JPH0787749A - 電源装置、放電灯点灯装置および照明装置 - Google Patents

電源装置、放電灯点灯装置および照明装置

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JPH0787749A
JPH0787749A JP6137969A JP13796994A JPH0787749A JP H0787749 A JPH0787749 A JP H0787749A JP 6137969 A JP6137969 A JP 6137969A JP 13796994 A JP13796994 A JP 13796994A JP H0787749 A JPH0787749 A JP H0787749A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、電圧共振形インバータ装置を有する
電源装置における好ましい動作モードを規定することに
より、高い入力力率と入力電流の低歪を確実に得られる
電源装置を提供すること。 【構成】本請求項1記載の電源装置は、整流回路1の出
力端間に設けられた平滑用のコンデンサC1と、入力さ
れる直流電圧をスイッチングするスイッチング装置Tr
および共振回路を有する電圧共振型インバータ回路と、
整流回路1の一方の出力端および平滑用のコンデンサC
1の間に設けられた第1のインダクタL1およびダイオ
ードD2の直列回路と、共振回路の出力を第1のインダ
クタおよびダイオードの間に供給するコンデンサC2と
を備え、インダクタの値をスイッチング装置のスイッチ
ング周期の1周期中に自己を流れる電流が不連続になる
ように設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、簡単な回路構成で交流
電源からの入力電流を低歪化し、かつ、高入力力率を図
った電源装置、放電灯点灯装置および照明装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、放電灯点灯装置に使用される電源
装置として、例えば図28に示すものが知られている。同
図の装置は、商用電源ACの出力電圧を整流するダイオー
ドブリッジDBよりなる整流回路1と、平滑用のコンデン
サ2とを有し、これらの間に昇圧チョッパ回路3を設けて
いる。昇圧チョッパ回路3は、チョークコイルCH1、ダイ
オードD3、トランジスタQ3、スイッチング制御回路CT1
よりなる。そして、昇圧チョッパ回路3の出力側にイン
バータ回路4が設けられている。放電灯5は、インバータ
回路4の出力にチョークコイルCH2を介して接続されてい
る。
【0003】図28の装置においては、整流回路1の出力
電圧の波高値に応じて昇圧チョッパ回路3のオンデュ−
ティを変化させ、この昇圧チョッパ回路3の出力を平滑
コンデンサ2にて充電して、インバータ回路4に平滑化さ
れた電圧を供給するとともに、入力電流を低歪のものと
していた。
【0004】ところが、このような従来例にあっては、
昇圧チョッパ回路3が必要な分、回路構成が複雑にな
り、装置が高価で大形になるという問題があった。
【0005】このため、簡単な構成により入力力率を改
善したインバータ装置として、図29に示すように特開平
1-252175号公報のものが提案されている。
【0006】同図の回路においては、交流電源ACからの
出力を整流する整流回路1を有し、この整流回路1の出力
端間には、1つのスイッチング装置Q4と、このスイッチ
ング装置Q4に接続されたインダクタL2およびコンデンサ
C4の並列回路からなる共振回路とを有する電圧共振形イ
ンバータ回路が設けられている。また、このインバ−タ
回路の入力側には平滑用のコンデンサ2が設けられてい
る。さらに、整流回路1の一方の出力端とインバ−タ回
路の一方の入力端との間にはインダクタL1およびダイオ
ードD4の直列回路が設けられ、このインダクタL1とダイ
オードD4の直列回路の中間には共振回路の出力を供給す
るコンデンサC3が設けられている。
【0007】このものは、インバータ回路を構成するス
イッチング装置Q4が例えば数10KHzの高周波でオンオフ
され、このオンオフにより共振回路に高周波電圧が生成
される。この高周波電圧がコンデンサC3を介してインダ
クタL1およびダイオードD4の直列回路における両素子の
中間に印加され、これにより、この直列回路におけるダ
イオードD4が高周波でオンオフされることになる。すな
わち、ダイオードD4のアノ−ド電位が高周波で交流電源
の出力電圧(整流回路1の出力電圧)より低くなった
り、高くなったりする。このため、交流電圧の瞬時値が
低い時でも、またはピーク値近傍以外のときでも、前記
ダイオードD4のアノ−ド電位が交流電源の出力電圧(整
流回路1の出力電圧)より低くなったときには交流入力
電流が流れるようになる。このため、入力電流を低歪化
でき、入力力率を高めることが可能となるものである。
【0008】より詳細に説明すると、スイッチング装置
Q4であるトランジスタが高周波でオンオフされると、こ
のコレクタ−エミッタ間電圧は図30(a)に示すようにス
イッチング装置Q4がオンの期間がほぼ0、オフの期間は
コンデンサC3とインダクタL2との共振回路等の特性によ
って決定される正弦波状の波形となる。スイッチング装
置Q4がオンの期間は、オン直後を除いて平滑用のコンデ
ンサ2からの放電電流がインバ−タに供給される。ま
た、このオン期間の前半部分においてダイオードD4はカ
ットオフしている。また、このときは同図(d)に示すよ
うに、整流回路1からインダクタL1を通りコンデンサC3
に電流が流れ、このコンデンサC3が充電される。コンデ
ンサC3が徐々に充電されてダイオードD4のアノード電圧
が上昇し、カソ−ド電圧に対して所定値以上になると該
ダイオードD4がオンとなる。なお、ダイオードD4のカソ
ード電圧は同図(g)に示すように平滑コンデンサ2の存在
により略一定の直流電圧となっている。ダイオ−ドD4の
オンにより、ダイオードD4に整流回路1からインダクタL
1を介して電流が流れ、この電流はインダクタL2および
スイッチング装置Q4とに流れる。
【0009】つぎに、この状態からスイッチング装置Q4
がオフになると、該スイッチング装置Q4のコレクタ電流
が遮断され、インダクタL2およびコンデンサC4による共
振が生じる。そして、それまでスイッチング装置Q4に流
れていた電流は、コンデンサC3とコンデンサC4とに流れ
る(図30(d)、(e))。このため、ダイオ−ドD4はオンの
ままであり、このダイオ−ドD4を介して交流電源AC−整
流回路1−インダクタL1−ダイオ−ドD4−コンデンサC2
−整流回路1の経路で電流が流れ、コンデンサC2が充電
される。すなわち、図30(c)に示すように、この期間は
ダイオードD4に前記共振電圧による電流と交流電源ACか
らの電流とが流れ、この期間の初期には大きな電流値に
なっている。そして、共振電圧(スイッチング装置Q4の
コレクタ電圧)がピーク値を通過し所定の値まで低下す
ると、コンデンサC2の両端電圧との関係により、ダイオ
ードD4にはもはや電流が流れなくなってオフする(図30
(c))。以後スイッチング装置Q4のコレクタ電圧の低下
に応じてダイオードD4のアノード電圧も低下する(図30
(f))。ダイオードD4のオフ後は、共振回路のインダク
タL2からの電流は並列のコンデンサC4に逆向きに流れる
とともに、平滑コンデンサC2−整流回路1−インダクタL
1−コンデンサC3を介してやはり逆向きに流れる。つぎ
に、再びスイッチング装置Q4がオンして、前述の動作と
なる。
【0010】以上のようにして、図29の回路において
は、ダイオ−ドD2を高周波でスイッチングすることによ
り、入力交流電源ACの瞬時値(整流回路1の出力電圧)
が低い場合でも、スイッチング装置Q4のオンオフ動作に
応じて入力電流を流すことが可能となる。このときの入
力電流の高周波成分は、整流回路1の前段および/また
は後段にフィルタ回路を設けて平滑化できるものであ
る。このように、特開平1-252175号公報のものは、入力
力率を高め、かつ、入力電流の低歪が可能となるもので
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平1-252175号公報のものは、回路の動作モードによっ
ては、十分に高い力率と良好な低歪効果が得られないこ
とが本発明者らの解析により判明した。
【0012】また、スイッチング装置を常時一定の周波
数でオンオフさせると、入力電流の低歪とスイッチング
装置両端への印加電圧低減とを同時に達成することが困
難であることを究明した。スイッチング装置両端への印
加電圧が高くなると、高耐圧のスイッチング装置が必要
で、装置が高価になってしまうものである。
【0013】そこで本発明は、上記のような不都合を解
消するものであり、共振形インバータ装置を有する電源
装置における好ましい動作モードを規定することによ
り、高い入力力率と良好な歪率特性を確実に得られる電
源装置、放電灯点灯装置および照明装置を提供すること
を目的とする。
【0014】また、高い入力力率と良好な歪率特性を確
実に得られながらスイッチング装置に印加する両端電圧
を低くでき、したがって、安価な電源装置、放電灯点灯
装置および照明装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本請求項1記載の電源装
置は、交流電源からの出力を整流する整流回路と、この
整流回路の出力端間に設けられた平滑用のコンデンサ
と、入力される直流電圧を交流電源の周波数より高い周
波数でスイッチングする少なくとも1つのスイッチング
装置およびこのスイッチング装置に接続された共振回路
を有し平滑コンデンサに並列的に設けられた電圧共振形
インバータと、整流回路の一方の出力端および平滑用の
コンデンサの間に設けられた第1のインダクタおよびダ
イオードの直列回路と、共振回路の出力を第1のインダ
クタおよびダイオードの間に供給するコンデンサとを備
え、第1のインダクタをスイッチング装置のスイッチン
グの1周期中に自己を流れる電流が不連続になる値に設
定したことを特徴とする。
【0016】本発明において、スイッチング装置は、電
界効果形のトランジスタ、バイポ−ラ形のトランジス
タ、あるいは極性を互いに逆向きに接続されたバイポ−
ラ形のトランジスタおよびダイオ−ドの並列回路等各種
のものを適宜使用できるものである。
【0017】また、スイッチング装置のスイッチング周
波数は、たとえば数KHz以上が好適であるが、可聴周
波数以上の20KHz以上がより好ましい。
【0018】さらに、本発明において共振形インバ−タ
とは、いわゆる並列共振回路を有するもの、直列共振回
路を有するもののいずれでもよく、このようなインバ−
タは各種のものが既知であり、適宜使用できるものであ
る。
【0019】さらにまた、第1のインダクタをスイッチ
ング装置のスイッチングの1周期中に自己を流れる電流
が不連続になる値に設定するとは、スイッチング装置の
スイッチング周波数あるいはオンデュ−ティ等をも考慮
して設定するもので、要するに、少なくとも定常負荷時
におけるスイッチングの1周期中に電流が実質的に零に
なる期間を含むような定数に設定することを意味する。
【0020】また、本発明において並列的または直列的
とは、中間に他の電気部品が介在しているものいないも
のの両方を含むことを意味する。(以上は、以下の発明
にも同様である。) 本請求項2記載の電源装置は、交流電源からの出力を整
流する整流回路と、整流回路の出力端間に設けられた平
滑用のコンデンサと、入力される直流電圧を高周波でス
イッチングするスイッチング装置を有し平滑コンデンサ
に並列的に設けられた共振形のインバータと、整流回路
の一方の出力端および平滑用のコンデンサの間に設けら
れた第1のインダクタおよびダイオードの直列回路と、
インバータにより発生した高周波電流が流れる第2のイ
ンダクタと、第2のインダクタに設けられた2次巻線ま
たは中間タップの出力を第1のインダクタおよびダイオ
ードの間に供給するコンデンサとを備え、第1のインダ
クタをスイッチング装置のスイッチングの1周期中に自
己を流れる電流が不連続になる値に設定したことを特徴
とする。
【0021】本請求項3記載の電源装置は、交流電源か
らの出力を整流する整流回路と、整流回路の出力端間に
設けられた平滑用のコンデンサと、入力される直流電圧
を高周波でスイッチングするスイッチング装置を有し平
滑用のコンデンサに並列的に設けられた共振形のインバ
ータと、整流回路の一方の出力端と平滑用のコンデンサ
との間に接続された第1のインダクタおよびダイオード
の直列回路と、インバータの出力が供給される負荷と並
列に接続された複数のコンデンサの直列回路と、複数の
コンデンサの1つの中間と第1のインダクタおよびダイ
オードの間とを接続するコンデンサとを備え、第1のイ
ンダクタをスイッチング装置のスイッチングの1周期中
に自己を流れる電流が不連続になる値に設定したことを
特徴とする。
【0022】請求項4記載の電源装置は、請求項1ない
し3のいずれか一記載の電源装置において、スイッチン
グ装置のスイッチング周波数を交流電源電圧の半サイク
ル期間内にて変化させる制御装置を設けたことを特徴と
する。
【0023】請求項5記載の電源装置は、 請求項4記
載の電源装置において、制御装置が、交流電源の出力電
圧に対応する信号および出力電流に対応する信号を検出
して、これら両信号の差がなくなるようにスイッチング
周波数を変化させることを特徴とする。
【0024】請求項6記載の放電灯点灯装置は、請求項
1ないし6のいずれか一記載の電源装置と、電源装置の
出力にて点灯される放電灯と、を具備したことを特徴と
する。
【0025】請求項7記載の照明装置は、照明装置本体
と、この本体に装着された放電灯と、この放電灯を点灯
する請求項6記載の放電灯点灯装置と、を具備したこと
を特徴とする。
【0026】
【作用】請求項1記載の電源装置は、基本的には特開平
1-252175号公報のものと同様な作用であるが、スイッチ
ング装置のスイッチングの1周期中に第1のインダクタ
に流れる電流が不連続となる。このため、入力電流の低
歪化と高い入力力率とを確実に得られながら、スイッチ
ング装置に印加する電圧を低減できる。
【0027】請求項2に記載の発明は、第2のインダク
タの出力を第1のインダクタおよびダイオ−ドの間に加
えるから、第2のインダクタの出力を調整することによ
って、ダイオ−ドのアノ−ド側への高周波の供給量を比
較的容易に調整し得る。
【0028】請求項3に記載の発明は、複数のコンデン
サにおける1つの中間の高周波電圧を第1のインダクタ
およびダイオ−ドの間に加えるから、ダイオ−ドのアノ
−ド側への高周波の供給量を比較的容易に調整し得る。
【0029】請求項4に記載の発明は、インバ−タのス
イッチング装置のスイッチング周波数を交流電源電圧の
半サイクル内にて変化して、インバ−タの動作モ−ドを
変更する。これによって、スイッチング装置両端への印
加電圧を低減できるとともに、入力電流の一層の低歪化
を達成できる。
【0030】請求項5に記載の発明は、交流電源からの
出力電圧および出力電流に対応した信号の差がなくなる
ようにスイッチング周波数を制御する。したがって、一
層確実に入力電流の低歪化を達成できる。
【0031】請求項6に記載の発明は、請求項1ないし
5のいずれかと同等の効果を奏する放電灯点灯装置とな
る。
【0032】請求項7に記載の発明は、請求項1ないし
5のいずれかと同等の効果を奏する照明装置となる。
【0033】
【実施例】以下、図1を参照して本発明の一実施例を説
明する。同図の装置は、たとえば商用周波数の交流電源
Vacからの電圧を整流するためのダイオードブリッジで
構成される整流回路1、平滑用のコンデンサC1 、この平
滑用のコンデンサC1に対し並列的に設けられたインバ−
タINV1を有する。このインバ−タINV1は、スイッチング
装置Trとしての電界効果トランジスタと、コンデンサC3
およびインダクタL2で構成されスイッチング装置Trに直
列接続された共振回路と、インダクタL3とを有する。な
お、スイッチング装置Q4の制御装置は図示を省略してあ
るが、周知の発振器等を用いていわゆる他励発振として
もよく、あるいは、自己の発振出力を正帰還していわゆ
る自励発振としてもよい。また、整流回路1の一方の出
力端、たとえば正極側出力端は第1のインダクタL1およ
びダイオードD2の直列回路を介して平滑用のコンデンサ
C1の一端に接続され、整流回路1の他方の出力端は平滑
用のコンデンサC1の他端に接続されている。また、イン
バータINV1のスイッチング装置Trのドレインと、前記イ
ンダクタL1およびダイオードD2の中間との間にはコンデ
ンサC2が接続されている。たとえばけい光ランプである
放電灯Rの両端子間に予熱用のコンデンサC4が接続され
ている。また、整流回路1の入力側および出力側にはた
とえばインダクタLFおよびコンデンサCF1、CF2からなる
高周波カットフィルタが設けられている。
【0034】図1の電源装置においては、商用電源Vac
が整流回路1によって整流され、たとえばチョ−クコイ
ルである第1のインダクタL1及びダイオードD2の直列回
路を介して平滑用のコンデンサC1に印加される。一方、
スイッチング装置Trのゲートには図示しないスイッチン
グ制御回路から例えば数10KHzの周波数のスイッチング
信号が印加される。なお、スイッチング制御回路はたと
えば無安定マルチバイブレータ等によって構成すること
ができる。このようにして、スイッチング装置Trがオン
オフされることによりスイッチング装置Trのドレインに
接続された共振回路両端に高周波交流電圧が発生し、こ
の電圧が限流用インダクタL3を介して放電灯Rに印加さ
れその放電灯Rが点灯される。なお、この放電灯Rの点灯
に先立ちコンデンサC4によりその放電灯Rの予熱が行わ
れることは従来と同様である。
【0035】上述の操作においてスイッチング装置Trの
ドレインに発生した高周波電圧はコンデンサC2を介して
第1のインダクタL1とダイオードD2との間すなわちダイ
オードD2のアノードに印加される。これにより、ダイオ
ードD2は、図29に関連して説明したように、入力交流
電源Vacの周波数よりも高い周波数でオンオフを繰り返
す。このため、図29のものと同様に交流入力電流は入
力の交流電圧の瞬時値が低いところでも流入するように
なる。すなわち、入力電流は交流電圧のピーク値近傍以
外でも流れるようになって、包絡線が正弦波に近づいて
低歪化し、入力力率も高めることが可能となるものであ
る。
【0036】ここで、このように構成された電圧共振形
インバータの動作特性を明かにするために、本発明者ら
は、動作解析を行った。この解析にあたり、(1)整流回
路1のダイオ−ドD11〜D14はD1で表す、(2)スイッチング
装置Tr,ダイオードD1およびD2は理想スイッチと見なし
非導通状態における逆方向抵抗は無限大、(3)第1のイ
ンダクタL1およびインダクタL2,L3の内部損失抵抗は無
視できるものとし、コアの飽和はないものとして、イン
ダクタンスは一定、(4)コンデンサC1,C2,C3およびC4
の直列等価抵抗は無視できる、(5)交流電源Vacは整流用
のダイオ−ドD1により正の半周期を繰返すものとし、そ
の内部損失抵抗は無視できる、との仮定を行い、図2に
示す等価回路を得た。
【0037】同図中のVGSおよびVDSは、スイッチング装
置Trのゲート・ソース間電圧およびドレイン・ソース間
電圧である。また、iDSはスイッチング装置Trを流れる
電流、iL1は第1のインダクタL1に流れる電流、iD2はダ
イオードD2を流れる電流であり、iL2,iL3,iC1,iC2お
よびiC3は、それぞれインダクタL2,L3,コンデンサC
1,C2およびC3を流れる電流を示している。
【0038】(以上の仮定を考慮すると、)図2で示し
た等価回路は、スイッチング装置Tr,ダイオードD1およ
びD2のオンオフにより図3に示す7つの動作状態をとり
得ることが判明した。そして、これらの動作状態は図4
(a)から(g)の等価回路で表されることを究明した。
【0039】同図において、動作状態1から4はスイッ
チング装置Trがオフで、インダクタL2とコンデンサC3の
共振回路によりスイッチング装置Trの両端電圧が共振す
る期間に発生する。動作状態5から7はスイッチング装
置Trがオンの場合に発生する。動作の概略は、図29およ
び図30について説明したものと同様である。ここで、動
作状態2、4および6は、第1のインダクタL1に電流が
流れない状態であり、インダクタ電流不連続状態であ
る。これら動作状態2,4および6ではダイオードD1は
オフになる。
【0040】またさらに、スイッチング装置Trは、その
両端電圧が零あるいは零近傍のときにタ−ンオン、タ−
ンオフのスイッチングを行うことがスイッチングロスを
低減するのに有効である。このスイッチング装置Trが零
電圧スイッチングを行う零電圧スイッチングモードにし
た場合、図3に示した動作状態を組み合わせた図5に示
す12の動作モードが存在することが確認された。
【0041】ここで、動作状態2,4あるいは6のいず
れかの動作状態が生じる動作モードIII ,IV,V ,VI,
IX,X ,XIおよびXIIは、インダクタ電流不連続状態を
含んでいる。また、インダクタ電流連続状態にすると、
動作状態2、4、6のいずれをも含まない動作モードI
,II,VII およびVIIIになる。
【0042】つぎに、本発明者らは、インダクタ電流連
続状態およびインダクタ電流不連続状態における代表的
な動作モードである動作モードIおよびXについて、回路
各部の電圧、電流の波形を観測したところ、図6(A)、
(B)および図7(A)、(B)に示すような結果が得られた。
【0043】動作モードIを示す図6から理解できるよ
うに、スイッチング装置Trは、ドレイン・ソース間電圧
VDSとドレイン電流iDSの波形より零電圧スイッチングを
行っており(VDSが略零にまで低下したときにタ−ンオ
ンまたはタ−ンオフしている。)、また、観測した回路
においては、第1のインダクタL1のインダクタンスは2
mHと比較的大きなものを使用していたため、インダクタ
電流iL1は連続して流れていることが観察された(イン
ダクタ電流連続状態)。また、動作状態1および3にお
いては、iC3およびVC3の波形よりコンデンサC3およびイ
ンダクタL2の共振回路が動作していることが確認され、
さらに、コンデンサC2にはiC2およびVC2の観測波形より
動作状態1および3だけでなく、動作状態5においても
共振電流が流れていることが確認された。
【0044】一方、動作モードXにおける電圧、電流波
形を示す図7より、この動作モードにおいては、インダ
クタ電流iL1が流れない動作状態2,4および6が存在
し、この動作モードではスイッチング装置Trの両端電圧
VDSのピーク値が動作モードIの場合に比較して約1/2に
減少していることが判明した。
【0045】なお、このような動作モードは、第1のイ
ンダクタL1のインダクタンスを比較的小さく選定し、コ
ンデンサC3の容量を適切に設定することにより実現でき
るものであり、図7の結果は、第1のインダクタL1を0.
3mHにしたときのものである。すなわち、第1のインダ
クタを相対的に小さい値に設定することにより、共振回
路へ供給するエネルギが適正になり、この結果、共振電
圧すなわちスイッチング装置Trの両端電圧VDSのピーク
値も必要以上にならないと推測される。
【0046】つぎに、本発明者らは、図2に示す回路に
おいて、スイッチング周波数fsをパラメータとして、
第1のインダクタL1のインダクタンス、コンデンサC1,
C2のキャパシタンスを変化させた場合の負荷特性および
各動作モードの領域を確認した結果、図8ないし図13
に示すとおりの結果を得た。
【0047】これら図面中の白丸、白三角、等の印は各
図面の余白部に示したように、各動作モードにおける実
験値であり、実線は各動作モードの境界を表し、また、
斜線の領域は非零電圧スイッチングモードの領域を表し
ている。
【0048】図8に示すものは、インダクタL1のインダ
クタンスが2mH、コンデンサC1のキャパシタンスが0.01
マイクロF,C2が0.006マイクロFの場合を示すもので
あり、インダクタL1が比較的大きいため、インダクタ電
流連続状態になる動作モードI,IIが主として発生し、負
荷電流Ioが小さい領域において、動作モードIIIが生じ
ていることが確認された。
【0049】図9に示すものは、図8に示したものに比
較して、インダクタL1のインダクタンスを1mHに減少さ
せた場合を示すものであり、このときは、動作モードI
が減少して、インダクタ電流不連続状態になる動作モー
ドIVおよびVが発生しており、また、非零電圧スイッチ
ングモードの領域が増加していた。
【0050】図10に示すものは、図9に示したものに
比較して、コンデンサC2のキャパシタンスを増加させ
て、0.02マイクロFとしたものであり、このときには、
動作モードV が消滅してインダクタ電流不連続状態にな
ると零電圧スイッチングモードの領域も減少しているこ
とが確認された。
【0051】また、図11に示すものは、図9に示した
ものに比較して、コンデンサC3のキャパシタンスを増加
させて、0.016マイクロFとしたものであり、このとき
には、インダクタ電流不連続状態になる動作モードVIが
新たに発生する一方、非零電圧スイッチングモードの領
域は減少しているものであった。
【0052】図12は、図10におけるインダクタL1の
インダクタンスを減少させて0.5mHにしたときの特性を
示すものであり、このときはインダクタ電流連続状態に
なる動作モードはIからVIIIに変化し、インダクタ電流
不連続状態になる動作モードはIVからIX,X,XI,XIIに変
化してさらに非零電圧スイッチング領域も大きく減少し
ていることが確認された。
【0053】図13に示すものは、インダクタL1のイン
ダクタンスを0.5mH、コンデンサC2のキャパシタンスを
0.01マイクロFと各々小さく設定する一方、C3を0.016
マイクロFと比較的大きく設定した場合の特性を示すも
のであって、このときは、非零電圧スイッチング領域が
大幅に減少し、またインダクタ電流連続状態になる動作
モードのI,VII,VIIIが発生し、インダクタ電流不連続領
域では動作モードV,VI,IX,Xが現れていた。また、無負
荷時にも零電圧スイッチングが可能であることが判明し
た。
【0054】以上の実験結果より、インダクタL1とキャ
パシタC2、C3の値を適切に選べば、非零電圧スイッチン
グモードの領域を大幅に減少させることが可能であると
ともに、無負荷までその動作領域を拡大できるというこ
とが究明された。
【0055】つぎに本発明者らは、直流電源として交流
電圧源と整流装置を用いたときの力率、歪率に着目して
種々の実験を行った。
【0056】図14に示すものは、インダクタL1の値を
2mHと大きく設定したインダクタ電流連続状態になる動
作モードIで動作している電源装置の入力電圧Vacと入力
電流iacの観測波形を示すものである。同図から理解で
きるように、入力電圧Vacと入力電流iacの位相差は略零
であるため、比較的高い入力力率が得られているもの
の、その電流波形は大きく歪んでいた。
【0057】これに対して、インダクタ電流不連続状態
になるように動作させた場合の入力電圧Vacと入力電流i
acを観測したところ、図15に示すような結果が得られ
た。ここで、このものは、インダクタL1の値を0.5mH、
コンデンサC2を0.02マイクロF、C3を0.006マイクロF
としたものを、前述の図12の動作モードXで動作させ
た場合の観測波形である。このものは、上記図14で説明
したインダクタ電流連続状態で動作させたものに比べ
て、力率も改善しているとともに、電流波形の歪も十分
に小さく歪率も改善されているものであった。なお、電
流波形において、若干のリプルが確認されたが、これ
は、図1におけるノイズフィルタLFとCFの特性に依存し
ているものと推察される。
【0058】図16に示すものは、図15と同様にインダク
タ電流不連続状態で動作する場合の観測波形であるが、
この場合には、スイッチング装置のスイッチング1周期
中に3つの動作モード(動作モードVIII,IX,X )が存在
するため、入力電流iacに歪が観察された。
【0059】以上の実験結果より、インダクタ電流不連
続、換言すれば、第1のインダクタに流れる電流が不連
続となるように第1のインダクタの値を設定すれば、優
れた力率と歪率特性が得られ、かつ、スイッチング装置
への印加電圧も低減できることが判明した。特に、動作
モードXでの動作領域においては、顕著な特性改善が得
られ実用上好ましいことが確認されたものである。
【0060】なお、上述の説明および具体的な実験結
果、特性解析等から理解されるように、第1のインダク
タL1およびコンデンサC3等の値を適切に選択することに
より、インダクタ電流不連続領域でインバータ回路を動
作させることができるものであり、具体的なインダクタ
およびコンデンサは電源装置の仕様等に応じて適宜定め
ればよい。
【0061】図17を参照して本発明の他の実施例を説明
する。図1と同じあるいは対応する部分には同じ符号を
付してある。本実施例において、これまでに説明したよ
うに、インダクタL1に流れる電流が不連続となるようイ
ンダクタL1のインダクタンスを減少させ、また、共振回
路の特性インピ−ダンスZn(=(L2/C3)の1/2乗)を減
少させている。また、本実施例において、スイッチング
装置Trのスイッチングを制御する制御装置100をつぎの
とおり構成したものである。すなわち、交流電源Vacの
電圧に対応する信号と入力電流に対応する信号との差を
検出し、この差が減少するようにスイッチング周波数を
変化するようにしたものである。具体的には、電圧を検
出するための電圧検出手段101、電流を検出するための
電流検出手段102を有する。これら検出手段101、102は
当業者にとって適宜構成し得るものである。また、検出
する電圧および電流の検出箇所としては、要するに交流
電源からの出力電圧に対応した電圧または交流電源から
の出力電流に対応した電流を検出できればよく、たとえ
ば、整流装置1の出力側で整流出力を検出するようにし
てもよいものである。前記電圧検出手段101の出力は、
出力調整器103、抵抗104を介して誤差増幅器106に入力
するようにしている。前記電流検出手段102の出力は、
抵抗105を介して誤差増幅器106に入力するようにしてい
る。そして、この誤差増幅器106の出力を電圧応答形発
振器(VCO)107に入力するようにしていてる。
【0062】本実施例の作用を説明する。交流電源Vac
の電圧と電流との差が大きくなると、電圧応答形発振器
(VCO)107は出力周波数を変化してスイッチング装置Tr
のスイッチング周波数を変化させる。これによって、イ
ンバ−タ回路は上述した動作モ−ドを変化させて、交流
電源電圧の半サイクル毎に複数個の動作モ−ドをとるこ
とになる。
【0063】つぎに、実験結果を示す。図18は交流電源
Vacの半サイクルにおけるインバ−タ回路の動作モ−ド
の推移を示している。このように動作モ−ドを変化させ
たときの交流電源Vacの出力電流と出力電流との波形を
図19に示す。このときの総合歪率は11.1%、力率は0.99
であった。
【0064】これに対し、制御装置100を設けないで、
スイッチング装置Trのスイッチング周波数を一定にした
場合の交流電源Vacの出力電流と出力電流との波形は図2
0に示すとおりであった。このときの総合歪率は25.1%、
力率は0.97であった。
【0065】このように、交流電源Vacの電圧に対応す
る信号と入力電流に対応する信号との差をなくすように
スイッチング周波数を制御することにより、入力電流の
歪率を著しく改善できた。
【0066】なお、スイッチング周波数を制御する手段
としては、たとえば所定周期で変化する出力周波数を予
め設定しておき、交流電源Vacの電圧に同期させて半周
期毎に繰り返すようにしてもよいものである。
【0067】また、本実施例は、以下に説明する各実施
例にも適用可能である。
【0068】つぎに、本発明の他の実施例に関わる電源
装置の構成を図21に示す。同図の装置は、図1の装置と
同様に電圧共振型のインバータINV2を使用しているが、
図1に示したインバータINV1と異なり2個のスイッチン
グ装置Q5およびQ6を用い、これらのスイッチング装置Q
5,Q6を交互にオンとして放電灯点灯用の高周波電圧を
発生するものである。この実施例においても、インバー
タINV2のコンデンサC7とトランスT1によって構成される
共振回路の一端からコンデンサC6を介して第1のインダ
クタL1とダイオードD2のアノード電極との間に高周波信
号が印加されている。なお、インダクタL4は定電流用の
であり、インダクタL3は放電灯Rに流れる電流を制限す
る限流用チョークコイルである。この回路においても、
ダイオードD2が高周波信号によりオンオフされ、入力交
流電源の瞬時値が低い時でも導通期間を持つように動作
し、したがって入力力率が改善されることは明らかであ
る。
【0069】なお、この実施例においても、前述の実施
例と同様に、第1のインダクタに流れる電流が不連続と
なるようにインバータ回路を動作させれば、優れた力率
と歪率特性が得られることを確認している。
【0070】図22は、本発明のさらに他の実施例に係わ
る電源装置の構成を示す。同図の装置においては、図1
のインバ−タ回路における共振回路のコンデンサC3が2
個のコンデンサC8およびC9の直列回路に置き換えられて
いる。そして、これらのコンデンサC8およびC9の中間か
らコンデンサC2を介して高周波電圧が取り出されダイオ
ードD2のアノードに印加されている。その他の部分は図
1の装置と同じである。
【0071】図22の装置においては、コンデンサC8とC9
との接続点にはスイッチング装置Q4のコレクタと同様の
高周波電圧が発生する。したがって、この高周波電圧を
コンデンサC2を介してダイオードD2のアノードに帰還す
ることにより、ダイオードD2が高周波でオンオフするこ
とになる。これにより、入力電流は連続的になり入力電
源の瞬時値が低い時にも流れるようになり、入力力率が
改善される。
【0072】また、図22の回路においては、コンデンサ
C8およびC9の値を調節することによりダイオードD2のア
ノードに印加される高周波電圧のレベルを変化させるこ
とが可能であり、したがって的確な回路動作条件を容易
に設定することができる。
【0073】このような電源装置においても、上記実施
例と同じく第1のインダクタL1に流れる電流が不連続と
なるようにすれば、優れた力率と歪率特性が得られ、ス
イッチング装置Q4への印加電圧を低減できることが確認
されている。
【0074】図23は、本発明のさらに他の実施例に係わ
る電源装置の構成を示す。同図の装置においては、図1
に図示した電源装置と同様のコンデンサC3およびインダ
クタL2とによって構成される並列共振回路の一端と放電
灯Rの一方の電極との間にコンデンサC10が挿入されてい
る。共振回路の他端、すなわちスイッチング装置Q4であ
るトランジスタのコレクタは図1の回路と同様にチョー
クコイルL3を介して放電灯Rの他の電極に接続されてい
る。そして、コンデンサC10が接続された放電灯Rの電極
側からコンデンサC11を介してダイオードD2のアノード
に高周波電圧が印加されている。その他の部分は図1の
装置と同じである。
【0075】図23の装置においては、スイッチング装置
Q4のオンオフによって発生した高周波電圧がコンデンサ
C10およびインダクタL3を介して放電灯Rに印加され、放
電灯Rの点灯が行われる。そして、放電灯Rのコンデンサ
C10に接続された電極側からコンデンサC11を介してダイ
オードD2のアノードに高周波電圧が印加され、このダイ
オードD2が高周波でオンオフする。これにより、前述と
同様に入力力率の改善が可能となる。この回路において
は、たとえばコンデンサC10の値を調節することにより
ダイオードD2に印加される高周波信号のレベルを調整す
ることができる。また、コンデンサC10はインダクタL3
とともにあるいはインダクタL3にかえて放電灯Rに流れ
る電流を制限するために使用することもできる。
【0076】このような実施例においても、上記と同じ
く第1のインダクタに流れる電流が不連続となるように
すれば、優れた力率と歪率特性が得られ、スイッチング
装置への印加電圧を低減できることが確認されている。
【0077】図24は、本発明のさらに他の実施例に係わ
る電源装置の構成を示す。同図の装置においては、図1
の装置における限流用インダクタL3に代えて第2のイン
ダクタとしてのトランスT2を使用し、このトランスT2の
1次コイルを放電灯Rに直列接続しその2次コイルから
コンデンサC12を介してダイオードD2のアノードに高周
波電圧を印加している。すなわち、トランスT2は図1の
インダクタL3に2次コイルを設けたものと考えることも
できる。その他の部分は図1の装置と同じである。
【0078】図24の装置においては、スイッチング装置
Q4のオンオフによって生成される高周波電圧がトランス
T2の1次コイルを介して放電灯Rに印加されその放電灯R
が点灯する。そして、このトランスT2の1次コイルに流
れる高周波電流によりトランスT2の2次コイルに高周波
電圧が誘起されこの高周波電圧がコンデンサC12を介し
てダイオードD2のアノードに印加される。これにより、
ダイオードD2が高周波でオンオフされ前述と同様にして
入力力率を高めることが可能となる。
【0079】このような電源装置においても、上記実施
例と同様の効果が得られることを確認している。
【0080】図25は、本発明のさらに他の実施例に係わ
る電源装置の構成を示す。同図の装置においては、図1
の装置における第2のインダクタとしての限流用インダ
クタL3に中間タップを設けたインダクタL6を使用し、こ
のインダクタL6の中間タップ点からコンデンサC13を介
してダイオードD2のアノードに帰還を行っている。その
他の部分は図1の装置と同じである。
【0081】図25の装置においては、インバータ回路の
動作によりインダクタL6に流れる高周波信号が中間タッ
プ点より取り出されコンデンサC13を介してダイオードD
2のアノードに印加される。これにより、ダイオードD2
が高周波でオンオフし、前述と同様にして入力力率が改
善される。なお、インダクタL6の中間タップの位置を調
節することによりダイオードD2に印加される高周波信号
のレベルを適切に選択することができる。
【0082】なお、この実施例においても、上述の実施
例と同様の効果が得られる。
【0083】図26は、本発明のさらに他の実施例に係わ
る電源装置の構成を示す。同図の電源装置は、図1の装
置における放電灯Rのフィラメント予熱用コンデンサC4
を2個のコンデンサC14,C15の直列回路に置き替え、こ
れらのコンデンサC14とC15との接続点からコンデンサC1
6を介してダイオードD2のアノードに高周波電圧を帰還
するよう構成したものである。その他の部分は図1の装
置と同じである。
【0084】図26の装置においては、スイッチング装置
Q4が高周波でオンオフされ、コンデンサC3とインダクタ
L2とによって構成される並列共振回路の出力に高周波電
圧が発生する。この高周波電圧が限流用インダクタL3を
介して放電灯Rに印加され放電灯が点灯される。この場
合、コンデンサC14およびC15の直列回路は電源投入直後
に放電灯Rのフィラメントに予熱電流を流す働きをなす
が、さらに放電灯Rの両電極間に印加される高周波電圧
を分圧してコンデンサC16を介しダイオードD2のアノー
ドに印加する働きをもなす。これにより、ダイオードD2
が高周波でスイッチングされ前述と同様にして入力力率
の改善が達成される。このように、図26の回路は、放電
灯Rのフィラメント予熱用コンデンサを2個のコンデン
サに分割するという簡単な回路構成で入力力率を高める
ことができる。また、放電灯Rの電流経路に余分の回路
素子等を接続しないからランプ立ち消え等の不都合を生
ずることがなく極めて的確な回路動作が行われる。
【0085】本実施例においても、上述の実施例と同様
の効果が得られる。
【0086】図27を参照して照明装置の一実施例を説明
する。200は照明装置本体であり、この本体200にたとえ
ばけい光ランプである放電灯201が装着されている。20
2、202はランプソケットである。203は前記放電灯201を
点灯する放電灯点灯装置であり、本実施例では照明装置
本体200内に配設されている。放電灯点灯装置203として
は、たとえば上述した実施例のもののいずれかである
が、本発明による放電灯点灯装置であればよい。
【0087】図27のものは、いわゆる天井直付けのもの
を示したが、本発明による照明装置は、この他、吊り下
げ形、埋め込み形等各種のものに適用できる。また、放
電灯点灯装置は照明装置本体内に設けても、本体外に設
けてもよいものである。
【0088】以上の実施例においては、種々の電源装置
について、インダクタおよびコンデンサ等の値を具体的
に明示し説明しているが、本発明はこれらに限られるこ
となく、仕様等に応じて適宜種々の設計をすることがで
きるものである。
【0089】また、第1のインダクタおよびダイオ−ド
の間に高周波出力を供給するコンデンサに必要に応じて
限流インピ−ダンスを接続してもよい。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、インバ−タの入力側に第1のインダクタおよびダイ
オ−ドの直列回路を設け、前記ダイオ−ドをインバ−タ
出力にて高周波でオンオフするようにした電源装置にお
いて、第1のインダクタを自己を流れる電流が不連続に
なるように設定したため、高い入力力率と入力電流の低
歪化を確実に図れる電源装置を提供できる。
【0091】請求項2に記載の発明は、第2のインダク
タの出力を第1のインダクタおよびダイオ−ドの間に加
えるようにしたから、請求項1の発明に加えて、ダイオ
−ドのアノ−ド側への高周波の供給量を比較的容易に調
整し得る。
【0092】請求項3に記載の発明は、複数のコンデン
サにおける1つの中間の高周波電圧を第1のインダクタ
およびダイオ−ドの間に加えるようにしたから、請求項
1の発明に加えて、ダイオ−ドのアノ−ド側への高周波
の供給量を比較的容易に調整し得る。
【0093】請求項4に記載の発明は、インバ−タのス
イッチング装置のスイッチング周波数を交流電源電圧の
半サイクル内にて変化させるから、請求項1の発明に加
えて、スイッチング装置両端への印加電圧を低減できる
とともに、入力電流の一層の低歪化を達成できる。
【0094】請求項5に記載の発明は、交流電源からの
出力電圧および出力電流に対応した信号の差がなくなる
ようにスイッチング周波数を制御するから、確実に入力
電流の低歪化を達成できる。
【0095】請求項6に記載の発明は、請求項1ないし
5のいずれかと同等の効果を奏する放電灯点灯装置を提
供できる。
【0096】請求項7に記載の発明は、請求項1ないし
5のいずれかと同等の効果を奏する照明装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる電源装置を示すブロ
ック回路図。
【図2】図1に示した電源装置の等価回路図。
【図3】図2に示した回路の動作状態を示す図。
【図4】図3に示した各動作状態における等価回路図。
【図5】図1に示した電源装置の動作モードと状態遷移
を示す図。
【図6】動作モードIにおける電圧電流の観測波形を示
す図。
【図7】動作モードXにおける電圧電流の観測波形を示
す図。
【図8】図2に示した回路においてスイッチング周波数
をパラメータとして変化させたときの負荷特性および動
作モードの実験結果を示す図。
【図9】図2に示した回路においてスイッチング周波数
をパラメータとして変化させたときの負荷特性および動
作モードの実験結果を示す図。
【図10】図2に示した回路においてスイッチング周波
数をパラメータとして変化させたときの負荷特性および
動作モードの実験結果を示す図。
【図11】図2に示した回路においてスイッチング周波
数をパラメータとして変化させたときの負荷特性および
動作モードの実験結果を示す図。
【図12】図2に示した回路においてスイッチング周波
数をパラメータとして変化させたときの負荷特性および
動作モードの実験結果を示す図。
【図13】図2に示した回路においてスイッチング周波
数をパラメータとして変化させたときの負荷特性および
動作モードの実験結果を示す図。
【図14】インダクタ電流連続領域における入力電圧と
入力電流の観測波形を示す図。
【図15】インダクタ電流不連続領域における入力電圧
と入力電流の観測波形を示す図。
【図16】インダクタ電流不連続領域における入力電圧
と入力電流の観測波形を示す図。
【図17】本発明の電源装置に係る他の実施例を示すブ
ロック回路図。
【図18】図17に示す実施例の動作モ−ドの変化状態
を示す図。
【図19】図17に示す実施例の作用を示す波形図。
【図20】図17に示す実施例によらない場合の作用を
示す波形図。
【図21】本発明の電源装置に係る他の実施例を示すブ
ロック回路図。
【図22】本発明の電源装置に係る他の実施例を示すブ
ロック回路図。
【図23】本発明の電源装置に係る他の実施例を示すブ
ロック回路図。
【図24】本発明の電源装置に係る他の実施例を示すブ
ロック回路図。
【図25】本発明の電源装置に係る他の実施例を示すブ
ロック回路図。
【図26】本発明の電源装置に係る他の実施例を示すブ
ロック回路図。
【図27】本発明の照明装置の一実施例を簡略化して示
す側面図。
【図28】従来の電源装置の構成を示す回路図。
【図29】従来の他の電源装置の構成を示す回路図。
【図30】図29に示した電源装置の動作を説明するた
めの波形図。
【符号の説明】
1・・・整流回路、 Tr,Q4,Q7,Q8・・・スイッチング装置、
C1・・・平滑用のコンデンサ、 C2・・・コンデンサ、 L1・・
・第1のインダクタ、 D2・・・ダイオード、 C2・・・コン
デンサ、 100・・・制御装置、 200・・・照明装置本体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 41/24 H 9249−3K // H05B 41/29 Z 9249−3K

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源からの出力を整流する整流回路
    と;整流回路の出力端間に設けられた平滑用のコンデン
    サと;入力される直流電圧を交流電源の周波数より高い
    周波数でスイッチングする少なくとも1つのスイッチン
    グ装置およびこのスイッチング素子に接続された共振回
    路を有し、平滑用のコンデンサに並列的に設けられた電
    圧共振形インバータと;整流回路の一方の出力端および
    平滑用のコンデンサの間に設けられた第1のインダクタ
    およびダイオードの直列回路と;共振回路の出力を第1
    のインダクタおよびダイオードの間に供給するコンデン
    サとを備え、 第1のインダクタは、スイッチング装置のスイッチング
    の1周期中に自己を流れる電流が不連続になる値に設定
    されていることを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】交流電源からの出力を整流する整流回路
    と;整流回路の出力端間に設けられた平滑用のコンデン
    サと;入力される直流電圧を高周波でスイッチングする
    スイッチング装置を有し、平滑用のコンデンサに並列的
    に設けられた共振形のインバータと;整流回路の一方の
    出力端および平滑用のコンデンサの間に設けられた第1
    のインダクタおよびダイオードの直列回路と;インバー
    タにより発生した高周波電流が流れる第2のインダクタ
    と;第2のインダクタに設けられた2次巻線または中間
    タップの出力を第1のインダクタおよびダイオードの間
    に供給するコンデンサとを備え、 第1のインダクタは、スイッチング装置のスイッチング
    の1周期中に自己を流れる電流が不連続になる値に設定
    されていることを特徴とする電源装置。
  3. 【請求項3】交流電源からの出力を整流する整流回路
    と;整流回路の出力端間に設けられた平滑用のコンデン
    サと;入力される直流電圧を高周波でスイッチングする
    スイッチング装置を有し、平滑用のコンデンサに並列的
    に設けられた共振形のインバータと;整流回路の一方の
    出力端と平滑用のコンデンサとの間に接続された第1の
    インダクタおよびダイオードの直列回路と;インバータ
    の出力が供給される負荷と並列に接続された複数のコン
    デンサの直列回路と;複数のコンデンサの1つの中間と
    第1のインダクタおよびダイオードの間とを接続するコ
    ンデンサとを備え、 第1のインダクタは、スイッチング装置のスイッチング
    の1周期中に自己を流れる電流が不連続になる値に設定
    されていることを特徴とする電源装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか一記載の電源
    装置において、スイッチング装置のスイッチング周波数
    を交流電源電圧の半サイクル期間内にて変化させる制御
    装置を設けたことを特徴とする電源装置。
  5. 【請求項5】制御装置は、交流電源の出力電圧に対応す
    る信号および出力電流に対応する信号を検出して、これ
    ら両信号の差がなくなるようにスイッチング周波数を変
    化させることを特徴とする請求項4記載の電源装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれか一記載の電源
    装置と;この電源装置の出力にて点灯される放電灯と;
    を具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】照明装置本体と;この本体に装着された放
    電灯と;この放電灯を点灯する請求項6記載の放電灯点
    灯装置と;を具備したことを特徴とする照明装置。
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