JPH0787645B2 - 電気車制御装置 - Google Patents

電気車制御装置

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JPH0787645B2
JPH0787645B2 JP3012656A JP1265691A JPH0787645B2 JP H0787645 B2 JPH0787645 B2 JP H0787645B2 JP 3012656 A JP3012656 A JP 3012656A JP 1265691 A JP1265691 A JP 1265691A JP H0787645 B2 JPH0787645 B2 JP H0787645B2
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JP
Japan
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driving wheel
speed
differential
slip
adhesive force
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JP3012656A
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敏夫 佐々木
一郎 宮下
洋一 大森
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可変電圧可変周波数イ
ンバータ(以下VVVFインバータという)により複数
台の誘導電動機を制御する電気車、いわゆるVVVFイ
ンバータ車において、粘着性能が改善された電気車制御
装置に関するものである。
【0002】ファジィ制御を用いて、常に最大の粘着力
が得られるように電動機トルクを制御する粘着制御方式
については、本出願人の先願にかかる特願平2-32826 号
で提案した。それは、すべり率微分、粘着力微分および
クリープ速度を前件部とし、電動機トルクに比例する電
流のパターンを修正する方式の制御系であった。またそ
の拡張として、各動輪におけるすべり率微分、粘着力微
分およびクリープ速度を演算して各動輪毎にファジィ推
論を実行し、それらをmax 合成し、更に非ファジィ化す
ることによりトルク電流の修正パターンを決定する方式
を、平成3年1月7日出願の「電気車制御装置」で提案
した。これにより、一編成の列車全体での粘着力を最大
限に利用することが可能となった。
【0003】ところが、後述するように、VVVFイン
バータ電車の電流制御系には遅れがあるため、電流パタ
ーンの修正だけでは、急激な粘着特性の低下による空転
の発生を十分に抑制することができないという欠点があ
った。
【0004】本発明は、この欠点を解消するために、電
流パターンの修正を行うと同時に、電動機トルクの急激
な増減が可能なすべり周波数の直接制御をも付加した制
御系を構成し、急激な空転の成長をも抑制する機能を備
えたものである。
【0005】
【従来の技術】電気車の粘着性能を改善するための方式
として、図10に示すものが知られている。図10は従来の
典型的な再粘着制御方式を採用したVVVFインバータ
システムの制御回路を示したものである。
【0006】1は電気車であり、車両1台分を表してい
る。101 はインバータ装置である。2A、2B、2C、2D(以
下2A〜2Dのように表す)は誘導電動機であり、3A〜3Dは
誘導電動機2A〜2Dにそれぞれ対応する英字が示す動輪で
ある。4A〜4Dは同様に対応する英字が示す電動機回転速
度検出器であり、本例においてはパルスジェネレータ
(PG)で構成されており、電動機の回転速度に比例する
周波数のパルス列を発生するものである。また、5A〜5D
は対応する英字が示す電動機回転周波数演算手段であ
り、各PG信号を各電動機の回転周波数fMA〜fMDに変換
する。更に、7A〜7Dは微分器であり、各電動機回転周波
数fMA〜fMDを入力として、その時間微分である dfMA
/dt〜 dfMD/dtを出力するものである。108 は電動機
周波数選択手段で、同一のインバータ101 により駆動さ
れる電動機群の周波数制御を行うための基準となる電動
機周波数を決定するものである。基準の電動機周波数を
選択するアルゴリズムとしては、予め決められた電動機
の周波数に固定する方法(力行時あるいは制動時におい
て、最も空転し難い軸のPG信号から電動機周波数を求め
る方法)、動的に切り換える方法(力行時には各電動機
周波数の最小値とし、制動時には各電動機周波数の最大
値とする方法)などがある。
【0007】電動機周波数選択手段108 の出力は基準と
なる電動機周波数fM であって、後述するすべり周波数
指令fSSと加算点109 にて加算され、インバータ周波数
指令fI となる。また、電動機群に電圧/周波数比が一
定の交流を供給するために、インバータ周波数指令fI
にV/f器110 に示される電圧/周波数比を掛けた値を
インバータ出力電圧値とし、その値を除算器111 によっ
てフィルタコンデンサ電圧検出値VC で割り、更に一次
遅れフィルタ112 を介した値を変圧率指令αとする。一
次遅れフィルタ112 は安定化のために設けられたもので
ある。
【0008】インバータ101 は、インバータ周波数指令
I に適したスイッチング周波数をもつキャリアと、変
圧率指令αに対応する振幅をもった三相正弦波信号との
交点を求めることにより、スイッチングのタイミングを
求め、パルス幅変調を行い三相交流を各電動機に印加す
るものである。
【0009】トルク電流パターン発生手段104 は、加速
・制動を目的とする運転士からのノッチ指令と、車両の
荷重を検出する応荷重装置からの信号とにより、所要加
速度に見合う電動機トルクに比例した電流パターンIp
を生成する。以下、電動機トルクに比例する有効電流を
トルク電流と呼ぶことにする。トルク電流パターンIp
とトルク電流の検出値II との偏差が加算点105 にて演
算され、ゲイン乗算器116 によりある一定のゲインG0
を掛けた値が切替手段106 を介して電流制御手段107 に
入力され、この電流制御手段107 の出力がすべり周波数
指令fSSとなる。電流制御手段107 としては、完全積分
系を採用するものが一般的となっており、本例もこれに
準ずるものとする。
【0010】113 は空転検知手段であり、空転検知手段
113 は微分器7A〜7Dの出力である電動機周波数微分 df
MA/dt〜 dfMD/dtの最大値が所定値を越えた時点で、
コンパレータ手段114 を駆動する。このコンパレータ11
4 は一定時間Tの遅れをもったオンオフ信号発生手段で
あり、コンパレータの状態が変化し、かつその状態が一
定時間保持されたならば、空転検知信号SLIPをオン状態
にする。また、再粘着制御が行われ、電動機周波数微分
の最大値が前述の所定値を下回り、その状態が一定時間
T保持されたならば、空転検知信号SLIPをオフ状態に戻
す。ここで、遅れ時間Tは、電動機周波数微分に混入す
るノイズによる誤検知を回避するために設けられたもの
である。
【0011】115 はKS で表されるすべり周波数絞り量
を収納した係数発生器であり、このすべり周波数絞り量
は通常負の固定値に設定されている。切替手段106 は空
転検知信号SLIPがオン状態のときには、電流制御手段10
7 の入力としてすべり周波数絞り量KS を収納した係数
発生器115 の出力を選択し、空転検知信号SLIPがオフ状
態のときには、トルク電流パターンIp とトルク電流検
出値II との偏差を選択するものである。従ってすべり
周波数指令fssを式で表現すれば (1)SLIP=オンのとき fSS=KS ∫dt+fSS 0 (2)SLIP=オフのとき fSS=G0 ∫(Ip −II )dt+fSS 0 となる。ここで、fSS 0 は空転検知信号SLIPがオフ状態
からオン状態に切り替わった、あるいはオン状態からオ
フ状態に切り替わった時点でのすべり周波数指令fSS
値を表している。また、G0 は図10中のゲイン乗算器11
6 のゲインであり、KS は前記の通りKS <0ですべり
周波数絞り量を表している。
【0012】これに対応して前述のトルク電流パターン
発生手段104 は、空転検知信号SLIPがオン状態のときト
ルク電流パターンIp をトルク電流検出値II に設定
し、空転検知信号SLIPがオフ状態のときは、予め定めた
増分KP で増加させる機能をも備えたものとなってい
る。即ち (1)SLIP=オンのとき Ip =II (2)SLIP=オフのとき Ip =min(KP ∫dt+Ip0,Ip MAX ) と表されるものである。ここで、Ip0は空転検知信号SL
IPがオン状態からオフ状態に切り替わった時点でのトル
ク電流パターンIp の値を表している。またKP はトル
ク電流パターンの増分を表す定数であり、Ip MAX はト
ルク電流の限流値を表すものである。
【0013】102 は実効電流検出手段であり、電流セン
サにより電動機群の各相電流を検出し、実効電流IM
演算するものである。また、103 はトルク電流演算手段
であり、実効電流検出手段102 の出力である実効電流値
M とインバータの出力電圧位相θとから、トルク電流
I を演算するものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述のような従来の粘
着制御方式は、空転、滑走が実際に発生し、それが所定
値を超過しかつ所定時間経過しないと作用しないもので
あり、電動機トルクの修正量も予め設定された固定値を
用いるものであって、空転の度合に応じたものではな
い。また、電動機トルクの修正方法は減少、増加を反復
するものであって、連続的に電動機トルクを調整し得る
VVVFインバータ車の特性を充分に活用したものとは
言えない。更に、空転検知方法としては、複数の電動機
周波数のうち少なくとも一つが、所定値を一定時間超過
したならば空転発生とみなすものであり、空転発生と判
断した動輪以外の他の動輪において、どの程度の粘着力
が得られているかということを考慮したシステムにはな
っていない。従って、一つの動輪がレール面の汚れ等の
原因で空転した場合(以下1軸空転と呼ぶ)と、降雨等
により粘着力が全体に低下し、全ての動輪が一斉に空転
した場合(以下全軸空転と呼ぶ)での電動機トルクの絞
り量は同じ値であり、前者の状況ではトルクの絞り過ぎ
になることは容易に予想されることである。
【0015】粘着力は、車輪とレールとの接触面の状態
により決まる物理現象であり、厳密に言うと各動輪毎に
異なるものと考えなければならない。従って、粘着制御
方式としては、各動輪での粘着状態に応じて最大の粘着
力が得られるように、動輪周駆動力を独立に制御できる
ものが理想的である。VVVFインバータを用いた電気
機関車では、各動輪の誘導電動機毎にインバータ装置を
設け、各動輪の動輪周駆動力を独立に制御できるものが
ある。しかしながら、動力分散形態をとるVVVFイン
バータ電車においては、インバータ装置の実装上の制約
あるいはコスト的な制約から、4台ないし8台の誘導電
動機を一台のインバータ装置で制御する方式を採るのが
一般的となっている。従ってVVVFインバータ電車で
の粘着制御は、各動輪における粘着状態に応じて一編成
の列車全体での粘着力ができる限り最大となるように制
御するという多目的制御系と捉えるべきである。
【0016】本発明は、全ての動輪における状態量を検
出演算するとともに、その状態量に基づいて各動輪毎に
トルク電流の修正パターンをもとめ、それらをファジィ
合成し、更に非ファジィ化処理を施して修正パターンの
確定値を求めるものであり、各動輪における粘着状態を
総合的に評価し、一編成の列車全体での粘着力の総和が
常に最大となるように電動機トルクを制御することを可
能にするものである。また、空転が急激に成長する場合
においては、すべり周波数指令の直接絞り込みを行い、
速やかに再粘着させることを可能とする。
【0017】さて、図11は動輪とレールとの間における
すべり率と粘着力との関係(以下粘着特性と呼ぶ)を示
したものである。ここで、すべり率とは動輪周速度と対
地車速度の差速度を動輪周速度で割った値を言い、次式
で定義される。 λ=(VM −VO )/VM (1) 上式で、VO は対地車速度、VM は動輪周速度を表す。
また、動輪周速度と対地車速度との差速度はクリープ速
度と呼ばれ、VS で表し VS =VM −VO (2) で定義される。
【0018】粘着力は、周知のように軸重に比例する
が、図11に示すようにすべり率の小さい範囲では、すべ
り率にもほぼ比例する。ある時点でのすべり率と粘着力
の値から、粘着特性上の位置が定まるが、これを動作点
と呼ぶことにする。いま粘着力をF、電動機から動輪に
伝達される駆動力(以下、動輪周駆動力と呼ぶ)を
M 、電動機回転子や減速ギヤ及び動輪等の回転慣性系
を加速する回転系駆動力(以下、単に回転系駆動力と呼
ぶ)をFR とすると、次式が成り立つ。 FM=F+FR (3) 上式は、粘着力と回転系駆動力との和が動輪周駆動力で
あり、粘着力が車体の加速に寄与する分力であることを
示している。
【0019】粘着力Fには上限値FO があり、これを粘
着限界と称している。動輪周駆動力が加えられていない
状態(静止状態または惰行状態)では動作点は原点にあ
り、動輪周駆動力を加えるに従って粘着特性の左側の斜
面を登っていく。そして、あるすべり率λO において粘
着力が最大値FO となる点Pに到達する。更に動輪周駆
動力を増やし続けると、粘着特性の右側の斜面を下がり
始め、粘着力Fが減少するので、式(3)から分かるよ
うに、回転系駆動力FR が増加し、動輪の回転速度が急
増することとなる。この現象がいわゆる空転である。粘
着力の限界点Pよりもすべり率の小さな領域をクリープ
領域、大きな領域を空転領域と呼ぶことにする。
【0020】粘着特性は、天候やレール面の状態によっ
て変動することが知られているが、一般的な傾向とし
て、乾燥状態では図11に示したように粘着力の上限値F
O が大きく、FO を与えるすべり率が小さく、一方、湿
潤状態では図12に示したように粘着力の上限値FO が低
下するとともに、全体として平坦な特性になる。通常、
乾燥状態における粘着力の上限値FO より低い粘着力で
走行できるトルク電流パターンが設定されるので、乾燥
時にはクリープ領域における安定な走行が可能である。
ところが、降雨やレール面の油汚れ等が原因で、図12の
ように粘着力の上限値FO が所要粘着力よりも低くなる
場合があり、通常の動輪周駆動力を加えた場合において
も、動作点は上限値FO を与える点Pを通り過ぎ、空転
領域に入り込むこととなる。
【0021】そして、空転検知を用いた従来の再粘着制
御方式は、この空転領域に入ってから矢印bの方向に動
作点を戻すように動輪周駆動力を急減し、動作点をクリ
ープ領域に引き戻す。そして、再粘着と判断した時点
で、動輪周駆動力を徐々に増加させるが、このとき動作
点は矢印a方向に移行して、再び点Pを通過して空転領
域に入り込む。以降点Pを中心に左右に往復する動作を
繰り返すものとなる。
【0022】ここまでは、一つの動輪に着目した場合の
粘着特性、及び動作点の動きについて述べたものである
が、実際には複数の動輪があり、そのそれぞれにおける
粘着特性及び動作点は、図13に示すように当然異なった
ものとなっている。何故ならば、粘着特性は動輪とレー
ルとの接触面の物理的諸条件により変動するものであ
り、また各誘導電動機の特性や動輪径差等により各動輪
の動輪周駆動力は必ずしも一致しているとは限らないか
らである。
【0023】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の基本技術
思想の理解を容易にするために示したものである。すな
わち、本発明はその原理上、ファジィ推論の持つ長所を
最適に活用して実現できるものである。これを図1の詳
細説明に入る前に説明する。ファジィ制御によると、複
雑で解析的には解けない制御系でも、熟練者のノウハウ
あるいは種々の状態に対してどのように操作すべきかと
いう知識があれば、これを制御則として言語表現し、if
then 形式の推論を用いて操作量を求めることができ
る。前述のように、粘着特性は種々の要因(季節、天
候、レール面の油汚れ、勾配、曲線通過等)により確率
的に変動するものであり、数式によるモデル化は困難と
言ってよい。そこで、観測可能な状態量から、粘着特性
の局所情報を推定し、どのように電動機トルクの制御を
行えば、粘着力を最大限に利用できるかという知識を用
いて、ファジィ制御系を構成することが有効となる。
【0024】また、ファジィ制御には、多目的制御を容
易に実現できるという特徴がある。即ち、異なる制御目
標が存在する場合に、それらを同時に満足するような制
御を実現できるということである。先に述べたように、
一台のインバータ装置で複数の誘導電動機を制御するV
VVFインバータ電車においては、各動輪毎に最大の粘
着力が得られるようにするという独立した制御目標があ
り、それを同一のインバータ装置の電圧周波数制御によ
って満足させるということであるから、多目的制御と見
なすことができる。従ってこの意味からも、ファジィ制
御の有効性が期待できることになる。
【0025】次にファジィ推論ブロックの入力となる前
件部変数の演算方法について説明する。本発明における
ファジィ推論の前件部変数としては、すべり率λの時間
微分dλ/dt、粘着力Fの時間微分 dF/dt及びクリー
プ速度VS を用いるが、すべり率微分 dλ/dtは式
(1)を微分することにより容易に得られ、またクリー
プ速度VS は式(2)により求められるので、以下では
粘着力微分 dF/dtの演算方法についてのみ説明を行う
ことにする。
【0026】さて電動機から駆動装置のピニオンへ至る
継手の捻じり、歯車装置のギヤのバックラッシュ、動輪
軸の捻じり等を無視すれば、前記式(3)における電動
機から動輪に伝達される動輪周駆動力FM および回転系
駆動力FR は次式で近似することができる。 FM =(z/r)KM I (4) FR =(J/r2 )dVM /dt (5) ここで、zは電動機から動輪への減速比、rは動輪半
径、Jは回転慣性系の全慣性モーメント(動輪への換算
値)、KM は電動機トルク定数、II は電動機1台当た
りのトルク電流である。また、動輪周速度VM は、電動
機周波数fM に比例するものとして VM =KO ・fM (6) を用いることができる。但し、比例係数KO は KO =2πr/(p・z) (7) であり、ここでpは誘導電動機の極対数を表す。
【0027】式(4)、(5)および式(2)から粘着
力Fは、次のようになる。 F=(z/r)KM I −(J/r2 )dVM /dt (8) ここで、 K1 =z・KM /r, K2 =J/r2 (9) と置けば、式(8)は F=K1 I −K2dVM /dt (10) と書くことができる。従って粘着力微分は、式(10)を
微分することにより、 dF/dt=K1dII /dt−K2d2 M /dt2 (10′) で与えられる。
【0028】次にファジィ制御則の詳細について説明す
る。ファジィ制御則は一例としてすべり率微分 dλ/dt
と、粘着力微分 dF/dtとの状態に応じてトルク電流修
正パターン微分 dIp'/dtを出力する第1のルール群
と、緩慢な速度で徐々に大きい空転へと成長する場合に
対する歯止めとして、クリープ速度の大きさによりトル
ク電流修正パターン微分 dIp'/dtを出力する第2のル
ール群との複合形式で記述することができる。
【0029】まず第1ルール群について説明する。ここ
では「すべり率微分 dλ/dtが正で大きく、粘着力微分
dF/dtが負で大きければ、トルク電流指令を大きく減
らせ」で示すように、すべり率微分 dλ/dt、粘着力微
分 dF/dt及びトルク電流修正パターン微分 dIp'/dt
のある範囲をそれぞれ図4、図5、図6のメンパーシッ
プ関数を使い、正負、大小の関係を言語表現で表す。こ
の表現は次のようなファジィラベルを用いる。 PB 正で大きい PS 正で小さい ZO 零に近い NS 負で(絶対値が)小さい NB 負で(絶対値が)大きい これにより前述の例は、 if dλ/dt=PB and dF/dt=NB then dIp'/dt=PB と表せる。ここで、 dIp'/dt=PBと正の値になるの
は、前述の図10と同様、図1において、トルク電流パタ
ーンの修正を減算表現で行うためである。
【0030】また、メンバーシップ関数は図4〜図6の
ように三角形を使って表現できる。いま、すべり率微分
dλ/dtとして〔 dλ/dt=+0.32 〕なる値が検出され
たとすると、図4に示されるように、 dλ/dt=PSで
ある適合度が 0.4、 dλ/dt=PBである適合度が 0.
6、他のファジィラベルへの適合度は0となる。同様に
粘着力微分 dF/dtについても測定値が検出されると、
二つのファジィラベルに対する適合度が確定する。ここ
で、各入力値のどの程度の値をPBとし、NSとするか
等については、設計者の裁量に委ねることができる。
【0031】更に表1
【表1】 によりファジィ制御則(以下、単に制御則と呼ぶ)を定
義できる。ただし、単純化するため車両は一方向のみ
(λ≧0)の力行運転で考える。そして、図1において
は、ファジィ推論ブロック8A〜8Dがこのような制御則と
ファジィ推論部を含むものである。この第1のルール群
は、後に詳述するが、動作点が常に粘着特性の最大点に
到達するように、電動機トルクを制御する性質のもので
あり、粘着力を最大限に利用するという本発明の根幹を
なす制御則となっている。
【0032】次にクリープ速度VS をファジィ推論に利
用する第2のルール群の目的と方法につき説明する。図
7はレール面が降雨の初期あるいは結露等により、非常
にすべり易い状態での粘着特性を示したものである。こ
の場合は前述の図11、図12に示した粘着限界点Pが明確
でなく、殆ど平坦な傾向を示す場合である。この場合、
動作点が平坦領域に入り込むと、粘着力の変化が殆どな
くなり、 dF/dt=ZOとなる。ここでクリープ速度が
緩慢に成長すると、すべり率の変化も殆どないため、 d
λ/dt=ZOとなり、制御則表からファジィ推論は殆ど
零を出力することになり、現状のトルク電流指令を保持
することになる。その結果、クリープ速度は際限なく増
加する状態となる。クリープ速度が大きくなるとレール
と動輪とのキシリ音、台車振動等が発生し、保守上の問
題を生じると同時に、乗り心地も損なうことになる。
【0033】この欠点を克服するために、クリープ速度
の評価を取り入れ、前述の制御則に対するバックアップ
とする。クリープ速度についての制御則は次のようなも
のである。 if VS =PS then dIp'/dt=PS if VS =PB then dIp'/dt=PB また、これらに対するメンバーシップ関数を図8に示
す。図8から分かるようにクリープ速度が5km/h以下
では、VS =PSである適合度も、VS =PBである適
合度もともに零となって、この制御則による出力、すな
わちトルク電流修正パターン微分 dIp'/dtは零とな
る。また、クリープ速度が増加し、5km/h以上となる
と、クリープ速度の大きさに応じて出力を増加させると
いう制御則となっている。
【0034】すべり率でなく、クリープ速度を制限する
理由は、レールと動輪とのキシリ音や台車振動の発生の
原因となるのは、クリープ速度そのものの増大であっ
て、これを抑制するためには、すべり率ではなくクリー
プ速度自体を評価する必要があるからである。
【0035】ここまでは、一つの動輪に着目した場合の
トルク電流の修正パターンを得るためのファジィ推論に
ついて述べたものである。次にこの推論を各動輪毎に行
い、得られた結果をmax 合成し、更に非ファジィ化して
トルク電流修正パターン微分を得る方法について詳細に
説明する。
【0036】前述のファジィ制御則は、第1ルール、第
2ルールを含めて次のような一般形で記述することがで
きる。 if dλ/dt=A1 dF/dt=B1 S =C1 then dIp'/dt=D1 if dλ/dt=A2 dF/dt=B2 S =C2 then dIp'/dt=D2 : : if dλ/dt=AN dF/dt=BN S =CN then dIp'/dt=DN ここで dλ/dt、 dF/dt、VS 、 dIp'/dtは、ある
動輪におけるすべり率微分、粘着力微分、クリープ速度
及びトルク電流修正パターン微分を表し、Aj(j=1
〜N)は、すべり率微分についてのメンバーシップ関数
NB、NS、ZO、PS、PBのうちのいずれかを表す
ものである。同様に、Bj (j=1〜N)、Cj (j=
1〜N)、Dj (j=1〜N)はそれぞれ粘着力微分、
クリープ速度、トルク電流修正パターン微分のメンバー
シップ関数を表すものである。ここで、Nは全制御則数
を表している。
【0037】本発明におけるファジィ推論としては、最
も一般的に用いられている max-min合成による方法を用
いる。いま前記のAj 、Bj 、Cj 、Dj に対応するメ
ンバーシップ関数を、μAj、μBj、μCj、μDjのように
表す。図1に示す第A軸の動輪でのすべり率微分、粘着
力微分及びクリープ速度を、 dλA /dt、 dFA /dt、
SAと書くことにすれば、前記ファジィ制御則を適用し
た結果(以下ファジィ結論と呼ぶことにする)は、次式
に示すメンバーシップ関数μ10 A として与えられる。 μ10 A =(ω1 ∧μD1)∪…∪(ωN ∧μDN) (11) ここで、ωj (j=1〜N)は前件部の適合度であり、 ωj =μAj(dλA /dt)∧μBj(dFA /dt)∧μCj(VSA) (12) と書くことができる。上式中、∧は min演算を、また∪
は集合和の演算(ここでは max演算)を表している。
【0038】前述の第1のルール群では、クリープ速度
S についての条件がなく、一方第2のルール群におい
ては、すべり率微分及び粘着力微分についての条件がな
い。対応する条件がない前件部変数の適合度は1とす
る。即ち、第1ルール群では μCj(dVSA/dt)=1 とし、第2ルール群では μAj(dλA /dt)=μBj(dFA/dt)=1 とする。
【0039】A軸と同様に、B軸、C軸、D軸について
もファジィ推論を実行し、ファジィ結論μO A
μO B 、μO C 、μO D を求める。こうして求めた各動
輪についてのこれらのファジィ結論を max合成し、重心
計算により非ファジィ化を行って最終的なトルク電流修
正パターン微分を得る。即ち μ1 * =μ10 A ∪μ10 B ∪μ10 C ∪μ10 D (13) により、各ファジィ結論を max合成し、 dIp'/dt={∫μ1 * (dIp'/dt) (dIp'/dt)d(dIp'/dt) } /{∫μ1 * (dIp'/dt)d(dIp'/dt) } (14) によりμ1 * の重心を求める。ここで式(14)の積分は、
メンパーシップ関数の台集合についての積分であり、時
間積分でないことに注意する。
【0040】また、各動輪のファジィ結論を max合成す
るところでは、単に max合成するのではなく、各動輪に
対する重みγA 〜γD により重み付けを行うこともでき
る。即ち、式(13)の代わりに次式を用いる。 μ1 * =γA ・μ10 A ∪γB ・μ10 B ∪γC ・μ10 C ∪γD・μ10 D (13′) ここで、・は代数積を表し、ファジィ結論のメンバーシ
ップ値を一様に定数倍する演算を表している。ここで、
例えばA軸の動輪についての重みを1とし、その他の重
みを全て0とすれば、式 (13′) は μ1 * =μ10 A となって、ファジィ推論の基準軸としてA軸を選択した
場合と同じ結果が得られる。即ち式 (13′) は、基準軸
を設定してファジィ推論を行う方式を一般化したものと
捉えることができる。
【0041】次に、急激な空転の成長を抑制するために
設けたすべり周波数の直接絞り込み方法について説明す
る。これは、前述の第1ルール群によるファジィ推論と
同様な方法により、空転の度合を表す評価指標δを求
め、評価指標δの値に応じて、すべり周波数の絞り量を
決定するものである。評価指標δは、0から1の範囲の
数値として定義する。評価指標δをファジィ推論により
求める際のファジィ制御則は、一例として次に示すもの
が考えられる。 if dλ/dt=PS dF/dt=NB then δ=PB if dλ/dt=PB dF/dt=NB then δ=PB この制御則の後件部変数、即ち評価指標δは、動作点が
空転領域に入り込み、急激な粘着力の低下が生じると1
に近い値となり、動作点がクリープ領域内にある場合、
あるいは比較的ゆっくりと空転が成長する場合には、0
となるものである。評価指標δについてのメンバーシッ
プ関数を図9に示す。
【0042】上記の制御則を第3のルール群として、前
述の第1のルール群、第2のルール群と同様な一般形で
記述すると if dλ/dt=A1 dF/dt=B1 then δ=E1 if dλ/dt=A2 dF/dt=B2 then δ=E2 : : if dλ/dt=AM dF/dt=BM then δ=EM ここで、 dλ/dt、 dF/dtおよびδは、ある動輪にお
けるすべり率微分、粘着力微分、および空転の評価指標
を表している。また、Aj (j=1〜M) は、すべり率微
分についてのメンバーシップ関数、NB、NS、ZO、
PS、PBのうちの何れかを表すものであり、同様に、
j (j=1〜M)、Ej (j=1〜M)はそれぞれ粘着力
微分、空転の評価指標のメンバーシップ関数を表すもの
とする。Mは全制御則数を表している。(上記例ではM
=2である。)
【0043】ここでA軸についてのファジィ結論をμ20
A なるメンバーシップ関数で表せば μ20 A =(ω1 ∧μE1)∪…∪(ωM ∧μEM) (15) と書くことができる。ここで、ωj (j=1〜M) は前件
部の適合度を表すものである。そして、前記式(13′)
と同様に、各動輪でのファジィ結論について、動輪毎に
設定された重みで重み付けを行い、最終的なファジィ結
論を求める。即ち μ2 * =γA ・μ20 A ∪γB ・μ20 B ∪γC ・μ20 C ∪γD ・μ20 D (16) とする。更に、次式の重心計算により非ファジィ化し、
確定値を得る。即ち δ=∫μ2 * (δ)δ dδ/∫μ2 * (δ) dδ (17) とする。このようにして得られた空転の評価指標δを用
いて、すべり周波数指令を fSS=G0 ∫(1−δ)・(Ip −II )dt +KS ∫δdt (18) により決定する。これは、従来方式における空転検知信
号がオン状態でのすべり周波数指令と、オフ状態でのす
べり周波数指令との評価指標δによる重み付き平均に相
当する量であり、従来方式のクリスプな制御切り替えを
ファジィ化して、連続的な制御としたものである。
【0044】式(18)から分かるように、空転の度合が低
い場合、即ち評価指標δの値が殆ど零のときは、第1の
ルール群および第2のルール群によるトルク電流修正に
よる粘着制御系が動作する。一方、雨の降り始め等にお
いて、空転が急激に成長した場合には、評価指標δが1
に近づくので、すべり周波数の絞り込みを行うことにな
る。これに対応して、トルク電流パターンIp を (1−δ)・Ip +δ・II なる値に修正し、更にトルク電流修正パターンIp'は (1−δ)・Ip' なる値に修正するものとする。これにより、評価指標δ
が1に近づき、すべり周波数の絞り込みが行われている
期間のトルク電流指令IIS(=Ip−Ip')はトルク電
流の検出値II にほぼ等しい値となるため、電流偏差に
よってすべり周波数指令が増加するという問題は生じな
い。
【0045】次に、図1を詳細に説明する。図1におい
て、図10と同一符号のものは同一機能を有する部分を示
す。PG 4A 〜4Dの出力はそれぞれ電動機周波数演算手段
5A〜5Dにより各軸の電動機回転周波数fMA〜fMDに変換
され、演算装置6A〜6Dの入力となる。また、各誘導電動
機の相電流検出値IuA ,IvA 〜IuD ,IvD 、インバータ
装置 101の出力電圧位相θおよび対地車速度V0 も演算
装置6A〜6Dに入力される。演算装置6A〜6Dは上記の情報
を入力とし、各動輪でのすべり率微分 dλA /dt〜 dλ
D /dt、粘着力微分 dFA /dt〜 dFD /dtおよびクリ
ープ速度VSA〜VSDを演算し出力するものである。
【0046】演算装置6A〜6Dの出力はファジィ推論ブロ
ック8A〜8Dに入力され、前述のファジィ制御則に基づき
それぞれの動輪毎にファジィ推論が実行される。ファジ
ィ推論ブロック8A〜8Dの出力は二つある。一つはトルク
電流修正パターン微分 dIp'/dtであり、もう一つは空
転の度合を表す指標δである。それぞれの出力はファジ
ィ結論を表すメンバーシップ関数である。トルク電流修
正パターン微分についての各動輪毎のファジィ結論μ10
A 〜μ10 D は、代数積手段9A〜9Dによって重み付けさ
れ、 max合成手段12にて max合成演算が実行され、式(1
3)で示したファジィ結論μ1 * が出力される。13は非フ
ァジィ化手段であり、ファジィ推論μ1 * から式(14)で
示した重心計算を行うものであって、これにより確定値
を得ることができる。
【0047】11は重み決定手段であり、各動輪のファジ
ィ結論μ10 A 〜μ10 D をどの位尊重するかという重みγ
A 〜γD を出力するものである。これは、動輪毎にある
一定値に固定したものでも良いし、運転中各状態量に応
じて動的に変化する量であっても良い。一例として、各
動輪における粘着力の大きさによって重み付けを行うと
すればγA 〜γD は以下のようになる。 γA =FA /(FA +FB +FC +FD ) γB =FB /(FA +FB +FC +FD ) γC =FC /(FA +FB +FC +FD ) γD =FD /(FA +FB +FC +FD ) ここで、FA 〜FD は各動輪における粘着力を表す。こ
の重み付けを行えば、粘着力の大きい動輪のファジィ結
論を重視し、粘着力の小さい動輪のファジィ結論はあま
り重視しないという制御が実現できる。
【0048】一方、ファジィ推論ブロック8A〜8Dのもう
一つの出力である評価指標δについての各動輪毎のファ
ジィ結論μ20 A 〜μ20 D は、代数積手段10A 〜10D によ
って重み付けされ、 max合成手段14にて max合成演算が
実行され、式(16)で示したファジィ結論μ2 * が出力さ
れる。15は13と同じ非ファジィ化手段であり、ファジィ
結論μ2 * から式(17)で示した重心計算を行うものであ
って、これにより確定値を得ることができる。
【0049】さて、非ファジィ化手段13の出力である、
時々刻々のトルク電流指令修正パターン微分 dIp'/dt
は疑似積分手段16により積分され、トルク電流修正パタ
ーンIp'として図10で説明でした、トルク電流パターン
発生手段104 が生成したトルク電流パターンIp に加算
点117 で加えられ、トルク電流指令IISとなる。トルク
電流指令IISとトルク電流の検出値II との偏差が加算
点105'にて求められ、ゲイン乗算器116 を介してG0
され、更に乗算器119 で(1−δ)倍される。そしてこ
の値と、係数発生器115 に収納されたすべり周波数絞り
量KS (>0)を乗算器118 でδ倍した値とが、加算点
120 にて加算され電流制御手段107 を介し、すべり周波
数指令fSSとなる。即ち、式(18)に従ってすべり周波数
指令が求められる。以下すべり周波数指令fSSと電動機
周波数fM とに対応して、図10と同様にインバータの周
波数、電圧制御を行うこととなる。19は対地車速度検出
手段であり、対地車速度V0 を出力する。本例では、従
輪17に取り付けられたPG18の信号から演算する方式を示
したが、特にこの方法に限るものではない。
【0050】図2は図1の6A〜6Dで示した演算装置の内
部構造を表したものである。演算装置6A〜6Dは入出力変
数が異なるだけで、内部構造は同一であり、図2では簡
単のために動輪を区別するA〜Dの添え字は省略した。
先ず電動機周波数fM は、変換手段 604により、動輪周
速度換算値VM (以下簡単のため、単に動輪周速度と呼
ぶ)に変換される。図中のK0 は前記式(6)で定義し
たものである。動輪周速度VM は、加算点 605において
対地車速度V0 が減算され、その結果が除算器 606によ
り動輪周速度VM 自身で割られ、すべり率λとなる。即
ち、前記式(1)に従ってすべり率の演算が行われる。
ここで、除算器 606は、除数であるVM が非常に小さい
値となる場合、即ち低速の期間では除算を行わず、すべ
り率を強制的に0とする処理を含むものとする。更に、
すべり率を微分手段 607により微分し、すべり率の時間
微分 dλ/dtを求める。ここで、微分手段607は、動輪
の回転を表現するのに充分な低周波域での微分を行うも
のでよく、高周波ノイズに対して減衰のよい二次遅れフ
ィルタと一体化されている。
【0051】一方、加算点 610では動輪周速度VM と対
地車速度V0 との差速度が演算されて、ローパスフィル
タ 611を介してクリープ速度VS となる。また実効電流
演算手段 601は、対応する誘導電動機の相電流検出値I
u およびIv から実効電流IM を演算するものであり、
図10および図1中 102で示した実効電流検出手段と同一
の機能をもつものである。ただし、相電流の検出は誘導
電動機1台毎について行う。トルク電流演算手段 602
は、実効電流値IM とインバータの出力電圧位相θとか
ら、電動機トルクに比例する電流、すなわちトルク電流
1 を演算するものである。トルク電流演算手段 602の
出力であるトルク電流I1 は、微分手段 603を介して加
算点 609に加えられる。一方、動輪周速度VM は二次微
分手段 608を介して加算点 609で減算される。即ち、式
(10′)に従って粘着力微分の演算を行う。微分手段 6
03及び二次微分手段 608のゲインK1 ,K2 は式(6)
に示したものである。また、微分手段 603と二次微分手
段608とは、前述の微分手段 607と同様、低周波分に対
して微分動作をすればよく、高周波ノイズに対して遮断
特性のよい二次遅れフィルタと一体化されている。
【0052】ここで、フィルタ定数ω1 〜ω4 ,ξ1
ξ4 は微分あるいは二次微分により増幅される高周波ノ
イズを充分に減衰させるとともに、動輪周速度、対地車
速度に対して位相遅れがなるべく小さくなるように選べ
ばよい。また、フィルタとして二次遅れフィルタを用い
ているが、同様な特性をもつものであれば、特にこれに
限定されるものではない。以上の演算によりすべり率微
分 dλ/dt、粘着力微分 dF/dt及びクリープ速度VS
が求められる。
【0053】図3は図1では8A〜8Dで示したファジィ推
論ブロックの内部構造を示した図である。ファジィ推論
ブロック8A〜8Dは入出力変数が異なるだけで、内部構造
は同一であるから、図3では簡単のために、動輪を区別
するA〜Dの添え字は省略した。ファジィ推論ブロック
の入力である、すべり率微分 dλ/dt、粘着力微分 dF
/dt及びクリープ速度VS は、それぞれ正規化手段801X
〜801Zにより正規化されて、ファジィ推論手段 802の入
力となる。正規化とは、図4〜図6および図8〜図9で
定義したメンバーシップ関数の定義された領域にある基
準の範囲(例えば〔-1, +1〕)になるようにスケーリン
グを行うことであり、これにより同一形状のメンパーシ
ップ関数を共用できることになる。ファジィ推論手段 8
02は、各正規化入力に対してファジィルールブロック 8
03に内蔵されたファジィ制御則を適用し、ファジィ推論
を実行するものである。ファジィルールブロック 803に
は、前述の第1のルール群及び第2のルール群と評価指
標δを推論するためのルールとが格納されている。
【0054】さて、ファジィ制御系の構成として、ファ
ジィ推論ブロックの後段に完全積分器を設けるものが多
く、一般にファジィPI制御系などと呼んでいる。本発
明では、完全積分ではなく、次に示すような疑似積分を
用いた。これは、ファジィ推論の前件部変数に重畳する
ノイズによる影響が、完全積分によって蓄積・保持さ
れ、必要以上に大きいトルク電流修正パターンを出力す
るのを防止するためであり、非ファジィ化手段の出力が
零となった状態で、トルク電流修正パターンを徐々に減
少させるものがよい。疑似積分手段16はこのような特性
をもつものであって、一例として τ/(1+τ・S) で表される一次遅れ手段を用いることができる。ここ
で、時定数τとしては比較的長い(数秒のオーダ)もの
を用いる。さらに、疑似積分手段16は、その疑似積分値
の上限値をトルク電流パターンIp とし、下限値を零と
するリミッタ機能を兼ね備えたものとなっており、トル
ク電流指令IISがトルク電流パターンIp 以上の値にな
ること、及び零以下の値になることを禁止している。
【0055】
【作用】図1〜3に示した各手段、特にファジィ推論ブ
ロック8A〜8Dについて先に示した粘着特性の図11、図12
および制御則の表1と関連させて説明する。尚、表1に
おいて〜はそれぞれ点線で囲まれた領域を表すもの
とする。
【0056】通常の粘着状態では図11において動作点は
点Pより左側にあり、λ0 以下のすべり率で動輪周動力
を発生する。このときクリープ速度は小さい値となるの
で、図8のメンバーシップ関数から分かるように、VS
=PSである適合度、VS =PBである適合度ともに0
となり、クリープ速度による第2のルール群は作用しな
いようになっている。
【0057】さて、降雨等により粘着力が低下して図12
に示すような粘着力特性になったとする。このときは点
P近傍にて運転することが理想となる。いま、粘着力が
低下すると空転が発生し、すべり率λが増加して矢印d
の方向に動作点が移ろうとする。このとき dλ/dt>
0,dF/dt<0となるため、制御則の表1においては
で示される部分が対応し、 dIp'/dt=PSまたは dI
p'/dt=PBであるから、電動機トルクを減少させて矢
印bの方向へ戻すように作用する。即ち、制御則表中の
の部分にある if dλ/dt=PS and dF/dt=NS then dIp'/dt=PS if dλ/dt=PB and dF/dt=NS then dIp'/dt=PB 等の制御則が dλ/dtおよび dF/dtの値に応じて使わ
れる。
【0058】更に、矢印bのモードに移行すると、 dλ
/dt<0,dF/dt>0となり、制御則表ので示された
部分の制御則が作用し、 dIp'/dt=NS、即ちトルク
電流指令を少し増すよう作用する。これは実際に電動機
トルクが増して動輪周駆動力が再び増加に転じるまでの
遅れが見込まれた経験的な制御則である。これによっ
て、動作点が点Pを通り越して矢印cの領域に入り込ま
ず、点P近傍でバランスするような作用を促進できる。
【0059】次に、動作点が点Pを通り越してクリープ
領域内に戻り、矢印cの方向に移行している場合は、 d
λ/dt<0,dF/dt<0となるため、制御則表中で示
された部分の制御則が対応し、 dIp'/dt=NSまたは
dIp'/dt=NB、即ちトルク電流指令を増すよう作用
する。これにより電動機トルクが増加し、動作点は矢印
aが示す方向へ移行する。
【0060】動作点が矢印aの状態にある場合は、 dλ
/dt>0,dF/dt>0であるから、制御則表中で示さ
れた部分の制御則が対応し、 dIp'/dt=NS、即ちト
ルク電流指令を少し増やすよう作用し、点Pに到達すべ
く電動機トルクを徐々に増加させる。粘着力限界点Pは
時々刻々変動するため、制御系は前述のモードを反復
し、点Pを常に追跡するように作動する。粘着力が一定
の値に安定すれば、制御則表のほぼ中央近傍に平衡し、
動作点を点P近傍に安定することができる。
【0061】更に、 dλ/dt>0,dF/dt<0の場合
で、特に粘着力の低下が著しい場合、即ち dF/dt=N
Bのときは空転の評価指標δの値は1に近づくために、
式(18)に従ってすべり周波数の絞り込みが行われ、動作
点は速やかにクリープ領域に引き戻されることとなる。
【0062】また、図7に示したような平坦な粘着特性
を示す状態では、すべり率微分が小さい値となるため、
クリープ速度の緩慢な成長を捉えきれず、クリープ速度
が徐々に増えることになるが、この場合はクリープ速度
の評価による第2のルール群により、クリープ速度はあ
る値以内に制限され、クリープ速度の制限内で最大の粘
着力が得られるようにトルク電流の修正を行うこととな
る。
【0063】以上が一つの動輪に着目した場合のファジ
ィ制御則の作用である。次いで各動輪毎のファジィ結論
を max合成し非ファジィ化する本発明の多目的制御とし
ての作用について説明する。
【0064】図13および図14は、各動輪における粘着特
性と動作点および、本発明による粘着制御を適用した場
合の動作点の動きを図示したものである。図13 (a)はレ
ール面の汚れ等によりA軸の粘着特性だけが低下し、A
軸のみが空転した場合を示している。このときA軸での
動作点は空転領域に入り込むので、電動機トルクを減ら
す方向、即ちトルク電流修正パターンを増加するような
ファジィ結論が得られるが、他のB〜D軸においては動
作点がクリープ領域側にあるため、電動機トルクを増や
す方向、即ちトルク電流修正パターンを減らすようなフ
ァジィ結論が得られる。そして、この相反する二つのフ
ァジィ結論が max合成され、ほぼ中間の結論の電動機ト
ルクを少し増やす方向、即ちトルク電流修正パターンを
少し減らすような結論が得られる。この結果、図13 (b)
に示すような位置に各動作点が移行し、電動機トルクを
必要以上に減らすことなく、全体の粘着力を最大限に利
用することが可能となる。
【0065】また図14 (a)は、降雨等により全動輪にお
ける粘着特性が低下した場合を表したものである。この
時、全動輪の動作点は空転領域に入り込むため、電動機
トルクを減らす方向、即ちトルク電流修正パターンを増
加するという同一のファジィ結論が得られる。これらを
max合成してもやはりトルク電流修正パターンを増加す
るという結論となるので、図14 (b)に示すように、各動
作点はクリープ領域に引き戻されることになる。
【0066】
【実施例】具体的には図1に示した制御ブロック図の部
分を全ディジタル化したものとすることができる。即
ち、16ビットDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)
等の採用により実現することができる。本例においては
速度検出器としてPGを用いているので、速度検出につい
てはディジタル演算が可能である。また実効電流検出手
段 102及びトルク電流演算手段602 内部において、電流
検出値をA/D変換器によりディジタル化することによ
って、次段への信号は全てディジタル演算で処理するこ
とができる。更に、正規化手段801X〜801Zは各入力を29
ステップに量子化することを兼ねたものである。従っ
て、ファジィ推論ブロック8A〜8Dに含まれるメンバーシ
ップ関数は0から1に至る勾配をステップで近似した階
段波形として実現できる。また、加算点105'以降のイン
バータ制御部は別のマイクロプロセッサを用いたディジ
タル制御系であるが、より高速、高ビット数のマイクロ
プロセッサを用いれば、DSPで構成したファジィ制御
部を包含することも可能である。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、ファジィ制御手法
と粘着に関する情報とを組み合わせることにより、数学
的な情報処理手法と設計者による知識等の長所を格別に
兼備した制御系を実現できる。このように本発明によれ
ば、従来の空転検知に基づく再粘着法による、オンオフ
的に反復する問題点を除去し、トルクを連続的に変化さ
せるVVVFインバータを効用し得るものである。更
に、全動輪における状態量を総合的に評価し、粘着力を
最大限に利用することができ、粘着特性低下時の加速度
の維持を実現することができる。また、急激な空転の増
大に対しては、すべり周波数の絞り込みを実行するの
で、速やかな再粘着動作が可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の基本技術思想の理解を容易にす
るため示した粘着制御システム例の全体ブロック図であ
る。
【図2】図2はすべり率微分、粘着力微分およびクリー
プ速度を演算するための演算装置のブロック図である。
【図3】図3はファジィ推論ブロックの内部構造を表す
ブロック図である。
【図4】図4はすべり率微分のメンバーシップ関数を示
すグラフである。
【図5】図5は粘着力微分のメンバーシップ関数を示す
グラフである。
【図6】図6は、トルク電流修正パターン微分のメンバ
ーシップ関数を示すグラフである。
【図7】図7はすべり易い状態での平坦な粘着特性を示
すグラフである。
【図8】図8はクリープ速度のメンバーシップ関数を示
すグラフである。
【図9】図9は空転の度合を表す評価指標のメンバーシ
ップ関数を示すグラフである。
【図10】図10は従来の再粘着制御を用いたVVVFイ
ンバータの制御回路を示すブロック図である。
【図11】図11は乾燥時での粘着特性を示すグラフであ
る。
【図12】図12は湿潤状態にある時の粘着特性を示すグ
ラフである。
【図13】図13は、1軸空転時の各動輪における粘着特
性と動作点の動きを示した図である。
【図14】図14は全軸空転の場合の各動輪における粘着
特性と動作点の動きを表した図である。
【符号の説明】
1 電気車 2A〜2D 誘導電動機 3A〜3D 動輪 4A〜4D,18 電動機速度検出器(PG) 5A〜5D 電動機周波数演算手段 6A〜6D 演算装置 7A〜7D 微分器 8A〜8D ファジィ推論ブロック 9A〜9D, 10A 〜10D 代数積手段 11 重み決定手段 12, 14 max合成手段 13, 15 非ファジィ化手段 16 疑似積分手段 17 従輪 19 対地車速度演算手段 101 インバータ 102 実効電流検出手段 103, 602 トルク電流演算手段 104 トルク電流パターン発生手段 106 切替手段 107 電流制御手段 108 電動機周波数選択手段 110 V/f比器 111, 606 除算器 112 一次遅れフィルタ 113 空転検知手段 114 コンパレータ手段 115 係数発生器 116 ゲイン乗算器 118, 119 乗算器 601 実効電流演算手段 603, 607 微分手段 604 変換手段 608 二次微分手段 611 ローパスフィルタ 801X, 801Y, 801Z 正規化手段 802 ファジィ推論手段 803 ファジィルールブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−127804(JP,A) 特開 平4−200206(JP,A) 特開 平4−364304(JP,A) 特開 平5−3606(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変電圧可変周波数インバータにより複
    数台の誘導電動機を制御する電気車において、各動輪の
    動輪周速度を検出演算する手段と、対地車速度を検出演
    算する手段と、前記動輪周速度と対地車速度とから各動
    輪の対地差速度を演算する手段と、この差速度と動輪周
    速度とから各動輪のすべり率を演算する手段と、各動輪
    の動輪周粘着力を演算する手段と、前記すべり率および
    粘着力の時間微分を演算する手段と、前記すべり率時間
    微分と粘着力時間微分および差速度を前件部変数としか
    つ前記誘導電動機のトルク指令値の修正分を後件部変数
    とすると共に、差速度が小さいときはすべり率微分と粘
    着力微分を用いて、粘着力が増大可能な方向に電動機ト
    ルク指令を修正する第1のルール群、差速度が大きいと
    きは差速度の大きさに応じて電動機トルクを絞り込む第
    2のルール群を具備し、各動輪毎にファジィ推論を実行
    し、得られた結果をmax 合成し、更に非ファジィ化処理
    を施して、最終的な電動機トルク指令の修正パターンを
    得る手段を備えると共に、これと併設的に前記すべり率
    時間微分と粘着力時間微分とを前件部とし各動輪の空転
    の度合を示す評価指標を後件部とし、かつ空転が急激に
    増大する場合は1に近い値を、空転が緩慢に増大する場
    合は0に近い値をとる第3のルール群を具備し、前記各
    動輪の空転の度合を表す評価指標をファジィ推論手段に
    より求め、得られた結果をmax 合成し、更に非ファジィ
    化処理を施して、最終的な評価指標を求め、この評価指
    標に応じて電動機のすべり周波数絞りを行う手段を設け
    たことを特徴とする電気車制御装置。
  2. 【請求項2】 前記誘導電動機のトルクをトルク成分に
    相当する電流により指令制御するようにした請求項1記
    載の電気車制御装置。
  3. 【請求項3】 前記誘導電動機のトルクを電気信号から
    演算されたトルクにより指令制御するようにした請求項
    1記載の電気車制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のルール群から推論される結果
    を一次遅れ手段を介したものを第1の電動機トルク指令
    修正信号とするようにした請求項1,2または3のいず
    れか記載の電気車制御装置。
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