JPH0787715B2 - 単相同期モータの回転方向制御装置 - Google Patents

単相同期モータの回転方向制御装置

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JPH0787715B2
JPH0787715B2 JP17666890A JP17666890A JPH0787715B2 JP H0787715 B2 JPH0787715 B2 JP H0787715B2 JP 17666890 A JP17666890 A JP 17666890A JP 17666890 A JP17666890 A JP 17666890A JP H0787715 B2 JPH0787715 B2 JP H0787715B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、界磁極を設けた回転子と単相巻線が巻回され
た固定子とを備える単相同期モータの回転方向制御装置
に関する。
[従来の技術] 従来より、単相同期モータの回転方向を制御する装置の
一つとして、単相同期モータの起動時に、所定の基準点
に対する回転子磁極の位置を検出し、その検出位置と回
転方向指令とに応じて、交流電源投入後の最初の正のサ
イクルの開始時あるいは最初の負のサイクルの開始時か
ら、固定子に巻回された単相巻線を、交流電源により通
電することで回転子の回転方向を指令方向に制御する装
置が知られている(特公昭63−60367号)。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記装置では、起動時には回転方向を指令方向
に制御できるものの、起動後に過負荷などにより回転子
の回転が停止した場合には、負荷軽減後に再び回転する
に際して、回転子磁極の位置に関係無く交流電源による
通電が継続されるので、回転子の回転方向が不確定とな
り回転方向を指令方向に制御できえないといった問題が
起こる。
そこで、本発明は、単相同期モータの起動時は勿論のこ
と、起動後に一旦停止した後に再び回転を始めるときに
も、回転方向を指令方向に制御できる単相同期モータの
回転方向制御装置を提供することを目的としてなされ
た。
[課題を解決するための手段] 本発明の要旨とするところは、 界磁極を設けた回転子と単相巻線が巻回された固定子と
を備える単相同期モータの回転方向を制御する単相同期
モータの回転方向制御装置であって、 上記回転子の回転方向を検出する回転方向検出手段と、 該検出された回転子の回転方向と予め指令された回転方
向とが一致しているか否かを判定する判定手段と、 所定の周期で交互に通電方向を切り換えて、上記固定子
の単相巻線を通電する通電手段と、 上記判定手段により上記回転子の回転方向が予め指令さ
れた回転方向と一致していると判定されたときには、上
記通電手段による上記固定子の単相巻線の通電を継続さ
せ、上記判定手段により上記回転子の回転方向が予め指
令された回転方向と一致していないと判定されたときに
は、その後上記判定手段により上記回転子の回転方向が
予め指令された回転方向と一致したと判定されるまでの
間、上記通電手段による各通電方向での通電時間が互い
に異なるように、上記通電手段が交互に通電方向を切り
換えるタイミングのうち、いずれか一方の通電方向への
切換タイミングを変更する変更手段と、 を備えたことを特徴とする単相同期モータの回転方向制
御装置にある。
[作用] 以上のように構成された本発明の単相同期モータの回転
方向制御装置によれば、通電手段が、所定周期で交互に
通電方向を切り換えて固定子の単相巻線を通電(交番電
流)すると、交番電流により固定子に形成された磁極に
よって回転子にトルクが与えられるので、回転子が上記
の通電周期に同期して回転する。
すなわち、対固定子磁極区間(回転子磁極が固定子の1
時局に向き合う区間)において、回転子磁極が当該固定
子磁極に正対する位置(回転子磁極が当該固定子磁極の
中心に椎対する位置)へ接近する領域にあるときに通電
すると(以下、正方向通電という)、回転子を回転させ
るようにトルクが発生し(当該固定子磁極は回転子磁極
と反対の極性になり、固定子磁極と回転子磁極が吸引し
合う)、回転子磁極が該正対位置を過ぎそこから離反す
る領域にあるときに通電方向を反対に切り換えて通電す
ると(以下、逆方向通電という)、更に回転子を回転さ
せるようにトルクが発生する(当該固定子磁極は回転子
磁極と同じ極性になり、固定子磁極と回転子磁極とが反
発し合う)。
このようにして回転子が通電の切り換え周期に同期して
回転すると、その回転方向が回転方向検出手段により検
出され、判定手段にて、その検出された回転子の回転方
向が予め指令された回転方向と一致しているか否かが判
定される。そして、判定手段により回転子の回転方向が
指令された回転方向と一致していると判定されたときに
は、通電手段による固定子の単相巻線の通電がそのまま
継続されるが、判定手段により回転子の回転方向が指令
された回転方向と一致していないと判定されると、変更
手段が、その後判定手段により回転子の回転方向が指令
された回転方向と一致したと判定されるまでの間、通電
手段による各通電方向での通電時間が互いに異なるよう
に、通電手段が交互に通電方向を切り換えるタイミング
のうちの、いずれか一方の通電方向への切換タイミング
を変更する。このために、回転子の回転は同期を外れ
る。たとえば、逆転が指令されたときに回転子が正転し
ている場合、上記タイミングの変更によって正方向通電
期間が延長され逆方向通電期間が短縮されたときには、
回転子磁極が正対位置を過ぎ離反する領域に入っても正
方向通電が継続されるために、回転子の回転を制御する
ようにトルクが発生して回転子の回転速度は低下する。
続いて、逆方向通電が行われ回転子の回転速度は上昇す
るが、この逆方向通電期間が短縮されているので、回転
子が未だ離反領域にあって次の対固定子磁極区間へ回転
・移行する前に、再び正方向通電が行われる。
そのため、回転子を逆転させるようにトルクが発生し、
そのトルクが回転子のイナーシャより大きければ回転子
は逆転する。イナーシャの方が大きくて回転子が正方向
へ回転し続けたときには、次の固定子磁極が固定子磁極
の極性と同じ極性になっているので、逆方向に回転する
ようにトルクが発生し、ここで回転子は逆転する。
指令方向と一致すれば、通電の切り換えタイミングの変
更は終了し、通電手段による所定周期での通電の切り換
えに同期して、回転子は指令方向へ回転する。
[実施例] 以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
第1図は本発明を適用した単相同期モータの回転方向制
御装置を表す電気回路図、第2図(A)・(B)・
(C)は単相同期モータの機械的構造を表す説明図であ
る。
第2図(A)〜(C)に示すように、単相同期モータM
は、永久磁石を用いて6磁極(3個のN極及び3個のS
極)に構成された回転子RTと、単相巻線Cが巻回され6
個の磁極P1〜P6からなる固定子STとを備えている。
この単相同期モータMでは、機械的安定点(単相巻線C
の非通電時に、回転子RTが自らの磁力で安定して静止す
る点)と電気的安定点(単相巻線Cの通電時に、回転子
RTが静止する点)とがずれるように回転子磁極及び固定
子磁極P1〜P6を配置して、正転方向あるいは逆転方向に
速やかに回転するように構成されている。なお、回転子
RTの機械的安定点は、対固定子磁極区間の正対位置(以
下、単に正対位置という)への接近領域または離反領域
に位置している。
また、回転子RTの回転平面RTaは、たとえば、反射面n
と無反射面sとで交互に塗り分けられて8等分され、こ
の回転平面RTaに対向して、後述の検出ユニット20a、20
bがモータ・ケースMaの一部に配設されている。
第1図に示すように、単相同期モータMの回転方向制御
装置1は、回転方向指令器OPにより指令された回転方向
へ回転子RTの回転方向を制御するもので、定電圧の直流
電源を装置各部に供給する定電圧回路3と、回転子RTの
回転方向を検出する回転方向検出回路5と、指令された
回転方向と検出された回転方向とが一致しているか否か
を判定する判定回路7と、パルス信号P1を出力する第1
発振回路9と、第1発振回路9とは異なる周期・ON−OF
Fデューティ比のパルス信号P2を出力する第2発振回路1
1と、交番電流を単相巻線Cへ通電する駆動回路13と、
判定回路7の判定結果に応じてパルス信号P1またはパル
ス信号P1にパルス信号P2を重畳したものをドライブ・パ
ルスとして駆動回路13へ出力するドライブ・パルス出力
回路15とを主要部として構成されている。
なお、本実施例では第2発振回路11及びドライブ・パル
ス出力回路15が変更手段に相当する。
回転方向指令器OPは、直流電源Bと、その直流電源Bを
定電圧回路3へ接続する二連ロータリスイッチSWとから
構成され、二連ロータリスイッチSWにより直流電源Bの
出力端子T1、T2の極性を切り換えることで、単相同期モ
ータMの回転方向を指令する。すなわち、単相同期モー
タMを正転方向(時計方向)CWへ回転させるときには出
力端子T1及びT2の極性を、それぞれ正極及び負極に、逆
転方向(反時計方向)CCWへ回転させるときには出力端
子T1及びT2の極性を、それぞれ負極及び正極に切り換え
て、出力端子T2から無電圧(正転CW時)又は正の電圧レ
ベル(逆転CCW時)を判定回路7へ出力することで回転
方向を指令する。
定電圧回路3は、直流電源Bの出力端子T1、T2の極性が
反転しても、常に同じ極性で直流電圧を出力する整流回
路3aと、分圧抵抗R1とツェナーダイオードZDとの直列回
路3bとからなり、単相同期モータMの駆動電圧電源Vdd
と装置各部に共通の回路駆動電源Vccを出力する。
回転方向検出回路5は、発光ダイオードLED1、LED2及び
フォト・トランジスタPT1、PT2からなる2組の検出ユニ
ット20a、20bと2個のフリップフロップ22a、22bとから
構成されている。2個のフリップフロップ22a、22bにお
いては、出力端子Qa及びQbが、フリップフロップ22b及
び22aのリセット端子Rb及びRaに接続されて、フォト・
トランジスタPT1、PT2からの入力電圧レベルの最初の変
化に応じて、フリップフロップ22bの出力端子Qbの電圧
レベルをLowあるいはHighに保持する。また、一方の検
出ユニット20aは回転子RTの回転平面RTaの中心線上に配
設され、他方の検出ユニット20bはその中心線からやや
離れて配設されて、反射面n及び無反射面sの通過を一
定のタイムラグをもって検出するように設置されてい
る。
すなわち、第3図に示すように、回転子RTが正転CWして
いる場合、反射面nが検出ユニット20a、20bを通過する
ときに、反射面nで反射された発光ダイオードLED1の光
を受光してフォト・トランジスタPT1が先にONし、一定
のタイムラグをおいて、反射面nで反射された発光ダイ
オードLED2の光を受光してフォト・トランジスタPT2がO
Nして、それぞれLowレベルの信号をフリップフロップ22
a、22bのデータ入力端子Da、Db及びクロック入力端子CK
a、CKbに出力する。フリップフロップ22a、22bは、それ
ぞれクロック入力端子CKa、CKbへの入力信号の立ち上が
りに同期してデータ入力端子Da、Db及びデータ出力端子
Qa、Qbに出力し保持する。
正転CWの場合には、フォト・トランジスタPT1(CKb)が
LowからHighに立ち上がるときに、フォト・トランジス
タPT2(Db)はLowレベルとなるので、フリップフロップ
22bの出力端子Qbの電圧レベルは、HighからLowに変わ
る。一方、逆転CCWの場合には、フォト・トランジスタP
T1がLowからHighに立ち上がるときに、フォト・トラン
ジスタft2(Db)はHighレベルとなるので、フリップフ
ロップ22bの出力端子Qbのレベルは、LowからHighに変わ
る。
判定回路7は、イクスクルーシブ・ノア(EXNOR)の論
理回路であって、一方の入力端子Taはフリップフロップ
22bの出力端子Qbに接続され、他方の入力端子Tbは、回
路駆動電源Vccにてプルアップされると共に、ダイオー
ドD1のアノードに接続されることでダイオードD1を介し
て回転方向指令器OPの出力端子T2に接続されている。し
たがって、回転方向指令器OPの指令方向(正転CWのとき
はLowレベルの信号が、逆転CCWのときはHighレベルの信
号が、それぞれ入力端子b入力される)と検出方向とが
一致すると、判定回路7は、出力端子Tcからドライブ・
パルス出力回路15へHighレベルの信号を出力する。
第1発振回路9は、オペアンプAMP1、コンデンサC1、抵
抗R2〜R6からなり、所定周波数・所定デューティ比のパ
ルス信号(方形波)P1を発振しドライブ・パルス出力回
路15へ出力する。第2発振回路11は、オペアンプAMP2、
ダイオードD2、コンデンサC2、抵抗R10〜R15からなり第
1発振回路より周波数が低くデューティー比も異なるパ
ルス信号(方形波)P2をドライブ・パルス出力回路15へ
出力する。これら第1及び第2発振回路9及び11の構成
や発振動作は周知であるので詳細は省略する。
駆動回路13は、パワー・トランジスタTr3〜Tr6及びフラ
イホイール・ダイオードD3〜D6や通電方向を切り換える
スイッチング・トランジスタTr7などで構成された転流
回路であって、正負に振幅する方形波電圧±VCを単相巻
線Cに印加して交番電流を供給する。
ドライブ・パルス出力回路15は3個の論理素子15a〜15c
からなり、判定回路7からHighレベルの信号が入力され
ると(上記指令方向と上記検出方向とが一致したと
き)、パルス信号P1をドライブパルスとして、また、Lo
wレベルの信号が入力されると(指令方向と検出方向と
が一致していないとき)、パルス信号P1にパルス信号P2
を重畳したものをドライブパルスとして、それぞれ駆動
回路13のスイッチング・トランジスタTr7へ出力する。
単相同期モータMでは、パルス信号P1により駆動回路13
が駆動されると、回転子RTがパルス信号P1に同期して回
転する。すなわち、通電開始時に、回転子磁極が、正転
方向CWからみて正対位置への接近領域にあって静止して
いるときには、正方向通電が行われると、回転子磁極を
正転方向CWへ回転させるようにトルクが発生し(吸引力
として作用する)、回転子磁極が該正対位置を過ぎそこ
から離反する領域に入ったときに、通電方向が反対に切
り換わって(逆方向通電)、更に回転子RTを回転させる
ようにトルクが発生して(反発力として作用する)、回
転子RTは次の対固定子磁極区間に回転・移行する。この
ようにして回転子RTは、回転し続ける。
一方、通電開始時に、回転子RTが、正転方向CWからみて
正対位置への離反領域にあって静止しているときには、
正方向通電が行われると、回転子磁極を逆転方向CCWへ
回転させるようにトルクが発生するので、回転子RTは逆
転方向CCWに回転する。
次に、単相同期モータの回転方向制御装置1の動作につ
いて説明する。
まず、第4図(A)に示すように、回転方向指令器OPに
より正転方向CWへの回転が指令された場合、回転子RTが
逆転しているときには、判定回路7においては、一方の
入力端子Taにフリップフロップ22bからHighレベル信号
が、他方の入力端子Tbに回転方向指令器OPの出力端子T2
からLowレベル信号が入力されるので、判定回路7の出
力はLowレベルとなる。このときには、図の(ホ)及び
(ヘ)の欄に示すように、駆動回路13のトランジスタTr
7が、パルス信号P1にパルス信号P2が重畳されたドライ
ブ・パルスによって駆動される。
すなわち、図の(リ)の欄に示すように、まず、正の電
合+VCが単相巻線Cに印加され通電が行われる(正方向
通電)。この通電期間(+P)はパルス信号P1による正
方向の通電期間より長い。したがつて、正方向通電の開
始時点(t1)では、回転子磁極が、逆転方向CCWからみ
て正対位置への接近領域(機械的安定点)に位置してい
ると、正方向通電により回転子RTを逆方向CCWへ回転さ
せるようにトルクが発生する。そして、当該回転子磁極
が該正対位置を過ぎ(t2)、そこから離反する領域に入
っても、引き続き正方向通電が行われる。このため、回
転子RTの逆方向回転を制動するようにトルクが発生して
(吸引力として作用する)回転子RTの回転速度は低下す
る。
次に、通電方向が切り換わって(t3)、逆方向通電が行
われ回転子RTの回転速度は上昇するが、逆方向通電期間
(−P)が短縮されているので、回転子RTが未だ離反過
程にあって次の対固定子磁極区間へ回転・移行する前
に、再び正方向通電が行われる(t4)。
そのため、回転子RTを正方向CWへ回転させるようにトル
クが発生し、そのトルクが回転子RTのイナーシャより大
きければ回転子RTは正転する。イナーシャの方が大きく
て回転子RTが逆方向CCWへ回転し続けたときには、回転
子RTは次の対固定子磁極区間に入いるが、その固定子磁
極P1〜P6が回転子磁極の極性と同じ極性になっているの
で、正方向CWに回転するようにトルクが発生し、ここで
回転子RTは正転に転じる{但し、単相同期モータMの回
転軸と負荷側との連結機構(図示略)の持つギヤ・バッ
クラッシにより、負荷イナーシャは無視できるものとす
る}。
すると、判定回路7の出力がHighレベルに変わり(t
5)、駆動回路13のトランジスタTr7はパルス信号P1のみ
によって駆動され、パルス信号P1に同期して回転子RTは
正転方向CWへ回転し続ける。
一方、第4図(B)に示すように、回転方向指令器OPに
より逆転方向CCWへの回転が指令された場合、回転子が
正転CWしているときには、判定回路7においては、一方
の入力端子Taにフリップフロップ22bからLowレベル信号
が、他方の入力端子Tbに回転方向指令器OPの出力端子T2
からHighレベル信号が入力され、判定回路7の出力はLo
wレベルとなる。
したがって、正方向通電の開始時点(t6)では、正転方
向CWからみて回転子磁極が正対位置への接近領域(機械
的安定点)に位置していると、正方向通電により回転子
RTを正転方向CWへ回転させるようにトルクが発生する。
そして、当該回転子磁極が該正対位置を過ぎそこから離
反する領域に入っても(t7)、引き続き正方向通電が行
われる。このため、回転子RTの回転を制動するようにト
ルクが発生して(吸引力として作用する)回転子RTの回
転速度は低下する。
次に、通電方向が切り変わって(t8)逆方向通電が行わ
れ、回転子RTの回転速度は上昇するが、逆方向通電期間
(−P)が短縮されているので、回転子RTが未だ離反過
程にあって次の対固定子磁極区間へ回転・移行する前
に、再び正方向通電が行われる(t9)。
そのため、回転子RTを逆方向CCWへ回転させるようにト
ルクが発生し、そのトルクが回転子RTのイナーシャより
大きければ回転子RTは逆転する。イナーシャの方が大き
くて回転子RTが正方向CWへ回転し続けたときには、回転
子RTは次の対固定子磁極区間に入いるが、その固定子磁
極P1〜p6が回転子磁極の極性と同じ極性になっているの
で、逆方向CCWに回転するようにトルクが発生し、回転
子RTは逆転に転じる。
すると、判定回路7の出力がHighレベルに変わり(t1
0)、駆動回路13のトランジスタTr7はパルス信号P1のみ
によって駆動され、パルス信号P1に同期して回転子RTは
逆転方向CCWへ回転し続ける。
以上説明したように、本実施例では回転子RTの回転方向
が指令された回転方向と一致していないときには一致す
るまで、パルス信号P1にパルス信号P2を重畳したドライ
ブパルスで単相巻線Cの通電方向の切り変えタイミング
を変更して駆動回路13を駆動することで、回転子RTの回
転方向を指令方向に制御し、回転方向が指令方向に一致
した後には、パルス信号P1のみで駆動回路13を駆動す
る。それゆえ、単相同期モータMの起動時にも、起動後
に過負荷などによって回転子RTが停止した後に再び回転
を始めるときにも、回転子RTの回転方向を指令方向に制
御することができる。
また、既存の回転方向制御装置に第2発振回路11を増設
するだけでの回路構成なので、回転子RTの回転方向を簡
単な回路によって制御でき、装置構成を簡素化できる。
さらに、2組の検出ユニット20a、20bによって回転子RT
の回転方向を検出するので、回転子RTの磁極がどのよう
な位置にあっても、回転方向を正確に検出することがで
きる。従来は、モータ起動時に回転方向を検出するに際
して、所定の定点に対する回転子磁極の位置を検出する
ことで回転方向を判定するため、隣接する磁極の境界線
がその定点に位置しているときには、判定される回転方
向が不確定になるという問題があったが、本実施例では
このような問題は解決されている。
ここで本実施例では、第1発振回路9のパルス信号P1に
第2発振回路11のパルス信号P2を重畳することで、通信
方向の切り変えのタイミングを変更したが、パルス信号
P1に代えてパルス信号P2のみを駆動回路13へ出力するこ
とで、上記タイミングを変更するように構成してもよ
い。また、判定回路7の出力がLowレベルになっている
間、発振周波数及びON−OFFデューティ比を変更してパ
ルス信号を出力する回路構成とすれば、発振回路を1回
路のみで構成しても、上記実施例と同様の効果を奏す
る。
尚、本実施例では、方形波の電圧±VCを印加して交番電
流を単相巻線Cに通電したが、このほかに、トライアッ
クやSCRなどを用いた駆動回路によって、正弦波交流電
圧を印加して交番電流を通電するように構成すると共
に、トライアックやSCRのトリガタイミングにより駆動
回路への駆動電源の供給を制御するように構成してもよ
い。
又、回転方向の検出ユニット20a、20bに発光ダイオード
LED1、LED2及びフォトトランジスタPT1、PT2を用いた
が、このほかにホール素子や磁気抵抗素子などを使った
磁気的検出器、又はフォトインタラプタなど光学的検出
器を用いてもよい。
また、本実施例では、回転子RTの回転平面RTaを反射面
nと無反射面sとで交互に等分し、この回転平面RTaに
対向して、検出ユニット20a、20bをモータ・ケースMaの
一部に配設したが、このほかに、回転子RTの回転側面を
反射面nと無反射面sとで交互に等分し、この回転側面
に対向して、検出ユニット20a、20bをモータ・ケースMa
の一部に配設してもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の単相同期モータの回転方
向制御装置においては、回転子の回転方向を検出し、そ
の検出した回転方向が予め指令された回転方向とは異な
る場合には、その後、回転子の回転方向が指令された回
転方向と一致するまでの間、通電手段による各通電方向
での通電時間が互いに異なるように、通電手段が交互に
通電方向を切り換えるタイミングのうちの、いずれか一
方の通電方向への切換タイミングを変更することによ
り、回転子の回転方向を指令された回転方向に制御す
る。この結果、本発明によれば、単相同期モータの起動
時にも、起動後に過負荷などによって回転子が停止した
後に再び回転を始めるときにも、回転子の回転方向を指
令方向に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例の単相同期モータの回転方向制御装置を
表す電気回路図、第2図(A)・(B)・(C)は単相
同期モータの機械的構造を表す説明図、第3図は回転子
磁極の検出タイミングを示す説明図、第4図(A)及び
(B)は回転方向の制御動作を表すタイミングチャート
である。 1……単相同期モータの回転方向制御装置 5……回転方向検出回路、7……判定回路 9……第1発振回路、11……第2発振回路 13……駆動ブロック 15……ドライブタイミング変更回路 20a、20b……検出ユニット M……単相同期モータ、RT……回転子、C……単相巻線 ST……ステータ、OP……回転方向指令器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界磁極を設けた回転子と単相巻線が巻回さ
    れた固定子とを備える単相同期モータの回転方向を制御
    する単相同期モータの回転方向制御装置であって、 上記回転子の回転方向を検出する回転方向検出手段と、 該検出された回転子の回転方向が予め指定された回転方
    向と一致しているか否かを判定する判定手段と、 所定の周期で交互に通電方向を切り換えて、上記固定子
    の単相巻線を通電する通電手段と、 上記判定手段により上記回転子の回転方向が予め指定さ
    れた回転方向と一致していると判定されたときには、上
    記通電手段による上記固定子の単相巻線の通電を継続さ
    せ、上記判定手段により上記回転子の回転方向が予め指
    定された回転方向と一致していないと判定されたときに
    は、その後上記判定手段により上記回転子の回転方向が
    予め指令された回転方向と一致したと判定されるまでの
    間、上記通電手段による各通電方向での通電時間が互い
    に異なるように、上記通電手段が交互に通電方向を切り
    換えるタイミングのうち、いずれか一方の通電方向への
    切換タイミングを変更する変更手段と、 を備えたことを特徴とする単相同期モータの回転方向制
    御装置。
JP17666890A 1990-07-03 1990-07-03 単相同期モータの回転方向制御装置 Expired - Lifetime JPH0787715B2 (ja)

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