JPH0788433B2 - コラ−ゲンスポンジ - Google Patents

コラ−ゲンスポンジ

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JPH0788433B2
JPH0788433B2 JP62159494A JP15949487A JPH0788433B2 JP H0788433 B2 JPH0788433 B2 JP H0788433B2 JP 62159494 A JP62159494 A JP 62159494A JP 15949487 A JP15949487 A JP 15949487A JP H0788433 B2 JPH0788433 B2 JP H0788433B2
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JP
Japan
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collagen
freeze
collagen sponge
pores
sample
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Inventor
武 早出
敏夫 藤本
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ニッピコラ−ゲン工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はコラーゲンスポンジに関し、その通気性,吸水
性,吸着性,柔軟性,弾力性及び凝血性等の性質を利用
し、フィルター,タバコフィルター,創傷被覆剤,パッ
ク剤,止血剤,医薬品運搬体,生理用品,疑似釣餌等の
用途に供する為のものである。
従来の技術 コラーゲンスポンジを得る場合、コラーゲン水性液(水
溶液又は水性分散液)を直接凍結乾燥法により乾燥する
か、これに気泡剤又は、気泡安定剤を添加して、細かな
気泡を混入させて凍結乾燥する方法、あるいは天然由来
又は、人工のコラーゲン長繊維を不織布状に成型する方
法、更には親水性有機溶媒を用い、コラーゲン水性液か
らコラーゲンを脱水し乾燥する方法等が従来より知られ
ている。
コラーゲン水性液を直接凍結乾燥する場合には凍結の際
生じる氷結晶の大きさ及び成長方向が不揃いである。又
細かな気泡を混入させて凍結乾燥する場合には出来た細
孔の殆どが独立気泡型である為、得られるスポンジは通
気性,吸水性の点で劣る。又、コラーゲンの長い繊維を
用いて不織布状の製品を製造する場合があるが、例えば
天然のコラーゲン繊維を用いる場合長さ及び太さの均一
なものが得られない不都合が有り、又、人工のコラーゲ
ン繊維を用いる場合は長さ,径等は均一なものが得られ
るが、複雑な製造装置と経費を必要とする欠点を有す
る。更に、コラーゲン水性液を有機溶媒を用いて脱水し
乾燥する場合は溶媒蒸気による作業員の健康衛生の問
題、環境汚染の問題及び有機溶媒の引火性による安全性
の問題等が有り好ましくなかった。
発明が解決しようとする問題点 コラーゲンの水溶液又は、均一な水性懸濁液を凍結乾燥
法により乾燥する場合、得られる成品の細孔の大きさ及
び、形状は凍結する時に生じる氷結晶の大きさ及び形状
により決定される。例えば凍結温度を低く、且つ凍結速
度を大きくする目的で液体窒素を用いて急速凍結させた
もは均一且つ小さい氷結晶が生じ、これを凍結乾燥した
場合はかなり細かな均一な細孔径のものが得られる。し
かしながらこの方法では試料の厚みに限界が有る。又、
徐冷により過冷却状態を起こし、次いで瞬間凍結させた
場合には、一度生じた氷結晶の内の小さな結晶の一部は
結晶化の際の潜熱により融解し再結晶過程に於いて残っ
た氷結晶を幾分大きくする。しかし、この時大きく生長
した氷結晶は、独立結晶となる為に乾燥した成品の細孔
は独立気泡となってしまう。
純粋なコラーゲン水溶液以外の繊維分散液の如くミクロ
的に不均一なコラーゲン水性液の場合には、上記過冷却
による凍結は難しい。又、乾燥させる試料の厚みが15mm
ないし70mmのものを凍結する場合には、上記液体窒素等
を用いても、試料に温度勾配が生じ表面から徐々に凍結
して行く為に氷結晶が大きくなり、内層に進むに従って
氷の成長方向が試料の厚み方向に対して直角方向に成長
するものが多くなり、乾燥して得られた成品は不均一な
ものとなってしまう。
更に、コラーゲン水性液をトレーに入れて通常の方法で
凍結し、乾燥する方法に於いては、試料の厚みが15mm以
上のものの場合には、凍結速度が低い為に氷の結晶の成
長が大きく、数センチないし数十センチにも及び、且つ
該氷結晶の成長方向が不揃い且つ不均一である為に、乾
燥に長時間を要し出来た成品の細孔径及び、細孔の方向
が不揃い且つ不均一となり通気性,吸水性,弾力性等の
点で好ましいものがえられなかった。
問題点を解決する為の手段 以上の諸問題点に鑑み検討を重ねた結果、コラーゲン水
性液に界面活性剤を添加し凍結乾燥する事で細孔の径、
及び細孔方向の均一なコラーゲンスポンジが得られる事
が判明し、本発明を完成するに至った。
すなわち、コラーゲン水性液(酸又は、中性塩可溶性コ
ラーゲン水溶液,酵素又は、アルカリ可溶化コラーゲン
水溶液,コラーゲン繊維水分散液,コラーゲン再生繊維
水分散液,化学修飾コラーゲン水性液等の各個有の等電
点を持つコラーゲンの、1種もしくは2種以上の混合物
を含む。以下単にコラーゲン水溶液と言う。)の0.05%
〜10%濃度好ましくは、0.1〜5%濃度のものを各々の
コラーゲンに適したpH、例えば等電点4.0〜4.5のコラー
ゲンの場合にはpH2.0〜3.5及びpH5.0〜12.0で、等電点
4.5〜5.5のコラーゲンの場合にはpH2.0〜4.0及びpH6.5
〜12.0で、等電点7.0〜9.5のコラーゲンの場合にはpH2.
0〜5.5及びpH10.5〜12.0で使用する。又コラーゲン再生
繊維の様に、等電点付近のpHに於いても塩等を添加する
事により、マクロ的に均一に分散可能な場合には等電点
付近のpHに於いて各々のコラーゲンに適した分散方法及
びpHを用いて均一に分散し、これに界面活性剤をコラー
ゲンの乾燥重量に対して、0.1〜100%好ましくは0.5〜2
0%宛添加し、試料の厚み5〜100mm好ましくは20〜70mm
になる様にトレーに流し込み、凍結温度,凍結速度に関
係無く完全に凍結させた後凍結乾燥を行う事で試料の厚
み方向に平行な、且つ孔径の揃った細孔を有する連続気
泡コラーゲンスポンジを得る事ができる。
界面活性剤は、陽イオン型,陰イオン型,非イオン型,
両性型いずれも可能であるが、用いるコラーゲン液のpH
によりコラーゲンと凝集反応を起こさないものを選ぶ必
要が有り、この点から非イオン型が最も好ましい。又、
該界面活性剤のHLB値は1.8〜40いずれも用い得るが、コ
ラーゲン及びコラーゲン液との親和性の点でHLB値2.5〜
20が好ましい。
界面活性剤の添加量は細孔径を決定する上で重要であ
る。添加量がコラーゲンの乾燥重量に対して0.5%以
下、特に0.1%以下に於いては、本発明の効果が現れな
い。又、50%以上特に100%以上では、コラーゲンスポ
ンジ本来の性質を損ねてしまう。上記界面活性剤の添加
量範囲内に於いては、添加量が多い程細孔径が小さく、
且つ均一になる。又、この細孔径はコラーゲン濃度にも
影響を受け、コラーゲン濃度が高い程細孔径の小さな緻
密なスポンジとなる。
コラーゲン濃度は0.05%以下では、組織が粗すぎて吸水
した時、形を保てなくなり10%以上ではコラーゲン液を
トレーに広げるのに現実的でない。
トレーに流し込む試料の厚みは、1回の凍結乾燥により
得られるコラーゲンスポンジの量と凍結乾燥に要する乾
燥時間とのバランスにより決められるべきであり、実用
上20〜70mmが良い。
尚、コラーゲン液に公知の架橋剤を適当量添加した凍結
乾燥品は、強度,吸水性,耐熱性等の点で更に改良され
たものとなる。
以下実施例により、更に詳細に説明するが、本発明を限
定するものでは無い。
実施例 1)牛皮を石灰脱毛し、更に20日間石灰処理を行い充分
水洗し、乳酸により膨潤させ機械的に細かく砕いたコラ
ーゲン繊維分散液を、コラーゲン濃度2%pH3.0に調整
した。このコラーゲンの等電点はpH5.1であった。この
コラーゲン液にコラーゲンの乾燥重量に対して、2%に
なる様にHLB値10の非イオン界面活性剤を添加し、均一
に混合した後脱泡した。
得られたコラーゲン液を試料厚50mmになる様にトレーに
流し込み、凍結乾燥機を用いて通常の凍結を行った後乾
燥した。
得られたコラーゲンスポンジは、顕微鏡により観察する
と細孔径50〜100μmの細孔が厚み方向に長く生長して
おり、且つ均一に分布するものであった。又凍結面に近
い部分すなわちスポンジの下表面(トレーとの接触面)
と、遠い部分すなわち内層または上面との差は殆ど見ら
れなかった。
参考例 実施例1)で得られた濃度2%pH3.0のコラーゲン液
に、界面活性剤を添加しない以外はすべて実施例1)と
同様に凍結乾燥を行った。得られたコラーゲンスポンジ
は凍結面に近い1〜5mmまでは比較的均一な細孔ではあ
ったが直径は50〜1200μmであった。又、内層に至るに
従って氷結晶が凍結面に対して平行に成長している様子
が観察され、その大きさは数ミリないし、20センチメー
トルに及ぶものがあり、更にこの部分の細孔は氷の成長
方向、すなわち凍結面に平行である為、凍結乾燥時間が
実施例に比較して約2倍要した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/42 B A61L 15/16 C08J 9/00 CFJ Z 9268−4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コラーゲンの乾燥重量に対して0.1%〜100
    %の、1種もしくは2種以上の界面活性剤を含み、細孔
    径が10μm〜1000μmであって、且つ細孔の生成方向が
    実質上試料の厚み方向に沿って揃っており、且つ界面活
    性剤の含量に応じて孔径が一定の範囲にある細孔を有す
    る連続気泡コラーゲンスポンジ。
  2. 【請求項2】前記界面活性剤の前記含量が0.1%〜2%
    の場合は細孔径が50μm〜1000μmの範囲に有り、2%
    以上〜10%の場合は30μm〜100μmの範囲に有り、10
    %以上〜100%の場合は10μm〜70μmの範囲に有る事
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のコラーゲンス
    ポンジ。
JP62159494A 1987-06-26 1987-06-26 コラ−ゲンスポンジ Expired - Fee Related JPH0788433B2 (ja)

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