JP3698191B2 - 電源装置、放電灯点灯装置および照明装置 - Google Patents
電源装置、放電灯点灯装置および照明装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ手段を備えた電源装置、放電灯点灯装置および照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の放電灯点灯装置としては、入力電流を低歪化する昇圧チョッパなどのアクティブフィルタに、たとえばスイッチング素子を直列的に接続し、いずれかのスイッチング素子にインダクタおよびコンデンサを有するLC直列共振回路を介して放電ランプを接続したインバータ回路を接続した構成が知られている。
【0003】
そして、アクティブフィルタの出力電圧を比較的高く設定し、放電ランプを始動する際の電圧を容易に得ることができるようにしている。
【0004】
また、一般的な制御ICを用いてアクティブフィルタを動作させる場合、アクティブフィルタの昇圧率を130%以上にすることが奨励されており、実効電圧100Vで10%の電圧変動があるとすると、インバータ回路には、110V×1.4×1.3=200.2Vの電圧が印加されることになり、インバータ回路の設計に際しては、この電圧以上の耐電圧となるようにしている。
【0005】
一方、スイッチング素子のスイッチング周波数をLC直列共振回路の共振周波数より小さくすると、進相スイッチモードとなってスイッチング素子のターンオン時に、逆向きの大きな無効電流が流れるため、LC直列共振回路のインダクタおよびコンデンサの共振周波数に対して、スイッチング素子の動作周波数を高く設定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の放電灯点灯装置では、放電ランプの始動性およびアクティブフィルタなどの動作を考慮して、インバータ回路の入力電圧を比較的高く設定しているため、スイッチング素子に高耐電圧で大容量のものを用いなければならず、また、効率も十分に考慮されていない問題を有している。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、低耐圧、小容量のスイッチング素子を用いることができるとともに、効率を向上した電源装置、放電灯点灯装置および照明装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電源装置は、互いに直列的に接続された一対のスイッチング素子、および、負荷およびインダクタおよびコンデンサを含むLC直列共振回路を有し、スイッチング素子のスイッチング出力が供給される負荷回路を備え、直流電源からの直流電圧を高周波電圧に変換して負荷回路に供給し、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角が0°ないし40°の範囲内で、直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で、かつ、動作周波数はLC直列共振回路の共振周波数より低いインバータ手段と;負荷回路の電流値を検出し、この電流値が所定値になるように直流電源からの電圧値を制御する電源電圧制御手段と;インバータ手段の出力電流を検出するインバータ出力電流検出手段と;このインバータ出力電流検出手段で検出された出力に基づきこの出力電流の位相を検出するインバータ出力電流位相検出手段と;このインバータ出力電流位相検出手段で検出された位相に従いインバータ手段の出力電流が進相とならないようにインバータ手段の動作周波数を可変制御するスイッチング制御手段とを具備したもので、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角を0°に近くするとスイッチング素子の電力損失およびLC直列共振回路のインダクタの電力損失を小さくすることができるので位相角を40°以下とするとともに、位相角を0°以下の負にすると進相スイッチングになるので0°以上とし、この位相角が0°ないし40°の範囲内では直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で電力損失が小さく、インバータ手段の動作周波数をLC直列共振回路の共振周波数より低くすることにより、効率を向上できるとともにスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくでき、また、電源電圧制御手段で直流電源の電圧を変化させることによりインバータ手段の出力が任意に設定可能であるとともに、インバータ出力電流検出手段で検出された出力に基づきインバータ出力電流位相検出手段でこの出力電流の位相を検出し、このインバータ出力電流位相検出手段で検出された位相に従いインバータ手段の出力電流が進相とならないようにスイッチング制御手段でインバータ手段の動作周波数を可変制御することにより、よりスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくできる。
【0009】
請求項2記載の電源装置は、互いに直列的に接続された一対のスイッチング素子、および、負荷およびインダクタおよびコンデンサを含むLC直列共振回路を有し、スイッチング素子のスイッチング出力が供給される負荷回路を備え、直流電源からの直流電圧を高周波電圧に変換して負荷回路に供給し、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角が0°ないし40°の範囲内で、直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で、かつ、動作周波数はLC直列共振回路の共振周波数より低いインバータ手段と;負荷回路の電流値を検出し、この電流値が所定値になるように直流電源からの電圧値を制御する電源電圧制御手段と;インバータ手段のそれぞれのスイッチング素子に流れる電流を検出するスイッチング電流検出手段と;スイッチング電流検出手段で検出された電流に基づきこの電流の位相を検出するスイッチング電流位相検出手段と;このインバータ出力電流検出手段で検出された位相に従いそれぞれのスイッチング素子のスイッチング電流が進相とならないようにインバータ手段の動作周波数を可変制御するスイッチング制御手段とを具備したもので、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角を0°に近くするとスイッチング素子の電力損失およびLC直列共振回路のインダクタの電力損失を小さくすることができるので位相角を40°以下とするとともに、位相角を0°以下の負にすると進相スイッチングになるので0°以上とし、この位相角が0°ないし40°の範囲内では直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で電力損失が小さく、インバータ手段の動作周波数をLC直列共振回路の共振周波数より低くすることにより、効率を向上できるとともにスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくでき、また、電源電圧制御手段で直流電源の電圧を変化させることによりインバータ手段の出力が任意に設定可能であるとともに、スイッチング電流検出手段で検出された電流に基づきスイッチング電流位相検出手段でこの電流の位相を検出し、このインバータ出力電流検出手段で検出された位相に従いそれぞれのスイッチング素子のスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング制御手段でインバータ手段の動作周波数を可変制御することにより、よりスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくできる。
【0010】
請求項3記載の電源装置は、互いに直列的に接続された一対のスイッチング素子、および、負荷およびインダクタおよびコンデンサを含むLC直列共振回路を有し、スイッチング素子のスイッチング出力が供給される負荷回路を備え、直流電源からの直流電圧を高周波電圧に変換して負荷回路に供給し、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角が0°ないし40°の範囲内で、直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で、かつ、動作周波数はLC直列共振回路の共振周波数より低いインバータ手段と;負荷回路の電流値を検出し、この電流値が所定値になるように直流電源からの電圧値を制御する電源電圧制御手段と;インバータ手段のスイッチング素子に流れる電流を検出するスイッチング電流検出手段と;スイッチング電流検出手段で検出された電流に基づきこの電流の位相を検出するスイッチング電流位相検出手段と;スイッチング素子がオンしている時間を検出するカウンタ手段と;このカウンタ手段でカウントされた時間を計時するタイマ手段と;スイッチング電流位相検出手段で検出された位相に基づきスイッチング素子に流れるスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング素子のオン時間を制御するスイッチング制御手段とを具備したもので、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角を0°に近くするとスイッチング素子の電力損失およびLC直列共振回路のインダクタの電力損失を小さくすることができるので位相角を40°以下とするとともに、位相角を0°以下の負にすると進相スイッチングになるので0°以上とし、この位相角が0°ないし40°の範囲内では直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で電力損失が小さく、インバータ手段の動作周波数をLC直列共振回路の共振周波数より低くすることにより、効率を向上できるとともにスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくでき、また、電源電圧制御手段で直流電源の電圧を変化させることによりインバータ手段の出力が任意に設定可能であるとともに、スイッチング電流検出手段で検出された電流に基づきスイッチング電流位相検出手段でこの電流の位相を検出し、カウンタ手段でスイッチング素子がオンしている時間を検出し、このカウンタ手段でカウントされた時間をタイマ手段で計時し、スイッチング電流位相検出手段で検出された位相に基づきスイッチング素子に流れるスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング制御手段でスイッチング素子のオン時間を制御することにより、よりスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくできる。
【0011】
請求項4記載の電源装置は、互いに直列的に接続された一対のスイッチング素子、および、負荷およびインダクタおよびコンデンサを含むLC直列共振回路を有し、スイッチング素子のスイッチング出力が供給される負荷回路を備え、直流電源からの直流電圧を高周 波電圧に変換して負荷回路に供給し、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角が0°ないし40°の範囲内で、直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で、かつ、動作周波数はLC直列共振回路の共振周波数より低いインバータ手段と;負荷回路の電流値を検出し、この電流値が所定値になるように直流電源からの電圧値を制御する電源電圧制御手段と;インバータ手段に流れる入力電流を検出する入力電流検出手段と;入力電流検出手段で検出された入力電流に基づきこの電流の位相を検出する入力電流位相検出手段と;スイッチング素子がオンしている時間を検出するカウンタ手段と;このカウンタ手段でカウントされた時間を計時するタイマ手段と;入力電流位相検出手段で検出された位相に基づきスイッチング素子に流れるスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング素子のオン時間を制御するスイッチング制御手段とを具備したもので、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角を0°に近くするとスイッチング素子の電力損失およびLC直列共振回路のインダクタの電力損失を小さくすることができるので位相角を40°以下とするとともに、位相角を0°以下の負にすると進相スイッチングになるので0°以上とし、この位相角が0°ないし40°の範囲内では直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で電力損失が小さく、インバータ手段の動作周波数をLC直列共振回路の共振周波数より低くすることにより、効率を向上できるとともにスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくでき、また、電源電圧制御手段で直流電源の電圧を変化させることによりインバータ手段の出力が任意に設定可能であるとともに、入力電流検出手段で検出された入力電流に基づき入力電流位相検出手段でこの電流の位相を検出し、スイッチング素子がオンしている時間をカウンタ手段で検出し、このカウンタ手段でカウントされた時間をタイマ手段で計時し、入力電流位相検出手段で検出された位相に基づきスイッチング素子に流れるスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング制御手段でスイッチング素子のオン時間を制御することにより、よりスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくできる。
【0012】
請求項5記載の放電灯点灯装置は、負荷は放電ランプで、請求項1ないし4いずれか記載の電源装置を具備したもので、それぞれの作用を奏する。
【0013】
請求項6記載の放電灯点灯装置は、請求項5記載の放電灯点灯装置において、電源電圧制御手段は放電ランプのランプ電流を変化させたときのランプ電圧の可変範囲全域で電圧を可変するもので、ランプ電圧の可変範囲全域で電圧を可変し、広い範囲で調光が確実になる。
【0014】
請求項7記載の照明装置は、請求項5または6記載の放電灯点灯装置と;この放電灯点灯装置が設けられる器具本体とを具備したもので、それぞれの作用を奏する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の照明装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図1は第1の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図、図2は照明装置の外観を示す斜視図である。
【0017】
図2に示すように、照明装置1は、器具本体2の下面に反射面3が形成され、この反射面3の両端にはランプソケット4,4が取り付けられ、これらランプソケット4,4間には放電ランプとしての蛍光ランプFLが装着され、器具本体2内には電源装置としての放電灯点灯装置10が収納されている。
【0018】
この放電灯点灯装置10は、出力電圧を可変可能な直流電源Eに、インバータ手段としてのハーフブリッジ型のインバータ回路11が接続されている。このインバータ回路11は、スイッチング素子としての電界効果トランジスタQ1およびスイッチング素子としての電界効果トランジスタQ2が直列に接続されている。
【0019】
また、電界効果トランジスタQ2には、負荷回路12が接続されている。この負荷回路12は直流カット用のコンデンサC1およびインダクタL1を介して、負荷である放電ランプとしての蛍光ランプFLのフィラメントFLa,FLbのそれぞれの一端に接続され、フィラメントFLa,FLbの他端間には、始動用のコンデンサC2が接続され、これらインダクタL1およびコンデンサC2にてLC直列共振回路15が接続されている。
【0020】
さらに、蛍光ランプFLのフィラメントFLbには、フィラメントFLbを予熱するコンデンサC2を経由した電流をキャンセルするように検出巻線L2が設けられ、この検出巻線L2にはランプ電流検出回路16が接続され、このランプ電流検出回路16は誤差増幅器17の一端に接続され、この誤差増幅器17の他端には電圧可変の基準電源E1が接続され、この誤差増幅器17の出力端子には、電源電圧制御手段としての直流電圧制御回路18が接続され、直流電圧制御回路18により直流電源Eの電圧を可変する。
【0021】
なお、電界効果トランジスタQ1,Q2からみた負荷回路12の位相角が0°ないし40°の範囲内で、直流電源Eの電圧値が蛍光ランプFLの定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で、かつ、インバータ回路11の動作周波数はLC直列共振回路15の共振周波数より低く設定されている。
【0022】
また、インダクタL1は0.437mH、コンデンサC1は0.68nF、コンデンサC2は6850pF、LC直列共振回路15の共振周波数は91.9kHz、負荷回路12のインピーダンス位相角arg(Z)=0°、蛍光ランプFLの定常動作時のスイッチング周波数50kHz一定で、蛍光ランプFLはFLR40S・EX−N/M/36(株式会社東芝ライテック製)を用いるものとし、ランプ電力30.7W、ランプ電圧約100Vとする。
【0023】
ここで、電界効果トランジスタQ1,Q2からみた負荷回路12の位相角を0°ないし40°の範囲内に設定する理由について説明する。
【0024】
まず、負荷回路12のインピーダンス位相角arg(Z)を変化させたときの直流電源Eの電圧VDCとインダクタL1の電力損失との関係を求める。
【0025】
この負荷回路12は、放電ランプFLを等価的に抵抗として表すことができ、この放電ランプFLの抵抗値をRFL、インダクタL1のインダクタンス値をL1、コンデンサC2のキャパシタンス値をC2とすると、インピーダンスZは、
Z=jωL+{1/(1/R+jωC)}
=ZR+j(XL−XC)
となる。なお、ここで、ZR=R/(1+ω2C2R2)、XL=ωL、XC=1/{ω(1+ω2C2R2)/ω2C2R2)}である。
【0026】
そして、位相角arg(Z)が小さいほどインダクタL1の電力損失は小さくなり、位相角arg(Z)=0°のときに電力損失が最小になる。また、インダクタL1の電力損失は、k×電流値2×ωLで決まるので、位相角arg(Z)が大きくなるに従って相対的に電力損失も大きくなる。なお、位相角arg(Z)が0°以下になると、電界効果トランジスタQ1,Q2のスイッチングが進相になるので、0°以下については考慮しない。
【0027】
さらに、負荷回路12のインピーダンス位相角arg(Z)を変化させたときの直流電源Eの電圧と電界効果トランジスタQ1,Q2の電力損失との関係については、位相角が小さい程電界効果トランジスタQ1,Q2における電力損失は小さくなり、位相角arg(Z)=0°に近付くに従って電界効果トランジスタQ1,Q2の電流と電圧との差が0に近付き、電界効果トランジスタQ1,Q2の電力損失が減少する。
【0028】
次に、直流電源Eの電圧値が蛍光ランプFLの定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内に設定する理由について説明する。
【0029】
直流電源Eの電圧とインダクタL1および電界効果トランジスタQ1,Q2の電力損失の和は位相角arg(Z)の場合、図3に示すようになる。すなわち、直流電源Eの電圧VDCが120V≦VDC≦200Vであれば電力損失が0.125W以下、140V≦VDC≦180Vであれば電力損失が0.110W以下、160Vであれば電力損失を最小にできる。
【0030】
そして、蛍光ランプFLの定格ランプ電圧をVLとすれば、1.2VL≦VDC≦2.0VL、1.4VL≦VDC≦1.8VL、1.6VL=VDCとなる。また、位相角arg(Z)を変化させても同様な傾向を示し、位相角arg(Z)が0°≦arg(Z)≦40°であれば、電力の損失を低減できる。
【0031】
次に、上記図1に示す実施の形態の動作について説明する。
【0032】
まず、直流電源Eの電圧を電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を交互にオン、オフさせながら、高周波交流に変換し、コンデンサC1で直流カットし、インダクタL1およびコンデンサC2で直列共振させ、蛍光ランプFLに所定の電圧を印加して蛍光ランプFLを始動、点灯する。
【0033】
その後、検出巻線L2ではコンデンサC2を経由したフィラメント予熱電流をキャンセルして、フィラメントFLa,FLb間で放電したランプ電流のみをランプ電流検出回路16で検出し、誤差増幅器17でこのランプ電流検出回路16により電圧に変換されたランプ電流と、基準電源E1の電圧とを比較し、基準電源E1の電圧よりランプ電流検出回路16からの電圧が高い場合には、直流電圧制御回路18で直流電源Eの直流電圧を低下させ、反対に、基準電源E1の電圧よりランプ電流検出回路16からの電圧が低い場合には、直流電圧制御回路18で直流電源の直流電圧を増加させ、基準電源E1で設定された電圧値に従ってランプ電流を常に一定に制御する。
【0034】
次に、第2の実施の形態について図4に示す放電灯点灯装置を参照して説明する。
【0035】
図4は第2の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図で、この第2の実施の形態は、第1の実施の形態において、基準電源E1の電圧をPWM波形の調光信号を電圧に変換して出力する調光信号変換器21を接続したものである。
【0036】
そして、基本的な動作は第1の実施の形態と同様であるが、PWM波形の調光信号が入力されると、調光信号変換器21で対応する電圧に変換され、この変換された電圧に基づき、基準電源E1の電圧値を可変設定する。この基準電源E1の電圧値を可変することにより、直流電源Eの電圧値が変化してランプ電流を変化させることができ、蛍光ランプFLを調光できる。なお、この場合にも設定されたランプ電圧を一定に保持できる。
【0037】
また、この調光している状態は、図5に示すように、ランプ電流が約300mAになるように設定しているもので、インバータ回路11の負荷特性の範囲は50Vないし175V、調光したランプ電圧の変化範囲は約95Vないし130Vとなっており、負荷特性の電圧変化範囲がランプ電圧の変化範囲を完全に含むように、直流電源の電圧VDCを可変制御することにより実現している。
【0038】
なお、調光信号に従い所定値を可変した場合、負荷特性および直流電源の電圧VDCが垂直に立ち上がっている部分、すなわち電流が一定に制御される部分が左右方向に動くことになり出力を可変でき、高効率で周波数を一定に保ったまま調光できる。
【0039】
また、第3の実施の形態について図6に示す放電灯点灯装置を参照して説明する。
【0040】
図6は第3の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図で、この第3の実施の形態は、第1の実施の形態において、電界効果トランジスタQ2および蛍光ランプFLのフィラメントFLbの一端間に、インバータ回路11の出力電流を検出するインバータ出力電流検出手段としてのインバータ出力電流検出回路25を接続し、このインバータ出力電流検出回路25にこのインバータ出力電流検出回路25で検出された電流に基づき位相を検出するインバータ出力電流位相検出手段としてのインバータ出力電流位相検出回路26が接続され、このインバータ出力電流位相検出回路26にスイッチング制御手段としての発振器27が接続され、この発振器27に駆動回路28が接続され、この駆動回路28により電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を制御駆動する。
【0041】
そして、基本的な動作は第1の実施の形態と同様であるが、インバータ出力電流検出回路25で電流を検出し、インバータ出力電流位相検出回路26で検出された電流に基づき位相を検出し、発振器27で駆動回路28の周波数を変化させて電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を制御駆動する。
【0042】
したがって、インバータ出力電流位相検出回路26でインバータ回路11の出力電流の位相を検出し、この位相に基づき電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2の周波数を制御するため、調光した場合にも、電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2のスイッチングが進相になることを防止できる。
【0043】
さらに、第4の実施の形態について図7に示す放電灯点灯装置を参照して説明する。
【0044】
図7は第4の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図で、この第4の実施の形態は、第1の実施の形態において、電界効果トランジスタQ1に対して直列にスイッチング電流を検出するスイッチング電流検出手段としてのスイッチング電流検出回路31を接続し、電界効果トランジスタQ2に対して直列にスイッチング電流を検出するスイッチング電流検出手段としてのスイッチング電流検出回路32を接続し、スイッチング電流検出回路31はスイッチング電流位相検出手段としてのスイッチング電流位相検出回路33を介して発振器27に接続され、スイッチング電流検出回路32はスイッチング電流位相検出手段としてのスイッチング電流位相検出回路34を介して発振器27に接続され、この発振器27に駆動回路28が接続され、この駆動回路28により電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を制御駆動する。
【0045】
そして、基本的な動作は第1の実施の形態と同様であるが、スイッチング電流検出回路31で電界効果トランジスタQ1のスイッチング電流を検出し、スイッチング電流位相検出回路33で検出されたスイッチング電流に基づき位相を検出するとともに、スイッチング電流検出回路32で電界効果トランジスタQ2のスイッチング電流を検出し、スイッチング電流位相検出回路34で検出されたスイッチング電流に基づき位相を検出し、これらスイッチング電流位相検出回路33,34で検出された位相に基づき、発振器27で駆動回路28の周波数を変化させて電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を制御駆動する。
【0046】
したがって、スイッチング電流電流位相検出回路33,34で電界効果トランジスタQ1,Q2のスイッチング電流の位相を検出し、このスイッチング電流の位相に基づき電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2の周波数を制御するため、調光した場合にも、電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2のスイッチングが進相になることを防止できる。
【0047】
さらに、第5の実施の形態について図8に示す放電灯点灯装置を参照して説明する。
【0048】
図8は第5の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図で、この第5の実施の形態は、第1の実施の形態において、低電位側の電界効果トランジスタQ2に対して直列にスイッチング電流を検出するスイッチング電流検出手段としてのスイッチング電流検出回路41を接続し、このスイッチング電流検出回路41はスイッチング電流の位相を検出するスイッチング電流位相検出手段としてのスイッチング電流位相検出回路42を介して発振器27に接続され、電界効果トランジスタQ2がオンしているスイッチング電流が流れている時間をカウンタするカウンタ手段としてのカウンタ回路43に接続されるとともに、インバータ回路44を介してタイマ手段としてのタイマ回路45に接続され、このタイマ回路45はカウンタ回路43および発振器27に接続されている。また、この発振器27に駆動回路28が接続され、この駆動回路28により電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を制御駆動する。
【0049】
そして、基本的な動作は第1の実施の形態と同様であるが、スイッチング電流検出回路41で電界効果トランジスタQ2のスイッチング電流を検出すると、カウンタ回路43がカウンタを開始し、所定のタイミングで電界効果トランジスタQ2はオフし、カウンタ回路43はカウンタを停止する。このとき、電界効果トランジスタQ1に駆動回路28により駆動信号が入力され、同時にタイマ回路45が計時をし始め、カウンタ回路43によりカウントされタイマ回路45にセットされた時間まで電界効果トランジスタQ1をオンする。そして、タイマ回路45にセットされた時間に達するとカウンタ回路43はリセットされ、電界効果トランジスタQ1をオフするとともに、電界効果トランジスタQ2をオンし、これらの動作を繰り返す。また、スイッチング電流位相検出回路42では、スイッチング電流検出回路41で検出されたスイッチング電流に基づき位相を検出し、発振器27で駆動回路28の周波数を変化させて電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を制御駆動する。
【0050】
したがって、スイッチング電流検出回路41により検出されたスイッチング電流に基づくカウンタ回路43およびタイマ回路45により、電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2のオン、オフを設定するとともに、スイッチング電流位相検出回路42で電界効果トランジスタQ1,Q2のスイッチング電流の位相を検出し、このスイッチング電流の位相に基づき電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2の周波数を制御するため、調光した場合にも、電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2のスイッチングが進相になることを防止できる。
【0051】
またさらに、第6の実施の形態について図9に示す放電灯点灯装置を参照して説明する。
【0052】
図9は第6の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図で、この第6の実施の形態は、第1の実施の形態において、直流電源Eおよび低電位側の電界効果トランジスタQ2の間ににインバータ回路11の入力電流を検出する入力電流検出手段としての入力電流検出回路51を接続し、この入力電流検出回路51は入力電流の位相を検出する入力電流位相検出手段としての入力電流位相検出回路52を介して発振器27に接続され、電界効果トランジスタQ1がオンしているインバータ回路11の入力電流が流れている時間をカウンタするカウンタ手段としてのカウンタ回路53に接続されるとともに、インバータ回路54を介してタイマ手段としてのタイマ回路55に接続され、このタイマ回路55はカウンタ回路53および発振器27に接続されている。また、この発振器27に駆動回路28が接続され、この駆動回路28により電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を制御駆動する。
【0053】
そして、基本的な動作は第1の実施の形態と同様であるが、入力電流検出回路51で電界効果トランジスタQ1がオンしている状態のインバータ回路11への入力電流を検出すると、カウンタ回路53がカウンタを開始し、所定のタイミングで電界効果トランジスタQ1はオフし、カウンタ回路53はカウンタを停止する。このとき、電界効果トランジスタQ2に駆動回路28により駆動信号が入力され、同時にタイマ回路55が計時をし始め、カウンタ53によりカウントされタイマ回路55にセットされた時間まで電界効果トランジスタQ2をオンする。そして、タイマ回路55にセットされた時間に達するとカウンタ回路53はリセットされ、電界効果トランジスタQ2をオフするとともに、電界効果トランジスタQ1をオンし、これらの動作を繰り返す。また、入力電流位相検出回路52では、入力電流検出回路51で検出されたインバータ回路11の入力電流に基づき位相を検出し、発振器27で駆動回路28の周波数を変化させて電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を制御駆動する。
【0054】
したがって、入力電流検出回路51により検出されたインバータ回路11の入力電流に基づくカウンタ回路53およびタイマ回路55により、電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2のオン、オフを設定するとともに、入力電流位相検出回路52でインバータ回路11の入力電流の位相を検出し、このインバータ回路11の入力電流の位相に基づき電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2の周波数を制御するため、調光した場合にも、電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2のスイッチングが進相になることを防止できる。
【0055】
また、第7の実施の形態について図10に示す放電灯点灯装置を参照して説明する。
【0056】
図10は第7の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図で、この第7の実施の形態の電源装置としての放電灯点灯装置60は、図10に示すように、商用交流電源eにこの商用交流電源eの電圧を整流、平滑する整流平滑回路61が接続され、この整流平滑回路61にはアクティブフィルタである昇圧チョッパ回路62が接続されている。
【0057】
この昇圧チョッパ回路62は、整流平滑回路61にインダクタL11および電界効果トランジスタQ11の直列回路が接続され、電界効果トランジスタQ11のソース、ドレイン間にダイオードD11および電解コンデンサC11の直列回路が接続され、電界効果トランジスタQ11のゲートには、制御手段としてのICチップである制御回路63が接続され、この制御回路63内には誤差増幅器64およびこの誤差増幅器64の一方の端子には基準電源E2が接続されている。また、電解コンデンサC11に対して並列に、抵抗R1および抵抗R2の直列回路が接続され、これら抵抗R1および抵抗R2の接続点と、制御回路63の誤差増幅器64の他方の端子間にはダイオードD12が接続されている。
【0058】
そして、商用交流電源e、整流平滑回路61および昇圧チョッパ回路62で直流電源65を構成している。
【0059】
また、この直流電源65の電界効果トランジスタQ11に対して並列に、図1に示すインバータ回路11が接続されている。なお、図1に示す検出巻線L2に代えてトランスTrが接続され、このトランスTrは、蛍光ランプFLのフィラメントFLbに、コンデンサC2に流れるフィラメント予熱電流をキャンセルするそれぞれ検出巻線Tr1,Tr2が接続され、さらに磁気的に接続された出力巻線Tr3を有している。この出力巻線Tr3は、整流平滑回路66に接続されるとともに、ダイオードD15を介して誤差増幅器64の他方の端子に接続され、整流平滑回路66は点灯検出手段としてのコンパレータ67、発振器27および駆動回路28を介して電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2に接続されている。
【0060】
一方、タイマ回路68が設けられ、このタイマ回路68はダイオードD16を介して誤差増幅器64の他方の端子に接続されている。
【0061】
次に、この図10に示す実施の形態の動作について説明する。
【0062】
なお、特にインバータ回路11については基本的には図1に示す実施の形態と同様に動作する。
【0063】
まず、電源が投入された蛍光ランプFLの予熱時には、この電源投入後の約1秒間タイマ回路68を出力し、ダイオードD16を介して高値優先の状態で制御回路63の誤差増幅器64に入力し、抵抗R1および抵抗R2の接続点からのフィードバックが行なわれない状態にし、制御回路63は動作せず、昇圧チョッパ回路62は動作しないので、インバータ回路11には商用交流電源eの電圧を整流平滑回路61で整流平滑した状態で供給する。
【0064】
そして、電源が投入された後の1秒後には、タイマ回路68は出力を停止するため、ダイオードD16を介して制御回路63の誤差増幅器64には信号が入力されなくなり、抵抗R1および抵抗R2からダイオードD12を介して制御回路63の誤差増幅器64に信号を供給し、始動モードとなり、抵抗R1および抵抗R2の分圧のフィードバックに従い制御回路63の誤差増幅器64が動作し、昇圧チョッパ回路62が動作し、電界効果トランジスタQ11の電圧が上昇する。
【0065】
さらに、この電界効果トランジスタQ11の電圧が上昇し、インダクタL1およびコンデンサC2の共振により蛍光ランプFLが放電を開始すると、トランスTrから整流平滑回路66に電圧が印加され、整流平滑回路66が出力を開始することにより、コンパレータ67は出力し、発振器27により駆動回路28を制御して、電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2の周波数が制御される。また、整流平滑回路66が出力することにより、ダイオードD12を介した信号よりダイオードD15を介した信号の電圧が高いため、昇圧チョッパ回路62はインバータ回路11の出力がフィードバックされて制御される。
【0066】
なお、予熱時、始動時、および、放電ランプFLの始動後であっても半波放電しているときは、コンパレータ67は出力しないため、図11に示すように、発振器27は電界効果トランジスタQ1および電界効果トランジスタQ2を進相スイッチングさせない高い周波数aで発振する。
【0067】
【発明の効果】
請求項1記載の電源装置によれば、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角を0°に近くするとスイッチング素子の電力損失およびLC直列共振回路のインダクタの電力損失を小さくすることができるので位相角を40°以下とするとともに、位相角を0°以下の負にすると進相スイッチングになるので0°以上とし、この位相角が0°ないし40°の範囲内では直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で電力損失が小さく、インバータ手段の動作周波数をLC直列共振回路の共振周波数より低くすることにより、効率を向上できるとともにスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくでき、また、電源電圧制御手段で直流電源の電圧を変化させることによりインバータ手段の出力を任意に設定できるとともに、インバータ出力電流検出手段で検出された出力に基づきインバータ出力電流位相検出手段でこの出力電流の位相を検出し、このインバータ出力電流位相検出手段で検出された位相に従いインバータ手段の出力電流が進相とならないようにスイッチング制御手段でインバータ手段の動作周波数を可変制御することにより、よりスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくできる。
【0068】
請求項2記載の電源装置によれば、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角を0°に近くするとスイッチング素子の電力損失およびLC直列共振回路のインダクタの電力損失を小さくすることができるので位相角を40°以下とするとともに、位相角を0°以下 の負にすると進相スイッチングになるので0°以上とし、この位相角が0°ないし40°の範囲内では直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で電力損失が小さく、インバータ手段の動作周波数をLC直列共振回路の共振周波数より低くすることにより、効率を向上できるとともにスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくでき、また、電源電圧制御手段で直流電源の電圧を変化させることによりインバータ手段の出力を任意に設定できるとともに、スイッチング電流検出手段で検出された電流に基づきスイッチング電流位相検出手段でこの電流の位相を検出し、このインバータ出力電流検出手段で検出された位相に従いそれぞれのスイッチング素子のスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング制御手段でインバータ手段の動作周波数を可変制御することにより、よりスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくできる。
【0069】
請求項3記載の電源装置によれば、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角を0°に近くするとスイッチング素子の電力損失およびLC直列共振回路のインダクタの電力損失を小さくすることができるので位相角を40°以下とするとともに、位相角を0°以下の負にすると進相スイッチングになるので0°以上とし、この位相角が0°ないし40°の範囲内では直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で電力損失が小さく、インバータ手段の動作周波数をLC直列共振回路の共振周波数より低くすることにより、効率を向上できるとともにスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくでき、また、電源電圧制御手段で直流電源の電圧を変化させることによりインバータ手段の出力を任意に設定できるとともに、スイッチング電流検出手段で検出された電流に基づきスイッチング電流位相検出手段でこの電流の位相を検出し、カウンタ手段でスイッチング素子がオンしている時間を検出し、このカウンタ手段でカウントされた時間をタイマ手段で計時し、スイッチング電流位相検出手段で検出された位相に基づきスイッチング素子に流れるスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング制御手段でスイッチング素子のオン時間を制御することにより、よりスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくできる。
【0070】
請求項4記載の電源装置によれば、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角を0°に近くするとスイッチング素子の電力損失およびLC直列共振回路のインダクタの電力損失を小さくすることができるので位相角を40°以下とするとともに、位相角を0°以下の負にすると進相スイッチングになるので0°以上とし、この位相角が0°ないし40°の範囲内では直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で電力損失が小さく、インバータ手段の動作周波数をLC直列共振回路の共振周波数より低くすることにより、効率を向上できるとともにスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくでき、また、電源電圧制御手段で直流電源の電圧を変化させることによりインバータ手段の出力を任意に設定できるとともに、入力電流検出手段で検出された入力電流に基づき入力電流位相検出手段でこの電流の位相を検出し、スイッチング素子がオンしている時間をカウンタ手段で検出し、このカウンタ手段でカウントされた時間をタイマ手段で計時し、入力電流位相検出手段で検出された位相に基づきスイッチング素子に流れるスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング制御手段でスイッチング素子のオン時間を制御することにより、よりスイッチング素子の耐電圧を低くできるとともに容量を小さくできる。
【0071】
請求項5記載の放電灯点灯装置によれば、負荷は放電ランプで、請求項1ないし4いずれか記載の電源装置を具備したので、それぞれの効果を奏することができる。
【0072】
請求項6記載の放電灯点灯装置によれば、請求項5記載の放電灯点灯装置に加え、電源電圧制御手段は放電ランプのランプ電流を変化させたときのランプ電圧の可変範囲全域で電圧を可変するので、ランプ電圧の可変範囲全域で電圧を可変し、広い範囲で調光を確実にできる。
【0073】
請求項7記載の照明装置によれば、請求項5または6記載の放電灯点灯装置が設けられる器具本体とを具備したので、それぞれの効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【図2】 同上照明装置の外観を示す斜視図である。
【図3】 同上直流電圧と損失との関係を示すグラフである。
【図4】 同上第2の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【図5】 同上負荷特性、ランプ電流−電圧特性および電源電圧の関係を示すグラフである。
【図6】 同上第3の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【図7】 同上第4の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【図8】 同上第5の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【図9】 同上第6の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【図10】 同上第7の実施の形態の放電灯点灯装置を示す回路図である。
【図11】 同上周波数と出力電圧との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 照明装置
2 器具本体
10,60 電源装置である放電灯点灯装置
11 インバータ手段としてのインバータ回路
12 負荷回路
15 LC直列共振回路
18 電源電圧制御手段としての直流電圧制御回路
25 インバータ出力電流検出手段としてのインバータ出力電流検出回路
26 インバータ出力電流位相検出手段としてのインバータ出力電流位相検出回路
27 スイッチング制御手段としての発振器
31,32,41 スイッチング電流検出手段としてのスイッチング電流検出回路
33,34,42 スイッチング電流位相検出手段としてのスイッチング電流位相検出回路
51 入力電流検出手段としての入力電流検出回路
52 入力電流位相検出手段としての入力電流位相検出回路
43,53 カウンタ手段としてのカウンタ回路
45,55 タイマ手段としてのタイマ回路
67 点灯検出手段としてのコンパレータ
C2 コンデンサ
E 直流電源
FL 負荷である放電ランプとしての蛍光ランプ
L1 インダクタ
Q1,Q2 スイッチング素子としての電界効果トランジスタ
Claims (7)
- 互いに直列的に接続された一対のスイッチング素子、および、負荷およびインダクタおよびコンデンサを含むLC直列共振回路を有し、スイッチング素子のスイッチング出力が供給される負荷回路を備え、直流電源からの直流電圧を高周波電圧に変換して負荷回路に供給し、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角が0°ないし40°の範囲内で、直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で、かつ、動作周波数はLC直列共振回路の共振周波数より低いインバータ手段と;
負荷回路の電流値を検出し、この電流値が所定値になるように直流電源からの電圧値を制御する電源電圧制御手段と;
インバータ手段の出力電流を検出するインバータ出力電流検出手段と;
このインバータ出力電流検出手段で検出された出力に基づきこの出力電流の位相を検出するインバータ出力電流位相検出手段と;
このインバータ出力電流位相検出手段で検出された位相に従いインバータ手段の出力電流が進相とならないようにインバータ手段の動作周波数を可変制御するスイッチング制御手段と;
を具備したことを特徴とする電源装置。 - 互いに直列的に接続された一対のスイッチング素子、および、負荷およびインダクタおよびコンデンサを含むLC直列共振回路を有し、スイッチング素子のスイッチング出力が供給される負荷回路を備え、直流電源からの直流電圧を高周波電圧に変換して負荷回路に供給し、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角が0°ないし40°の範囲内で、直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で、かつ、動作周波数はLC直列共振回路の共振周波数より低いインバータ手段と;
負荷回路の電流値を検出し、この電流値が所定値になるように直流電源からの電圧値を制御する電源電圧制御手段と;
インバータ手段のそれぞれのスイッチング素子に流れる電流を検出するスイッチング電流検出手段と;
スイッチング電流検出手段で検出された電流に基づきこの電流の位相を検出するスイッチング電流位相検出手段と;
このインバータ出力電流検出手段で検出された位相に従いそれぞれのスイッチング素子のスイッチング電流が進相とならないようにインバータ手段の動作周波数を可変制御するスイッチング制御手段と;
を具備したことを特徴とする電源装置。 - 互いに直列的に接続された一対のスイッチング素子、および、負荷およびインダクタおよびコンデンサを含むLC直列共振回路を有し、スイッチング素子のスイッチング出力が供給される負荷回路を備え、直流電源からの直流電圧を高周波電圧に変換して負荷回路に供給し、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角が0°ないし40°の範囲内で、直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で、かつ、動作周波数はLC直列共振回路の共振周波数より低いインバータ手段と;
負荷回路の電流値を検出し、この電流値が所定値になるように直流電源からの電圧値を制御する電源電圧制御手段と;
インバータ手段のスイッチング素子に流れる電流を検出するスイッチング電流検出手段と;
スイッチング電流検出手段で検出された電流に基づきこの電流の位相を検出するスイッチング電流位相検出手段と;
スイッチング素子がオンしている時間を検出するカウンタ手段と;
このカウンタ手段でカウントされた時間を計時するタイマ手段と;
スイッチング電流位相検出手段で検出された位相に基づきスイッチング素子に流れるスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング素子のオン時間を制御するスイッチ ング制御手段と;
を具備したことを特徴とする電源装置。 - 互いに直列的に接続された一対のスイッチング素子、および、負荷およびインダクタおよびコンデンサを含むLC直列共振回路を有し、スイッチング素子のスイッチング出力が供給される負荷回路を備え、直流電源からの直流電圧を高周波電圧に変換して負荷回路に供給し、スイッチング素子からみた負荷回路の位相角が0°ないし40°の範囲内で、直流電源の電圧値が負荷の定格電圧の1.2倍ないし2.0倍の範囲内で、かつ、動作周波数はLC直列共振回路の共振周波数より低いインバータ手段と;
負荷回路の電流値を検出し、この電流値が所定値になるように直流電源からの電圧値を制御する電源電圧制御手段と;
インバータ手段に流れる入力電流を検出する入力電流検出手段と;
入力電流検出手段で検出された入力電流に基づきこの電流の位相を検出する入力電流位相検出手段と;
スイッチング素子がオンしている時間を検出するカウンタ手段と;
このカウンタ手段でカウントされた時間を計時するタイマ手段と;
入力電流位相検出手段で検出された位相に基づきスイッチング素子に流れるスイッチング電流が進相とならないようにスイッチング素子のオン時間を制御するスイッチング制御手段と;
を具備したことを特徴とする電源装置。 - 負荷は放電ランプで、
請求項1ないし4いずれか記載の電源装置を具備した
ことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 電源電圧制御手段は放電ランプのランプ電流を変化させたときのランプ電圧の可変範囲全域で電圧を可変する
ことを特徴とする請求項5記載の放電灯点灯装置。 - 請求項5または6記載の放電灯点灯装置と;
この放電灯点灯装置が設けられる器具本体と;
を具備したことを特徴とする照明装置。
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