JPH02265935A - コラーゲンスポンジの製造方法 - Google Patents

コラーゲンスポンジの製造方法

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JPH02265935A
JPH02265935A JP1089067A JP8906789A JPH02265935A JP H02265935 A JPH02265935 A JP H02265935A JP 1089067 A JP1089067 A JP 1089067A JP 8906789 A JP8906789 A JP 8906789A JP H02265935 A JPH02265935 A JP H02265935A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、コラーゲンスポンジの製造方法に関し、詳
しくは、人工皮膚や止血剤、あるいは、細胞の高密度培
養を行う際の培養用担体等として利用されるスポンジ状
のコラーゲンを製造する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
コラーゲンは、生体適合性が非常に高い蛋白質である。
そのため、医療分野とくに外科的応用分野に広く用いら
れているとともに、培養分野でも注目されている素材で
ある。コラーゲン成形物の一つの形態として、微細な孔
を有する多孔質状のコラーゲンスポンジがある。このコ
ラーゲンスポンジは、前記したような、人工皮膚や止血
材等の医療分野や、細胞培養用の担体等の培養分野で利
、用されている。
コラーゲンスポンジを人工皮膚や細胞培養用担体として
使用する場合、スポンジ内への細胞の侵入や増殖が良好
に行えることが必要である。このような細胞の侵入や増
殖は、担体の空隙率、あるいは、孔の大きさや均−性等
によって大きな11#を受けるので、コラーゲンスポン
ジの製造においては、上記のような孔の性状を良好に制
御することが重要になってくる。
従来、コラーゲンスポンジの製造方法としては、一般に
、コラーゲン溶液を凍結乾燥する方法が採用されている
。この凍結乾燥法によれば、溶液内の水分が凍結してコ
ラーゲン線維間に微細な氷の結晶が形成され、乾燥によ
り、この氷の結晶が消失した跡に前記結晶に対応する大
きさの空隙が残ることによって、多孔質のコラーゲンス
ポンジが得られるというものである。
上記のような凍結乾燥法におけるコラーゲンスポンジの
孔の大きさは、凍結の速度や温度、コラーゲン溶液のコ
ラーゲン濃度等によって変化することが知られている。
例えば、孔の大きさは、凍結温度に比例し、コラーゲン
濃度と凍結速度に反比例する。また、均一なコラーゲン
スポンジを得るには、急速に凍結させることが好ましい
ことも知られている。そこで、微細で均一な孔を有する
コラーゲンスポンジを得るために、コラーゲン溶液を液
体窒素中で急速に凍結させて、凍結乾燥を行う方法もあ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記したような従来の凍結乾燥法のうち、コラーゲン溶
液を、通常の冷凍庫で比較的ゆっくりと凍結させる方法
は、製造工程は簡単であるが、凍結の際に生じる氷の結
晶の大きさが不均一になり易く、均一な孔を有するコラ
ーゲンスポンジが得られない。液体窒素のような櫓低温
で急速に凍結させる方法であれば、氷の結晶が比較的均
一な大きさに形成されるので、コラーゲンスポンジの孔
の大きさも均一なものが得られる。しかし、この方法で
は、極めて急速に凍結が行われるため、凍結速度を開整
して孔の大きさを制御することが困難であり、目的に応
じた大きさの孔を備えたコラーゲンスポンジを得ること
が出来なかった。
そこで、この発明の課題は、均一な孔を有するコラーゲ
ンスポンジが得られるとともに孔の大きさを容易に制御
することのできるコラーゲンスポンジの製造方法を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明のコラーゲンスポンジの
製造方法は、コラーゲン溶液を凍結乾燥させることによ
ってコラーゲンスポンジを製造する方法において、コラ
ーゲンN ?ei、に、水と相溶性のある有機溶媒を添
加しておくようにする。
コラーゲン溶液は、通常のコラーゲンスポンジの材料と
同様に、動物の骨や皮等を原料として製造されるコラー
ゲンを分散または溶解してなるものであり、具体的には
、1り)1えば、−船釣なコラーゲン繊維分散液のほか
、前記原料から通常の方法で得られる酸可溶性コラーゲ
ン、酵素可溶化コラーゲン、アルカリ可溶化コラーゲン
、あるいは、これらの可溶化コラーゲンの化学修飾コラ
ーゲン溶液、可溶化コラーゲン溶液からコラーゲン繊維
を再生させた再生コラーゲン分散液等、各種のコラーゲ
ン溶液が自由に使用できる。
コラーゲン濃度は、後述する有機溶媒等が配合されて凍
結乾燥工程に使用する段階のコラーゲン溶液において、
0.1〜5重量%程度が好ましく、さらに望ましくは、
0.1〜2重量%で実施される。コラーゲン濃度が0.
1重量%よりも低いと、製造されるスポンジの組織が粗
くなり、そのために強度も弱くなり、均一なスポンジが
得られない。
また、5重量%を超えると、コラーゲン溶液の粘性が高
くなり過ぎ、有機溶媒を均一に攪拌混合することが出来
ないために製造されるスポンジが不均一になったり、コ
ラーゲン溶液を所望の製品形状に成形して凍結乾燥させ
る際の成形性が悪くなったりする。
コラーゲン溶液のpHは特に限定されず、上記のような
各種コラーゲン溶液が均一な状態を維持できるような範
囲にあればよい。
上記のようなコラーゲン溶液に、水と相溶性のある有機
溶媒を添加する。有機溶媒としては、通常の化学処理に
用いられる各種の有機溶媒のうち、コラーゲン溶液に均
一に混合可能な、水と相溶性のあるものが使用される。
具体例としては、エタノール、メタノール、アセトン等
の揮発性溶媒が好ましいものとして挙げられる。この有
機溶媒の添加量を調節することによって、コラーゲンス
ポンジの孔の大きさを制御できる。有fJu溶媒の具体
的な添加量としては、有機溶媒の種類によっても違うが
、凍結乾燥させるコラーゲン溶液全体に約3〜30重量
%の有機溶媒が含まれるようにし、例えば、メタノール
等の場合は、5〜10市量%程度の範囲で実施するのが
好ましい。有i溶媒の含有量が少なすぎると、スポンジ
の孔の均−化等の効果が充分に挙げられず、有機溶媒の
含有量が多すぎると、コラーゲン溶液の凍結がうまく出
来ず、組織の均一なスポンジが得られない。
有機溶媒の添加量と孔径の関係は、使用する有機溶媒と
コラーゲン溶液の組み合わせによっても違うが、−船釣
には、有機溶媒の添加量が少ない範囲では、有機溶媒の
添加量が増えるほど孔径が小さくなり、添加量が一定量
以上に増えると、今度は有機溶媒の添加量が増えるほど
孔径が太き(なる。したがって、有機溶媒の添加量を適
当に調整することによって、孔径を極小に設定出来るこ
とになる。具体的には、前記メタノール等の場合、添加
量が5〜lO重量%の範囲では、添加量が増える程、孔
径が小さくなり、約10重量%で極小となるが、10重
量%からさらに増えると、孔径が再び大き(なる。
コラーゲン溶液には、上記のような、水と相溶性のある
有機溶媒に加えて、既知のコラーゲンスポンジ製造技術
で採用されている各種の添加剤を添加しておくこともで
きる。例えば、ムコ多糖類を添加しておくと、生体適合
性が良好になる。
このようにmlされたコラーゲン溶液を、通常のコラー
ゲンスポンジの製造方法と同様の工程を経て、凍結乾燥
させることにより、目的とするコラーゲンスポンジが得
られる。
〔作  用〕
コラーゲンスポンジの凍結乾燥法においては、コラーゲ
ン溶液を凍結させたときに形成される氷の結晶の大きさ
によって、製造されたコラーゲンスポンジの孔の大きさ
が変わる。コラーゲン溶液中に、水と相溶性のある適量
の有機溶媒が存在することによって、凍結過程における
氷の結晶の過大な生長が抑制されるので、コラーゲンス
ポンジの孔の大きさが均一化するものと考えられる。ま
た、コラーゲン溶液をトレイ等で凍結させる場合には、
コラーゲン溶液のうち、トレイの壁面に接触している面
と液面では凍結速度が異なるために、氷の結晶の生長度
すなわちスポンジの孔径が違ってしまうが、水と相溶性
のある有機溶媒が存在することによって、コラーゲン溶
液の表面からトレイとの接触面までの溶液全体の凍結速
度を平均化することができ、その結果、スポンジの孔の
大きさを均一化できる作用があると考えられる。
〔実 施 例〕
ついで、この発明にかかるコラーゲンスポンジの製造方
法を具体的な実施例によって説明する。
実施例1− まず、コラーゲン溶液を調製する。新鮮な豚皮を脱毛、
細断し、常法通り洗浄、脱脂して精製した原料を、ペプ
シンを用いて、通常の方法で酵素処理およびIi製した
後、後述する有機溶媒を添加した状態でコラーゲン濃度
が0.75重量%になるように5、pHが2.2の酵素
可溶化コラーゲンの塩酸溶液を調製した。
このコラーゲン溶液に、水と相溶性のある有機溶媒とし
て、メタノールを、コラーゲン溶液全体の7重量%にな
るように添加して均一に混合する。このコラーゲン溶液
を脱気した後、)・レイに流し込んで凍結させる。その
後、通常の凍結乾燥工程を経て、シート状のコラーゲン
スポンジを得た。こうして得られたコラーゲンスポンジ
シートは、厚み31mであった。電子顕微鏡で観察して
孔径を測定したところ、シート表面(空気と接触してい
た面、以下の測定も同様)では40〜120uで平均8
0μ翼、シート裏面では30〜80μlで平均60μ劇
であった。
上記実施例1において、メタノールを添加しなかった以
外は全く同様にして比較例1のコラーゲンスポンジシー
トを製造したところ、厚み3關で、孔径は、シート表面
が10〜180μ−で平均79g、シート裏面が5〜1
40μlで平均35μ富であった。
この比較例1と実施例1を比較すれば、実施例1のほう
が孔径のバラツキが格段に小さくなっており、この発明
にかかる製造方法によって、コラーゲンスポンジシート
の孔径を均一化できることが実証できた。
実施例2一 実施例1と同様の方法で得られたコラーゲン原料溶液に
、苛性ソーダ溶液を加えてp Hを7.4に調整した。
このコラーゲン溶液に、メタノールを添加するとともに
コラーゲン濃度を調整して、最終的なコラーゲン溶液の
メタノール含有量が7重量%、コラーゲン濃度が0.7
5重量%になるようにして、ホモジナイザーにて、コラ
ーゲン繊維を均一に破砕分散させた。
このコラーゲン溶液を脱気した後、実施例1と同様の方
法で凍結乾燥させてコラーゲンスポンジシートを得た。
こうして得られたコラーゲンスポンジシートは、厚み3
11であった。電子顕微鏡で観察して孔径を測定したと
ころ、シート表面では20〜1100pで平均55趨で
あり、シーI−裏面では30〜90μ麿で平均50μ員
であり、全体の平均孔径は50趨mであった。
上記実施例2において、メタノールを添加しなかった以
外は全く同様にして比較例2のコラーゲンスポンジシー
トを製造したところ、厚み3 amで、孔径は、シート
表面が20〜230μlで平均70μm、シート裏面が
10〜115趨で平均40p皇、シート全体の平均孔径
は55!烏であった。
この結果から、シート表面もしくは裏面における孔径の
バラツキ、および1.シート表面と裏面との孔径の差は
、何れも実施例2のほうが格段に少なく、シート全体の
平均孔径も実施例2のほうが小さいことが判る。
〔発明の効果〕 以上に述べた、この発明にかかるコラーゲンスポンジの
製造方法によれば、コラーゲン溶液に、水と相溶性のあ
る有機溶媒を添加しておくことによって、凍結乾燥によ
って得られるコラーゲンスポンジの孔を均一化できるこ
とになり、医療用や培養用等に好適なコラーゲンスポン
ジを製造することができる。特に、前記有機溶媒の添加
♀によって、コラーゲンスポンジの孔の大きさを容易に
制御できるので、目的に応じて、最適な孔の大きさを備
えたコラーゲンスポンジを製造することができる。した
がって、例えば、空隙率やポアサイズを正確に制御する
必要のある細胞培養用ミクロ担体として最適なコラーゲ
ンスポンジを提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 コラーゲン溶液を凍結乾燥させることによってコラ
    ーゲンスポンジを製造する方法において、コラーゲン溶
    液に、水と相溶性のある有機溶媒を添加しておくことを
    特徴とするコラーゲンスポンジの製造方法。
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