JPH0787906B2 - 多色塗装用塗料の分離圧送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、例えば多彩リシン塗装のように、塗装面に複
数の色彩が現れるようにした多色塗装を行う場合におい
て、色の異なる複数の塗料を混合させずに分離したまま
の状態でスプレイガンに圧送するための分離圧送装置に
関する。

従来の技術及び発明が解決しようとする問題点例えば多
彩リシン塗装のように、色の異なる複数の塗料を混合さ
せずに分離したままでスプレイガンに圧送してその塗料
噴出口から噴出させることにより、塗装面に複数の色彩
が現れる多色塗装を行う場合に、従来は、スプレイガン
に、複数の塗料圧送源に各別に接続した複数本のホース
を接続することによって、複数の塗料をスプレイガンに
供給するようになっていたが、かかる装置は、スプレイ
ガンに何本ものホースが接続されていたために、作業者
がスプレイガンを操作する際にこれらのホースが絡むこ
とによって作業に支障を来すという欠点があり、このた
め、スプレイガンに接続するホースを１本だけとするこ
とによって作業性の向上を図ることができる圧送装置が
望まれていた。

問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題点を解決するための手段として、複
数の流入ポートと１つの流出ポートが形成された接続体
に、一端が複数の流入ポートに各別に連通し、かつ、他
端が流出ポートにおいて互いに平行に開口する複数の分
流路を形成し、複数の流入ポートに、複数の塗料圧送源
に接続された複数本の圧送ホースを各別に接続するとと
もに、流出ポートに、スプレイガンに接続された１本の
供給ホースを接続した構成とした。

発明の作用及び効果 本発明は上記構成になり、各塗料圧送源から圧送ホース
を通して接続体に高圧で圧送された色の異なる複数の塗
料は、流入ポートから各別に分流路内に流入して各分流
路中を流動した後に、流出ポートにおいて分流路から互
いに平行に流出することにより、層流状をなしてほとん
ど混じり合うことなく分離した状態で１本の供給ホース
中を流れてスプレイガンに供給されるのであって、複数
の塗料を層流状に分離したままで１本の供給ホース中を
圧送することができるから、スプレイガンに接続される
のが１本のホースだけで済み、作業者がスプレイガンを
操作する際に、従来装置のようにスプレイガンに接続し
た複数本のホースが絡むことによって作業に支障を来す
恐れがなく、作業性に優れる効果がある。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

図において、１は、多色塗装用のスプレイガンであっ
て、その上面のレバー２の操作により開閉される直線状
の塗料流路３中を、色の異なる複数の塗料が層流状をな
して互いに分離した状態で供給されると、これらの複数
の塗料は、塗料流路３の先端の斜めに塗料噴出口４を開
口させた合流室５内においてエアー噴出口６から噴出す
る高圧のエアーの噴流により適度に混じり合いつつ、塗
料噴出口４から噴出して図示しない被塗装面に塗布さ
れ、これにより、被塗装面の表面に複数の色彩が現れる
多色塗装が施されるようになっており、このスプレイガ
ン１の塗料流路３の後端開口部に形成した供給ポート７
には、１本の供給ホース８の前端部が塗料流路３と軸線
を略一致させた状態で接続され、この供給ホース８の後
端部には、３つの塗料圧送源14から各別に圧送される３
種類の塗料を互いに層流状に分離した状態で合流させて
供給ホース８中に送り込むための接続体10が接続されて
いる。

この接続体10は円形をなしていて、その外周の円周方向
に120゜ずつの間隔を空けた３位置に形成した半径方向
の雌ねじ孔11には、夫々、一端が流入ポート13となるＬ
字形の流入用コネクタ12の他端が螺着されていて、これ
らの流入用コネクタ12の流入ポート13には、３つの塗料
圧送源14に接続された３本の圧送ホース15が各別に接続
されており、また、接続体１の前端面には、円形をな
し、流入用コネクタ12の中空を介して流入ポート13に連
通する連通室16が接続体10と同心に凹成されていて、こ
の連通室16の雌ねじの形成された開口部17に、前端部が
流出ポート19となる円筒形の流出用コネクタ18がその後
端部を螺着することにより固着され、その流出ポート19
には、前記した供給ホース８の後端部が連通室16及び流
出用コネクタ18と同心に固着されている。

連通室16と流出用コネクタ18の中空内には、これらと同
心で円形断面の細長い芯部21の外周に120゜ずつ間隔を
空けた３枚の仕切板22を半径方向に、かつ、芯部21の全
長にわたつて突成してなる仕切体20が収容されていて、
この仕切体20は、その後端面を連通室16の奥端面に密着
させるとともに、芯部21の後端部に埋設したピン23を接
続体10の支持孔24に貫通させてその突出端の雄ねじ部に
ナツト26を螺着することにより、前端が流出用コネクタ
18の前端開口部近傍まで達し、かつ、各仕切板22の突端
縁が流出用コネクタ18の内周面に密着した状態で固定さ
れており、この仕切板20により、連通室16内及び流出用
コネクタ18の中空内には、後端が３つの流入ポート13に
各別に連通し、かつ、前端が流出ポート19と供給ホース
８の接続部において供給ホース８の接続端部と平行に開
口する３条の分流路28が形成されている。

本実施例は上記構成になり、３つの塗料圧送源14から互
いに色の異なる３種類の塗料を圧送ホース15を通して各
別に圧送すると、３つの流入ポート13から連通室16内に
高圧で流入した３種類の塗料は、夫々に対応する分流路
28の後端部において仕切体20の仕切板22に衝突してその
分流路28中を各別に通ることにより流出ポート19に導か
れ、この流出ポート19において各分流路28の前端の開口
から互いに平行に流出することにより混じり合うことな
く層流状に合流して供給ホース８中に流れ込み、この供
給ホース８内を層流状態を保ちつつ互いに分離したまま
で圧送されてスプレイガン１の塗料流路３中に供給され
る。

本実施例においては、塗料圧送源を３つとして３種類の
塗料を分離圧送する場合について説明したが、本発明
は、分離圧送する塗料が２種類の場合でも、４種類以上
の場合でも適用することができるのであり、これらの場
合には、所定枚数の仕切板を突成した仕切板を用いるこ
とによつて所定の数の分流路を形成するようにすればよ
い。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明の一実施例を示し、第１図は一部切欠
側面図、第２図は仕切体の斜視図、第３図は第１図のＡ
−Ａ線断面図である。 1:スプレイガン、8:供給ホース、10:接続体、13:流入ポ
ート、14:塗料圧送源、15:圧送ホース、19:流出ポー
ト、28:分流路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の流入ポートと１つの流出ポートが形
   成された接続体に、一端が前記複数の流入ポートに各別
   に連通し、かつ、他端が前記流出ポートにおいて互いに
   平行に開口する複数の分流路を形成し、前記複数の流入
   ポートに、複数の塗料圧送源に接続された複数本の圧送
   ホースを各別に接続するとともに、前記流出ポートに、
   スプレイガンに接続された１本の供給ホースを接続した
   ことを特徴とする多色塗装用塗料の分離圧送装置