JPH078833B2 - 2−(4−ヒドロキシフエノキシ)アルカン酸エステルの製造法 - Google Patents

2−(4−ヒドロキシフエノキシ)アルカン酸エステルの製造法

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JPH078833B2
JPH078833B2 JP30655686A JP30655686A JPH078833B2 JP H078833 B2 JPH078833 B2 JP H078833B2 JP 30655686 A JP30655686 A JP 30655686A JP 30655686 A JP30655686 A JP 30655686A JP H078833 B2 JPH078833 B2 JP H078833B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高純度の2−(4−ヒドロキシフェノキシ)
アルカン酸エステルの製造方法に関し、さらに詳しく
は、反応工程で用いた低級アルコール及び未反応の式
(I)で示される化合物からなる混合溶液中の含水量
を、簡便な操作で効率よく低下せしめたのち、反応溶媒
及び製造原料として再利用する2−(4−ヒドロキシフ
ェノキシ)アルカン酸エステルの製造法に関する。
[従来の技術] 2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アルカン酸エステル
の製造において、反応工程や中和工程で反応液中に存在
する水分量が多すぎる場合には、不要な副生物が生成す
ることや目的物の収率が低下することなどの問題が生じ
る。かかる問題の発生を防止するためには、反応に溶媒
として用いた低級アルコール中の含水量が少ないことが
要求される。この要求を満たすためには、常に新しい低
級アルコールを用いることで可能であるが、この方法で
は著しく不経済であり、現実的ではない。したがって、
一般に反応で用いた低級アルコール中の含水量を低下せ
しめたのち再利用する方法が行われている。
かかる低級アルコール中の含水量を低下させる方法とし
ては、低級アルコールを蒸発留去することにより、低級
アルコールと水とを分離する方法が行われている。しか
しながら、例えば低級アルコールとしてエタノールを用
いた場合、含有されている水の一部がエタノールと共沸
を起こす結果、回収されたエタノール中の含水量を4.4
%以下にまで低下せしめることができない。したがっ
て、通常は、ベンゼン、トリクロロエチレン又はエチル
エーテルなどを添加して共沸蒸留を行うことにより、さ
らに含水量を低下させる方法が採用されている。しかし
ながら、かかる方法によっても、エタノール中の水分濃
度を、1000ppm程度までしか低下させることができない
ことから、未だ不充分である。
また、金属ナトリウムを用いたエタノールの脱水が行わ
れている。この方法は、下記の反応式により説明され
る。
すなわち、この金属ナトリウムのみを用いる方法では、
水酸化ナトリウムと水素が生成するが、この生成した水
酸化ナトリウムが回収したエタノールに混在している製
造原料として用いた未反応エステルをケン化して消費し
てしまうこと、また反応工程に返送した場合に新たに添
加した製造原料のエステルをもケン化して消費してしま
うことから、その結果として目的物の収率の低下を招来
することなどの問題がある。また、副生する水素ガスの
処理や過剰量の金属ナトリウムの添加によるナトリウム
エトキシドの生成を防止するために金属ナトリウムの添
加量を調節することが困難であることなどの問題があ
る。
[発明が解決しようとする問題点] 従来、2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アルカン酸エ
ステルの製造方法においては、反応時に用いたエタノー
ルなどの低級アルコールを分離・回収して再利用する場
合に、回収された低級アルコール中に含有されている水
分を効率よく、満足できる量まで減少させることができ
ず、その結果として目的物の収率の低下を招来するとい
う問題がある。
したがって、本発明は上記の問題点を解消し、2−(4
−ヒドロキシフェノキシ)アルカン酸エステルの製造方
法において、中和工程における処理後、分離・回収され
た低級アルコール及び未反応の式(I)で示される化合
物からなる混合溶液中の含水量を簡単な方法で、効率よ
く満足できる量まで減少させることができるために、反
応用溶媒及び製造原料として再利用した場合でも目的物
の収率の低下などの問題を招来することのない、2−
(4−ヒドロキシフェノキシ)アルカン酸エステルの製
造方法を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、ヒドロキノンのジアルカリ金属塩と次式
(I);R1CHXCOOR2(I)(式中、Xはハロゲン原子を
表し;R1は水素原子又は低級アルキル基を表し;R2は炭
素数1〜10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、シクロア
ルキル基又はアラルキル基を表す)で示される化合物と
を低級アルコール中で反応せしめる工程;及び 酸を添加して反応液を中和する工程; を具備する2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アルカン
酸エステルの製造法において、 反応に用いた低級アルコール及び未反応の式(I)で示
される化合物からなる混合溶液を分離・回収したのち、
前記混合溶液中に金属ナトリウム及びカルボン酸の前記
低級アルコールのエステルを添加することにより、その
含水量を低下せしめたのち、前記反応工程へ返送するこ
とを特徴とする2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アル
カン酸エステルの製造法に関する。
本発明の製造方法を適用して得られる2−(4−ヒドロ
キシフェノキシ)アルカン酸エステルの製造原料である
ヒドロキノンのジアルカリ金属塩としては、ヒドロキノ
ンのジリチウム塩、ジナトリウム塩及びジカリウム塩等
を用いることができるが、経済的であることからジナト
リウム塩が好ましい。なお、かかるヒドロキノンのジア
ルカリ金属塩は、ヒドロキノンと例えば水酸化ナトリウ
ムなどのアルカリ金属の水酸化物とを反応させることに
よって得ることができる。
もう一方の製造原料である式(I)で示される化合物に
おいて、式中の各記号の意味は上記のとおりであるが、
具体的には下記のとおりである。
Xのハロゲン原子としては、塩素、臭素及びヨウ素原子
等を挙げることができ、これらの中でも特に塩素原子及
び臭素原子が好ましい。
基R1の低級アルキル基としては、メチル基、エチル基及
びプロピル基等を挙げることができ、これらの中でもメ
チル基が好ましい。
基R2の炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、
シクロアルキル基又はアラルキル基の中でも、特に炭素
数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基が好ましい。
かかる式(1)で示される化合物としては、例えば、ク
ロロ酢酸メチル、ブロム酢酸メチル、クロロ酢酸エチ
ル、ブロム酢酸エチル、2−クロロプロピオン酸メチ
ル、2−クロロプロピオン酸エチル、2−クロロプロピ
オン酸n−プロピル、2−クロロプロピオン酸t−ブチ
ル、2−クロロプロピオン酸シクロヘキシル、2−クロ
ロプロピオン酸ベンジル及び2−ブロムプロピオン酸エ
チル等を用いることができる。
上記のヒドロキノンのジアルカリ金属塩と式(I)で示
される化合物の反応は、それぞれ当量を用いて低級アル
コール中、好ましくは、エタノール中で行う。反応温度
は10〜70℃、好ましくは20〜40℃に設定し、反応時間
は、0.5〜10時間、好ましくは4〜7時間である。
かかる反応は、次の反応式によって示される。
(反応式中、Mはアルカリ金属を表す) すなわち、式(II)で示される2−(4−ヒドロキシフ
ェノキシ)アルカン酸エステルのモノアニオンが生成
し、また式;MXで示される無機塩、例えば塩化ナトリウ
ムや塩化カリウムなどのアルカリ金属のハロゲン化物が
副生する。また、反応式で生成した式(II)で示され
るモノアニオンの一部については、さらに次の反応式
で示される反応が進行し、式(III)で示される二量体
と式;MXで示される無機塩が副生する。また、この反応
式で示される反応で生成する式(III)で示される二
量体の量をできるだけ抑制するために、上記反応式に
おいて、ヒドロキノンのジアルカリ金属塩に対して当量
以上の式(I)で示される化合物を反応させることが好
ましい。なお、過剰量のヒドロキノンのジアルカリ金属
塩は、分離・回収して製造原料として再利用することが
できる。
上記の反応終了後、反応液に酢酸、プロピオン酸等の有
機酸又は硫酸、塩酸、リン酸等の鉱酸等の酸を添加して
反応液を中和することにより、2−(4−ヒドロキシフ
ェノキシ)アルカン酸エステルを生成せしめる。かか
る、中和工程においては、できるだけ高濃度の酸を用い
ることが、後工程における回収された低級アルコール及
び未反応の式(I)で示される化合物と共に混在する水
分の除去が容易であることから好ましく、例えば硫酸を
用いる場合は、95%以上のものがよい。なお、かかる中
和工程においても硫酸ナトリウムや塩化ナトリウムなど
の無機塩が副生するため、後工程において除去すること
が好ましい。
かかる中和工程によって得られた目的とする2−(4−
ヒドロキシフェノキシ)アルカン酸エステルを含有する
中和反応液から反応に用いた低級アルコール及び未反応
の式(I)で示される化合物からなる混合溶液を分離・
回収し、前記混合溶液はその含水量を低下せしめたの
ち、反応工程へ返送し、前記混合溶液を分離・回収した
残液は、それから有用物質を回収し、また不要物を除去
することにより最終的に2−(4−ヒドロキシフェノキ
シ)アルカン酸エステルを得ることができる。
低級アルコール及び式(I)で示される化合物からなる
混合溶液の分離・回収方法は特に制限されず、それらの
沸点以上の温度に加熱して蒸留するか、又は蒸発させれ
ばよいが、効率よく回収を行うためにも、60〜760Torr
の減圧下、60〜140℃で蒸留することが好ましい。
次いで、このようにして回収された低級アルコール及び
未反応の式(I)で示される化合物からなる混合溶液中
に、金属ナトリウムと、カルボン酸と前記低級アルコー
ルのエステルとを添加することにより混合溶液の含水量
を低下せしめる。この金属ナトリウムとカルボン酸エス
テルの添加による脱水は、下記の2段階の反応式で説明
される。
(上記反応式中、R3は水素原子、炭素数1〜10のアルキ
ル基又はアリール基を表し;R4は低級アルキル基を表
す) ここで用いるカルボン酸と低級アルコールとのエステル
とは、カルボン酸と分離・回収された低級アルコールと
同じものとのエステルであり、例えば、回収された低級
アルコールがエタノールの場合は、前記エステルとし
て、蟻酸エチル、酢酸エチル、シュウ酸ジエチル及びフ
タル酸ジエチル等を用いることができ、これらの中でも
価格や上記反応の行い易さの点からシュウ酸ジエチルが
好ましい。
金属ナトリウムの使用量は、低級アルコール等からなる
混合溶液中に存在する水の1当量に対して、1当量以
上、好ましくは、1〜1.1当量であり、カルボン酸エス
テルは同様に1当量以上、好ましくは1〜2.5当量であ
る。
上記反応式で示される脱水処理は、好ましくは加熱還流
下で行うが、これ以外の方法を排除するものではない。
加熱還流下で行う場合には、60〜100℃で0.5〜2時間行
う。
このようにして低級アルコール及び未反応の式(I)で
示される化合物からなる混合溶液中の含水量を低下せし
めることができるが、処理後の含水量は、かかる混合溶
液を反応工程に返送して再利用した場合に最終的な2−
(4−ヒドロキシフェノキシ)アルカン酸エステルの収
率を高めるためにも200ppm以下であることが好ましい。
このようにして含水量を減少させた低級アルコールと式
(I)で示される化合物からなる混合溶液を、必要に応
じて蒸留したのち反応工程へ返送し、反応溶媒及び製造
原料として再利用する。
低級アルコール及び未反応の式(I)で示される化合物
からなる混合溶液を分離・回収したのち、必要に応じて
2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アルカン酸エステル
を含有する残液から有用物質を回収し、また不要物を除
去するが、ここでいう有用物質とは、例えば、未反応の
ヒドロキノンであり、また不要物とは上記反応式及び
で示される反応工程で副生した無機塩や式(III)で
示される二重体、並びに中和工程で副生した無機塩等で
る。
無機塩の除去には、過、圧搾又は遠心分離などの機械
的分離法又は水とキシレンを用いた抽出法を適用するこ
とができ、未反応のヒドロキノンの回収には前記抽出法
を適用することができる。また、式(III)で示される
二量体などの低沸点及び高沸点不要物の除去には蒸留法
を適用することができる。
[実施例] 実施例1 第1回目の2−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオ
ン酸エチルの製造 ヒドロキノンのジナトリウム塩1.00kgを窒素雰囲気下6.
49lのエタノールに溶解させたのち、2−クロロプロピ
オン酸エチル0.806kgを同時に添加し、35℃で6時間反
応させた。次いで、反応液を98重量%の濃硫酸で中和し
て、下記組成の中和反応液7.32kgを得た。
含有量(重量%) ヒドロキノン 2.3 2−クロロプロピオン酸 エチル 0.9 2−(4−ヒドロキシフェノ キシ)プロピオン酸エチル 13.4 無機塩(塩化ナトリウム、 硫酸ナトリウム) 11.4 次いで、上記組成の中和反応液を、130℃で7時間単蒸
留して、エタノールと2−クロロプロピオン酸エチルか
らなる混合溶液5.15kgを回収した(中和反応液からの回
収率は、それぞれ100%と90%であった)。その後、こ
のようにして分離・回収した混合溶液(含水量2540pp
m)5.15kgに、金属ナトリウム17gとシュウ酸ジエチル5
5.1gを添加したのち、60分間加熱し、還流せしめた。そ
の結果、混合溶液中の含水量を30ppmまで低下させるこ
とができた。このようにして含水量を低下せしめた混合
溶液(以下、「返送液」という)を蒸留して反応工程へ
返送して再利用した。
次いで、エタノール及び2−クロロプロピオン酸エチル
からなる混合溶液を除去した残液に、水3.67kgとキシレ
ン4.32kgを加えて50℃で充分に攪拌し、混合したのち静
置して、水相とキシレン相に分離させ、その後各相を分
取した。分取した水相中の無機塩濃度及びキシレン相中
の2−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸エチ
ル濃度は、いずれも18重量%であった。次いで、分取し
たキシレン相に水5.29kgを添加して、さらに残存してい
た未反応ヒドロキノンを抽出・分離した。この抽出操作
により、ヒドロキノンと共に残存していた無機塩も抽出
された。分離されたヒドロキノンは、ジナトリウム塩に
したのち製造原料として再利用した。このようにして処
理されたキシレン相中には、中和反応液からの2−(4
−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸エチルの回収率
は96%であった。また、無機塩は完全に除去され、未反
応ヒドロキノンは97%が除去されていた。次いで、かか
るキシレン相から、90℃で3時間蒸留を行うことによ
り、粗2−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸
エチル含有液を得た。
次いで、得られた前記含有液1.01kgを190℃で1時間単
蒸留を行い、低沸点不要物を除去し、さらに190℃で3
時間単蒸留を行い、高沸点不要物を除去した。このよう
にして純度94%の2−(4−ヒドロキシフェノキシ)プ
ロピオン酸エチル0.95kgを得た。中和反応液からの回収
率は91%であった。
第2回目の2−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオ
ン酸エチルの製造 2−クロロプロピオン酸エチル及びエタノールを含有す
る上記の返送液中に、エタノールの量が6.49lになるよ
うに、エタノールを新たに添加した。その後、さらに窒
素雰囲気下ヒドロキノンのジナトリウム塩を1.00kgを添
加・溶解させたのち、2−クロロプロピオン酸エチルの
所定量(必要量0.806kgから返送液中の2−クロロプロ
ピオン酸エチルの量を差し引いた量)を一度に添加し、
第1回目と同様にして2−(4−ヒドロキシフェノキ
シ)プロピオン酸エチルを製造した。その結果、純度及
び収率ともに第1回目とほぼ同一であった。
実施例2 第1回目の製造 中和反応液から分離・回収されたエタノール及び2−ク
ロロプロピオン酸エチルからなる混合溶液の脱水処理
を、下記のとおりに行う以外は実施例1と同様にして2
−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸エチルを
得た。(純度94%、回収率91%)。
分離・回収した混合溶液5.15kg(含水量2540ppm)に金
属ナトリウム17gとシュウ酸ジエチル68.5gを添加・混合
したのち、60℃で30分間加熱し、還流せしめた。その結
果、混合溶液中の含水量は25ppmまで低下せしめること
ができた。
第2回目の製造 上記の脱水処理後の混合溶液を用いて、実施例1に準じ
て第2回目の製造を行った。その結果、得られた2−
(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸エチルの純
度及び収率は第1回目とほぼ同一であった。
実施例3 第1回目の製造 中和反応液から分離・回収されたエタノール及び2−ク
ロロプロピオン酸エチルからなる混合溶液の脱水処理
を、下記のとおりに行う以外は実施例1と同様にして2
−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸エチルを
得た(純度94%、回収率91%)。
分離・回収した混合溶液5.15kg(含水量2550ppm)に金
属ナトリウム17.7gと蟻酸ジエチル70.7gを添加・混合し
たのち、60℃で30分間加熱・還流せしめた。その結果、
混合溶液中の含水量は17ppmまで低下せしめることがで
きた。
第2回目の製造 上記の脱水処理後の混合溶液を用いて、実施例1に準じ
て第2回目の製造を行った。その結果、得られた2−
(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸エチルの純
度及び収率は第1回目とほぼ同一であった。
実施例4 第1回目の製造 中和反応液から分離・回収されたエタノール及び2−ク
ロロプロピオン酸エチルからなる混合溶液の脱水処理
を、下記のとおりに行う以外は実施例1と同様にして2
−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸エチルを
得た(純度94%、回収率91%)。
分離・回収した混合溶液5.15g(含水量2640ppm)に金属
ナトリウム18.0gと酢酸エチル151gを添加・混合したの
ち、60℃で150分間加熱し、還流せしめた。その結果、
混合溶液中の含水量は230ppmまで低下せしめることがで
きた。
第2回目の製造 上記の脱水処理後の混合溶液を用いて、実施例1に準じ
て第2回目の製造を行った。その結果、得られた2−
(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸エチルの純
度及び収率は第1回目とほぼ同一であった。
[発明の効果] 以上説明したとおり、本発明の製造方法によれば、製造
工程途中において分離・回収された反応溶媒である低級
アルコールと製造原料である未反応の式(I)で示され
る化合物からなる混合溶液の含水量を、簡便な方法で、
満足できる量まで低下せしめることができる。したがっ
て、かかる混合溶液を反応工程に返送し、それぞれ反応
溶媒及び製造原料として再利用した場合においても、従
来法(例えば、上記した共沸蒸留法及び金属ナトリウム
のみを添加する方法)を適用した場合のように、2−
(4−ヒドロキシフェノキシ)アルカン酸エステルの収
率の低下を招来することがなく、また、製造コストの低
減化も可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒドロキノンのジアルカリ金属塩と次式
    (I); R1CHXCOOR1 (I) (式中、Xはハロゲン原子を表し;R1は水素原子又は低
    級アルキル基を表し;R2は炭素数1〜10の直鎖もしくは
    分岐のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基
    を表す) で示される化合物とを低級アルコール中で反応せしめる
    工程;及び 酸を添加して反応液を中和する工程; を具備する2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アルカン
    酸エステルの製造法において、 反応に用いた低級アルコール及び未反応の式(I)で示
    される化合物からなる混合溶液を分離・回収したのち、
    前記混合溶液中に金属ナトリウム及びカルボン酸の前記
    低級アルコールのエステルを添加することにより、その
    含水量を低下せしめたのち、前記反応工程へ返送するこ
    とを特徴とする2−(4−ヒドロキシフェノキシ)アル
    カン酸エステルの製造法。
  2. 【請求項2】分離・回収した低級アルコール及び未反応
    の式(I)で示される化合物からなる混合溶液中に、金
    属ナトリウムと、カルボン酸と前記低級アルコールのエ
    ステルとを添加した場合の含水量が200ppm以下である特
    許請求の範囲第1項記載の製造法。
  3. 【請求項3】低級アルコールがエタノールである特許請
    求の範囲第1項記載の製造法。
JP30655686A 1986-12-24 1986-12-24 2−(4−ヒドロキシフエノキシ)アルカン酸エステルの製造法 Expired - Lifetime JPH078833B2 (ja)

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