JPH078816U - レーザマーキング装置及びオプティカル・スキャナにおけるミラー取付構造 - Google Patents

レーザマーキング装置及びオプティカル・スキャナにおけるミラー取付構造

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JPH078816U
JPH078816U JP041465U JP4146593U JPH078816U JP H078816 U JPH078816 U JP H078816U JP 041465 U JP041465 U JP 041465U JP 4146593 U JP4146593 U JP 4146593U JP H078816 U JPH078816 U JP H078816U
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mirror
optical scanner
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薫 中山
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Abstract

(57)【要約】 [目的]オプティカル・スキャナにミラーを正確に芯合
わせして正しい姿勢で安定に取付する。 [構成]ミラー14は、ミラー支持部材16を介してオ
プティカル・スキャナ10のミラー回転駆動軸12に取
付される。ミラー支持部材16は、ミラー回転駆動軸1
2に挿着する基端部16aと、この基端部16aから軸
方向に延在し軸方向に平行な平坦面16bを有するミラ
ー取付部16cと、ミラー取付部16cの中心線上で平
坦面16bに臨むようにミラー支持部材16cに形成さ
れた2つの開口または穴16dとを有している。この穴
16dを通してミラー取付部16cとミラー14の裏面
14bとの間に適量の接着剤を供給して、穴16d内の
接着剤Bでミラー14をミラー取付部16cに接着固定
する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、スキャニング方式のレーザマーキング装置に係り、特にオプティカ ル・スキャナにおけるミラー取付構造に関する。
【0002】 レーザマーキングは、被加工物(対称物)に高い密度に集光されたレーザ光を 照射し、レーザエネルギによって被加工物表面の微小部分を瞬間的に蒸発または 変色させて、文字、図形等の任意のパターンを刻印するマーキング方法である。 レーザマーキングの方式には、文字、記号等のパターンを型抜きしてあるマスク にレーザ光をあて、透過した光像を被加工物表面に集束するマスク方式と、被加 工物上でレーザ光を走査して被加工物表面に文字、記号等のパターンを描画する スキャニング方式とがある。
【0003】 スキャニング方式のレーザマーキング装置は、レーザ光を発振出力するレーザ 発振部と、レーザ光を走査しながら被加工物に向けて集光照射するレーザ出射部 とを有する。レーザ出射部は、X軸回転ミラー、Y軸回転ミラー、X軸オプティ カル・スキャナ、Y軸オプティカル・スキャナおよびfθレンズから主に構成さ れる。
【0004】 レーザ発振部から来たレーザ光は、先ず一方のミラーたとえばX軸回転ミラー に入射して、そこで全反射してから他方のミラー(Y軸回転ミラー)に入射し、 このミラーで全反射してのちfθレンズを通って被加工物のマーキング面に集光 照射する。マーキング面上のレーザビームスポットの位置は、X方向ではX軸回 転ミラーの角度によってきまり、Y方向ではY軸回転ミラーの角度によってきま る。X軸回転ミラーはX軸オプティカル・スキャナによって回転駆動され、Y軸 回転ミラーはY軸オプティカル・スキャナによって回転駆動される。両スキャナ には、制御部より両ミラーを振る角度を指示するスキャニング制御信号が与えら れる。
【0005】 したがって、レーザ発振部からのレーザ光が所定のタイミングで入ってくる度 に、それと同期して両スキャナがX軸回転ミラー、Y軸回転ミラーをそれぞれ所 定の角度で振ることにより、被加工物のマーキング面にレーザ光のビームスポッ トが集光照射される。そうすると、レーザ光の照射位置付近では被加工物の表面 がレーザエネルギによって局所的に加熱されて蒸発する。この蒸発部分が所要の パターンを描くようにレーザビームスポットを走査すると、被加工物のマーキン グ面に該描画パターン(文字、記号、図形等)がマーキング(刻印)される。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
スキャニング方式のレーザマーキング装置では、X軸回転ミラーおよびY軸回 転ミラーの回転中心軸の片方でもレーザ光の光軸からずれていたり傾いていたり すると、たとえ両スキャナが制御部からのスキャニング制御信号にしたがって正 確に動作しても(正確なタイミングかつ正確な振幅でそれぞれのミラーを振って も)、被加工物表面上でレーザビームスポットが位置ずれしたり歪んでしまい、 所望のパターンが描画されない。
【0007】 したがって、X軸オプティカル・スキャナおよびY軸オプティカル・スキャナ がそれぞれ正しい位置および向きで配置される必要があるだけでなく、それらの スキャナの回転駆動軸にそれぞれX軸回転ミラーおよびY軸回転ミラーが正確に 芯合わせされて取付される必要がある。
【0008】 従来は、オプティカル・スキャナの回転駆動軸にキャップ状のミラー支持部材 を挿着固定し、ミラー支持部材の軸方向に延在する平坦面に接着材を塗ってミラ ーの裏面を接着固定していた。しかし、かかるミラー取付構造によれば、ミラー がミラー支持部材の平坦面から傾いた非平行な姿勢で接着材が固まったり、ある いはミラーとミラー支持部材の平坦面との合わせ面から外へあふれた接着剤が凝 固収縮してミラーに応力を与え、ミラーが湾曲したり反ったりするおそれがあっ た。このため、レーザマーキング装置においては、X軸オプティカル・スキャナ およびY軸オプティカル・スキャナにそれぞれX軸回転ミラーおよびY軸回転ミ ラーを正確に芯合わせして取付するのが難しかった。
【0009】 また、従来のミラー取付構造では、ミラーに入射するレーザ光線の位置がずれ るため、レーザ光の熱がミラーの裏面側へ及んで接着材が溶け、ミラーの湾曲ま たは反りの姿勢が時間的にまたは温度に応じて変化することがあり、それによっ てレーザ光のビームスポットが変動し、レーザマーキング装置の場合にはマーキ ング加工の品質・再現性が低下するという不具合があった。
【0010】 本考案は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、オプティカル・スキャナに ミラーを正確に芯合わせして正しい姿勢で安定に取付し、所望のパターンを正確 にマーキングできるようにした信頼性の高いレーザマーキング装置を提供するこ とを目的とする。
【0011】 また、本考案の別の目的は、オプティカル・スキャナにミラーを正確に芯合わ せして正しい姿勢で安定に取付し、レーザ光のスキャニングを正確に行えるよう にした信頼性の高いオプティカル・スキャナにおけるミラー取付構造を提供する ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案のレーザマーキング装置は、オプティカ ル・スキャナのミラー回転駆動軸に固着される基端部と、前記基端部から軸方向 に延在し軸方向に平行な平坦面を有するミラー支持部と、前記ミラー支持部に形 成された1つまたは複数の開口とを有し、前記平坦面に前記ミラーの裏面を合わ せ、前記開口を通して前記ミラー支持部と前記ミラーの裏面との間に接着剤を供 給し、前記接着材によって前記ミラー支持部に前記ミラーを固着せしめる構成と した。
【0013】 また、上記の目的を達成するために、本考案のオプティカル・スキャナにおけ るミラー取付構造は、オプティカル・スキャナのミラー回転駆動軸にミラーを取 付するミラー取付構造において、前記ミラー回転駆動軸に固着される基端部と、 前記基端部から軸方向に延在し軸方向に平行な平坦面を有するミラー支持部と、 前記ミラー支持部に形成された1つまたは複数の開口とを有し、前記平坦面に前 記ミラーの裏面を合わせ、前記開口を通して前記ミラー支持部と前記ミラーの裏 面との間に接着剤を供給し、前記接着材によって前記ミラー支持部に前記ミラー を固着せしめる構成とした。
【0014】
【作用】
本考案では、ミラー取付部の平坦面にミラーの裏面を合わせた状態で、開口を 通してミラー取付部とミラー裏面との間に接着剤を供給し、開口内の接着剤でミ ラーをミラー取付部に接着固定するので、ミラーはミラー取付部の平坦面に密着 した状態で固定され、浮いた姿勢または傾いた姿勢で取付されることはない。ま た、接着剤が凝固収縮したときの応力は開口の付近で作用するため、ミラーは曲 げモーメントを受けず、湾曲したり反ったりすることはない。また、経時的にも 正しい姿勢を安定に保つ。
【0015】
【実施例】
以下、添付図を参照して本考案の実施例を説明する。
【0016】 図1は本考案の一実施例によるオプティカル・スキャナにおけるミラー取付構 造を示す分解斜視図である。図2および図3は、この実施例のミラー支持部材に ミラーが取付されている状態を示す側面図および横断面図である。
【0017】 図1において、本実施例によるオプティカル・スキャナにおけるミラー取付構 造は、オプティカル・スキャナ10のミラー回転駆動軸12とミラー14との間 に介在するミラー支持部材16の構造に特徴を有する。
【0018】 ミラー支持部材16は、ミラー回転駆動軸12に挿着する基端部16aと、こ の基端部16aから軸方向に延在し軸方向に平行な平坦面16bを有するミラー 取付部16cと、ミラー取付部16cの中心線上で平坦面16bに臨むようにミ ラー支持部材16cに形成された2つの開口または穴16dとを有している。
【0019】 基端部16aには、ミラー回転駆動軸12を挿入しやすくするために軸方向に スリット16eが形成されるとともに、挿入されたミラー回転駆動軸12を基端 部16aに挟着固定するためにボルト18と螺合する螺子穴16fが形成されて いる。穴16dは、平坦面16bに臨む縁部16gにてすり鉢状に面取りされて いる。
【0020】 図2に示すように、ミラー支持部材16の基端部16aの中心軸に沿って形成 された穴16hにミラー回転駆動軸12が挿着され、ミラー支持部材16の平坦 面16bにミラー14の裏面14bが合わせられると、ミラー14の表面14a がミラー回転駆動軸12の中心軸(回転中心軸)と同一線上に位置するように構 成されている。
【0021】 図3に示すように、ミラー14をミラー支持部材16に取付するには、ミラー 取付部16cの平坦面16bにミラー14の裏面14bを密着させ、穴16dを 通してたとえば接着剤注入器20によりミラー取付部16cとミラー14との間 に接着剤Bを供給する。その際、穴16dの面取り部16gとミラー14の裏面 14bとの隙間に万遍なく接着剤Bを入り込ませる。図3では、穴16dがミラ ー14の下側に位置しているが、穴16dがミラー14の上になる姿勢で接着剤 Bを供給してよい。供給された接着剤Bが乾いて固まると、ミラー14がミラー 取付部16cに接着固定される。
【0022】 このように、本実施例では、ミラー取付部16cの平坦面16bにミラー14 の裏面14bを密着させた状態で、中心線上の穴16dを通してミラー取付部1 6cとミラー14の裏面14bとの間に適量の接着剤Bを供給し、穴16d内の 接着剤Bでミラー14をミラー取付部16cに接着固定するようにしたので、ミ ラー14は平坦面16dに密着したままであり、浮いた姿勢または傾いた姿勢で 取付されることはない。また、接着剤Bが凝固収縮したときの応力は穴16dの 付近つまりミラー取付部16cの中心線上付近で作用するため、ミラー14は曲 げモーメントを受けず、湾曲したり反ったりすることはない。したがって、ミラ ー14は、ミラー支持部材16に正しい姿勢で安定に固定され、ミラー回転駆動 軸12に正確に芯合わせされて取付される。
【0023】 また、レーザ光線が常にミラー14の中心位置に入射し、ミラー14にレーザ 光のエネルギが蓄積し難くいため、接着材Bは溶け難く、ミラー14は正しい姿 勢を安定に保つ。このため、ミラー14で反射されるレーザ光のビームスポット が経時的または温度変化でぼけたり歪むようなことはない。
【0024】 本実施例では、ミラー取付部16cの平坦面16bに臨む穴16dの縁部に面 取り部16gを設けたので、ミラー取付部16cおよびミラー14間の有効接着 面積を増やしている。しかし、強力な接着剤Bを用いる場合には、たとえば図4 に示すように、そのような面取り部16gを設けずに、穴16dに接着剤Bを供 給するようにしてもよい。また、穴16gの個数、位置、構造、形状、サイズ等 も任意に選択することができる。特に、構造に関しては、たとえばミラー取付部 16cの側面から平坦面16bまで延在するようなものでも可能である。
【0025】 図5に、参考として、従来のオプティカル・スキャナにおけるミラー取付構造 を示す。従来は、図5の(A) に示すように、ミラー支持部材100の平坦なミラ ー取付面に接着剤Bを塗り、その上にミラー14の裏面14bを合わせて、ミラ ー14を接着固定していた。しかし、このように接着剤Bをミラー14とミラー 取付面との間に介在させる接着方式では、接着剤Bの塗布量のバラツキによって ミラー14がミラー取付面と平行にならずに傾いた姿勢で接着固定されるおそれ があった。また、ミラー取付面から外へあふれ出た接着剤Bが固まって収縮した ときにミラー14の端部に応力が加わり、図5の(B) に示すようにミラー14が 反ることもあった。
【0026】 再び図1において、本実施例のオプティカル・スキャナ10には、板片状のス キャナ取付部材22が装着される。このスキャナ取付部材22は、オプティカル ・スキャナ10をオプティカル・スキャナ取付体に正しい位置および正しい向き で取付固定するためのものである。
【0027】 以下、図6〜図8につき本実施例によるオプティカル・スキャナ取付方法を説 明する。
【0028】 図6において、オプティカル・スキャナ10の取付面10aの中心部より面と 垂直にミラー回転駆動軸12が突出し、取付面10aの四隅にはそれぞれ螺子穴 10bが形成されている。スキャナ取付部材22の中心部には、後述するオプテ ィカル・スキャナ取付体30のスキャナ取付用開口30aと対応する円形の開口 22aが設けられ、この開口22aの周縁部でオプティカル・スキャナ10と接 触する面と反対側の面より環状のフランジ22bが突設されている。スキャナ取 付部材22は、少なくとも長手方向においてオプティカル・スキャナ10の取付 面10aよりはみ出すサイズを有しており、そのはみ出た両端部分にボルト通し 穴22dが穿孔されており、また、オプティカル・スキャナ10の螺子穴10b と対応する位置にもボルト通し穴22cが穿孔されている。
【0029】 本実施例において、後述するオプティカル・スキャナ取付体30にオプティカ ル・スキャナ10を取付固定するには、先ずオプティカル・スキャナ20の取付 面にスキャナ取付部材22を装着固定する。このスキャナ取付部材22の装着固 定に際して治具24を使用する。この治具24は、任意の堅い材質たとえば樹脂 または金属からなり、ミラー回転駆動軸12に対して挿通可能な貫通孔24aと スキャナ22のフランジ部22bに対して着脱自在に嵌合可能な円形の外周面2 4bとを有している。
【0030】 図7に示すように、スキャナ取付部材22の開口22aにミラー回転駆動軸1 2を通すようにしてスキャナ取付部材22をオプティカル・スキャナ10の取付 面10aに合わせ、治具24の貫通孔24aにミラー回転駆動軸12を差し込ん で治具24の外周面24bをスキャナ取付部材22のフランジ部22bに嵌入す る。この状態で、ボルト26を取付部材22の孔22cを通してオプティカル・ スキャナ10の取付面10aの螺子穴10aに螺合して締結固定する。全ての螺 子穴10aにボルト26を締結固定してから、治具24を抜き取る。その結果、 オプティカル・スキャナ10とスキャナ取付部材22との組立体が得られる。こ の組立体においては、フランジ部22bの中心位置にミラー回転駆動軸12が正 確に位置決め(芯合わせ)されている。
【0031】 次に、図8に示すように、取付部材24のフランジ部22bがスキャナ取付用 開口30aに嵌合するようにして、オプティカル・スキャナ取付体30にオプテ ィカル・スキャナ10およびスキャナ取付部材22の組立体を配置する。スキャ ナ取付用開口30aに対して、フランジ部22bが正確に位置決めされることに より、ミラー回転駆動軸12も正確に位置決め(芯合わせ)されることになる。 スキャナ取付用開口30aの周囲には、スキャナ取付部材22の穴22dと対応 する位置に螺子穴30bが設けられている。これらの螺子穴30bに穴22dを 通してボルト28を螺着することで、オプティカル・スキャナ10がスキャナ取 付部材22を介してオプティカル・スキャナ取付体30に取付固定される。ミラ ー10は、芯合わせされたミラー回転駆動軸12にミラー支持部材16を介して 取付固定されるため、オプティカル・スキャナ取付体30の所定位置に所定の向 きで配置される。
【0032】 このように、本実施例のオプティカル・スキャナ取付方法によれば、オプティ カル・スキャナ取付体30のスキャナ取付用開口30aに嵌合可能な位置決め用 のフランジ部22bを有する取付部材22をX軸オプティカル・スキャナ10の 取付面10aに合わせ、ミラー回転駆動軸12に対して挿通可能な穴24aとフ ランジ部22bに対して着脱自在に嵌合可能な外周面とを有する治具24を用い てスキャナ取付部材22をミラー回転駆動軸12に位置合わせ(芯合わせ)して オプティカル・スキャナ10の取付面10aに取付固定し、次いでスキャナ取付 部材22のフランジ部22bをスキャナ取付用開口30aに嵌合させてスキャナ 取付部材22をオプティカル・スキャナ取付体30に取付固定する。
【0033】 これにより、オプティカル・スキャナ10のミラー回転駆動軸12がオプティ カル・スキャナ取付体30のスキャナ取付用開口30aに正確に位置決め(芯合 わせ)されるとともに、ミラー14がオプティカル・スキャナ取付体10に対し て正しい位置および正しい向きで回転可能に配置される。
【0034】 次に、図9〜図11につき本考案の一実施例によるレーザマーキング装置を説 明する。図9はこの実施例によるレーザマーキング装置のレーザ出射ユニットの 構成を示す断面図であり、図10は該レーザ出射部内の要部の外観構成を示す斜 視図である。図11は、レーザ出射ユニットにおけるレーザスキャニング機構の 要部の構成を示す斜視図である。
【0035】 図9および図10において、この実施例におけるレーザ出射ユニットは、筐体 31を有するユニットであり、円筒状の光路カバー32を介してレーザ発振部( 図示せず)と接続されている。筐体31内には、たとえばアルミニウムからなる 堅牢なオプティカル・スキャナ取付体30が収容されている。
【0036】 オプティカル・スキャナ取付体30の一側面(左側面)30cおよび上面30 dには、X軸オプティカル・スキャナ10XおよびY軸オプティカル・スキャナ 10Yがスキャナ取付部材22X,22Yを介してそれぞれ壁面に垂直に取付固 定される。レーザ光LBをスキャニングするためのレーザ走査部15を構成する X軸回転ミラー14XおよびY軸回転ミラー14Yは、オプティカル・スキャナ 取付体30の室内に配置され、室外のX軸オプティカル・スキャナ10Xおよび Y軸オプティカル・スキャナ10Yの回転駆動軸にそれぞれ結合されている。
【0037】 オプティカル・スキャナ取付体30の正面はほぼ全面にわたって開口されてお り、この開口に密閉板34がボルト36によって着脱可能に取付される。この密 閉板34は、レーザ走査部15の組立てまたは修理を行う場合に取外しされる。
【0038】 オプティカル・スキャナ取付体30の他方の側面(右側面)30eには、レー ザ発振部からのレーザ光LBを室内のレーザ走査部15へ通し入れるためのレー ザ光入口33が設けられている。また、オプティカル・スキャナ取付体30の下 面30fには、レーザ走査部15で反射したレーザ光LBを後述する室外のfθ レンズ40側へ出すためのレーザ光出口35が設けられている。筒状のレンズ保 持体38は、レーザ光出口35の開口部にスペーサ42を介してボルト44によ って着脱可能に取付される。
【0039】 本実施例のレーザ出射ユニットにおいては、チャンバ型のオプティカル・スキ ャナ取付体30に板片状のスキャナ取付部材22X,22Yを介してX軸オプテ ィカル・スキャナ10XおよびY軸オプティカル・スキャナ10Yが正しい位置 および向きで取付固定されるとともに、オプティカル・スキャナ取付体30の室 内にX軸回転ミラー10XおよびY軸回転ミラー10Yが正しい位置および向き で回転可能に配置される。これにより、調整作業を必要とするアライメント機構 を設けなくて済む。また、オプティカル・スキャナ取付体30の中に光路が設け られるので、光路カバーを設ける必要もない。このため、レーザ出射部が嵩張ら ず小型軽量であり、回転支持軸(図示せず)に接続して首振り型に構成すること も容易である。
【0040】 図11に示すレーザスキャニング機構において、X軸回転ミラー14Xおよび Y軸回転ミラー14Yは、上記実施例のオプティカル・スキャナにおけるミラー 取付構造のミラー支持部材16と同様の構成を有するミラー支持部材16X,1 6Yを介してX軸オプティカル・スキャナ10XおよびY軸オプティカル・スキ ャナ10Yのミラー回転駆動軸12X,12Yにそれぞれ取付される。これによ り、X軸回転ミラー14XはX軸オプティカル・スキャナ10Xによって回転駆 動され、Y軸回転ミラー14YはY軸オプティカル・スキャナ10Yによって回 転駆動される。両スキャナ10X,10Yには、制御部(図示せず)よりケーブ ル(図示せず)を介して両ミラー14X,14Yを振る角度を指示するスキャニ ング制御信号が与えられる。
【0041】 オプティカル・スキャナ取付体30の室内に入って来たレーザ光LBは、先ず Y軸回転ミラー14Yに入射して、そこで全反射してからX軸回転ミラー14X に入射し、このミラー14Xで全反射してのちfθレンズ40を通って被加工物 Wのマーキング面に集光照射する。マーキング面上のレーザビームスポットの位 置は、X方向においてはX軸回転ミラー14Xの角度によってきまり、Y方向に おいてはY軸回転ミラー14Yの角度によってきまる。したがって、レーザ発振 部からのレーザ光が所定のタイミングで入ってくる度に、それと同期して両スキ ャナ10X,10YがX軸回転ミラー14X、Y軸回転ミラー14Yをそれぞれ 所定の角度で振ることにより、被加工物Wの被刻印位置にレーザ光LBのビーム スポットが集光照射される。
【0042】 このようなレーザスキャニング機構において、被加工物Wに所望のパターンを 正確に描画するためには、X軸オプティカル・スキャナ10XおよびY軸オプテ ィカル・スキャナ10Yがそれぞれ正しい位置および向きで配置される必要があ るだけでなく、それらのスキャナのミラー回転駆動軸12X,12Yにそれぞれ X軸回転ミラー14XおよびY軸回転ミラー14Yが正確に芯合わせされて取付 される必要がある。
【0043】 本実施例のレーザ出射ユニットにおいては、ミラー支持部材16X,16Yに よってX軸回転ミラー14XおよびY軸回転ミラー14Yがそれぞれミラー回転 駆動軸12X,12Yに正確に芯合わせされ、かつ経時的にも温度変化に対して も安定に取付されるので、レーザビームスポットがぼけたり歪むことはなく、被 加工物Wに所望のパターンを常に正確に描画し、マーキング加工の品質・信頼性 を保証することができる。
【0044】 なお、上記した実施例はレーザマーキング装置に係るものであったが、本考案 によるオプティカル・スキャナにおけるミラー取付構造は他のレーザ装置にも適 用可能である。
【0045】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のレーザマーキング装置によれば、ミラー取付部 の平坦面にミラーの裏面を合わせた状態で、開口を通してミラー取付部とミラー 裏面との間に接着剤を供給し、開口内の接着剤でミラーをミラー取付部に接着固 定することにより、ミラーが傾いたり、曲がったり、反ったりすることなくミラ ー回転駆動軸に正確に芯合わせして安定に取付されるので、被加工物に所望のパ ターンを正確にマーキングすることが可能であり、マーキング加工の品質・信頼 性を保証することができる。
【0046】 また、本考案のオプティカル・スキャナにおけるミラー取付構造によれば、ミ ラー取付部の平坦面にミラーの裏面を合わせた状態で、開口を通してミラー取付 部とミラー裏面との間に接着剤を供給し、開口内の接着剤でミラーをミラー取付 部に接着固定することにより、ミラーが傾いたり、曲がったり、反ったりするこ となくミラー回転駆動軸に正確に芯合わせして安定に取付されるので、レーザ光 のスキャニングを正確に行うことが可能であり、スキャニング動作の信頼性を保 証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例によるオプティカル・スキャ
ナにおけるミラー取付構造を示す分解斜視図である。
【図2】実施例のミラー取付構造においてミラー支持部
材にミラーが取付されている状態を示す側面図である。
【図3】実施例のミラー取付構造においてミラー支持部
材にミラーが取付されている状態を示す横断面図であ
る。
【図4】実施例のミラー取付構造の一変形例を示す横断
面図である。
【図5】従来のオプティカル・スキャナにおけるミラー
取付構造の不具合を示す断面図である。
【図6】実施例におけるオプティカル・スキャナ取付方
法を説明するための分解斜視図である。
【図7】実施例におけるオプティカル・スキャナ取付方
法を説明するための斜視図である。
【図8】実施例におけるオプティカル・スキャナ取付方
法を説明するための部分断面図である。
【図9】本考案の一実施例によるレーザマーキング装置
のレーザ出射ユニットの構成を示す断面図である。
【図10】実施例のレーザ出射ユニットの要部の外観構
成を示す斜視図である。
【図11】実施例におけるレーザスキャニング機構の構
成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 オプティカル・スキャナ 10X X軸オプティカル・スキャナ 10Y Y軸オプティカル・スキャナ 12,12X,12Y レーザ回転駆動軸 14 ミラー 14X X軸回転ミラー 14Y Y軸回転ミラー 16,16X,16Y ミラー支持部材 16a 基端部 16b 平坦部 16c ミラー取付部 16d 穴(開口) 30 オプティカル・スキャナ取付体

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オプティカル・スキャナのミラー回転駆
    動軸に固着される基端部と、前記基端部から軸方向に延
    在し軸方向に平行な平坦面を有するミラー取付部と、前
    記ミラー取付部に形成された1つまたは複数の開口とを
    有し、前記平坦面に前記ミラーの裏面を合わせ、前記開
    口を通して前記ミラー取付部と前記ミラーの裏面との間
    に接着剤を供給し、前記接着材によって前記ミラー支持
    部に前記ミラーを固着せしめるように構成したことを特
    徴とするレーザマーキング装置。
  2. 【請求項2】 オプティカル・スキャナのミラー回転駆
    動軸にミラーを取付するミラー取付構造において、 前記ミラー回転駆動軸に固着される基端部と、前記基端
    部から軸方向に延在し軸方向に平行な平坦面を有するミ
    ラー取付部と、前記ミラー取付部に形成された1つまた
    は複数の開口とを有し、前記平坦面に前記ミラーの裏面
    を合わせ、前記開口を通して前記ミラー取付部と前記ミ
    ラーの裏面との間に接着剤を供給し、前記接着材によっ
    て前記ミラー取付部に前記ミラーを固着せしめるように
    構成したことを特徴とするオプティカル・スキャナにお
    けるミラー取付構造。
JP041465U 1993-06-30 1993-06-30 レーザマーキング装置及びオプティカル・スキャナにおけるミラー取付構造 Pending JPH078816U (ja)

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