンディングされた半導体素子(Si
チップ)上のAl電極とリードフレームの導体端子(イン
ナーリード)とをAu線もしくAl線で接続する。この接続
はワイヤボンディングと称されている。引続いて半導体
素子、結線部分、および半導体素子が取付けられた部分
のリードフレームを保護するために樹脂やセラミック等
で封止し、最終的にリードフレームのアウタリードの相
互に連なる部分を切除する。
らなる板厚0.1〜0.5mmの板材を用意し、その板材にプレ
ス打抜き加工またはエッチングを施して所要のリードフ
レーム形状(但しアウターリード側が相互に連なってい
るもの)とし、次いでそのリードフレームの所定箇所に
高純度Siなどからなる半導体素子(Siチップ)を接合す
る。この接合は、ダイボンディングと称されるものであ
って、Agペースト等の導電樹脂を用いて加圧接着する方
法、あるいは予めリードフレーム素材の片面もしくは半
導体素子(Siチップ)の面に、Au,Ag,Ni等のうちの1種
の単層または2種以上の多重層からなるメッキ層を形成
しておき、このメッキ層を介し加熱拡散圧着してAu−Si
などの共晶反応を利用してリードフレームと半導体素子
とを接合する方法、さらにはPb−Snはんだ等を用いて接
合する方法などがある。この後、基板上のリードフレー
ムの所定箇所にダイボンディングされた半導体素子(Si
チップ)上のAl電極とリードフレームの導体端子(イン
ナーリード)とをAu線もしくAl線で接続する。この接続
はワイヤボンディングと称されている。引続いて半導体
素子、結線部分、および半導体素子が取付けられた部分
のリードフレームを保護するために樹脂やセラミック等
で封止し、最終的にリードフレームのアウタリードの相
互に連なる部分を切除する。
以上のような工程を経て使用されるリードフレーム用の
板材としては、良好なプレス加工性もしくはエッチング
性を有すること、およびワイヤボンディングにおける接
合性すなわちボンディング性が良好であること、さらに
は良好な放熱性(熱伝導性)、導電性を有し、しかも半
導体装置の輸送や電子機器への組込みに際しての曲がり
や繰返し曲げによって破損が生じない機械的強度や優れ
た耐繰返し曲げ性を有し、また耐食性を有することが要
求される。
板材としては、良好なプレス加工性もしくはエッチング
性を有すること、およびワイヤボンディングにおける接
合性すなわちボンディング性が良好であること、さらに
は良好な放熱性(熱伝導性)、導電性を有し、しかも半
導体装置の輸送や電子機器への組込みに際しての曲がり
や繰返し曲げによって破損が生じない機械的強度や優れ
た耐繰返し曲げ性を有し、また耐食性を有することが要
求される。
従来このようなリードフレーム用板材としては、Fe−42
%Ni合金である42合金、あるいはFe−17%Co−29%Ni合
金であるコバール、さらにはCu系合金のリン青銅(CA 5
01)、Cu−Fe−Zn−P(CA 194)合金、Cu−Fe−Co−Sn
−P(CA 195)合金等が使用されている。
%Ni合金である42合金、あるいはFe−17%Co−29%Ni合
金であるコバール、さらにはCu系合金のリン青銅(CA 5
01)、Cu−Fe−Zn−P(CA 194)合金、Cu−Fe−Co−Sn
−P(CA 195)合金等が使用されている。
発明が解決しようとする課題 従来のリードフレーム用板材として用いられているコバ
ールや42合金はいずれも高価なNiを多量に含有するため
高価格とならざるを得ず、しかも熱伝導性や耐食性に劣
る問題があった。またCu系合金は繰返し曲げ性が劣り、
また価格的な面でも問題があった。そこでリードフレー
ム材で代表される電子・電気機器導電部品の導電用板材
として、これらの部品に要求される諸特性を満足ししか
も安価な材料の開発・実用化が強く望まれている。
ールや42合金はいずれも高価なNiを多量に含有するため
高価格とならざるを得ず、しかも熱伝導性や耐食性に劣
る問題があった。またCu系合金は繰返し曲げ性が劣り、
また価格的な面でも問題があった。そこでリードフレー
ム材で代表される電子・電気機器導電部品の導電用板材
として、これらの部品に要求される諸特性を満足ししか
も安価な材料の開発・実用化が強く望まれている。
一般に安価な導電材料としてはアルミニウム合金が知ら
れており、アルミニウム合金を用いたリードフレーム用
板材としては、既に特開昭62−96638号や特開昭62−966
44号等に記載のものが提案されている。これらのアルミ
ニウム合金では、電気伝導性や放熱性は比較的良好であ
るが、従来のリードフレーム用板材である42合金やリン
青銅と比較して強度が低く、また繰返し曲げ性が充分で
なく、そこでより強度が高くかつ繰返し曲げ性に優れた
アルミニウム合金基の板材の開発が望まれている。
れており、アルミニウム合金を用いたリードフレーム用
板材としては、既に特開昭62−96638号や特開昭62−966
44号等に記載のものが提案されている。これらのアルミ
ニウム合金では、電気伝導性や放熱性は比較的良好であ
るが、従来のリードフレーム用板材である42合金やリン
青銅と比較して強度が低く、また繰返し曲げ性が充分で
なく、そこでより強度が高くかつ繰返し曲げ性に優れた
アルミニウム合金基の板材の開発が望まれている。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、特
に優れた繰返し曲げ性を有するとともに機械的強度も高
く、かつその他の諸特性、すなわちボンディング性や耐
食性も優れ、しかも安価なアルミニウム基合金からなる
電子・電気機器導電部品用板材を提供することを目的と
するものである。
に優れた繰返し曲げ性を有するとともに機械的強度も高
く、かつその他の諸特性、すなわちボンディング性や耐
食性も優れ、しかも安価なアルミニウム基合金からなる
電子・電気機器導電部品用板材を提供することを目的と
するものである。
課題を解決するための手段 本発明者等はアルミニウム基合金について、前述のよう
なリードフレーム等の電子電気機器導電部品に使用され
る板材として必要な特性、特に優れた繰返し曲げ性と高
い強度、良好な耐食性と優れたボンディング性を満足さ
せ得る板材を見出すべく種々実験・検討を重ねた結果、
表層材としてAl−Mg系、Al−Mn系、もしくはAl−Mg−Mn
系のアルミニウム合金を用いかつ芯材として高強度のア
ルミニウム合金を用いた複合板を適用することによって
前述の目的を満たすことができることを見出し、この発
明をなすに至ったのである。
なリードフレーム等の電子電気機器導電部品に使用され
る板材として必要な特性、特に優れた繰返し曲げ性と高
い強度、良好な耐食性と優れたボンディング性を満足さ
せ得る板材を見出すべく種々実験・検討を重ねた結果、
表層材としてAl−Mg系、Al−Mn系、もしくはAl−Mg−Mn
系のアルミニウム合金を用いかつ芯材として高強度のア
ルミニウム合金を用いた複合板を適用することによって
前述の目的を満たすことができることを見出し、この発
明をなすに至ったのである。
具体的には、請求項1の発明の電子電気機器導電部品用
板材は、40kgf/mm2以上の引張強度を有するアルミニウ
ム合金を芯材とし、その芯材の両面に、Mg0.5〜5.0%と
Mn0.1〜1.5%のうちいずれか1種または2種を含有する
アルミニウム合金からなる表層材を片面当り8μm以上
の厚さで接合したことを特徴とするものである。
板材は、40kgf/mm2以上の引張強度を有するアルミニウ
ム合金を芯材とし、その芯材の両面に、Mg0.5〜5.0%と
Mn0.1〜1.5%のうちいずれか1種または2種を含有する
アルミニウム合金からなる表層材を片面当り8μm以上
の厚さで接合したことを特徴とするものである。
また請求項2の発明の電子電気機器導電部品用板材は、
請求項1の発明の材料における芯材のアルミニウム合金
が、Al−Cu−Mg系合金、すなわちCu0.5〜5.0wt%、Mg0.
2〜2.0wt%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物よ
りなることを特徴とするものである。
請求項1の発明の材料における芯材のアルミニウム合金
が、Al−Cu−Mg系合金、すなわちCu0.5〜5.0wt%、Mg0.
2〜2.0wt%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物よ
りなることを特徴とするものである。
さらに請求項3の発明の電子電気機器導電部品用板材
は、請求項2の発明における芯材のアルミニウム合金
が、Cu,Mgのほか、さらにMn1.0wt%以下、Cr0.3wt%以
下、Zr0.3wt%以下、V0.3wt%以下、Ni5.7wt%以下のう
ちの1種または2種以上を含有しているものからなるこ
とを特徴とするものである。
は、請求項2の発明における芯材のアルミニウム合金
が、Cu,Mgのほか、さらにMn1.0wt%以下、Cr0.3wt%以
下、Zr0.3wt%以下、V0.3wt%以下、Ni5.7wt%以下のう
ちの1種または2種以上を含有しているものからなるこ
とを特徴とするものである。
さらに請求項4の発明の電子電気機器導電部品用板材
は、請求項1の発明の材料における芯材のアルミニウム
合金が、Al−Zn−Mg系合金、すなわち、Zn2.0〜7.0wt
%、Mg1.0〜3.5wt%を含有し、残部がAlおよび不可避的
不純物よりなることを特徴とするものである。
は、請求項1の発明の材料における芯材のアルミニウム
合金が、Al−Zn−Mg系合金、すなわち、Zn2.0〜7.0wt
%、Mg1.0〜3.5wt%を含有し、残部がAlおよび不可避的
不純物よりなることを特徴とするものである。
また請求項5の発明の電子電気機器導電部品用板材は、
請求項4の発明における芯材のアルミニウム合金が、Z
n,Mgのほか、さらにCu2.5wt%以下、Mn1.0wt%以下、Cr
0.3wt%以下、Zr0.3wt%以下、V0.3wt%以下、Ni5.7wt
%以下のうちの1種または2種以上を含有しているもの
からなることを特徴とするものである。
請求項4の発明における芯材のアルミニウム合金が、Z
n,Mgのほか、さらにCu2.5wt%以下、Mn1.0wt%以下、Cr
0.3wt%以下、Zr0.3wt%以下、V0.3wt%以下、Ni5.7wt
%以下のうちの1種または2種以上を含有しているもの
からなることを特徴とするものである。
作用 この発明の電子電気機器導電部品用板材は複合アルミニ
ウム合金板からなるものであって、基本的には表層材と
してAl−Mg系、Al−Mn系、もしくはAl−Mg−Mn系の比較
的軟質なアルミニウム合金を用いることによって良好な
繰返し曲げ性、優れたボンディング性および耐食性を確
保し、かつ芯材として高強度のアルミニウム合金を用い
ることによって強度を確保している。以下さらにこれら
の各材の作用および厚み等について説明する。
ウム合金板からなるものであって、基本的には表層材と
してAl−Mg系、Al−Mn系、もしくはAl−Mg−Mn系の比較
的軟質なアルミニウム合金を用いることによって良好な
繰返し曲げ性、優れたボンディング性および耐食性を確
保し、かつ芯材として高強度のアルミニウム合金を用い
ることによって強度を確保している。以下さらにこれら
の各材の作用および厚み等について説明する。
一般に電子電気機器導電部品用板材、例えばリードフレ
ーム用板材では、引張り強さ35kgf/mm2以上が要求さ
れ、さらに高い信頼性が求められる場合にはより高い引
張り強さが必要である。そこでこの発明においても複合
板全体として35kgf/mm2以上の引張り強さが要求され
る。
ーム用板材では、引張り強さ35kgf/mm2以上が要求さ
れ、さらに高い信頼性が求められる場合にはより高い引
張り強さが必要である。そこでこの発明においても複合
板全体として35kgf/mm2以上の引張り強さが要求され
る。
複合板の強度σは、表層材の強度σf、全厚さに占める
表層材の厚さの割合f、芯材の強度σcによって、次式
により与えられる。
表層材の厚さの割合f、芯材の強度σcによって、次式
により与えられる。
σ=f・σf+σc・(1−f) したがって表層材の厚さは電子電気機器導電部品用板材
として要求される全強度σと芯材に用いられるアルミニ
ウム合金板の強度σc、および表層材に用いられるアル
ミニウム合金板の強度σfからその厚さ割合が設計され
る。
として要求される全強度σと芯材に用いられるアルミニ
ウム合金板の強度σc、および表層材に用いられるアル
ミニウム合金板の強度σfからその厚さ割合が設計され
る。
一方、リードフレーム用板材等では、金線やアルミニウ
ムワイヤとの接着(ワイヤボンディング)を超音波振動
接合で行なうことが多いが、超音波振動接合では硬さの
低い材料ほど接合し易く、不良率が少なくなることが本
発明者等の実験により判明している。そこで本発明者等
は既に表層材としてAl純度99.0%以上の軟質な純Al系の
材料を用いることにより、超音波振動接合におけるボン
ディング性を向上させることを特願昭63−322925号にお
いて提案しているが、この発明では、ボンディング性を
向上させるべく芯材より軟質であってしかも高強度化に
対応させるべく純Al系材料よりも高強度のAl−Mg系、Al
−Mn系、もしくはAl−Mg−Mn系アルミニウム合金を表層
材として用いている。なおこのように超音波振動により
接合する場合、ボンディング性の向上に関係する比較的
軟質な表面層は5μm以上あれば充分であり、したがっ
てAl−Mg系、Al−Mn系、もしくはAl−Mg−Mn系のアルミ
ニウム合金からなる表層材は8μm以上の厚さで設けて
おけば充分に優れたボンディング性を得ることができ
る。
ムワイヤとの接着(ワイヤボンディング)を超音波振動
接合で行なうことが多いが、超音波振動接合では硬さの
低い材料ほど接合し易く、不良率が少なくなることが本
発明者等の実験により判明している。そこで本発明者等
は既に表層材としてAl純度99.0%以上の軟質な純Al系の
材料を用いることにより、超音波振動接合におけるボン
ディング性を向上させることを特願昭63−322925号にお
いて提案しているが、この発明では、ボンディング性を
向上させるべく芯材より軟質であってしかも高強度化に
対応させるべく純Al系材料よりも高強度のAl−Mg系、Al
−Mn系、もしくはAl−Mg−Mn系アルミニウム合金を表層
材として用いている。なおこのように超音波振動により
接合する場合、ボンディング性の向上に関係する比較的
軟質な表面層は5μm以上あれば充分であり、したがっ
てAl−Mg系、Al−Mn系、もしくはAl−Mg−Mn系のアルミ
ニウム合金からなる表層材は8μm以上の厚さで設けて
おけば充分に優れたボンディング性を得ることができ
る。
またAl−Mg系、Al−Mn系、もしくはAl−Mg−Mn系のアル
ミニウム合金は耐食性が優れており、したがって両面に
これらの合金系のアルミニウム合金からなる表層材を接
合することによって、電子電気機器導電部品用板材とし
て優れた耐食性を得ることができる。ここで、表層材の
厚みが8μm以上では充分な耐食性を発揮することがで
きる。
ミニウム合金は耐食性が優れており、したがって両面に
これらの合金系のアルミニウム合金からなる表層材を接
合することによって、電子電気機器導電部品用板材とし
て優れた耐食性を得ることができる。ここで、表層材の
厚みが8μm以上では充分な耐食性を発揮することがで
きる。
さらに表層材として、芯材よりも軟質なAl−Mg系、Al−
Mn系、もしくはAl−Mg−Mn系アルミニウム合金を用いる
ことによって、良好な繰返し曲げ性を得ることができ
る。これは、表面層が芯材よりも軟かく延性に優れるた
めに曲げ時における表面のクラックの発生が抑制される
ためである。このような繰返し曲げ性に関しても、表層
材の厚みが8μm以上では充分に良好な特性を確保する
ことができる。
Mn系、もしくはAl−Mg−Mn系アルミニウム合金を用いる
ことによって、良好な繰返し曲げ性を得ることができ
る。これは、表面層が芯材よりも軟かく延性に優れるた
めに曲げ時における表面のクラックの発生が抑制される
ためである。このような繰返し曲げ性に関しても、表層
材の厚みが8μm以上では充分に良好な特性を確保する
ことができる。
一方表層材の厚さ配分としては、次に述べるように片面
最大10%あれば良く、この場合表層材の最小強度σfを
15kgf/mm2とし、全厚さに占める表層材の厚さの割合f
を20%とし、複合板全体の強度σとして35kgf/mm2以上
を確保するためには、芯材の強度σcとしては、前述の
式から明らかなように40kgf/mm2以上とする必要があ
る。
最大10%あれば良く、この場合表層材の最小強度σfを
15kgf/mm2とし、全厚さに占める表層材の厚さの割合f
を20%とし、複合板全体の強度σとして35kgf/mm2以上
を確保するためには、芯材の強度σcとしては、前述の
式から明らかなように40kgf/mm2以上とする必要があ
る。
ここで、既に述べたように表層材は片面当りの厚さ8μ
m以上で形成しておくことによって、良好なボンディン
グ性、耐食性、繰返し曲げ性を得ることができるが、こ
のように絶対厚みとして片面当り8μm以上であれば、
表層材の厚さ配分割合(片面)が10%を越えても繰返し
曲げ性、ボンディング性、耐食性の向上効果はそれ以上
は余り大きくならない。そればかりでなく、表層材の厚
さ配分割合が片面で10%を越えれば芯材の厚さ配分割合
が少なくなる結果、複合板全体としての強度を35kgf/mm
2以上に確保するために芯材の強度をさらに高めなけれ
ばならないことになり、そのため芯材自体の延性が低下
しやすくなる。したがって表層材の板厚配分は全体で20
%以下とすることが好ましい。
m以上で形成しておくことによって、良好なボンディン
グ性、耐食性、繰返し曲げ性を得ることができるが、こ
のように絶対厚みとして片面当り8μm以上であれば、
表層材の厚さ配分割合(片面)が10%を越えても繰返し
曲げ性、ボンディング性、耐食性の向上効果はそれ以上
は余り大きくならない。そればかりでなく、表層材の厚
さ配分割合が片面で10%を越えれば芯材の厚さ配分割合
が少なくなる結果、複合板全体としての強度を35kgf/mm
2以上に確保するために芯材の強度をさらに高めなけれ
ばならないことになり、そのため芯材自体の延性が低下
しやすくなる。したがって表層材の板厚配分は全体で20
%以下とすることが好ましい。
芯材としては前述のように40kgf/mm2以上のものを用い
れば良いが、このような高強度を安価なアルミニウム合
金で得るためには、芯材のアルミニウム合金としては熱
処理型アルミニウム合金であるAl−Cu−Mg系合金もしく
はAl−Zn−Mg系合金を用いることが望ましい。芯材とし
てAl−Cu−Mg系合金を用いるのが請求項2,3の発明であ
り、またAl−Zn−Mg系合金を用いるのが請求項4,5の発
明である。
れば良いが、このような高強度を安価なアルミニウム合
金で得るためには、芯材のアルミニウム合金としては熱
処理型アルミニウム合金であるAl−Cu−Mg系合金もしく
はAl−Zn−Mg系合金を用いることが望ましい。芯材とし
てAl−Cu−Mg系合金を用いるのが請求項2,3の発明であ
り、またAl−Zn−Mg系合金を用いるのが請求項4,5の発
明である。
ここでAl−Cu−Mg系合金とは、必須合金成分として、Cu
を0.5%(重量%、以下同じ)以上、5.0%以下含有し、
かつMgを0.2%以上、2.0%以下含有するものであり、こ
のような芯材に用いられるAl−Cu−Mg系合金におけるC
u,Mg含有量限定理由について説明する。
を0.5%(重量%、以下同じ)以上、5.0%以下含有し、
かつMgを0.2%以上、2.0%以下含有するものであり、こ
のような芯材に用いられるAl−Cu−Mg系合金におけるC
u,Mg含有量限定理由について説明する。
Cu: Cuは強度向上に寄与する元素であるが、Cuが0.5%未満
では強度向上の効果が充分に得られず、一方5.0%を越
えて含有させれば圧延性が低下して圧延が困難となる。
したがってCuは0.5〜5.0%の範囲内とした。
では強度向上の効果が充分に得られず、一方5.0%を越
えて含有させれば圧延性が低下して圧延が困難となる。
したがってCuは0.5〜5.0%の範囲内とした。
Mg: MgはCuと共存することにより析出物を形成して強度向上
に寄与する元素であり、リードフレーム等の部品に用い
られる複合材の芯材に必要な強度を与えるに重要であ
る。しかしながら0.2%未満では強度向上効果が充分に
得られず、一方2.0%を越えて含有させても著しい強度
の向上はなく、しかも圧延性が極端に低下する。したが
ってMgは0.2〜2.0%の範囲内とした。
に寄与する元素であり、リードフレーム等の部品に用い
られる複合材の芯材に必要な強度を与えるに重要であ
る。しかしながら0.2%未満では強度向上効果が充分に
得られず、一方2.0%を越えて含有させても著しい強度
の向上はなく、しかも圧延性が極端に低下する。したが
ってMgは0.2〜2.0%の範囲内とした。
一方Al−Zn−Mg系合金とは、必須成分としてZn2.0%以
上、7.0%以下含有し、かつMgを1.0%以上、3.5%以下
含有するものである。このような芯材に用いられるAl−
Zn−Mg系合金におけるZn,Mg含有量限定理由を次に説明
する。
上、7.0%以下含有し、かつMgを1.0%以上、3.5%以下
含有するものである。このような芯材に用いられるAl−
Zn−Mg系合金におけるZn,Mg含有量限定理由を次に説明
する。
Zn: ZnはMgと共存することにより析出物を形成して強度向上
に寄与する元素であり、リードフレーム等の部品に用い
られる複合材の芯材に必要な強度を与えるために重要で
ある。Znが2.0%未満では強度向上の効果が充分に得ら
れず、一方7.0%を越えて含有させても著しい強度の向
上はない。したがってZnは2.0〜7.0%の範囲内とした。
に寄与する元素であり、リードフレーム等の部品に用い
られる複合材の芯材に必要な強度を与えるために重要で
ある。Znが2.0%未満では強度向上の効果が充分に得ら
れず、一方7.0%を越えて含有させても著しい強度の向
上はない。したがってZnは2.0〜7.0%の範囲内とした。
Mg: MgはZnと共存することにより析出物を形成して強度向上
に寄与する元素であり、リードフレーム等の部品に用い
られる複合材の芯材に必要な強度を与えるに重要であ
る。Mgが1.0%未満では強度向上効果が充分に得られ
ず、一方、3.5%を越えて含有させても著しい強度の向
上はなく、圧延性が低下するだけである。したがってMg
は1.0〜3.5%の範囲内とした。
に寄与する元素であり、リードフレーム等の部品に用い
られる複合材の芯材に必要な強度を与えるに重要であ
る。Mgが1.0%未満では強度向上効果が充分に得られ
ず、一方、3.5%を越えて含有させても著しい強度の向
上はなく、圧延性が低下するだけである。したがってMg
は1.0〜3.5%の範囲内とした。
なおこのAl−Zn−Mg系合金の場合、さらに強度向上を図
るために、2.5%以下のCuを含有させても良い。Cuが2.5
%を越えれば鋳造割れが発生し製造が困難になるから、
Cuを添加する場合のCu添加量は2.5%以下とする。
るために、2.5%以下のCuを含有させても良い。Cuが2.5
%を越えれば鋳造割れが発生し製造が困難になるから、
Cuを添加する場合のCu添加量は2.5%以下とする。
この発明の電子電気機器導電部品板材の芯材として用い
るアルミニウム基合金は、基本的には上述のようなAl−
Cu−Mg系合金もしくはAl−Zn−Mg系合金であればリード
フレーム等の部品に必要な諸特性を確保できるが、さら
に耐熱性(耐軟化性)を向上させるために、上記のAl−
Cu−Mg系合金もしくはAl−Zn−Mg系合金に必要に応じて
Mn1.0%以下、Cr0.3%以下、Zr0.3%以下、V0.3%以
下、Ni5.7%以下のうちの1種または2種以上を添加し
ても良い。これらの元素の添加量限定理由は次の通りで
ある。
るアルミニウム基合金は、基本的には上述のようなAl−
Cu−Mg系合金もしくはAl−Zn−Mg系合金であればリード
フレーム等の部品に必要な諸特性を確保できるが、さら
に耐熱性(耐軟化性)を向上させるために、上記のAl−
Cu−Mg系合金もしくはAl−Zn−Mg系合金に必要に応じて
Mn1.0%以下、Cr0.3%以下、Zr0.3%以下、V0.3%以
下、Ni5.7%以下のうちの1種または2種以上を添加し
ても良い。これらの元素の添加量限定理由は次の通りで
ある。
Mn: Mnは溶体化処理時の再結晶粒を微細化し、より一層の強
度向上および耐熱性(耐軟化性)の向上を図るに有効な
元素であるが、1.0%を越えて含有させても強度向上お
よび耐熱性向上の効果は飽和し、また溶体化処理時の焼
入れ感受性を高めて製造が困難となる。したがってMnの
添加量は1.0%以下とした。
度向上および耐熱性(耐軟化性)の向上を図るに有効な
元素であるが、1.0%を越えて含有させても強度向上お
よび耐熱性向上の効果は飽和し、また溶体化処理時の焼
入れ感受性を高めて製造が困難となる。したがってMnの
添加量は1.0%以下とした。
Cr: Crも溶体化処理時の再結晶粒を微細化して、強度および
耐熱性を一層向上させるに有効な元素であるが、0.3%
を越えて含有させても強度向上および耐熱性向上の効果
は飽和し、また鋳造時に巨大な化合物を生成し易くな
る。したがってCrの添加量は0.3%以下とした。
耐熱性を一層向上させるに有効な元素であるが、0.3%
を越えて含有させても強度向上および耐熱性向上の効果
は飽和し、また鋳造時に巨大な化合物を生成し易くな
る。したがってCrの添加量は0.3%以下とした。
Zr: Zrも再結晶粒の微細化および強度向上、耐熱性の向上に
有効な元素であるが、0.3%を越えて含有させても強度
向上および耐熱性向上の効果は飽和し、また鋳造時に巨
大な化合物を生成し易くなるから、Zrの添加量は0.3%
以下とした。
有効な元素であるが、0.3%を越えて含有させても強度
向上および耐熱性向上の効果は飽和し、また鋳造時に巨
大な化合物を生成し易くなるから、Zrの添加量は0.3%
以下とした。
V: Vも再結晶粒の微細化および強度向上、耐熱性の向上に
有効な元素であるが、0.3%を越えて含有されても強度
向上および耐熱性向上の効果は飽和し、また鋳造時に巨
大化合物を生成し易くなるから、Vの添加量は0.3%以
下とした。
有効な元素であるが、0.3%を越えて含有されても強度
向上および耐熱性向上の効果は飽和し、また鋳造時に巨
大化合物を生成し易くなるから、Vの添加量は0.3%以
下とした。
Ni: Niも再結晶粒の微細化および強度向上、耐熱性の向上に
有効な元素であるが、5.7%を越えて多量に含有させて
も強度向上および耐熱性向上の効果は飽和し、また鋳造
時に巨体な化合物を生成し易くなるから、Niの添加量は
5.7%以下とした。
有効な元素であるが、5.7%を越えて多量に含有させて
も強度向上および耐熱性向上の効果は飽和し、また鋳造
時に巨体な化合物を生成し易くなるから、Niの添加量は
5.7%以下とした。
なお芯材のAl−Cu−Mg系もしくはAl−Zn−Mg系合金にお
ける不可避的不純物としてはFe,Siが含有されるのが通
常であるが、これらのFe量、Si量が多くなれば晶出物サ
イズが大きくなって繰返し曲げ性が低下するから、Feは
0.50%程度以下、Siは0.30%程度以下とすることが望ま
しく、より好適にはFeは0.30%以下、Siは0.15%以下と
することが望ましい。
ける不可避的不純物としてはFe,Siが含有されるのが通
常であるが、これらのFe量、Si量が多くなれば晶出物サ
イズが大きくなって繰返し曲げ性が低下するから、Feは
0.50%程度以下、Siは0.30%程度以下とすることが望ま
しく、より好適にはFeは0.30%以下、Siは0.15%以下と
することが望ましい。
そのほか、アルミニウム合金鋳塊の製造においては、一
般に鋳塊結晶粒の微細化のためにTi、またはTiおよびB
を添加することが多いが、この発明の板材の芯材として
用いるアルミニウム合金の場合もTi、またはTiおよびB
が添加されていても特にリードフレーム材等の電子電気
機器導電部品材料として支障はない。但しその添加量
は、Ti0.2%以下、B0.04%以下が望ましい。
般に鋳塊結晶粒の微細化のためにTi、またはTiおよびB
を添加することが多いが、この発明の板材の芯材として
用いるアルミニウム合金の場合もTi、またはTiおよびB
が添加されていても特にリードフレーム材等の電子電気
機器導電部品材料として支障はない。但しその添加量
は、Ti0.2%以下、B0.04%以下が望ましい。
またAl−Cu−Mg系もしくはAl−Zn−Mg系合金のようにMg
を含有するAl合金の鋳造にあたっては、溶湯の酸化を防
止したりあるいは圧延性を改善する目的でBeを必要に応
じて添加することがあるが、この発明の板材の芯材のア
ルミニウム合金の場合もBeを必要に応じて50ppm程度以
下添加することができる。
を含有するAl合金の鋳造にあたっては、溶湯の酸化を防
止したりあるいは圧延性を改善する目的でBeを必要に応
じて添加することがあるが、この発明の板材の芯材のア
ルミニウム合金の場合もBeを必要に応じて50ppm程度以
下添加することができる。
一方、表層材のアルミニウム合金としては、Mg0.5〜5.0
wt%、Mn0.1〜1.5wt%のうちいずれか1種または2種を
含むアルミニウム合金、すなわちAl−Mg系合金、Al−Mn
系合金、もしくはAl−Mg−Mn系合金を用いる。
wt%、Mn0.1〜1.5wt%のうちいずれか1種または2種を
含むアルミニウム合金、すなわちAl−Mg系合金、Al−Mn
系合金、もしくはAl−Mg−Mn系合金を用いる。
ここでMg,Mnはいずれも強度向上に寄与する元素であ
り、Mg添加の場合Mg量が0.5wt%未満では強度向上への
寄与が少なく、またMn添加の場合Mn量が0.1wt%未満で
は強度向上への寄与が少ない。一方Mg量が5.0wt%を越
えれば芯材とのクラッドが困難となるとともに、繰返し
曲げ性が低下する。またMn量が1.5wt%を越えれば強度
向上の効果が飽和するばかりでなく、繰返し曲げ性が低
下する。したがってMg量は0.5〜5.0wt%、Mn量は0.1〜
1.5wt%の範囲内とした。なおMgとMnの両者を含む場
合、Mg量が0.5〜5.0wt%の範囲内であればMn量は0.1wt
%未満でも支障なく、またMn量が0.1〜1.5wt%の範囲内
であればMg量は0.5wt%未満でも支障はない。
り、Mg添加の場合Mg量が0.5wt%未満では強度向上への
寄与が少なく、またMn添加の場合Mn量が0.1wt%未満で
は強度向上への寄与が少ない。一方Mg量が5.0wt%を越
えれば芯材とのクラッドが困難となるとともに、繰返し
曲げ性が低下する。またMn量が1.5wt%を越えれば強度
向上の効果が飽和するばかりでなく、繰返し曲げ性が低
下する。したがってMg量は0.5〜5.0wt%、Mn量は0.1〜
1.5wt%の範囲内とした。なおMgとMnの両者を含む場
合、Mg量が0.5〜5.0wt%の範囲内であればMn量は0.1wt
%未満でも支障なく、またMn量が0.1〜1.5wt%の範囲内
であればMg量は0.5wt%未満でも支障はない。
表層材のアルミニウム合金における上記のMg,Mnのほか
は基本的にはAlおよび不可避的不純物とすれば良いが、
そのほか強度向上や繰返し曲げ性向上のために必要に応
じてCr0.005〜0.25wt%を添加しても良く、その場合で
もボンディング性等の特性は特に損なわれるものではな
い。また不可避的不純物としてはFe,Si,Cu,Zn等が含ま
れるが、Fe0.50wt%以下、Si0.30wt%以下、Cu0.30wt%
以下、Zn0.30wt%以下であれば特にボンディング性や繰
返し曲げ性に悪影響を及ぼすことはない。さらに芯材に
関して既に述べたように、Mgを含有するアルミニウム合
金の鋳造にあたっては溶湯の酸化防止や圧延性の改善を
目的として微量のBeを添加することがあるが、この発明
で用いている表層材のアルミニウム合金においても、Mg
を含有する系の場合は、Beを必要に応じて50ppm以下添
加しても良い。さらに、表層材のアルミニウム合金につ
いても、芯材と同様に鋳塊結晶粒微細化のために0.2%
以下のTiを添加したり、あるいは0.2%以下のTiと0.04
%以下のBとを添加したりしても良い。
は基本的にはAlおよび不可避的不純物とすれば良いが、
そのほか強度向上や繰返し曲げ性向上のために必要に応
じてCr0.005〜0.25wt%を添加しても良く、その場合で
もボンディング性等の特性は特に損なわれるものではな
い。また不可避的不純物としてはFe,Si,Cu,Zn等が含ま
れるが、Fe0.50wt%以下、Si0.30wt%以下、Cu0.30wt%
以下、Zn0.30wt%以下であれば特にボンディング性や繰
返し曲げ性に悪影響を及ぼすことはない。さらに芯材に
関して既に述べたように、Mgを含有するアルミニウム合
金の鋳造にあたっては溶湯の酸化防止や圧延性の改善を
目的として微量のBeを添加することがあるが、この発明
で用いている表層材のアルミニウム合金においても、Mg
を含有する系の場合は、Beを必要に応じて50ppm以下添
加しても良い。さらに、表層材のアルミニウム合金につ
いても、芯材と同様に鋳塊結晶粒微細化のために0.2%
以下のTiを添加したり、あるいは0.2%以下のTiと0.04
%以下のBとを添加したりしても良い。
次にこの発明の電子電気機器導電部品用板材の好ましい
製造方法について説明する。
製造方法について説明する。
この発明の電子電気機器導電部品用板材を製造するにあ
たっては、基本的には前述の芯材の両面に前述の表層材
が接合されてなる複合材の圧延板を、440〜530℃で溶体
化処理して、冷却温度1℃/sec以上で冷却し、その後の
冷間加工の加工率を0〜50%として片面当り8μm以上
の厚さの表層材を有する最終板厚の板材を得るか、ある
いはその最終板厚の板材に対して、さらに100〜220℃で
最終熱処理を施すことが望ましい。
たっては、基本的には前述の芯材の両面に前述の表層材
が接合されてなる複合材の圧延板を、440〜530℃で溶体
化処理して、冷却温度1℃/sec以上で冷却し、その後の
冷間加工の加工率を0〜50%として片面当り8μm以上
の厚さの表層材を有する最終板厚の板材を得るか、ある
いはその最終板厚の板材に対して、さらに100〜220℃で
最終熱処理を施すことが望ましい。
以下にさらに具体的な製造方法を説明する。
芯材と表層材の接合は一般の方法によって行なえば良
く、特に限定されるものではないが、通常は熱間圧延ま
たは温間圧延あるいは冷間圧延によってクラッドすれば
良い。クラッドした複合材に対しては必要に応じてさら
に圧延を行なって圧延板中間体とした後、溶体化処理−
焼入れを行なう。この溶体化処理−焼入れは強度を増す
ために必要な工程である。このように溶体化処理−焼入
れを行なった後、0〜50%の冷間加工率で所定の製品板
厚の圧延板とする。すなわち冷間加工を施さないか、ま
た施しても50%以下の小さい加工率とする。なお一般的
には板厚0.1〜1.2mm程度で製品板厚となる。
く、特に限定されるものではないが、通常は熱間圧延ま
たは温間圧延あるいは冷間圧延によってクラッドすれば
良い。クラッドした複合材に対しては必要に応じてさら
に圧延を行なって圧延板中間体とした後、溶体化処理−
焼入れを行なう。この溶体化処理−焼入れは強度を増す
ために必要な工程である。このように溶体化処理−焼入
れを行なった後、0〜50%の冷間加工率で所定の製品板
厚の圧延板とする。すなわち冷間加工を施さないか、ま
た施しても50%以下の小さい加工率とする。なお一般的
には板厚0.1〜1.2mm程度で製品板厚となる。
ここで、複合材圧延板中間体に対する溶体化処理−焼入
れにおける条件としては、溶体化温度と焼入れ時の冷却
速度が重要である。すなわち、溶体化処理−焼入れは、
芯材のアルミニウム合金に対して時効硬化性を与えるべ
く、芯材合金のMg,Cu,Zn等の元素を予め固溶させておく
ためのものであり、溶体化処理温度はAl−Cu−Mg系、Al
−Zn−Mg系のいずれにおいても440〜530℃の範囲内の温
度とする必要がある。溶体化処理温度が440℃未満で
は、その後の時効硬化性、加工硬化性が低下して充分な
強度が得られなくなる。一方溶体化処理温度が530℃を
越えれば、共晶溶融が発生して好ましくない。なおAl−
Cu−Mg系合金では480〜530℃、Al−Zn−Mg系合金では44
0〜500℃が好ましい。また溶体化処理温度での保持時間
は板厚によって異なるが、1mm以下の板厚であれば、40
分以内の保持で充分である。溶体化処理温度で保持後の
冷却(焼入れ)は、1℃/sec以上の冷却速度とする。冷
却速度が1℃/sec未満では時効硬化が少なく、また同時
に加工硬化性も低くなって、充分な強度が得られなくな
るから、1℃/sec以上の冷却速度とする必要がある。な
おコイル上の複合材圧延板中間体に対してこの溶体化処
理を行なう場合は連続焼鈍炉を用いるのが通常である
が、連続焼鈍の場合は保持時間が短かくても冷却速度が
1℃/sec以上であれば、その後の時効硬化性、加工硬化
性が著しく損なわれることはない。
れにおける条件としては、溶体化温度と焼入れ時の冷却
速度が重要である。すなわち、溶体化処理−焼入れは、
芯材のアルミニウム合金に対して時効硬化性を与えるべ
く、芯材合金のMg,Cu,Zn等の元素を予め固溶させておく
ためのものであり、溶体化処理温度はAl−Cu−Mg系、Al
−Zn−Mg系のいずれにおいても440〜530℃の範囲内の温
度とする必要がある。溶体化処理温度が440℃未満で
は、その後の時効硬化性、加工硬化性が低下して充分な
強度が得られなくなる。一方溶体化処理温度が530℃を
越えれば、共晶溶融が発生して好ましくない。なおAl−
Cu−Mg系合金では480〜530℃、Al−Zn−Mg系合金では44
0〜500℃が好ましい。また溶体化処理温度での保持時間
は板厚によって異なるが、1mm以下の板厚であれば、40
分以内の保持で充分である。溶体化処理温度で保持後の
冷却(焼入れ)は、1℃/sec以上の冷却速度とする。冷
却速度が1℃/sec未満では時効硬化が少なく、また同時
に加工硬化性も低くなって、充分な強度が得られなくな
るから、1℃/sec以上の冷却速度とする必要がある。な
おコイル上の複合材圧延板中間体に対してこの溶体化処
理を行なう場合は連続焼鈍炉を用いるのが通常である
が、連続焼鈍の場合は保持時間が短かくても冷却速度が
1℃/sec以上であれば、その後の時効硬化性、加工硬化
性が著しく損なわれることはない。
このように溶体化処理、焼入れを行なった後には、その
まま製品板としても良いが、必要に応じて、強度を増す
ためあるいは焼入れ時の歪を矯正するため、冷間圧延や
レベリング等の冷間加工を行なうことができる。但し、
冷間加工を過剰に行なえば曲げ性が低下するから、溶体
化処理、焼入れ後の冷間加工率は0〜50%の範囲内とす
る必要がある。
まま製品板としても良いが、必要に応じて、強度を増す
ためあるいは焼入れ時の歪を矯正するため、冷間圧延や
レベリング等の冷間加工を行なうことができる。但し、
冷間加工を過剰に行なえば曲げ性が低下するから、溶体
化処理、焼入れ後の冷間加工率は0〜50%の範囲内とす
る必要がある。
最終圧延板の強度については、従来の42合金やCu系合金
のリードフレーム等の電子電気機器導電部品用板材と同
等以上の性能を得るためには引張強さで35kgf/mm2以
上、繰返し曲げ3回以上が必要であるが、以上のような
方法によるアルミニウム基合金複合板の場合、強度およ
び繰返し曲げ性ともに充分にその地を満足することがで
き、また充分な耐食性、ボンディング性を得ることがで
きる。
のリードフレーム等の電子電気機器導電部品用板材と同
等以上の性能を得るためには引張強さで35kgf/mm2以
上、繰返し曲げ3回以上が必要であるが、以上のような
方法によるアルミニウム基合金複合板の場合、強度およ
び繰返し曲げ性ともに充分にその地を満足することがで
き、また充分な耐食性、ボンディング性を得ることがで
きる。
なお繰返し曲げ性をさらに向上させるために、上述のよ
うな0〜50%の冷間加工率で最終板厚とした後に100〜2
20℃で最終焼鈍を行なっても良い。最終焼鈍温度が100
℃未満では、延性の向上が少ないから、繰返し曲げ性が
余り向上せず、一方220℃を越える温度では、延性は向
上して繰返し曲げ性を向上するが、強度は低下してしま
い、また温度によっては過時効となって繰返し曲げ性が
逆に低下してしまうこともある。したがって最終焼鈍は
100〜220℃の範囲内で行なう必要がある。
うな0〜50%の冷間加工率で最終板厚とした後に100〜2
20℃で最終焼鈍を行なっても良い。最終焼鈍温度が100
℃未満では、延性の向上が少ないから、繰返し曲げ性が
余り向上せず、一方220℃を越える温度では、延性は向
上して繰返し曲げ性を向上するが、強度は低下してしま
い、また温度によっては過時効となって繰返し曲げ性が
逆に低下してしまうこともある。したがって最終焼鈍は
100〜220℃の範囲内で行なう必要がある。
実 施 例 第1表に示す成分組成の合金No.1〜No.9を第3表中の複
合材符号a〜wに示すように種々組合せて熱間圧延によ
りクラッドし、板厚3mmの複合材熱間圧延板を得た。な
お表層材は芯材の両面に同じ厚さでクラッドした。各複
合材熱間圧延板について、一次冷間圧延を施して0.30〜
0.75mm厚の圧延板中間体とし、さらに溶体化処理、焼入
れを行なった後、冷間加工を行ない(一部は冷間加工せ
ず)、その後一部については最終焼鈍を行ない、最終的
に0.30mm厚の複合材圧延板とした。熱間圧延後の詳細な
製造条件を第2表に示す。
合材符号a〜wに示すように種々組合せて熱間圧延によ
りクラッドし、板厚3mmの複合材熱間圧延板を得た。な
お表層材は芯材の両面に同じ厚さでクラッドした。各複
合材熱間圧延板について、一次冷間圧延を施して0.30〜
0.75mm厚の圧延板中間体とし、さらに溶体化処理、焼入
れを行なった後、冷間加工を行ない(一部は冷間加工せ
ず)、その後一部については最終焼鈍を行ない、最終的
に0.30mm厚の複合材圧延板とした。熱間圧延後の詳細な
製造条件を第2表に示す。
得られた各複合材圧延板について、引張り強さ、繰返し
曲げ性、ボンディング性、耐食性を調べた結果を第3表
に示す。また第3表中には表層材の厚さ(片面)も示
す。
曲げ性、ボンディング性、耐食性を調べた結果を第3表
に示す。また第3表中には表層材の厚さ(片面)も示
す。
ここで引張り試験は溶体化処理後室温で7日間放置して
から行なった。なお最終焼鈍がある場合は、溶体化処理
後室温で7日間放置してから最終焼鈍を行なって引張り
試験を実施した。
から行なった。なお最終焼鈍がある場合は、溶体化処理
後室温で7日間放置してから最終焼鈍を行なって引張り
試験を実施した。
また繰返し曲げ性は90゜曲げの回数で評価した。但し0
゜〜90゜に曲げた時に1回とし、90゜から0゜に戻した
時も1回と数えた。この繰返し曲げ回数は3回以上あれ
ば実用上充分である。
゜〜90゜に曲げた時に1回とし、90゜から0゜に戻した
時も1回と数えた。この繰返し曲げ回数は3回以上あれ
ば実用上充分である。
さらにボンディング性は市販のボンダーを用い、銀メッ
キなしでアルミニウム表面に超音波併用熱圧着方式によ
り200℃でボンディングさせ、ボンディング強度で評価
した。すなわちボンディング強度8g以上を○とし、5g以
上8g未満を△、5g未満を×とした。
キなしでアルミニウム表面に超音波併用熱圧着方式によ
り200℃でボンディングさせ、ボンディング強度で評価
した。すなわちボンディング強度8g以上を○とし、5g以
上8g未満を△、5g未満を×とした。
また耐食性は塩水噴霧試験を行なって評価した。
発明の効果 この発明の電子電気機器導電部品用板材は、高い強度を
有するとともに繰返し曲げ性に優れ、しかも良好な耐食
性、良好なボンディング性を備えている。したがってこ
れらの特性が要求されるIC、半導体のリードフレーム材
やスイッチ、コネクタ等の電子電気機器導電部品用の板
材として最適である。なお特にリードフレームにおいて
ワイヤボンディングをAl線で行なう場合にこの発明の板
材をリードフレームとして使用すれば、半導体素子取付
部およびワイヤ接続部に金メッキや銀メッキ等を施す必
要がなく、そのままでワイヤボンディングが可能とな
り、半導体素子製造のコストをさらに下げることができ
るというメリットもある。
有するとともに繰返し曲げ性に優れ、しかも良好な耐食
性、良好なボンディング性を備えている。したがってこ
れらの特性が要求されるIC、半導体のリードフレーム材
やスイッチ、コネクタ等の電子電気機器導電部品用の板
材として最適である。なお特にリードフレームにおいて
ワイヤボンディングをAl線で行なう場合にこの発明の板
材をリードフレームとして使用すれば、半導体素子取付
部およびワイヤ接続部に金メッキや銀メッキ等を施す必
要がなく、そのままでワイヤボンディングが可能とな
り、半導体素子製造のコストをさらに下げることができ
るというメリットもある。
Claims (5)
- 【請求項1】40kgf/mm2以上の引張強度を有するアルミ
ニウム合金板を芯材とし、その芯材の両面に、Mg0.5〜
5.0wt%とMn0.1〜1.5wt%のうち1種または2種を含ア
ルミニウム合金からなる表層材を片面当り8μm以上の
厚さで接合したことを特徴とする電子電気機器導電部品
用板材。 - 【請求項2】前記芯材のアルミニウム合金が、Cu0.5〜
5.0wt%、Mg0.2〜2.0wt%を含有し、残部がAlおよび不
可避的不純物よりなる請求項1記載の電子電気機器導電
部品用板材。 - 【請求項3】前記芯材のアルミニウム合金が、Cu0.5〜
5.0wt%、Mg0.2〜2.0wt%を含有し、さらにMn1.0wt%以
下、Cr0.3wt%以下、Zr0.3wt%以下、V0.3wt%以下、Ni
5.7wt%以下のうちの1種または2種以上を含有し、残
部がAlおよび不可避的不純物よりなる請求項1記載の電
子電気機器導電部品用板材。 - 【請求項4】前記芯材のアルミニウム合金が、Zn2.0〜
7.0wt%、Mg1.0〜3.5wt%を含有し、残部がAlおよび不
可避的不純物よりなる請求項1記載の電子電気機器導電
部品用板材。 - 【請求項5】前記芯材のアルミニウム合金が、Zn2.0〜
7.0wt%、Mg1.0〜3.5wt%を含有し、さらにCu2.5wt%以
下、Mn1.0wt%以下、Cr0.3wt%以下、Zr0.3wt%以下、V
0.3wt%以下、Ni5.7wt%以下のうちの1種または2種以
上を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物よりなる請
求項1記載の電子電気機器導電部品用板材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1171690A JPH0788552B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | 電子電気機器導電部品用板材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1171690A JPH0788552B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | 電子電気機器導電部品用板材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03219038A JPH03219038A (ja) | 1991-09-26 |
| JPH0788552B2 true JPH0788552B2 (ja) | 1995-09-27 |
Family
ID=11785768
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1171690A Expired - Lifetime JPH0788552B2 (ja) | 1990-01-23 | 1990-01-23 | 電子電気機器導電部品用板材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0788552B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2015166407A1 (en) * | 2014-04-28 | 2015-11-05 | Ennio Corrado | Electrical connector comprising a contact element of an aluminium based alloy |
| CN118979180B (zh) * | 2024-10-16 | 2024-12-24 | 中铝材料应用研究院有限公司 | 铝合金棒材及其制备方法和应用 |
-
1990
- 1990-01-23 JP JP1171690A patent/JPH0788552B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03219038A (ja) | 1991-09-26 |
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